JP2004137977A - 燃料配管系の脈動低減システム - Google Patents

燃料配管系の脈動低減システム Download PDF

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Abstract

【課題】電子燃料噴射式自動車用エンジンの燃料噴射に伴ってフユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波に起因する振動を抑制して、ボデーから車内に伝達される異音の発生を防止する。燃料配管系の脈動低減のために利用可能な可撓性チューブとクイックコネクタを提供する。
【解決手段】樹脂チューブの内部又は接続部付近に主燃料配管の内径よりも小さな内径を有する小径管部を設け、この小径管部の長さを当該小径管部の内径の10〜50倍の長さに設定する。この小径管部の流路断面積は主燃料配管の流路断面積の5〜40%に設定する。フユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波をこの小径管部によって低減させる。可撓性チューブやクイックコネクタの内部に小径管部を形成すれば、脈動低減に利用できる。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子燃料噴射式自動車用エンジンの各吸気通路あるいは各気筒に燃料インジェクタを介して燃料を供給するためのフユーエルデリバリパイプと、燃料タンクと、前記フユーエルデリバリパイプから燃料タンクまでを接続する燃料配管とを包含する燃料配管系の脈動を低減させるシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図14に示すように、電子燃料噴射式のエンジン10を搭載した車11(ガソリン車)の燃料タンク12からエンジン10までの燃料配管13は、数個から十数個程度のクリップ14を用いて前面パネルやボデー床下に支持されている。
エンジン10に取付けられたフユーエルデリバリパイプ15は、燃料通路を有する連通管から複数個の円筒状ソケットを介して燃料インジェクタに燃料を送った後、燃料タンク側へと戻るための戻り通路を有するタイプと、戻り通路を持たないタイプ(リターンレス)とがある。最近はタンク内の燃料温度上昇防止のため戻り通路を持たないタイプが増加してきたが、それに伴い、燃料ポンプ(プランジャポンプ)やインジェクタのスプールの往復運動に起因する反射波(衝撃波)や脈動圧によって、燃料配管や関連部品が振動し、この振動がクリップ14を通じて前面パネルやボデー床に伝播されてこれらを振動させ、運転者に耳ざわりな異音を伝えてしまうという問題が発生するようになってきた。
【0003】
かかる振動を防止するために、最近では床下配管に弾性体や樹脂から成る防振機能付きのクリップを設けているが、これを用いてもなお吸収しきれない脈動が残ってしまうという問題点があった。
この吸収しきれない脈動の周波数成分は、フユーエルデリバリパイプの内部で発生し、内部で反射を繰り返すことによって持続していく定在波であり、フユーエルデリバリパイプの長さや剛性に依存する定在波であると考えられる。
【0004】
実開昭62−26561号「内燃機関の燃料噴射装置」では、燃料分配管の上流側に、燃料脈動により通路容積が膨張収縮する弾性部材から成る脈動減衰管を設けているが、フユーエルデリバリパイプから発生する定在波に対しては充分な脈動減衰効果が得られない。
特開2002−106438号「燃料配管系の脈動吸収システム」では燃料配管の途中に金属製・合成ゴム製又は合成樹脂製の脈動吸収容器を挿入して、異音の発生を防止しているが、コストが増加する欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、燃料噴射に伴ってフユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波に起因する振動を抑制して、ボデーから車内に伝達される異音の発生や各種の不具合を防止することが可能な燃料配管系の脈動低減システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、燃料配管系の脈動低減のために利用可能な可撓性チューブとクイックコネクタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による脈動吸収システムは、電子燃料噴射式自動車用エンジンの各吸気通路あるいは各気筒に燃料インジェクタを介して燃料を供給するためのフユーエルデリバリパイプと、燃料タンクと、前記フユーエルデリバリパイプから燃料タンクまでを接続する長い主燃料配管とを包含する燃料配管系の脈動を吸収するシステムである。
