JP2004136717A - 車両用サンバイザの製造方法 - Google Patents

車両用サンバイザの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】型構造を複雑化することなくサンバイザ本体のコーナ部において表皮の皺や弛みの発生を軽減することができるサンバイザ本体を容易に製造する。
【解決手段】サンバイザ本体10に対応する一対のウエルド型52、56を準備する。コア体11の外周形状よりも大きい外形状をなす張出部15を有し、かつ張出部15の近傍に間隙部19が形成されたコア構成体12を準備する。一対のウエルド型52、56が型開きされた状態において、表皮素材21、22を介在させてコア構成体12をセットする。一対のウエルド型52、56を型閉じする際、一対のウエルド型52、56によって表皮素材21、22を介して張出部15を押圧しながら間隙部19を塞ぐようにして弾性変形させることでコア体11を形成しかつそのコア体11の周縁部に沿って表皮素材21、22を溶着する。これによってサンバイザ本体10を製造する。
【選択図】    図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は車両用サンバイザの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、車両用サンバイザの主体部をなすサンバイザ本体は、コア体(パッド、芯体等と呼ばれることがある。)が表皮によって被覆されることで構成されている。
このように構成されるサンバイザ本体において、型開きされた一対のウエルド型の間に、コア体が、その両側面に表皮素材が被せられた状態でセットされる。その後、一対のウエルド型が型閉じ(型締め)され、コア体の外周縁に沿って表皮素材が溶着されることでサンバイザ本体が構成されるものが知られている。
このような製造方法によって製造されるサンバイザ本体は、コア体とウエルド型との間に設定されるクリアランスによって、その外周縁、特にコーナ部において、表皮に皺や弛み等が発生し見栄えを悪化させることがある。
表皮のコーナ部の皺や弛みの発生を軽減するために、コア体の外周縁にV溝状の肉抜き溝が形成され、その肉抜き溝の溝幅が狭くなる方向にコア体の周縁部近傍を圧縮させながら表皮素材を溶着(高周波溶着)することで、サンバイザ本体を製造することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−6661号公報(第3頁〜第4頁、図4、図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した従来の製造方法においては、コア体の外周縁とウエルド型(電極型)の内周壁面との間には所定のクリアランスを設定するとともに、ウエルド型の内周側の型面には、コア体の外周端面を圧縮させるための肉盛り部を形成しなければならず、型構造が複雑化する。
この発明の目的は、前記従来の問題点に鑑み、型構造を複雑化することなくサンバイザ本体のコーナ部において表皮の皺や弛みの発生を軽減することができるサンバイザ本体を容易に製造することができる車両用サンバイザの製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明に係る車両用サンバイザの製造方法は、コア体が表皮によって被覆されたサンバイザ本体を製造する車両用サンバイザの製造方法であって、前記サンバイザ本体の外周形状に沿う一対のウエルド型を準備する。一方、前記コア体を構成するとともに、そのコア体の少なくともコーナ部に対応する部分において、その外周形状よりも大きい外形状をなす張出部を有し、かつ前記張出部の近傍に同張出部の弾性変形を許容する間隙部が形成されたコア構成体を準備する。そして、前記一対のウエルド型が型開きされた状態において、これら一対のウエルド型の間に、前記表皮を構成するための表皮素材を介在させて前記コア構成体をセットする。その後、前記一対のウエルド型を型閉じ(型締め)する。この際、一対のウエルド型によって前記表皮素材を介して前記コア構成体の張出部を押圧しながら前記間隙部を塞ぐようにして弾性変形させることでコア体を形成しかつそのコア体の周縁部に沿って前記表皮素材を溶着する。これによってサンバイザ本体を製造することを特徴とする。
