JP2004130595A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイピング部材の交換及び/又は交換時期の到来を適切に使用者に報知することで、ワイピング部材のワイピング機能の低下により印字品質の低下した画像が記録されることを未然に防止するインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】ワイピング指示部103からの指示により、キャリッジ駆動部400は記録ヘッド3を所定の位置へ移動させて、ワイピング部材17は記録ヘッド3のワイピングを行う。この際、ワイピングカウンタ104は、実際にワイピングを行う記録ヘッド3の個数に関する情報をワイピング指示部103から得て、その個数を計数すると共に、その累積計数値を比較部105に出力する。比較部105は、その累積計数値とROM41に記憶されるワイピング部材17の使用可能ワイピング回数とを比較して、これらが一致した場合に操作パネル40の表示部40bにワイピング部材17の交換を促す旨のメッセージを表示する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズルよりインクを吐出することで記録媒体に対して記録を行うインクジェット記録装置に関し、特に、ノズルのインク吐出面を清掃するワイピング機能を備えるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、印字品質の低下を防止するために、記録ヘッドのインク吐出面を定期的に清掃(以下、ワイピングと称する)する機能を備えたインクジェット記録装置が存在している。
【0003】
このようなインクジェット記録装置においては、記録ヘッドのインク吐出面に対して、ワイピング部材と称される弾性部材を摺動させることで、インク吐出面に付着した塵埃やインクだれを取り除き、ノズルから吐出されるインクの直進性を保持することを可能としている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
ところで、ワイピング部材は、その使用過程において徐々に表面が磨耗して、その撥水性が劣化することにより、インクが付着し固形化するため、ワイピングする能力が低下し、これに伴い印字品質が低下するため、適宜、これを交換する必要がある。
【0005】
しかしながら、ワイピング部材は、使用耐年数が数年間と比較的長いため、実際においては、使用者或いはメンテナンスマンが記録用紙に記録された画像に乱れや汚れが生じていないかを確認することで、当該ワイピング部材のワイピング能力の限界を判断して、これが限界に到達したと判断した場合に初めて、その交換が行われていた。
【0006】
一方、例えば、記録ヘッドの使用耐年数がワイピング部材よりも短い場合には、記録ヘッドの交換に合わせてワイピング部材の交換を行うことで、ワイピング部材のワイピング能力の限界が到来する前にその交換を行うように構成されたインクジェット記録装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−115082号公報(段落[0009]−[0022]、第1図乃至第3図)
【特許文献2】
特許第2761072号公報(第4項左欄12行目−右欄30行目、第5図−第9図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年においては、より高画質を得るために、より頻繁に記録ヘッドのワイピングが行われる傾向にあり、ノズルから吐出されるインクの直進性が良好に保持される一方で、ワイピング部材の交換が必要とされる時期(以下、交換時期と称する)の到来は、著しく早まり、その交換も頻繁に行われている。
【0009】
しかしながら、前述したように、従来においては、記録用紙に記録された画像に乱れや汚れが生じてから初めてワイピング部材の交換が行われていたために、ワイピング部材の交換が頻繁となった近年においては、ワイピング部材の交換を行うか否かを判断する際に基準とされる、画像に乱れや汚れが生じた画像を記録してしまう回数も増加することとなり、このような画像は、当然、実際の使用には耐え難く無駄になるため、より非経済的な状況が招かれていた。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、適切な時期にワイピング部材の交換及び/又は交換時期の到来を使用者に報知することで、ワイピング部材のワイピング機能の低下により印字品質の低下した画像が記録されることを未然に防止することのできるインクジェット記録装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、インクをノズルから吐出するインク吐出面を有する記録ヘッドと、交換可能に設けられたワイピング部材と、前記ワイピング部材を前記インク吐出面に対して相対的に摺動させることで、前記インク吐出面のワイピングを行う作動手段と、を含むインクジェット記録装置であって、前記作動手段の作動回数を計数するカウンタと、前記カウンタの計数値に基づいて前記ワイピング部材の交換を報知する報知手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置であって、前記ワイピング部材の使用可能ワイピング回数から求められる基準値を予め記憶する記憶手段と、前記カウンタの計数値と前記基準値とを比較する比較手段と、を備え、前記報知手段は、前記比較手段からの比較結果に基づいて、前記カウンタの計数値が前記基準値に到達した場合に、前記ワイピング部材の交換を報知することを特徴とする。
【0013】
また、請求項3記載の発明は、請求項2に記載のインクジェット記録装置であって、前記記憶手段は、前記ワイピング部材の使用可能ワイピング回数から求められる基準値として、第1の値及び/又は前記第1の値よりも小さい第2の値を記憶し、前記報知手段は、前記第1の値に対応して前記ワイピング部材の交換を促す第1の報知手段及び/又は前記第2の値に対応して前記ワイピング部材の交換時期が到来する旨を予め報知する第2の報知手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のインクジェット記録装置であって、前記カウンタの計数値を記憶する不揮発性メモリを備えたことを特徴とする。
