JP2004136569A - スクリーン印刷装置のアライメント方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】各層の導体パターンの基準となる位置が一定せず、層ごとに僅かな位置ズレが発生したいた。このため、本来は垂直に積み重なるべき導体パターンが少しずつ傾斜して積層されてしまうことがあった。
【解決手段】シートに印刷した各アライメントマークA、B、Cの位置とそれぞれの基準位置a、b、cとを演算制御部で比較演算して修正データを算出し、この修正データに基づいてマスク位置の修正を行うスクリーン印刷装置のアライメント方法において、二つのアライメントマークB、Cの基準位置b、cをX軸に平行な第1の直線11上に配置する。そして、二つのアライメントマークB、Cを結ぶ第2の直線21が第1の直線11に平行で且つ一つのアライメントマークAの座標とその基準位置aの座標が一致するように、マスクの位置を修正する。
【選択図】 図1
【解決手段】シートに印刷した各アライメントマークA、B、Cの位置とそれぞれの基準位置a、b、cとを演算制御部で比較演算して修正データを算出し、この修正データに基づいてマスク位置の修正を行うスクリーン印刷装置のアライメント方法において、二つのアライメントマークB、Cの基準位置b、cをX軸に平行な第1の直線11上に配置する。そして、二つのアライメントマークB、Cを結ぶ第2の直線21が第1の直線11に平行で且つ一つのアライメントマークAの座標とその基準位置aの座標が一致するように、マスクの位置を修正する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層インダクタ等の積層部品の製造に使用されるスクリーン印刷装置に係り、特に各層の印刷パターンの整合をとるアライメント方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、積層インダクタの製造工程で用いられているスクリーン印刷装置の構成の概要を示すブロック図である。セラミックからなるシート1の印刷及び導体パターンの印刷は印刷部2で行われる。印刷部2には多数のプレート3が図で右方向から間欠的に順次供給されてくる。各プレート3の上には、先ずペースト状のセラミックを印刷してシート1が形成される。
【0003】
1ロット全てのプレート3に対して連続的にシート1の形成を行う。シート1を乾燥させた後、各プレート3を再び印刷部2に供給し、マスク4を用いてシート1の上に導体パターン(図示せず)をスクリーン印刷する。マスク4は枠5に保持されている。図5は、この段階における印刷装置の状態を示している。この後、同様にしてシート1の印刷と導体パターンの印刷が交互に繰り返される。
【0004】
通常は新しいシート1を積層するごとに異なる導体パターンのマスク4に交換して導体パターンが印刷される。ただし、インダクタのリードを印刷する際などは、複数のシート1に対して同じマスク4が連続して使われる。また、インダクタの巻線部の印刷には数枚一組のマスク4が繰り返し用いられる。なお、シート1を隔てた導体パターン同士はバイアホールを通じて導通がとられる。
【0005】
各層の導体パターンの整合をとるために、マスク4は導体パターンの印刷と同時にアライメントマークを印刷できるようにしてある。そして、所定枚数を印刷する毎あるいはマスク4を交換した時に試し刷りを行い、アライメントマークを利用してシート1に対するマスク4の位置や角度を修正している。使用を繰り返すうちにマスク4には徐々に歪みや変形が発生するので、同じマスク4でも定期的な位置修正が必要である。
【0006】
図6に示す例では、印刷部2から移された左端のプレート3上のシート1に対してマスク位置修正用の検査が行われる。シート1に印刷されたアライメントマークの位置は、各アライメントマークに対応して設けたカメラ6を通じて認識され、その座標データが演算制御部7に取り込まれる。8はカメラ6で撮影した画像を表示するモニターである。
【0007】
演算制御部7には、アライメントマークの基準位置の座標をあらかじめ記憶させてある。シート1に印刷した各アライメントマークの位置とそれぞれのアライメントマークの基準位置とを、演算制御部7で比較演算して修正データを算出する。この修正データは演算制御部7から印刷部2に送られる。印刷部2では、送られてきた修正データに基づいてマスク4を移動して、その取付け位置や角度の修正を行う。
