JP2004128979A - 粘度センサ用水晶振動子 - Google Patents
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Abstract
【構成】外周部に傾斜面を中央部に平坦面を有する水晶片1からなる水晶振動子をオイル中に投入して前記水晶振動子のクリスタルインピーダンスによって前記オイルの粘性を検出したオイルセンサ用水晶振動子において、前記水晶片の平坦面を鏡面とした構成とする。前記水晶片の平坦面に形成される励振電極はCrのみとする。前記水晶振動子のオイル中における温度に対するクリスタルインピーダンスは温度の上昇とともに低下する特性とする。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は粘度センサ用水晶振動子(以下、センサ用振動子とする。)を産業上の技術分野とし、特にクリスタルインピーダンス(CI、特に等価抵抗)を良好として被検出液をオイルとしたセンサ用振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】
(発明の背景)センサ用振動子は例えば自動車に用いられるオイルの粘性を検出して交換時期を判断するものとして適用される。一般には、センサ用振動子のCIが粘性に比例して変化することから、CIを測定してオイルの粘性を検出する。
【0003】
第3図は一従来例を説明する図で、同図(a)はセンサ用振動子の正面図、同図(b)は水晶片の断面図ある。
センサ用振動子はATカットとした水晶片1と保持器2とからなる。水晶片1は円板状として、中央部に平坦面を外周部に傾斜面所謂ベベル面を有する。例えば水晶片1の投入された筒体を回転して、曲面状とした傾斜面とする。水晶片1の両主面には励振電極3及び引出電極4が形成される。通常では、励振電極3及び引出電極4は一層面をCrとして、二層目を例えばAuとする。
【0004】
保持器2は金属ベース5とサポータ6からなる。金属ベース5は一対のリード線7が貫通した気密端子を有し、サポータ6はリード線7に接続する。そして、引出電極4の延出した水晶片1の両端外周部をサポータ6のスリット(未図示)に挿入し、導電性接着剤等によって電気的・機械的に接続する。
【0005】
このようなものでは、第4図に示したように測定器8からのプローブ先端のコネクタ9をセンサ用振動子のリード線7に接続する。そして、センサ用振動子をオイル10中に投入して測定器8の例えば発振回路に接続し、発振法によって水晶振動子のCIを測定する。そして、粘性とCIとの予め計測された関係から、オイルの粘性が相対的に検出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
(従来技術の問題点)しかしながら、上記構成のセンサ用振動子ではオイル液中での発振となるため、水晶振動子(水晶片1)に摩擦抵抗が生じてCIが大きくなる。このため、発振出力が小さくなって検出感度が低下する問題があった。
【0007】
(発明の目的)本発明はCIを小さくして検出感度を高めるセンサ用振動子を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1)は、センサ用振動子を形成する水晶片の平坦面を鏡面とする。これにより、雰囲気中と同様に、鏡面によって両主面の平坦度を増し、液中においてもCIを向上させることができた。
【0009】
また、励振電極をCrのみとするので(請求項2)、水晶片の負荷を軽減してさらにCIを低減する。
【0010】
また、被検出液中での温度に対するCI特性が直線的に変化するので(請求項3)、基準温度での粘性を容易に検出できる。以下、本発明の一実施例を製造方法を含めて説明する。
【0011】
【実施例】
第1図は本発明の一実施例を説明するセンサ用振動子の製造工程図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
センサ用振動子は前述したようにATカットとした水晶片1を保持器2に電気的・機械的に接続してなる(前第3図参照)。そして、この実施例では、先ず、平板状とした水晶片1の両主面を鏡面研磨する。
【0012】
