JP2004126766A - 情報機器、データバックアップ方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電池7によって電力の供給がなされる主記憶としてのデータ管理用RAM2を有する携帯情報機器であって、電池7の電池電圧を検出する電圧検出回路6と、補助記憶としてのデータ保存用FROM3と、一定時間を計測するタイマー5と、電圧検出回路6により検出される電池7の電池電圧が所定の値を下回って電池7が消耗状態になると、該消耗状態の継続時間をタイマー7により計測し、該計測した継続時間が上記一定時間に達した場合にのみ、データ管理用RAM2に保存されたデータの少なくとも1部をデータ保存用FROM3に保存するバックアップエンジン1とを有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報機器に関し、特には、電子手帳、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)の携帯端末、POS(Point Of Sale)端末に代表されるハンディーターミナルなどの携帯情報機器に関する。さらには、本発明は、そのような情報機器において用いられるデータのバックアップの方法およびそれを実現するためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の携帯情報機器では、一般に記憶装置としてRAM(Random Access Memory)が用いられている。このRAMは、揮発性メモリであるため、電力が供給されなくなると、保存したデータが消失する。このため、携帯情報機器は、電源スイッチをオフにしてもRAMに電力が供給されるようになっている。RAMへの電力供給は、通常、主電源である電池またはそれとは別に設けられたバックアップ電池により行われる。例えば、特許文献1には、バックアップ電池による電力供給がなされるシステムメモリ部(RAM)を備える携帯情報端末装置が記載されている。
【0003】
上記のように電池によりRAMへの電力供給を行う場合、電池が消耗すると、RAMへの必要な電力の供給がなされなくなり、RAMに保存したデータが消失してしまう。このため、通常は、そのような電池の消耗を検知すると、利用者に対してその旨を知らせるための警告を出すようになっている。電池に2次電池(蓄電池)を用いるものでは、警告があると、ユーザは所定の手順で2次電池を充電する。携帯情報機器は、通常、ACアダプタを介してAC電源に接続することで、電力供給系統が、電池(充電式)による電力供給からACアダプタを介したAC電源による電力供給に切り替わるとともに、電池を充電できるようになっている。
【0004】
しかしながら、使用環境によっては、利用者が上記のような警告に気づかない場合がある。例えば、商品の在庫管理・発注等の用途で、携帯情報機器(ハンディーターミナル)を倉庫などの現場で使用する場合、利用者が電源を入れた状態(稼動状態)のまま携帯情報機器を現場に放置することが良くある。この場合は、電池の消耗を知らせる警告がなされても、利用者はその警告に気づかないため、RAMに保存されたデータを消失してしまうことになる。
【0005】
そこで、RAMとは別に不揮発性メモリを設けて、電池の消耗時には、RAMに保存されたデータの一部を不揮発性メモリに格納するものが提案されている。例えば、特許文献1には、システムメモリ部(RAM)に電力を供給する電池の残量を検出する電池残量検出手段を有し、この電池残量検出手段により電池残量が所定量より少なくなったことが検出されると、システムメモリ部の一部のデータをフラッシュメモリよりなる書き込み可能な不揮発性記憶手段に転送するように構成された携帯情報端末装置が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−353064号公報(第1〜2頁および図3、ならびに第5〜6および図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
電池を主電源とする携帯情報機器は、電池の消耗が検出された後もしばらく(例えば、10分程度)は、その消耗した電池からの電力供給によって稼動できるようになっており、この間に、機器本体をACアダプタを介してAC電源に接続すれば、動作を停止することなく、稼動状態を維持することが可能である。
【0008】
しかしながら、上述した不揮発性メモリへのデータのバックアップが可能な携帯情報機器は、電池の消耗を検出した時点で、RAMから不揮発性メモリへのデータ転送が行われ、データ転送後は動作を停止するように構成されている。このような構成では、警告に気づいた利用者が、ACアダプタを用いて携帯情報機器をAC電源に接続しても、RAMから不揮発性メモリへのデータ転送が行われて動作停止状態となり、稼動状態を維持することはできない。再稼動させるためには、携帯情報機器を再起動する必要があり、これは利用者の操作面における利便性を損なう。
【0009】
