JP2004137100A - 銅含有ガラス、近赤外光吸収素子および近赤外光吸収フィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスからなる銅含有ガラスであって、CuOに換算して銅を0.1重量%以上、Fe2O3に換算して鉄を0.005〜0.5重量%、Sb2O3に換算してアンチモンを0.01〜1重量%含み、かつヒ素を含まない。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅含有弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラス、近赤外光吸収素子、及び近赤外光吸収フィルターに関する。さらに詳しくは、本発明は、CCDなどの固体撮像素子の色感度補正などに用いられる近赤外光吸収フィルター、前記フィルターを構成する近赤外光吸収素子、及び前記素子の材料に好適な弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、固体撮像素子を使用した撮像装置の普及とともに、色感度補正用フィルターの需要が高まっている。例えば、高級ビデオカメラなどの高価なものから、カメラ機能付携帯電話などの比較的安価なものにまで色感度補正用フィルターが搭載されている。そのため、フィルターの材料である近赤外光吸収機能を有するガラスに対して、安定した性能を有するものを多量に、かつ低価格で供給するという要求が高まっている。
【0003】
近赤外光吸収ガラスとしては、銅を含有する弗燐酸塩ガラスが知られている(特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1に記載のガラスにおいて、特に波長400nm付近の透過率を高く維持するためには、光学ガラスグレードの高純度原料を使用しなければならなかったため、コストが高くなるという問題があった。
【0004】
一方、ガラスの低コスト化を図るためには、原料の等級を低くすることにより、原料費を抑える手段が考えられる。しかし、低等級の原料を使用すると、可視波長域における透過率、特に、波長400nmにおける透過率が低下してしまうという問題が発生する。波長400nmにおける透過率が僅かでも低下すると、ガラスの色がより濃青色に変化することが目視でも観察されてしまい、良好な色感度補正を行うことが困難になる。このような透過率の低下を解消するために、ガラスの厚みを薄くすることも考えられるが、色感度補正用フィルターには、撮像素子が感度を有する波長域全域にわたって色感度をバランスよく補正しなければならないという要求があり、ガラスを薄くすると他の波長における色感度を良好に補正できなくなってしまう。
【0005】
また、現在急速に増大する固体撮像素子の色感度補正用ガラスの需要に応じるためには、高純度ガラス原料を使用しているだけでは対応できなくなってきている。従って、単にコスト低減に寄与するだけでなく、増大する色感度補正用ガラスの需要を満足するためにも、ガラス原料の低等級化が求められている。
【0006】
【特許文献1】
特公平6−43254号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、良好な色感度補正が可能な近赤外光吸収ガラス、ならびに前記ガラスからなる近赤外光吸収素子および前記素子を備える近赤外光吸収フィルターを低コストで提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様は、弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスからなる銅含有ガラスであって、CuOに換算して銅を0.1重量%以上、Fe2O3に換算して鉄を0.005〜0.5重量%、Sb2O3に換算してアンチモンを0.01〜1重量%含み、かつヒ素を含まないことを特徴とする銅含有ガラスである。
上記第一の態様のガラスは、さらに、厚さ0.45mm、波長400〜1200nmの分光透過率において透過率が50%を示す波長(λ50)が605〜625nmの範囲にあり、波長400nmにおける前記透過率が80%以上であり、かつ波長1200nmにおける前記透過率が22%未満であることを特徴とする銅含有ガラスでもある。
また、上記第一の態様のガラスは、カチオン%表示で、
P5+ 11〜43%
Al3+ 4〜16%
R1 + 0.1〜43%
(ただし、R1 +はLi+、Na+及びK+の合計量)
R2 2+ 12〜53%
(ただし、R2 2+はMg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+およびZn2+の合計量)