このシステムは、フユーエルデリバリパイプと主燃料配管とが可撓性を有する第1のチューブで接続され、主燃料配管と燃料タンクとが可撓性を有する第2のチューブで接続され、前記第1のチューブの内部又は接続部付近に主燃料配管の内径よりも小さな内径を有する小径管部が設けられ、この小径管部の長さが主燃料配管の内径の10〜50倍の長さに設定されており、フユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波を前記小径管部によって低減させるようになっている。
【0007】
【作用】
かかる構造を採用することにより、電子燃料噴射式エンジンの燃料配管系において、この小径管部が可撓性チューブと組み合わされることにより、フユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波が主燃料配管へと伝播するのを防止し、異音の発生を防止し、車体へと伝達される振動を吸収する効果があることがわかった。理論的な根拠としては、フユーエルデリバリパイプによる定在波、特に高周波成分が、小径管部の内部で反射して閉じ込められ、可撓性のチューブが防振材となって主燃料配管へと伝播するのが防止されるためと理解される。
【0008】
小径管部の長さを主燃料配管の内径の10〜50倍に設定したのは、実験の結果、10倍以下では効果に乏しいことと、50倍を超えると効果に差がなくなると共に配管を設置するためのレイアウトが困難になるからである。
小径管部の流路断面積は、主燃料配管の流路断面積の5〜40%に設定することが好適である。5%以下では燃料が流れるための抵抗が大きくなり圧力損失が大きい。40%を超えると小径管部で反射させる効果に乏しく、燃料圧力変動の高周波成分が主燃料配管側へと伝播してしまう。
【0009】
小径管部は、
(1)小径管部がフユーエルデリバリパイプの端部から突出する形状とする
(2)小径管部を有するパイプをチューブ内に挿入する
(3)小径管部をチューブ内に形成する
(4)小径管部を主燃料配管の端部から突出する形状とする
(5)小径管部を主燃料配管の途中に形成する
(6)小径管部がフユーエルデリバリパイプの内部に突出する形状とする
(7)小径管部をクイックコネクタの内部に形成する
など、各種の変形例が可能である。
【0010】
さらに本発明は、燃料配管系の脈動低減のために利用可能な可撓性チューブを提供する。この可撓性チューブは、その一端に主燃料配管を受け入れるための第1の凹所を有し、かつその他端にフユーエルデリバリパイプ側の配管を受け入れるための第2の凹所を有し、前記2つの凹所を連通させるための小径管部が設けられ、この小径管部の流路断面積が主燃料配管の流路断面積の5〜40%に設定され、かつこの小径管部の長さが当該小径管部の内径の10〜50倍の長さに設定されており、フユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波を前記小径管部によって低減させるようになっている。
【0011】
さらに本発明は、燃料配管系の脈動低減のために利用可能なクイックコネクタを提供する。このクイックコネクタは、その一端に樹脂チューブを受け入れるための段付環状部を有し、かつその他端に金属又は樹脂製の配管を受け入れるための凹所を有し、前記段付環状部の内部に連通用の小径管部が設けられ、この小径管部の流路断面積が主燃料配管の流路断面積の5〜40%に設定され、かつこの小径管部の長さが当該小径管部の内径の10〜50倍の長さに設定されており、フユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波を前記小径管部によって低減させるようになっている。
【0012】
本発明は従来の燃料配管システムに対して接続部分の構造を改良することで対応できるので、金属製や合成樹脂製の脈動吸収容器を設ける場合に比べて製作が容易であり、コストの低減を図ることができる。
本発明において、小径管部や可撓性チューブ(合成ゴム・合成樹脂など)の寸法などは、特にエンジンのアイドリング時において振動や脈動が最も小さい値になるように実験や解析によって定めることができる。本発明は燃料配管系の一部に小径管部を有する配管部品を採用するものであるから、既存の自動車に対しても適用することができる。
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面の実施例を参照した以下の記載により明らかとなろう。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、燃料配管系統に本発明を適用した第1実施例を表している。この脈動低減システム20は、電子燃料噴射式自動車用エンジンの各吸気通路あるいは各気筒に燃料インジェクタ19を介して燃料を供給するためのフユーエルデリバリパイプ15と、燃料タンク12と、フユーエルデリバリパイプ15から燃料タンク12までを接続する長い主燃料配管13とを包含している。
主燃料配管13は、数個から十数個程度のクリップを用いて前面パネルやボデー床下に支持されている。この例では、フユーエルデリバリパイプ15には燃料タンク12に戻るための戻り管は設けられていない。
