JP2004128338A - 電子ビーム近接露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アライメントに要する時間を短縮し、マスクパターンを簡単にかつ精度よくウエハの各ダイに転写する。
【解決手段】所定の工程時におけるダイのアライメント情報を記憶するステップ1と、この情報より次に転写するダイのアライメント位置を算出するステップ2と、算出結果に基いて次に転写するダイを位置決めするステップ3と、その際に、マスクに設けられた位置合わせ用マークとダイに設けられた位置合わせ用マークとを撮像し、撮像した情報よりダイの位置決め結果を算出するステップ4と、ステップ2で算出されたアライメント位置とステップ4で算出された位置決め結果とを比較するステップ5と、マスクとダイとの位置ズレ量が所定の値β未満になるように位置合せを行い及び/又は電子ビームの入射角度を制御するステップ6と、マスクパターンをウエハ上のレジスト層に転写するステップ7と、を含む。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子ビーム近接露光方法に係り、特に電子ビームを用いて半導体ウエハに近接配置されたマスクのマスクパターンをウエハ上のレジスト層に等倍転写する電子ビーム近接露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電子ビーム近接露光装置は、米国特許第5,831,272号(日本特許第2951947号に対応)に開示されている(特許文献1)。
【0003】
図16は上記電子ビーム近接露光装置の基本構成を示す図である。この電子ビーム近接露光装置10は、主として電子ビーム15を発生する電子ビーム源14と、電子ビーム15を平行ビームにするレンズ16及び整形アパーチャ18を含む電子銃12と、主偏向器22、24及び副偏向器26、28を含み、電子ビームを光軸に平行に走査する走査手段20と、マスク30とから構成されている。
【0004】
マスク30は、表面にレジスト層42が形成されたウエハ40に近接するように(たとえば、隙間が50μmとなるように)配置される。この状態で、マスク30に垂直に電子ビームを照射すると、マスク30のマスクパターンを通過した電子ビームがウエハ40上のレジスト層42に照射される。
【0005】
また、走査手段20は、図17に示されるように電子ビーム15がマスク30の全面を走査するように電子ビームを偏向制御する。これにより、マスク30のマスクパターンがウエハ40上のレジスト層42に等倍転写される。
【0006】
この電子ビーム近接露光装置10は、図18に示されるように真空チャンバ50内に設けられている。また、真空チャンバ50内には、ウエハ40を吸着するために静電チャック60と、この静電チャック60に吸着されたウエハ40を水平の直交2軸方向に移動させるとともに、水平面内で回転させるためのθXYステージ70が設けられている。θXYステージ70は、マスクパターンの等倍転写が終了するごとにウエハ40を所定量移動させ、これにより1枚のウエハ40に複数のマスクパターンが転写できるようにしている。このような転写方式はダイバイダイ(Die by Die)方式と称されている。なお、図18上で、ウエハ40の導通をとるために、ウエハ40の上面に押し当てられた導通ピン80が設けられる。
【0007】
ところで、ウエハはそれぞれマスクパターンの異なる複数のマスクを用いて複数回露光され、これにより集積回路が形成される。そして、各マスクパターンの露光時には、露光するマスクパターンが、既に露光済みのマスクパターンと所定の位置関係になるようにマスクとウエハとを相対的に位置決めする必要がある。
【0008】
ところが、マスクとウエハとの位置決めを精度よく行っても、例えばウエハが露光工程等を経て設計値に対して伸縮している場合には、露光されるマスクパターン同士がずれるという問題がある。
【0009】
この問題を解決するために、マスクとウエハの倍率補正量を求める倍率補正量検出方法が提案されている(特許文献2)。この文献には、マスクをウエハに近接配置し、マスクパターンをウエハ上にX線露光する方法が開示され、また、前記倍率補正は、マスクを局所的に加熱して熱変形させたり、マスクに外部から応力を加えてマスクを変形させることによって行うことが開示されている。
【0010】
【特許文献1】
米国特許第5,831,272号
【0011】
【特許文献2】
特開2000−353647
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のダイバイダイ(Die by Die)方式はマスクとウエハとの位置決め(アライメント)に要する時間がかかり、その結果スループットが低いという大きな問題がある。
【0013】
一方、アライメント時間を短縮した場合、位置決め精度が犠牲になる懸念も大きい。また、例えばウエハが露光工程等を経て設計値に対して伸縮している場合、特許文献2に記載のようにマスクを熱や外力によって変形させてマスクとウエハとの倍率を補正しても、精度よく変形させることが難しく、またマスクの変形の度合いを確認する必要があり、簡単に倍率補正を行うことができないという問題もある。