Cu2+ 1.0〜4.7%
を含むと共に、アニオン成分としてF−およびO2−を含むことが好ましく、また、硝酸塩を含まないことが好ましい。
さらに、本発明の第二の態様は、上記第一の態様の銅含有ガラスからなる近赤外光吸収素子である。
また、本発明の第三の態様は、上記第二の態様の近赤外光吸収素子を備える近赤外光吸収フィルターである。
【0009】
以下、本発明について更に詳細に説明する。
[第一の態様]
本発明の第一の態様のガラスは、銅を含有し、近赤外光を吸収する弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスである。前記第一の態様のガラスは、近赤外光吸収特性を付与するため、CuOに換算して銅を0.1重量%以上含むとともに、Fe2O3に換算して鉄を0.005〜0.5重量%、Sb2O3に換算してアンチモンを0.01〜1重量%含み、かつ毒性があり、環境問題の原因になるヒ素を含まないことを特徴とする。
【0010】
先に説明したように、ガラス原料の等級を低くすると、原料費を低く抑えられるものの、可視波長域における透過率が低下するという問題が発生する。これは、不純物の含有量が多くなることに起因すると考えられるが、不純物と光学特性との相関は不明であった。そこで、本発明者らが不純物と光学特性との相関について検討したところ、鉄イオンの吸収が、透過率の低下を引き起こすことが判明した。即ち、高純度のガラス原料から得られたガラス中の鉄の含有量は、Fe2O3に換算して0.005重量%未満であるのに対して、ガラス原料の等級を低くすると鉄の含有量は、Fe2O3に換算して0.005重量%以上となり、鉄イオンの吸収により、波長400nmにおける透過率が低下し始め、良好な色感度補正を行うことが困難となることが判明した。
【0011】
そこで、本発明者らが更に検討を重ねた結果、銅イオン、鉄イオンを含むガラスに、アンチモンイオンが共存すると、波長400nmにおける透過率の低下を防ぐことが可能になることを見出した。
この透過率低下の防止は次のようなメカニズムによって得られると考えられる。固体撮像素子の色感度補正に求められる光学的な特性は、銅のニ価の陽イオンCu2+によって得られる。すなわち、Cu2+は、可視波長域における透過率を確保しつつ、近赤外〜赤外の波長域における吸収を大きくする効果を有する。しかし、ガラス中でCu2+が還元されて一価の陽イオンCu+になると、波長400nm付近の吸収が大きくなってしまい、上記光学特性が損なわれる。しかし、ガラス中に鉄イオンFe3+とSb2O3が共存していると、Fe3+とSbイオンによってCu+イオンが酸化されてCu2+となる。銅を含有しないガラスに微量の鉄とSb2O3を導入すると、鉄イオンの吸収によって波長400nmにおける透過率は減少する。しかし、銅含有弗燐酸塩ガラス又は銅含有燐酸塩ガラスの波長400nmにおける透過率に対しては、鉄イオンによる吸収よりも、Cu+の酸化による効果のほうが大きいため、結果として上記透過率の減少を防止することができる。
【0012】
上記の効果を得るために、本発明の第一の態様のガラスには、CuOに換算して0.1重量%以上の銅が含まれる。銅含有量がCuO換算で0.1重量%未満では、充分な近赤外光吸収を得ることができない。また、銅含有量は、CuO換算で0.1〜4.7重量%であることが好ましい。4.7重量%以下であれば、耐失透性の高いガラスを得ることができる。
【0013】
本発明の第一の態様のガラスにおいて、鉄含有量は、Fe2O3換算で0.005〜0.5重量%、好ましくは0.01〜0.5重量%、より好ましくは0.01〜0.1重量%である。鉄含有量がFe2O3換算で0.5重量%を超えると、アンチモンを共存させても可視光透過率、特に波長400nmにおける透過率が低下する。また、鉄含有量がFe2O3換算で0.005重量%未満では、Cu+による波長400nm付近の吸収により、可視光透過率、特に波長400nmにおける透過率が低下する。また、高純度に精製したガラスが必要になるため、コストがアップするという問題もある。なお、本発明のガラスには、鉄を不純物として含むものも含まれるが、鉄の含有量がFe2O3換算で0.005〜0.5重量%の範囲になるように、積極的に鉄を添加したガラスであっても、CuO換算で0.1重量%の銅を含み、かつSb2O3換算でアンチモンを0.01〜1重量%含むガラスであれば、本発明の第一の態様のガラスに含まれる。
【0014】
