JP2003314788A - 保護カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ダクト等の被覆対象部材の外周に確実に
密着させることができ、屈曲部においても容易に装着が
可能であるとともに、セラミック繊維を主構成成分とす
る耐熱断熱層が溶融して破損することを防止した保護カ
バーを提供する。 【解決手段】 排気ダクトの外周を覆うように装着され
て排気ダクトを保護する保護カバー１は、内側から外側
に向かって順に、ガラスクロスからなる内側シート２
と、加熱により膨張する膨張セラミック材料からなる膨
張セラミック層３と、その膨張セラミック層３に設けら
れたピアノ線からなるスパイラル状のワイヤ部材４と、
セラミック繊維を主構成成分とする耐熱断熱層５と、ガ
ラスクロスからなる外側シート６とが設けられて構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、熱媒体を流通させ
る配管等の被覆対象部材の外周を覆うように装着されて
前記被覆対象部材を保護するセラミック繊維を主構成成
分とする耐熱断熱層と該耐熱断熱層を被覆して保護する
外周保護層とを有する保護カバーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、高温の排気を流通させる排気ダク
トにおいては、排気により熱せられて高温となるダクト
外周部にゴミが付着して発火等することを防止するため
に、セラミック繊維からなる耐熱断熱層を有し、ダクト
外周部を覆うように装着されて排気ダクトを保護する保
護カバーが用いられている。

【０００３】このような保護カバーの形態としては、従
来、装着される排気ダクトの外径サイズに合わせて予め
筒状に形成されてダクト外周部に摺動させつつ装着され
るタイプと、シート状に形成されて排気ダクトの外周部
に巻回して装着されるタイプとがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の筒状の保護カバーにおいては、保護カバー内周
面を排気ダクトの外周面に対して摺動させつつ装着する
ためのクリアランスを確保する必要があり、保護カバー
の内径はダクト外径よりも若干大きめに設定されてい
る。このため、保護カバーを排気ダクトに装着した状態
において、保護カバー内周部にクリアランス分の隙間が
生じてしまい、保護カバーを排気ダクト外周部に密着さ
せることができない。そして、このことより、保護カバ
ー内周部と排気ダクト外周部との隙間にゴミが侵入した
り、振動によって保護カバーにガタツキが生じる等の問
題が発生していた。また、ダクトの屈曲部に保護カバー
を装着する際に、保護カバーの筒状を保ちつつ曲げるこ
とが困難であり、うまく装着ができないという問題もあ
った。

【０００５】一方、従来のシート状の保護カバーにおい
ては、排気ダクトの外周部に手作業で保護カバーを巻回
して装着するので、保護カバーの内側を排気ダクトの外
周部に均一に密着させて装着することが困難である。こ
のため、保護カバー内周部と排気ダクト外周部との間に
隙間が生じやすく、上述した従来の筒状の保護カバーと
同様に隙間による弊害が発生したいた。

【０００６】また、上述した従来の各保護カバーにおい
て、排気ダクト外周部が高温の排気により熱せられて保
護カバーの耐熱断熱層を形成するセラミック繊維の融点
以上となった場合には、セラミック繊維を主構成成分と
する耐熱断熱層に溶融が生じて保護カバーを破損する場
合があるという問題があった。

【０００７】本発明は、上述した問題点に鑑み、配管等
の被覆対象部材の外周に確実に密着させることができ、
屈曲部においても容易に装着が可能であるとともに、セ
ラミック繊維を主構成成分とする耐熱断熱層が溶融して
破損することを防止した保護カバーを提供することを解
決すべき課題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の保護カバーは、熱媒体を流通させる配管等
の被覆対象部材の外周を覆うように装着されて前記被覆
対象部材を保護するセラミック繊維を主構成成分とする
耐熱断熱層と該耐熱断熱層を被覆して保護する外周保護
層とを有する保護カバーであって、さらに加熱により膨
張する膨張セラミック材料からなる膨張セラミック層、
屈曲を可能にし且つ筒状形状を保持するスパイラル状の
ワイヤ部材、及び該セラミック繊維に付着されたリン酸
アルミニウムの少なくとも１種を有することを特徴とす
る。

