JP2000043134A - 表皮材の端末巻込み方法 - Google Patents

表皮材の端末巻込み方法

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JP2000043134A
JP2000043134A JP21403498A JP21403498A JP2000043134A JP 2000043134 A JP2000043134 A JP 2000043134A JP 21403498 A JP21403498 A JP 21403498A JP 21403498 A JP21403498 A JP 21403498A JP 2000043134 A JP2000043134 A JP 2000043134A
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Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
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Inoue MTP KK
Inoac Corp
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  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストの低減や組立作業の合理化等を図
った表皮材の端末巻込み方法を提供する。 【解決手段】 所要形状にブロー成形された中空状の基
体12の裏面22から該基体12の内部側へ所要深さに
突出し、かつ表皮材30の端末部分32の肉厚よりも小
さな幅寸法に設定される係着溝40を、外郭端縁部12
aに沿って延設する。基体12の表面14の全体領域よ
りも適宜寸法だけ大きく設定した表皮材30を該表面1
4に装着し、基体12の外郭端縁部12aから外方へ延
出した端末部分32を、該外郭端縁部12aにおいて裏
面22側へ巻込んだ後に、前記係着溝40へ差し込んで
係着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表皮材の端末巻
込み方法に関し、更に詳細には、乗用車の乗員室内に取
付けられる内装部材や家具等の表面に装着される表皮材
の端末巻込み方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば乗用車等の車両における乗員室内
には、計器盤やカーステレオおよびグローブボックス等
を搭載するインストルメントパネル、小間物の収納部等
を備えて運転席と助手席間に位置するセンターコンソー
ル、左右ドアのドアトリム(内貼り)、ピラーガーニッシ
ュ等の各種内装部材が装着されている。これら内装部材
は、一般的に硬質合成樹脂製の基体における乗員室側を
指向する表面に、塩化ビニル等を材質とする合成皮革や
ウレタン付きファブリック等の表皮材を装着して該乗員
室内の質感向上を図る場合が多い。そして、前記基体に
表皮材を装着するに際しては、該基体の表面の全体領域
よりも適宜大きく成形した該表皮材を該表面に貼着した
後、基体端縁部から延出した表皮の端末部分を、機械ま
たは手作業によって該基体の裏側(内側)へ巻込むと共に
接着剤やタッカー等で固定することにより、表皮材の端
末処理を施して内装部材の質感向上を図るようになって
いる。
【0003】図11および図12は、内装部材の一例と
して、前記センターコンソールに画成される収納部の上
面開口部を開閉可能に枢支されるコンソールリッドの組
立態様を概略的に示す斜視図および縦断面図である。こ
のコンソールリッド70は、図11(a)に示すように、
ブロー成形された中空逆バケット状のリッド本体72の
表面に、合成樹脂または合成繊維製の表皮材74を貼着
し、前記リッド本体72の外郭端縁部から延出した端末
部分76を該リッド本体72の下方開口部72a側へ巻
込むようになっている。また、コンソールリッド70の
下方開口部72aには、巻込んだ端末部分76を挟みな
がら該開口部72aの内周面に整合し得る略矩形状に成
形された裏板78がビス80を利用して取付けられ、こ
れにより巻込んだ端末部分76を固定すると共に覆蓋す
るようになっている(図11(b)および図12)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記コンソールリッド
70では、安価に製作し得るブロー成形用金型を利用し
たブロー成形によってリッド本体72を製作することに
より、製造コストの低減が図られている。しかるに前述
したように、巻込んだ端末部分76の固定および覆蓋の
ための前記裏板78を必要とするので部品点数が増加