加えて、RAMから不揮発性メモリへのデータ転送が一旦実行されると、その間は他の動作(再起動)を受け付けないようになっているため、再起動はバックアップデータの転送の終了を待ってから行うことになる。このように再起動をすぐに行えないため、非常に不便なものとなっていた。
【0010】
本発明の目的は、上記各問題を解決し、電池の消耗が検出された後でもすぐに再稼動させることができる、情報機器およびデータバックアップ方法を提供することにある。
【0011】
本発明のさらなる目的は、そのようなデータバックアップ方法を実行するためのプログラムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報機器は、電池によって電力の供給がなされる主記憶としての揮発性メモリを有する情報機器であって、
前記電池の電池電圧を検出する電圧検出手段と、
補助記憶としての不揮発性メモリと、
一定時間を計測するタイマーと、
前記電圧検出手段により検出される前記電池の電池電圧が所定の値を下回って前記電池が消耗状態になると、該消耗状態の継続時間を前記タイマーにより計測し、該計測した継続時間が前記一定時間に達した場合にのみ、前記揮発性メモリに保存されたデータの少なくとも一部を前記不揮発性メモリに保存するバックアップ手段とを有することを特徴とする。
【0013】
本発明のデータバックアップ方法は、電池によって電力の供給がなされる主記憶としての揮発性メモリを有する情報機器において行われるデータバックアップ方法であって、
前記電池の電池電圧を検出する第1のステップと、
前記第1のステップで検出される前記電池の電池電圧が所定の値を下回って前記電池が消耗状態になると、該消耗状態の継続時間を計測する第2のステップと、
前記第2のステップで計測した継続時間が一定時間に達した場合にのみ、前記揮発性メモリに保存されたデータの少なくとも一部を補助記憶としての不揮発性メモリに保存する第3のステップとを含むことを特徴とする。
【0014】
本発明のプログラムは、電池によって電力の供給がなされる主記憶としての揮発性メモリを有する情報機器において用いられるプログラムであって、
前記電池の電池電圧を検出する第1の処理と、
前記第1の処理で検出される前記電池の電池電圧が所定の値を下回って前記電池が消耗状態になると、該消耗状態の継続時間を計測する第2の処理と、
前記第2の処理で計測した継続時間が一定時間に達した場合にのみ、前記揮発性メモリに保存されたデータの少なくとも一部を補助記憶としての不揮発性メモリに保存する第3の処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0015】
上記のとおりの本発明によれば、電池の消耗を検出した後でも、一定時間経過するまでは、揮発性メモリに保存されたデータの不揮発性メモリへの保存は行われないので、この間に、電池の消耗状態を解消するための動作、例えばAC電源への接続を行えば、情報機器は電池消耗前の稼動状態を維持することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態である携帯情報機器の概略構成を示すブロック図である。この携帯情報機器は、ハンディーターミナル、携帯電話機、PDAなどの携帯型のコンピュータ端末や電子手帳などに代表される情報処理装置であって、バックアップエンジン1、主記憶としてのデータ管理用RAM2、補助記憶としてのデータ保存用FROM(フラッシュROM(Read Only Memory))3、アプリケーション4、タイマー5、電圧検出回路6、電池7および表示部8を備える。
【0018】
電池7は、主電源であり、1次電池や2次電池(蓄電池)などの乾電池の他、リチウムイオン電池(充電式を含む)などを用いることができる。本実施形態では、電池7として充電可能な電池を使用しており、消耗時には、情報機器本体をACアダプタ(不図示)によりAC電源(不図示)に接続する、または別に用意された充電器(不図示)に装填することで電池7を充電することができるようになっている。
【0019】
データ管理用RAM2は、揮発性メモリであって、電源オン状態において電池7から必要な電力が供給される。データ保存用FROM3は、不揮発性メモリであって、電源オフ時および電池7の消耗時に、データ管理用RAM2に保存されたデータの一部または全部が格納される。
【0020】
アプリケーション4は、データのバックアップを必要とするアプリケーション、例えば電子手帳機能を提供するアプリケーションであって、データ管理用RAM2へのデータの書き込み要求、データ管理用RAM2からのデータの読み出し要求を行う。タイマー5は、一定時間をカウントするためのものである。電圧検出回路6は、電池7の電池電圧を検出するものである。この電圧検出回路6により検出された電池電圧が所定の電圧値(閾値)より低くなると、電池7が消耗したと判断される。ここで、所定の電圧値は、例えばPDAやハンディーターミナルであれば、3.4Vである。
【0021】
