JP2004132452A - 断熱カバー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミ箔又はシリコンシート等に例示される放射熱の反射可能なシート材16を断熱材クロス15の片面に積層させた片シート・クロス14を断熱カバーの外側面に積層させた前記断熱カバーであって、前記片シート・クロス14は前記シート材16を前記断熱カバーの内側に向けて積層させた。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は断熱カバーの改良に関し、特にアルミ箔ガラスクロスを用いた断熱カバーの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばターボチャージャーのタービン等の発熱体を覆う断熱カバーは、耐熱性の断熱材によるクロスなどを積層した積層体が広く用いられている。断熱カバーが積層体であるのは、断熱カバーの内面側には強度よりも耐高熱性の高い材料を用いる必要があり、外面側になるに連れては温度が下がるので耐高熱性が低くてもよく、それよりも材料の強度を優先させる事ができ、この様な特徴にあわせて断熱カバーの内側から外側にかけての積層体の各層に必要な特性を持たせるためである(特許文献1参照)。
【0003】
またこの様な断熱カバーはその外側面にアルミ箔ガラスクロスを用いる事が多い。その場合、アルミ箔が外側となる状態に積層されている。ここでアルミ箔ガラスクロスとは、断熱材としてのガラスクロスの片面に、アルミ箔が例えば耐熱性の接着剤を用いて積層されたものである。
【0004】
このアルミ箔は放射熱を反射させる事が出来るので、アルミ箔ガラスクロスを断熱カバーの外側面に積層する事により発熱体や断熱カバーからの放射熱が反射され、断熱カバーの外への放射熱の放出を防ぐ事ができ、これによっても断熱性能を高める事ができている。
【0005】
また断熱カバーは各種のクロスが用いられている関係上、ホコリを放出してしまうが、アルミ箔ガラスクロスを外側に積層しておくと、断熱カバーと外気との空気のやり取りが抑えられ、断熱カバーからのホコリの放出を防ぐ事ができるのである。ホコリが放出されると、発熱体その他の設備設置現場の汚れとなり、この汚れによる機器への悪影響となり、或いは積層した汚れからの発火など、様々な悪影響があるからである。
【0006】
またアルミ箔を用いているのは銀色のアルミ箔が外側となると、その銀色単に見た目がきれいだという理由もあるが、また各種作業現場では油などを用いる箇所が比較的多く、この様な油が断熱カバーに染みこまないようにとの理由でも、アルミ箔を外側にしているのである。
【0007】
最近はアルミ箔ガラスクロスの代わりにシリコンガラスクロスを用いるケースもある。これはシリコンをガラスクロスの片面にシート状にコートしたものであり、このシートはグレーを帯びたシルバー色であるために放射熱の反射が、アルミ箔同様に可能なものである。
またアルミ箔やシリコンコートを、ガラスクロスではなくアラミド繊維クロスに積層させたものも表面層に用いられている。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−151742号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこの様なアルミ箔ガラスクロスは、使用し続ける間にはアルミ箔を接着させた接着剤が炭化して、ガラスクロスから剥がれてしまう状況にある。ものによっては、取り付けて使用が始まると直ちに剥がれる様な場面もある。また剥がれたアルミ箔は破れ易くなる。
特に断熱カバーは断熱性クロスを縫製して形成するので、縫製される積層体の縁取り部分などを薄くするために表面層と裏面層だけにして、この表裏に挟まれる内部の層を省略することにより、縫製しやすくしている。ただこの様に薄くすると表面層であるはずのアルミ箔ガラスクロスは予定より高温となり、この様な箇所はアルミ箔を接着している接着剤の炭化が顕著なためにアルミ箔の剥がれも顕著になってしまう。或いは断熱カバーを発熱体に取付け/巻付けなどする時には何らかの合わせ目が生じ、この合わせ目の隙間からの高温の放射熱を受けてアルミ箔ガラスクロスが同様に予定外の高温となり、やはり接着剤の炭化による剥がれの問題が生ずる。
【0010】
或いは装置の定期点検時おこなう断熱カバーの脱着作業や、保守時に生ずる各種部品や工具などとの干渉によりアルミ箔の破れや剥がれが発生する。或いは、断熱カバーの装着時やその他の取扱の際の過度の折り畳みなどによってもアルミ箔の破れや剥がれが発生する。
【0011】
この様な破れなどが生ずると、破れた箇所では熱放射を防ぐことができなくなり、それだけ断熱カバーの断熱性能が損なわれる。
また破れた箇所からのホコリの放出や、油の染みなども防ぐ事が出来なくなる。
【0012】
また納入前の新品の断熱カバーにおいても、折り畳みや、取り扱いによってはアルミ箔に破れの生ずる事もあり、この様な場合に納入前の商品としては欠陥商品なってしまい、大変に具合が悪いのである。
