JP2004138170A - 方向切換弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプ側とタンク側とをつなぐ油路を流出入する油量を変更可能な弁がスプール内に設けられた方向切換弁であっても、アクチュエータの作動速度の制限を緩和し、作業効率の低下を抑制することができる方向切換弁を提供する。
【解決手段】スプール22内にて、スプール軸心方向に形成された穴36と、穴36と上流側アンロード通路23とを接続可能な上流側連通孔37と、穴36と第2アクチュエータ通路26とを接続可能なアクチュエータ連通孔38と、上流側連通孔37とアクチュエータ連通孔38との間に穴36と下流側アンロード通路24とを接続可能な下流側連通孔39と、上流側連通孔37と下流側連通孔39との間の弁座41にアクチュエータ連通孔38側から弁体42が着座して閉弁し、上流側アンロード通路37から下流側アンロード通路39への方向を順方向とする逆止弁40と、を備え、閉弁した状態で、上流側アンロード通路23からと第2アクチュエータ通路26からとの圧力が弁体42に作用する。
【選択図】   図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポンプ、アクチュエータ、タンク間に配設され、スプール孔に挿入されたスプールの移動に伴い、流出入する油量を制御する方向切換弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポンプ、アクチュエータ、タンク間に配設され、スプール孔に挿入されたスプールの移動に伴い、流出入する油量を制御する方向切換弁として、下記特許文献1に記載のような、掘削旋回作業車のブームシリンダ用切換弁(51)のスプール(70)内にブリード量切換弁(34)を設け、ポンプポートとタンクポートとをつなぐ油路のブリード量を変更するものがある。即ち、この方向切換弁(51)には、スプール(70)の軸心位置に弁穴(70a)が穿設され、弁穴(70a)内に弁体(71)とこれを付勢するスプリング(72)とが設けられている。そして、スプール(70)の側面から弁穴(70a)へ貫通する油路孔(74、75、76)が設けられ、圧油により弁体(71)が摺動する。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−181004号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記方向切換弁(51)では、弁体(71)が離座して上記特許文献1中の図10に示す状態に移行するときには(開弁するときには)、弁体(71)で油路孔(74)と(75)との間が閉じられた閉弁状態から、油路孔(75)からの圧油によって弁体(71)がスプリング(72)の付勢力に抗して摺動(移動)される必要がある。しかし、閉弁状態では、油路孔(75)からの圧油が作用して弁体(71)を移動させる受圧面積がほとんど存在しないため、油路孔(76)からの圧油により弁体(71)に作用する圧力を大きく低下させないと、開弁することができない。そのため、上記特許文献1中の図4に示すように、ポンプポートとロッドポートとをつなぐ第二油路(42)の第二絞り(62)を、ボトムポートとタンクポートとをつなぐ第一油路(41)の第一絞り(61)よりも開口面積を小さくし、圧力が大幅に小さくなるような絞りにする必要があった。しかしながら、このように第二絞り(62)を絞り過ぎると、アクチュエータの作動速度が制限され、作業効率が低下するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ポンプ側とタンク側とをつなぐ油路を流出入する油量を変更可能な弁がスプール内に設けられた方向切換弁であっても、アクチュエータの作動速度の制限を緩和し、作業効率の低下を抑制することができる方向切換弁を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1に記載の方向切換弁は、本体に設けられたスプール孔と、前記スプール孔に開口しポンプに連通する上流側アンロード通路と、前記スプール孔に開口しタンクに連通する下流側アンロード通路と、前記スプール孔に開口しアクチュエータの一方に連通する第1アクチュエータ通路と、前記スプール孔に開口しアクチュエータの他方に連通する第2アクチュエータ通路と、前記スプール孔に開口しポンプからの圧油が供給可能なブリッジ通路と、前記スプール孔に開口しタンクに接続されるタンク通路と、前記スプール孔に挿入され、側周面にノッチが形成されたスプールとを備え、前記スプールの移動に伴い、前記