【0006】
したがって、前記したようにして製造されるサンバイザ本体において、コア構成体の張出部を押圧しながら間隙部を塞ぐようにして弾性変形させてコア体を形成することで、張出部の弾性変形に基づく弾発力によって、表皮に張りをもたせることができる。このため、サンバイザ本体のコーナ部において表皮の皺や弛みの発生を軽減することができる。
特に、一対のウエルド型によって表皮素材を介してコア構成体の張出部を押圧しながら間隙部を塞ぐようにして弾性変形させるため、従来と異なり、ウエルド型の内周側の型面にコア体の周縁部を圧縮させるための肉盛り部を形成する必要性を解消することができ、その分だけ型構造を簡略化することができる。
【0007】
請求項2の発明に係る車両用サンバイザの製造方法は、請求項1に記載の車両用サンバイザの製造方法であって、コア構成体の片側面には、張出部の内側に沿って同張出部の弾性変形を許容する間隙部を構成する凹部が形成されていることを特徴とする。
したがって、コア構成体の片側面に凹部を形成し、その凹部によって間隙部を構成することで、コア構成体を成形型によって成形する際、間隙部がアンダーカット部となることがないため、コア構成体を容易に成形することができる。
言い換えると、従来のものにおいては、コア体の外周縁に形成されるV溝状の肉抜き溝がアンダーカット部となるため、コア体を成形した後、成形型から脱型する作業が厄介となるが、コア構成体の片側面に形成される凹部によって間隙部を構成することで、コア構成体の脱型が容易となる。
【0008】
請求項3の発明に係る車両用サンバイザの製造方法は、請求項1に記載の車両用サンバイザの製造方法であって、コア構成体は、その厚さ方向に分割された第1分割体と第2分割体とを備えて構成される。前記第1、第2の両分割体の相互の張出部とその近傍が他の部分よりも薄肉に形成されることで前記張出部の弾性変形を許容する間隙部が形成されていることを特徴とする。
したがって、コア構成体を第1、第2の両分割体によって分割構成し、これら両分割体の相互の張出部とその近傍の薄肉部によって間隙部が形成されることで、間隙部がアンダーカット部となることがない。このため、第1、第2の両分割体を成形型からそれぞれ容易に脱型することができる。
【0009】
請求項4の発明に係る車両用サンバイザの製造方法は、請求項1に記載の車両用サンバイザの製造方法であって、コア構成体は、その厚さ方向に分割された第1分割体と第2分割体とを備えて構成される。前記第1、第2の両分割体の間にはその厚さ方向に弾性圧縮可能な弾性圧縮体が介在される。一方、前記第1、第2の両分割体の相互の張出部とその近傍の間には、前記弾性圧縮体が存在することなくかつ前記張出部の弾性変形を許容する間隙部が形成されていることを特徴とする。
したがって、コア構成体を分割構成している第1、第2の両分割体の相互の張出部の弾性変形に基づく弾発力と、弾性圧縮体の弾性圧縮に基づく弾発力も加わって、表皮に一層張りをもたせることができ、表皮の皺や弛みの発生をより一層良好に軽減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
この発明の実施の形態1を図1〜図4にしたがって説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用サンバイザの一部を破断して示す正面図である。図2は図1のII−II線に基づくサンバイザ本体の断面図である。
図1と図2において、車両用サンバイザは支軸1とその支軸1の横軸部2に回動操作可能に装着されたサンバイザ本体10とを備えて構成されている。
サンバイザ本体10は、例えば、ポリプロピレンのビーズ発泡成形体、熱可塑性合成のブロー成形体、熱可塑性合成の射出成形体等より所要とする形状に形成されたコア構成体12によって形成されたコア体11と、熱溶着可能な熱可塑性合成樹脂シート材よりなる第1表皮素材21及び第2表皮素材22がコア体11の周縁部に沿って溶着されることによってコア体11を被覆する表皮20と、を備えて構成されている。
【0011】
次に、前記したように構成されるサンバイザ本体10を製造する方法を図1〜図4にしたがって説明する。