【0013】
更には表面がアルミ箔であると、断熱カバーは表面が滑りやすく手で掴みにくく、着脱作業や持ち運びなどでは表面の滑りを気にしなければならない。
【0014】
以上の問題を鑑み、本願発明の目的とするところは、アルミ箔などが、剥がれにくく、また破れにくい状態で積層され、カバー表面も滑りにくい断熱カバーを提供する事にある。
【0015】
【課題を解決するための手段と発明の効果】
以上の課題を解決するため、本願請求項1記載の発明では、断熱材を積層してなる断熱カバーであって、この断熱カバーの表面から2層目にアルミ箔又はシリコンシート等に例示される放射熱の反射可能なシート材を積層させたことを特徴とした。
これによりアルミ箔などのシート材が1層目と3層目に挟まれるので、剥がれることがない。またシート材のものが当たるなどの干渉により破れる事もない。また例えば断熱カバーの合わせ目に生ずる隙間に位置する部分は高熱となるために、接着剤の炭化などでアルミ箔が剥がれたとしても、1層目の材料に挟まれているので、剥がれて破れるようなことはない。
【0016】
請求項2記載の発明では、1層目となる表面の断熱材がガラスクロスであることを特徴とした。ガラスクロスは表面層に求められる耐熱性があり、また表面に露出しても解れ難く、工具その他のものが当たるなどの一般的な干渉にも耐えられるからである。
【0017】
請求項3記載の発明では、アルミ箔又はシリコンシート等に例示される放射熱の反射可能なシート材を断熱材クロスの片面に積層させた片シート・クロスを断熱カバーの外側面に積層させた前記断熱カバーであって、前記片シート・クロスは前記シート材を前記断熱カバーの内側に向けて積層させたことを特徴とした。
これは請求項1記載の発明の実施態様の1つに対応したものであり、市販の片シート・クロスを用いて容易に製造する事ができる。
【0018】
請求項4記載の発明では、片シート・クロスに用いるクロスがガラスクロスであることを特徴とした。これも請求項1及び2記載の発明の実施態様の1つに対応したものであり、市販のアルミ箔ガラスクロスを用いて容易に製造する事ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に本願発明の断熱カバーの実施例を説明する。
図1に示すこの断熱カバー1は、円筒状の発熱体に被せられる軟性の断熱カバーであり、円筒の外周に相当する部分に合わせ目2が設けられて開く様になっており、この合わせ目2に取り付けてあるベルト3を金具4に通して締める様になっている。
【0020】
この断熱カバー1は積層構造をなしており、図2に示す様に断熱カバーの内側から、ステンレスメッシュ(SUS304)10、耐熱ガラスクロス11、セラミックウールマット12、グラスウールマット13、アルミ箔ガラスクロス14の順で積層されている。耐熱ガラスクロス11の代わりにシリカクロスでもよい。
【0021】
アルミ箔ガラスクロス14は断熱材クロスとしてもガラスクロス15の片面にアルミ箔16を積層させた片シート・クロスである。またアルミ箔16は放射熱の反射可能なシート材である。この様なアルミ箔ガラスクロス14は、アルミ箔16を断熱カバー1の内側に向けて積層させてある。
つまりこの断熱カバー1は、1層目となる表面の断熱材がガラスクロス15であり、この表面から2層目にアルミ箔16による放射熱の反射可能なシート材を積層させたこととなる。
【0022】
以上の様な材料は、断熱カバーの展開形状に裁断され、その際には展開形状の縁部に折り曲げ代を余分に設けておいた状態に裁断しておき、これらを上述した様な積層順に積層しておく。そして、縁部を適宜展開形状の内側に折り曲げて縁取りを形成しながら、耐熱性の糸で縫製してゆくのである。
【0023】
この様な断熱カバーは、アルミ箔がガラスクロスの下に挟み込まれた状態であるため、工具やその他何らかの物が当たるなどの干渉があっても、従来のアルミ箔ガラスクロスを表面に用いた物の様に、アルミ箔が破れる様な事はない。折り曲げ等によっても破れる事はない。仮に折れ目などが破れても、1層目と3層目に挟まれて保護されているので、裂け目にはなるが、従来の様な破れてちぎれるとか、破れ目が拡がるという事はない。
【0024】
また表面がクロスであるために、従来の様な表面がアルミ箔の場合と比べると手で持っても滑る事もなく、つまり従来の様な滑りを意識せずに掴める様になり、着脱作業などの作業性が向上する。
【0025】
また断熱カバーは使用するに連れてアルミ箔をガラスクロスに積層させる接着剤が炭化して、剥がれることもあり得るが、この様な場合であっても積層内に挟まれた状態であるために問題がない。
【0026】
なお本願発明は、上記実施例に限るものではなく、本願発明の趣旨の範囲でどの様に実施されてもよい。
断熱材クロスはガラスクロスに限らずアラミド繊維によるクロスであってもよい。