【0015】
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のインクジェット記録装置であって、前記ワイピング部材が交換されたことを検知する交換検知手段と、前記交換検知手段からの検知結果に基づいて、前記カウンタの計数値を初期化する初期化手段と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項6記載の発明は、請求項3乃至請求項5の何れか一項に記載のインクジェット記録装置であって、前記ワイピング部材を清掃する清掃部材と、
前記第1の報知手段及び/又は前記第2の報知手段による報知時に、前記清掃部材の交換を促す報知を行う第3の報知手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
また、請求項7記載の発明は、請求項6に記載のインクジェット記録装置であって、前記清掃部材は、インク吸収体から構成されることを特徴とする。
【0018】
また、請求項8記載の発明は、請求項5乃至請求項7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドを、記録媒体に対して記録を行う記録領域と記録休止時におけるキャッピング位置との間で移動させる駆動手段と、前記記録ヘッドの位置を検知する位置検知手段と、前記ワイピング部材の交換動作の実施を指示するための指示手段と、前記指示手段から前記ワイピング部材の交換動作の実施指示があった場合に、前記位置検知手段により前記記録ヘッドの位置を検知し、前記記録ヘッドが前記キャッピング位置に存在しない場合には、前記駆動手段により前記記録ヘッドを前記キャッピング位置に移動させて、さらに、前記交換検知手段により前記ワイピング部材の交換が成されたことが検知された場合に、前記作動手段を制御して前記ワイピング部材により前記記録ヘッドのインク吐出面を清掃させる制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
また、請求項9記載の発明は、請求項8に記載のインクジェット記録装置であって、前記ワイピング部材により前記記録ヘッドのインク吐出面のワイピングを行うワイピング位置が、前記記録領域を挟んで前記キャッピング位置と反対側に設けられたことを特徴とする。
【0020】
また、請求項10記載の発明は、請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載のインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドが複数設けられる場合には、前記作動手段の作動回数を、実際にワイピングが行われる前記記録ヘッドの個数とすることを特徴とする。
【0021】
また、請求項11記載の発明は、請求項3乃至請求項10の何れか一項に記載のインクジェット記録装置であって、前記第2の報知手段は、前記ワイピング部材の交換時期が到来する旨を予め報知する際に、前記第1の値までの残りワイピング回数を報知することを特徴とする。
【0022】
また、請求項12記載の発明は、請求項3乃至請求項11の何れか一項に記載のインクジェット記録装置であって、前記第2の報知手段は、前記ワイピング部材の交換時期が到来する旨を予め報知する際に、前記第1の値までの残りワイピング回数から決定される記録媒体の残り記録可能枚数を報知することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインクジェット記録装置の好適な一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の主要な機械構成を表す斜視図である。また、図2は、図1に示すインクジェット記録装置の主要な制御構成を表すブロック図である。
【0024】
図1に示すように、当該インクジェット記録装置1は、主に、インクカートリッジWより、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等のインクの供給を受けて記録用紙2にインクを吐出する記録ヘッド3と、この記録ヘッド3を着脱可能に装填し、これを走査するキャリッジ4及びキャリッジ駆動部400(図2参照)と、このキャリッジ4を主走査方向(矢印A方向)に沿って案内するガイドレール6と、キャリッジ4の走査位置を検知するキャリッジセンサ410(図2参照)と、記録ヘッド3のインク吐出動作及びキャリッジ4による記録ヘッド3の走査に同期して、記録用紙2を搬送させる搬送部7と、記録ヘッド3の非記録時において、そのインク吐出面を密閉するために、記録ヘッド3の非記録領域にあるキャッピング位置に設けられる保湿キャップ8と、同じく、記録ヘッド3の非記録時において、記録ヘッド3のインクノズルに対してインク吸引処理を行うために、記録ヘッド3の非記録領域にあるインク吸引位置に設けられる吸引キャップ16及び吸引ポンプ20(図2参照)と、これら吸引キャップ16及び吸引ポンプ20によるインク吸引の後、記録ヘッド3のインク吐出面をワイピングするワイピング部材17と、これら上記各部の動作を制御する制御部100(図2参照)とを有している。尚、キャリッジ駆動部400は、本発明の「駆動手段」に対応している。また、キャリッジセンサ401は、本発明の「位置検知手段」に対応している。
【0025】
このような構成において、インクカートリッジWは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の各色に対応した複数個が設けられ、制御部100による供給弁Vの開弁によりサブタンクTへインクを供給する。供給されたインクは、一旦、サブタンクTに蓄えられた後、インク供給路Pを介して記録ヘッド3に供給される。記録ヘッド3は、制御部100の制御により、キャリッジ4の移動動作にタイミングを合わせて記録用紙2に対してインクを吐出することで記録を行う。同様に、搬送部7は、制御部100の制御により、キャリッジ4の移動動作にタイミングを合わせて記録用紙2を印刷領域上に搬送し、さらに、記録ヘッド3の印刷動作の終了に応じて、記録用紙2を印刷領域から下方(矢印B方向)へ搬出する。
【0026】