【０００９】従って、本発明の保護カバーが、加熱によ
り膨張する膨張セラミック材料からなる膨張セラミック
層を有する場合には、熱媒体の流通により被覆対象部材
の外周部が高温になると、膨張セラミック層を形成する
膨張セラミック材料が加熱されて膨張することにより膨
張セラミック層の体積が膨張する。これにより、保護カ
バーの装着直後には被覆対象部材の外周部との間に隙間
があった場合でも、熱媒体の流通開始後における膨張セ
ラミック層の膨張により徐々に隙間が無くなり、保護カ
バーを被覆対象部材の外周に密着させることができる。
よって、被覆対象部材の外周部と保護カバーの内側との
隙間に埃が侵入したり、振動により保護カバーにガタツ
キが生じる等の不具合の発生を防止することができる。

【００１０】また、本発明の保護カバーが、屈曲を可能
にし且つ筒状形状を保持するスパイラル状のワイヤ部材
を有する場合には、配管等の被覆対象部材の屈曲部の形
状に沿って容易に屈曲し且つ筒状形状を保持するので、
被覆対象部材の屈曲部への装着を極めて容易に行うこと
ができる。

【００１１】さらに、本発明の保護カバーが、セラミッ
ク繊維に付着されたリン酸アルミニウムを有する場合に
は、熱媒体の流通により被覆対象部材の外周部が高温に
なると、熱によりセラミック繊維中の成分とリン酸アル
ミニウムとが反応して、セラミック繊維よりも融点の高
い耐熱性セラミックスに変質する。よって、被覆対象部
材がセラミック繊維の融点以上の高温になった場合で
も、セラミック繊維を主構成成分とする耐熱断熱層が溶
融して破損することを防止することができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した保護カ
バーの各実施形態について説明する。

【００１３】まず、本発明の第一の実施形態における保
護カバー１について、図１及び図２を参照しつつ説明す
る。図１は、保護カバー１が排気ダクトに装着された状
態を端面方向から視た説明図であって、（ａ）は装着直
後の状態を、（ｂ）は排気を流通させた後の状態を示し
ている。また、図２は、保護カバー１の積層構造を説明
する斜視図である。

【００１４】保護カバー１は、排気ダクト等の熱媒体を
流通させる配管等の被覆対象部材の外周側に装着される
筒状の保護カバーである。保護カバー１は、図１及び図
２に示すように、内側から外側に向かって順に、内側シ
ート２と、膨張セラミック層３と、その膨張セラミック
層３に設けられたスパイラル状のワイヤ部材４と、耐熱
断熱層５と、外側シート６とが設けられて構成されてい
る。尚、内側シート２が本発明の内周保護層を、外側シ
ート６が外周保護層をそれぞれ構成するものである。

【００１５】内側シート２は、排気ダクトの外周面上を
滑り込ませることによって保護カバー１をダクトにスム
ーズに装着させるとともに、耐熱断熱層５を保護するた
めに設けられるシート状部材であり、周方向の両側端部
が接着剤により接合されて筒状に形成されている。内側
シート２により形成される筒状部分の内径は、排気ダク
トにスムーズに装着可能とするために必要なクリアラン
ス分（図１（ａ）においてＣで示す）を考慮して、被覆
対象の排気ダクト外径よりも若干（例えば、５〜１５ｍ
ｍ程度）大きく設定されている。内側シート２として
は、例えば、ガラスクロスを用いることができる。

【００１６】膨張セラミック層３は、内側シート２の外
側に膨張セラミック材料を塗布することにより、例え
ば、０．５〜２ｍｍ程度の厚さに形成されている。膨張
セラミック材料は、加熱によって膨張して内部に多数の
細孔が形成されるセラミック材料であり、例えば、バー
ミキュライトを用いることができる。本実施形態では、
未膨張の膨張セラミック材料を内側シート２の外周側に
塗布しておき、保護カバー１を排気ダクトへ装着した
後、高温の排気を排気ダクト内に流通させることによ
り、ダクトから伝わる熱を利用して膨張セラミック材料
を膨張させるようにしたものである。

