JP2004128799A - 複合積層モジュール及びこれを用いた通信機 - Google Patents

複合積層モジュール及びこれを用いた通信機 Download PDF

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Abstract

【課題】一つの積層体内に構成し小型軽量化を図ると共に回路間の相互干渉による特性劣化を抑制した複合積層モジュールを提供する。
【解決手段】分波回路と、スイッチ回路と、ローパスフィルタとを有し、これらの回路を構成するLC回路と伝送線路の一部は誘電体層に電極パターンにより構成し、ダイオードは積層体上に配置したアンテナスイッチ積層モジュールと、トランジスタと電源供給回路と整合回路とを有し、これらの回路を構成する伝送線路及びLC回路の一部は誘電体層に電極パターンにより構成し、トランジスタは積層体上に配置した高周波増幅器積層モジュールと、増幅器とアンテナスイッチモジュールを繋ぐ位相調整回路を伝送線路あるいはLC回路で構成し、一部を誘電体層に電極パターンにより構成し、両者を積層体の誘電体層に設けたシールド電極あるいは縦列したスルーホール電極により2つの領域に分けて形成した。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は2つ以上の異なる周波数の信号を1つのアンテナを共用して送受信する無線通信システムに関し、マルチバンド型のアンテナスイッチ回路と高周波増幅器回路を一つの積層体に構成したマルチバンド型の複合積層モジュール及びこれを用いた通信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯無線システムには、例えば主に欧州で盛んなEGSM(Extended Global System for Mobile Communications)方式およびDCS(Digital Cellular System)方式、米国で盛んなPCS(Personal Communication Service)方式、日本で採用されているPDC(Personal Digital Cellular )方式などの時分割マルチプルアクセス(TDMA)を用いた様々なシステムがある。昨今の携帯電話の急激な普及に伴い、特に先進国の主要な大都市部においては各システムに割り当てられた周波数帯域ではシステム利用者を賄いきれず、接続が困難であったり、通話途中で接続が切断するなどの問題が生じている。そこで、利用者が複数のシステムを利用できるようにして、実質的に利用可能な周波数の増加を図り、さらにサービス区域の拡充や各システムの通信インフラを有効活用することが提唱されている。
従来、複数のシステムに対応した小型軽量の高周波回路部品として、例えばEGSMとDCSの2つのシステムに対応した携帯通信機に用いられるデュアルバンド対応の高周波スイッチモジュールが特開平11−225088号公報に開示されている。また、EGSM、DCS、PCSの3つのシステムに対応した携帯通信機に用いられるトリプルバンド対応の高周波スイッチモジュールが特開2000−165288号公報で提案されている。
【0003】
図11にトリプルバンド高周波スイッチモジュールのブロック構成の一例を示す。アンテナANT端子に接続された分波器(ダイプレクサDip)によりEGSMの周波数帯の信号とDCS/PCSの周波数帯の信号を分波し(逆方向では合成するが、本明細書では分波で説明する。)、第1の高周波スイッチSW1はEGSM送信端子TxとEGSM受信端子Rxとを切り替え、第2の高周波スイッチSW2はDCS/PCS送信端子TxとDCS受信端子Rx及びPCS受信端子Rxとを切り替える。ローパスフィルタLPF1、LPF2は送信経路に挿入されパワーアンプで発生する高調波歪発生量を低減する。バンドパスフィルタSAW1、SAW2、SAW3はアンテナANTからの受信信号のうち不要周波数成分を除去し、必要成分だけをローノイズアンプに送る。従って、EGSM送信端子TxとDCS/PCS送信端子Txの前段にはパワーアンプHPA1、HPA2が設けられ、EGSM受信端子RxとDCS受信端子Rx及びPCS受信端子Rxの後段にはローノイズアンプLNA1、LNA2、LNA3が設けられている。
【0004】
携帯通信機の小型軽量化の要求は依然として強く、部品の共有化や機能を集約したモジュール化が進められている。例えば、図11の点線で囲まれた回路部品は、LTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics)等の誘電体シートを多層に積み重ねた積層体内に伝送線路やコンデンサを電極パターンにより形成し、ダイオード等を積層体上に搭載したマルチバンド用アンテナスイッチモジュールとして実現されている(上記特許公報参照)。また、一点鎖線で囲まれた範囲のモジュール化についてもディスクリートのSAWフィルタを積層体上に搭載した形で実現されている。
【0005】
一方、携帯通信機の送信側では比較的大電力の信号を出力するために、数W程度のハイパワーアンプ(本発明ではパワーアンプ等と区別をせず高周波増幅器と言うがパワーアンプ等と記す場合がある。)が用いられる。携帯電話機等は小型で低消費電力にする必要があるため、DC電力の大部分を消費するハイパワーアンプには、DC−RF電力変換効率(電力付加効率とも言う。)が高く小型であることが求められる。特に携帯電話機等においては、機器が小型であることと、電池の1回充電当たりの通話時間の長さが製品の重要なセールス・ポイントであるために、ハイパワーアンプの小型化と高効率化が必須である。
【0006】
従来、高周波増幅器とアンテナスイッチ等を積層体内に複合モジュール化する従来技術としては、例えば、受信専用アンテナとアンプを積層体上に搭載し両者間に位相調整回路を設けたアンテナ装置が特開2000−183612号公報にある。しかしながら、このものはアンプから漏れた電磁波を当該受信専用アンテナ(パッチアンンテナ)自身が受信した場合の閉ループの位相ずれを調整するためのものであった。即ち、高周波スイッチ機能を複合化したものではない。
また、複数の誘電体層を積層してなる多層基板に高周波スイッチとアンプを構成する伝送線路やコンデンサを内蔵し、多層基板上にトランジスタ等を搭載してモジュール化することが特開平10−126307号公報に示されている。しかし、このものでは構想を示すだけで両者を一体化したときの現実的な問題点や手段は何ら開示されておらず実現困難なものであった。