図3に、記録ヘッド3の主要構成を表す斜視図を示す。同図に示すように、記録ヘッド3は、インクを吐出するインク吐出本体部11と、このインク吐出本体部11の近傍に設けられ、インク吐出本体部11の温度を測定する温度センサー12と、このインク吐出本体部11と温度センサー12に対して制御信号等の入出力を行うフレキシブルケーブル13と、これらの基台であるヘッド基板10とから構成されている。
【0027】
インク吐出部本体11は、記録用紙2に対してインクを吐出するノズル14が複数個形成されたノズルプレート15を備えている。ノズル14の各々には、記録ヘッド3のキャリッジ4への装着時に、キャリッジ4側のインク供給路Pと連通するように、インク吐出本体部11内部に図示省略のインク流路が形成されている。また、温度センサー12は、制御部100(図2参照)とフレキシブルケーブル13を介して電気的に接続されており、温度センサー12からの測定値は、フレキシブルケーブル13を介して制御部100へ送られる。制御部100は、温度センサー12からの測定値を基に、図示省略の温調手段によりインク吐出本体部11の温度を管理することで、インクの吐出状態を良好に制御する。
【0028】
図4(a)〜(c)に、記録ヘッド3と吸引キャップ16及び吸引ポンプ20との位置関係、及び、記録ヘッド3に対する吸引キャップ16のキャッピング動作及び離間動作について説明するための側面図を示す。同図に示すように、吸引キャップ16は、記録ヘッド3のノズルプレート15の周辺部分に当接することで、ノズルプレート15全体を覆うと共に、これを保湿するための弾性部材で形成されたリップ部19を有し、また、吸引キャップ16の底面部には、図示省略のインク吸引口が形成され、このインク吸引口には、記録ヘッド3のノズルプレート15と吸引キャップ16との間に形成される内部空間の空気を吸引する吸引ポンプ20がチューブ28を介して連結されている。さらに、この吸引キャップ16の側面部、又は、リップ部19には、図示省略の大気導入口が形成され、この大気導入口には、大気との連通を制御する図示省略の大気連通弁52(図2参照)が設けられている。因みに、本例においては、吸引キャップ16は、図1に示すように、2個並んで設けられており、記録ヘッド3に対するインク吸引動作時において、一度に2個の記録ヘッド3に対してインク吸引を行うことを可能としている。
【0029】
このような構成において、図4(a)に示すように、記録ヘッド3のノズルプレート15の周辺部分に吸引キャップ16のリップ部19を当接させた後、吸引ポンプ20を作動させることで、記録ヘッド3のノズルプレート15と吸引キャップ16との間に形成される内部空間を負圧にせしめ、記録ヘッド3のノズル14からインクを吸引する。さらに、大気連通弁52を開弁することで吸引キャップ16内に溜まったインクを空吸引する。吸引されたインクは、チューブ28を介して排インクタンク22に排出される。因みに、本例においては、負圧発生手段として吸引ポンプ20を例示しているが、ノズル14からインクを吸引し得るものであれば、如何なるものでもよく、例えば、ピストンやシリンダなどであっても良い。尚、大気連通弁52は、制御部100の制御により開弁/閉弁を行う。
【0030】
さらに、インクの吸引/排出動作の終了後、図4(b)に示すように、吸引キャップ16を記録ヘッド3のノズルプレート15から離間させる。この際、リップ部19の当接部を一方の端部側から徐々に離間させることで、インクがノズルプレート15の表面になるべく残留しない様にする。このような動作を可能とするために、吸引キャップ16の底部を略L字上の回動可能な支持片18により支持し、この支持片18上において、吸引キャップ16とノズルプレート15とを対向した位置に規定する。より詳しくは、支持片18は、吸引キャップ16を支持する本体部23と、この本体部23の下端から略直角に延出した延出部24とから構成されており、本体部23と延出部24の接合部分で回動可能に軸支されている。そして、延出部24には、略楕円系のカム26が接触しており、このカム26は、モータ等のカム駆動部27により回転することで支持片18を回動させ、これに伴い吸引キャップ16を記録ヘッド3に着脱させる。尚、カム駆動部27は、制御部100の制御によりカム26を回転させて(図2参照)、吸引キャップ16を記録ヘッド3のノズルプレート15と当接する所定位置(図3(a))と、記録ヘッド3から離間した所定位置(図3(c))との間で移動させる。
【0031】
図5(a)〜(c)に、ワイピング部材17周辺部の詳細構成を表す側面図を示す。同図に示すように、ワイピング部材17は、例えばゴム等の弾性体にて構成され、上述した吸引キャップ16及び吸引ポンプ20による記録ヘッド3のインク吸引動作終了の際に、ノズルプレート15の表面に残留するインクや塵埃、紙粉等を拭き取るワイピング部材本体35と、このワイピング部材本体35を支持し、これを上下動させるワイピング部材駆動部36とから構成されている。ワイピング部材17とワイピング部材駆動部36は、ネジなどにより着脱可能に接続されており、ワイピング部材17の交換は、使用者により容易に行うことが可能となっている。因みに、このワイピング部材17の交換は、メンテナンスマンが行っても良いことは勿論である。また、ワイピング部材本体35と対向する位置には、ワイピング部材本体35と当接し、インクを拭き取り吸収するインク吸収体38と、このインク吸収体38を支持するインク吸収体保持部39とから構成されるワイピング部材清掃部37が設けられている。尚、インク吸収体38は、本発明の「清掃部材」に対応する。
【0032】
このような構成において、インク吸引動作が開始されると、制御部100の制御の下、まずキャリッジ駆動部400によるキャリッジ4の移動により、記録ヘッド3が吸引キャップ16のあるインク吸引位置まで移動される。そして、キャリッジセンサ410によりキャリッジ4がインク吸引位置まで移動したことが検知されると、キャリッジ駆動部400によりキャリッジ4が停止され、記録ヘッド3は吸引キャップ16と対向する位置に停止する。
【0033】