【００１７】ワイヤ部材４は、スパイラル状のワイヤ部
材であり、内側シート２の外側に形成された膨張セラミ
ック層３内に取付けられ、筒状をなす内側シート２の外
周（又は耐熱断熱層５の内周）に沿ってスパイラル状に
巻回されている。ワイヤ部材４としては、例えば、ピア
ノ線等の鋼製線材を用いることができる。

【００１８】耐熱断熱層５は、膨張セラミック層３の外
周側に形成され、内周側に位置するダクトからの熱が外
周側へ伝わることを遮断するとともに耐熱性を有するセ
ラミック繊維を主構成成分とする層である。耐熱断熱層
５は、例えば、リン酸アルミニウムが付着されたガラス
繊維からなるガラスマット５ａを巻回することにより所
定の厚さに形成される。尚、本実施形態では、厚さ約８
ｍｍのガラスマット５ａを３回巻回することにより、厚
さ約２５ｍｍの耐熱断熱層５が形成されている。

【００１９】外側シート６は、耐熱断熱層５の外周に巻
回され、耐熱断熱層５を被覆して保護するシート状部材
であり、周方向の両側端部の重なり合った部分において
接着剤により接合されて筒状に形成されている。外側シ
ート６は、耐熱断熱層５を保護すると共に、耐熱断熱層
５を形成するガラス繊維が外部に抜け出したり、飛散し
たりすることを防止し、且つ外観の見栄えを向上させる
ために設けられる。外側シート６としては、例えば、ガ
ラスクロス、アルミフィルム等を用いることができる。

【００２０】次に、本実施形態の保護カバー１を排気ダ
クトに装着し、排気ダクトを使用する場合における各部
の作用について説明する。

【００２１】まず、保護カバー１を排気ダクトに装着す
る際には、ダクト端部の外周部に保護カバー１の内周部
を合わせ、内側シート２をダクト外周部表面にて滑り込
ませるように装着する。このとき、保護カバー１の内径
はダクト外径よりも若干大きく設定されており、且つ、
保護カバー１の内周面が内側シート２により覆われてい
るためスムーズに装着することができる。また、保護カ
バー１には、ワイヤ部材４が取付けられているので、筒
状を保ちつつ容易且つ自在に屈曲させることができるの
で、ダクトの屈曲部に装着する場合においてもスムーズ
に装着することができる。

【００２２】このようにして保護カバー１を排気ダクト
に装着した後、通常の使用、すなわち、ダクトへの排気
の流通を開始すると、高温の排気によりダクトが徐々に
熱せられてくる。すると、ダクトからの熱によって膨張
セラミック層３の膨張セラミック材料が膨張し、膨張セ
ラミック層３の厚さが数倍に膨張する。従って、保護カ
バー１を排気ダクトに装着した直後は内径のクリアラン
ス分のために、保護カバー１内周面と排気ダクト外周面
との間に隙間が生じていたのであるが（図１（ａ）参
照）、膨張セラミック層３の膨張によりこれらの隙間が
埋められ、保護カバー１内周面（すなわち、内側シート
２）と排気ダクト外周面とを密着させることができるの
である（図１（ｂ）参照）。よって、排気ダクトの外周
部と保護カバー１の内側との隙間に埃が侵入したり、振
動により保護カバー１にガタツキが生じる等の不具合が
発生することを防止することができる。

【００２３】また、ダクトからの熱により、耐熱断熱層
５を形成するセラミック繊維に付着されたリン酸アルミ
ニウムとセラミック繊維中の成分とが反応して、セラミ
ック繊維よりも融点の高い耐熱性セラミックスに変質す
る。例えば、ガラスマット５ａのガラス繊維に付着され
たリン酸アルミニウムとガラス繊維のシリカ成分とが反
応して、ガラス繊維よりも融点の高いアルミニウム−シ
リコン系の耐熱性セラミックスに変質する。よって、排
気ダクトがガラス繊維等のセラミック繊維の融点以上の
高温になった場合でも、ガラス繊維等のセラミック繊維
を主構成成分とする耐熱断熱層５が溶融して破損するこ
とを防止することができる。