さらに、ハイパワーアンプとこの出力電力をモニタするカプラを一体化した高周波用送信モジュールが特開2002−141827号公報に開示されている。しかしながら、このものはパワーアンプとカプラを積層モジュール化するに留まっていた。
【0007】
このように、従来、マルチバンド用アンテナスイッチモジュールと高周波増幅器までを含めた積層モジュール化は検討課題であるが、実際LTCC等の一つの積層体内にモジュール化することは実現されていない。
例え実現したとしても大型のものでは意味がなく、例えば15mm×10mm×2mm以下のサイズが必要である。しかしながら、高周波回路モジュールの小型、高集積化を図ることは、すなわち、各内部回路間の密集度を上げることにつながり、各回路間のアイソレーションが十分とれなくなる。これにより、必然的に各線路間の電磁気的な結合による相互干渉、不要高調波の漏洩等が引き起こす高周波ノイズの飛びつきによる特性劣化が顕著になってくる。
これに関し特開平9−130045号公報では、異なる高周波回路間に相互干渉を防止するためのシールド壁を積層体の積層方向に形成すること、及びその製造方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このシールド壁はセラミックシート上に貫通溝を設け、この中に導電性ペーストを充填し、その後積層し焼成したもので、これによって積層体の積層方向に連続した一体のシールド壁を形成したものである。しかしながら、このような構造と製造方法は量産レベルでの生産性や製造コスト、また、実使用に耐えうる強度的な信頼性等を十分に保証するものではなく、結果的にはこのようなシールド壁を形成することは現実的には不向きである。特に上記したような小型化サイズの制約がある中では一層困難であった。
以上のことより、マルチバンド用アンテナスイッチモジュールと高周波増幅器を一つの積層体内に構成し、複数の回路間干渉を抑制することについての具体的かつ現実的な検討はなされていなかった。
【0009】
本発明はこのような問題に鑑み、積層体内に複数の高周波部品を備えた複合積層モジュールにおける相互干渉を抑制することを目的とし、具体的にはマルチバンド型のアンテナスイッチモジュールと高周波増幅器を一つの積層体内に構成し小型軽量化を図ると共に、相互干渉による特性劣化を抑制して低損失かつ高効率で、構造的に高強度の複合積層モジュールを低コストで提供することを目的とする。また、これを用いたマルチバンド型の小型通信機を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、積層体に設けた高周波部品の回路間に相互干渉抑制手段を設けるもので、特にアンテナスイッチモジュールを構成する電極パターンの領域と、高周波増幅器を構成する電極パターンの領域との間に、以下の相互干渉抑制手段を設けることが有効であることを見出し、アイソレーション特性が良好で低損失かつ高効率の複合積層モジュールを実現したものである。
【0011】
本発明は、複数の誘電体層を積層してなる積層体に複数の高周波部品を備え、前記高周波部品の回路の一部は電極パターンと誘電体層とからなる積層体内に、前記電極パターンにより構成し、一部の回路は前記積層体上に配置して構成した複合積層モジュールであって、前記高周波部品の回路間の相互干渉を抑制するために、前記積層体の誘電体層にシールド電極あるいは縦列したスルーホール電極を形成した複合積層モジュールである。
【0012】
本発明は、通過帯域が異なる複数の送受信系に信号を分波する分波回路と、前記分波回路に接続され、前記各送受信系のそれぞれに送信系と受信系を切り替えるスイッチ回路を有し、前記スイッチ回路の各送信系にローパスフィルタを有し、前記分波回路はLC回路で構成され、前記スイッチ回路はスイッチング素子と伝送線路を主構成とし、前記ローパスフィルタはLC回路で構成され、前記分波回路のLC回路、前記ローパスフィルタのLC回路及び前記スイッチ回路の伝送線路の少なくとも一部は、電極パターンと誘電体層との積層体内に、前記電極パターンにより構成し、前記スイッチング素子は前記積層体上に配置して構成されたアンテナスイッチ積層モジュールと、少なくとも半導体素子と電源供給回路と整合回路とを有し、前記電源供給回路と整合回路を構成する伝送線路及びLC回路の少なくとも一部は、電極パターンと誘電体層との前記積層体内に、前記電極パターンにより構成し、前記半導体素子は前記積層体上に配置して構成された高周波増幅器積層モジュールと、前記高周波増幅器積層モジュールと前記アンテナスイッチ積層モジュールを繋ぐ位相調整回路を、伝送線路あるいはLC回路で構成し、この伝送線路あるいはLC回路の少なくとも一部は、電極パターンと誘電体層との前記積層体内に、前記電極パターンにより構成し、前記アンテナスイッチ積層モジュールの領域と前記高周波増幅器積層モジュールの領域は、前記積層体の誘電体層に設けたシールド電極あるいは縦列したスルーホール電極を介して略2つの領域に分けて形成されている複合積層モジュールである。
ここで、上記シールド電極あるいは縦列したスルーホール電極はそれぞれグランド電極に接続されている。
また、シールド電極を設ける場合は、積層体の全ての誘電体層に設けることが望ましいが、少なくとも前記積層体の伝送線路を設けた誘電体層及び/又は当該誘電体層の上下何れかの層に設けることでも効果がある。
【0013】
本発明の複合積層モジュールにおいて、前記縦列したスルーホール電極は、前記積層体の誘電体層に設けたシールド電極に繋がっており、かつ中間の誘電体層に設けたグランド電極とも繋がった箇所を有するものが好ましい。
また、前記縦列したスルーホールの間隔は、前記複数の送受信系のうち干渉を防ぎたい最も高い周波数のλ/4以下とする必要がある。そして、このスルーホールの間隔をλ/10〜λ/50とすることが好ましい。
【0014】
本発明は、上記複合積層モジュールであって、前記積層体の上層に帯状のシールド電極を設け、以下の誘電体層には適宜複数のグランド電極を介在させ、前記シールド電極と前記グランド電極に繋がる縦列したスルーホール電極を設け、前記上層のシールド電極と下層のグランド電極間を前記スルーホール電極で接続して左右2つの領域をシールドすると共に、前記グランド電極で積層方向の領域もシールドするようにした複合積層モジュールである。
【0015】