【0014】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、アライメントに要する時間を極力短縮し、マスクパターンを簡単にかつ精度よくウエハの各ダイに転写することができる電子ビーム近接露光方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために、本発明は、ウエハにマスクを近接配置し、前記ウエハの各ダイ毎にアライメントを行い、電子ビームによって前記マスクを走査することにより該マスクに形成されたマスクパターンを前記ウエハ上のレジスト層に転写する電子ビーム近接露光方法において、所定の工程時における前記ダイのアライメント情報を記憶するステップであるステップ1と、前記記憶したアライメント情報より次に転写するダイのアライメント位置を算出するステップであるステップ2と、前記算出結果に基いて次に転写するダイを転写する位置に位置決めするステップであるステップ3と、前記ダイが転写する位置に位置決めされた際に、前記マスクに設けられた位置合わせ用の第1のマークと該ダイに設けられた位置合わせ用の第2のマークとを撮像し、該撮像した情報より該ダイの位置決め結果を算出するステップであるステップ4と、前記ステップ2で算出されたアライメント位置と前記ステップ4で算出された位置決め結果とを比較するステップであるステップ5と、前記比較結果より前記マスクと前記ダイとの位置ズレ量が所定の値β未満になるように位置合せを行い及び/又は前記電子ビームの入射角度を制御するステップであるステップ6と、前記マスクパターンを前記ウエハ上のレジスト層に転写するステップであるステップ7と、を含むことを特徴とする電子ビーム近接露光方法を提供する。
【0016】
本発明によれば、ダイバイダイ(Die by Die)方式の電子ビーム近接露光方法において、算出された次に転写するダイのアライメント位置と撮像した情報より算出された位置決め結果とが比較され、この比較結果が所定の値β以上の場合には、該比較結果が所定の値β未満になるように位置合せを行い及び/又は前記電子ビームの入射角度を制御する。一方、この比較結果が所定の値β未満の場合にはそのまま転写がなされる。したがって、アライメントに要する時間を極力短縮化し、マスクパターンを簡単にかつ精度よくウエハの各ダイに転写することができる。
【0017】
なお、「所定の工程時」とは、あるダイのアライメントが終了し、そのダイの精確なアライメント情報が得られるようになったとき、又は、アライメント終了後にそのダイの転写が終了したときを意味する。
【0018】
また、ステップ6における、「電子ビームの入射角度を制御する」とは、次工程であるステップ7での転写において、電子ビームの入射角度が所望の値になるように、電子ビーム近接露光装置の副偏向器の制御データを準備すること等を指す。
【0019】
ダイバイダイ方式の電子ビーム近接露光方法における「アライメント」とは、マスク(本発明では、位置合わせ用の第1のマーク)とウエハ(本発明では、位置合わせ用の第2のマーク)との相対的な位置ズレ量を求め、この位置ズレ量が所定の値未満になるように機械的な位置合せを行う、電子ビームの入射角度を制御する、又は、この両者を行う動作を指す。
【0020】
本発明において、前記ステップ5における比較結果が所定の閾値α未満の場合には、この比較結果となる度数をカウントし、このカウント結果が所定の度数Mとなった場合には、以降の工程において所定の数毎のダイでは前記ステップ4、ステップ5及びステップ6を省略することが好ましい。
【0021】
このように、アライメントにおける誤差が閾値α未満であれば、フィードバック方式のアライメントを行わず、フィードフォワード方式の位置決めでも所定精度が得られる確率は高い。したがって、各ダイ毎にフィードバック方式のアライメントを行わず、たとえば2ダイ毎、3ダイ毎にフィードバック方式のアライメントを行い、それ以外のダイではフィードフォワード方式の位置決めを行える。
これにより、アライメントに要する時間が大幅に短縮化できる。
【0022】
また、本発明において、前記ウエハの各ダイ毎の転写は、該ウエハの外周部のダイより該ウエハの中央部のダイに向かう順序で行うことが好ましい。
【0023】
マスク又はウエハが露光工程等を経て設計値に対して伸縮して誤差を生じる場合、通常はウエハの外周部における誤差の方がウエハの中央部における誤差より大きい。したがって、このように、ウエハの各ダイ毎の転写を、ウエハの外周部のダイよりウエハの中央部のダイに向かう順序で行った場合、ウエハの外周部のダイでのアライメントにおける誤差が閾値α未満であれば、ウエハの中央部のダイでのアライメントにおける誤差はこれより小さい確率が高い。したがって、アライメントにおける誤差が閾値α未満となった以降のダイでのフィードバック方式のアライメントを全て省くことも可能となる。これにより、アライメントに要する時間が大幅に短縮化できる。
【0024】
また、本発明において、1枚のウエハにおける前記ステップ5の比較結果を集計し、統計処理を行い、該処理結果によって以降のウエハにおける前記ステップ4、ステップ5及びステップ6を省略するダイの頻度を増減することが好ましい。
