JP2004137790A - 木造建築の柱脚柱頭接合金物 - Google Patents
木造建築の柱脚柱頭接合金物 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】施工にさきがけて、柱木口に、加工が難しく、手間のかかるほぞ孔加工をしなくてもよく，コストの安い接合金物を提供する。
【解決手段】所定板厚の鋼板を、接合具９を支持するためのＵ字又は凹型の部分を鋼板中央部に有するように折り曲げ成形し、当該部分を従来の横架材の仕口加工寸法・形状と合致する簡単な寸法・形状とすることにより、新規に横架材ｂに特別な加工をする必要がなくなり施工が容易となる。
【選択図】 図４
【解決手段】所定板厚の鋼板を、接合具９を支持するためのＵ字又は凹型の部分を鋼板中央部に有するように折り曲げ成形し、当該部分を従来の横架材の仕口加工寸法・形状と合致する簡単な寸法・形状とすることにより、新規に横架材ｂに特別な加工をする必要がなくなり施工が容易となる。
【選択図】 図４
Description
【０００１】
【発明が属する技術分野】
本発明は木造建築物の柱を土台、梁または桁等の下部横架材及び梁または桁等の上部横架材に緊結固定する金物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
木造建築物において、横架材と柱を緊結する手段として、柱側面に接合金物を設置し、横架材と接合金物をボルトによって接合し、接合金物と柱脚柱頭を各種接合具によって接合する方法がある。
【０００３】
しかし、接合金物を柱側面に設置する方法は、接合金物及び接合具の露出を免れず、筋交い金物等の他の金物との干渉や窓枠部での施工不具合等の問題がある。
【０００４】
そこで、横架材と固定される接合金物基板部及び、基板部に直立形成された円筒状または角筒状ほぞパイプ部を有し、ほぞパイプ部を柱脚柱頭のほぞ孔に挿通させるようにして、ほぞパイプ部と柱脚柱頭が、柱脚柱頭側部から貫通される接合具によって固定される方法がある。
【０００５】
また、基板部を持たず、円筒状または角筒状ほぞパイプ部を柱脚柱頭のほぞ孔及び横架材に加工されたほぞ孔に挿通し、柱脚柱頭側部及び土台側部からそれぞれ貫通される接合具によって、土台及び横架材を緊結する手段がある。
【０００６】
これら先行技術はほぞパイプ部が柱内に挿通されるため、施工後に柱側面に金物類が突出せず、柱側面を面一となすことができるので、美観に優れ、化粧仕上げを施すにも都合がよい。
【０００７】
しかし、これら先行技術を施工する際は、あらかじめ柱木口にほぞ孔をあける必要があり、その加工は通常加工に追加して行わねばならない。また、加工には熟練を要し、ほぞ孔が曲がってしまう場合も多いという問題がある。
【０００８】
また、接合金物において、柱と接合される部分がパイプ形状であるため、端部のテーパー加工に手間がかかることや、パイプ自体が板状のものよりコストが高いという問題もある。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、施工にさきがけて、柱木口に、加工が難しく、手間のかかるほぞ孔加工をしなくてはならないという点、パイプ部を有するため接合金物のコストが高いという点である。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定板厚の鋼板を、接合具を支持するためのＵ字又は凹型の部分を鋼板中央部に有するように折り曲げ成形し、当該部分を従来の横架材の仕口加工寸法・形状と合致する寸法・形状とすることにより、新規に横架材に特別な加工をする必要がないことを最も主要な特徴とする。
【００１１】
【実施例】
以下、本発明の実施の形態として第１実施例を図１〜図４に、第２実施例を図５に基づいて説明する。
【００１２】
ａは柱、ｂはコンクリート基礎の上に乗載設置した土台であり、ｃは接合金物である。
【００１３】
接合金物ｃは、所定板厚の鋼板を第１折り曲げ線ｃ１及び第１’折り曲げ線ｃ１’に沿ってそれぞれ直角をなすように山側に、第２折り曲げ線ｃ２及び第２’折り曲げ線ｃ２’に沿ってそれぞれ直角をなすように谷側に、次いで第３折り曲げ線ｃ３及び第３’折り曲げ線ｃ３’に沿ってそれぞれ直角をなすように谷側に折り曲げ成形したものである。折り曲げ成形によって、柱側取付け孔３を介して柱へ固定される部分１、及び横架材側取付け孔４を介して土台又は梁・桁等横架材へ固定される部分２が形成される。
【００１４】
接合金物ｃは、柱側取り付け孔３を柱側先孔５の軸心と一致するように被挿用凹部７に嵌装し、柱側先孔５から接合具９を貫通させることにより柱と固定される。
【００１５】
さらに、接合金物ｃを、土台上端にあけられたほぞ孔８に設置し、土台側面にあけられた横架材側先孔６から、接合具９を貫通させることにより土台と固定することにより、土台と柱を緊結することが可能となる。
【００１６】