【0008】
積層印刷の際にアライメントマークを使用して位置合わせをすることは、特開平10−151724号公報に開示されているように従来から行われている。その段落番号0004の9行から10行にかけて「ずれ量が許容範囲内に収まるようにステージの位置を調整し」との記載がある。マスク位置決めの具体的な方法については示されていない。
【0009】
一般的な従来のマスク位置決め方法では、図7に示すようにX軸に沿って並んだA、Bの2点、あるいはさらにY軸に沿って並んだC、Dの2点を加えた4点のアライメントマークを設け、これをシートの周辺に印刷していた。そしてAとBを結ぶ直線LがX軸に平行で、A、B間の中点あるいはA、B、C、D間の中心が基準点Mに重なるように、マスク4の位置や傾きを修正していた。この基準点Mとしては、多数の導体パターンをマトリクス状に印刷する導体パターン領域30の中心の基準位置などが選ばれる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、印刷した各アライメントマークA、B、C、Dの位置は、実際にはそれぞれの基準位置から僅かにズレるので、2点間の中点や4点間の中心は、あくまでも仮想的な中心位置であり、印刷された導体パターン領域30の真の中心とは一致していなかった。したがって、各層の導体パターンは基準となる位置が一定しないことになり、層ごとに僅かな位置ズレが発生することになる。このため、本来は垂直に積み重なるべき導体パターンが少しずつ傾斜して積層されてしまうなどの問題があった。この位置ズレを防ぐために、モニター画面を見ながら手作業でマスク4位置の修正を行うこともあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のアライメントマークのうちの一つがそのアライメントマークの基準位置に一致するように、マスクの位置を修正することによって従来の問題を解消したものである。
すなわち本発明は、複数のアライメントマークを導体パターンの印刷と同時に印刷可能なマスクと、それぞれのアライメントマークの基準位置を記憶させた演算制御部とを備え、シートに印刷した各アライメントマークの位置とそれぞれの基準位置とを演算制御部で比較演算して修正データを算出し、この修正データに基づいてマスクとシートの相対的な位置の修正を行うスクリーン印刷装置のアライメント方法において、二つのアライメントマークの基準位置をX軸またはY軸に平行な第1の直線上に配置するとともに、これら二つのアライメントマークを結ぶ第2の直線が第1の直線に平行で且つ一つのアライメントマークの座標とその基準位置の座標が一致するように、シートに対するマスクの相対的な位置を修正することを特徴とする。
また本発明は、複数のアライメントマークを導体パターンの印刷と同時に印刷可能なマスクと、それぞれのアライメントマークの基準位置を記憶させた演算制御部とを備え、シートに印刷した各アライメントマークの位置とそれぞれの基準位置とを演算制御部で比較演算して修正データを算出し、この修正データに基づいてマスクとシートの相対的な位置の修正を行うスクリーン印刷装置のアライメント方法において、基準位置がX軸に平行な直線上にある第1組の二つのアライメントマークと、基準位置がY軸に平行な直線上にある第2組の二つのアライメントマークとを有し、第1組の二つのアライメントマークを結ぶ直線がX軸となす角度と第2組の二つのアライメントマークを結ぶ直線がY軸となす角度が同一で且つ一つのアライメントマークの位置とその基準位置が一致するように、シートに対するマスクの相対的な位置を修正することを特徴とする。
【0012】
【実施例】
次に、本発明によるアライメント方法について、図面を参照して説明する。なお、図において、マスク4上のアライメントマークは周りを十字型の線で囲まれた点で示し、演算制御部7に記憶させたアライメントマークの基準位置は×印中央の交点で示すものとする。アライメントマークと同時に印刷される導体パターンは図示を省略してある。以下に述べるアライメント操作は、演算制御部7で算出された修正データに基づいて印刷部2で行われる。
【0013】