表示部8は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)に代表される表示デバイスよりなり、所定のメッセージ(警告用メッセージ)を表示する。この表示部8は、周知のGUI(Graphical User Interface)を用いた入力操作が可能である。このGUIにおける入力操作では、操作可能な機能や設定条件などを利用者に提示するためのメニュー、ウィンドウやアイコンなど、図形的な要素を用いた入力操作が可能で、例えばマウスで画面上の矢印(ポインタ)を移動してクリックすることで、メニューからのコマンド選択の他、ファイル操作やプログラムの起動などを行うことができる。例えば、アプリケーション4の起動やデータ入力は、このGUIにおける入力操作を用いて行うことができる。
【0022】
バックアップエンジン1は、アプリケーション4からの要求に応じて、データ管理用RAM2へのデータの書き込み、データ管理用RAM2からのデータの読み出しを行う他、電圧検出回路6による電池電圧の検出結果に応じて、表示部8における警告表示を行ったり、データ管理用RAM2に保存されたデータの一部または全部(バックアップの必要なデータ)をデータ保存用FROM3へ転送したりする。この他、バックアップエンジン1は、電源のオン状態からオフ状態への状態変化を検知すると同時に、データ管理用RAM2に保存されたデータの一部または全部をデータ保存用FROM3へ転送したり、電源のオフ状態からオン状態への状態変化を検知すると同時に、データ保存用FROM3から必要なデータを読み出してデータ管理用RAM2上に展開させたりすることができる。ここで、バックアップの必要なデータ(バックアップデータ)とは、例えば電子メールアドレスなどの個人情報、ブラウザで使用されるブックマーク(アドレス)、アプリケーションの重要な環境設定情報などである。
【0023】
次に、本実施形態の携帯情報機器において行われる、電池7の消耗時のデータバックアップ動作について具体的に説明する。
【0024】
<電池消耗前>
まず、図1を参照して電池7の消耗前の動作を説明する。図1中、実線で示した矢印a〜eは、電池7の消耗前のデータ管理用RAM2に対するデータの書き込みおよび読み出しの動作を示す。
【0025】
利用者が、表示部8上に表示されたGUI画面上で所定の入力操作を行うと、アプリケーション4が起動する。ここでは、アプリケーション4として電子手帳機能を提供するアプリケーションが起動するものと仮定する。
【0026】
アプリケーション4が起動されると、アドレス帳の画面が表示される。この画面上で、利用者がデータの入力(アドレスの更新または追加)を行い、それを保存するための入力操作を行うと、アプリケーション4は、バックアップエンジン1に対して、入力データをデータ管理用RAM2に書き込むように要求する(矢印a)。
【0027】
バックアップエンジン1は、アプリケーション4からの書き込み要求を受けると、データ管理用RAM2内の予め確保した位置(データ管理用アドレス)に入力データを一時的に保存する(矢印b)。
【0028】
なお、上記アプリケーション4の起動前に、例えば利用者が電源をオフにしていた場合は、データ管理用RAM2は、保存データが全て消失している状態(データ管理用RAM2の内容が無効の状態)になっている。この場合は、バックアップエンジン1は、データ保存用FROM3からアプリケーション4の起動に必要なデータを読み出してデータ管理用RAM2上で展開し(矢印c)、そこにアプリケーション4から受け取った入力データを書き込む。
【0029】
<電池消耗時>
次に、電池7が消耗した場合の動作を説明する。図1中、点線で示した矢印f〜kは、電池7の消耗時のデータバックアップ動作を示す。図2は、データバックアップの一手順を示すフローチャート図である。以下、図1および図2を参照してデータバックアップ動作を説明する。
【0030】
利用者が、本携帯情報機器の電源をオンにして起動すると、アプリケーション4などの利用が可能な状態(稼動状態)となると同時に、電圧検出回路6が電池7の電池電圧を常時検出する(矢印f)。この電圧検出回路6による検出結果はバックアップエンジン1へ送出され(矢印g)、バックアップエンジン1による以下のようなバックアップ動作が行われる。
【0031】
まず、ステップS10で、電圧検出回路6からの検出結果に基づいて、電池7の電池電圧が閾値を下回ったか否かを判断する。この判断が「Yes」となった場合にのみ、続くステップS11で表示部8にて警告を表示させる(矢印h)と同時に、ステップS12でタイマーを起動する(矢印i)。
【0032】
タイマーを起動すると、続くステップS13で、タイマーによる時間計測結果に基づいて、電池7の電池電圧が閾値を下回った状態(消耗状態)が一定時間継続した否かを判断する。この判断で、「Yes」となった場合は、続くステップS14で、バックアップをして装置の動作を停止する旨の警告を表示部8に表示させる(矢印j)と同時に、データ管理用RAM2からバックアップデータを読み出してデータ保存用FROM3へ転送する(矢印k)。「No」となった場合、すなわち、電池7の消耗状態を解消するための動作が行われて、電圧検出回路6にて検出される電池7の電池電圧が閾値以上になった場合は、上記ステップS10に戻る(電池7の消耗前の動作の維持)。
