JP2004136970A - 米飯加工食品の包装方法、包装食品およびこの包装に用いられる包装シート - Google Patents

米飯加工食品の包装方法、包装食品およびこの包装に用いられる包装シート Download PDF

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Abstract

【課題】密着させることなく米飯加工食品を包装し得ることで軟らかく握られた米飯加工食品への適用をも可能とするなど汎用性を向上させた上で、包装食品に高級感を付与し得るようにする。
【解決手段】外フィルム20に一対の内フィルム30が積層されて構成され、両フィルム20,30間に海苔Sを収納する収納空間Vが形成され、外フィルム20には当該外フィルム20を縦断するようにカットテープ40が溶着されているとともに、包装シート10には、一方の端縁からカットテープ40の延びる方向に沿い、且つ外方へ向かってカットテープ40とともに突設された摘持用の舌片13が設けられている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、おにぎり等の米飯加工食品を包装するために用いられる米飯加工食品用の包装シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図12の(イ)に示すような、外フィルム101と、この外フィルム101に重ねられた左右一対の内フィルム102とからなるおにぎり(米飯加工食品)包装用の包装シート100が知られている。この包装シート100は、溶着処理で外フィルム101および各内フィルム102の周縁部に溶着部103が形成されているとともに、各内フィルム102の対向縁部が外フィルム101の幅方向の略中央位置で上下に互いに重なり合った状態になっている。外フィルム101と一対の内フィルム102との間には収納空間Vが形成され、当該収納空間Vに予め海苔(シート状食品)Sを装填し得るようになっている。
【0003】
外フィルム101には、内面側の幅方向の中央部に長手方向に延びるカットテープ104が溶着されている。かかる包装シート100の内フィルム102側の中央部に二点鎖線で示すような三角形状のおにぎりRを載置した状態で各端縁を重ね合わせることにより当該おにぎりRが包装シート100によって挟まれた状態になる。引き続き包装シート100の重なり合った各端縁をおにぎりRの上部側に巻き付け、粘着ラベルLを巻き付けた部分に貼着することにより当該おにぎりRが、図12の(ロ)に示すように、包装シート100によって包装された状態になる。
【0004】
そして、おにぎりRが包装シート100で包装された状態で、カットテープ104の先端部を指で摘んで引くことにより外フィルム101が二分割され、これによって包装シート100から海苔Sに包まれたおにぎりRを取り出すことができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のように構成された包装シート100は、本来的に三角形状にしっかりと握られたおにぎりRを対象として包装するものであり、内フィルム102がおにぎりRの表面に密着した状態でしっかりと包み込むようになされているため、ふんわりと軟らかく握られた風合いのあるおにぎりRを包装した場合にはおにぎりRが変形し易く、適正に包装することが困難であるばかりか、たとえ包装し得ても解包したときにおにぎりRが割れたりして崩れてしまうことがあり、おにぎりRとしての保形性を維持することが困難であり、汎用性に欠けるという問題点が存在した。
【0006】
また、おにぎりRは、密着状態で包装シート100に包装されるため、包装シート100を介しておにぎりRの形状がそのまま視認され、高級感に欠けるという不都合も存在した。
【0007】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、密着させることなく米飯加工食品を包装し得ることで軟らかく握られた米飯加工食品への適用をも可能とするなど汎用性を向上させた上で、包装食品に高級感を付与し得るようにした米飯加工食品用の包装シートを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、横断するように切断手段が設けられてなる1枚の外フィルムと、該外フィルムに重ね合わされた一対の内フィルムとからなるフィルム体によって米飯加工食品を包装する包装方法であって、切断手段が一周し、両端が開口するようにフィルム体を米飯加工食品に環状に巻き付けた後、環状になったフィルム体の両開口を閉止することを特徴とする米飯加工食品の包装方法である。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、横断するように切断手段が設けられてなる1枚の外フィルムと、該外フィルムに重ね合わされた一対の内フィルムとからなるフィルム体によって米飯加工食品が包装されてなる包装食品であって、切断手段が一周し、両端が開口するように米飯加工食品にフィルム体が巻き付けられ、環状になったフィルム体の両開口が閉止されてなることを特徴とする包装食品である。
【0010】
請求項1および2記載の発明によれば、フィルム体を米飯加工食品に環状に巻き付けた上で環状になったフィルム体の各開口を閉止することにより米飯加工食品をフィルム体で包装するようにしているため、巻き付け具合を種々調節することによりフィルム体が米飯加工食品に密着しない状態で包装することが可能になるなど包装形態の自由度が向上する。したがって、柔らかく握られた米飯加工食品が包装されるような場合であっても、密着しないようにフィルム体で米飯加工食品を包むことにより、米飯加工食品が崩れるような不都合を確実に回避することができる。
【0011】