本発明の第一の態様のガラスにおいて、アンチモン含有量は、Sb2O3換算で0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜1重量%、より好ましくは0.1〜1重量%である。アンチモン含有量がSb2O3換算で0.01重量%未満では、波長400nmにおける透過率が低下し、1重量%を超えると、耐候性、耐失透性が低下する。
【0015】
本発明の第一の態様のガラスは、厚さ0.45mmに換算したときに、好ましくは、次のような光学特性を有する。
(1)波長400〜1200nmの分光透過率において、透過率が50%になる波長(以下、λ50という)が605〜625nmの帯域に存在する。
(2)波長400nmにおける透過率が80%以上である。より好ましくは、波長400nmにおける透過率が84%以上である。
(3)波長1200nmにおける前記透過率が22%未満である。
【0016】
本発明の第一の態様のガラスにおいて、λ50が605〜625nm、特に615nmであることにより、良好な色感度補正が可能となる。また、第一の態様のガラスは、上記のように波長400nmにおける透過率が高く、かつ波長1200nmにおける透過率が低いことにより、近赤外光吸収ガラスとして好適に用いることができる。
【0017】
さらに、本発明の第一の態様のガラスは、より好ましくは、以下の光学特性を有する。
(4)波長800〜1000nmにおける透過率が5%未満である。
(5)λ50〜波長1200nmにおける分光透過率が50%以下である。
(6)波長400nm〜λ50における透過率が50%以上である。
【0018】
波長400〜1200nmでの上記ガラスの分光透過率は次のようになる。波長が400nmから増加するに従い、透過率は単調増加し、極大となる。極大領域を過ぎると単調減少し、波長750〜1000nmにおいて極小値をとる。一旦、極小となった後、透過率は再び単調増加するが、波長1200nmに至るまで20%に達することがない。
上記分光透過率や透過率は、互いに平行に光学研磨された光入出射面に測定光を透過させたときの透過率であって、入出射面における光の反射損失も含む透過率(外部透過率)のことである。
なお、前記ガラスでは、屈折率ndは1.5付近であり、アッベ数νdは75付近である。
【0019】
次に弗燐酸塩ガラスの好ましい組成について詳細に説明する。
本発明の第一の態様のガラスは、カチオン%表示で、
P5+ 11〜43%
Al3+ 4〜16%
R1 + 0.1〜43%
(ただし、R1 +はLi+、Na+及びK+の合計量)
R2 2+ 12〜53%
(ただし、R2 2+はMg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+およびZn2+の合計量)
Cu2+ 1.0〜4.7%
を含むと共に、アニオン成分としてF−およびO2−を含むことが好ましい。なお、鉄及びアンチモンの含有量については上述の通りである。
【0020】
次に上記ガラス組成が好ましい理由について述べる。以下の説明では、カチオン成分の含有量をカチオン%により表示し、アニオン成分の含有量をアニオン%により表示するものとする。なお、ここで、カチオン%及びアニオン%は、それぞれ原子%で示した値である。
P5+は弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスの基本成分であり、赤外域の吸収をもたらす重要な成分である。11%未満では色補正機能が悪化して緑色を帯びやすい。逆に43%を超えると耐候性、耐失透性が悪化しやすい。従ってP5+の含有量は11〜43%とすることが好ましい。より好ましくは23〜41%、更に好ましくは、25〜40%である。
【0021】
Al3+は弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスの耐失透性を向上させる重要な成分である。4%未満では耐失透性が低下しやすく、液相温度が高くなり高品質なガラスの溶解成形が困難になる傾向がある。逆に16%を超えても耐失透性が悪化する傾向がある。従って、Al3+の含有量は4〜16%とすることが好ましい。より好ましくは8〜16%である。
【0022】
R1 +(Li+、Na+、K+)はガラスの耐失透性を改善させる有用な成分である。R1 +が0.1%未満ではその効果が小さく、逆に43%を超えるとガラスの耐久性、加工性が悪化する傾向がある。従って、R1 +の含有量は0.1〜43%にすることが好ましい。より好ましくは20〜30%である。なお、Li+の含有量は11〜25%であることが好ましく、Na+の含有量は、4〜13%であることが好ましい。
【0023】