【0014】
本発明に従い、フユーエルデリバリパイプ15と主燃料配管13とが可撓性を有する合成樹脂製の第1のチューブ17で接続され、主燃料配管13と燃料タンク12とが可撓性を有する合成樹脂製の第2のチューブ18で接続され、フユーエルデリバリパイプ15の端部からフィードパイプ22が突出する形状で固定され、その内部に主燃料配管13の内径よりも小さな小径通路22aが設けられている。一例として、主燃料配管の内径が6.6mm、長さ3200mmに対し、小径管部の小径通路22aの内径は3.0mm、長さは50mmに設定され、小径管部の小径通路22aの長さは小径通路の内径の約16.6倍、小径通路22aの断面積は主燃料配管の内径の断面積の約21%となっている。
【0015】
かくして、フユーエルデリバリパイプ15内で発生する定在波をフィードパイプ(小径管部)22により内部に閉じ込めて、主燃料配管13へと振動が伝播するのを防止するようになっている。また、図から理解されるように、フィードパイプ22の一部は樹脂チューブ17の内部に挿入されているので、樹脂チューブ17が撓むことにより衝撃を吸収し脈動を低減させる相乗効果がある。
【0016】
図3は、本発明の第2実施例による燃料配管系の脈動低減システム30を表しており、この例では、樹脂チューブ17の内部にスリーブ(小径管部)24が挿入され、スリーブ24内部の小径通路24aの内径は主燃料配管13の内径よりも極めて小さく作られている。
【0017】
図4は、本発明の第3実施例による燃料配管系の脈動低減システム40を表しており、この例では、樹脂チューブ17,27の連結部品としてスリーブ(小径管部)26が両者の中間に挿入配置され、スリーブ26内部の小径通路26aの内径は主燃料配管13の内径よりも極めて小さく作られている。図3のスリーブ24よりも図4のスリーブ26の方が樹脂チューブ内に挿入しやすいという利点がある。
【0018】
図5は、本発明の第4実施例による燃料配管系の脈動低減システム50を表しており、この例では、樹脂チューブ17の中央付近にくびれた小径管部28が形成され、小径通路28aの内径は主燃料配管13の内径よりも極めて小さく作られている。
【0019】
図5に示す可撓性チューブ17は、本発明の1態様として脈動低減用部品として利用することもできる。すなわち、可撓性チューブ17は、その一端に主燃料配管を受け入れるための第1の凹所53を有し、かつその他端にフユーエルデリバリパイプ側の配管を受け入れるための第2の凹所52を有し、前記2つの凹所を連通させるための小径管部28が設けられている。小径管部28の流路断面積は主燃料配管13の流路断面積の5〜40%に設定され、かつ小径管部28の長さは当該小径管部の内径の10〜50倍の長さに設定されており、フユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波を小径管部28によって低減させるようになっている。
【0020】
図6は、本発明の第5実施例による燃料配管系の脈動低減システム60を表しており、この例では、主燃料配管13の端部から突出する形状の小径管部30がチューブ17内に挿入されるように設けられ、小径通路30aの内径は主燃料配管13の内径よりも極めて小さく作られている。
【0021】
図7は、本発明の第6実施例による燃料配管系の脈動低減システム70を表しており、この例では、主燃料配管13の途中にくびれた小径管部32が設けられ、小径通路32aの内径は主燃料配管13の内径よりも極めて小さく作られている。小径管部32は樹脂チューブ17の付近に位置するようにして、樹脂チューブ17の撓みによる衝撃吸収効果との相乗効果を持たせるようにする。
【0022】
図8は、本発明の第7実施例による燃料配管系の脈動低減システム80を表しており、この例では、フユーエルデリバリパイプ15の端部に固定されたフィードパイプ22の内端がフユーエルデリバリパイプ内部へと延伸して突出する形状の小径管部34を提供している。小径通路34aの内径は主燃料配管13の内径よりも極めて小さく作られている。小径管部34の反対側端部(フィードパイプフ22)は樹脂チューブ17内に挿入されているので、樹脂チューブ17の撓みによる衝撃吸収効果との相乗効果を発揮することができる。
【0023】
図9と図10は、本発明による燃料配管系の脈動低減システムに、可撓性の樹脂配管と金属配管等をワンタッチで接続するのに広く用いられているクイックコネクタを利用した例を表している。この種のクイックコネクタは、例えば本出願人の先願による特許第2777884号「細径配管接続用コネクタ−」に記載されている。
すなわち、図9のクイックコネクタ92は、その一端に主燃料配管13に接続された樹脂チューブ17を受け入れるためのギザギザ状の段付環状部93を有し、かつその他端にフユーエルデリバリパイプ側の金属配管(フィードパイプ)22を受け入れるための凹所94を有し、フィードパイプ22の先端が凹所94内に挿入されると弾性部材95の弾発力によってフィードパイプ22の外周に設けられた環状膨出壁部22kを緊密に保持し、シール部材96によって密封する仕組みになっている。