また、フィルム体によって余裕をもって米飯加工食品を包装することにより、従来の密着状態で米飯加工食品を包装していた場合に比較して包装食品に高級感を付与することが可能になり、包装食品の商品価値を高める上で有効である。
【0012】
さらに、切断手段は、米飯加工食品を一周するように外フィルムに設けられているため、米飯加工食品が包装された状態で当該切断手段の操作により外フィルムを切断することにより、環状になった外フィルムは二分割し得るようになる。したがって、例えばフィルム体がシート状食品を内装するように外フィルムと内フィルムの2層構造で構成されているような場合であっても、外フィルムが二分割されることにより、シート状食品を米飯加工食品側に残して切断された外フィルムと一対の内フィルムとを容易に取り外すことが可能になる。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の包装食品において、前記環状になったフィルム体の一方の開口は、フィルム体が内部の米飯加工食品に向かうように折り返されることによって閉止され、同他方の開口は、環状のフィルム体が溶着された状態で閉止されてなることを特徴とするものである。
【0014】
この発明によれば、環状になったフィルム体の一方の開口が米飯加工食品に向かうように折り返されることにより形成された底部によって包装食品は自立性が付与された状態になるとともに、他方の開口が環状のフィルム体を溶着することによって閉止されているため、かかる状態で包装された包装食品は、自立させた状態で目視者にどっしりとした安定感を与えるとともに全体的な形状が美麗であり、商品価値が高められる。
【0015】
また、環状になったフィルム体の他方の開口が、溶着によって閉止されているため、当該溶着によって得られた環状のフィルム体の正面および背面に所定の粘着ラベルを貼付するための広い平面が確保される。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の包装食品に用いられる包装シートであって、前記フィルム体は、1枚の外フィルムと、該外フィルムに積層され米飯加工食品に接触する一対の内フィルムとからなり、一対の内フィルムは対向した縁部同士が重ね合わされた状態で外フィルムに積層され、周縁部が溶着されることにより外フィルムおよび内フィルム間にシート状食品を収納する収納空間が形成され、前記切断手段は、前記一対の内フィルムの重ね合わされた部分に対応するように外フィルムに設けられてなることを特徴とするものである。
【0017】
この発明によれば、内フィルムが上面になるように包装シートを広げた上で内フィルムの略中央部に米飯加工食品を載置し、引き続き包装シートで当該米飯加工食品を環状に包み込み、包装シートの互いに重なり合った部分に所定の粘着ラベルを貼着し、またはポイントシールなどの溶着処理を施すことによって米飯加工食品は簀巻きのように包装シートで包まれた状態になる。
【0018】
この状態で、簀巻き状の包装シートにおける米飯加工食品の底面と対応する部分を米飯加工食品の方向に向かって折り返して当該包装シートの底部を形成させるとともに、包装シートの他方の端部を扁平になるように押し潰して重ね合せ、引き続き溶着処理を施すことにより米飯加工食品が包装シートによって包装された状態になる。
【0019】
そして、米飯加工食品は、包装シートに包装された状態で環状になった包装シートの底部および内周面の一部に当接するだけであり、内フィルムが全面に亘って米飯加工食品に密着することがないため、たとえ米飯加工食品が固く握られていなくても(すなわち風合いを醸し出すために柔らかく握られていても)割れたりして形崩れを起すような不都合を防止することができる。
【0020】
また、米飯加工食品を環状に包むことにより形成される包装シートの重なり合った部分に所定の粘着ラベルを貼付して包装状態を維持させることができる。粘着ラベルが切断手段と干渉しない位置に貼付される場合には、切断手段の端部を摘んで引っ張ることにより米飯加工食品を解包することができる。
【0021】
そして、切断手段を摘んで引っ張れば、外フィルムは切断手段に案内されつつ環状方向に向けて分断されるとともに、内フィルムは元々外フィルムの分断位置に対応した部分が重ね合わされているだけであるため、分断位置を境にして分断された包装シートを互いに反対方向に向けて引っ張ることにより、米飯加工食品は、収納空間から引き出されたシート状食品によって包まれた状態で包装シートから取り出される。
【0022】
さらに、米飯加工食品が包装された状態で、包装シートは正面視で矩形状になり、当該包装シートの正面にラベルを貼付する場合、当該ラベルも矩形状にすることができるため、ラベルに記載する情報量を、三角形状に米飯加工食品を包装する従来の包装シートに貼付された三角形状のラベルに比べて多くすることができる。
【0023】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の包装シートにおいて、前記外フィルムは、端縁から当該切断手段の延びる方向に沿い外方へ向かって切断手段とともに突設された摘持用の舌片を有していることを特徴とするものである。
【0024】
この発明によれば、米飯加工食品を環状に包むことにより形成される包装シートの重なり合った部分で、切断手段と干渉する位置に所定の粘着ラベルを貼付するに際し、外フィルムから外部に突出した舌片が、粘着ラベルから容易に露出するようにすることができる。そして、この粘着ラベルから露出した舌片を摘んで引っ張ることにより外フィルムは切断手段に誘導されて切断され、これによって米飯加工食品を容易に解包することが可能になり、解包操作の容易性を確保することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る包装シートの分解斜視図であり、図2は、その組み立て斜視図である。また図3は、図2のA−A線断面図であり、図4は、包装シートの平面図である。なお、図1〜図3においては厚み寸法を誇張して示している。