キャリッジ4がインク吸引位置で停止すると、吸引キャップ16がカム駆動部27により記録ヘッド3のノズル面15まで移動され、記録ヘッド3のノズル面15の周辺部と当接することでノズル14を封止する。この状態で吸引ポンプ20による吸引が開始され、ノズル14からインクが吸引される。このインク吸引は、所定時間が経過するまで行われ、更に、所定回数繰り返される。吸引ポンプ20が停止すると、大気連通弁52が開弁され、吸引キャップ16とノズルプレート15とが離間し易い状態になった上で、吸引キャップ16が待機位置まで移動される。そして、吸引キャップ16が待機位置まで移動すると、大気連通弁52が閉弁され、キャリッジ駆動部400によりキャリッジ4がワイピング部材17と対向する位置(ワイピング位置)まで移動される。キャリッジ4がワイピング位置まで移動したことがキャリッジセンサ410により検知されると、キャリッジ駆動部400によりキャリッジ4が停止される。
【0034】
キャリッジ4がワイピング位置で停止すると、ワイピング部材駆動部36によりワイピング部材17が移動を開始する。ワイピング部材17がワイピング可能な位置で停止すると、キャリッジ駆動部400によりキャリッジ4が移動を開始し、ワイピングが行われる。この際、キャリッジ4が一定の速度で動くことにより、ワイピング部材17は、記録ヘッド3のノズルプレート15を適度な押圧力(ノズル面15とワイピング部材17の先端の重なり具合を変化させることで調整される)で、且つ、一定の速度でワイピングし、ノズルプレート15に付着したインク等を取り除く。より詳しくは、ワイピング部材17は、ワイピング部材駆動部36により、ワイピング部材本体35の上端部がノズルプレート15の通過位置Fに達するまで上昇し、さらに、キャリッジ駆動部400によりキャリッジ4が移動を開始することで、ワイピング部材本体35の上面と記録ヘッド3のノズルプレート15とが接触し、ノズルプレート15に付着していたインクは、ワイピング部材本体35によってワイピングされ取り除かれる。尚、キャリッジ駆動部400は、本発明の「駆動手段」に加えて「作動手段」にも対応している。
【0035】
さらに、ワイピングの終了と共に、ワイピング部材清掃部37によってワイピング部材17が清掃される。より詳しくは、記録ヘッド3のノズルプレート15をワイピングした後のワイピング部材本体35は、ワイピング部材駆動部36により図5(b)における矢印E方向に移動され、ワイピング部材本体35がインク吸収体38と当接することで、ワイピング部材本体35の下面に付着したインクが拭き取り吸収される。
【0036】
さらに、ワイピング部材17は、待機時においては、図5(a)に示すように、ワイピング部材清掃部37のインク吸収体38よりも下方に位置し、ワイピングを行う際に、ワイピング部材駆動部36により上方に向かって移動され、ワイピング部材本体35とインク吸収体38とが当接することで、ワイピング部材本体35の上面に付着していたインクが拭き取り清掃される。
【0037】
このような構成により、ワイピング部材本体35は、ワイピングが行われる毎に清掃される。一方、インク吸収体38は、清掃回数の増加と共に、付着インクによる汚れなどにより劣化するので、ワイピング部材17の交換の際に、インク吸収体38も同時に交換されることが好ましい。
【0038】
尚、本実施形態では、ワイピング部材本体35の上面とノズルプレート15とが接触することで、ノズルプレート15に付着したインクを取り除く構成であるため、ワイピング部材本体35の清掃を行う際には、ワイピング部材本体35の上面が良好に清掃されるように構成されている。
【0039】
このようにして、ワイピング部材17の清掃が終了すると、キャリッジ駆動部400によりキャリッジ4は待機位置であるキャピング位置まで移動し、停止する。
【0040】
キャッピング位置には、図1に示すように、記録ヘッド3のノズルプレート15を保湿するための保湿キャップ8が、記録ヘッド3と同数(本例においては4個)設けられており、記録ヘッド3の非記録時において、この保湿キャップ8が記録ヘッド3のノズルプレート15を覆うことで、記録ヘッド3のノズル14内部、或いは、ノズルプレート15の表面に付着したインクが固形化することを防止する構成となっている。尚、保湿キャップ8は、記録ヘッド3の種々の形態に応じて、ノズルプレート15の周辺部と当接するように構成される。
【0041】
以下、本実施形態におけるインクジェット記録装置の特徴部分である、適切な時期にワイピング部材の交換及び/又は交換時期の到来を使用者に報知するための機械構成及び制御構成の詳細について説明する。
【0042】
図6に、当該インクジェット記録装置のワイピング部材17による記録ヘッド3のノズルプレート15のワイピングに関わる詳細な制御構成を表すブロック図を示す。同図に示すように、制御部100には、前述の記録ヘッド3やキャリッジ駆動部400が接続される他、ワイピング部材17、表示部40bを備える操作パネル40、動作プログラム等を記憶するROM41、可変データを記憶する不揮発性メモリ42等が接続されている。また、ROM41内のテーブル領域には、ワイピング部材17の使用可能ワイピング回数として、例えばワイピング部材17のワイピング能力を保証するワイピング能力保証ワイピング回数である、例えば3000という値が予め格納されている。此処にいう使用可能ワイピング回数とは、ワイピング部材17の耐久性に対応した任意のワイピング回数のことを指し、具体的には、ワイピング部材17のワイピング能力を保証するワイピング能力保証ワイピング回数、或いは、それより若干多い回数である使用可能限界ワイピング回数などのことを指している。尚、制御部100、より詳しくは制御部100のCPU101は、本発明の「制御手段」に対応する。また、ROM41は、本発明の「記憶手段」に対応する。
【0043】
このような構成において、制御部100のCPU101は、ROM41に記憶される動作プログラムに従って作動することにより、以下に説明する各部の動作制御を行う。
【0044】
駆動信号出力部102は、ホストコンピュータからの印字データに基づき記録ヘッド3の各駆動素子に対して駆動信号を出力する。
【0045】
ワイピング指示部103は、当該装置の電源ON時に行われる前述のインク吸引後や記録ヘッド3による所定ライン数記録毎や所定ページ数記録毎にキャリッジ駆動部400に駆動信号を出力して、キャリッジ4をワイピング部材17の位置に移動し、記録ヘッド3のノズルプレート15のワイピングを行う。
【0046】