し、しかもこの裏板78が成形用金型の製作費が嵩むイ
ンジェンション成形によって製作されるものであるか
ら、結果的には製造コスト高を避け得ないものとなって
いた。しかも、リッド本体72に前記裏板78を取付け
るための工程が増えることとなり、組立作業の合理化や
簡素化および時間短縮化等を図り得ない欠点をも内在し
ていた。更には、リッド本体72に裏板78を取付ける
ための前記ビス80の頭部が該裏板78の表面に露出し
ているため(図11(b)および図12参照)、収納部から
コンソールリッド70を開放した際にこのビス80が視
認されて、品質低下を招来する問題も指摘されていた。
【0005】
【発明の目的】この発明は、前述した課題を好適に解決
するべく新規に提案されたもので、ブロー成形された中
空状の基体の裏側に、表皮材の端末部分を係着し得る係
着溝を延設し、該基体に貼着した表皮材の端末部分をこ
の係着溝に差し込むことにより、製造コストの低減や組
立作業の合理化等を図った表皮材の端末巻込み方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を好適に達成するために、本発明に係る表皮材の
端末巻込み方法は、所要形状にブロー成形された中空状
の基体の表面に、該表面の全体領域よりも適宜寸法だけ
大きく設定した表皮材を装着し、前記基体の外郭端縁部
から外方へ延出する端末部分を該基体の裏側へ巻込むこ
とで端末処理を行なう端末巻込み方法であって、前記基
体の裏面から該基体の内部側へ所要深さに突出し、かつ
前記端末部分の肉厚よりも小さな幅寸法に設定される係
着溝を前記外郭端縁部に沿って延設し、前記端末部分を
前記外郭端縁部において前記裏面側へ巻込んだ後に、こ
の端末部分を前記係着溝へ差し込んで係着固定するよう
にしたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る表皮材の端末
巻込み方法につき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参
照しながら以下説明する。
【0008】
【第1実施例について】図1は、本発明の第1実施例に
係る表皮材の端末巻込み方法を利用して製作された内装
部材の縦断側面図であり、また図5は該内装部材を斜め
下方からみた概略斜視図である。第1実施例では、内装
部材10として、乗用車の乗員室内に装備されるセンタ
ーコンソール(図示せず)に画成された物品収納部の上面
開口部を開閉可能に枢支され、前席乗員用のアームレス
トとしても機能するコンソールリッドを例示している。
この内装部材(以下「コンソールリッド」と云う)10は、
所要形状に一体成形された逆バケット形状のリッド基体
12と、このリッド基体12の曲面状の表面(乗員室内
に露出する表面)14全体を覆蓋するよう装着される表
皮材30とから構成されている。
【0009】(リッド基体について)前記リッド基体12
は、例えばポリプロピレン(PP)等のオレフィン系の樹
脂素材からブロー成形され、全体が逆バケット状に成形
された所要肉厚の中空体として形成されている。前記表
皮材30が装着される表面14を有する表壁部16は、
全体として蒲鉾状の曲面形状を呈し、また物品収納部
(図示せず)側を指向する裏壁部18の中央には、該収納
部の内部容積の拡大を図るために略矩形状の凹部20が
画成されていると共に、該凹部20の周縁部は四角枠状
の当接面(裏面)22が形成されている。また前記凹部2
0の所要位置には、上方(リッド基体12の内部)へ突出
した複数個のボス部24が設けてあり、各ボス部24の
頂部が前記表壁部16の裏面中央部に接合しているの
で、リッド基体12全体の強度アップが図られている。
【0010】(表皮材について)前記表皮材30は、前記
リッド基体12と同様にオレフィン系の樹脂から成形さ
れる合成樹脂や、ファブリック(織物)等の合成繊維が採
用され、厚さ方向へ適宜の圧縮性を有している。前記合
成樹脂製の表皮材30に関しては、真空成形用金型を利
用して予め所定温度に加熱したシート状素材を所要形状
に真空成形する方法や、パウダースラッシュ成形用金型
を利用して樹脂粉末を溶融させて所要形状に成形するパ
ウダースラッシュ成形等を利用して前加工される。なお
表皮材30は、リッド基体12の外表面14に装着され
た際に、その端末部分32が該リッド基体12の外郭端
縁部12aから外方(下方)へ所要量延出する形状,サイ
ズに設定されている。そして、リッド基体12から延出
した端末部分32は、後述する各実施例に係る表皮端末
巻込み方法により、該リッド基体12の当接面22側へ
巻込んで端末処理されるようになっている。
【0011】(係着溝について)また前記リッド基体12
の当接面22には、図1および図5に示すように、外郭