【0026】
これらの図に示すように、包装シート10は、平面視で矩形状を呈した外フィルム20と、該外フィルム20に積層される一対の内フィルム30とを備えた基本構成を有している。各内フィルム30は、対向縁部が互いに重ね合わされた状態で外フィルム20と同一平面寸法となるようにそれぞれ寸法設定され、かかる一対の内フィルム30が外フィルム20に積層された状態でそれらの周縁部に溶着処理による溶着縁部11(図2および図4に点描で表示)が形成されることにより包装シート10は袋状とされている。
【0027】
本実施形態においては、溶着縁部11は、カットテープ40の周辺には形成されていないが、本発明は、カットテープ40の周辺に溶着縁部11を形成させないことに限定されるものではなく、カットテープ40も含めて全体的に溶着縁部11を設けてもよい。ただしこの場合、カットテープ40およびその周辺部については、剥し易いように他の部分より弱い接合力で溶着縁部11を設けるようにすることが好ましい。そして、本実施形態においては、外フィルム20と内フィルム30とによって二層構造の本発明に係るフィルム体が構成されている。
【0028】
そして、当該袋状を呈した包装シート10の内部に収納空間(シート状食品収納部)Vが形成され、この収納空間Vに海苔(シート状食品)Sを収納し得るようになされている。かかる内フィルム30の外面側に包装されるべきおにぎりRを載置するための載置面12が形成されている。
【0029】
本実施形態においては、ポリエチレンやポリプロピレン等からなる透明な合成樹脂フィルムが採用され、これによっておにぎり(米飯加工食品)Rが包装シート10によって包装された状態で収納空間Vに収納された海苔Sを外部から視認し得るようになっている。
【0030】
かかる包装シート10は、本実施形態においては、幅寸法が略140mmに設定されているとともに、長さ寸法が略220mmに設定され、通常の大きさに形状設定された例えば三角形状のおにぎりRを、内フィルム30の中央部の載置面12に載置した後、包装シート10の長手方向の各側部を上方に向けて折り返し、簀巻き状態で包み込むことにより、包装シート10の各端縁が互いに重なり合うようになされている。
【0031】
前記外フィルム20には、幅方向の中央位置より若干一方の長尺縁部側に偏った位置の内面側(図1における上面側)に当該外フィルム20を縦断するように切断手段としてのカットテープ40が溶着されている。かかる外フィルム20のカットテープ40が設けられている部分には、一方の端縁から外方に向かって突設された円弧状の外フィルム側舌片21が設けられているとともに、他方の端縁部分には外フィルム側舌片21と同一形状の外フィルム側切欠き凹部22が設けられている。外フィルム側舌片21には、カットテープ40を挟む位置に先端から切り込まれて形成した一対の切り込み23が設けられ、おにぎりRが包装された状態において、当該切り込み23間のカットテープ40を指で摘んで引き剥がすことにより、外フィルム20は長手方向の全長に亘って分断されるようになっている。
【0032】
前記内フィルム30は、幅寸法が外フィルム20の幅寸法の1/2より短い短幅内フィルム31と、外フィルム20の幅寸法の1/2より長い長幅内フィルム32とからなっている。短幅内フィルム31および長幅内フィルム32は、これらを長辺側の縁部が互いに重なり合うように外フィルム20に積層した状態で、各他方の長辺側の縁部が互いに重なり合うようにそれぞれ幅寸法が設定されている。かかる各内フィルム31,32の互いに重なり合う部分には、縁部が折り返されることによって形成した長手方向に延びる折返しシート片35が設けられている。因みに本発明において折返しシート片35は必須ではなく特に設けなくてもよい。
【0033】
また、短幅内フィルム31および長幅内フィルム32の外フィルム側舌片21に対応した隅部には、外フィルム側舌片21に対応した当該外フィルム側舌片21と同一形状の内フィルム側舌片33が設けられ、該舌片33と前記外フィルム側舌片21とが互いに重ね合わされることにより包装シート10の円弧状の舌片13が形成されている。舌片13においては、外フィルム20と内フィルム30とは互いに溶着されておらず、外フィルム側舌片21と内フィルム側舌片33とは互いに離反し得るようになっており、これによっておにぎりRが包装された状態で、舌片13から外フィルム側舌片21のみをめくって摘持し得るようになっている。
【0034】
また、短幅内フィルム31および長幅内フィルム32の外フィルム側切欠き凹部22に対応した隅部には、外フィルム側切欠き凹部22に対応した当該外フィルム側切欠き凹部22と同一形状の内フィルム側切欠き凹部34が設けられ、該内フィルム側切欠き凹部34および前記外フィルム側切欠き凹部22の周辺部が互いに溶着処理されることにより包装シート10の切欠き凹部14が形成されている。前記収納空間Vは、切欠き凹部14より内側に位置するように設定され、これによって収納空間Vに海苔Sが収納された状態で、当該海苔Sが切欠き凹部14を介して外部に露出するのを防止するようになされている。
【0035】
そして、本実施形態においては、内フィルム30としてエンボス処理(凹凸形成処理)やマット処理(艶消し処理)の施された合成樹脂製のフィルムが採用されている。かかる処理の施されたフィルムを内フィルム30として用いることにより、おにぎりRは内フィルム30に付着し難くなり、これによっておにぎりRを包んだ包装シート10の開包が容易に行われるようにしている。なお、本発明は、内フィルム30にエンボス処理等の非付着化処理を施すことに限定されるものではなく、非付着化処理を施さないものも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0036】