まず、図3に示すように、サンバイザ本体10の外周形状に沿う一対のウエルド型(この実施の形態1では、高周波溶着の電極型)52、56を備えたウエルド型装置50を準備する。すなわち、型閉じ及び型開き動作する第1取付板51と第2取付板55の相対する面に一対のウエルド型52、56を装着して準備する。
【0012】
一方、コア構成体12及び第1、第2の両表皮素材21、22を準備する。
コア構成体12は、コア体11の少なくともコーナ部に対応する部分、例えば、コア体11の一側部寄りの上部コーナ部から下部コーナ部にわたる部分と、他側部寄りの上部コーナ部から下部コーナ部にわたる部分において、その外周形状よりも大きい外形状をなす張出部15がそれぞれ形成されている。そして、各張出部15の近傍の内側に沿ってこれら張出部15の弾性変形を許容する間隙部19が形成されている。
また、この実施の形態1において、コア構成体12の片側面において、各張出部15の内側に沿ってこれら張出部15の弾性変形を許容する凹部が形成されることで間隙部19が形成されている(図3参照)。
【0013】
次に、図3に示すように、一対のウエルド型52、56が型開きされた状態において、下側のウエルド型52上に、第1表皮素材21、コア構成体12及び第2表皮素材22の順に載置してセットする。
その後、図4に示すように、一対のウエルド型52、56を型閉じ(型締め)する。すると、一対のウエルド型52、56によって第1、第2の両表皮素材21、22を介してコア構成体12の張出部15が押圧されながらその張出部15が間隙部19を塞ぐようにして弾性変形される。このようにコア構成体12の張出部15が弾性変形されることでコア体11が形成される。
コア体11が形成されると略同時に、一対のウエルド型52、56に高周波電圧が印加される。すると、ウエルド型56先端の溶着切断刃58によってコア体11の周縁部に沿って第1、第2の両表皮素材21、22が加熱溶着されるとともに、その溶着部の外周縁に沿って切断されることで、サンバイザ本体10が製造される。
その後、一対のウエルド型52、56が型開きされ、サンバイザ本体10が脱型されることで、サンバイザ本体10の製造の1サイクルが完了する。
【0014】
前記したようにして製造されるサンバイザ本体10において、コア構成体12によって形成されたコア体11の張出部15の弾性変形に基づく弾発力によって、第1、第2の両表皮素材21、22よりなる表皮20に張りをもたせることができる。言い換えると、表皮20に引張力を付与することができる。このため、サンバイザ本体10の各部、特にコーナ部においも表皮20に張りをもたせて皺や弛みの発生を軽減することができる。
また、この実施の形態1において、コア構成体12の片側面において、各張出部15の内側に沿ってこれら張出部15の弾性変形を許容する凹部が形成されることで間隙部19が形成されている。このため、例えば、ポリプロピレンのビーズ発泡による成形型によってコア構成体12を成形する際、間隙部19がアンダーカット部となることがないため、コア構成体12を容易に成形して脱型することができる。
【0015】
(実施の形態2)
次に、この発明の実施の形態2を図5〜図8にしたがって説明する。
図5と図6に示すように、この実施の形態2のサンバイザ本体110のコア体111を形成するためのコア構成体112は、その厚さ方向に分割された第1分割体113と第2分割体116とを備えて構成される。その他の部分は実施の形態1と略同様にして構成される。
コア構成体112を分割構成している第1、第2の両分割体113、116は、コア体111の少なくともコーナ部に対応する部分(この実施の形態2においてはコア体111の全周囲にわたる部分)において、そのコア体111の外周形状よりも大きい外形状をなす張出部115、118がそれぞれ形成されている。そして、第1、第2の両分割体113、116の各張出部115、118の近傍の内側に沿ってこれら張出部115、118の弾性変形を許容する間隙部119が形成されている。
また、この実施の形態2において、第1、第2の両分割体113、116の相互の張出部115、118とその近傍が他の部分よりも薄肉に形成されることで張出部115、118の弾性変形を許容する間隙部119が形成されている。
【0016】