図1は三つのアライメントマークを使用する例である。図1の(イ)に示すように、マスク4には、三つのアライメントマークA、B、Cが設けてある。a、b、cはアライメントマークA、B、Cのそれぞれに対応する基準位置を示している。本実施例の基準位置a、b、cは底辺がX軸に平行な三角形の頂点にそれぞれ配置してあり、二つの基準位置b、cはX軸に平行な第1の直線11上に位置している。
【0014】
誤差がゼロであれば、アライメントマークA、B、Cと基準位置a、b、cは互いに重なることになる。しかし通常は図のように、三つのアライメントマークA、B、Cとその基準位置a、b、cの間には少しずつ誤差があり、二つのアライメントマークB、Cを結ぶ第2の直線21はX軸に対して傾いている。そこで次のようにしてアライメントを行う。
【0015】
まず、移動自在になされた(イ)の状態のマスク4をXY平面上で回転して、(ロ)のように第2の直線21が第1の直線11と平行になるようにする。次にマスク4をXY平面に沿って平行移動して、(ハ)のように一つのアライメントマークAの座標とその基準位置aの座標を一致させる。このようにして位置の調整を終えたマスク4は、枠5と共にクランプして固定されて使用される。
【0016】
図2は前記実施例におけるアライメントマークAの基準位置aをアライメントマークB、Cのそれぞれの基準位置b、cのほぼ中間の位置に配置したものである。二つのアライメントマークB、Cの基準位置b、cはX軸に平行な第1の直線11上にあり、しかもY軸方向の中央付近に位置している。マスク4のアライメント手順は図1の場合と同様にして行う。この実施例ではマスク4のほぼ中央の基準位置aにアライメントマークAを合わせることになるため、誤差のきわめて少ないアライメントを行うことができる。
【0017】
図3は図1に示した実施例におけるアライメントマークAの機能をアライメントマークBで兼ねさせた二つのアライメントマークB、Cを使用する例である。なお図3以下ではマスクの図示を省略してある。図3の場合も図1の場合と同様にして修正データを算出できる。すなわち、(イ)のようにアライメントマークB、Cが設けられたマスクを、(ロ)のように回転して第2の直線21が第1の直線11と平行になるようにする。次いで、マスクをX軸、Y軸平面に沿って平行移動して、(ハ)のように一つのアライメントマークBの座標と、対応する基準位置bの座標を一致させればよい。
【0018】
三つのアライメントマークA、B、Cを使用した他の実施例を図4に示す。印刷したアライメントマークA、B、Cのそれぞれの基準位置a、b、cは、基準位置a、bがX軸に平行な直線11上にあり、基準位置a、cはY軸に平行な直線13上に設けられている。
【0019】
図4(イ)のようにアライメントマークA、B、Cが設けられたマスクをXY平面上で回転して、(ロ)に示すようにアライメントマークA、Bを結ぶ直線21がX軸となす角度と、アライメントマークA、Cを結ぶ直線23がY軸となす角度が同一となるようにする。次にマスクをXY平面上で平行移動して、(ハ)のようにアライメントマークAの位置とその基準位置aを一致させる。このとき基準位置に一致させるアライメントマークはAに限らずB、あるいはCでもよい。
【0020】
図5は、図4の実施例にさらに4番目のアライメントマークDを加えたものである。この場合も図4の例と同様にしてアライメントが行える。まず、(イ)のようにアライメントマークA、B、C、Dが設けられたマスクを回転して、(ロ)のようにアライメントマークA、Bを結ぶ直線21がX軸となす角度と、アライメントマークA、Cを結ぶ直線23がY軸となす角度が同一となるようにする。次にマスクを平行移動して、(ハ)のようにアライメントマークDの位置とその基準位置dを一致させるものである。
【0021】
通常、アライメントマークはマスクの周辺の位置に配置される。しかし基準位置に一致させるアライメントマーク(図1、図2の例ではA)は中央部に設けた方がマスクの歪みの影響等を受けにくくなり、印刷時の誤差を小さくできる。実施例では、マスクの角度を決めてから平行移動してアライメントマークの位置合わせを行っているが、先に平行移動して一つのアライメントマークを基準位置に合わせた後、そのアライメントマークを中心にマスクを回転させて角度を合わせてもよい。また、シートとマスクの相対的な位置を合わせればよく、マスク側でなくシート側を移動させてアライメントしてもよい。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、アライメントマークのうちの一つが常にその基準位置に一致することになるので、各層の導体パターンは少なくとも一つの基準点が一定の位置に積層されることになる。このため、層間の導体パターンの位置変動がきわめて少なくなり、精度のよい積層電子部品を製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】アライメント方法の第1実施例を示す説明図