以下、かかる包装シート10によるおにぎりRの包装処理について説明する。図5および図6は、包装シート10によるおにぎりRの包装処理を説明するための説明図であり、図5の(イ)は、包装シート10の載置面12におにぎりRを載置した状態、図5の(ロ)は、包装シート10の一方の短縁部をおにぎりRに向けて折り返した状態、図5の(ハ)は、包装シート10をおにぎりRに巻き付けた状態をそれぞれ示しており、図6の(イ)は、筒状になった包装シート10の下部を折り返すことにより底部が形成された状態、図6の(ロ)は、底部が形成された筒状の包装シート10の上部に溶着処理が施されつつある状態、図6の(ハ)は、包装シート10によるおにぎりRの包装が完了した状態をそれぞれ示している。
【0037】
おにぎりRを包装するに際しては、まず、図5の(イ)に示すように、外フィルム20を下側にして平置きされた包装シート10の載置面12におにぎりRを載置する。引き続き、図5の(ロ)に示すように、包装シート10の切欠き凹部14が設けられている側の短縁部をおにぎりRに向けて折り返す。こうすることによって包装シート10の切欠き凹部14がおにぎりRの略中央部に位置した状態になる。
【0038】
ついで、図5の(ハ)に示すように、包装シート10の舌片13が設けられている側の短縁部を切欠き凹部14が設けられている側の短縁部に重ね合わせ、内部の海苔Sの縁部同士が互いに僅かに重なり合うようにする。こうすることによっておにぎりRは包装シート10によって簀巻き状に巻き付けられた状態になる。この状態で所定の粘着ラベルLを包装シート10の短縁部の積層部分に貼付する。このとき、包装シート10はカットテープ40と干渉する位置に貼付され、図6に示すように、舌片13が若干粘着ラベルLから外部に露出した状態になるように貼付位置を調整する。なお、粘着ラベルLには、商品名やその商品の特色などが記載されている。
【0039】
このような貼着ラベルLは、カットテープ40の引き裂き方向と直交する方向に多少、位置ずれして貼着されることがある。そこで、粘着ラベルLには、舌片13が露出している側の辺に鋸歯形状の切り込み(図示せず)を形成してもよい。切り込みが鋸歯形状とされることにより、カットテープ40は貼着ラベルLをどこからでも容易に引き裂くことができるようになる。因みに本発明において鋸歯形状の切り込みは必須ではなく特に設けなくてもよい。また、例えば貼着ラベルLが小さい場合やカットテープ40が片方に変位している場合には、貼着ラベルLはカットテープ40と干渉しない位置に貼着される。
【0040】
引き続き、図6の(イ)に示すように、筒状になった包装シート10の下部を内側に折り返した上でその部分にスポット溶着処理を施す。これによって筒状の包装シート10の底部が閉止され、この部分に底板が形成された状態になるため、この底板によって筒状になった包装シート10は自立性が付与されることになる。
【0041】
ついで、図6の(ロ)に示すように、筒状の包装シート10の上縁部に線状で溶着処理が施され、これによって筒体の上面開口が閉止されることにより、図6の(ハ)に示すように、おにぎりRの包装シート10による包装が完了する。
【0042】
そして、おにぎりRが包装シート10によって包装された状態では、おにぎりRはその全面が包装シート10の内面に密着するようなことはなく、特に包装シート10内の上部に余裕の空間が形成されているため、従来の密着状態でおにぎりRを包装する包装シートに比べて包装状態がゆったりし且つ安定感のあるものになり、包装食品に高級感を付与することが可能になる。
【0043】
つぎに、上記のようにして包装されたおにぎりRの解包について説明する。図7および図8は、おにぎりRの包装シート10からの解包を説明するための説明図であり、図7の(イ)は、包装シート10の舌片13の内の外フィルム側舌片21を指で摘んだ状態、図7の(ロ)は、カットテープ40を引き剥がすことにより外フィルム20が切断されつつある状態、図8の(イ)は、上下に分離した包装シート10の上方部分を抓み上げている状態、図8の(ロ)は、包装シート10の上方部分が取り外されることによって海苔Sに包まれたおにぎりRが外部に露出した状態をそれぞれ示している。
【0044】
包装シート10によって包装されたおにぎりRを解包するに際しては、まず、図7の(イ)に示すように、舌片13から外フィルム側舌片21をめくって当該外フィルム側舌片21を片方の手の親指と人差指とで摘み、粘着ラベルLの方向に向けて引っ張る。こうすることによって外フィルム20は、図7の(ロ)に示すように、カットテープ40に誘導されつつ粘着ラベルLとともに一対の切り込み23間の幅で上下が切断されていく。貼着ラベルLに鋸歯形状の切り込みが形成されているときは、貼着ラベルLが位置ずれして包装シート10に貼着されていても、カットテープ40は貼着ラベルLを鋸歯形状の切り込みから容易に引き裂くことができる。また、貼着ラベルLがカットテープ40と干渉しない位置に貼着されているときは、貼着ラベルLは引き裂かれず、外フィルム20のみ引き裂かれる。
【0045】
そして、水平方向の1周に亘ってカットテープ40が包装シート10から引き剥がされることにより、筒状の包装シート10は、図8の(イ)に示すように、上下に分断された状態になる。この状態で、一方の手により分断された下部の包装シート10ごとおにぎりRを把持しながら他方の手の指で分断された包装シート10の上方側の溶着縁部11を摘んで上方に引き上げる。
【0046】