すなわち、この実施の形態2においては、図7に示すように、一対のウエルド型52、56が型開きされた状態において、下側のウエルド型52上に、第1表皮素材121、コア構成体112の第1、第2の両分割体113、116及び第2表皮素材122の順に載置してセットする。
その後、図8に示すように、一対のウエルド型52、56を型閉じ(型締め)する。すると、一対のウエルド型52、56によって第1、第2の両表皮素材121、122を介してコア構成体112の第1、第2の両分割体113、116の張出部115、118が押圧されながらその張出部115、118が間隙部119を塞ぐようにして弾性変形される。このようにコア構成体112の第1、第2の両分割体113、116の張出部115、118が弾性変形されることでコア体111が形成される。
コア体111が形成されると略同時に、一対のウエルド型52、56に高周波電圧が印加され、これによってコア体111の周縁部に沿って第1、第2の両表皮素材121、122が加熱溶着され、その溶着部の外周縁に沿って切断されることでサンバイザ本体110が製造される。
【0017】
前記したようにして製造されるこの実施の形態2のサンバイザ本体110において、第1、第2の両分割体113、116よりなるコア構成体112によって形成されたコア体111の張出部115、118の弾性変形に基づく弾発力によって、第1、第2の両表皮素材121、122よりなる表皮120に引張力を付与することができる。このため、サンバイザ本体110の各部、特にコーナ部においも表皮120に張りをもたせて皺や弛みの発生を軽減することができる。
また、この実施の形態2において、第1、第2の両分割体113、116の相互の張出部115、118とその近傍が他の部分よりも薄肉に形成されることで張出部115、118の弾性変形を許容する間隙部119が形成されている。このため、例えば、ポリプロピレンのビーズ発泡による成形型によってコア構成体112の第1、第2の両分割体113、116をそれぞれ個別に成形する際、間隙部119がアンダーカット部となることがないため、コア構成体112の第1、第2の両分割体113、116を容易に成形して脱型することができる。
【0018】
(実施の形態3)
次に、この発明の実施の形態3を図9にしたがって説明する。
この実施の形態3において、コア構成体212は、その厚さ方向に分割された第1分割体213と第2分割体216とを備えるとともに、これら第1、第2の両分割体213、216の間には、これら両分割体213、216と別体でその厚さ方向に弾性圧縮可能なスポンジシート等よりなる弾性圧縮体230が介在されている。
コア構成体212を分割構成している第1、第2の両分割体213、216は、コア体211の少なくともコーナ部に対応する部分(この実施の形態3においてはコア体211の全周囲にわたる部分)において、そのコア体211の外周形状よりも大きい外形状をなす張出部215、218がそれぞれ形成されている。そして、第1、第2の両分割体213、216の相互の張出部215、218とその近傍の間には、弾性圧縮体230が存在することなくかつ張出部215、218の弾性変形を許容する間隙部219が形成されている。その他の部分は実施の形態1と略同様にして構成される。
【0019】
すなわち、この実施の形態3においては、一対のウエルド型52、56が型開きされた状態において、下側のウエルド型52上に、第1表皮素材221、コア構成体212の第1分割体213、弾性圧縮体230、第2分割体216及び第2表皮素材222の順に載置してセットする。
その後、図9に示すように、一対のウエルド型52、56を型閉じ(型締め)する。すると、一対のウエルド型52、56によって第1、第2の両表皮素材221、222を介してコア構成体212の第1、第2の両分割体213、216の張出部215、218が押圧されながらその張出部215、218が間隙部219を塞ぐようにして弾性変形されるとともに、弾性圧縮体230が厚さ方向に弾性圧縮される。
このように、コア構成体212の第1、第2の両分割体213、216の張出部215、218が弾性変形され、かつ弾性圧縮体230が厚さ方向に弾性圧縮されることでコア体211が形成される。
コア体211が形成されると略同時に、一対のウエルド型52、56に高周波電圧が印加され、これによってコア体211の周縁部に沿って第1、第2の両表皮素材221、222が加熱溶着され、その溶着部の外周縁に沿って切断されることでサンバイザ本体210が製造される。