R2 2+(Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+)は弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩において、ガラスの耐失透性、耐久性、加工性を向上させる有用な成分である。R2 2+の合計が12%未満ではガラスの耐失透性、耐久性が劣化しやすく、逆に53%を超えると耐失透性が悪化する傾向がある。従ってR2+の含有量は12〜53%にすることが好ましい。より好ましくは15〜35%である。
なお、Mg2+含有量の好ましい範囲は2〜6%、Ca2+含有量の好ましい範囲は6〜12%、Sr2+含有量の好ましい範囲は4〜9%、Ba2+含有量の好ましい範囲は3〜8%、Zn2+含有量の好ましい範囲は0%より多く6%以下である。
Zn2+は任意成分ではあるが、耐失透性を向上させる上で含有させることが好ましい。この観点からZn2+の望ましい範囲は0%より多く6%以下であり、より望ましい範囲は2〜6%である。
【0024】
Cu2+は光吸収特性において重要な働きをする成分であり、薄いガラスで十分な近赤外〜赤外域の吸収を得るために、本組成範囲では1.0%以上とすることが好ましく、耐失透性を悪化させないために4.7%以下とすることが好ましい。従ってCu2+の好ましい含有量は1.0〜4.7%である。より好ましくは2.6〜4.7%、更に好ましくは2.8〜4.7%である。
【0025】
O2−は前記ガラスにおいて特に重要なアニオン成分である。アニオン%で52%未満では2価のCu2+が還元され1価のCu+となりやすく、短波長域、特に400nm付近の吸収が大きくなってしまい、緑色を呈する傾向がある。従ってO2−の含有量は52〜75%にすることが好ましく、53〜75%とすることがより好ましい。
【0026】
F−はガラスの融点を下げ、耐候性を向上させる重要なアニオン成分である。アニオン%で25%未満では耐候性が悪化する傾向があり、逆に48%を超えると共存するアニオン成分であるO2−の含有量が減少するため、1価のCu+による400nm付近の着色を生じやすくなる。従ってF−の含有量は25〜48%にすることが好ましく、25〜47%にすることがより好ましい。
【0027】
Zr4+、La3+、Gd3+、Y3+、Si4+、B3+は、耐失透性の向上、ガラス粘度の調整、透過率の調整、清澄の目的で適宜用いることができる。これらの群から選ばれる少なくとも1種のカチオン成分を、合計で5%未満加えることができる。好ましくは2%以下である。
【0028】
本発明の第一の態様のガラスは、ヒ素を含有しない。また、環境影響上の配慮から、鉛化合物、カドミウム化合物も排除することが望ましい。さらにウラン、トリウムなどの放射性物質も排除すべきである。
【0029】
前記ガラスを製造するにあたり、各成分は、燐酸塩、弗化物、炭酸塩、酸化物などとして導入することが好ましい。ガラス成分の硝酸塩を原料として使用することも考えられるが、溶解にあたり、有害な窒素化合物が生成される上、硝酸塩は溶解容器、例えば白金を侵蝕し、ガラスに異物を発生しやすい。従って、硝酸塩原料の使用は控えるべきである。従って、前記ガラスとしても硝酸化合物を含まないことが望ましい。また、前記ガラスを製造するためには、ヒ素を実質的に含有しないガラス原料を使用する。
【0030】
〈耐候性〉
近赤外光吸収ガラスには、長期的な使用に耐えるために、優れた耐候性が必要とされる。耐候性が低いとガラス表面に曇りが発生し、光学フィルターなどの用途に耐えられないものとなってしまう。
本発明の第一の態様のガラスは優れた透過率特性と耐候性を兼ね備えている。耐候性は光学研磨したガラス試料を80℃、相対湿度90%の高温高湿槽中に1000時間保持した後、試料の光学研磨された表面のヤケ状態を目視観察して調べることができる。その結果、ヤケ状態が観察されなければ長期的な使用に十分耐え得る良好な耐候性を有することが確認できる。前記ガラスは上記条件のもとヤケ状態は観察されず、良好な耐候性を有していることが確認されている。
【0031】
〈耐失透性〉
製造過程で、近赤外光吸収ガラス中に結晶が発生すると、その結晶によって光が遮蔽又は散乱されるため、光学フィルターとして用いることができなくなってしまう。そのため、耐失透性は近赤外光吸収ガラスが備えるべき重要な特性である。耐失透性は液相温度によって評価することができる。耐失透性の向上は液相温度の低下に対応する。液相温度が高くなると、溶融ガラスからガラス成形体を成形する際、失透しないように成形温度を高くしなければならない。それに伴い、ガラスの成形が困難になったり、成形時のガラスの粘性が低下し、ガラス成形体となる溶融ガラス中で対流がおきて脈理が発生したり、ガラスからの揮発が著しくなり、ガラス成形体表面が変質したり、揮発物が成形型に付着して汚染するといった問題が生じる。