端縁部12aに沿って略四角枠状に延在する係着溝40
が形成されている。この第1実施例に係る係着溝40
は、図2および図3に示すように、当接面22からリッ
ド基体12の内部上方へ所要深さに突出し、対向する両
側壁42,42が開口部44から底部46に向かって互
いに近接するテーパ状(逆V字形)に形成されている。そ
して前記開口部44の幅寸法は、前記表皮材30の端末
部分32の厚さ寸法と同等か若干大きく設定されて該端
末部分32の嵌挿を許容し得るようになっており、前記
底部46の幅寸法が該端末部分32の厚さ寸法よりも小
さく設定されている。従って、薄板ヘラ状の専用治具を
使用して前記開口部44を介して奥まで差し込まれた前
記端末部分32は、前記両側壁42,42で挟まれて適
宜圧縮されながら係着固定されるに至り、容易な脱抜が
不能となっている(図1参照)。なお係着溝40に端末部
分32を「差し込む」ことを、当業界では「極め込む」と表
現しているので、以下これを使用することにする。
【0012】
【第1実施例の作用】次に、前述のように構成された第
1実施例に係る表皮材の端末巻込み方法の作用につき説
明する。
【0013】(表皮材の成形)前記リッド基体12の成形
に先立ち、前述したように表皮材30を成形する。すな
わち合成樹脂製の表皮材30の場合は、真空成形または
パウダースラッシュ成形によってシート素材または樹脂
粉末から所定形状およびサイズに一体成形し、またファ
ブリック製の表皮材30の場合は、所定形状およびサイ
ズに前もって裁断しておく。なお、何れの表皮材30に
あっても、リッド基体12の外表面14に装着された際
に、その端末部分32が該リッド基体12の外郭端縁部
12aから外方(下方)へ所要量延出する形状,サイズに
成形される。
【0014】(リッド基体の成形)第1実施例におけるコ
ンソールリッド10のリッド基体12は、図示しないブ
ロー成形機によってブロー成形され、このリッド基体1
2の成形に際して前記表皮材30を、成形される該リッ
ド基体12に装着するようになっている。すなわち、リ
ッド基体12用のブロー成形用金型(図示せず)のキャビ
ティ内に、接着面に接着剤を塗布した前記表皮材30を
予めセットしておき、適宜加熱して軟化させた所要形状
のパリソン(プリフォーマー)を、該表皮材30をセット
したブロー成形用金型で挟んで型締めした後に、このパ
リソンの中へ空気を圧送する。これにより、前記パリソ
ンはキャビティ内で膨張し、軟化した材料が前記表皮材
30の接着面およびキャビティ内面に密着して、該表皮
材30が圧着されたリッド基体12が成形される。
【0015】なお、ブロー成形用金型を所定の形状に設
定しておくことにより、前記ブロー成形に際して、リッ
ド基体12における当接面22に断面逆V字形の係着溝
40が、外郭端縁部12aに沿って延設される(図2お
よび図4参照)。
【0016】(不要パリソンおよび不要端末部分のカッ
ト)ブロー成形が完了して成形用金型から取出されたリ
ッド基体12には、図3(a)に示すように、不要なパリ
ソン26および不要な端末部分32aが接合された状態
となっているので、これらの不要パリソン26および不
要端末部分32aを切除する(図3(b))。
【0017】(端末部分の巻込み処理)次に、リッド基体
12の外郭端縁部12aから延出した端末部分32の巻
込み処理を行なう。第1実施例の端末巻込み方法では、
端末部分32の先端側を前記係着溝40に整合させると
共に、薄板ヘラ状の専用治具(図示せず)を使用して該端
末部分32を該係着溝40に順次極め込んでいく(図
4)。この際に、前記係着溝40が逆V字形に成形され
ていると共に、前記表皮材30が適宜の圧縮性を有して
いるため、該係着溝40に極め込まれた端末部分32
は、両側壁42,42によって挟まれて適宜圧縮状態で
係着され、必要充分な係着力で係着固定されるようにな
る。
【0018】
【第2実施例】図6および図7は、本発明の第2実施例
に係る表皮材の端末巻込み方法を示すもので、極め込ん
だ端末部分32を保持する係着溝の形態が異なったもの
である。なお、表皮材30やリッド基体12の全体形状
および成形方法は、前記第1実施例と同一であるから、
ここではこれらに関する説明は省略する。
【0019】第2実施例における係着溝50では、当接
面22からリッド基体12の内部側へ所要深さに突出
し、対向する両側壁42,42が開口部44から底部4
6に向かって互いに近接するテーパ状(逆V字形)に形成
されている。そして前記開口部44の幅寸法は、前記表
皮材30の端末部分32の厚さ寸法と同等か若干大きく
設定されて該端末部分32の挿入を許容し得るようにな
っており、前記底部46の幅寸法が該端末部分32の厚
さ寸法よりも小さく設定されている。また底部46に