【0025】
同一ロットのウエハ間では機械的特性、熱的特性等は揃っている傾向が強い。
したがって、同一ロットのウエハを1枚処理した結果を統計処理してみれば、他のウエハでの結果も類推できることが多い。このような場合、1枚目のウエハにおけるフィードバック方式のアライメントを行うダイの頻度を多少多めにして安全を図ったとしても、2枚目のウエハ、3枚目のウエハ等におけるフィードバック方式のアライメントを行うダイの頻度をこれより減らしても十分である統計結果が得られることは多い。したがって、この方式を採用することにより、アライメントに要する時間が大幅に短縮化できる。
【0026】
また、本発明において、前記ステップ6における位置合せ及び/又は電子ビームの入射角度制御は、前記第1のマークと前記第2のマークとのX方向のずれ量、前記第1のマークと前記第2のマークとのY方向のずれ量、前記第1のマークと前記第2のマークとのθ方向のずれ量、及び、前記マスクのマスク歪みを基になされることが好ましい。
【0027】
このように、位置合せ及び/又は電子ビームの入射角度制御を上記の4つの値に基いて行えば、位置決め精度が容易に得られるからである。
【0028】
また、本発明において、前記ステップ6における位置合せは前記第1のマークと前記第2のマークとのX方向のずれ量、及び、前記第1のマークと前記第2のマークとのY方向のずれ量を基になされ、前記電子ビームの入射角度制御は前記第1のマークと前記第2のマークとのθ方向のずれ量、及び、前記マスクのマスク歪みを基になされることが好ましい。
【0029】
このように、マーク同士のXY方向のずれ量補正は、XY方向の微動調整によるのが容易である。また、θ方向のずれ量補正、マスクのマスク歪み量補正は、電子ビームの入射角度制御によるのが容易である。
【0030】
特に、θ方向のずれ量補正をウエハステージ等の微動調整によって行った場合、マスクとウエハとの相対的な回転が生じ、ウエハ上の異なる位置のダイにおいては更にθ方向のずれ量補正が必要になり、計算等が煩雑になる。これに対し、θ方向のずれ量補正を電子ビームの入射角度制御によって行えば、マスクとウエハとの相対的な回転が生じないので、このような不具合は生じない。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電子ビーム近接露光方法の好ましい実施の形態について説明する。先ず、添付図面に従って本発明に係る電子ビーム近接露光方法に使用される電子ビーム近接露光装置(主にハードウェア)の好ましい実施の形態について説明し、次に、これを使用した電子ビーム近接露光方法の流れ(主にソフトウェア)ついて説明する。
【0032】
図1は、本発明に係る電子ビーム近接露光方法に使用される電子ビーム近接露光装置の転写部の上面図である。図2は、図1のA−A線矢視図である。
【0033】
これらの図面に示されるように、この電子ビーム近接露光装置には、マスク32に対向して4つの顕微鏡撮像装置AX1、AY1、AX2、AY2が設けられている。これらの顕微鏡撮像装置AX1、AY1、AX2、AY2は、電子ビームによる露光時に電子ビームを遮ることがないように撮影光軸がマスク面に対して斜めになるように配置されている。なお、電子ビーム近接露光装置としての主要な構成は、図16乃至図18に示したものと同様のため、その詳細な説明は省略する。
【0034】
図3は電子ビーム近接露光装置の転写部を拡大した上面図である。同図において、ウエハ44は、θXYステージ70上の静電チャック60によって吸着されている。
【0035】
このウエハ44には、ウエハ44の各チップの位置決めや、各チップの伸縮率を測定するための4組のウエハマークMWX1 、MWX2 、MWY1 、MWY2 (図4参照)がチップが形成される領域外に設けられている。
【0036】
一方、マスク32には、破線で示される領域内にマスクパターンが形成されており、破線で示される領域外に前記ウエハマークMWX1 、MWX2 、MWY1 、MWY2 との関係でマスク32とウエハ44とのx方向、y方向のずれ、及びxy平面の回転方向のずれ、及びチップのx方向及びy方向の伸縮率を検出するための4つのマスクマークMMX1 、MMX2 、MMY1 、MMY2 が設けられている。
【0037】
図5及び図6により上記ウエハマーク及びマスクマークの詳細について説明する。図5は図3の符号Bで示した部分の拡大図であり、図6は図5のC−C線に沿う断面図である。図5に示されるように、マスク32には、マスクマークMMX1 が形成され、マスク32を介してその下側のウエハマークMWX、MWXが透視できるようになっている。
【0038】
マスク32に形成されるマスクマークMMX1 は、5×3個の小さな開口によって構成されており、一方、ウエハマークMWXは、14×3個の凸部によって構成されている(図5、図6参照)。なお、ウエハやマスクに形成する位置決め用のマークは、この実施の形態には限定されない。
【0039】