本発明の複合積層モジュールでは、前記縦列したスルーホール電極は、スルーホール間の間隙を埋めるようにずらして複数列設けてもよい。
また、前記高周波増幅器積層モジュール側の出力整合回路の伝送線路と、前記アンテナスイッチ積層モジュール側のローパスフィルタのインダクタとは、上下異なる層で且つ積層方向に干渉しない位置に前記シールド電極を介して配置することは望ましいことである。
さらに本発明は、上記した複合積層モジュールを搭載した通信機である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本願発明者は、複数の機能ブロックにおける高周波回路間の相互干渉の影響について図10に示す積層体モデルを用いて予備検討を行った。この積層体は誘電体シートを複数枚積層したもので、各誘電体シートの層間にはグランド電極が挿入されており、途中の誘電体シートからは中央部分のグランド電極を削除して、グランド電極が無い部分hを有する積層体Tとしたものである。積層体Tのサイズは縦8mm×横3mm×高さ0.6mmである。そして、前記グランド電極の無い中央部に長さ6mm×幅0.24mmの2本の平行なストリップラインS1、S2を形成し、これらの間に下記するシールド手段を設けた場合について相互のアイソレーション特性を500MHz〜6GHzの区間で調べたものである。
【0017】
(A)2本のストリップラインの中間にスルーホール電極HGを縦列して設け、その間隔gを変えたときのアイソレーション特性の変化をみた。その結果を図7に示す。縦軸はアイソレーション(dB)でありマイナスであるほど干渉が少なく望ましい。横軸はスルーホールの間隔(mm)である。500MHz〜6GHzの区間で特性を見たが、本図中にはその中でも重要な6点、すなわちGSM送受信系の代表点として0.9GHz、その2倍波1.8GHz、3倍波2.7GHz、DCS送受信系の代表点として1.8GHz、その2倍波3.6GHz、3倍波5.4GHzを同時にプロットしている。以下の例も同様である。
(B)2本のストリップラインの中間に帯状のシールド電極を設けると共に、縦列したスルーホール電極を設け、その間隔を変えたときのアイソレーション特性の変化をみた。その結果を図8に示す。
(C)2本のストリップラインの中間に配置する帯状のシールド電極を積層方向で置き方を変えた場合のアイソレーション特性の変化をみた。その結果を図9に示す。尚、横軸の0は帯状シールド電極が無い場合、1はストリップライン間にのみ帯状シールド電極を設けた場合、2は上下の層にも帯状シールド電極を設けた場合、3はストリップライン間と当該層から1層飛ばした上下の層に帯状シールド電極を設けた場合、4は全ての層に帯状シールド電極を設けた場合である。
【0018】
以上の検討の結果、次のことが分かった。
(a)500MHz〜6GHzの全域(代表値として前記6点)において、アイソレーションが−30dB以上得られれば、実際の積層体においても回路間の相互干渉は十分に抑制できる。よって、縦列したスルーホール電極を設けること及びスルーホール間の間隔は短いほど効果的であることが図7より確認された。本例の場合特に良いのは1mm以下の間隔であったが、更に狭い間隔にすれば効果も向上すると考える。しかし、あまりに狭くしては製造上のコストアップ、構造的に強度劣化が生じる等のデメリットが発生する。その間隔としては平均して1mm前後であることが望ましい。例えばトリプルバンドアンテナスイッチのとき、最も高い周波数であるDCS送受信系の3倍波を狙いとすれば、5.4GHz(λ=55.6mm)付近の周波数帯であるから、この周波数の波長と誘電体による波長短縮効果を考慮すると、スルーホールのみの場合、λ/20以下で十分な効果が得られる。むろん抑制すべき狙いの周波数としては場合に応じてDCS/PCS系n(nは1以上の整数)倍波、GSM系n倍波等のどれに設定しても良い。上記例の場合、GSM系基本波〜3倍波、DCS/PCS系基本波〜2倍波の波長λはDCS系3倍波よりも長いため、DCS系3倍波を抑制すべき狙いの周波数とすれば、上記全ての周波数は網羅されることになる。このことは全点でアイソレーションが十分とれている図7の検討結果が支持している。また、更に、高周波側に設定する場合が考えられるが、この場合、波長が短くなるため、スルーホール間隔を狭く設定することになる。しかし、あまりスルーホールが近接すると、積層体密着部分が減少し構造的に脆くなるため、下記するようにシールド電極やグランド電極を介在させ、アイソレーション特性を向上させて、少なくともスルーホール径と同等以上の間隔は維持しなければならない。
【0019】
(b)図8より帯状のシールド電極と縦列したスルーホール電極の両者を設けることによって、さらにアイソレーション特性は向上する。アイソレーションは一律−40(dB)以上あることからこの構成が望ましいことが分かる。また、このときスルーホールの間隔は短いほど効果的であるが、間隔が大きくても−40(dB)以上あることから、シールド電極を設けたことの効果がより大きいことが分かった。これは、スルーホール間隔と比較して、シールド電極間隔が1/10程度であるため、シールド効果が向上することによる。
(c)またシールド電極を設けることの効果は、図9からも確認された。シールド電極を設けない場合(横軸:0)はアイソレーションが悪いが、それ以外のシールド電極を設けた場合(横軸:1〜4)ではアイソレーション特性は向上している。ストリップラインの間のみに設けた場合(横軸:1)よりも、上下の層に設けた場合(横軸:2〜4)の方がより良い結果を得られている。従って、シールド電極は全層に設けることに越したことはないが、電極パターンの形成条件やスペースによっては該当層または上下層に設けること、及び中間層に形成されたグランド電極を適宜兼用するなどすることで抑制効果が効果的に得られる。再度、トリプルバンドアンテナスイッチを例にとれば、最小の効果であるストリップライン間のみにシールド電極を設けた場合でも、スルーホール間隔をDCS送受信系3倍波のλ/4以下に設定することによってアイソレーションを−30dB以下とすることが可能で、十分なシールド効果を得られる。
【0020】
以上のことより、
(1)領域を区分する縦列したスルーホール電極を積層方向に連続して設けることで十分シールドの働きをなし、限られたスペースでは有効であること。このときスルーホール電極間の間隔は調整する必要がある。