は、係着溝50の長手方向へ全周に亘ってスリット52
が形成してあり、これにより両側壁42,42は、底部
46側が当接した状態から互いに離間する方向への弾性
変形が許容されるようになっている(図6)。
【0020】このように構成された第2実施例に係る表
皮材の端末巻込み方法では、端末部分32の先端側を前
記係着溝50に整合させ、薄板ヘラ状の専用治具を使用
して該端末部分32を該係着溝50に順次極め込んでい
く。この際に、前記両側壁42,42の底部46側が適
宜離間することにより、極め込まれた端末部分32の先
端側が、前記スリット52を介してリッド基体12の内
部に延出するようになる(図7(a))。このとき係着溝5
0では、前記両側壁42,42に適宜の復帰弾力が付加
されることにより、該側壁42,42の底部46側が近
接して端末部分32に食い込むと共に側壁42,42の
壁面全体が該端末部分32を挟むようになるので、該係
着溝50に極め込まれた該端末部分32は、容易な脱抜
が不可能に係着固定される(図7(b))。
【0021】
【第3実施例】図8および図9は、本発明の第3実施例
に係る表皮材の端末巻込み方法を示すもので、前記第2
実施例と同様に、極め込んだ端末部分32を保持する係
着溝の形態が異なったものである。なお、表皮材30や
リッド基体12の全体形状および成形方法は、前記第1
実施例と同一であるから、これらに関する説明は省略す
る。
【0022】第3実施例における係着溝54では、当接
面22からリッド基体12の内部側へ所要深さに突出
し、対向する両側壁42,42が開口部44から底部4
6に向かって互いに近接するテーパ状(逆V字形)に形成
されている点では、前記第1実施例および第2実施例と
同じである。また前記開口部44の幅寸法は、前記表皮
材30の端末部分32の厚さ寸法と同等か若干大きく設
定されて該端末部分32の挿入を許容し得るようになっ
ており、前記底部46の幅寸法が該端末部分32の厚さ
寸法よりも小さく設定されている。そして底部46に
は、所定間隔毎に逆台形状の凹部(挿通部)56が形成さ
れており、これにより係着溝54は長手方向に亘って断
続的にリッド基体12の内部に開口している(図8)。
【0023】このように構成された第3実施例に係る表
皮材の端末巻込み方法では、端末部分32の先端側を前
記係着溝54に整合させ、薄板ヘラ状の専用治具を使用
して該端末部分32を該係着溝54に順次極め込む(図
8および図9(a))。この際に、前記凹部56に整合位
置しない端末部分32の先端部は、図9(b)に示すよう
に、両側壁42,42の相対的な近接により挟まれて圧
縮状態で該側壁42,42に係着すると共に、前記凹部
56に整合位置した端末部分32の先端部は、図9(c)
に示すように、該凹部56からリッド基体12の内部に
臨んで両側壁42,42による圧縮から解放され、元の
厚さに弾力復帰するようになる。従って各凹部56で
は、該凹部56の内側隅角部(端縁部)58が端末部分3
2に適宜食い込んだ状態となり、係着溝54に極め込ま
れた該端末部分32は、容易な脱抜が不可能に係着固定
される。
【0024】
【第4実施例】図10および図11は、本発明の第4実
施例に係る表皮材の端末巻込み方法を示すもので、前記
第2および第3実施例と同様に、極め込んだ端末部分3
2を保持する係着溝の形態が異なったものである。な
お、表皮材30やリッド基体12の全体形状および成形
方法は、前記第1実施例と同一であるから、これらに関
する説明は省略する。
【0025】第4実施例における係着溝60では、当接
面22からリッド基体12の内部側へ所要深さに突出
し、対向する両側壁42,42が開口部44から底部4
6に向かって互いに近接するテーパ状(逆V字形)に形成
されている点では、前記各実施例と同じである。また前
記開口部44の幅寸法は、前記表皮材30の端末部分3
2の厚さ寸法と同等か若干大きく設定されて該端末部分
32の挿入を許容し得るようになっており、前記底部4
6の幅寸法が該端末部分32の厚さ寸法よりも小さく設
定されている。そして底部46には、所定間隔毎に細長
矩形状の開口部(挿通部)62が形成されており、これに
より係着溝60は長手方向に亘って断続的にリッド基体
12の内部に開口している。また表皮材30では、端末
部分32の端縁部に、前記各開口部44と同一の間隔で
かつ該開口部44に挿通し得る寸法の突部34を、その
成形時または裁断時に予め成形しておく(図10)。
【0026】このように構成された第4実施例に係る表
皮材の端末巻込み方法では、端末部分32の先端側を前
記係着溝60に整合させ、薄板ヘラ状の専用治具を使用
して該端末部分32を該係着溝60に順次極め込む(図
10および図11(a))。この際に、前記端末部分32