【0033】
データ保存用FROM3へのバックアップデータの保存が行われた場合は、その後、本携帯情報機器の動作を停止する。再起動(電源オン)時には、データ保存用FROM3から必要なデータが読み出されてデータ管理用RAM2上に展開される。
【0034】
以上のバックアップ動作によれば、電池7の消耗を検出した時点から一定時間経過するまでの間は、データ管理用RAM2からデータ保存用FROM3へのバックアップデータの転送は行われないので、この間に、電池7の消耗状態を解消するための動作、例えば電池7の充電やAC電源への切り替え動作を行った場合は、携帯情報機器を再稼動(電池7の消耗前の状態の維持)することができる。一例として、図3に、AC電源への切り替え動作を含むバックアップ動作を示す。
【0035】
図3に示すバックアップ動作は、図2に示した手順において、ステップS12のタイマー起動の後に、ACアダプタによりAC電源に接続されたか否かを判断するステップS20とタイマーによる計測時間が一定時間に達したかどうかを判断するステップS21を含む。
【0036】
ステップS20の判断で、「Yes」となった場合は、稼動状態を維持(電池7の消耗前の動作の維持)し、ステップS10に戻る。「No」となった場合には、続くステップS21で、タイマーによる計測時間が一定時間に達したかどうかを判断する。この判断で、「No」となった場合は、ステップS20に戻り、「Yes」となった場合はステップS14に移行する。この他の動作は、図2に示した動作と同じである。
【0037】
AC電源への接続を判断するには、例えば電池7からの電力供給とACアダプタを介したAC電源からの電力供給が電源ラインを介して行われるようにし、電圧検出回路6が、その電源ラインにおける電圧レベルを検出するように構成すればよい。これにより、図3に示したバックアップ動作を実現することが可能である。
【0038】
以上説明した本実施形態の携帯情報機器における、データ管理用RAM2へのバックアップデータの書き込み、データ管理用RAM2からのバックアップデータの読み出し、データ保存用FROM3へのバックアップデータの保存は、具体的には、以下のような制御を伴う。
【0039】
バックアップ制御のライブラリには、「read」、「write」関数機能などが含まれる(データを指定するための画面の表示などは必要としない)。具体的なライブラリ機能としては、
▲1▼「write」:バックアップデータの書き込み。
▲2▼「read」:バックアップデータの読み出し。
▲3▼「seek」:バックアップデータの書き込みおよび読み出し位置の変更
▲4▼「退避」:バックアップデータの退避。
▲5▼「復帰」:再起動時の退避データの復帰。
の5つがある。上記▲1▼〜▲3▼の機能についてはアプリケーション4側からの利用が可能で、残りの▲4▼および▲5▼の機能については、バックアップエンジン1側からの利用が可能である。図4に、これらライブラリ機能を利用したバックアップ制御を模式的に示す。
【0040】
図1の矢印a、bで示した、アプリケーション4による、データ管理用RAM(SDRAM)2のバックアップ対象メモリ空間へのバックアップデータ10の書き込みには、▲1▼「write」機能を利用する。この際、バックアップ対象メモリ空間は、ライブラリ側で用意する。バックアップ対象メモリ空間の容量は、仕様にもよるが、例えば8MB程度ある。図1の矢印c〜eで示した、アプリケーション4による、データ管理用RAM2(図5では、SDRAM(Synchronous Dynamic RAM))のバックアップ対象メモリ空間からのバックアップデータ10の読み出しには、▲2▼「read」機能を利用する。▲1▼「write」機能を利用したデータの書き込みおよび▲2▼「read」機能を利用したデータの読み出しに際して、「read/write」の位置はアプリケーション4側で設計・管理し、必要に応じて▲3▼「seek」機能で「read/write」の位置を変更する。
【0041】
図1の矢印kで示したバックアップデータの転送には、▲4▼「退避」機能を利用する。この▲4▼「退避」機能により自動的にバックアップデータ10がFROM3に保存される。FROM3に保存されたバックアップデータ10をSDRAM2上で展開する場合は、▲5▼「復帰」機能を利用する。この▲5▼「復帰」機能により自動的にバックアップデータ10がFROM3から読み出されてSDRAM2のバックアップ対象メモリ空間に保存される(復帰)。
【0042】
なお、上述した本実施形態の携帯情報機器は、タイマー7により一定時間を計測するようになっているが、この一定時間は、消耗状態が検出された電池7により電力の供給がなされた状態での、携帯情報機器が正常に動作可能な時間範囲内で適宜設定することができる。
【0043】