ワイピングカウンタ104は、ワイピング指示部103がキャリッジ駆動部400に駆動信号を出力する度に、即ち、キャリッジ駆動部400がキャリッジ4を駆動させる度に、その駆動回数(以下、ワイピング実施回数と称する)をカウントアップすると共に、比較部105にそのカウント値(累積カウント値)を出力するカウンタであり、比較部105は、それぞれワイピングカウンタ104のカウント値とROM41に記憶されるワイピング部材17の使用可能ワイピング回数とを比較し、これらに一致が得られたときに操作パネル40の表示部40bに信号を出力し、使用者にワイピング部材17の交換を促す旨のメッセージを表示させる。尚、ワイピングカウンタ104は、本発明の「カウンタ」に対応する。また、比較部105は、本発明の「比較手段」に対応する。また、比較部105と操作パネル40とで、本発明の「第1の報知手段」を構成する。
【0047】
ところで、当該装置に記録ヘッド3が複数設けられ、これら複数の記録ヘッド3の内、何れの記録ヘッド3に対して実際にワイピングを行うのかが、予め、その設定手段であるワイピング指示部103において設定される場合には、ワイピングカウンタ104は、ワイピング指示部103から、この設定に関する情報を得て、ワイピング実施回数として、実際にワイピングが行われる記録ヘッド3の個数をカウントアップするものとする。例えば、当該装置においては、4個の記録ヘッド3が設けられているが、1回のワイピングに際して、これら4個の記録ヘッド3の内、2個に対してワイピングが行われる場合には、予め、その設定手段であるワイピング指示部103にその旨を設定して、ワイピングカウンタ104は、ワイピング指示部103から、この設定に関する情報を得て、ワイピング実施回数として、実際にワイピングが行われる記録ヘッド3の個数、即ち「2」をカウントアップするものとする。これにより、複数の記録ヘッド3の各々に対して実際に行われたワイピング実施回数を基に、ワイピング部材17の交換の報知を行うことができるので、これを適確に行うことができる。
【0048】
また、ワイピング部材監視部106は、比較部105にてワイピングカウンタ104のカウント値とROM41に記憶されるワイピング部材17の使用可能ワイピング回数との一致が得られたとき、即ち、ワイピング部材17が使用限界に達したと判断されたときには、使用者によりワイピング部材17の交換が成されたか否かを監視する。尚、ワイピング部材監視部106は、本発明の「交換検知手段」に対応する。
【0049】
使用者は、操作パネル40の表示部40bに表示されるワイピング部材17の交換を促す旨のメッセージに気づいて、ワイピング部材17の交換を行う場合には、操作パネル40のワイピング部材交換SW40aを押下することにより、当該装置にワイピング部材17の交換動作の開始を指示する。装置側では、CPU101による制御の下、記録ヘッド3の位置をキャリッジセンサ410(図2参照)により検知し、記録ヘッド3が保湿キャップ8の位置にない場合には、キャリッジ駆動部400により保湿キャップ8のあるキャッピング位置に記録ヘッド3を移動させて、ワイピング部材監視部106は、ワイピング部材17の交換が成されることを監視する。尚、ワイピング部材交換SW40aは、本発明の「指示手段」に対応する。
【0050】
このように、保湿キャップ8で記録ヘッド3のノズルプレート15を封止した状態でワイピング部材17の交換を行うように構成することで、ワイピング部材17の交換の際に記録ヘッド3のノズルプレート15が乾燥して、ノズル14に目詰まりが発生することを防止することができる。
【0051】
ワイピング部材監視部106によりワイピング部材17の交換が終了したことが検知されると、初期化部107は、不揮発性メモリ42に記憶されるワイピングカウンタ104の値、即ちワイピング実施回数をリセットする。同時に、ワイピング部材17は、記録ヘッド3のノズルプレート15のワイピングを行い、さらに、必要に応じて、ノズル14からのインク吐出の有無検知を行うことでインクがノズル14より正常に吐出されていることを確認する処置等を行う。尚、初期化部107は、本発明の「初期化手段」に対応する。
【0052】
この際、図1に示すように、記録領域の片側にインク吸引位置(ワイピング位置)、即ちワイピング部材17を設けて、その反対側にキャッピング位置、即ち保湿キャップ8を設ける構成とすれば、前述のように、保湿キャップ8により記録ヘッド3のノズルプレート15を封止した状態でワイピング部材17の交換を行うことができるので好ましい。また、当該装置が休止している状態でのみワイピング部材17の交換を行うことができるように構成しても良い。
【0053】
ところで、前述のように、インク吸収体38は、清掃回数の増加と共に、付着インクによる汚れなどにより劣化するので、ワイピング部材17の交換の際にはインク吸収体38も同時に交換されることが好ましい。そこで、当該装置においては、比較部105は、操作パネル40の表示部40bに信号を出力し、使用者にワイピング部材17の交換を促す旨のメッセージを表示させる際に、合わせて、使用者にインク吸収体38の交換を促す旨のメッセージも表示させるものとする。尚、比較部105と操作パネル40とで、本発明の「第1の報知手段」に加えて「第3の報知手段」も構成する。
【0054】
また、CPU101は、当該装置の電源がOFFされる毎にワイピングカウンタ104の値を不揮発性メモリ42に記憶すると共に、当該装置の電源がONされる毎に不揮発性メモリ42の値をワイピングカウンタ104に呼び出すようにプログラムされている。そのため本実施形態においては、当該装置の電源として所謂ソフトスイッチを用いることで、当該装置の電源がOFFされた状態でもCPU101は動作可能となっている。
【0055】
以上に説明したように、本実施形態におけるインクジェット記録装置においては、ワイピングカウンタ104によりカウントされるワイピング実施回数から、ワイピング部材17の残り使用可能ワイピング回数が判断され、これが限界ワイピング回数に到達した場合には、ワイピング部材17の交換を促す旨のメッセージの表示が操作パネル40の表示部40bにおいて行われるので、使用者は、気づかないうちにワイピング部材17の寿命が到来してしまい、印字品質の低下した記録が行われてしまうといったことを未然に防止することができる。
【0056】