次に、顕微鏡撮像装置について説明する。ここでは、顕微鏡撮像装置AX1について説明するが、他の顕微鏡撮像装置AY1、AX2、AY2も同様の構成である。図7に顕微鏡撮像装置AX1の概略を示す。同図に示されるように、顕微鏡撮像装置AX1は、水平に配置されたマスク32に対して光軸の入射角が所定の角度φとなるように配設されている。
【0040】
顕微鏡対物レンズ90の前面には、カバーガラス91が取り付けられている。このカバーガラス91の表面には、導電性の薄膜91Aが蒸着され、この導電性の薄膜91Aは、導電性の保持部材92及び顕微鏡撮像装置AX1の筐体を介して接地されている。これにより、電子ビームによる転写時に散乱する電子又は2次電子がカバーガラス91の表面に帯電しないようにしている。
【0041】
なお、導電性の薄膜91Aとしては、錫酸化膜又はインジウム錫酸化膜(ITO)などが使用される。また、この実施の形態では、カバーガラス91の表面に導電性の薄膜91Aを蒸着するようにしたが、カバーガラスが設けられていない顕微鏡撮像装置の場合には、顕微鏡対物レンズ90の表面に導電性の薄膜を蒸着し、この導電性の薄膜を接地するようにする。
【0042】
また、上記導電性の薄膜91Aの代わりにメカニカルなシャッタ機構を設け、電子ビームによる転写時には、シャッタ機構を閉じて顕微鏡撮像装置の光学部材を遮蔽し、撮像時にはシャッタ機構を開くようにしてもよい。なお、この場合のシャッタ機構は、電子が帯電しないものが使用される。
【0043】
この顕微鏡撮像装置AX1の内部には、照明手段が設けられている。すなわち、照明手段は、白色光源93、レンズ94、反射ミラー95及びハーフミラー96から構成されており、白色光源93から出射された白色照明光は、レンズ94によってほぼ平行光にされ、反射ミラー95、ハーフミラー96、対物レンズ90及びカバーガラス91を介してマスク32及びウエハ44を照明する。
【0044】
このようにして照明されたマスク32のマスクマーク及びウエハ44のウエハマークでの散乱光は、顕微鏡対物レンズ90、ハーフミラー96を介して撮像部97に入射して撮像される。
【0045】
図8(A)に示されるようにマスクマークMMX及びウエハマークMWXは、顕微鏡撮像装置の焦点面F上にマークの一部が位置するように、各マークの長さや撮影光軸の入射角φなどが決定されている。なお、図8(A)上で、Pは白色照明光の正反射光、Q、RはそれぞれマスクマークMMX及びウエハマークMWXでの白色照明光の散乱光、Gはマスク32とウエハ44との間隔である。
【0046】
図8(B)は顕微鏡撮像装置によって白色照明光の散乱光Q、Rが撮像された様子を示す画像である。
【0047】
次に、上記のようにして撮像されたマスクマーク及びウエハマークに基づいてマスクとウエハとのずれを検出する方法について説明する。図9(A)に示されるように撮像されたマスクマーク及びウエハマークの画像中からピントがあっている部分(枠で囲んだ部分)を、x方向に連続して抽出する。図9(B)は、このようにして抽出した画像のx方向の各位置における輝度レベルを示している。
【0048】
ここで、図9(B)に示されるように2つのマスクマークMMX、及び1つのウエハマークMWXに対応する輝度レベルについて、それぞれ3つのピークのうちの中心のピーク位置を求め、各ピーク間の距離x1 、x2 を求める。そして、マスクマークMMXとウエハマークMWXとx方向の位置ずれ量Δxは、次式、
【0049】
【数1】
Δx=(x1 −x2 )/2
によって求めることができる。
【0050】
なお、顕微鏡撮像装置AX1、AX2によってマスク32とウエハ44のx方向の2つの位置ずれ量を検出することができ、顕微鏡撮像装置AY1、AY2によってマスク32とウエハ44のy方向の2つの位置ずれ量を検出することができる。
【0051】
次に、ウエハの各チップのx方向及びy方向の伸縮率の測定方法について説明する。チップの伸縮率を測定する場合には、測定しようとするチップとマスク32とを位置決めするが、チップのy方向の伸縮率の測定する場合には、3つの顕微鏡撮像装置AX1、AY1、AX2によって検出される位置ずれ量が、同時にゼロになるようにθXYステージ70をx方向、y方向に移動させるとともに、xy平面内でθXYステージ70を回転させる。なお、この実施の形態では、チップの中心とマスクの中心とを一致させる位置決め用のマークが形成されている。
【0052】
そして、残りの顕微鏡撮像装置AY2によって検出される位置ずれ量Δyを求める。この位置ずれ量Δyは、2つのウエハマークMWY2 とマスクマークMMY2 との各距離を、図4に示されるようにy1 、y2 とすると、次式、
【0053】
【数2】
Δy=(y1 −y2 )/2
で表すことができる。このようにして求めた位置ずれ量Δyを、チップの中心から2つのウエハマークMWY2 の中心とのy方向の基準の長さで除算することにより、チップのy方向の伸縮率を求めることができる。
【0054】
同様にして、チップのx方向の伸縮率を測定する場合には、3つの顕微鏡撮像装置AX1、AY1、AY2によって検出される位置ずれ量が、同時にゼロになるようにθXYステージ70をx方向、y方向に移動させるとともに、xy平面内でθXYステージ70を回転させ、残りの顕微鏡撮像装置AX2によって検出される位置ずれ量Δxを求める。この位置ずれ量Δxは、2つのウエハマークMWX2 とマスクマークMMX2 との各距離を、図4に示されるようにx1 、x2 とすると、次式、