【００２４】次に、本発明の第二の実施形態について、
図３を参照しつつ説明する。図３は、第二の実施形態に
おける保護カバー１１の積層構造を説明する説明図であ
る。尚、上述した第一の実施形態と同一の部材について
は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。

【００２５】保護カバー１１は、排気ダクトの外周部に
巻回して装着されるシート状の保護カバーであり、ワイ
ヤ部材４に代えて金網７が設けられている。

【００２６】すなわち、保護カバー１１は、図３に示す
ように、内側から外側に向かって順に、内側シート２
と、膨張セラミック層３と、耐熱断熱層５と、外側シー
ト６と、金網７とが設けられて構成されている。

【００２７】耐熱断熱層５は、リン酸アルミニウムが付
着されたガラス繊維からなるシート状のガラスマット５
ａが所定枚数積層されて形成されている。尚、図３では
３枚のガラスマット５ａを積層した例を示している。

【００２８】金網７は、外周保護層としての外側シート
６の外側に位置し、筒状に巻かれたときに周方向の互い
に背向する両側端部が機械的に結合されて排気ダクトを
筒状に固定保持する針金からなるネット状部材であり、
多数の多角形状のメッシュが形成されている。

【００２９】保護カバー１１は、排気ダクトへの装着に
先立って、被覆対象となる排気ダクトの外径、長さに適
合するように、適切な幅及び長さに切断される。そし
て、ダクトの外周部に内側シート２側を向けて巻回し、
耐熱断熱層５の周方向の両側端部が互いに当接するよう
に金網７により周方向に締め付け、金網７の周方向の両
側端部を機械的に結合することにより保護カバー１１が
固定される。

【００３０】本実施形態による保護カバー１１において
は、排気ダクトに巻回して装着されるので、第一の実施
形態のような内周のクリアランスによる隙間が生じるこ
とはないが、金網７の締め付けが不均一となった場合等
には、内側シート２とダクト外周部との間に部分的に隙
間が生じる場合があり得る。このような場合であって
も、排気ダクトの使用開始後に、排気の熱がダクトを介
して膨張セラミック層３に伝わることにより膨張セラミ
ック材料が膨張し、膨張セラミック層３が膨張するの
で、徐々に隙間が無くなって保護カバー１１がダクトの
外周に密着するようになる。よって、本実施形態におい
ても、ダクトの外周部と保護カバー１１の内側との隙間
に埃が侵入したり、振動により保護カバーにガタツキが
生じる等の不具合が発生しないという前記実施形態と同
様の効果を奏する。

【００３１】また、本実施形態における耐熱断熱層５に
おいても、ダクトからの熱によってガラス繊維よりも融
点が高いアルミニウム−シリコン系の耐熱性セラミック
スに変質し、耐熱断熱層５が溶融して破損することを防
止できるという前記実施形態と同様の効果を奏する。

【００３２】尚、本発明は上述した各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種
々の変更を施すことが可能である。

【００３３】すなわち、加熱により膨張する膨張セラミ
ック材料からなる膨張セラミック層３、屈曲を可能にし
且つ筒状形状を保持するスパイラル状のワイヤ部材４、
及び耐熱断熱層５の主構成成分をなすセラミック繊維に
付着されたリン酸アルミニウムの全てを有していなくて
もよく、これらのうち少なくとも１種を有する構成とす
ればよい。

【００３４】例えば、前記第一の実施形態では、スパイ
ラル状のワイヤ部材４を設けたがこれを省略してもよ
く、ワイヤ部材４及び第二の実施形態の金網７の両方を
設けてもよい。また、ワイヤ部材４を膨張セラミック層
３に取付けたが、他の層に取付ける構成としてもよい。

【００３５】また、前記各実施形態では、耐熱断熱層５
をリン酸アルミニウムを付着させたガラス繊維からなる
ガラスマット５ａにより構成したが、リン酸アルミニウ
ムを付着させていないガラス繊維からなるガラスマット
により構成してもよい。また、ガラス繊維以外のセラミ
ック繊維を主構成成分として耐熱断熱層５を形成するよ
うにしてもよい。