上記実施例は、接合金物ｃの、土台に固定される部分２の形状を凹型として説明したが、Ｕ字のものでも同様に実施することができる。
【００１７】
さらに、上記実施例は、柱脚における柱と土台の緊結について説明したが、柱脚における柱と梁等の横架材との緊結に対して、及び柱頭における柱と梁等の横架材との緊結に対しても同様に実施することができる。
【００１８】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の接合金物は、従来のほぞパイプ型柱脚柱頭接合金物に代わって、鋼板を折り曲げ成形した比較的安価かつ簡単な形状であるため製造がしやすく、また、その接合に従来木造軸組仕口の横架材に施されていたほぞ孔を利用することにより、横架材に特別な加工を必要としないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明木造建築の柱脚柱頭接合金物の第１実施例の斜視図である。
【図２】同上の柱脚柱頭接合金物全様である。
【図３】同上の分解状態の斜視図である。
【図４】同上の柱脚柱頭接合金物の透過斜視図である。
【図５】同上の柱脚柱頭接合金物の第２実施例の金物全様である。
【符号の説明】
ａ 柱
ｂ 土台
ｃ 柱脚柱頭接合金物
ｃ１ 第１折り曲げ線
ｃ１’ 第１’折り曲げ線
ｃ２ 第２折り曲げ線
ｃ２’ 第２’折り曲げ線
ｃ３ 第３折り曲げ線
ｃ３’ 第３’折り曲げ線
１ 柱へ固定される部分
２ 土台又は梁・桁等横架材へ固定される部分
３ 柱側取付け孔
４ 横架材側取付け孔
５ 柱側先孔
６ 横架材側先孔
７ 被挿用凹部
８ ほぞ孔
９ 接合具
【発明が属する技術分野】
本発明は木造建築物の柱を土台、梁または桁等の下部横架材及び梁または桁等の上部横架材に緊結固定する金物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
木造建築物において、横架材と柱を緊結する手段として、柱側面に接合金物を設置し、横架材と接合金物をボルトによって接合し、接合金物と柱脚柱頭を各種接合具によって接合する方法がある。
【０００３】
しかし、接合金物を柱側面に設置する方法は、接合金物及び接合具の露出を免れず、筋交い金物等の他の金物との干渉や窓枠部での施工不具合等の問題がある。
【０００４】
そこで、横架材と固定される接合金物基板部及び、基板部に直立形成された円筒状または角筒状ほぞパイプ部を有し、ほぞパイプ部を柱脚柱頭のほぞ孔に挿通させるようにして、ほぞパイプ部と柱脚柱頭が、柱脚柱頭側部から貫通される接合具によって固定される方法がある。
【０００５】
また、基板部を持たず、円筒状または角筒状ほぞパイプ部を柱脚柱頭のほぞ孔及び横架材に加工されたほぞ孔に挿通し、柱脚柱頭側部及び土台側部からそれぞれ貫通される接合具によって、土台及び横架材を緊結する手段がある。
【０００６】
これら先行技術はほぞパイプ部が柱内に挿通されるため、施工後に柱側面に金物類が突出せず、柱側面を面一となすことができるので、美観に優れ、化粧仕上げを施すにも都合がよい。
【０００７】
しかし、これら先行技術を施工する際は、あらかじめ柱木口にほぞ孔をあける必要があり、その加工は通常加工に追加して行わねばならない。また、加工には熟練を要し、ほぞ孔が曲がってしまう場合も多いという問題がある。
【０００８】
また、接合金物において、柱と接合される部分がパイプ形状であるため、端部のテーパー加工に手間がかかることや、パイプ自体が板状のものよりコストが高いという問題もある。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、施工にさきがけて、柱木口に、加工が難しく、手間のかかるほぞ孔加工をしなくてはならないという点、パイプ部を有するため接合金物のコストが高いという点である。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定板厚の鋼板を、接合具を支持するためのＵ字又は凹型の部分を鋼板中央部に有するように折り曲げ成形し、当該部分を従来の横架材の仕口加工寸法・形状と合致する寸法・形状とすることにより、新規に横架材に特別な加工をする必要がないことを最も主要な特徴とする。
【００１１】
【実施例】
以下、本発明の実施の形態として第１実施例を図１〜図４に、第２実施例を図５に基づいて説明する。
【００１２】
ａは柱、ｂはコンクリート基礎の上に乗載設置した土台であり、ｃは接合金物である。
【００１３】
接合金物ｃは、所定板厚の鋼板を第１折り曲げ線ｃ１及び第１’折り曲げ線ｃ１’に沿ってそれぞれ直角をなすように山側に、第２折り曲げ線ｃ２及び第２’折り曲げ線ｃ２’に沿ってそれぞれ直角をなすように谷側に、次いで第３折り曲げ線ｃ３及び第３’折り曲げ線ｃ３’に沿ってそれぞれ直角をなすように谷側に折り曲げ成形したものである。折り曲げ成形によって、柱側取付け孔３を介して柱へ固定される部分１、及び横架材側取付け孔４を介して土台又は梁・桁等横架材へ固定される部分２が形成される。