(2)次に、領域を区分する帯状のシールド電極を全ての誘電体層に設けることが効果的である。全てに設けられない場合は少なくとも伝送線路を設けた誘電体層に設けることが望ましく、伝送線路を設けた誘電体層の上下いずれかの層に追加すると良い。
(3)そして、帯状のシールド電極と縦列したスルーホール電極の両者を適宜設けることが最も望ましいこと。帯状のシールド電極として中間の層にあるグランド電極を兼用しても良いこと。
以上により、アンテナスイッチモジュールと高周波増幅器等の高周波部品を限られたサイズの中に相互干渉を抑制して積層モジュール化することができるものである。
【0021】
以下、本発明の複合積層モジュールの一実施例を、アンテナスイッチモジュールと高周波増幅器を例に図面を参照して説明する。図1に積層体の誘電体シートの一部展開図を示し、図2にEGSM、DCS、PCSトリプルバンド用アンテナスイッチモジュールの等価回路図の一例を、図3に高周波増幅器の等価回路図の一例を示す。図4は積層体の断面図である。なお、本実施例では図11の実線で示す範囲を一つの積層体内に複合化した積層モジュールとするものである。図5は縦列したスルーホール電極の他の実施例を示し、図6は位相調整を説明するスミスチャート上の説明図である。
【0022】
先ず、アンテナスイッチモジュール側の回路について図2を用いて説明する。図2においてダイプレクサDipは、伝送線路L1〜L4および容量C1〜C4により構成される。伝送線路L2と容量C1は直列共振回路を形成し、DCS帯域(送信周波数:1710〜1785MHz、受信周波数:1805〜1880MHz)およびPCS帯域(送信周波数:1850〜1910MHz、受信周波数:1930〜1990MHz)に共振周波数を持つように設計する。本例では1.8GHzに減衰極をあわせた。また、伝送線路L4と容量C3は直列共振回路を形成し、EGSM帯域(送信周波数:880〜915MHz、受信周波数:925〜960MHz)に共振周波数を持つように設計する。本例では0.9GHzに減衰極をあわせた。この回路により、EGSM系の信号とDCS/PCS系の信号とを分波合成することが可能となる。伝送線路L1、L3はDCS/PCS系の信号の周波数にとって高インピーダンスになるようにある程度の長さに設定するのが好ましい。これによりDCS/PCS系の信号がEGSM系の経路へ伝送しにくくなる。逆に容量C2、C4はEGSM系の信号の周波数にとって高インピーダンスになるように比較的小さい容量値に設定されるのが好ましい。これによりEGSM系の信号がDCS/PCS系の経路へ伝送しにくくなる。
【0023】
第1のスイッチ回路SW1は、容量C5、C6、伝送線路L5、L6、PINダイオードD1、D2、および抵抗R1により構成される。伝送線路L5、L6はEGSMの送信周波数帯においてλ/4共振器となるように伝送線路の長さを設定する。ただし、伝送線路L5はEGSMの送信周波数においてグランドレベルがオープン(高インピーダンス状態)に見える程度のチョークコイルでも代用可能である。この場合インダクタンス値は10〜100nH程度が望ましい。抵抗R1はコントロール電源VC1がHigh状態での第1、第2のダイオードD1、D2に流れる電流を決定する。本例では100Ω〜200Ωを使用した。容量C5、C6はコントロール電源のDCカットのために必要である。コントロール電源VC1がHighの時にはPINダイオードD2には接続ワイヤなどの寄生インダクタンスが存在するため、これを打ち消すように容量C6と直列共振させる。容量C6の容量値は適宜設定する。
【0024】
以上によりコントロール電源VC1がHighの時には、第1、第2のダイオードD1、D2は共にONとなり、第2のダイオードD2と伝送線路L6の接続点がグランドレベルとなり、λ/4共振器である伝送線路L6の反対側のインピーダンスが無限大となる。したがって、コントロール電源VC1がHighの時にはダイプレクサDip〜EGSM Rx間の経路では信号は通過できず、ダイプレクサDip〜EGSM Tx間の経路では信号が通過しやすくなる。一方、コントロール電源VC1がLowの時には第1のダイオードD1もOFFとなりダイプレクサDip〜EGSM Tx間の経路では信号は通過できず、また第2のダイオードD2もOFFであるので、ダイプレクサDip〜EGSM Rx間の経路では信号が通過しやすくなる。以上の構成により、EGSM信号の送受信の切り替えが可能となる。
【0025】
第2のスイッチ回路SW2は、容量C7〜C10、伝送線路L7〜L10、PINダイオードD3〜D6、および抵抗R2、R3により構成される。伝送線路L7〜L10はDCS/PCSの信号の周波数においてλ/4共振器となるように伝送線路の長さを設定する。ただし、伝送線路L7、L9はそれぞれDCSの送信周波数において、PCSの送信周波数においてグランドレベルがオープン(高インピーダンス状態)に見える程度のチョークコイルでも代用可能である。この場合インダクタンス値は5〜60nH程度が望ましい。抵抗R2はコントロール電源VC2がHigh状態での第3、第4のダイオードD3、D4に流れる電流を決定する。本例では100Ω〜200Ωを使用した。抵抗R3はコントロール電源VC3がHigh状態での第5、第6のダイオードD5、D6に流れる電流を決定する。本実施例では100Ω〜2kΩを使用した。容量C7、C8、C10はコントロール電源のDCカットのために必要である。またコントロール電源VC2がHighの時にはPINダイオードD4には接続ワイヤなどの寄生インダクタンスが存在するため、容量C7と直列共振するように容量C7の容量値を設定する。
【0026】
以上によりコントロール電源VC2がHighの時には、第3、第4のダイオードD3、D4は共にONとなり、第4のダイオードD4と伝送線路L8の接続点がグランドレベルとなり、λ/4共振器である伝送線路L8の反対側のインピーダンスが無限大となる。したがって、コントロール電源VC2がHighの時にはダイプレクサDip〜PCS RxおよびダイプレクサDip〜DCS Rx間の経路では信号は通過できず、ダイプレクサDip〜DCS/PCS Tx間の経路では信号が通過しやすくなる。一方、コントロール端子VC2がLowの時には第3のダイオードD3もOFFとなりダイプレクサDip〜DCS/PCSTx間の経路では信号は通過できず、また第4のダイオードD4もOFFであるのでダイプレクサDip〜PCS RxおよびダイプレクサDip〜DCS Rx間の経路では信号が通過しやすくなる。
【0027】