本発明の第一の態様の弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスは、液相温度が750℃以下であり、良好な耐失透性を有する。液相温度は、720℃以下に抑えることが好ましく、700℃以下に抑えることがより好ましく、690℃以下に抑えることがさらに好ましく、680℃以下に抑えることがより一層好ましい。液相温度が上記範囲であれば、成形条件の選択範囲が広がるとともに、近赤外光吸収ガラスとして好適なガラスを得ることができる。
【0032】
液相温度の測定は、以下のように行うことができる。
白金坩堝に入れられた複数のガラス試料を用意し、これらを一定の間隔の異なる温度下に1時間保持する。その後、試料中の結晶を顕微鏡などで観察し、結晶が消失する温度をもって液相温度とすればよい。
また、第一の態様の弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスの屈伏点は、一般に550℃以下であるので、精密プレス成形(モールド成形)によって成形後に光学機能面に研削や研磨などの機械加工を施すことなしに、レンズ、回折格子などの光学素子を成形することもできる。
【0033】
前記ガラスは、液相温度における粘度が0.5Pa・s以上であることが好ましい。このような粘性特性により、ガラスを失透させることなく、脈理のない良質なガラスを成形することができる。液相温度における粘度が0.5Pa・sより小さいと、失透しない温度条件で成形した場合、成形過程でガラス中に対流が生じることによって脈理が発生しやすくなる。
【0034】
<近赤外光吸収ガラスの製造方法>
次に、本発明の第一の態様の弗燐酸塩ガラスの製造方法について、一例を挙げて説明する。燐酸塩、弗化物、炭酸塩、酸化物などの原料を適宜用いて、所望の組成になるよう原料を秤量し、混合した後、白金坩堝中にて750〜900℃にて溶解する。好ましくは850℃以下である。その際、フッ素成分の揮発を抑制するため白金等の蓋を用いることが望ましい。また、溶解雰囲気は大気中で問題ないが、Cuの価数変化を抑えるため酸素雰囲気にするか、溶融ガラス中に酸素をバブリングすることが好ましい。
溶融状態のガラスを攪拌し、清澄を行った後、ガラスを流し出して成形する。ガラスを流し出す際は液相温度付近の温度まで降温し、ガラスの粘度を高めてから行う方が流し出したガラスの対流が起こりにくく、脈理が生じにくい。ガラスの成形方法は、キャスト、パイプ流出、ロール、プレスなど従来から用いられている方法を使用することができる。成形されたガラスは予めガラスの転移点付近に加熱されたアニール炉に移し、室温まで徐冷される。
なお、第一の態様の燐酸塩ガラスについても、燐酸塩、炭酸塩、酸化物などの原料を適宜用いて上記と同様に製造することができる。
【0035】
上記第一の態様の弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスは、CCDなどの固体撮像素子、又は半導体撮像素子の色感度補正フィルターに好適である。撮像素子に入射する光(特に可視光)は、前記ガラスを通過するため、前記ガラスは高い均質性を有し、異物や泡などを含まない光学ガラスグレードのものであることが望ましい。
【0036】
[第二の態様]
本発明の第二の態様の近赤外光吸収素子は、前述の第一の態様の弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスからなる光学素子であって、近赤外光吸収フィルターに使用される薄板状のガラス素子や、レンズなどを例示することができる。これらの素子は固体撮像素子の色感度補正用に好適であり、その成形方法としては、上記成形方法や上記成形方法によって得られた成形体に切断、切削、研削、研磨などの機械加工を施す方法、前記ガラスからなるプリフォームを成形し、このプリフォームを加熱、軟化してプレス成形する方法(特に光学機能面に研削、研磨などの機械加工を施すことなしに最終製品をプレス成形する精密プレス成形法)などを例示することができる。
これらの近赤外光吸収素子は、本発明の第一の態様のガラスからなるので、低コストでの供給が可能であり、薄くしても良好な色補正機能を有し、優れた耐失透性、耐候性を備えている。なお、近赤外光吸収素子の厚さ(透過光の入射面と出射面の間隔)は当該素子の透過率特性を考慮して決められるが、概ね0.1〜0.8mmの間で決めることが望ましく、0.3〜0.6mmの間で決めることがより望ましい。さらにλ50が605〜625nmの範囲にあることが好ましく、615nmであることが特に好ましい。このような近赤外光吸収素子を得るためには、前記ガラスの組成を調整し、上記特性が得られる厚みに加工すればよい。