上流側アンロード通路から前記下流側アンロード通路に流れる油量を制御するとともに、前記第1アクチュエータ通路に前記ブリッジ通路から流入する油量又は前記第1アクチュエータ通路からタンクに流出する油量を制御するとともに、前記第2アクチュエータ通路からタンクに流出する油量又は前記第2アクチュエータ通路に前記ブリッジ通路から流入する油量を制御する方向切換弁において、前記スプール内にて前記スプールの軸心方向に形成された穴と、前記スプール内にて前記穴と前記上流側アンロード通路とを接続可能に形成された上流側連通孔と、前記スプール内にて前記穴と前記第2アクチュエータ通路とを接続可能に形成されたアクチュエータ連通孔と、前記スプール内にて前記上流側連通孔と前記アクチュエータ連通孔との間に前記穴と前記下流側アンロード通路とを接続可能に形成された下流側連通孔と、前記穴における前記上流側連通孔と前記下流側連通孔との間に設けられた弁座と、前記穴内で前記軸心方向に移動自在に設けられ、前記弁座に前記アクチュエータ連通孔側から着座することで閉弁する弁体とを有し、前記上流側アンロード通路から前記下流側アンロード通路へと至る方向を順方向とする逆止弁と、を備え、閉弁した状態で、前記上流側アンロード通路からと前記第2アクチュエータ通路からとの圧力が前記弁体に作用することを特徴とする。
【0007】
この構成によると、閉弁状態で上流側アンロード通路の圧力が弁体に作用するため、第2アクチュエータ通路側の圧力を大幅に低下させなくても、逆止弁を開弁することができる。このため、ブリッジ通路と第2アクチュエータ通路との間の絞りの開口面積を大きくとることができる。したがって、ポンプ側とタンク側とをつなぐ油路を流出入する油量を変更可能な弁がスプール内に設けられた方向切換弁であっても、アクチュエータの作動速度の制限を緩和し、作業効率の低下を抑制することができる方向切換弁を提供することができる。
【0008】
請求項2に記載の方向切換弁は、請求項1において、前記穴は、前記アクチュエータ連通孔側から前記上流側連通孔側へと少なくとも二段階に縮径して形成され、前記上流側連通孔側の縮径部分が前記弁座を構成し、前記弁座に着座する前記弁体の先端部分が球状に形成されていることを特徴とする。
【0009】
この構成によると、弁体の先端部分が球状に形成されていることで、弁座に着座する弁体を精度良く加工することが容易になる。また、スプール内の穴は少なくとも二段階に縮径しており、球状の弁体先端部分と弁体の本体部分とが摺動する個所の径をそれぞれ所望の大きさに設定できる。このため、アクチュエータ連通孔側の穴径と上流側連通孔側の穴径との比を適切に設定して弁体に作用する力を調整し易い。したがって、スプール内に逆止弁が形成され、閉弁した状態で上流側アンロード通路からと第2アクチュエータ通路からとの圧力が弁体に作用する方向切換弁を設計製作し易い。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る方向切換弁11を含む油圧回路1の油圧回路図の一部を例示したものである。図1の油圧回路1は、油圧ショベル等の建設機械に適用され、この油圧ショベルには、クローラ式の下部走行体、下部走行体の上に旋回自在に搭載される上部旋回体、上部旋回体の前部に起倒自在に取り付けられるブーム、ブームの先端部に取り付けられるアーム、アームの先端部に取り付けられるバケット等の油圧作動部が設けられる。そして、これら油圧作動部を作動せしめるアクチュエータとして、走行モータ、旋回モータ、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ等が設けられる。図1は、このうち右走行モータ2、ブームシリンダ3、バケットシリンダ4を作動させる油圧回路を示している。これらアクチュエータ(2、3、4)は、上部旋回体に搭載されるエンジンの動力により駆動されるポンプ5から供給される圧油で油圧作動させられる。
【0011】
図1において、ポンプ5の下流側には、アンロード通路13を介して、右走行モータ2に圧油を給排する右走行用方向切換弁10と、ブームシリンダ3に圧油を給排するブーム用方向切換弁11と、バケットシリンダ4に圧油を給排するバケット用方向切換弁12とが直列に設けられており、最下流側はタンク14に連通している。即ち、本実施形態に係る方向切換弁は、図1の油圧回路1におけるブーム用方向切換弁11であり、ポンプ5、ブームシリンダ3、タンク14間に配設され、スプール孔に挿入されたスプールの移動に伴い、流出入する油量を制御するものである。
【0012】