【0024】
図9は、本発明の第8実施例による燃料配管系の脈動低減システム90を表しており、クイックコネクタ92の段付環状部93の内部に連通用の小径管部97が設けられ、小径管部の小径通路97aの流路断面積が主燃料配管13の流路断面積の5〜40%に設定され、かつこの小径通路97aの長さが当該小径管部の内径の10〜50倍の長さに設定されており、フユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波を小径管部97によって低減させるようになっている。
図9に示したクイックコネクタ92は、本発明の1態様として脈動低減用部品として利用することもできる。
【0025】
図10は、本発明の第9実施例による燃料配管系の脈動低減システム100を表しており、クイックコネクタ92の向きが図9の例とは反対向きに配置されている以外は同様であり、クイックコネクタ92は一端で樹脂チューブ17を受け入れ、他端で金属製の主燃料配管13を受け入れるのに用いられている。
クイックコネクタ92の段付環状部93の内部に連通用の小径管部97が設けられ、小径管部の小径通路97aの流路断面積が主燃料配管13の流路断面積の5〜40%に設定され、かつこの小径通路97aの長さが当該小径管部の内径の10〜50倍の長さに設定されており、フユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波を小径管部97によって低減させるようになっている。
【0026】
図11は、直列4気筒エンジンのモデルを利用して本発明による脈動低減システムの再現実験を行った結果を表すグラフである。主燃料配管内に圧力センサーを挿入して、燃料圧力の周波数成分(横軸)とパワースペクトル(縦軸)の関係を測定し、従来配管系(細線)と本発明による配管系(太線)を比較表示した。円で囲んだ450Hz,900Hz,1600Hz付近では、いずれも本発明による配管系の方が脈動周波数成分が減少していることが理解される。
【0027】
さらに、本発明の小径管部による効果を、コンピュータを用いたFEM(有限要素マトリックス)解析で再現して確認した。図12はFEM解析を行うための簡易モデルを表している。フユーエルデリバリパイプの燃料インジェクタ側から圧力変動値を入力させ、フユーエルデリバリパイプの燃料入口側端部に、内径2〜5mm、長さ5〜120mmの小径管部を連結して、主燃料パイプの開放端部での圧力変動値を計算で求めた。脈動周波数として、脈動による異音が特に問題となっている1.4kHzを代表値として選定し解析した。
【0028】
図13は、1.4KHzの脈動周波数を与えた場合の小径管部長さと圧力低下との相関(FEM解析)を表すグラフである。主燃料配管内径は6.6mmで、小径管部が無いときの圧力70kPaを水平の太線で表示した。折れ線Aは、小径管部の内径を2mm(断面積比9%)に想定したときに小径管部の長さが5mmから120mmまで変化するのに対応して圧力が70kPaから低下していく様子を表している。同様に、折れ線Bは内径3mm(断面積比21%)、折れ線Cは内径4mm(断面積比37%)、折れ線Dは内径5mm(断面積比57%)を想定して解析した結果を表している。なお、長さが内径の10倍である点を斜めに結んだ線を追加している。
この結果、小径管部の長さは主燃料配管の内径の10倍以上であれば充分効果があることが判明した。実際には取り付け寸法に物理的な制限があるので、小径管部の長さは主燃料配管内径の10〜50倍程度が好適である。
【0029】
【発明の効果】
以上詳細に説明した如く、本発明によれば、小径管部と可撓性のチューブとが、フユーエルデリバリパイプによる定在波、特に高周波成分を、小径管部の内部に閉じ込めて可撓性のチューブから主燃料配管へと伝播するのを防止し、脈動による異音の発生を防止し、車体へと伝達される振動を吸収することができることになり、その技術的効果には極めて顕著なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による脈動低減システムの第1実施例を表わす概略図である。
【図2】図1の実施例の一部拡大断面図である。
【図3】本発明による脈動低減システムの第2実施例を表わす概略図である。
【図4】本発明による脈動低減システムの第3実施例を表わす概略図である。
【図5】本発明による脈動低減システムの第4実施例を表わす概略図である。
【図6】本発明による脈動低減システムの第5実施例を表わす概略図である。
【図7】本発明による脈動低減システムの第6実施例を表わす概略図である。
【図8】本発明による脈動低減システムの第7実施例を表わす概略図である。
【図9】本発明による脈動低減システムの第8実施例を表わす概略図である。
【図10】本発明による脈動低減システムの第9実施例を表わす概略図である。
