JP2004125485A - 周期欠陥発生箇所の特定方法および検査システム - Google Patents

周期欠陥発生箇所の特定方法および検査システム Download PDF

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Abstract

【課題】搬送システムにおいて周期欠陥が発生したときに、前記周期欠陥を発生させている搬送ローラを早期に特定できる検査システムおよび周期欠陥発生箇所の特定方法の提供。
【解決手段】外径の異なる少なくとも2種類の搬送ローラによって帯状体を一定の方向に搬送する搬送ラインにおいて、一定の周期を有する周期欠陥が発生したときに、前記周期欠陥の発生周期に基いて前記周期欠陥を生じさせている搬送ローラの外径を推定し、前記外径の推定値に最も近い外径を有する搬送ローラにおいて前記周期欠陥が発生したものと推定する周期欠陥発生箇所の特定方法、検査システム。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、検査システムおよび周期欠陥発生箇所の特定方法に関し、特に、一連のローラによって帯状体を搬送する搬送システムにおいて周期欠陥が発生したときに、前記周期欠陥を発生させているローラを早期に特定して故障品の発生を最小限に押さえることのできる検査システムおよび周期欠陥発生箇所の特定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
平版印刷版は、一般に、連続した帯状のアルミニウム薄板であるアルミニウムウェブに、砂目立て、陽極酸化、シリケート処理などの表面処理を順次行い、次いで、感光液を塗布・乾燥して感光層を形成した後、所望のサイズに裁断するという工程を経て製造される。
【0003】
前記裁断工程に移行する前に、感光層の欠陥部(金属光沢傷、色筋、擦り傷、塗布ムラ、異物の付着など)の有無について、オンライン面検査装置(以下、「ODD」という。)によって光学的に検査される。
【0004】
そして、前記ODDが前記欠陥部を検出した時には、欠陥の発生位置および発生周期に関する欠陥情報がディスプレーやプリンタなどの表示手段で表示されると同時に、前記欠陥の発生箇所に識別ラベルを貼付して、前記欠陥部の存在する区間の始点と終点とが判るようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記アルミニウムウェブまたは平版印刷版を搬送する搬送ラインにおけるローラの表面に傷や汚れが付着していると、前記平版印刷版の表面に一定の周期を有する欠陥である周期欠陥が発生することがある。
【0006】
したがって、前記ODDにおいて、前記周期欠陥の原因になっているローラを特定できれば、前記ローラの表面の汚れや傷を除去したり、前記ローラを新品に交換したりするなどの対策を早期にとることができるから、前記周期欠陥を有する故障品の発生を最小限に押さえることができる。
【0007】
本発明は、一連のローラによって前記平版印刷版などの帯状体を搬送する搬送ラインにおいて周期欠陥が発生したときに、前記周期欠陥を発生させているローラを早期に特定して故障品の発生を最小限に押さえることのできる検査システムおよび周期欠陥発生箇所の特定方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、外径の異なる少なくとも2種類のローラによって帯状体を一定の方向に搬送する搬送ラインにおける周期欠陥発生箇所の特定方法であって、一定の周期を有する周期欠陥が発生したときに、前記周期欠陥の発生周期に基いて前記周期欠陥を生じさせているローラの外径を推定し、前記外径の推定値に最も近い外径を有するローラにおいて前記周期欠陥が発生したものと推定することを特徴とする周期欠陥発生箇所の特定方法に関する。
【0009】
帯状体に一定の周期、換言すれば一定の間隔で発生する欠陥である周期欠陥は、一般的には、前記帯状体を搬送するローラの表面の異物や傷によって発生すると考えられる。したがって、前記周期欠陥の周期、言い替えれば隣接する2つの欠陥の間の距離は、原因となっているローラの周長に等しいか、またはその整数倍であると考えられる。
【0010】
したがって、周期欠陥の発生周期をiとすると、前記周期欠陥を生じさせているローラの外径は、i/π、またはa・i/π(aは任意の整数)と推定できる。
【0011】