【0055】
【数3】
Δx=(x1 −x2 )/2
で表すことができる。このようにして求めた位置ずれ量Δxを、チップの中心から2つのウエハマークMWX2 の中心とのx方向の基準の長さで除算することにより、チップのx方向の伸縮率を求めることができる。
【0056】
図10は本発明に係る電子ビーム近接露光装置の制御部の実施の形態を示すブロック図である。同図において、中央処理装置(CPU)100は、装置全体を統括制御するもので、前述したようなウエハのx方向及びy方向の伸縮率を求めるための処理、ウエハの位置決め制御、露光時の電子ビームの偏向制御等を行う。
【0057】
4つの顕微鏡撮像装置AX1、AY1、AX2、AY2での撮像によって得られた各画像信号は、信号処理回路102に加えられる。信号処理回路102は、入力した各画像信号に基づいてマスクマークとウエハマークとの4つの位置ずれ量を算出する。
【0058】
CPU100は、信号処理回路102から入力する4つの位置ずれ量がゼロになるようにステージ駆動回路104を介してθXYステージ70をx方向、y方向に移動させるとともに、xy平面内でθXYステージ70を回転させ、これによりウエハの高精度の位置決め(ファインアライメント)を行う。
【0059】
CPU100は、マスクを走査する際の偏向量データとともにウエハの伸縮率に応じた補正データをデジタル演算回路106に供給し、デジタル演算回路106は偏向量データに基づいてマスクを走査するためのデジタル信号を主DAC/AMP108に出力し、補正データに基づいてウエハのx方向及びy方向の伸縮率に比例してx方向及びy方向の転写倍率を変更するとともに、後述するようにマスクの歪みを補正するためのデジタル信号を副DAC/AMP110に出力する。
【0060】
主DAC/AMP108は、入力したデジタル信号をアナログ信号に変換したのち増幅し、これを図16に示される主偏向器22、24に出力する。これにより、電子ビーム15は、光軸と平行な状態を維持したまま、図17に示されるようにマスク30の全面を走査するように偏向される。
【0061】
また、副DAC/AMP110は、入力したデジタル信号をアナログ信号に変換したのち増幅し、これを図16に示される副偏向器26、28に出力する。これにより、電子ビーム15は、図11に示されるようにマスク32への入射角度が制御される。
【0062】
なお、図10において、レーザ干渉計LX 、LY は、θXYステージ70の移動量をモニタするためのものである。
【0063】
いま、図11に示されるように電子ビーム15のマスク32への入射角度をΨ、マスク32とウエハ44との間隔をGとすると、入射角度Ψによるマスクパターンの転写位置のずれ量δは、次式、
【0064】
【数4】
δ=G・tan Ψ
で表される。図11上ではマスクパターンは、ずれ量δだけ正規の位置からずれた位置に転写される。
【0065】
したがって、電子ビームの走査位置に応じて入射角度Ψを変化させることにより、転写倍率を変化させることができる。なお、入射角度Ψは、マスク中心では入射角度Ψを0とし、マスク中心から遠ざかるにしたがって入射角度Ψを大きくする。
【0066】
図12は本発明に係る電子ビーム近接露光方法の動作手順を示すフローチャートである。同図に示されるように、まず電子ビーム近接露光装置にマスクをロードし(ステップS10)、続いてウエハをθXYステージ70上の静電チャック60に位置決めしたのち、該静電チャック60で吸着固定することによりウエハをロードする(ステップSS12)。続いて、ウエハに電子が帯電しないように導通ピン等によってウエハの導通をとる(ステップS14)。
【0067】
次に、ウエハの高さを検出するためのzセンサによって高さ検出を行い、ウエハの高さ調整を行ったのち(ステップS16)、ウエハの粗い位置合わせ(コースアライメント)を行う(ステップS18)。続いて、ウエハを転写位置に移動させる(ステップS20)。
【0068】
次に、マスクとウエハとの間隔(GAP)を調整する(ステップS22)。マスクとウエハとの間隔Gは、図8(A)に示されるように顕微鏡撮像装置の結像面とマスクマークMMXとの交点Qと、ウエハマークMwxとの交点Rとの線分QRを撮影画像に基づいて求め、この線分QRと撮影光軸の入射角φとから、次式、
【0069】
【数5】
G=QR・sin φ
によって求めることができる。詳しくは、特開2000−356511号公報に開示されている。なお、間隔Gの測定方法はこの実施の形態に限定されない。
【0070】
上記のようにして測定した間隔Gが所定値(例えば、50μm)となるように間隔Gを調整する。この間隔Gの値(間隔値)は、補正演算回路106Aに加えられる。なお、補正演算回路106Aは、図10に示したデジタル演算回路106中の副偏向器26、28の偏向制御を行う回路に相当する。
【0071】
次に、図3で説明したようにチップごとに伸縮率を測定(MAG測定(チップ))する(ステップS23)。
