JP6920452B2 - 真空断熱パネル - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の前提部の特徴を有する真空断熱パネルおよび請求項１１の前提部の特徴を有する真空断熱パネル用のエンクロージャフィルムに関する。

真空断熱パネルは、冷蔵庫および冷凍機の効果的な断熱、温度に敏感な製品のための輸送容器の断熱、建物の改修の際のレトロフィット断熱のためなどに用いられている。

真空断熱パネルの主要な構成部品は、開放気孔材料のシート状コアおよびコアをすべての側部について締り嵌めの完全なかつガス密の状態で包囲したエンクロージャである。これにより、エンクロージャ内の空間を排気し、それにより真空断熱パネルの熱伝導率を極めて小さい値にすることができる。

エンクロージャが少なくとも１つのガス密バリヤ層、およびバリヤ層の内側上の封止層を有する公知の真空断熱パネル（独国特許出願公開第１０２０１００１９０７４（Ａ１）号明細書）が存在する。この真空断熱パネルは、開放気孔材料のシート状コア、広い表面領域にわたってコアの第１の主要表面に当たって位置しかつコアに向いた少なくとも１つの封止層を備える第１のバリヤフィルム、コアをこの他方の主要表面について包囲するとともに同様に封止層を備えた第２のバリヤフィルム、および周辺封止シームを有し、２枚のバリヤフィルムは、封止層の助けにより周辺封止シームに沿って熱溶接によって互いに封着されている。

先行技術においては、粉末シート、粉末充填物、連続気泡フォームまたはガラス繊維材料の形態をした耐圧縮材料がコアに適していることが説明されている。特に、粉末シートまたはばらばらの粒子を含む断熱コアはまた、例えば独国特許出願公開第１００５８５６６（Ａ１）号明細書によって開示されているようにほこりの生成を減少させるために通常、通気性ポリエステル不織布で包囲されている。これにより、ほこりは、真空チャンバ内における排気作業中に逃げ出るのが阻止され、しかも封止シームと真空チャンバの両方は、汚染状態になるのが阻止される。

微孔質シリカ粉末のコアパネルは、極めて微少な細孔構造を有しかつ比較的高いガス圧力の実現を可能にしており、この場合、残留ガスの熱伝導率は、問題とならない。かくして、これら微孔質材料の場合、熱伝導率を０．００４〜０．００５Ｗ／ｍＫにするのに必要な真空は、１〜１０ｍｂａｒに過ぎない。アルミニウムの極めて薄い蒸着された被膜しか備えていない特定のバリヤフィルムを有するエンクロージャは、コア材料中のガス圧力が１年当たり約１ｍｂａｒしか高くならないようにする。

上述の多岐にわたって説明した先行技術では、問題の形式の真空断熱パネルを製造する種々の手段が記載されている。特に、シート状コアが一部品構造のものであるだけでなく多部品構造のものであって良いこともまた説明されている。

バリヤフィルムを備えたエンクロージャの構成のための包括的な提案がなされている。典型的に達成可能なガス透過性および水蒸気透過性が記載されており、バリヤ層および封止層のための材料の選択に関する提案がなされている。

先行技術においてこれらの点においてなされている記載のすべては、これらが以下においてなされる説明に明示的に反するものでない限り、本発明に対応して該当する。したがって、関連の記載に関し、独国特許出願公開第１０２０１００１９０７４（Ａ１）号明細書の開示内容全体を参照されたい。

問題の形式の真空断熱パネルは、顕著な断熱特性を有する。しかしながら、エンクロージャの厚さが小さいので、問題の形式の真空断熱パネルは、取扱中に損傷を受けやすい。真空断熱パネルのエンクロージャが損傷されないようにするようにすることが保証されなければならない。