また、コントロール端子VC3がHighの時には、PINダイオードD6には接続ワイヤなどの寄生インダクタンスが存在するため、容量C10と直列共振するように容量C10の容量値を設定する。これによりコントロール端子VC3がHighの時には、第5、第6のダイオードD5、D6は共にONとなり、第6のダイオードD6と伝送線路L10の接続点がグランドレベルとなり、λ/4共振器である伝送線路L10の反対側のインピーダンスが無限大となる。したがって、コントロール端子VC3がHighの時にはDCS Rx間の経路には信号は通過できず、また第6のダイオードD6もOFFであるのでPCS Rx間の経路では信号が通過しやすくなる。逆にコントロール端子VC3がLowの時には第5のダイオードD5もOFFとなり、PCS Rx間の経路には信号は通過できず、DCS Rx間の経路では信号が通過しやすくなる。以上の構成により、コントロール端子VC2がHighの時にはDCS/PCS Txへ、コントロール端子VC2、VC3がそれぞれLow、Highの時にはPCS Rxへ、コントロール端子VC2およびコントロール端子VC3がLowの時にはDCS Rxへの切り替えが可能となる。
【0028】
第1のローパスフィルタLPF1は、伝送線路L11および容量C11〜C13より構成されるπ型のローパスフィルタである。ここでL11とC11は並列共振回路を構成し、その共振周波数はEGSMの送信周波数の2倍もしくは3倍の周波数に設定する。本実施例では3倍の2.7GHzに設定した。以上の構成によりパワーアンプから入力されるEGSM側の送信信号に含まれる高調波歪みを除去できる。
第1のローパスフィルタLPF1は第1の高周波スイッチSW1の第1のダイオードD1と伝送線路L5の間に配置しているが、これはダイプレクサDipと第1の高周波スイッチSW1との間に配置しても良いし、前記伝送線路L5とEGSM Txとの間に配置しても良い。前記第1のローパスフィルタLPF1のグランドに接続する容量を伝送線路L5と並列に配置すれば、並列共振回路を構成することとなり、伝送線路L5の線路長をλ/4よりも短く構成でき、またチョークコイルのインダクタンス値を小さくすることが出来る。
【0029】
第2のローパスフィルタLPF2は、伝送線路L12および容量C14〜C16より構成されるπ型のローパスフィルタである。ここで伝送線路L12と容量C14は並列共振回路を構成し、その共振周波数はDCS/PCS送信周波数の2倍もしくは3倍の周波数に設定する。本実施例では2倍の3.6GHzに設定した。以上の構成によりパワーアンプから入力されるDCS/PCS側の送信信号に含まれる高調波歪みを除去できる。第2のローパスフィルタLPF2も第1のローパスフィルタLPF1と同様に、ダイプレクサDipと第2の高周波スイッチSW2との間に配置しても良いし、前記伝送線路L7とDCS送信端子DCS Txとの間に配置しても良い。第1、第2のローパスフィルタLPF1、LPF2は、ダイオードD1と伝送線路L5との間、及びダイオードD3と伝送線路L7との間に構成されて、スイッチ回路の中に設けられている。これは回路設計上好ましいが必須ではない。ローパスフィルタは送信信号が通過するダイプレクサ〜送信端子との間の送信経路のどこかの位置に設けてあれば良い。
【0030】
また、EGSM系をさらにGSM850(送信周波数:824〜849MHz、受信周波数:869〜894MHz)とEGSMに分けて、クワッドバンド対応とすることもできる。この場合、送信系は共通端子を用いることができ、受信系は前記トリプルバンド対応アンテナスイッチのEGSM受信端子部にGSM850とEGSMを切り替えるスイッチを接続することにより構成できる。また、前記スイッチの代わりにGSM850、EGSM帯のλ/4共振器である伝送線路を用いて、両者間の周波数を分けることでも実現できる。
【0031】
次に、高周波増幅器側を図3を参照して説明する。この高周波増幅器はハイパワーアンプで整合回路端の出力端子P0を図2のアンテナスイッチモジュールの例えばEGSM Txの送信端子P1に接続し、増幅した送信信号をアンテナスイッチ側に送る役割を果たす。出力端子P0には、直流カットコンデンサCa2を介して、伝送線路ASL1の一端が接続される。伝送線路ASL1には一端を接地されたコンデンサCa3、Ca4が接続されて出力整合回路を構成する。伝送線路ASL1の他端は、半導体素子の一種である電界効果スイッチングトランジスタ(FET)Q1のドレインに接続される。また、FET Q1のソースは接地され、ゲートはバイポーラスイッチング素子(B−Tr)Q2のコレクタに接続される。
【0032】
他方、伝送線路ASL1の他端と電界効果スイッチングトランジスタFET Q1のドレインDとの接続点は、λ/4ストリップライン等からなるインダクタSL1とコンデンサCa5との直列回路を介して接地され、インダクタSL1とコンデンサCa5との接続点はドレイン電圧端子Vdd1に接続されている。また、電界効果スイッチングトランジスタFET Q1のゲートとバイポーラスイッチング素子Q2のコレクタとの接続点は、コンデンサCa6を介して接地されると共にゲート電圧端子Vgにも接続される。
【0033】
更に、バイポーラスイッチング素子Q2のエミッタは接地され、ベースは伝送線路SL3の一端に接続される。バイポーラスイッチング素子Q2のコレクタは、ストリップライン等からなるインダクタSL2とコンデンサCa7との直列回路を介して接地され、インダクタSL2とコンデンサCa7との接続点は、コレクタ電圧端子Vcに接続される。また、インダクタSL2とコンデンサCa7との接続点は、バイポーラスイッチング素子Q2のベースと伝送線路SL3の一端との接続点にも接続される。伝送線路SL3の他端は、コンデンサCa8を介して接地されると共に入力端子Pinに接続される。
【0034】
尚、図2及び図3の等価回路において伝送線路及びインダクタはストリップラインで構成されることが多いものの、マイクロストリップライン、コプレーナガイドライン等で構成されていてもよい。また、スイッチ回路のスイッチング素子としてpinダイオードを用いたが、これはSP3T(Single Pole 3 Throw)等のGaAsスイッチを用いても良い。さらにトランジスタはQ1をFET、Q2をB−Trとしたが、それぞれ他の種類のトランジスタでも良い。例えば、Si−MOSFET、GaAsFET、Siバイポーラトランジスタ、GaAsHBT(ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)、HEMT(高電子移動度トランジスタ)等があげられる。もちろん、いくつものトランジスタを集積化したMMIC(モノリシックマイクロ波集積回路)を用いても良い。また、本実施例では伝送線路SL3とトランジスタQ2の間を直接繋いでいるが、抵抗を介して接続しても良い。