【0020】
前記したようにして製造されるこの実施の形態3のサンバイザ本体210において、コア構成体212を分割構成している第1、第2の両分割体213、216の相互の張出部215、218の弾性変形に基づく弾発力と、弾性圧縮体230の弾性圧縮に基づく弾発力も加わって、表皮220に一層張りをもたせることができる。この結果、サンバイザ本体210の表皮220の皺や弛みの発生をより一層良好に軽減することができる。
【0021】
(実施の形態4)
次に、この発明の実施の形態4を図10にしたがって説明する。
この実施の形態4において、コア構成体312は、その厚さ方向に分割された第1分割体313と第2分割体316とを備えるとともに、図10に向かって上側の第2分割体316には、同第2分割体316と一体に形成されかつ厚さ方向に弾性圧縮可能な複数の略半球状をなす弾性圧縮体330がそれぞれ所定間隔を隔てて配設されている。その他の部分は実施の形態3と略同様にして構成される。
すなわち、この実施の形態4においても、図10に示すように、一対のウエルド型52、56を型閉じ(型締め)すると、一対のウエルド型52、56によって、第1、第2の両表皮素材321、322を介してコア構成体312の第1、第2の両分割体313、316の張出部315、318が押圧されながらその張出部315、318が間隙部319を塞ぐようにして弾性変形されるとともに、複数の弾性圧縮体330が厚さ方向にそれぞれ弾性圧縮される。
このように、コア構成体312の第1、第2の両分割体313、316の張出部315、318が弾性変形され、かつ複数の弾性圧縮体330が厚さ方向に弾性圧縮されることでコア体311が形成される。
コア体311が形成されると略同時に、一対のウエルド型52、56に高周波電圧が印加され、これによってコア体311の周縁部に沿って第1、第2の両表皮素材321、322が加熱溶着され、その溶着部の外周縁に沿って切断されることでサンバイザ本体310が製造される。
【0022】
したがって、前記したようにして製造されるこの実施の形態4のサンバイザ本体310においては、実施の形態3のサンバイザ本体210と略同様にして、コア構成体312を分割構成している第1、第2の両分割体313、316の相互の張出部315、318の弾性変形に基づく弾発力と、複数の弾性圧縮体330の弾性圧縮に基づく弾発力も加わって、表皮320に一層張りをもたせることができる。この結果、サンバイザ本体310の表皮320の皺や弛みの発生をより一層良好に軽減することができる。
【0023】
(実施の形態5)
次に、この発明の実施の形態5を図11にしたがって説明する。
この実施の形態5においても、実施の形態4と略同様にして、コア構成体412は、その厚さ方向に分割された第1分割体413と第2分割体416とを備える。特に、この実施の形態5においては、第1、第2の両分割体413、416の相対する面に、厚さ方向に弾性圧縮可能な複数の略半球状をなす弾性圧縮体430、431がそれぞれ所定間隔を隔てて一体に形成されている。その他の部分は実施の形態4と略同様にして構成される。
したがって、この実施の形態5のサンバイザ本体410においても、実施の形態4と略同様にして、コア構成体412を分割構成している第1、第2の両分割体413、416の相互の張出部415、418の弾性変形に基づく弾発力と、複数の弾性圧縮体430、431の弾性圧縮に基づく弾発力も加わって、表皮420に一層張りをもたせることができる。この結果、サンバイザ本体410の表皮420の皺や弛みの発生をより一層良好に軽減することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、サンバイザ本体のコーナ部において表皮の皺や弛みの発生を軽減することができるサンバイザ本体を容易に製造するができるとともに、型構造を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る車両用サンバイザの一部を破断して示す正面図である。
【図2】同じく図1のII−II線に基づくサンバイザ本体の断面図である。