【0072】
その後、4つの顕微鏡撮像装置AX1、AY1、AX2、AY2を使用してマスクとウエハ上のチップとを精度よく位置決め(ファインアライメント)したのち(ステップS24)、電子ビームによってマスクパターンをウエハに転写する(ステップS26)。
【0073】
この転写時に補正演算回路106Aは、ウエハの伸縮率εx 、εY に基づいて転写倍率を変更するとともに、マスク歪みを補正するように電子ビームのマスクパターンへの入射角度を制御(傾き補正)する。なお、補正演算回路106Aには、ステップS32で予め測定されたマスク歪みを示すデータが入力されており、補正演算回路106Aは、例えば図13(A)に示されるようなマスク歪みを入力した場合に、図13(B)に示されるようなマスク歪みのない状態でのマスクパターンが転写されるように電子ビームの傾き補正を行う。
【0074】
ウエハへのマスクパターンの転写が終了すると、ウエハをアンロードする(ステップS28)。
【0075】
次に、電子ビーム近接露光装置を使用した電子ビーム近接露光方法の流れ(主にソフトウェア)ついて説明する。図14は、ウエハ44における各ダイD、D…の配置を示す図である。このウエハ44は直径が300mmのものであり、一辺が25mmの正方形のダイDが88個配列される構成となっている。
【0076】
図示の例は、最外周のダイD1から転写がスタートし、時計周りに順次ダイD2、ダイD3と進んでいき、ダイD15の転写が終了した状態を示している。更に転写が進行した場合、破線で示されるように、ウエハ44の外周部のダイDよりウエハ44の中央部のダイDに向かう順序で渦巻き状に転写が進行する。
【0077】
図15は、電子ビーム近接露光方法の流れを説明するフローチャートである。
以降に、図14と図15を用いて、電子ビーム近接露光方法の流れについて説明する。
【0078】
所定の工程時(図14では、ダイD15の転写が終了した時点)における、ダイD15のアライメント情報を記憶する(ステップS102)。そして、この記憶したアライメント情報より次に転写するダイD16のアライメント位置を算出する(ステップS103)。
【0079】
この算出結果に基いて次に転写するダイD16を転写する位置に位置決めする(ステップS104)。そして、マスク32に設けられた位置合わせ用の第1のマークであるマスクマーク(MMX、MMY、MMX1 、MMX2 、MMY1 、MMY2 )とダイD16に設けられた位置合わせ用の第2のマークであるウエハマーク(MWX、MWY、MWX1 、MWX2 、MWY1 、MWY2 )とを撮像し、この撮像した情報よりダイD16の位置決め結果を算出する(ステップS105)。
【0080】
このステップS103で算出されたアライメント位置とステップS105で算出された位置決め結果とを比較する。そして、この比較結果よりマスク32とダイD16との位置ズレ量が所定の値β未満になるように位置合せを行い及び/又は電子ビームの入射角度を制御する(ステップS106)。なお、所定の値βの具体例としては、5nmが採用できる。次いで、マスクパターンをウエハ32上のレジスト層に転写する(ステップS107)。
【0081】
次に、ステップS106での比較結果であるマスク32とダイD16との位置ズレ量が所定の閾値α未満であるかの有無が判断される(ステップS108)。
なお、所定の閾値αの具体例としては、5nmが採用できる。
【0082】
位置ズレ量が所定の閾値α以上である場合には、ステップS102に戻り、次のダイ(本例では、ダイD17)のアライメントが開始される。
【0083】
位置ズレ量が所定の閾値α未満である場合には、この閾値α未満となる度数をカウントし、このカウント結果が所定の度数Mとなった場合には、以降の工程において所定の数毎のダイではステップS105及びステップS106(請求項2ではステップ4、ステップ5及びステップ6に該当する)を省略する。以下、流れに従って説明する。
【0084】
ダイD16において、位置ズレ量が閾値α未満であった場合、これまでのダイDにおいて位置ズレ量が閾値α未満であった回数Nに1を加算する。すなわち、N=N+1の計算を行う(ステップS109)。そして、このNの値を所定の度数Mと比較する(ステップS110)。
【0085】
Nの値が所定の度数M未満の場合には、ステップS102に戻り、次のダイ(本例では、ダイD17)のアライメントが開始される。
【0086】
Nの値が所定の度数M又はM以上の場合には、以降の所定数毎のダイ(たとえば3枚毎)ではステップS105及びステップS106の工程が省略される。
【0087】
より具体的には、ダイD17、D18及びダイD19では、ダイDのアライメント情報の記憶(ステップS202)、次に転写するダイDのアライメント位置の算出(ステップS203)、算出結果に基いて次に転写するダイDの転写位置への位置決め(ステップS204)及び転写(ステップS207)のみが行われる。なお、このステップにおいて、ステップS202、ステップS203、ステップS204及びステップS207は、それぞれステップS102、ステップS103、ステップS104及びステップS107と同一の処理内容である。