【0035】
アンテナスイッチモジュールと高周波増幅器との間の位相調整回路は、伝送線路またはハイパスフィルタやローパスフィルタ等のLC回路を挿入することで実施できる。この位相調整回路による調整方針としては図6に示すように、アンテナスイッチモジュールと高周波増幅器とを繋ぐ接続基準面から高周波増幅器側を見たときのインピーダンスZ1と、前記接続基準面からアンテナスイッチモジュール側を見たときのインピーダンスZ2との関係が、Z1の位相θの共役整合の関係にある位相をθ1としたとき、θ1の180度逆の位相θ0が最良の位相調整位置である。ここでは前記Z2の位相θ2をθ1に対し180度±120度の非共役整合領域に位相調整するもので、より好ましくは180度±90度、更に好ましくは180度±45度の非共役整合領域に位相調整するものである。
【0036】
実際の調整手段としては、先ず、位相調整回路のアンテナスイッチモジュール側からアンテナスイッチを見たときのインピーダンスZ3の位相θ3がスミスチャート上でθ0に対し反時計回り方向にある場合は、狙いの位相領域θ2がθ3よりも最良位相θ0に近づくように、LC回路からなるローパスフィルタを挿入するか、あるいは現在の伝送線路ASL1の長さを長くする方向に調節し、必要に応じてL5の長さや幅、LPF送信端子側の並列Cの容量値等も調整して、θ3を時計回り方向に移動させて調整する。
また、逆に位相調整回路のアンテナスイッチモジュール側からアンテナスイッチを見たときのインピーダンスZ3の位相θ3がθ0に対し時計回り方向にある場合は、狙いの位相領域θ2がθ3よりも最良位相θ0に近づくように、LC回路からなるハイパスフィルタを挿入するか、あるいは現在の伝送線路ASL1の長さを短くする方向に調節し、必要に応じてL5の長さ、幅、LPF送信端子側の並列Cの容量値等も調整して、θ3を反時計回り方向に移動させるのである。
このような位相調整回路及び調整手段をとることによって、必要な基本周波数帯域での挿入損失を最小に抑えると共に、不用なn倍周波数帯域、特に2倍周波数帯域での高調波減衰量を最大にすることが出来る。
【0037】
さて、図1の積層構造については、図2の等価回路で示されるアンテナスイッチモジュールと図3の等価回路で示される高周波増幅器を一つの積層体内に収めた複合積層モジュールのうち上部の1〜3層、中間の7〜8層及び下層の13〜15層の誘電体グリーンシートを抜き出した展開図である。誘電体グリーンシートは▲1▼が最上層で以下順に15層で構成され、最後のシート(15)は積層体の裏面を示している。
本実施例で使用した誘電体グリーンシート(以下、グリーンシート或いはシートと言う。)は950℃以下の低温焼成が可能なLTCC材料からなる。例えば、Al換算で10〜60質量%、SiO換算で25〜60質量%、SrO換算で7.5〜50質量%、TiO換算で20質量%以下のAl,Si,Sr,Tiと、Bi換算で0.1〜10質量%、NaO換算で0.1〜5質量%、KO換算で0.1〜5質量%、CuO換算で0.01〜5質量%、MnO換算で0.01〜5質量%のBi、Na、K、Cu、Mnをそれぞれ含有した誘電体組成物が用いられる。
【0038】
グリーンシートは伝送線路や容量を形成しやすいようにシート厚みは40〜200μmのものを使用した。電極材は銀系のものを用いた。このグリーンシートの各層に伝送線路やコンデンサ容量を電極パターンにより形成し、適宜スルーホールを設けて回路を構成した。このグリーンシートを順次積層圧着し、950℃で焼成することにより高周波部品が複合化された積層体モジュールが得られる。積層体の大きさは横13.75mm×縦8mm×高さ0.75mm程度であり、積層体の上面には図4に示すようにダイオードやトランジスタ及びチップインダクタ、チップコンデンサ、抵抗体を搭載し、その上に金属ケース(図示せず)を被せて完成品とする。完成後の全高は1.8mm程度である。ただし、金属ケースの代わりに、樹脂封止パッケージとしても良く、この場合の全高は1.5mm程度である。
【0039】
積層体内の概略構成は、アンテナスイッチモジュール側は、上部層に分波器及びローパスフィルタを構成する伝送線路L1、L2、L3、L4等を、中間層に分波器、スイッチ回路及びローパスフィルタを構成するコンデンサ容量C1、C3、C6、C10等を、下部層にスイッチ回路を構成する伝送線路L5、L6、L7、L8、L9、L10等が主に形成されている。一方高周波増幅器側は、上部層に初段整合回路の主に伝送線路を、中間層に初段、後段整合回路の主にコンデンサ容量を、下部層にサーマルビアや後段整合回路の主に伝送線路、電源供給用ラインが主に形成されている。グランド電極は第2、3、8、13、14、15層にそれぞれG1、G2、G3、G4、G5、G6と設けられている。本例では中間層を省略しているのでグランド電極や伝送線路、コンデンサ容量の全てを表していないが、概略上記のような配置によってそれぞれ電極パターンにより形成されている。積層体への搭載部品あるいは基板外付け部品は、上記したようにダイオードD1〜D6、トランジスタQ1〜Q3、チップコンデンサC5、C8、Ca5〜Ca7、抵抗体R1〜R3などがある。
【0040】
高周波増幅器とアンテナスイッチモジュールの接続は上層にあり、相互干渉を避けるためにグリーンシート▲1▼の伝送線路ASL1(高周波増幅器側の線路)とグリーンシート▲2▼の伝送線路ASL2(アンテナスイッチモジュール側の引廻し線路)とは層を変えて且つ上下に重ならないような位置に形成している。本例では両者の間に位相調整用のハイパスフィルタを介在させているが、これはLC回路をチップインダクタとチップコンデンサで構成し積層体の上面に搭載している。これにより積層体モジュールを作成した後でも調整が出来るので、試作調整に時間がかからず望ましい。また伝送線路ASL1とASL2上下異なる層で且つ投影上で干渉しない位置に設けたので両高周波部品間の干渉をここでも避けることが出来ている。また、表層において、ASL1とシールド電極を挟んでアンテナスイッチ側には、ローパスフィルタよりもアンテナ側の回路パターンが存在するため、ASL1とこのパターンが電磁気的な結合を起こすと、ローパスフィルタを介さず、不要高周波電力がそのままアンテナから出力されることとなる。本実施例のようにこの間をシールド電極で分離することによって、上記のような結合を回避することができ、高周波特性の向上に役立っている。