真空断熱パネルの構造およびかかるパネルのコアを包囲したエンクロージャの詳細な例が米国特許第４，６６２，５２１（Ａ１）号明細書に開示されている。この場合、最初に、コアをすべての側部について包囲した紙包装材が用意される。コアを包囲するエンクロージャが設けられているのは、その頂部上だけである。この実施例の場合、紙包装材は、この場合、厚さが５０μｍのポリエチレンの内側封止層と、厚さが９μｍのアルミニウムのガス密バリヤ層と、バリヤ層の外側上に設けられていて層厚さが１２μｍのポリエステルの頂部層とから成る。エンクロージャは、２つのシート状エンクロージャ部品から成りこれらシート状エンクロージャ部品は、封止層が周方向に囲んで延びた状態で配置されるとともに圧力および温度下において封止によってガス密状態に互いに連結されている。

本発明の基礎となる公知の真空断熱パネル（独国実用新案第２０２０１４００２１９２（Ｕ１）号明細書）の場合、エンクロージャのバリヤ層のための追加の保護手段がこれまたバリヤ層またはバリヤ層の外側上に設けられた中間層の外側に配置されている紙の層によって具体化されている。この真空断熱パネルのエンクロージャは、バリヤ層またはバリヤ層の外側に位置付けられた中間層が紙の層と組み合わされる場所においては従来公知のエンクロージャよりも高い剛性を有する。この結果、機械的損傷に対する敏感性が低くなるとともに滑らかな表面が得られる。

本発明に関する限り、特にエンクロージャの構造およびコアの形態に関する考えられる変形例に関し独国実用新案第２０２０１４００２１９２（Ｕ１）号明細書の開示内容全体を参照されたい。

ある特定の用途に関し、例えば、建築業界または車両製造において、ある特定の耐火要件が満たされなければならない。上述の先行技術の真空断熱パネルは、関連の使用分野の高い耐火要件を満たすことができない。

独国特許出願公開第１０２０１００１９０７４（Ａ１）号明細書 独国特許出願公開第１００５８５６６（Ａ１）号明細書 米国特許第４，６６２，５２１（Ａ１）号明細書 独国実用新案第２０２０１４００２１９２（Ｕ１）号明細書

したがって、本教示は、上述の公知の真空断熱パネルよりも高い耐火要件、特に例えば自動車業界における耐火要件よりも極めて高い耐火要件を満たす問題の形式の真空断熱パネルを提供するという課題に取り組んでいる。

上述の目的は、請求項１の前提部の特徴を有する真空断熱パネルの場合、請求項１の特徴記載部分の特徴によって達成される。好ましい形態および改造例は、従属形式の請求項２〜１３の内容である。

本発明によれば、真空断熱パネルのエンクロージャの耐熱形態は、外側層の材料と耐熱性および／または難燃性添加剤の混合物によっては実現されない。これとは異なり、耐熱材料の独立の保護層がバリヤ層またはバリヤ層の外側上に設けられた中間層に被着される。これは、防火効果の観点において最適化された特定の保護層である。

本発明にしたがって追加的に設けられるべき耐熱保護層とは別に、上記において多岐にわたって説明した先行技術において指定されている形態は、エンクロージャに当てはまり、したがって、全体として先行技術を参照することができる。

問題の形式の真空断熱パネルは、互いに異なる形態を有することができる。標準的な形態は、フラット／パネル状設計である。しかしながら、真空断熱パネルは、他の形態でも、例えば湾曲しまたは山形の形態で知られており、あるいは互いに異なる部分に互いに厚さを有する。本発明は、あらゆる形式の真空断熱パネルに利用される。

本発明によれば、耐熱保護層は、真空断熱パネルの外面の少なくとも一領域において外側に被着される。一方の側部の保護層の被着は、特定の向きに取り付けられる真空断熱パネルの場合には十分である。しかしながら、エンクロージャ全体は、耐熱保護層を備え、したがって、本発明の真空断熱パネルがどの方向に取り付けられるかは重要ではない。

耐熱保護層は、耐熱保護層の材料が現場で被着されることによってバリヤ層またはバリヤ層の外側上に設けられた中間層に被着されるのが良い。しかしながら、その結果として良好な取り扱いが行われるので、耐熱保護層は、別個独立に取り扱うことができ、さもなければ接着によってエンクロージャに永続的に連結される、フィルムの形態をとることが好ましい。