【0088】
次いで、アライメントのスキップ回数(本例では、3回)が満了したかが判断され(ステップS212)、スキップ回数が未了の場合にはステップS202に戻り、このループが繰り返され、スキップ回数が満了した場合には、ステップS102に戻り、次のダイ(本例では、ダイD20)のアライメントが開始される。
【0089】
ステップS212からステップS102に戻るフローの場合、本例では、ダイD20のアライメントが開始されるが、このダイD20の処理において、ステップS108で位置ズレ量が所定の閾値α未満である場合には、ステップS109に進む。ステップS109では、既に所定の度数M以上となっているNの値に更に1が加算されるので、必然的に次はステップS202へと進み、以降の所定数毎のダイ(たとえば3枚毎)ではステップS105及びステップS106の工程が省略されることとなる。
【0090】
なお、図15のフローチャートでは、ステップS108において、比較結果の値が所定の閾値α未満であるかの有無が判断されて、以降の所定数毎のダイ(たとえば3枚)ではステップS105及びステップS106の工程が省略されているが、比較結果の値の大小によって工程をスキップするダイの所定毎数を変化させてもよい。
【0091】
また、既述のように、マスク又はウエハが露光工程等を経て設計値に対して伸縮して誤差を生じる場合、通常はウエハの外周部における誤差の方がウエハの中央部における誤差より大きい。したがって、所定のダイDから以降はスキップするダイの所定毎数を大幅に増やしたり、これを数段階に分けて行ったり(スキップするダイの所定毎数間隔を広げて行く)、極端な場合には所定のダイDから以降のダイでは、ステップS105及びステップS106の工程を全て省略したりするアルゴリズムを採用することもできる。
【0092】
また、本実施態様では説明を省略したが、請求項4に記載のように、1枚のウエハにおける比較結果を集計し、統計処理を行い、この処理結果によって以降のウエハにおけるステップS105及びステップS106の工程を省略するダイの頻度を増減する方法も採用できる。
【0093】
たとえば、同一ロットの1枚目のウエハでは、全ダイにおけるステップS105及びステップS106の工程を省略するダイの比率が20%であったが、1枚目のウエハでの統計処理の結果によって、2枚目のウエハでは、全ダイにおけるステップS105及びステップS106の工程を省略するダイの比率を30%とし、更に3枚目以降のウエハでは、全ダイにおけるステップS105及びステップS106の工程を省略するダイの比率を40%とするようなアルゴリズムを採用することもできる。
【0094】
また、図14では、ウエハ44の外周部のダイDよりウエハ44の中央部のダイDに向かう順序で渦巻き状に転写が進行する態様が示されているが、これ以外のダイの転写順序を採用することもできる。たとえば、図14において、ダイD1、ダイD2、ダイD3、ダイD4と1列の転写を終了させた後、ダイD5、ダイD30、ダイD29、ダイD28、ダイD27、ダイD26と次の1列の転写へと進行させ、以降も隣接する1列へと進行させる転写順序を採用することもできる。
【0095】
以上、本発明に係る電子ビーム近接露光方法の実施形態の例について説明したが、本発明は上記実施形態の例に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
【0096】
たとえば、実施形態の電子ビーム近接露光装置では、マスクとウエハとの位置合せが第1のマークであるマスクマーク(MMX、MMY、MMX1 、MMX2 、MMY1 、MMY2 )と第2のマークマークであるウエハマーク(MWX、MWY、MWX1 、MWX2 、MWY1 、MWY2 )とのX方向のずれ量、Y方向のずれ量及びθ方向のずれ量を基になされ、電子ビームの入射角度制御がマスクのマスク歪みを基になされているが、請求項6のように、マスクとウエハとの位置合せが第1のマークであるマスクマーク(MMX、MMY、MMX1 、MMX2 、MMY1 、MMY2 )と第2のマークマークであるウエハマーク(MWX、MWY、MWX1 、MWX2 、MWY1 、MWY2 )とのX方向のずれ量、Y方向のずれ量を基になされ、電子ビームの入射角度制御がマスクマークとウエハマークとのθ方向のずれ量及びマスクのマスク歪みを基になされる構成も採用できる。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ダイバイダイ(Die by Die)方式の電子ビーム近接露光方法において、算出された次に転写するダイのアライメント位置と撮像した情報より算出された位置決め結果とが比較され、この比較結果が所定の値β以上の場合には、該比較結果が所定の値β未満になるように位置合せを行い及び/又は前記電子ビームの入射角度を制御する。一方、この比較結果が所定の値β未満の場合にはそのまま転写がなされる。したがって、アライメントに要する時間を極力短縮化し、マスクパターンを簡単にかつ精度よくウエハの各ダイに転写することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ビーム近接露光装置の転写部の上面図