尚、本実施形態においては、不揮発性メモリ42に対する記憶を当該装置の電源OFF時に行わせるために、ソフトスイッチを用いて当該装置の電源OFFをCPU101が監視する構成としたが、ワイピングカウンタ104の値が更新される度に不揮発性メモリ42に記録するように構成すれば、一般の電源スイッチを用いることもできる。
【0057】
また、本実施形態では、ワイピング部材17の交換を促す旨のメッセージの表示を行うタイミングは、ワイピング部材17のワイピング実施回数が、ワイピング能力保証ワイピング回数に到達した場合としたが、この他にも、例えばROM41内のテーブル領域にワイピング使用回数として、使用可能限界ワイピング回数を記憶し、ワイピング部材17のワイピング実施回数が、この使用可能限界ワイピング回数に到達した場合に、その表示を行うこととしても良い。さらには、例えば、ワイピング部材17のワイピング能力保証ワイピング回数より若干少ない回数を記憶して、ワイピング部材17のワイピング実施回数が、これに到達した場合に、ワイピング部材17の交換時期が到来する旨を、操作パネル40の表示部40bに予告表示しても良い。即ち、ワイピング部材17のワイピング能力保証ワイピング回数より若干少ない回数、ワイピング能力保証ワイピング回数、又は、それより若干多い回数である使用可能限界ワイピング回数などを複数記憶し、ワイピング部材17のワイピング実施回数が、これらに到達する度に、ワイピング部材17の交換時期が到来する旨や、ワイピング部材17の交換を促す旨を操作パネル40の表示部40bに表示することにしても良い。さらには、ワイピング部材17の交換時期が到来する旨を操作パネル40の表示部40bに予告表示する際には、それまでのワイピング実施回数から残り何回程度ワイピングが実施されれば交換が必要となるのか、或いは、残り何枚記録紙を記録すれば交換が必要となるのか等を予測表示しても良い。尚、この残り何枚記録紙を記録すれば交換が必要となるのかは、ワイピング部材17の残り使用可能ワイピング回数、即ち、ワイピング能力保証ワイピング回数や、使用可能限界ワイピング回数等に基づいて決定される。このような予告表示を行うことで、使用者は交換用のワイピング部材17を予め用意することができる。尚、比較部105と操作パネル40とで、本発明の「第1の報知手段」に加えて「第2の報知手段」も構成する。
【0058】
また、本実施形態では、ワイピング部材17の交換の際にはインク吸収体38も同時に交換するべく、使用者にワイピング部材17の交換を促す旨のメッセージを表示させる際に、合わせて、使用者にインク吸収体38の交換を促す旨のメッセージも表示させるものとしたが、この他にも、例えばワイピング部材17の交換時期が到来する旨を操作パネル40の表示部40bに予告表示するに、この使用者にインク吸収体38の交換を促す旨のメッセージを表示させることにしても良い。
【0059】
また、ワイピング部材17の交換を促す報知は、表示に限らず、例えば警報音等により報知してもよい。また、ワイピング部材17の交換の検知は、操作部40に専用のスイッチを設けて、これにより行っても良い。或いは、ワイピング指示部103にワイピング部材17の交換の指示入力がされた時点で交換が成されたものと判断して、初期化部107が、不揮発性メモリ42に記憶されるワイピング実施回数をリセットする構成としても良い。
【0060】
また、本実施形態では、比較部105と操作パネル40とで、本発明の「第1乃至第3の報知手段」を全て兼ねる構成としたが、これらは、必要に応じて幾つかを兼ねた構成、或いは、各々独立した構成としても良い。
【0061】
また、本実施形態では、記録ヘッド3に対する吸引キャップ16及び吸引ポンプ20のインク吸引後にワイピング部材17によるワイピングが行われる場合を例に挙げて説明したが、ワイピング部材17によりワイピングが行われるタイミングは、記録ヘッド3の記録動作中の所定タイミング(例えば、所定ライン記録時)において、上述のインク吸引を行わずに単独で行うこととしても良い。
【0062】
尚、ワイピング部材17の使用可能ワイピング回数、上述の記録ヘッド3の記録動作中の所定タイミングは、使用する記録ヘッドの性能に合わせて適宜変更することが好ましい。また、ワイピング部材17によるワイピングが行われるタイミングは、記録ヘッド3の記録したライン数によるカウントに替えて、頁数によるカウント、記録文字数によるカウントに基づいても決定することが可能である。
【0063】
また、本実施形態では、1つのワイピング部材17で、異なる色のインクを吐出する複数の記録ヘッド3を拭き取りワイピングする場合を例に挙げて説明したが、記録ヘッド3の数と同じ数だけワイピング部材17を備えて、各々が、担当する記録ヘッド3のワイピングを行う構成としても良い。このような場合には、例えば、Y、M、Cが染料インクでBKが顔料インクの場合、BKインクを吐出する記録ヘッド3はワイピング部材17の磨耗が大きくなるので、当該ワイピング部材17の記録ヘッドに対する押圧力は、Y、M、Cを担当するワイピング部材17よりも小さめに設定することもできる。
【0064】
尚、ワイピング部材17は、親インク性(親水性)の材料であるウレタンゴム、又は、ブチルゴム等のワイピング部材素材にシラン化合物をコーティングしたり、親水性のポリマー(例えば、ナイロン、ポリウレタン、ポリビニルアルコール等)をコーティングしたり、ゴム表面に予めプラズマ処理を行ったりする、所謂、表面改質によって親水化したものにより構成されることが好ましい。また、インクに対する接触角として40度以上の撥インク性、撥水性の表面を有するものが好ましい。このような材料としては、ブチルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、また、弾性を有するプラスチック基材表面を疎水性材料に、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等の撥水性高分子樹脂製、或いは、これらの樹脂をコーティングしたもの等が挙げられる。
【0065】
また、ウレタンゴム等の比較的親水性の高い材料を用いる場合には、その親和性によりインクを引きつけこれを拭き取ることができる。しかしながら、その親水性により、ワイピングしたノズルプレート上に再度ノズルからインク滴を引き出してしまう場合があるため、どちらかというと親インク性の弱い、撥インク性を有する材質で構成するのがワイピング部材自体の汚れも少なくなるため好ましい。従って、具体的には、シリコーンゴム系材料が好ましい。さらには、インクに対する後退接触角で評価した場合、50度以上の材料がより好ましい。