また、データ管理用RAM2への電力の供給を主電源である電池7により行うようになっているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電池7とは別に設けられた他の電池によりデータ管理用RAM2への電力の供給を行う構成(例えば、特許文献1に記載の携帯情報端末装置)においても、上述したデータバックアップ動作は有効である。
【0044】
次に、本実施形態の携帯情報機器の一例として、上述したバックアップ動作の実行が可能な携帯型コンピュータ端末について簡単に説明する。図5に、携帯型コンピュータ端末の外観図を示す。
【0045】
この携帯型コンピュータ端末は、商品の在庫管理・発注等の用途で使用するハンディーターミナルであって、商品などに付されたバーコードを読み取るためのスキャナ部20、タッチパネルとしての機能を持つ表示部21(図1の表示部8に対応する)、電源ボタンおよび文字や数字などを入力するためのボタンなどからなる入力操作部22、外部との通信を行う通信部23、AC電源への接続を行うためのACアダプタ接続部24を有する。図5には、具体的には示していないが、端末内部には、図1に示した電池7が所定の部分に収納されており、さらにデータ管理用RAM2、データ保存用FROM3、タイマー5、電圧検出回路6および制御回路(CPU)がそれぞれ設けられた基板が設けられている。
【0046】
前述したアプリケーション4およびバックアップエンジン1による動作は基本的にはプログラムによって実現されるものであり、そのようなプログラムはデータ保存用FROM3に予め格納されている。制御回路(CPU)がそのプログラムをデータ保存用FROM3から直接読み出して、あるいはデータ管理用RAM2上に展開して実行することで、アプリケーション4およびバックアップエンジン1による動作を実現する。
【0047】
以下、アプリケーション4として、商品の在庫管理を行うためのアプリケーションが起動されているものとして、在庫管理時におけるバックアップ動作を簡単に説明する。
【0048】
商品に付与されているバーコードをスキャナ部20で読み取ることで、自動的に在庫管理に必要なデータ(バックアップの必要なデータ)が取り込まれる。このようにして取り込まれたデータ(在庫管理情報)は、データ管理用RAM2に一時的に保存される。このデータ管理用RAM2に保存された在庫管理情報は、通信部23を介して外部のコンピュータ装置に転送したり、データ保存用FROM3に格納したりすることができる。
【0049】
利用者が携帯型コンピュータ端末を稼動状態のまま現場に放置してその場を離れている間に、電池7の電池電圧が閾値を下回って電池7が消耗状態になった場合は、データ管理用RAM2に保存された在庫管理情報をデータ保存用FROM3に転送して動作を停止する旨の警告メッセージが表示21に表示されると同時に、その消耗状態の継続時間がタイマー7により計測される。
【0050】
戻って来た利用者が警告メッセージに気づき、タイマー7による計測時間が一定時間に達する前に、ACアダプタを介して携帯型コンピュータ端末をAC電源に接続した場合は、警告が解除されるとともに、携帯型コンピュータ端末を再稼動することができる。これにより、利用者は、引き続き、携帯型コンピュータ端末上でアプリケーション4を用いた商品の在庫管理作業を行うことができる。
【0051】
タイマー7による計測時間が一定時間に達するまで電池7の消耗を解消するための動作が何も行われなかった場合は、それまでにデータ管理用RAM2に保存された在庫管理情報がデータ保存用FROM3に転送され、その後、自動的に動作が停止する。この動作停止後に、利用者が、携帯型コンピュータ端末を再稼動させるために入力操作部22の電源ボタンを押すと、端末が再起動し、データ保存用FROM3から必要なデータが読み出されてデータ管理用RAM2上に展開される。これにより、利用者は、引き続き、携帯型コンピュータ端末上でアプリケーション4を用いた商品の在庫管理作業を行うことができる。
【0052】
以上、携帯情報機器を例に挙げて本発明の情報機器の構成および動作を説明したが、携帯型以外の情報機器にも本発明を適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電池の消耗が検出された後も一定時間内であれば、電池の消耗を解消する動作、例えばAC電源への接続を行えば、情報機器を再起動することなく、すぐに再稼動させることができる。したがって、従来に比べて、利用者の操作面における利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である携帯情報機器の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す携帯情報機器において行われるデータバックアップの一手順を示すフローチャート図である。
【図3】図1に示す携帯情報機器において行われる、AC電源への切り替え動作を含むデータバックアップの一手順を示すフローチャート図である。