【図11】本発明による脈動低減システムの再現実験の結果を表すグラフである。
【図12】本発明による脈動低減システムをFEM解析するモデルの概略図である。
【図13】本発明をモデル化しFEM解析した結果を表すグラフである。
【図14】自動車における従来の燃料配管系統を表す概略斜視図である。
【符号の説明】
10 エンジン
12 燃料タンク
13 主燃料配管
15 フユーエルデリバリパイプ
16 燃料ポンプ
17,18,27 樹脂チューブ
19 燃料インジェクタ
20,30,40,50 脈動低減システム
22,24,26,28,30,32,34 小径管部
22a,24a,26a,28a,30a,32a,34a 小径通路
52,53 凹所
60,70,80,90,100 脈動低減システム
92 クイックコネクタ
97 小径管部

Claims (11)

  1. 電子燃料噴射式自動車用エンジンの各吸気通路あるいは各気筒に燃料インジェクタを介して燃料を供給するためのフユーエルデリバリパイプと、燃料タンクと、前記フユーエルデリバリパイプから前記燃料タンクまでを接続する長い主燃料配管とを包含する燃料配管系の脈動を低減させるシステムであって、
    フユーエルデリバリパイプと主燃料配管とが可撓性を有する第1のチューブで接続され、
    主燃料配管と燃料タンクとが可撓性を有する第2のチューブで接続され、
    前記第1のチューブの内部又は接続部付近に主燃料配管の内径よりも小さな内径を有する小径管部が設けられ、この小径管部の長さが当該小径管部の内径の10〜50倍の長さに設定されており、
    フユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波を前記小径管部によって低減させるようになっていることを特徴とする燃料配管系の脈動低減システム。
  2. 前記小径管部の流路断面積は主燃料配管の流路断面積の5〜40%に設定されている請求項1記載の脈動低減システム。
  3. 前記小径管部がフユーエルデリバリパイプの端部から突出する形状に作られている請求項1又は2記載の脈動低減システム。
  4. 前記小径管部を有するパイプが前記第1のチューブ内に挿入されている請求項1又は2記載の脈動低減システム。
  5. 前記小径管部が前記第1のチューブ内に形成されている請求項1又は2記載の脈動低減システム。
  6. 前記小径管部が主燃料配管の端部から突出する形状に作られている請求項1又は2記載の脈動低減システム。
  7. 前記小径管部が主燃料配管の途中に形成されている請求項1又は2記載の脈動低減システム。
  8. 前記小径管部がフユーエルデリバリパイプの内部に突出する形状に作られている請求項1又は2記載の脈動低減システム。
  9. 前記第1のチューブにクイックコネクタが連結され、前記小径管部がこのクイックコネクタに形成されている請求項1又は2記載の脈動低減システム。
  10. 電子燃料噴射式自動車用エンジンの各吸気通路あるいは各気筒に燃料インジェクタを介して燃料を供給するためのフユーエルデリバリパイプと、燃料タンクと、前記フユーエルデリバリパイプから前記燃料タンクまでを接続する長い主燃料配管とを包含する燃料配管系の脈動を低減させるための可撓性チューブであって、
    その一端に主燃料配管を受け入れるための第1の凹所を有し、かつその他端にフユーエルデリバリパイプ側の配管を受け入れるための第2の凹所を有し、
    前記2つの凹所を連通させるための小径管部が設けられ、
    この小径管部の流路断面積が主燃料配管の流路断面積の5〜40%に設定され、かつこの小径管部の長さが当該小径管部の内径の10〜50倍の長さに設定されており、
    フユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波を前記小径管部によって低減させるようになっていることを特徴とする燃料配管系の脈動低減チューブ。
  11. 電子燃料噴射式自動車用エンジンの各吸気通路あるいは各気筒に燃料インジェクタを介して燃料を供給するためのフユーエルデリバリパイプと、燃料タンクと、前記フユーエルデリバリパイプから前記燃料タンクまでを接続する長い主燃料配管とを包含する燃料配管系の脈動を低減させるためのクイックコネクタであって、
    その一端に樹脂チューブを受け入れるための段付環状部を有し、かつその他端に金属又は樹脂製の配管を受け入れるための凹所を有し、
    前記段付環状部の内部に連通用の小径管部が設けられ、
    この小径管部の流路断面積が主燃料配管の流路断面積の5〜40%に設定され、かつこの小径管部の長さが当該小径管部の内径の10〜50倍の長さに設定されており、
    フユーエルデリバリパイプ内で発生する定在波を前記小径管部によって低減させるようになっていることを特徴とする燃料配管系の脈動低減クイックコネクタ。
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