本発明の教示と関連した接着は、追加の接着剤の使用を含むが、溶解接着剤、特にホットメルト接着剤の使用または耐熱性保護層および／またはバリヤ層および／または中間層それ自体の材料の初期溶融によって得られる溶接を含み、その目的は、これらを互いに連結することにある。両面接着テープまたは接着剤被膜の使用もまた、この定義に含まれる。

第１の特に好ましい実施形態では、かくして、耐熱保護層は、実質的に、特に好ましくは結合剤で固定された金雲母または白雲母を主成分とするマイカ粒子から成る。これは、「合成マイカ（synthetic mica）」とも呼ばれている（例えば、シュレークケ・ワイナー（Schroecke Weiner）「ミネラロギー（Mineralogie）」（［ミネラロジ（mineralogy）］）、ウォルター・ド・グリュイテル（Walter de Gryuyter），１９８１および独語版ウィキペディアの「クンストグリマー（Kunstglimer）」（［合成マイカ］）という標題を参照されたい）。英語圏の国では、かかるマイカを主成分とする材料は、「マイカ材料（mica material ）」または「マイカシート（mica sheet）」とも呼ばれている（英語版ウィキペディアの「マイカ（mica）」およびさらに「金雲母（phlogopite）」および「白雲母（muscovite）」の標題を参照されたい）。

実質的に結合剤で固定されたマイカ粒子から成る層は、例えば電熱線または表面発熱体用のキャリヤ材料として先行技術において既に使用されている。この場合、これらは、種々の仕方で働き、特に、真空断熱パネルを全体として保護するためにこれらによって覆われた材料を保護するために働く。

最適化された取り扱いに関し、この点で、この実施形態としては、耐熱保護層のマイカ粒子は、シート状キャリヤ材料、特にガラス繊維織成もしくは編成布またはプラスチックのフィルム、特にＰＥＴフィルム上に付着・固定されている。ガラス繊維織成または編成布が特に金雲母のキャリヤ材料として、特に白雲母のためのＰＥＴフィルムとして考慮に入れられる。このように、結合剤を含む結晶板状マイカ粒子を良好に取り扱うことができる。

先行技術から知られている（例えば、ＳＢＲスチレン‐ブタジエンゴムを主成分とする接触接着剤、例えば、商標“ＧＬＵＫＯＮ”）種々の出所の合成樹脂または合成ゴムは、主に結合剤として考慮に入れられる。

好ましい実施形態では、シート状キャリヤ材料は、バリヤ層上に位置付けられた中間層によって、マルチプライ形態の場合、最も外側のバリヤ層上に位置付けられた中間層によって形成されている。その結果、保護層はそれ自体、エンクロージャそれ自体の一体部分になる。

原理的に、マイカ粒子をばらばらな状態でシート状キャリヤ材料上に載せるのが良い。しかしながら、真空断熱パネルまたは真空断熱パネル用のエンクロージャのこの製造段階においても、マイカ粒子を上述したように結合剤によってあらかじめ固定することが好ましい場合がある。

また、最終の状態において、シート状キャリヤ材料に付着させたマイカ粒子は、外側頂部層、特にＰＥＴの外側頂部層によって覆われるとともに固定されることが推奨できる。上述の形態は、この保護層の被着に利用される。

バリヤ層のマイカ粒子が保護層のすぐ近くで使用されるにもかかわらず、本発明の真空断熱パネルの安定性に関して問題は生じず、このことは、この新規な改造例の全く驚くべき結果である。

実質的に結合剤で固定されたマイカ粒子から成る耐熱保護層に関し、その厚さは、２０μｍ〜３００μｍ、好ましくは５０μｍ〜１５０μｍであることが推奨できる。これは、この種類の典型的な耐火規則に十分である。