【００３６】また、前記各実施形態では、内周保護層と
しての内側シート２を設けたが、これを省略することも
可能である。

【００３７】さらに、前記各実施形態では、保護カバー
１，１１を排気ダクトに装着した例を示したが、熱媒体
を流通させるダクト、配管、タンク等の被覆対象部材の
いずれにも装着することが可能である。

【００３８】

【発明の効果】以上述べたように本発明の保護カバーに
よれば、加熱により膨張する膨張セラミック材料からな
る膨張セラミック層を有することにより、保護カバーの
装着直後には被覆対象部材の外周部との間に隙間があっ
た場合でも、熱媒体の流通開始後における膨張セラミッ
ク層の膨張により徐々に隙間が無くなり、保護カバーを
被覆対象部材の外周に密着させることができるので、被
覆対象部材の外周部と保護カバーの内側との隙間に埃が
侵入したり、振動により保護カバーにガタツキが生じる
等の不具合の発生を防止することができるという効果を
奏する。

【００３９】また、本発明の保護カバーが、屈曲を可能
にし且つ筒状形状を保持するスパイラル状のワイヤ部材
を有することにより、配管等の被覆対象部材の屈曲部の
形状に沿って容易に屈曲し且つ筒状形状を保持するの
で、被覆対象部材の屈曲部への装着を極めて容易に行う
ことができるという効果を奏する。

【００４０】さらに、本発明の保護カバーが、セラミッ
ク繊維に付着されたリン酸アルミニウムを有することに
より、被覆対象部材からの熱によりセラミック繊維中の
成分とリン酸アルミニウムとが反応して、セラミック繊
維よりも融点の高い耐熱性セラミックスに変質するの
で、被覆対象部材がセラミック繊維の融点以上の高温に
なった場合でも、セラミック繊維を主構成成分とする耐
熱断熱層が溶融して破損することを防止することができ
るという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第一の実施形態における保護カバー
が排気ダクトに装着された状態を端面方向から視た説明
図であって、（ａ）は装着直後の状態を、（ｂ）は排気
を流通させた後の状態をそれぞれ示している。

【図２】 第一の実施形態における保護カバーの積層構
造を説明する斜視図である。

【図３】 第二の実施形態における保護カバーの積層構
造を説明する説明図である。

【符号の説明】

１、１１…保護カバー、２…内側シート（内周保護
層）、３…膨張セラミック層、４…ワイヤ部材、５…耐
熱断熱層、５ａ…ガラスマット（セラミック繊維、ガラ
ス繊維）、６…外側シート（外周保護層）、７…金網。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱媒体を流通させる配管等の被覆対象部
   材の外周を覆うように装着されて前記被覆対象部材を保
   護するセラミック繊維を主構成成分とする耐熱断熱層と
   該耐熱断熱層を被覆して保護する外周保護層とを有する
   保護カバーであって、 さらに加熱により膨張する膨張セラミック材料からなる
   膨張セラミック層、屈曲を可能にし且つ筒状形状を保持
   するスパイラル状のワイヤ部材、及び該セラミック繊維
   に付着されたリン酸アルミニウムの少なくとも１種を有
   することを特徴とする保護カバー。
2. 【請求項２】 前記セラミック繊維はガラス繊維である
   請求項１記載の保護カバー。
3. 【請求項３】 内周側に前記耐熱断熱層を保護する内周
   保護層を有する請求項１又は２記載の保護カバー。
4. 【請求項４】 前記外周保護層及び前記内周保護層の少
   なくとも一方はガラスクロスである請求項１乃至３のい
   ずれかに記載の保護カバー。
5. 【請求項５】 前記外周保護層の外周に位置し、筒状に
   巻かれたときに周方向の互いに背向する両側端部が機械
   的に結合されて前記配管等の被覆対象部材を筒状に固定
   保持する金網を有する請求項１乃至４のいずれかに記載
   の保護カバー。
6. 【請求項６】 前記膨張セラミック層、前記ワイヤ部
   材、及び前記セラミック繊維に付着されたリン酸アルミ
   ニウムの全てを有する請求項１記載の保護カバー。