【図2】アライメント方法の第2実施例を示す説明図
【図3】アライメント方法の第3実施例を示す説明図
【図4】アライメント方法の第4実施例を示す説明図
【図5】アライメント方法の第5実施例を示す説明図
【図6】スクリーン印刷装置の概略の構成を示すブロック図
【図7】従来のアライメント方法の説明図
【符号の説明】
4 マスク
A〜D アライメントマーク
a〜d 基準位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層インダクタ等の積層部品の製造に使用されるスクリーン印刷装置に係り、特に各層の印刷パターンの整合をとるアライメント方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、積層インダクタの製造工程で用いられているスクリーン印刷装置の構成の概要を示すブロック図である。セラミックからなるシート1の印刷及び導体パターンの印刷は印刷部2で行われる。印刷部2には多数のプレート3が図で右方向から間欠的に順次供給されてくる。各プレート3の上には、先ずペースト状のセラミックを印刷してシート1が形成される。
【0003】
1ロット全てのプレート3に対して連続的にシート1の形成を行う。シート1を乾燥させた後、各プレート3を再び印刷部2に供給し、マスク4を用いてシート1の上に導体パターン(図示せず)をスクリーン印刷する。マスク4は枠5に保持されている。図5は、この段階における印刷装置の状態を示している。この後、同様にしてシート1の印刷と導体パターンの印刷が交互に繰り返される。
【0004】
通常は新しいシート1を積層するごとに異なる導体パターンのマスク4に交換して導体パターンが印刷される。ただし、インダクタのリードを印刷する際などは、複数のシート1に対して同じマスク4が連続して使われる。また、インダクタの巻線部の印刷には数枚一組のマスク4が繰り返し用いられる。なお、シート1を隔てた導体パターン同士はバイアホールを通じて導通がとられる。
【0005】
各層の導体パターンの整合をとるために、マスク4は導体パターンの印刷と同時にアライメントマークを印刷できるようにしてある。そして、所定枚数を印刷する毎あるいはマスク4を交換した時に試し刷りを行い、アライメントマークを利用してシート1に対するマスク4の位置や角度を修正している。使用を繰り返すうちにマスク4には徐々に歪みや変形が発生するので、同じマスク4でも定期的な位置修正が必要である。
【0006】
図6に示す例では、印刷部2から移された左端のプレート3上のシート1に対してマスク位置修正用の検査が行われる。シート1に印刷されたアライメントマークの位置は、各アライメントマークに対応して設けたカメラ6を通じて認識され、その座標データが演算制御部7に取り込まれる。8はカメラ6で撮影した画像を表示するモニターである。
【0007】
演算制御部7には、アライメントマークの基準位置の座標をあらかじめ記憶させてある。シート1に印刷した各アライメントマークの位置とそれぞれのアライメントマークの基準位置とを、演算制御部7で比較演算して修正データを算出する。この修正データは演算制御部7から印刷部2に送られる。印刷部2では、送られてきた修正データに基づいてマスク4を移動して、その取付け位置や角度の修正を行う。
【0008】
積層印刷の際にアライメントマークを使用して位置合わせをすることは、特開平10−151724号公報に開示されているように従来から行われている。その段落番号0004の9行から10行にかけて「ずれ量が許容範囲内に収まるようにステージの位置を調整し」との記載がある。マスク位置決めの具体的な方法については示されていない。
【0009】