【図2】図1のA−A線矢視図
【図3】電子ビーム近接露光装置の転写部を拡大した上面図
【図4】チップごとの伸縮率の求め方を説明するために用いた図
【図5】図4の要部拡大図
【図6】図5のC−C線に沿う断面図
【図7】本発明に適用される顕微鏡撮像装置の概略構成図
【図8】顕微鏡撮像装置によってマスクマークとウエハマークとの位置ずれ量を検出する方法を説明するために用いた図
【図9】顕微鏡撮像装置によってマスクマークとウエハマークとの位置ずれ量を検出する方法を説明するために用いた図
【図10】本発明に係る電子ビーム近接露光装置の制御部の実施の形態を示すブロック図
【図11】副偏向器によって電子ビームの転写位置がずれる様子を示す図
【図12】本発明に係る電子ビーム近接露光方法の動作手順を示すフローチャート
【図13】マスク歪みの補正を説明するために用いた図
【図14】ウエハにおける各ダイの配置を示す図
【図15】電子ビーム近接露光方法の流れを説明するフローチャート
【図16】本発明が適用される電子ビーム近接露光装置の基本構成図
【図17】電子ビームによるマスクの走査を説明するために用いた図
【図18】本発明が適用される電子ビーム近接露光装置の全体構成図
【符号の説明】
15…電子ビーム、22、24…主偏向器、26、28…副偏向器、32…マスク、44…ウエハ、60…静電チャック、70…θXYステージ、90…顕微鏡対物レンズ、91…カバーガラス、91A…導電性の薄膜、92…導電性の保持部材、93…白色光源、97…撮像部、100…中央処理装置(CPU)、102…信号処理回路、104…ステージ駆動回路、106…デジタル演算回路、106A…補正演算回路、AX1、AY1、AX2、AY2…顕微鏡撮像装置、D…ダイ、MWX、MWY、MWX1 、MWX2 、MWY1 、MWY2 …ウエハマーク、MMX、MMY、MMX1 、MMX2 、MMY1 、MMY2 …マスクマーク

Claims (6)

  1. ウエハにマスクを近接配置し、前記ウエハの各ダイ毎にアライメントを行い、電子ビームによって前記マスクを走査することにより該マスクに形成されたマスクパターンを前記ウエハ上のレジスト層に転写する電子ビーム近接露光方法において、
    所定の工程時における前記ダイのアライメント情報を記憶するステップであるステップ1と、
    前記記憶したアライメント情報より次に転写するダイのアライメント位置を算出するステップであるステップ2と、
    前記算出結果に基いて次に転写するダイを転写する位置に位置決めするステップであるステップ3と、
    前記ダイが転写する位置に位置決めされた際に、前記マスクに設けられた位置合わせ用の第1のマークと該ダイに設けられた位置合わせ用の第2のマークとを撮像し、該撮像した情報より該ダイの位置決め結果を算出するステップであるステップ4と、
    前記ステップ2で算出されたアライメント位置と前記ステップ4で算出された位置決め結果とを比較するステップであるステップ5と、
    前記比較結果より前記マスクと前記ダイとの位置ズレ量が所定の値β未満になるように位置合せを行い及び/又は前記電子ビームの入射角度を制御するステップであるステップ6と、
    前記マスクパターンを前記ウエハ上のレジスト層に転写するステップであるステップ7と、
    を含むことを特徴とする電子ビーム近接露光方法。
  2. 前記ステップ5における比較結果が所定の閾値α未満の場合には、この比較結果となる度数をカウントし、このカウント結果が所定の度数Mとなった場合には、以降の工程において所定の数毎のダイでは前記ステップ4、ステップ5及びステップ6を省略する請求項1に記載の電子ビーム近接露光方法。
  3. 前記ウエハの各ダイ毎の転写は、該ウエハの外周部のダイより該ウエハの中央部のダイに向かう順序で行う請求項1又は2のいずれか1項に記載の電子ビーム近接露光方法。
  4. 1枚のウエハにおける前記ステップ5の比較結果を集計し、統計処理を行い、該処理結果によって以降のウエハにおける前記ステップ4、ステップ5及びステップ6を省略するダイの頻度を増減する請求項2又は3のいずれか1項に記載の電子ビーム近接露光方法。
  5. 前記ステップ6における位置合せ及び/又は電子ビームの入射角度制御は、前記第1のマークと前記第2のマークとのX方向のずれ量、前記第1のマークと前記第2のマークとのY方向のずれ量、前記第1のマークと前記第2のマークとのθ方向のずれ量、及び、前記マスクのマスク歪みを基になされる請求項1、2、3又は4のいずれか1項に記載の電子ビーム近接露光方法。
  6. 前記ステップ6における位置合せは前記第1のマークと前記第2のマークとのX方向のずれ量、及び、前記第1のマークと前記第2のマークとのY方向のずれ量を基になされ、前記電子ビームの入射角度制御は前記第1のマークと前記第2のマークとのθ方向のずれ量、及び、前記マスクのマスク歪みを基になされる請求項5に記載の電子ビーム近接露光方法。
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