においては、両側壁42,42に挟まれて、全体的に適
宜の圧縮状態で係着されるようになる(図11(b),
(c))。また、前記各開口部62に整合位置した端末部
分32の突部34は、対応の開口部62からリッド基体
12の内部へ突出して臨むようになり、両側壁42,4
2による圧縮から解放されて元の厚さに復帰するように
なる(図11(c))。従って前記各開口部62では、該開
口部62の上縁隅角部(端縁部)64が突部34に適宜食
い込んだ状態となり、係着溝60に極め込まれた該端末
部分32は、容易な脱抜が不可能に係着保持される。
【0027】なお前記各実施例では、内装部材として乗
用車の乗員室内に装備されるセンターコンソールのコン
ソールリッド10を例示したが、本発明に係る表皮材の
端末巻込み方法が対象とする内装部材はこれに限定され
るものではなく、例えばセンターコンソール,インスト
ルメントパネル,ドアトリムおよびピラーガーニッシュ
等、様々な内装部材に装着される表皮材の端末巻込み処
理に応用実施し得るものである。また、乗用車の内装部
材に限らず、例えば建物や家具等の内装部材にも応用し
得る。
【0028】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る表皮
材の端末巻込み方法は、ブロー成形された基体の表面に
装着した表皮材の端末部分を、該基体の裏面に形成した
係着溝に差し込んで係着固定することで端末処理するよ
うにした。従って、前記端末部分の固定および覆蓋のた
めの裏板や該裏板を取付けるビス等が不要となると共
に、該裏板成形用の金型の設備費も不要となり、部品点
数の減少化に伴う大幅な製造コストの低減と、組立作業
の合理化や簡素化および時間短縮化等を図り得る利点が
ある。また、前記裏板を基体に取付けるためのビスが該
裏板の表面に露出することがないから、品質低下を招来
する不都合も好適に回避される。
【0029】そして前記係着溝については、互いに対向
した両側壁を、裏面に臨んだ開口部から底部に向かって
近接するテーパ状に形成することにより、係着溝に差し
込まれた端末部分は両側壁に挟まれ、該端末部分を好適
に係着固定することができる。また、係着溝の底部に長
手方向に亘って延在する連続的なスリットを設け、両側
壁の底部側を互いに離間する方向への弾性変形を許容す
るようにすれば、該係着溝に差し込まれた端末部分は、
両側壁の復帰弾力によって挟まれると共に両側壁の底部
が該端末部分に食い込むようになるので、端末部分を好
適に係着固定することができる。更に、係着溝の底部に
長手方向に亘って所定間隔毎に位置する挿通部を設けれ
ば、該係着溝に差し込まれた端末部分は、該挿通部に整
合位置した部分が基体の内側へ延出するので、この部分
が元の厚さに復帰して該挿通部の端縁部が端末部分に食
い込むようになるので、該端末部分を好適に係着固定す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る表皮材の端末巻込み
方法を実施した内装部材の縦断側面図である。
【図2】第1実施例に係る表皮材の端末巻込み方法に実
施される係着溝の縦断正面図である。
【図3】基体のブロー成形直後の状態と、不要パリソン
と不要端末部分を切除した状態とを示す内装部材の要部
断面図である。
【図4】端末部分を係着溝に差し込む前の状態で示す内
装部材の概略斜視図である。
【図5】端末部分を係着溝に差し込んだ後の状態で示す
内装部材の概略斜視図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る表皮材の端末巻込み
方法に実施される係着溝の縦断正面図である。
【図7】第2実施例における表皮材の端末巻込み方法
を、係着溝に端末部分が差し込まれた状態で示す縦断正
面図である。
【図8】本発明の第3実施例に係る表皮材の端末巻込み
方法に実施される係着溝の要部拡大斜視図である。
【図9】第3実施例における表皮材の端末巻込み方法
を、係着溝に端末部分が差し込まれた状態で示す縦断側
面図および縦断正面図である。
【図10】本発明の第4実施例に係る表皮材の端末巻込
み方法に実施される係着溝の要部拡大斜視図である。
【図11】第4実施例における表皮材の端末巻込み方法
を、係着溝に端末部分が差し込まれた状態で示す縦断側
面図および縦断正面図である。
【図12】従来の表皮材の端末巻込み方法を実施した内
装部材を、端末部分の巻込み前と巻込み後で示す概略斜
視図である。
【図13】従来の表皮材の端末巻込み方法を実施した内
装部材の縦断側面図である。
【符号の説明】