一般的な従来のマスク位置決め方法では、図7に示すようにX軸に沿って並んだA、Bの2点、あるいはさらにY軸に沿って並んだC、Dの2点を加えた4点のアライメントマークを設け、これをシートの周辺に印刷していた。そしてAとBを結ぶ直線LがX軸に平行で、A、B間の中点あるいはA、B、C、D間の中心が基準点Mに重なるように、マスク4の位置や傾きを修正していた。この基準点Mとしては、多数の導体パターンをマトリクス状に印刷する導体パターン領域30の中心の基準位置などが選ばれる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、印刷した各アライメントマークA、B、C、Dの位置は、実際にはそれぞれの基準位置から僅かにズレるので、2点間の中点や4点間の中心は、あくまでも仮想的な中心位置であり、印刷された導体パターン領域30の真の中心とは一致していなかった。したがって、各層の導体パターンは基準となる位置が一定しないことになり、層ごとに僅かな位置ズレが発生することになる。このため、本来は垂直に積み重なるべき導体パターンが少しずつ傾斜して積層されてしまうなどの問題があった。この位置ズレを防ぐために、モニター画面を見ながら手作業でマスク4位置の修正を行うこともあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のアライメントマークのうちの一つがそのアライメントマークの基準位置に一致するように、マスクの位置を修正することによって従来の問題を解消したものである。
すなわち本発明は、複数のアライメントマークを導体パターンの印刷と同時に印刷可能なマスクと、それぞれのアライメントマークの基準位置を記憶させた演算制御部とを備え、シートに印刷した各アライメントマークの位置とそれぞれの基準位置とを演算制御部で比較演算して修正データを算出し、この修正データに基づいてマスクとシートの相対的な位置の修正を行うスクリーン印刷装置のアライメント方法において、二つのアライメントマークの基準位置をX軸またはY軸に平行な第1の直線上に配置するとともに、これら二つのアライメントマークを結ぶ第2の直線が第1の直線に平行で且つ一つのアライメントマークの座標とその基準位置の座標が一致するように、シートに対するマスクの相対的な位置を修正することを特徴とする。
また本発明は、複数のアライメントマークを導体パターンの印刷と同時に印刷可能なマスクと、それぞれのアライメントマークの基準位置を記憶させた演算制御部とを備え、シートに印刷した各アライメントマークの位置とそれぞれの基準位置とを演算制御部で比較演算して修正データを算出し、この修正データに基づいてマスクとシートの相対的な位置の修正を行うスクリーン印刷装置のアライメント方法において、基準位置がX軸に平行な直線上にある第1組の二つのアライメントマークと、基準位置がY軸に平行な直線上にある第2組の二つのアライメントマークとを有し、第1組の二つのアライメントマークを結ぶ直線がX軸となす角度と第2組の二つのアライメントマークを結ぶ直線がY軸となす角度が同一で且つ一つのアライメントマークの位置とその基準位置が一致するように、シートに対するマスクの相対的な位置を修正することを特徴とする。
【0012】
【実施例】
次に、本発明によるアライメント方法について、図面を参照して説明する。なお、図において、マスク4上のアライメントマークは周りを十字型の線で囲まれた点で示し、演算制御部7に記憶させたアライメントマークの基準位置は×印中央の交点で示すものとする。アライメントマークと同時に印刷される導体パターンは図示を省略してある。以下に述べるアライメント操作は、演算制御部7で算出された修正データに基づいて印刷部2で行われる。
【0013】
図1は三つのアライメントマークを使用する例である。図1の(イ)に示すように、マスク4には、三つのアライメントマークA、B、Cが設けてある。a、b、cはアライメントマークA、B、Cのそれぞれに対応する基準位置を示している。本実施例の基準位置a、b、cは底辺がX軸に平行な三角形の頂点にそれぞれ配置してあり、二つの基準位置b、cはX軸に平行な第1の直線11上に位置している。
【0014】
誤差がゼロであれば、アライメントマークA、B、Cと基準位置a、b、cは互いに重なることになる。しかし通常は図のように、三つのアライメントマークA、B、Cとその基準位置a、b、cの間には少しずつ誤差があり、二つのアライメントマークB、Cを結ぶ第2の直線21はX軸に対して傾いている。そこで次のようにしてアライメントを行う。