ブーム用方向切換弁11(以下、「方向切換弁11」という)の油圧回路図(図1の部分拡大図)を図2に、その断面図を図3に示す。図2及び図3においては、中立位置の状態にある方向切換弁11を示している。この方向切換弁11は、本体20に設けられたスプール孔21と、スプール孔21に挿入されるスプール22と、上流側アンロード通路23と、下流側アンロード通路24と、第1アクチュエータ通路25と、第2アクチュエータ通路26と、ブリッジ通路27と、タンク通路28とを備えている。スプール孔21の両端は、本体20の両側方に設けられたパイロット室Pa、Pbにそれぞれ開口しており、操作者が、図示しない操作レバーを操作してパイロット操作弁(図示せず)を切り換え、パイロット室Pa又はPbにパイロット圧を発生させることで、スプール孔21内に挿入されたスプール22が移動するようになっている。また、スプール22の側周面には、複数のノッチが形成され、後述のように各通路をつなぐ油路や絞りを構成している。
【0013】
図1〜3において、上流側アンロード通路23は、スプール孔21に開口するとともにポンプ5に連通しており、下流側アンロード通路24は、スプール孔21に開口するとともにタンク14に連通している。第1アクチュエータ通路25は、スプール孔21に開口するとともにアクチュエータ(ブームシリンダ3)の一方(ボトム側)と連通しており、第2アクチュエータ26は、スプール孔21に開口するとともにアクチュエータ(ブームシリンダ3)の他方(ロッド側)に連通している。ブリッジ通路27は、スプール孔21に開口するとともに、逆止弁29を介してポンプ5と連通しており、ポンプ5からの圧油が供給可能になっている。タンク通路28は、本体20内にコの字状に形成された連通路28aを介してスプール孔21に開口するとともにタンク14に接続している。
【0014】
この方向切換弁11は、上記構成を備えることで、スプール22の移動に伴い、上流側アンロード通路23から下流側アンロード通路24に流れる油量を制御するとともに、第1アクチュエータ通路25にブリッジ通路27から流入する油量又は第1アクチュエータ通路25からタンク14に流出する油量を制御し、及び、第2アクチュエータ通路26からタンク14に流出する油量又は第2アクチュエータ通路26にブリッジ通路27から流入する油量を制御する。
【0015】
即ち、図2に示すように、方向切換弁11は、中立位置31の他に、第1切換位置30、第2切換位置32、第3切換位置33にそれぞれ切換可能になっている。中立位置31においては、上流側アンロード通路23と下流側アンロード通路24とが接続され、第1・第2アクチュエータ通路25・26、ブリッジ通路27、タンク通路28は、各々遮断された状態になっている(図3の状態)。この状態から、パイロット室Paに圧力が発生すると、スプール22は図3中の右方向へ移動し、方向切換弁11は、第1切換位置30に切り換わる。第1切換位置30に切り換わると、上流側アンロード通路23と下流側アンロード通路24とは遮断され、ブリッジ通路27と第1アクチュエータ通路25とがスプール22のノッチ34を介して接続され、第2アクチュエータ通路26とタンク通路28への連通路28aとがノッチ35を介して接続される(図3参照)。このとき、ブリッジ通路27の上流側の圧力が上昇して逆止弁29が押し上げられて、ブリッジ通路27及び第1アクチュエータ通路25を通じて圧油がブームシリンダ3のボトム側に供給され、ロッド側からは第2アクチュエータ通路26及びタンク通路28を通じて圧油が逃がされる。これにより、ブームシリンダ3が上昇し、ブーム上げ動作が行われる。
【0016】
次に、スプール22を図3の左方向に移動させてブーム下げ動作を行う場合、即ち、ブリッジ通路27を第2アクチュエータ通路26に接続し、第1アクチュエータ通路25をタンク通路28に接続する第2切換位置32及び第3切換位置33に切り換える場合について、スプール22の構成とともに詳しく説明する。
【0017】
まず、図3において、方向切換弁11は、スプール22内にスプール22の軸心方向に形成された穴36を備えており、さらに、スプール22内には、上流側連通孔37、アクチュエータ側連通孔38、下流側連通孔39、逆止弁40が備えられている。上流側連通孔37は、穴36と上流側アンロード通路23とを接続可能に形成されており、アクチュエータ連通孔38は、穴36と第2アクチュエータ通路26とを接続可能に形成されている。そして、下流側連通孔39は、上流側連通孔37とアクチュエータ連通孔38との間に形成されており、穴36と下流側アンロード通路24とを接続可能に形成されている。これらの連通孔(37、38、39)は、後述のように、スプール22を図3中左方向へ移動させたときに、上記接続関係を接続状態とするものである(図4又は図5を参照)。