【0066】
また、当該装置においては、インク総質量あたり10質量%以上の水を含有する水系インクが用いられることが好ましい。インクの着色剤としては、水溶性染料、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、或いは分散染料、顔料等を用いることができる。
【0067】
特に顔料を着色剤として用いた顔料インクの場合には、ノズル面に残ったインク滴から溶剤や水分が蒸発し固着すると、顔料は基本的に溶媒に不溶であるため染料の如く再溶解しない、又は、硬い塊として固着するため、ノズル中に取り込まれると出射不良となり易い。また、ノズル面、更にはワイピング部材を傷つけるなど、着色剤として染料を用いたインクに比べてノズル面のワイピング性能の影響が大きい。従って、当該装置のようにワイピング部材のワイピング回数に基づいて、その交換時期を報知する構成は、顔料を着色剤として用いた水性インクを使用する場合に特に効果が大きい。
【0068】
顔料インクは、また、得られる記録画像の保存性の観点からも好ましい。顔料インクで用いる顔料としては、不溶性顔料、レーキ顔料等の有機顔料及びカーボンブラック等を好ましく用いることができる。不溶性顔料としては、特に限定するものではないが、例えば、アゾ、アゾメチン、メチン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、キノフタロン等が好ましい。これらの顔料には、必要に応じて顔料分散剤を用いても良く、このような顔料分散剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルリン酸塩等の活性剤、或いは、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸誘導体等から選ばれた2種以上の単量体からなるブロック共重体、ランダム共重体、及び、これらの塩を挙げることができる。
【0069】
顔料の分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル等の各種分散機を用いることができる。また、顔料分散体の粗粒分を除去する目的で、遠心分離装置を使用すること、また、フィルターを使用することも好ましい。
【0070】
顔料インクの顔料粒子の平均粒径は、インク中での安定性、画像濃度、光沢感、耐候性などを考慮して選択するが、加えて本発明の画像形成方法では、光沢向上、質感向上の観点からも粒径を適宜選択することが好ましい。
【0071】
顔料インクとして好ましい形態である水系インク組成物は、水溶性有機溶媒を併用することが好ましい。当該装置で用いることのできる水溶性有機溶媒としては、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、スルホン酸(例えば、スルホラン等)、尿素、アセトニトリル、アセトン等が挙げられる。
【0072】
好ましい水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類が挙げられる。さらに、多価アルコールと多価アルコールエーテルを併用することが、特に好ましい。水溶性溶媒は、単独若しくは複数を併用しても良い。水溶性有機溶媒のインク中の添加量としては、総量で5〜60質量%であり、好ましくは10〜35質量%である。
【0073】
インク組成物は、必要に応じて、吐出安定性、記録ヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、分散剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができ、例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類等、またはこれらの共重合体、尿素樹脂、またはメラミン樹脂等の有機ラテックス微粒子、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、シリコンオイル等の油滴微粒子、カオチンまたはノニオンの各種界面活性剤、特開昭57−74193号公報、特開昭57−87988号公報及び特開昭62−261476号公報等に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号公報、特開昭57−87989号公報及び特開昭60−72785号公報等に記載の退色防止剤、特開昭59−42993号公報、特開昭59−52689号公報及び特開昭62−280069号公報等に記載の蛍光増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カルシウム等のpH調整剤等を挙げることができる。
【0074】
インク組成物は、その飛翔時の粘度として40mPa・s以下が好ましく、30mPa・s以下であることがより好ましい。また、インク組成物は、その飛翔時の表面張力として、20mN/m以上が好ましく、30〜45mN/mであることが好ましい。
【0075】
インク中の顔料固形分濃度は、0.1〜10%の範囲で選択でき、写真画像を得るには、顔料固形分濃度を各々変化した、所謂、濃淡インクを用いることが好ましく、前述のようにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの濃淡インクを各々用いることは特に好ましい。また、必要に応じて赤、緑、青等の特色インクを用いることも、色再現上好ましい。
【0076】
また、本実施形態では、本発明を圧電素子利用のシリアルタイプの記録ヘッドを有するインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、所謂、バブルジェット(登録商標)等の他の方式を用いる記録ヘッドを有するインクジェット記録装置にも適用することができ、また、ラインヘッドを有するインクジェット記録装置にも適用することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係るインクジェット記録装置によれば、適切な時期にワイピング部材の交換及び/又は交換時期の到来を使用者に報知することができるので、ワイピング部材のワイピング機能の低下により印字品質が低下し、乱れや汚れが生じた画像が記録されることを未然に防止するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態における主要な機械構成を表す斜視図である。