【0015】
まず、移動自在になされた(イ)の状態のマスク4をXY平面上で回転して、(ロ)のように第2の直線21が第1の直線11と平行になるようにする。次にマスク4をXY平面に沿って平行移動して、(ハ)のように一つのアライメントマークAの座標とその基準位置aの座標を一致させる。このようにして位置の調整を終えたマスク4は、枠5と共にクランプして固定されて使用される。
【0016】
図2は前記実施例におけるアライメントマークAの基準位置aをアライメントマークB、Cのそれぞれの基準位置b、cのほぼ中間の位置に配置したものである。二つのアライメントマークB、Cの基準位置b、cはX軸に平行な第1の直線11上にあり、しかもY軸方向の中央付近に位置している。マスク4のアライメント手順は図1の場合と同様にして行う。この実施例ではマスク4のほぼ中央の基準位置aにアライメントマークAを合わせることになるため、誤差のきわめて少ないアライメントを行うことができる。
【0017】
図3は図1に示した実施例におけるアライメントマークAの機能をアライメントマークBで兼ねさせた二つのアライメントマークB、Cを使用する例である。なお図3以下ではマスクの図示を省略してある。図3の場合も図1の場合と同様にして修正データを算出できる。すなわち、(イ)のようにアライメントマークB、Cが設けられたマスクを、(ロ)のように回転して第2の直線21が第1の直線11と平行になるようにする。次いで、マスクをX軸、Y軸平面に沿って平行移動して、(ハ)のように一つのアライメントマークBの座標と、対応する基準位置bの座標を一致させればよい。
【0018】
三つのアライメントマークA、B、Cを使用した他の実施例を図4に示す。印刷したアライメントマークA、B、Cのそれぞれの基準位置a、b、cは、基準位置a、bがX軸に平行な直線11上にあり、基準位置a、cはY軸に平行な直線13上に設けられている。
【0019】
図4(イ)のようにアライメントマークA、B、Cが設けられたマスクをXY平面上で回転して、(ロ)に示すようにアライメントマークA、Bを結ぶ直線21がX軸となす角度と、アライメントマークA、Cを結ぶ直線23がY軸となす角度が同一となるようにする。次にマスクをXY平面上で平行移動して、(ハ)のようにアライメントマークAの位置とその基準位置aを一致させる。このとき基準位置に一致させるアライメントマークはAに限らずB、あるいはCでもよい。
【0020】
図5は、図4の実施例にさらに4番目のアライメントマークDを加えたものである。この場合も図4の例と同様にしてアライメントが行える。まず、(イ)のようにアライメントマークA、B、C、Dが設けられたマスクを回転して、(ロ)のようにアライメントマークA、Bを結ぶ直線21がX軸となす角度と、アライメントマークA、Cを結ぶ直線23がY軸となす角度が同一となるようにする。次にマスクを平行移動して、(ハ)のようにアライメントマークDの位置とその基準位置dを一致させるものである。
【0021】
通常、アライメントマークはマスクの周辺の位置に配置される。しかし基準位置に一致させるアライメントマーク(図1、図2の例ではA)は中央部に設けた方がマスクの歪みの影響等を受けにくくなり、印刷時の誤差を小さくできる。実施例では、マスクの角度を決めてから平行移動してアライメントマークの位置合わせを行っているが、先に平行移動して一つのアライメントマークを基準位置に合わせた後、そのアライメントマークを中心にマスクを回転させて角度を合わせてもよい。また、シートとマスクの相対的な位置を合わせればよく、マスク側でなくシート側を移動させてアライメントしてもよい。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、アライメントマークのうちの一つが常にその基準位置に一致することになるので、各層の導体パターンは少なくとも一つの基準点が一定の位置に積層されることになる。このため、層間の導体パターンの位置変動がきわめて少なくなり、精度のよい積層電子部品を製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】アライメント方法の第1実施例を示す説明図