そうすると、元々対向縁部が重ね合わされているだけである長幅内フィルム32が短幅内フィルム31から離間して上方に移動するため、収納空間V内に収納されていた海苔Sが残留した状態で分断された上方の包装シート10が海苔S付きのおにぎりRから取り外され、図8の(ロ)に示す状態になる。
【0047】
そして、図8の(ロ)に示す状態では、海苔Sに巻かれたおにぎりRの略上半分が、分断された下部の筒状の包装シート10の上面開口から上方に向かって突出した状態になっているため、この突出している部分を包装シート10から引き抜くことにより、海苔Sに巻かれたおにぎりRを包装シート10から取り出すことができる。
【0048】
なお、先に図5の(ハ)に示したように、包装シート10がおにぎりRに巻かれた状態で、収納空間Vに収納される海苔Sは縁部同士が若干重なり合うようになされているため、包装シート10の分断された上部のものが取り除かれた状態で、海苔Sは、図8の(ロ)に示すように、隙間なくおにぎりRを包囲している。したがって、おにぎりRは海苔Sによって全周が巻かれた状態になっており、海苔Sの端部間に隙間ができてこの隙間から内部のおにぎりRが見えるような見苦しい状態を回避することができる。
【0049】
本発明の包装シート10は、以上詳述したように、外フィルム20に一対の内フィルム30が積層されて構成され、両フィルム20,30間に海苔Sを収納する収納空間Vが形成され、外フィルム20には当該外フィルム20を縦断するようにカットテープ40が溶着されているとともに、包装シート10には、一方の端縁からカットテープ40の延びる方向に沿い、且つ外方へ向かってカットテープ40とともに突設された摘持用の舌片13が設けられているため、内フィルム30が上面になるように包装シート10を広げた上で内フィルム30の略中央部におにぎりRを載置し、引き続き舌片13が上層になるように包装シート10で当該おにぎりRを環状に包み、舌片13の先端側が外部に突出した状態で包装シート10の互いに重なり合った部分に所定の粘着ラベルLを貼着することによっておにぎりRは簀巻きのように包装シート10で包まれた状態になる。
【0050】
この簀巻き状の包装シート10の下部をおにぎりRの方向に向かって折り返して底部を形成させるとともに、同他方の端部を扁平になるように押し潰して重ね合せ、引き続き溶着処理を施すことによりおにぎりRが包装シート10によって包装された状態になる。
【0051】
そして、おにぎりRは、包装シート10に包装された状態で環状になった包装シート10の底部および内周面の一部に当接した状態になるだけであり、内フィルム30が前面に亘っておにぎりRに密着することがないため、たとえおにぎりRが固く成形されていなくても割れたりして形崩れを起すような不都合が生じることはない。
【0052】
また、おにぎりRが包装された状態で舌片13が外部に突出しているため、この舌片13を摘んで引っ張ることにより、外フィルム20はカットテープ40に案内されつつ環状方向に向けて分断されるとともに、内フィルム30は元々外フィルム20の分断位置に対応した部分が重ね合わされているだけであるため、分断位置を境にして分断された包装シート10を互いに反対方向に向けて引っ張ることにより、おにぎりRを収納空間Vから引き出された海苔Sによって包まれた状態で包装シート10から取り出すことができる。
【0053】
このように、内フィルム30に密着させることなく余裕をもっておにぎりRを包装することができることから、包装シート10を軟らかく握られたおにぎりRへ適用することができ、汎用性を向上させた上で包装食品に高級感を付与することができる。
【0054】
以下、図9を基に包装シート10の製造について説明する。図9は、包装シート10の製造を説明するための包装シート製造装置50の模式化された斜視概念図である。なお、この図においては、包装シート10の製造を理解し易いように概念的に包装シート製造装置50を示しているため、実際の装置とは細部で相違している場合もある。
【0055】
包装シート製造装置50は、図9に示すように、外フィルム(外フィルム原料)20が巻成されてなる外フィルムロール91を支持するための第1支持軸51と、短幅内フィルム(内フィルム原料)31が巻成されてなる短幅内フィルムロール92を支持するための第2支持軸52と、長幅内フィルム(内フィルム原料)32が巻成されてなる長幅内フィルムロール93が巻成されてなる第3支持軸53と、カットテープ40が巻成されてなるカットテープロール94を支持するための第4支持軸54とを備えて構成されている。
【0056】
第4支持軸54は、第1支持軸51の若干下流側(図9の右方)の上方位置に第1支持軸51と平行に設けられ、外フィルムロール91から水平に引き出された外フィルム20に、当該第4支持軸54から下方に向かって引き出されたカットテープ40が熱ローラ54aを介して押圧されるようになっている。したがって、外フィルム20が外フィルムロール91から順次引き出されることにより、カットテープ40が熱ローラ54aからの熱を得て外フィルム20の内面(図9における上面)に順次溶着されていくことになる。なお、カットテープ40が自己粘着性を有している場合は、熱ローラ54aに替えて押圧ローラ(図示せず)が使用され、該押圧ローラによってカットテープ40が外フィルム20に貼着される。
【0057】
前記第2支持軸52は、カットテープロール94より下流側であって、引き出されつつある外フィルム20の上方位置に第1支持軸51と平行に設けられているとともに、第3支持軸53は、第2支持軸52のさらに下流側の略同一高さ位置に第1支持軸51と平行に設けられている。
【0058】
これら第2および第3支持軸52,53に支持された短幅内フィルムロール92および長幅内フィルムロール93は、外フィルム20が引き出される方向から見た正面視で一部(外フィルム20の幅方向の中央側)が互いに重なり合うように装着位置が設定され、これによってそれぞれ引き出された短幅内フィルム31および長幅内フィルム32は、外フィルム20に積層された状態で外フィルム20の中央部側が互いに重なり合うようになっている。