【図4】図1に示す携帯情報機器における、ライブラリ機能を利用したバックアップ制御を模式的に示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施例である携帯型コンピュータ端末の外観図である。
【符号の説明】
1 電池
2 データ管理用RAM
3 データ保存用FROM
4 アプリケーション
5 タイマー
6 電圧検出回路
7 電池
8、21 表示部(LCD)
10 バックアップデータ
20 スキャナ部
22 入力操作部
23 通信部
24 ACアダプタ接続部
Claims (11)
- 電池によって電力の供給がなされる主記憶としての揮発性メモリを有する情報機器であって、
前記電池の電池電圧を検出する電圧検出手段と、
補助記憶としての不揮発性メモリと、
一定時間を計測するタイマーと、
前記電圧検出手段により検出される前記電池の電池電圧が所定の値を下回って前記電池が消耗状態になると、該消耗状態の継続時間を前記タイマーにより計測し、該計測した継続時間が前記一定時間に達した場合にのみ、前記揮発性メモリに保存されたデータの少なくとも一部を前記不揮発性メモリに保存するバックアップ手段とを有する情報機器。 - 外部電源および前記電池から前記不揮発性メモリへの電力供給を行うための電源ラインをさらに有し、
前記電圧検出手段は、前記電源ラインにおける電圧レベルを検出し、
前記バックアップ手段は、前記電池の消耗状態の継続時間が前記一定時間に達するまでの間に、前記電源ラインに前記外部電源からの電力供給がなされて前記電圧検出手段によって検出される電圧レベルが前記所定の値以上になった場合は、前記電池が消耗状態になる前の動作を維持することを特徴とする請求項1に記載の情報機器。 - 表示手段をさらに有し、
前記バックアップ手段は、前記不揮発性メモリへの保存を行う場合は、前記表示手段に所定のメッセージを表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の情報機器。 - 電池によって電力の供給がなされる主記憶としての揮発性メモリを有する情報機器において行われるデータバックアップ方法であって、
前記電池の電池電圧を検出する第1のステップと、
前記第1のステップで検出される前記電池の電池電圧が所定の値を下回って前記電池が消耗状態になると、該消耗状態の継続時間を計測する第2のステップと、
前記第2のステップで計測した継続時間が一定時間に達した場合にのみ、前記揮発性メモリに保存されたデータの少なくとも一部を補助記憶としての不揮発性メモリに保存する第3のステップとを含むデータバックアップ方法。 - 前記電池の消耗状態の継続時間が前記一定時間に達するまでの間に、前記電池の消耗状態を解消するための所定の動作が行われた場合は、前記電池が消耗状態になる前の動作を維持するステップをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のデータバックアップ方法。
- 前記所定の動作は、外部電源への接続であることを特徴とする請求項5に記載のデータバックアップ方法。
- 前記不揮発性メモリへの保存を行うにあたり、所定のメッセージを表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のデータバックアップ方法。
- 電池によって電力の供給がなされる主記憶としての揮発性メモリを有する情報機器において用いられるプログラムであって、
前記電池の電池電圧を検出する第1の処理と、
前記第1の処理で検出される前記電池の電池電圧が所定の値を下回って前記電池が消耗状態になると、該消耗状態の継続時間を計測する第2の処理と、
前記第2の処理で計測した継続時間が一定時間に達した場合にのみ、前記揮発性メモリに保存されたデータの少なくとも一部を補助記憶としての不揮発性メモリに保存する第3の処理とをコンピュータに実行させるプログラム。 - 前記電池の消耗状態の継続時間が前記一定時間に達するまでの間に、前記電池の消耗状態を解消するための所定の動作が行われた場合は、前記電池が消耗状態になる前の動作を維持する処理をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
- 前記所定の動作は、外部電源への接続であることを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
- 前記不揮発性メモリへの保存を行うにあたり、所定のメッセージを表示する処理をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載のプログラム。
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2002
- 2002-09-30 JP JP2002287236A patent/JP2004126766A/ja active Pending
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