【図2】アライメント方法の第2実施例を示す説明図
【図3】アライメント方法の第3実施例を示す説明図
【図4】アライメント方法の第4実施例を示す説明図
【図5】アライメント方法の第5実施例を示す説明図
【図6】スクリーン印刷装置の概略の構成を示すブロック図
【図7】従来のアライメント方法の説明図
【符号の説明】
4 マスク
A〜D アライメントマーク
a〜d 基準位置
Claims (7)
- 複数のアライメントマークを導体パターンの印刷と同時に印刷可能なマスクと、それぞれのアライメントマークの基準位置を記憶させた演算制御部とを備え、シートに印刷した各アライメントマークの位置とそれぞれの基準位置とを演算制御部で比較演算して修正データを算出し、該修正データに基づいてマスクとシートの相対的な位置の修正を行うスクリーン印刷装置のアライメント方法において、
二つのアライメントマークの基準位置をX軸またはY軸に平行な第1の直線上に配置するとともに、該二つのアライメントマークを結ぶ第2の直線が第1の直線に平行で且つ一つのアライメントマークの座標とその基準位置の座標が一致するように、シートに対するマスクの相対的な位置を修正することを特徴とするスクリーン印刷装置のアライメント方法。 - 三つのアライメントマーク(A、B、C)を使用し、二つのアライメントマーク(B、C)を結ぶ第2の直線が第1の直線に平行となるようにマスクを回転し且つ一つのアライメントマーク(A)の座標とその基準位置(a)の座標が一致するようにマスクを平行移動する請求項1のスクリーン印刷装置のアライメント方法。
- 二つのアライメントマーク(B、C)のそれぞれの基準位置(b、c)のほぼ中間の位置に、一つのアライメントマーク(A)の基準位置(a)を配置した請求項2のスクリーン印刷装置のアライメント方法。
- 二つのアライメントマーク(B、C)を使用し、二つのアライメントマーク(B、C)を結ぶ第2の直線が第1の直線に平行となるようにマスクを回転し且つ一方のアライメントマーク(B)の座標とその基準位置(b)の座標が一致するようにマスクを平行移動する請求項1のスクリーン印刷装置のアライメント方法。
- 複数のアライメントマークを導体パターンの印刷と同時に印刷可能なマスクと、それぞれのアライメントマークの基準位置を記憶させた演算制御部とを備え、シートに印刷した各アライメントマークの位置とそれぞれの基準位置とを演算制御部で比較演算して修正データを算出し、該修正データに基づいてマスクとシートの相対的な位置の修正を行うスクリーン印刷装置のアライメント方法において、
基準位置がX軸に平行な直線上にある第1組の二つのアライメントマークと、基準位置がY軸に平行な直線上にある第2組の二つのアライメントマークとを有し、第1組の二つのアライメントマークを結ぶ直線がX軸となす角度と第2組の二つのアライメントマークを結ぶ直線がY軸となす角度が同一で且つ一つのアライメントマークの位置とその基準位置が一致するように、シートに対するマスクの相対的な位置を修正することを特徴とするスクリーン印刷装置のアライメント方法。 - 第1組の二つのアライメントマーク(A、B)と第2組の二つのアライメントマーク(A、C)の三つのアライメントマーク(A、B、C)を使用し、第1組の二つのアライメントマーク(A、B)を結ぶ直線がX軸となす角度と第2組の二つのアライメントマーク(A、C)を結ぶ直線がY軸となす角度が同一となるようにマスクを回転し、且つ三つのアライメントマーク(A、B、C)のうちの一つのアライメントマークの位置とその基準位置が一致するようにマスクを平行移動する請求項5のスクリーン印刷装置のアライメント方法。
- 第1組の二つのアライメントマーク(A、B)と、第2組の二つのアライメントマーク(A、C)と、別の一つのアライメントマーク(D)の四つのアライメントマーク(A、B、C、D)を使用し、第1組の二つのアライメントマーク(A、B)を結ぶ直線がX軸となす角度と第2組の二つのアライメントマーク(A、C)を結ぶ直線がY軸となす角度が同一となるようにマスクを回転し、且つ一つのアライメントマーク(D)の位置とその基準位置が一致するようにマスクを平行移動する請求項5のスクリーン印刷装置のアライメント方法。
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