【0018】
また、逆止弁40は、弁座41と弁体42とで構成されている。弁座41は、穴36における上流側連通孔37と下流側連通孔39との間に段状に設けられている。そして、弁体42は、穴36内でスプール22の軸心方向に移動自在に設けられており、バネ51により図3中左方向へ付勢され、弁座41に対してアクチュエータ連通孔38側から着座することで閉弁するように設けられている。これにより、逆止弁40は、後述の第2切換位置32又は第3切換位置33において、上流側アンロード通路23から下流側アンロード通路24へと至る方向(図中右方向)を順方向とする(上流側連通孔37側から下流側連通孔39側への流れのみを許容する)ようになっている。
【0019】
また、穴36は、アクチュエータ連通孔38側から上流側連通孔37側へと二段階に縮径して形成されており、上流側連通孔37側の縮径部分が弁座41を構成している。そして、弁体42は、本体部分44と弁座41に着座する先端部分43とからなり、先端部分43は球状に形成されている。
【0020】
つぎに、方向切換弁11を中立位置31から第2切換位置32又は第3切換位置33に切り換える場合について説明する。図4及び図5は、パイロット室Pbに発生した圧力によりスプール22がパイロット室Paに配設されたバネ48のバネ力に抗して図中左方向へ移動した状態を示しており、図4は逆止弁40が閉弁した状態を、図5は逆止弁40が開弁した状態を示している。
【0021】
図3に示す中立位置31で接続された状態からスプール22が図中左方向へ移動していくと、上流側連通孔37が開口している側でのノッチ46を通じての上流側アンロード通路23から下流側アンロード通路24への圧油の流入が制限される。そして、下流側連通孔39が開口している側でのノッチ46を通じての上流側アンロード通路23からの圧油のみが下流側アンロード通路24へ流入する(図3参照)。これにより、図2に示す第2切換位置32の絞り47が構成される。そして、ノッチ35を介してブリッジ通路27と第2アクチュエータ通路26とが接続され、ノッチ34を介して第1アクチュエータ通路25とタンク通路28とが接続される。このとき、方向切換弁11は、第2切換位置32に切り換えられた状態にあり、ノッチ34、35によって、それぞれ絞り49、50が構成されている(図2参照)。このように、上流側アンロード通路23と下流側アンロード通路24との間で絞り47で流量が絞られることで、ブリッジ通路27の上流側の圧力が上昇して逆止弁29が押し上げられて、ブリッジ通路27及び第2アクチュエータ通路26を通じて圧油がブームシリンダ3のロッド側に供給可能となり、ボトム側からは第1アクチュエータ通路25及びタンク通路28を通じて圧油を逃がすことができるようになる。
【0022】
そして、さらにスプール22が図中左方向へと移動して図4に示す第3切換位置33に切り換えられた状態になると、ブリッジ通路27と第2アクチュエータ通路26とが接続され、第1アクチュエータ通路25とタンク通路28とが接続された状態のまま、上流側アンロード通路23と下流側アンロード通路24とが遮断される。このように、第2切換位置32及び第3切換位置33に切り換えられると、ブームシリンダ3のボトム側の油が流出し、ロッド側へ油が流入するため、ブーム下げ動作が行われる。
【0023】
次に逆止弁40の作動について説明する。第3切換位置33に切り換えられた図4の状態では、逆止弁40はまだ閉弁した状態にある。この状態で、弁体42には、上流側連通孔37を介して上流側アンロード通路23からの圧油の圧力と、アクチュエータ側連通孔38を介して第2アクチュエータ通路26からの圧油の圧力とが作用している。そして、ブームが自重で下がる間(バケットが地面に接地するまでの間)ブームのロッド側圧力が低下し、第2アクチュエータ通路26の圧油の圧力も低下する。このため、上流側アンロード通路23からの圧油の圧力によって、アクチュエータ側連通孔38から流入する第2アクチュエータ通路26側の圧油の圧力とバネ51の付勢力とに抗して、弁体42が、図4中右方向へと移動させられる。こうして、図5に示すように、弁体42(先端部分43)は弁座41から離座し、逆止弁40が開弁した状態になる。そして、上流側アンロード通路23から上流側連通孔37、穴36、下流側連通孔39を経て下流側アンロード通路24へと至る流路が形成される。この流路において図2に示す絞り52が形成されている。
【0024】