これら断熱材クロスの片面に積層させる放射熱の反射可能なシート材は、アルミ箔に限らずガラスクロスなどにシリコンコーティングして得たシリコンシートや、同じくガラスクロスなどにアルミゴムコーティングして得たアルミゴムシートであってもよい。
【0027】
断熱カバーの表面から2層目にアルミ箔などのシート材を積層させたが、この「2層目」とは実質的に2層目であればよい。つまり1層目のガラスクロス等と2層目のアルミ箔との間に、本願断熱カバーと特に差異を生じさせない様なものを介在させてこれを2層目とし、よってアルミ箔は3層目である等として本願発明の技術範囲に入らないとするものがあっても、これは実質的にはアルミ箔が2層目なのであり、よって本願発明の「2層目」とは、この様な意味において実質的に2層目であればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は、実施例に示した発熱体に取り付ける断熱カバーの図である。
【図2】この図は、断熱カバーの積層構造を示す図であり、図の下が発熱体側であり図の上が断熱カバーの外側である。
【符号の説明】
1 断熱カバー
2 合わせ目
3 ベルト
4 金具
10 ステンレスメッシュ
11 耐熱ガラスクロス
12 セラミックウールマット
13 グラスウールマット
14 アルミ箔ガラスクロス
15 ガラスクロス
16 アルミ箔
Claims (4)
- 断熱材を積層してなる断熱カバーであって、この断熱カバーの表面から2層目にアルミ箔又はシリコンシート等に例示される放射熱の反射可能なシート材を積層させたことを特徴とする断熱カバー。
- 1層目となる表面の断熱材がガラスクロスであることを特徴とする請求項1記載の断熱カバー。
- アルミ箔又はシリコンシート等に例示される放射熱の反射可能なシート材を断熱材クロスの片面に積層させた片シート・クロスを断熱カバーの外側面に積層させた前記断熱カバーであって、前記片シート・クロスは前記シート材を前記断熱カバーの内側に向けて積層させたことを特徴とする断熱カバー。
- 片シート・クロスに用いるクロスがガラスクロスであることを特徴とする請求項3記載の断熱カバー。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002296986A JP2004132452A (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | 断熱カバー |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002296986A JP2004132452A (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | 断熱カバー |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004132452A true JP2004132452A (ja) | 2004-04-30 |
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ID=32286803
Family Applications (1)
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JP2002296986A Pending JP2004132452A (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | 断熱カバー |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008248771A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Ihi Corp | タービンハウジング用ラギングカバー |
JP2008248772A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Ihi Corp | タービンハウジング用ラギングカバー |
JP2009127975A (ja) * | 2007-11-27 | 2009-06-11 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 暖房パネル装置 |
JP2011505979A (ja) * | 2007-12-11 | 2011-03-03 | ビー イー エアロスペイス,インク. | 可燃性クッション材料用断熱カバー及び乗客用シート |
JP2021046800A (ja) * | 2019-09-17 | 2021-03-25 | いすゞ自動車株式会社 | 内燃機関の尿素水添加システム |
-
2002
- 2002-10-10 JP JP2002296986A patent/JP2004132452A/ja active Pending
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