【図2】図1に示すインクジェット記録装置の主要な制御構成を表すブロック図である。
【図3】図1に示すインクジェット記録装置の記録ヘッドの主要構成を表す斜視図である。
【図4】図1に示すインクジェット記録装置の、記録ヘッドと吸引キャップ及び吸引ポンプとの位置関係、及び、記録ヘッドに対する吸引キャップのキャッピング動作及び離間動作について説明するための側面図である。
【図5】図1に示すインクジェット記録装置のワイピング部材周辺部の詳細構成を表す側面図である。
【図6】図1に示すインクジェット記録装置のワイピング部材による記録ヘッドのノズルプレートの拭き取りワイピングに関わる詳細な制御構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
3…記録ヘッド
17…ワイピング部材
40…操作パネル
40a…ワイピング部材交換SW
40b…表示部
41…ROM
42…不揮発性メモリ
100…制御部
101…CPU
102…駆動信号出力部
103…ワイピング指示部
104…ワイピングカウンタ
105…比較部
106…ワイピング部材監視部
107…初期化部
400…キャリッジ駆動部

Claims (12)

  1. インクをノズルから吐出するインク吐出面を有する記録ヘッドと、
    交換可能に設けられたワイピング部材と、
    前記ワイピング部材を前記インク吐出面に対して相対的に摺動させることで、前記インク吐出面のワイピングを行う作動手段と、
    を含むインクジェット記録装置であって、
    前記作動手段の作動回数を計数するカウンタと、
    前記カウンタの計数値に基づいて前記ワイピング部材の交換を報知する報知手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記ワイピング部材の使用可能ワイピング回数から求められる基準値を予め記憶する記憶手段と、
    前記カウンタの計数値と前記基準値とを比較する比較手段と、を備え、
    前記報知手段は、前記比較手段からの比較結果に基づいて、前記カウンタの計数値が前記基準値に到達した場合に、前記ワイピング部材の交換を報知することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記憶手段は、前記ワイピング部材の使用可能ワイピング回数から求められる基準値として、第1の値及び/又は前記第1の値よりも小さい第2の値を記憶し、
    前記報知手段は、前記第1の値に対応して前記ワイピング部材の交換を促す第1の報知手段及び/又は前記第2の値に対応して前記ワイピング部材の交換時期が到来する旨を予め報知する第2の報知手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記カウンタの計数値を記憶する不揮発性メモリを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記ワイピング部材が交換されたことを検知する交換検知手段と、
    前記交換検知手段からの検知結果に基づいて、前記カウンタの計数値を初期化する初期化手段と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記ワイピング部材を清掃する清掃部材と、
    前記第1の報知手段及び/又は前記第2の報知手段による報知時に、前記清掃部材の交換を促す報知を行う第3の報知手段と、を備えたことを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記清掃部材は、インク吸収体から構成されることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記記録ヘッドを、記録媒体に対して記録を行う記録領域と記録休止時におけるキャッピング位置との間で移動させる駆動手段と、
    前記記録ヘッドの位置を検知する位置検知手段と、
    前記ワイピング部材の交換動作の実施を指示するための指示手段と、
    前記指示手段から前記ワイピング部材の交換動作の実施指示があった場合に、前記位置検知手段により前記記録ヘッドの位置を検知し、前記記録ヘッドが前記キャッピング位置に存在しない場合には、前記駆動手段により前記記録ヘッドを前記キャッピング位置に移動させて、さらに、前記交換検知手段により前記ワイピング部材の交換が成されたことが検知された場合に、前記作動手段を制御して前記ワイピング部材により前記記録ヘッドのインク吐出面を清掃させる制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記ワイピング部材により前記記録ヘッドのインク吐出面のワイピングを行うワイピング位置が、前記記録領域を挟んで前記キャッピング位置と反対側に設けられたことを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記記録ヘッドが複数設けられる場合には、前記作動手段の作動回数を、実際にワイピングが行われる前記記録ヘッドの個数とすることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記第2の報知手段は、前記ワイピング部材の交換時期が到来する旨を予め報知する際に、前記第1の値までの残りワイピング回数を報知することを特徴とする請求項3乃至請求項10の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記第2の報知手段は、前記ワイピング部材の交換時期が到来する旨を予め報知する際に、前記第1の値までの残りワイピング回数から決定される記録媒体の残り記録可能枚数を報知することを特徴とする請求項3乃至請求項11の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
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