【００１４】
接合金物ｃは、柱側取り付け孔３を柱側先孔５の軸心と一致するように被挿用凹部７に嵌装し、柱側先孔５から接合具９を貫通させることにより柱と固定される。
【００１５】
さらに、接合金物ｃを、土台上端にあけられたほぞ孔８に設置し、土台側面にあけられた横架材側先孔６から、接合具９を貫通させることにより土台と固定することにより、土台と柱を緊結することが可能となる。
【００１６】
上記実施例は、接合金物ｃの、土台に固定される部分２の形状を凹型として説明したが、Ｕ字のものでも同様に実施することができる。
【００１７】
さらに、上記実施例は、柱脚における柱と土台の緊結について説明したが、柱脚における柱と梁等の横架材との緊結に対して、及び柱頭における柱と梁等の横架材との緊結に対しても同様に実施することができる。
【００１８】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の接合金物は、従来のほぞパイプ型柱脚柱頭接合金物に代わって、鋼板を折り曲げ成形した比較的安価かつ簡単な形状であるため製造がしやすく、また、その接合に従来木造軸組仕口の横架材に施されていたほぞ孔を利用することにより、横架材に特別な加工を必要としないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明木造建築の柱脚柱頭接合金物の第１実施例の斜視図である。
【図２】同上の柱脚柱頭接合金物全様である。
【図３】同上の分解状態の斜視図である。
【図４】同上の柱脚柱頭接合金物の透過斜視図である。
【図５】同上の柱脚柱頭接合金物の第２実施例の金物全様である。
【符号の説明】
ａ 柱
ｂ 土台
ｃ 柱脚柱頭接合金物
ｃ１ 第１折り曲げ線
ｃ１’ 第１’折り曲げ線
ｃ２ 第２折り曲げ線
ｃ２’ 第２’折り曲げ線
ｃ３ 第３折り曲げ線
ｃ３’ 第３’折り曲げ線
１ 柱へ固定される部分
２ 土台又は梁・桁等横架材へ固定される部分
３ 柱側取付け孔
４ 横架材側取付け孔
５ 柱側先孔
６ 横架材側先孔
７ 被挿用凹部
８ ほぞ孔
９ 接合具
Claims (1)
- 所定板厚の鋼板を、接合具を支持するためのＵ字又は凹型の部分を鋼板中央部に有するよう折り曲げ成形し、当該部分を従来の横架材の仕口加工寸法・形状と合致する寸法・形状とすることにより、新規に横架材に特別な加工をする必要がないことを特徴とする、柱と土台・梁等の横架材を緊結する為の柱脚柱頭接合金物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002304359A JP2004137790A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 木造建築の柱脚柱頭接合金物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002304359A JP2004137790A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 木造建築の柱脚柱頭接合金物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004137790A true JP2004137790A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32451806
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002304359A Pending JP2004137790A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 木造建築の柱脚柱頭接合金物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004137790A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104294920A (zh) * | 2014-10-30 | 2015-01-21 | 江苏中宝钢构有限公司 | 一种u形钢混凝土组合梁与异形钢管混凝土柱的节点组件及制备方法 |
-
2002
- 2002-10-18 JP JP2002304359A patent/JP2004137790A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104294920A (zh) * | 2014-10-30 | 2015-01-21 | 江苏中宝钢构有限公司 | 一种u形钢混凝土组合梁与异形钢管混凝土柱的节点组件及制备方法 |
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