第3切換位置33に切り換えが行われて逆止弁40が開弁し、ブーム下げ動作が行われているときは、上流側アンロード通路23から下流側アンロード通路24へと、絞り52を経て適正な油量の圧油が流れるため、第2アクチュエータ通路26へと流入する圧油の圧力が不必要に上昇してしまうことを防止できる。即ち、ブームの自重による落下作用を補助してブーム下げ動作を行える程度に第2アクチュエータ通路26に圧力を発生させることができる。これにより、ブームシリンダ3のロッド側の圧力がボトム側の圧力と相殺して不必要なパワーロスを招くことを防止できる(即ち、省エネルギーを達成できる)。また、第2アクチュエータ通路26へと流入する圧油の圧力が不必要に上昇してしまうことを防止できるため、ブーム下げ動作が急激に行われてしまうことも防止できる(即ち、操作性を向上できる)。
【0025】
ついで、バケットが着地してブームの自重下げ動作が完了すると、ブームに負荷がかかり、ブームシリンダ3のロッド側の圧力が上昇する。そうすると、第2アクチュエータ通路26側の圧力が上昇し、アクチュエータ連通孔38を通じて作用する圧油の圧力により弁体42が図5中左方向へと移動する。これにより、弁体42の先端部分43が弁座41に着座し、逆止弁40は、図4に示す閉弁状態となる。そして、上流側連通孔37と下流側連通孔39とが遮断されるため、第2アクチュエータ通路26の圧油の圧力は更に上昇し、ブームシリンダ3のロッド側の圧力が高まるため、ブームの掘削動作を行える。なお、以上の逆止弁40の切換動作は、スプール22の操作等に合わせて自動的に行われるため、操作者が操作する必要がない。また、逆止弁40の作動は、第2切換位置でも同じである。
【0026】
また、図6は、スプール22のストロークと各通路間の油路面積との関係を示したものである。(P→T)線は、上流側アンロード通路23と下流側アンロード通路24との間の開口面積の変化を示しており、(P→T)実線は逆止弁40が閉弁した状態を、(P→T)点線は逆止弁40が開弁した状態をそれぞれ示している。(P→C)線は、ブリッジ通路27と第2アクチュエータ通路26との間の開口面積の変化を示し、(C→T)線は、第1アクチュエータ通路25とタンク通路28(連通路28a)との間の開口面積の変化を示している。スプール22を図3中左方向にフルストローク移動させ、中立位置31から第2切換位置32を経て第3切換位置33まで切り換えると、通路27・26間の開口面積(P→C線)と通路25・28間の開口面積(C→T線)とは拡大し、一方、通路23・24間の開口面積は縮小する(P→T線)。なお、前述のように、逆止弁40が開弁状態(即ち、ブーム下げ動作中の無負荷時)のときの通路23・24間の開口面積(P→T点線)は、逆止弁40が閉弁した状態(即ち、ブームが着地した有負荷時)のときの通路23・24間の開口面積(P→T実線)よりも大きくなっている。
【0027】
以上説明した方向切換弁11においては、前述のように、閉弁状態で上流側アンロード通路23の圧力が弁体42に作用するため、第2アクチュエータ通路26側の圧力を大幅に低下させなくても、逆止弁40を開弁することができる。このため、図6に示すように、ブリッジ通路27と第2アクチュエータ通路26との間の絞り49の開口面積(P→C線)を大きくとることができる(通路25・28間の開口面積(C→T線)よりも少し大きくとることもできる)。即ち、ブリッジ通路27と第2アクチュエータ通路26とをつなぐノッチ35を広く形成することができ(図4、5参照)、弁体42のためにノッチ35を狭くして第2アクチュエータ通路26側の圧力を過度に下げるような必要がない。したがって、ブームによる掘削時に多くの油をブームのロッド側に供給することができ、作業性を向上することができる。このように、上流側アンロード通路23から下流側アンロード通路24へ流出する油量を変更可能な弁がスプール内に設けられた方向切換弁であっても、アクチュエータの作動速度の制限を緩和し、作業効率の低下を抑制することができる方向切換弁を提供することができる。
【0028】
また、方向切換弁11では、弁体42の先端部分43が別体の球状に形成されていることで、弁座41に着座する弁体42を精度良く加工することが容易になる。また、スプール22内の穴36は二段階に縮径しており、球状の先端部分43と本体部分44とが摺動する個所の径をそれぞれ所望の大きさに設定できる。このため、アクチュエータ連通孔38側の穴径と上流側連通孔37側の穴径との比を適切に設定して弁体42に作用する力を調整し易い。したがって、スプール内に逆止弁が形成され、閉弁した状態で上流側アンロード通路からと第2アクチュエータ通路からとの圧力が弁体に作用する方向切換弁を設計製作し易い。