【図3】同じく一対のウエルド型の間に第1、第2の両表皮素材を介してコア構成体がセットされた状態を示す断面図である。
【図4】同じく一対のウエルド型が型閉じされ、第1、第2の両表皮素材を介してコア構成体の張出部が間隙部を塞ぐようにして弾性変形されてコア体が形成されかつコア体の周縁部に沿って第1、第2の両表皮素材が溶着された状態を示す断面図である。
【図5】この発明の実施の形態2に係る車両用サンバイザの一部を破断して示す正面図である。
【図6】同じく図5のVI−VI線に基づくサンバイザ本体の断面図である。
【図7】同じく一対のウエルド型の間に第1、第2の両表皮素材を介してコア構成体の第1、第2の両分割体がセットされた状態を示す断面図である。
【図8】同じく一対のウエルド型が型閉じされ、第1、第2の両表皮素材を介してコア構成体の第1、第2の両分割体の張出部が間隙部を塞ぐようにして弾性変形されてコア体が形成されかつコア体の周縁部に沿って第1、第2の両表皮素材が溶着された状態を示す断面図である。
【図9】この発明の実施の形態3を示し、コア構成体の第1、第2の両分割体の間にシート状の弾性圧縮体が介在されかつ一対のウエルド型が型閉じされてサンバイザ本体が製造される状態を示す断面図である。
【図10】この発明の実施の形態4を示し、コア構成体の第1、第2の両分割体の一方に突部よりなる弾性圧縮体が形成されかつ一対のウエルド型が型閉じされてサンバイザ本体が製造される状態を示す断面図である。
【図11】この発明の実施の形態5を示し、コア構成体の第1、第2の両分割体の双方に突部よりなる弾性圧縮体が形成されかつ一対のウエルド型が型閉じされてサンバイザ本体が製造される状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 サンバイザ本体
11 コア体
12 コア構成体
15 張出部
19 間隙部
20 表皮
21 第1表皮素材
22 第2表皮素材
52、56 ウエルド型

Claims (4)

  1. コア体が表皮によって被覆されたサンバイザ本体を製造する車両用サンバイザの製造方法であって、
    前記サンバイザ本体の外周形状に沿う一対のウエルド型を準備する一方、
    前記コア体を構成するとともに、そのコア体の少なくともコーナ部に対応する部分において、その外周形状よりも大きい外形状をなす張出部を有し、かつ前記張出部の近傍に同張出部の弾性変形を許容する間隙部が形成されたコア構成体を準備し、
    前記一対のウエルド型が型開きされた状態において、これら一対のウエルド型の間に、前記表皮を構成するための表皮素材を介在させて前記コア構成体をセットし、
    その後、前記一対のウエルド型を型閉じするとともに、これら一対のウエルド型によって前記表皮素材を介して前記コア構成体の張出部を押圧しながら前記間隙部を塞ぐようにして弾性変形させることでコア体を形成しかつそのコア体の周縁部に沿って前記表皮素材を溶着することによってサンバイザ本体を製造することを特徴とする車両用サンバイザの製造方法。
  2. 請求項1に記載の車両用サンバイザの製造方法であって、
    コア構成体の片側面には、張出部の内側に沿って同張出部の弾性変形を許容する間隙部を構成する凹部が形成されていることを特徴とする車両用サンバイザの製造方法。
  3. 請求項1に記載の車両用サンバイザの製造方法であって、
    コア構成体は、その厚さ方向に分割された第1分割体と第2分割体とを備えて構成され、
    前記第1、第2の両分割体の相互の張出部とその近傍が他の部分よりも薄肉に形成されることで前記張出部の弾性変形を許容する間隙部が形成されていることを特徴とする車両用サンバイザの製造方法。
  4. 請求項1に記載の車両用サンバイザの製造方法であって、
    コア構成体は、その厚さ方向に分割された第1分割体と第2分割体とを備えて構成され、
    前記第1、第2の両分割体の間にはその厚さ方向に弾性圧縮可能な弾性圧縮体が介在される一方、前記第1、第2の両分割体の相互の張出部とその近傍の間には、前記弾性圧縮体が存在することなくかつ前記張出部の弾性変形を許容する間隙部が形成されていることを特徴とする車両用サンバイザの製造方法。
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