12 リッド基体(基体) 12a 外郭端縁部 14 表面 22 当接面(裏面) 30 表皮材 32 端末部分 40,50,54,60 係着溝 42 側壁 44 開口部 46 底部 52 スリット 56 凹部(挿通部) 62 開口部(挿通部) 58 内側隅角部(端縁部) 64 上縁隅角部(端縁部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D023 BA01 BB25 BC00 BD29 BE06 BE14 BE31 4F208 AA03 AD05 AD08 AG03 AG06 AG07 AG23 AG25 AG26 AH23 AH25 AH51 LB01 LB13 LG07 LG22 LW02 LW26 LW40 LW43

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要形状にブロー成形された中空状の基
    体(12)の表面(14)に、該表面(14)の全体領域よりも適宜
    寸法だけ大きく設定した表皮材(30)を装着し、前記基体
    (12)の外郭端縁部(12a)から外方へ延出する端末部分(3
    2)を該基体(12)の裏側へ巻込むことで端末処理を行なう
    端末巻込み方法であって、前記基体(12)の裏面(22)から
    該基体(12)の内部側へ所要深さに突出し、かつ前記端末
    部分(32)の肉厚よりも小さな幅寸法に設定される係着溝
    (40/50/54/60)を前記外郭端縁部(12a)に沿って延設し、
    前記端末部分(32)を前記外郭端縁部(12a)において前記
    裏面(22)側へ巻込んだ後に、この端末部分(32)を前記係
    着溝(40/50/54/60)へ差し込んで係着固定するようにし
    たことを特徴とする表皮材の端末巻込み方法。
  2. 【請求項2】 前記係着溝(40)は、対向する両側壁(42,4
    2)が開口部(44)から底部(46)に向かって互いに近接する
    テーパ状に形成される共に、該底部(46)の幅寸法が前記
    端末部分(32)の肉厚よりも小さく設定され、前記開口部
    (44)を介して差し込まれた前記端末部分(32)は、前記両
    側壁(42,42)に挟まれた状態で係着固定される請求項1
    記載の表皮材の端末巻込み方法。
  3. 【請求項3】 前記係着溝(50)は、対向する両側壁(42,4
    2)が開口部(44)から底部(46)に向かって近接するテーパ
    状に形成され、該底部(46)の幅寸法が前記端末部分(32)
    の肉厚よりも小さく設定されると共に、前記底部(46)に
    長手方向へ連続的に延在するスリット(52)が形成され、
    前記開口部(44)を介して差し込まれた前記端末部分(32)
    は、互いに離間する方向へ変形する両側壁(42,42)の間
    を挿通して基体(12)の内部へ突出し、該側壁(42,42)の
    復帰弾力に伴う食い込みによって係着固定される請求項
    1記載の表皮材の端末巻込み方法。
  4. 【請求項4】 前記係着溝(54/60)は、対向する両側壁(4
    2,42)が開口部(44)から底部(46)に向かって先細テーパ
    状に形成されると共に、該底部(46)に周方向へ所定間隔
    毎に位置する挿通部(56/62)が形成され、前記開口部(4
    4)を介して差し込まれた前記端末部分(32)は、前記挿通
    部(56/62)に整合位置した部分が該挿通部(56/62)から前
    記基体(12)の内部に臨み、前記挿通部(56/62)の端縁部
    (58/64)の食い込みによって係着固定される請求項1記
    載の表皮材の端末巻込み方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008155819A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Toyoda Gosei Co Ltd コンソールリッド及びその製造方法
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JP2014114610A (ja) * 2012-12-10 2014-06-26 Kyoraku Co Ltd 内装パネル
JP2015089660A (ja) * 2013-11-07 2015-05-11 株式会社タチエス 車両用シートの製造方法
FR3064564A1 (fr) * 2017-04-03 2018-10-05 Cera Aps Panneau de garnissage interieur de vehicule automobile

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