また、変形例では、耐熱保護層は実質的に、熱にさらされると膨張する材料から成っていても良い。この種の耐熱保護層は、耐火シート（無機難燃剤、例えばアルカリシリケートを充填した熱可塑性ポリオレフィン、例えば、商標“Cello HL Firestop R”）として先行技術から既に知られている。

上述した例示の実施形態の場合、対応の耐火効果を達成するのに大きな厚さが必要であり、特に、約０．５ｍｍ〜５ｍｍ、好ましくは２ｍｍ〜３ｍｍの厚さが必要である。

本発明の内容はまた、上述の特性を備えた真空断熱パネル用のエンクロージャフィルムに関し、これについては、請求項１４〜１７を参照されたい。

本発明は、例示の実施形態を表しているに過ぎない図面に基づいて以下において詳細に説明される。例示の実施形態の説明に当たり、本発明の教示の特に好ましい形態および改造例もまたは説明される。

本発明の真空断熱パネルの第１の例示の実施形態の略図である。 本発明の真空断熱パネルの第２の例示の実施形態の略図である。 本発明の真空断熱パネルの第３の例示の実施形態の略図である。 本発明の真空断熱パネル用のエンクロージャフィルムの例示の実施形態の略図である。 本発明の真空断熱パネル用のエンクロージャフィルムの別の例示の実施形態の略図である。

図中、寸法は、縮尺通りではなく、構造を十分に説明することができるよう大幅に誇張されている。

図１に示されている第１の例示の実施形態は、開放気孔材料のコア１と、コア１を全ての側部で締り嵌めの完全なかつガス密の状態で包囲したエンクロージャ２とを有する真空断熱パネルを示している。この点で他の図を代表する図１の細部から理解できるように、エンクロージャ２は、少なくとも１つのガス密バリヤ層３を有する。提供されている図示の好ましい例示の実施形態では、これは、例えば５μｍ〜１０μｍの先行技術から知られている層厚さのアルミニウムの薄い金属化物から成る。図示の例示の実施形態では、厚さが例えば１５μｍのＰＥＴの中間層４がバリヤ層３の外側上に見られる。図示の例示の実施形態では、プラスチック、この場合特にポリエチレンのここでは５０μｍ厚さの封止層５もまたバリヤ層３の内側上に見られる。

先行技術と関連して上述したように、封止層５は、コア１に当接するかまたは封止層５とコアとの間に位置し、先行技術と関連して上述したように好ましくはプラスチック織成または編成布または紙の別の中間層もまた設けられている。

図１は、これが略図であるので連続したエンクロージャ２を示している。しかしながら、極めて多くの場合、２つのシート状エンクロージャ部品または封止層が周方向に囲んで延びた状態で配置されるとともに封止によりガス密状態に互いに連結された多数のエンクロージャ部品のエンクロージャ２が提供される。

バリヤ層３に関する限り、独国実用新案第２０２０１４００２１９２（Ｕ１）号明細書を参照し、この独国実用新案明細書は、本発明の教示の範囲内でも使用できるバリヤ層３の種々の構造の多く実施例を記載している。同じことは、ここで説明している全体としてエンクロージャ２の構造および更に図１の組成に対応して当て嵌まり、これらの全ては、本発明の教示の範囲内でも使用できる。

したがって、図１に示されているように、エンクロージャ２がバリヤ層３の外側上のあるいはバリヤ層３の外側上に設けられている中間層４上の耐熱材料の保護層６を真空パネルの外面の少なくとも１つの領域に有している。図１では、この耐熱保護層６は、真空断熱パネルの頂部、すなわち真空断熱パネルの主要表面に被着された状態で見える。

これとは対照的に、図２の例示の実施形態の場合、この場合、エンクロージャ２全体が耐熱保護層６を備えていることが理解できる。

図１から十分に実証できるように、本発明の好ましい教示によれば、耐熱保護層６が別個独立に取り扱い可能であり、さもなければ接着によってエンクロージャ２に永続的に連結されるシートとして構成されることが、取り扱いの面で技術的に特に好都合である。この点で、「接着」という用語に関し、本明細書の導入部にこの点に関して与えられている説明を参照するのが良い。