【0041】
図1、図4に示すようにこの積層体モジュールは、高周波増幅器を構成する電極パターンは左側領域に、他方アンテナスイッチモジュールを構成する電極パターンは右側領域に形成し、グリーンシートは積層方向全てに渡って2つの領域に区分して構成している。さらに第1層の左右領域の間に帯状のシールド電極SGを設け、このシールド電極SGから積層方向の全層にわたってスルーホール電極HGを縦列して設けている。スルーホール電極HGは、シールド電極SGから3層目のグランド電極G2、8層目のグランド電極G3、13層目のグランド電極G4そして最下層のグランド電極G6にも繋がっており、両高周波部品間の相互干渉を抑制するとともに、上下方向にある電極パターン間の相互干渉の抑制にも効果がある。寸法配置的に余裕がある場合は、上述した結果の通り、全層のグリーンシートに帯状のシールド電極SGを設けることが望ましい。しかし多くの場合それが出来ないのでグランド電極を兼用して用いてシールド電極SGの作用を引き出すことができる。シールド電極を設けるにしても、グランド電極を兼用するにしても、これらは伝送線路の電極パターンを形成したグリーンシート上に設けるか、あるいは当該シートの上下何れかのシートに設けることが望ましい。
【0042】
縦列したスルーホール電極HGは、その間隔を考慮する必要がある。出来るだけ間隔が広がらない方が良いが、製造上また相互干渉の抑制効果の傾向からスルーホール電極HGの間隔gは、干渉を防ぎたい最も高い周波数の波長(λ)の1/4以下とする必要がある。実際のところではほぼλ/10〜λ/50程度で遮蔽効果が高まることが分かった。この実施例では間隔gは不等間隔であるが、おおよそDCS帯の3倍波(5.4GHz近傍)のλ/20(略1mm)〜λ/25程度とした。
このように縦列したスルーホール電極HGは間欠的に設けているので層間の密着強度が高まり強度が増すと言う効果も備えている。ここでスルーホールは必ずしも直線上に設ける必要は無く、例えば図1の7層目及びそれ以下の層で見られるように電極パターンの配置等を考慮し適宜ずらして設けてもよい。さらに、図5に示すように縦列したスルーホール電極HGL1とHGL2を並列に、かつ間隙を埋めるようにずらして設けることもできる。この場合、より高いシールド効果が期待できる。余裕があれば3列以上に並列して設けても良いことはもちろんである。
以上の複合積層モジュールは、シールド電極SG及び/又はグランド電極とスルーホール電極HGによるグランド遮蔽効果により両者高周波部品間のノイズ等の相互干渉が無くなり、高周波増幅器の発振等の不安定動作を防止できる。また必要信号(送信信号)と不要信号とのスプリアス発生を抑えることができ、通過特性の悪化を防止できる。さらに、高周波部品を一つの積層体の中に集約したのでその占有面積は、従来のパワーアンプとアンテナスイッチを別々に基板に実装した場合に比べて約50%の小型化が出来ており、携帯電話などの通信機に搭載することで小型軽量化のニーズに答えることが出来る。
【0043】
図2に示したアンテナスイッチモジュールの等価回路、図3に示した高周波増幅器の等価回路は一例である。例えば、スイッチ回路はpinダイオードを用いた例を示したが、SPDT(Single Pole Dual Throw)、SP3T等のSPnT型のGaAsスイッチを用いてスイッチ回路を構成することも出来る。この場合、単純にpinダイオードスイッチをSPDTのGaAsスイッチに置き換えた場合、pinダイオードスイッチで必要なλ/4ラインが不要となるため、積層体内にその分の余裕ができる。このため、このスペースを削減したり、新たに機能素子を形成するなどして更なる小型化、高集積化に有利である。また、分波器まで含めた全体を置き換えることもできる。この場合、トリプルバンドアンテナスイッチを例にとると、SP5TのGaAsスイッチで置き換えれば全経路のスイッチングが可能となる。その上、上記したようにλ/4ラインが数本不要となり更なる小型化、高集積化に有利である。ただし、送信側のローパスフィルタや特性を満足させるために挿入する各種フィルタ類は積層体および/または搭載部品で構成することになる。また、この場合、アンテナと直接接続することになるため、GaAsスイッチは静電気サージ対策が施されていることが望ましい。スイッチ自体にサージ未対策のものを使用する場合は、アンテナとGaAsスイッチの間にLC回路等からなるフィルタなどのサージ対策回路を挿入する必要がある。また、増幅器回路側は、半導体素子Q3と電源供給回路を同様に付加して増幅回路を3段、またそれ以上の多段となしハイパワーアンプとして構成することも出来る。
本発明の複合積層モジュールでは、アンテナスイッチモジュールと高周波増幅器の間にカプラ回路やアイソレータ回路を備えても良く、受信系経路にはSAWフィルタを挿入しても良い。また、アンテナスイッチモジュール回路とカプラ回路を複合積層モジュールとしても良い。これらの高周波部品を複合積層モジュール化したときにも、高周波部品回路間に本発明によるシールド電極あるいは縦列したスルーホール電極を形成して相互干渉を抑制することが有効である。
【0044】
また、本発明で用いられる送受信系システムとしては、上記した以外にもPDC800帯域(810〜960MHz)、GPS帯域(1575.42MHz)、PHS帯域(1895〜1920MHz)、Bluetooth帯域(2400〜2484MHz)や、米国で普及が見込まれるCDMA2000、中国で普及が見込まれるTD−SCDMA、欧州で普及が見込まれるW−CDMAなどを組み合わせたマルチバンドアンテナスイッチ回路の場合も同様の効果が期待できる。これらの場合の回路を用いてデュアルバンド、3バンド、4バンド、5バンド等のマルチモードマルチバンドのアンテナスイッチ回路が得られる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、アンテナスイッチモジュールと高周波増幅器を一つの積層体内に一体化した小型軽量の複合積層モジュールとなり、さらに両者間の相互干渉が防止され、高周波増幅器の発振等の不安定動作を防止し小型化と高効率化が達成できる。また、必要な基本周波数帯域での挿入損失を最小に抑えると共に、不用周波数帯域での高調波減衰量を最大にして損失が無く変換効率の高いアンテナ出力特性の優れた複合積層モジュールとなる。