【0037】
[第三の態様]
本発明の第三の態様は、前記第二の態様の近赤外光吸収素子を備える近赤外光吸収フィルターである。以下に、前記近赤外光吸収フィルターについて一例を示しながら説明する。
前記フィルターは、両面が光学研磨された第一の態様のガラスからなる第二の態様の近赤外光吸収素子を備えており、この素子によってフィルターの色感度補正機能が付与される。この素子の片面には、両面とも光学研磨された板状の水晶を貼り合わせることができる。水晶の片面には可視光を透過し両面とも光学研磨された板状の光学ガラス、例えばBK−7を貼り合わせることができる。このような構造によって、近赤外光吸収フィルターは構成されるが、薄板状光学ガラスの片面にもう一枚、可視光を透過し両面とも光学研磨された板状の光学ガラス(例えばBK−7)を貼り合わせてもよい。フィルターの表面には必要に応じて光学多層膜を形成することができる。
このフィルターは固体撮像素子の撮影画像の色補正を行うため、固体撮像素子の受光面の前に配置することができる。このフィルターには、第一の態様の弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスからなる近赤外光吸収素子が使用されているので、良好な色補正機能を備えつつ、フィルターの厚みを薄くすることができる。また、優れた耐候性を有する前記ガラスからなる近赤外光素子を使用しているので長期に使用しても表面ヤケなどの劣化を防止することもでき、さらに低コストでの提供が可能である。
【0038】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(実施例1、2)
Al(PO3)3、AlF3、Li2CO3、NaF、MgF2、CaF2、SrF2、BaF2、ZnF2、CuOなどを含む高純度のガラス原料に、Fe2O3及びSb2O3を添加し、ガラス原料として用いた。実施例1及び実施例2のガラス組成を表1に示す。このガラス原料を、白金製坩堝中に投入し、蓋をして790℃〜850℃で溶解し、攪拌して脱泡、均質化を行った後、予熱した金型に流し出し、所定形状に成形した。得られたガラス成形体をガラス転移点付近に加熱したアニール炉に移し、室温まで徐冷した。
なお、本実施例では、Fe2O3の含有量による透過率の変化を確認するため、高純度のガラス原料を用い、不純物の混入量を極めて厳しく制限した上で、秤量したFe2O3をガラス原料に均一に混合した。
【0039】
得られたガラスからテストピースを切り出し、下記のようにして諸特性を測定した。
ガラスの分光透過率は、厚さ0.45mmのガラスの波長300〜1200nmの透過率を、分光光度計を使用して測定した。
液相温度は、ガラスを白金坩堝に入れ、10℃刻みで所定の温度に1時間保持した際に、結晶が消失する温度の上限から求めた。
これらの測定結果より求まる波長400nm、1200nmにおける透過率、λ50、液相温度を表1に示す。実施例1、2とも波長400nmにおける透過率は84%以上であった。
【0040】
次に実施例1、2のガラスの耐候性を評価した。耐候性は、光学研磨したガラスサンプルを80℃、相対湿度90%の高温高湿槽中に1000時間保持した後のガラス表面のヤケ状態を目視観察し、ヤケが認められないものを良好な耐候性(耐候性あり)とした。実施例1、2のガラスはともにヤケが認められず、良好な耐候性を有するものであった。
【0041】
なお、不純物として0.005重量%よりも多い鉄を含有するガラス原料を使用した場合も、同様にSb2O3を所要量導入することにより、本実施例と同様の結果を得ることができた。その場合、不純物の量が厳しく制限されたガラス原料をすべての成分について使用した場合よりも原料コストを少なく抑えることができた。
【0042】
(比較例1)
Sb2O3を添加しなかったこと以外、実施例2のガラスと同様にガラスを溶融、成形し、透過率、λ50、液相温度、耐候性を評価した。液相温度、耐候性とも上記実施例の評価結果と同じであったが、厚さ0.45nmでの波長400nmにおける透過率は、表1に示すとおり、80%未満であった。
【0043】
【表1】
【0044】
(実施例3)