したがって、図１および図２の例示の実施形態の場合、具体的に提供されることとして、耐熱保護層６は、実質的に、特に結合剤で固定された金雲母または白雲母を主成分とするマイカ粒子から成る。

原理的に、マイカ粒子の断熱保護層６が例えばマイカ粒子を接着結合剤を備えたエンクロージャ１の表面上に均等に分散配置されることによって作られることが想到できる。これは、現場で行われる保護層６の被着であろう。

上述の形態は、バリヤ層３上に設けられた中間層４またはマルチプライ形態の場合、最も外側のバリヤ層３上に均等に分布して配置されるマイカ粒子のためのシート状キャリヤ材料として最も外側のバリヤ層３上に設けられた中間層４を用いている。これらは、上述したようにシート状キャリヤ材料上にあらかじめ固定されるのが良い。

好ましい教示によれば、シート状キャリヤ材料上に配置されたマイカ粒子は、外側頂部層６′によって覆われるとともに固定され、この外側頂部層６′は、好ましくは、ＰＥＴから成る。

別個独立に取り扱い可能であるシートを備えた本明細書の発明の概要部分に上述した形態もまた好都合である。この点に関し、図１および図２の例示の実施形態においては好ましくは、耐熱保護層６のマイカ粒子は、シート状キャリヤ材料、特にガラス繊維織成または編成布、特にＰＥＴフィルム上に被着されて固定される。本明細書の発明の概要部分におけるこれについての説明を参照されたい。

図１および図２の例示の実施形態における保護層６の好ましい厚さに関し、耐熱保護層６の厚さは、２０μｍ〜３００μｍ、好ましくは５０μｍ〜１５０μｍであることが推奨できる。

図３は、本発明の真空断熱パネルの別の例示の実施形態を示しており、この実施形態では、具体的には、耐熱保護層６は、実質的に、熱にさらされると膨張する材料から成る。この場合、保護フィルム６の好ましい厚さは、図１および図２の例示の実施形態の場合よりも著しく大きく、具体的には、０．５ｍｍ〜５ｍｍ、好ましくは２ｍｍ〜３ｍｍである。

図４は、本発明のより拡大した別の特定の特徴を示している。図４は、バリヤ層３の外側上のまたはバリヤ層３の外側上に設けられた中間層４上の耐熱材料の保護層６を備えた真空断熱パネル用のエンクロージャフィルムの概略断面図である。図４では、理解できるように、エンクロージャをフィルムとして処理することができ、このフィルムは、一例として、まず最初に、厚さが約５０μｍのポリエチレンの封止層５が下方に位置し、この上に３プライのバリヤ層３が設けられ、これはそれぞれ、ＰＥＴ中間層４上の金属化物の組み合わせで提供されており、各プライの厚さは、約１５μｍであり、この上に、結合剤で固定されたマイカ粒子の保護層６が直接被着されており、この保護層６の厚さは約５０μｍである。図４のエンクロージャフィルム全体は、厚さが約１５０μｍであり、かかるエンクロージャフィルムは、極めて高い耐火規則に適合している層のシーケンスを有する。次に、真空断熱パネル用のエンクロージャフィルムを真空断熱パネル用のエンクロージャ２として直接使用することができる。

図５に示されている例示の実施形態は、図４に示されている例示の実施形態の変形例を示している。この場合、耐熱材料の上側保護層６は、マイカ粒子６″によって形成され、かかるマイカ粒子６″は、最も外側の中間層４上に直接設けられ、この場合、結合剤であらかじめ固定され、ＰＥＴの外側頂部層６′がこれらマイカ粒子６″を覆うとともに固定している。図５では、説明上の理由で、上側中間層４の上側領域だけが示されている。

１ コア
２ エンクロージャ
３ バリヤ層
４ 中間層
５ 封止層
６ 保護層
６′ 頂部層
６″ マイカ粒子

Claims (14)