そして、複合積層体モジュールとしての強度や品質も安定し安価に提供することができ、これを用いた小型で高性能な通信機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合積層モジュールの誘電体グリーンシートの一部展開図である。
【図2】本発明の一実施例のトリプルバンド用アンテナスイッチモジュールの等価回路図である。
【図3】本発明の一実施例の高周波増幅器の等価回路図である。
【図4】本発明の複合積層モジュールのX−X断面図である。
【図5】縦列したスルーホール電極の他の実施例を示す平面図である。
【図6】位相調整回路の調整手段、指針を説明するスミスチャートの説明図である。
【図7】縦列したスルーホール電極を設けた場合で、スルーホールの間隔とアイソレーションの関係を示す特性線図である。
【図8】シールド電極と縦列したスルーホール電極を設けた場合で、スルーホールの間隔とアイソレーションの関係を示す特性線図である。
【図9】シールド電極を設けた場合で、その配置位置とアイソレーションの関係を示す特性線図である。
【図10】本発明のシミュレーションモデルを示す積層体の斜視図である。
【図11】本発明の高周波複合部品、複合積層モジュールの形態を説明するブロック図である。
【符号の説明】
ASM:アンテナスイッチモジュール
HPA:ハイパワーアンプ
Dip:ダイプレクサ(分波器)
SW:スイッチ回路
LPF:ローパスフィルタ回路
SAW:弾性表面波フィルタ
L、SL、ASL:インダクタ、伝送線路
C、Ca:コンデンサ
Q1、Q2:半導体スイッチング素子
SG:シールド電極
HG:スルーホールによるシールド電極
S1、S2:ストリップライン
T:積層体
h:電極の無い部分
g:スルーホール間の間隔

Claims (10)

  1. 複数の誘電体層を積層してなる積層体に複数の高周波部品を備え、前記高周波部品の回路の一部は電極パターンと誘電体層とからなる積層体内に、前記電極パターンにより構成し、一部の回路は前記積層体上に配置して構成した複合積層モジュールであって、前記高周波部品の回路間の相互干渉を抑制するために、前記積層体の誘電体層にシールド電極あるいは縦列したスルーホール電極を形成したことを特徴とする複合積層モジュール。
  2. 通過帯域が異なる複数の送受信系に信号を分波する分波回路と、前記分波回路に接続され、前記各送受信系のそれぞれに送信系と受信系を切り替えるスイッチ回路を有し、前記スイッチ回路の各送信系にローパスフィルタを有し、前記分波回路はLC回路で構成され、前記スイッチ回路はスイッチング素子と伝送線路を主構成とし、前記ローパスフィルタはLC回路で構成され、前記分波回路のLC回路、前記ローパスフィルタのLC回路及び前記スイッチ回路の伝送線路の少なくとも一部は、電極パターンと誘電体層との積層体内に、前記電極パターンにより構成し、前記スイッチング素子は前記積層体上に配置して構成されたアンテナスイッチ積層モジュールと、
    少なくとも半導体素子と電源供給回路と整合回路とを有し、前記電源供給回路と整合回路を構成する伝送線路及びLC回路の少なくとも一部は、電極パターンと誘電体層との前記積層体内に、前記電極パターンにより構成し、前記半導体素子は前記積層体上に配置して構成された高周波増幅器積層モジュールと、
    前記高周波増幅器積層モジュールと前記アンテナスイッチ積層モジュールを繋ぐ位相調整回路を、伝送線路あるいはLC回路で構成し、この伝送線路あるいはLC回路の少なくとも一部は、電極パターンと誘電体層との前記積層体内に、前記電極パターンにより構成し、
    前記アンテナスイッチ積層モジュールの領域と前記高周波増幅器積層モジュールの領域は、前記積層体の誘電体層に設けたシールド電極あるいは縦列したスルーホール電極を介して略2つの領域に分けて形成されていることを特徴とする複合積層モジュール。
  3. 前記シールド電極は、少なくとも前記積層体の伝送線路を設けた誘電体層及び/又は当該誘電体層の上下何れかの層に設けることを特徴とする請求項1又は2記載の複合積層モジュール。
  4. 前記縦列したスルーホール電極は、前記積層体の誘電体層に設けたシールド電極に繋がっており、かつ中間の誘電体層に設けたグランド電極とも繋がった箇所を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の複合積層モジュール。
  5. 前記縦列したスルーホールの間隔は、前記複数の送受信系のうち干渉を防ぎたい最も高い周波数のλ/4以下としたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の複合積層モジュール。
  6. 前記縦列したスルーホールの間隔をλ/10〜λ/50としたことを特徴とする請求項5記載の複合積層モジュール。
  7. 前記積層体の上層に帯状のシールド電極を設け、以下の誘電体層には適宜複数のグランド電極を介在させ、前記シールド電極と前記グランド電極に繋がる縦列したスルーホール電極を設け、前記上層のシールド電極と下層のグランド電極間を前記スルーホール電極で接続して左右2つの領域をシールドすると共に、前記グランド電極で積層方向の領域もシールドすることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の複合積層モジュール。
  8. 前記縦列したスルーホール電極を、スルーホール間の間隙を埋めるようにずらして複数列設けたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の複合積層モジュール。
  9. 前記高周波増幅器積層モジュール側の出力整合回路の伝送線路と、前記アンテナスイッチ積層モジュール側のローパスフィルタのインダクタとは、上下異なる層で且つ積層方向に干渉しない位置に前記シールド電極を介して配置されていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の複合積層モジュール。
  10. 請求項1〜9の何れかに記載の複合積層モジュールを搭載したことを特徴とする通信機。
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