【0059】
そして、第2支持軸52の下方位置であって、引き出された外フィルム20より若干上方位置には、第1変位ローラ52aが設けられているとともに、第3支持軸53の下方位置には同様の第2変位ローラ53aが設けられ、短幅内フィルム31および長幅内フィルム32は、これら第1および第2変位ローラ52a,53aによって外フィルム20と平行に変位されるようになされている。
【0060】
第2支持軸52と第4支持軸54との間には、所定の海苔装填機構55が設けられている。この海苔装填機構55は、貯留されている海苔Sを1枚ずつカットテープ40が溶着された直後の外フィルム20に供給するものであり、外フィルム20の引出し速度に同期して海苔Sが当該外フィルム20に1枚ずつ供給されるようになっている。
【0061】
したがって、海苔Sが供給された状態の外フィルム20が進行することにより、海苔装填機構55の下流側で海苔Sに短幅内フィルム31および長幅内フィルム32がそれぞれ被せられ、これによって海苔Sは外フィルム20と内フィルム30とに挟持された状態になる。
【0062】
そして、第1変位ローラ52aの下流側には第1折畳み装置56が設けられているとともに、第2変位ローラ53aの下流側には第2折畳み装置57が設けられ、これら第1および第2折畳み装置56,57によって各内フィルム31,32の対向縁部が上方に向かって折り返され、各折り返された部分で前記折返しシート片35が形成される。
【0063】
そして、第2折畳み装置57の下流側には、溶着・裁断装置58が設けられている。この溶着・裁断装置58は、海苔Sを挟持した外フィルム20および内フィルム30に対して溶着縁部11(図2)を形成させるべく溶着処理を施すとともに、溶着済みの外フィルム20および内フィルム30に対して所定のカッター58aで幅方向に裁断し、これによって包装シート10を順次形成させるためのものである。
【0064】
前記カッター58aは、舌片13の形状に対応した部分(本実施形態では円弧部58b)を有している。したがって、順次送られてくる外フィルム20および内フィルム30に対して所定の時間ピッチで当該カッター58aを昇降させて裁断処理を行うことにより、内部に海苔Sが内装され、且つ外上流側の縁部に舌片13が形成されるとともに、同下流側の縁部に切欠き凹部14の形成された包装シート10が順次製造されることになる。
【0065】
そして、溶着・裁断装置58で裁断されることによって形成した包装シート10は、中継コンベヤ59によって次工程である包装工程60に送り込まれ、この包装工程60でおにぎりRが包装シート10によって包装され、これによって図6の(ハ)に示すような包装食品(包装済みのおにぎりR)を順次製造することができる。なお、包装工程60は、包装シート製造装置50に隣設されるものに限らず、地理的に離間した場所に設定されていてもよい。この場合、包装シート製造装置50で製造された包装シート10は、運送車両等の移送手段を用いて包装工程60へ移送されることになる。
【0066】
このような包装シート製造装置50によれば、第1支持軸51に支持された外フィルムロール91から外フィルム20を所定の速度で引き出すとともに、短幅内フィルムロール92、長幅内フィルムロール93およびカットテープロール94から外フィルム20と同一速度で短幅内フィルム31、長幅内フィルム32およびカットテープ40をそれぞれ引き出すとともに、海苔装填機構55によって海苔Sを外フィルム20に供給することにより、自動的且つ連続的に海苔Sの内装された包装シート10が製造され、製造コストの低減化に寄与することができる。
【0067】
なお、上記包装シート10の製造装置および製造方法は、基本概念を説明した実施形態であり、包装シート10は、例えば外フィルム20と内フィルム30との上下の位置関係を逆にするなど種々変更して製造することもできる。
【0068】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0069】
(1)上記の実施形態においては、切断手段としてカットテープ40が採用されているが、本発明は、切断手段がカットテープ40であることに限定されるものではなく、外フィルム20を縦断するように設けられたミシン目であってもよいし、外フィルム20が長手方向に向けて一軸延伸処理の施された合成樹脂製のフィルムによって形成されている場合には、外フィルム20そのものに切断手段が内在しているということができる。
【0070】
(2)上記の実施形態においては、短幅内フィルム31および長幅内フィルム32の双方に折返しシート片35が設けられているが、本発明は、短幅内フィルム31および長幅内フィルム32の双方に折返しシート片35を設けることに限定されるものではなく、いずれか一方にだけ折返しシート片35を設けてもよいし、双方に折返しシート片35を設けないようにしてもよい。
【0071】
(3)上記の実施形態においては、図9に示すような包装シート製造装置50を用いて予め外フィルム20と内フィルム30との間に海苔Sを挟持させ、その後の溶着・裁断装置58を用いた溶着・裁断処理で海苔Sが内装された状態の包装シート10を製造するようになされているが、これに代えて海苔Sを予め内装することなく包装シート10を製造し、得られた包装シート10の収納空間Vに後から海苔Sを装填するようにしてもよい。
【0072】