1. 真空断熱パネルであって、
   開放気孔材料のコア（１）と、
   前記コア（１）を全ての側部について締り嵌めの完全なかつガス密の状態で包囲したエンクロージャ（２）とを有し、
   前記エンクロージャ（２）は、少なくとも１つのガス密バリヤ層（３）を有する、真空断熱パネルにおいて、
   前記エンクロージャ（２）は、前記バリヤ層（３）の外側上のあるいは前記バリヤ層（３）の外側上に設けられている中間層（４）上の耐熱材料の保護層（６）を、前記真空断熱パネルの外面の少なくとも１つの領域に有し、
   前記耐熱保護層（６）は、マイカ粒子から実質的に成り、
   前記マイカ粒子は、シート状キャリヤ材料上に付着され固定されている、真空断熱パネル。
2. 前記エンクロージャ（２）は、前記バリヤ層（３）の内側上にプラスチックの封止層（５）を有し、前記封止層（５）は、前記コア（１）にあるいは少なくとも１つの内側中間層に当接している、請求項１記載の真空断熱パネル。
3. 前記エンクロージャ（２）は、２つのシート状エンクロージャ部品から成り、前記シート状エンクロージャ部品は、前記封止層（５）が周方向に囲んで延びた状態で配置されるとともに封止によってガス密状態に互いに連結されている、請求項１または２記載の真空断熱パネル。
4. 前記エンクロージャ（２）全体は、前記耐熱保護層（６）を備えている、請求項１〜３のうちいずれか一に記載の真空断熱パネル。
5. 前記耐熱保護層（６）は、別個独立に取り扱い可能であり、さもなければ接着によって前記エンクロージャ（２）に永続的に連結される、フィルムとして構成されている、請求項１〜４のうちいずれか一に記載の真空断熱パネル。
6. 前記マイカ粒子は、金雲母または白雲母を主成分とする、請求項１〜５のうちいずれか一に記載の真空断熱パネル。
7. 前記シート状キャリヤ材料は、織成ガラス繊維、編成布、プラスチックのフィルム、またはＰＥＴフィルムである、請求項１〜６のうちいずれか一に記載の真空断熱パネル。
8. 前記シート状キャリヤ材料は、前記バリヤ層（３）上に位置付けられた前記中間層（４）によって、マルチプライ形態の場合は最も外側のバリヤ層（３）上に位置付けられた前記中間層（４）によって形成されている、請求項１〜７のうちいずれか一に記載の真空断熱パネル。
9. 前記マイカ粒子は、結合剤によって前記シート状キャリヤ材料上にあらかじめ固定されている、請求項１〜８のうちいずれか一に記載の真空断熱パネル。
10. 前記シート状キャリヤ材料に付着させた前記マイカ粒子は、外側頂部層（６′）によって覆われるとともに固定されている、請求項１〜９のうちいずれか一に記載の真空断熱パネル。
11. 前記耐熱保護層（６）の厚さは、２０μｍ〜３００μｍである、請求項１〜１０のうちいずれか一に記載の真空断熱パネル。
12. 少なくとも１つのガス密バリヤ層（３）を備えた真空断熱パネル用のエンクロージャフィルムにおいて、
    前記エンクロージャフィルムは、前記バリヤ層（３）の外側上のあるいは前記バリヤ層（３）の外側に位置付けられた中間層（４）上の耐熱材料の保護層（６）を有し、
    前記耐熱保護層（６）は、マイカ粒子から実質的に成り、
    前記マイカ粒子は、シート状キャリヤ材料上に付着され固定されている、エンクロージャフィルム。
13. 前記マイカ粒子は、金雲母または白雲母を主成分とする、請求項１２記載のエンクロージャフィルム。
14. 前記マイカ粒子は、結合剤で固定されるとともに／あるいは外側頂部層（６′）によって覆われるとともに固定されている、請求項１２または１３記載のエンクロージャフィルム。

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