次に、不純物の量を厳しく制限せずに調合したガラス原料に、Sb2O3を0.2%添加し、実施例1、2と同様にして、ガラスを溶解、清澄、均質化し、鋳型に射込んで、実施例2と同様の組成を有するガラスからなるガラス板を成形した。このガラス板をスライスした後、両面に光学研磨を施して所望の厚みの薄板とした。この薄板をダイシング加工して前記厚みを有する所望の大きさの近赤外光吸収素子を得た。当該素子の厚みは0.45mm、サイズは10mm×10mm〜30mm×30mmとした。次に、板状に加工された水晶と2枚の光学ガラス(BK−7)からなる薄板ガラスを準備し、それぞれの両面に光学研磨を施した。そして、近赤外光吸収素子、水晶、BK−7製薄板ガラス2枚の順に積層されるように光学研磨された面で各薄板を貼り合わせ、最外表面に光学多層膜を設けて近赤外光吸収フィルターを作製した。このフィルターを固体撮像素子の受光面前側に配置して撮影された画像を観察した結果、良好な色感度補正がなされていることを確認した。
以上のように、不純物の量が厳しく制限されていないガラス原料を使用しても良好な色感度補正が可能な近赤外光吸収素子、ならびに近赤外光吸収フィルターを提供することができた。これらの近赤外光吸収素子、ならびに近赤外光吸収フィルターは使用する弗燐酸塩ガラスの原料が安いため、低コストで供給することができる。
【0045】
(比較例2)
次に、比較例1のガラスを用いて、実施例3と同様の方法で近赤外光吸収フィルターを作製し、このフィルターを固体撮像素子の受光面前側に配置して撮影された画像を観察した。その結果、画像はやや青みを帯びた色調となり、色感度が十分補正しきれていないことが明らかになった。
【0046】
(実施例4)
次に、実施例1、2と同様にして、ガラスを溶解、清澄、均質化してガラス融液とし、白金製ノズルから流下させた。そして、適量のガラス融液を受け型に受けて、球状のガラスプリフォームを成形した。成形されたプリフォームを一旦、室温まで冷却し、再度、窒素ガス、あるいは窒素と水素の混合ガスのような非酸化性雰囲気中で再加熱、軟化して、プレス成形型でプレスした。プレス成形型の成形面は予め、目的とする光学素子の形状を反転した形状に精密に加工され、上記プレス工程ではこれら成形面をガラスに精密に転写した。プレス成形型中でガラスが変形しない温度にまで冷却した後、プレス成形した光学素子を成形型から取り出し、アニールした。このようにして非球面レンズや回折格子などの光学素子を得ることができた。
これらの光学素子は、低コストにもかかわらず、良好な色感度補正が可能であった。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、有害なヒ素を含まず、良好な色感度補正特性を有する近赤外光吸収ガラス、近赤外光吸収素子、近赤外光吸収フィルターを低コストで提供することができる。
そのため、現在急速に需要が増加しつつある、固体撮像素子用の色感度補正用ガラスを安定して提供、普及することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び2、並びに比較例1のガラスの分光透過率曲線である。
Claims (6)
- 弗燐酸塩ガラス又は燐酸塩ガラスからなる銅含有ガラスであって、CuOに換算して銅を0.1重量%以上、Fe2O3に換算して鉄を0.005〜0.5重量%、Sb2O3に換算してアンチモンを0.01〜1重量%含み、かつヒ素を含まないことを特徴とする銅含有ガラス。
- 厚さ0.45mm、波長400〜1200nmの分光透過率において透過率が50%を示す波長(λ50)が605〜625nmの範囲にあり、波長400nmにおける前記透過率が80%以上であり、かつ波長1200nmにおける前記透過率が22%未満であることを特徴とする請求項1に記載の銅含有ガラス。
- カチオン%表示で、
P5+ 11〜43%
Al3+ 4〜16%
R1 + 0.1〜43%
(ただし、R1 +はLi+、Na+及びK+の合計量)
R2 2+ 12〜53%
(ただし、R2 2+はMg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+およびZn2+の合計量)
Cu2+ 1.0〜4.7%
を含むと共に、アニオン成分としてF−およびO2−を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の銅含有ガラス。 - 硝酸塩を含まないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の銅含有ガラス。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の銅含有ガラスからなる近赤外光吸収素子。
- 請求項5に記載の近赤外光吸収素子を備える近赤外光吸収フィルター。
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