(4)上記の実施形態においては、外フィルムロール91から引き出された長尺の外フィルム20に短幅内フィルムロール92および長幅内フィルムロール93から引き出された各内フィルム31,32が積層された状態で溶着・裁断処理が施されることにより包装シート10を製造するようにしているが、こうする代わりに予め外フィルム側舌片21および外フィルム側切欠き凹部22が形成された外フィルム20を製造しておき、この外フィルム20に予め裁断された内フィルム30を積層し、その後に両者に溶着処理を施して包装シート10を製造するようにしてもよい。
【0073】
(5)上記の実施形態においては、おにぎりRを筒状に巻き付けた状態で包装シート10の下部をおにぎりRに向けて折り畳み、この部分にスポット溶着処理を施すことによって筒状になった包装シート10に底部を形成させるようにしているが、これに代えてこの部分に粘着シールを貼設したり、ライン状やスペース状の溶着処理を施すことによって底部を形成させるようにしてもよい。
【0074】
(6)上記の実施形態においては、包装シート10は、外フィルム20に内フィルム30が積層されることによって2層構造で形成されているが、こうする代わりに、内フィルム30を用いることなく外フィルム20のみの1層構造で包装シートを構成してもよい。
【0075】
このような1層構造の包装シートは、当初から海苔Sが巻かれたおにぎりRを対象として包装する場合や、特に海苔Sで巻かれない、焼き飯風味や赤飯風味のおにぎりRを包装する場合に有効に使用される。なお、1層構造の包装シートは、特許請求の範囲に記載した技術的事項の範囲外となる。
【0076】
(7)上記の実施形態においては、舌片13が円弧状に形成されているが、本発明は、舌片13が円弧状であることに限定されるものではなく、矩形状や三角形状あるいは多角形状など、指で摘持し得るものであればどのような形状であってもよく、デザイン性をも考慮して各種の形状に設定することができる。
【0077】
(8)上記の実施形態において、包装シート10の舌片13を設けた端縁部と、切欠き凹部14を設けた端縁部とは、図5〜図8に示すようにおにぎりRの略中央部で重ね合わされているが、本発明は、両端縁部が重ね合わされる位置を限定するものではない。例えば、両端縁部を重ね合わせる位置は、おにぎりRの側部側とすることもできる。この場合は、舌片13および凹部14を設けないで、外フィルム20のカットテープ40の両方の先端を挟む位置に切り込み23を設けるだけとしてもよい。
【0078】
そして、おにぎりRの側部側で包装シート10の両端縁部が重ね合わされるようにしておにぎりRを包装するには、まず、図10の(イ)に示すように、包装シート10がおにぎりRを密着しないで簀巻き状に巻き付け、その各端縁部をおにぎりRの一側面側で重ね合わせ、この部分をポイントシールやバーシールなどによって溶着処理を施す。この状態において、外フィルム20に切り込み23を設けた端縁部は、露出し、カットテープ40の先端を摘むことができるようにされている。
【0079】
引き続き、図10の(ロ)に示すように、筒状になった包装シート10の下部を、両側から台形状に折り畳み、重なり合った部分をポイントシールやバーシールなどによって溶着するといった所謂キャラメル包装を施す。これによって筒状の包装シート10の底部が閉止され、この部分に底板が形成された状態となり、この底板によって筒状になった包装シート10は自立性が付与される。
【0080】
ついで、図10の(ハ)に示すように、開口している包装シート10の上部側の両端を内方に折り込んだ折襞状に重ね合わせる。最後に、図10の(ニ)に示すように、包装シート10の重ね合わされた上部側を直線状にヒートシールし、閉止すると、おにぎりRの包装が完了し、包装食品ができあがる。
【0081】
このような包装食品において、包装シート10の上部側は、図11の(イ)に示すように、所謂キャラメル包装を施してもよいし、図11の(ロ)に示すように、外側に折り曲げて重ね合わせ、直線状にヒートシールするようにしてもよい。
【0082】
いずれにしても、商品名や商品情報などを記載したラベル(図示せず)は、図10の(イ)に示すように包装シート10がおにぎりRを包み、各端縁部を溶着処理する前の段階から、図10の(ハ)に示すようにおにぎりRの包装が完了した後の段階まで、いずれの段階において包装シート10に貼着してもよい。
【0083】
そして、このような包装シート10に包装されたおにぎりRを解包するには、カットテープ40の端部を摘み、外フィルム20を引き裂く。カットテープ40の端部を溶着した部分の外フィルム20には、切り込み23が設けられているため、容易に摘むことができる。そして、外フィルム20およびラベルが完全に分断されると、余裕をもって包装されていたおにぎりRを包装シート10から軟らかい状態で取り出すことができる。
【0084】
また、この実施形態(8)において説明した内容においても、上記実施形態(1)〜(7)に示した内容を含めることができることはいうまでもない。
【0085】
【発明の効果】
本発明に係る包装方法および包装食品によれば、フィルム体を米飯加工食品に環状に巻き付けた上で環状になったフィルム体の各開口を閉止することにより米飯加工食品をフィルム体で包装するようにしているため、巻き付け具合を種々調節することによりフィルム体が米飯加工食品に密着しない状態で包装することが可能になるなど包装形態の自由度を向上させることができる。したがって、柔らかく握られた米飯加工食品が包装されるような場合であっても、密着しないようにフィルム体で米飯加工食品を包むことにより、米飯加工食品が崩れるような不都合を確実に回避することができる。
【0086】
また、フィルム体によって余裕をもって米飯加工食品を包装することにより、従来の密着状態で米飯加工食品を包装していた場合に比較して包装食品に高級感を付与することが可能になり、包装食品の商品価値を高めることができる。
【0087】