【0029】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施しても、本実施形態と同様の効果を奏することができる。(1)ブーム用方向切換弁以外の方向切換弁に適用してもよい。(2)スプール内の穴は、一段階のみ縮径するものであっても、また、三段階以上に縮径するものであってもよい。(3)弁体の先端部分の形状は球状でなくもよく、例えば、皿状等であってもよい。
【0030】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、上流側アンロード通路から下流側アンロード通路へ流出する油量を変更可能な弁がスプール内に設けられた方向切換弁であっても、アクチュエータの作動速度の制限を緩和し、作業効率の低下を抑制することができる方向切換弁を提供することができる。
また、請求項2の発明によると、スプール内に逆止弁が形成され、閉弁した状態で上流側アンロード通路からと第2アクチュエータ通路からとの圧力が弁体に作用する方向切換弁を設計製作し易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る方向切換弁が備えられる油圧回路の油圧回路図の一部を例示したものである。
【図2】図1におけるブーム用方向切換弁を示す油圧回路図である。
【図3】図2に示すブーム用方向切換弁の断面図である。
【図4】図2に示すブーム用方向切換弁の断面図である。
【図5】図2に示すブーム用方向切換弁の断面図である。
【図6】図2に示すブーム用方向切換弁におけるスプールのストロークと各通路間の油路面積との関係を示す図である。
【符号の説明】
3 ブームシリンダ
5 ポンプ
14 タンク
20 本体
21 スプール孔
22 スプール
23 上流側アンロード通路
24 下流側アンロード通路
25 第1アクチュエータ通路
26 第2アクチュエータ通路
27 ブリッジ通路
28 タンク通路
34、35 ノッチ
36 穴
37 上流側連通孔
38 アクチュエータ側連通孔
39 下流側連通孔
40 逆止弁
41 弁座
42 弁体

Claims (2)

  1. 本体に設けられたスプール孔と、
    前記スプール孔に開口しポンプに連通する上流側アンロード通路と、
    前記スプール孔に開口しタンクに連通する下流側アンロード通路と、
    前記スプール孔に開口しアクチュエータの一方に連通する第1アクチュエータ通路と、
    前記スプール孔に開口しアクチュエータの他方に連通する第2アクチュエータ通路と、
    前記スプール孔に開口しポンプからの圧油が供給可能なブリッジ通路と、
    前記スプール孔に開口しタンクに接続されるタンク通路と、
    前記スプール孔に挿入され、側周面にノッチが形成されたスプールとを備え、
    前記スプールの移動に伴い、前記上流側アンロード通路から前記下流側アンロード通路に流れる油量を制御するとともに、前記第1アクチュエータ通路に前記ブリッジ通路から流入する油量又は前記第1アクチュエータ通路からタンクに流出する油量を制御するとともに、前記第2アクチュエータ通路からタンクに流出する油量又は前記第2アクチュエータ通路に前記ブリッジ通路から流入する油量を制御する方向切換弁において、
    前記スプール内にて前記スプールの軸心方向に形成された穴と、
    前記スプール内にて前記穴と前記上流側アンロード通路とを接続可能に形成された上流側連通孔と、
    前記スプール内にて前記穴と前記第2アクチュエータ通路とを接続可能に形成されたアクチュエータ連通孔と、
    前記スプール内にて前記上流側連通孔と前記アクチュエータ連通孔との間に前記穴と前記下流側アンロード通路とを接続可能に形成された下流側連通孔と、
    前記穴における前記上流側連通孔と前記下流側連通孔との間に設けられた弁座と、前記穴内で前記軸心方向に移動自在に設けられ、前記弁座に前記アクチュエータ連通孔側から着座することで閉弁する弁体とを有し、前記上流側アンロード通路から前記下流側アンロード通路へと至る方向を順方向とする逆止弁と、
    を備え、
    閉弁した状態で、前記上流側アンロード通路からと前記第2アクチュエータ通路からとの圧力が前記弁体に作用することを特徴とする方向切換弁。
  2. 前記穴は、前記アクチュエータ連通孔側から前記上流側連通孔側へと少なくとも二段階に縮径して形成され、
    前記上流側連通孔側の縮径部分が前記弁座を構成し、
    前記弁座に着座する前記弁体の先端部分が球状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の方向切換弁。
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