次に、水晶片1の両主面の全面に蒸着等によってマスク11をかけ「第1図(a)」、前述した筒体によってベベル加工する。そして、中央部の両主面にマスク11を有して外周部を傾斜面とした水晶片を得る「同図(b)」。次に、マスク11を除去して、両主面の中央部を平坦面として鏡面を維持した水晶片1を得る「同図(c)」。そして、水晶片1の両主面に励振電極3及び引出電極4を形成する。ここでは、Crの一層のみとする「同図(d)」。最後に、前述のように保持器2に電気的・機械的に接続してなる。
【0013】
このようなものでは、水晶片1の主面を鏡面としたので平面度及び平行度を高めて共振周波数を決定する厚みを一定にする。したがって、オイル液中においても共振周波数のQを高められる。また、ここでは、励振電極3をCrの一層のみとしたので、水晶片1に対する負荷を軽減する。したがって、液中でのCIを小さくできる。
【0014】
ちなみに、励振電極3を従来のようにCr・Auとして両主面を♯2000(研磨剤の粒径)で研磨した場合の例えば60℃でのCIは約614Ωとなる。これに対して本実施例のように励振電極3をCrのみとして励振電極3を鏡面とした場合は同温度で555Ωであった。すなわち、本実施例ではCIを約59Ω低減できた。
【0015】
なお、励振電極3をCrのみとして♯2000での研磨とした場合は604Ωであり、従来よりも10Ωほど低減する。また、共振周波数は概ね6MHz、水晶片1の直径は8.0mm、平坦部及び励振電極は4.2mmとした例である。
【0016】
また、温度に対するCI特性は、第2図に示したように雰囲気(大気)中ではほぼ一定になるが、本実施例では温度の上昇とともにCIが低下する直線性を持った特性になる。すなわち、オイルは温度が下がると粘性が高く温度が上がると低くなるため、温度が上昇すると粘性が低くなってCIは小さくなる。したがって、オイルの温度を検出することによって、予め計測されたCIと粘性との関係から基準温度例えば60℃での粘性を容易に求められる。
【0017】
【他の事項】
上記実施例では鏡面とした水晶片1の両主面にマスク11を設けてベベル加工したが、例えばベベル加工後に研磨機によって両主面を鏡面にしてもよい。この場合、マスク11を設ける必要がないので生産性を高められる。また、水晶片1の外形は円板状、保持器2は金属ベース5としたが、これらは必要に応じて任意に設定できる。そして、粘度センサはオイルを対象としたが、これに限らず油等であってもよくこれらを含めて被検出液とする。
【0018】
【発明の効果】
本実施例はセンサ用振動子を形成する水晶片1の平坦面を鏡面とするので液中においてもCIを向上させることができ、励振電極3をCrのみとするので水晶片1の負荷を軽減してさらにCIを低減する。そして、液中での温度に対するCI特性が直線的に変化するので、基準温度での粘性を容易に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の一実施例を説明するセンサ用振動子の製造工程図である。
【図2】本実施例の一実施例を説明する温度に対するCI特性図である。
【図3】従来例を説明する図で、同図(a)はセンサ用振動子の正面図、同図(b)は水晶片の断面図である。
【図4】従来例を説明するオイルの粘性を測定する測定系図である。
【符号の説明】
1 水晶片、2 保持器、3 励振電極、4 引出電極、5 金属ベース、6サポータ、7 リード線、8 測定器、9 コネクタ、10 オイル、11 マスク.
Claims (4)
- 外周部に傾斜面を中央部に平坦面を有する水晶片からなる水晶振動子を被検出液中に投入して前記水晶振動子のクリスタルインピーダンスによって前記被検出液の粘性を検出した粘度センサ用水晶振動子において、前記水晶片の平坦面を鏡面としたことを特徴とする粘度センサ用水晶振動子。
- 前記水晶片の平坦面に形成される励振電極はCrのみからなる請求項1の粘度センサ用水晶振動子。
- 前記水晶振動子の被検出液中における温度に対するクリスタルインピーダンスは温度の上昇とともに低下する請求項1の粘度センサ用水晶振動子。
- 前記被検出液はオイルである請求項1、2又は3の粘度センサ用水晶振動子。
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Publications (1)
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2002
- 2002-10-03 JP JP2002291467A patent/JP2004128979A/ja active Pending
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