さらに、切断手段は、米飯加工食品を一周するようにフィルム体に設けられているため、米飯加工食品が包装された状態で当該切断手段の操作によりフィルム体を切断することにより、環状になったフィルム体を軸心方向に向けて二分割することができる。したがって、例えばフィルム体がシート状食品を内装するように2層構造で構成されているような場合であってもシート状食品を米飯加工食品側に残して切断後のフィルム体を容易に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る包装シートの分解斜視図である。
【図2】図1に示す包装シートの一部切欠き組み立て斜視図である。
【図3】図2に示す包装シートのA−A線断面図である。
【図4】図2に示す包装シートの平面図である。
【図5】包装シートによるおにぎりの包装処理を説明するための説明図であり、(イ)は、包装シートの載置面におにぎりを載置した状態、(ロ)は、包装シートの一方の短縁部をおにぎりに向けて折り返した状態、(ハ)は、包装シートをおにぎりに巻き付けた状態をそれぞれ示している。
【図6】包装シートによるおにぎりの包装処理を説明するための説明図であり、(イ)は、筒状になった包装シートの下部を折り返すことにより底部が形成された状態、(ロ)は、底部が形成された筒状の包装シートの上部に溶着処理が施されつつある状態、(ハ)は、包装シートによるおにぎりの包装が完了した状態をそれぞれ示している。
【図7】おにぎりの包装シートからの解包を説明するための説明図であり、(イ)は、包装シートの外フィルム側舌片を指で摘んだ状態、(ロ)は、カットテープを引き剥がすことにより外フィルムが切断されつつある状態をそれぞれ示している。
【図8】おにぎりの包装シートからの解包を説明するための説明図であり、(イ)は、上下に分離した包装シートの上方部分を抓み上げている状態、(ロ)は、包装シートの上方部分が取り外されることによって海苔に包まれたおにぎりが外部に露出した状態をそれぞれ示している。
【図9】包装シートの製造を説明するための包装シート製造装置の模式化された斜視概念図である。
【図10】本発明に係る包装シートであって、上記と異なる実施形態の包装処理を説明するための説明図であり、(イ)は、おにぎりを筒状に包んだ包装シートの両端部を溶着した状態、(ロ)は、筒状になった包装シートの底部を折り返して溶着した状態、(ハ)は、筒状になった包装シートの上部を折りこんでいる状態、(ニ)は、包装シートによるおにぎりの包装が完了した包装食品をそれぞれ示している。
【図11】(イ)および(ロ)は、図10に示した包装食品の上部の溶着状態を異ならせた実施形態を示す斜視図である。
【図12】(イ)および(ロ)は、従来の包装シートを例示する斜視図である。
【符号の説明】
10 包装シート        11 溶着縁部
12 載置面          13 舌片
14 切欠き凹部        20 外フィルム
21 外フィルム側舌片     22 外フィルム側切欠き凹部
30 内フィルム        31 短幅内フィルム
32 長幅内フィルム      33 内フィルム側舌片
34 内フィルム側切欠き凹部  35 折返しシート片
40 カットテープ       50 包装シート製造装置
51 第1支持軸        52 第2支持軸
52a 第1変位ローラ     53 第3支持軸
53a 第2変位ローラ     54 第4支持軸
54a 熱ローラ        55 海苔装填機構
56 第1折畳み装置      57 第2折畳み装置
58a カッター        58b 円弧部
58 溶着・裁断装置      59 中継コンベヤ
60 包装工程         91 外フィルムロール
92 短幅内フィルムロール   93 長幅内フィルムロール
94 カットテープロール    L 粘着ラベル
R おにぎり          S 海苔
V 収納空間

Claims (5)

  1. 横断するように切断手段が設けられてなる1枚の外フィルムと、該外フィルムに重ね合わされた一対の内フィルムとからなるフィルム体によって米飯加工食品を包装する包装方法であって、切断手段が一周し、両端が開口するようにフィルム体を米飯加工食品に環状に巻き付けた後、環状になったフィルム体の両開口を閉止することを特徴とする米飯加工食品の包装方法。
  2. 横断するように切断手段が設けられてなる1枚の外フィルムと、該外フィルムに重ね合わされた一対の内フィルムとからなるフィルム体によって米飯加工食品が包装されてなる包装食品であって、切断手段が一周し、両端が開口するように米飯加工食品にフィルム体が巻き付けられ、環状になったフィルム体の両開口が閉止されてなることを特徴とする包装食品。
  3. 請求項2記載の包装食品において、前記環状になったフィルム体の一方の開口は、フィルム体が内部の米飯加工食品に向かうように折り返されることによって閉止され、同他方の開口は、環状のフィルム体が溶着された状態で閉止されてなることを特徴とする包装食品。
  4. 請求項3記載の包装食品に用いられる包装シートであって、前記フィルム体は、1枚の外フィルムと、該外フィルムに積層され米飯加工食品に接触する一対の内フィルムとからなり、一対の内フィルムは対向した縁部同士が重ね合わされた状態で外フィルムに積層され、周縁部が溶着されることにより外フィルムおよび内フィルム間にシート状食品を収納する収納空間が形成され、前記切断手段は、前記一対の内フィルムの重ね合わされた部分に対応するように外フィルムに設けられてなることを特徴とする包装シート。
  5. 前記外フィルムは、端縁から当該切断手段の延びる方向に沿い外方へ向かって切断手段とともに突設された摘持用の舌片を有していることを特徴とする請求項4記載の包装シート。
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