前記周期欠陥発生箇所の特定方法においては、前記の考え方に基づき、前記周期欠陥のローラがどれであるかを推定しているから、前記搬送ラインにおける全てのローラの表面を直接調べる必要がない。
【0012】
したがって、前記周期欠陥が発生したときに、早期のうちに、どのローラが前記周期欠陥の原因になっているかを特定できるから、前記周期欠陥に起因する故障品が大量に発生する前に、対策を講じることができる。
【0013】
帯状体としては、たとえば平版印刷版が挙げられるが、他には、前記アルミニウムウェブ、録音テープやビデオテープなどの磁気テープ、写真フィルムや映画フィルムなどの銀塩感光層を有する帯状銀塩感光材料、帯状鋼鈑や帯状ステンレス板などの帯状金属板、各種プラスチックフィルム、紙、および布帛などが挙げられる。
【0014】
前記ローラとしては、モータ等により回転させて前記帯状体を搬送する搬送ローラ、および前記帯状体に張力を付与するテンションローラなど、帯状体の搬送ラインで通常に使用されるローラが挙げられる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、前記搬送ラインにおける周期欠陥発生箇所の特定方法であって、一定の周期を有する周期欠陥が発生したときに、前記搬送ラインにおけるローラの一部につき、前記ローラと前記帯状体との間における前記帯状体の幅方向に沿った相対的な位置関係を変更して前記周期欠陥の検出位置が前記帯状体の幅方向に沿って変化するか否かを検出し、前記検出位置が変化したときは、前記位置関係を変更したローラにおいて前記周期欠陥が発生したものと推定することを特徴とする周期欠陥発生箇所の特定方法に関する。
【0016】
前記周期欠陥発生箇所の特定方法によれば、前記搬送ラインにおいてローラの直径が全て同一である場合にも、周期欠陥の原因になっているローラを容易に特定できる。
【0017】
前記帯状体に対する前記帯状体の走行位置を変更する方法の例としては、例えば、前記帯状体の搬送経路の方を固定し、前記ローラのほうを移動させる方法、および前記帯状体の搬送経路の方を移動させる方法などが挙げられる。
【0018】
帯状体については、請求項1に述べたとおりである。
【0019】
請求項3に記載の発明は、前記搬送ラインにおいて帯状体の欠陥の有無を検査する検査システムであって、前記帯状体の欠陥を検出する欠陥検出手段と、前記欠陥検出手段が検出した欠陥の発生位置および発生周期に関する欠陥情報を収集する欠陥情報管理手段とを備えてなり、前記欠陥検出手段が一定の周期で発生する周期欠陥を検出すると、前記欠陥情報管理手段は、前記周期欠陥の発生周期に基いて前記周期欠陥を生じさせているローラの外径を推定し、前記外径の推定値に最も近い外径を有するローラにおいて前記周期欠陥が発生しているものと推定する検査システムに関する。
【0020】
前記検査システムにおいては、請求項1に記載の周期欠陥発生箇所の特定方法と同様に、周期欠陥の発生周期は、原因となっているローラの周長に等しいか、またはその整数倍であるとの考え方に基き、周期欠陥の発生周期からどのローラが周期欠陥の原因になっているかを推定している。
【0021】
したがって、周期欠陥の原因になっているローラを特定するのに、前記搬送ラインにおける全てのローラの表面を調べる必要がない。
【0022】
また、前記欠陥検出手段と、前記欠陥情報管理手段と、前記欠陥情報管理手段で収集された欠陥情報および前記欠陥情報管理手段における推定結果を表示する前記表示手段としては、従来のODDと殆ど同様のものが使用できるから、前記検査システムは安価に構成できる。
【0023】
請求項4に記載の発明は、前記搬送ラインにおいて帯状体の欠陥の有無を検査する検査システムであって、前記帯状体の欠陥を検出する欠陥検出手段と、前記欠陥検出手段が検出した欠陥の発生位置および発生周期に関する欠陥情報を収集する欠陥情報管理手段と、前記搬送ラインにおけるローラと前記帯状体との間の相対的な位置を、前記帯状体の幅方向に沿って変更する相対位置変更手段とを有してなり、前記欠陥検出手段が前記周期欠陥を検出すると、前記相対位置変更手段は、前記ローラと前記帯状体との間の相対的な位置関係を変更し、前記欠陥情報管理手段は、周期欠陥の検出位置が前記帯状体の幅方向に沿って変化するか否かを検出することを特徴とする検査システムに関する。
【0024】
前記周期欠陥発生箇所の特定方法によれば、前記搬送ラインにおいてローラの直径が全て同一である場合にも、周期欠陥の原因になっているローラを容易に特定できる。
【0025】
また、前記搬送ラインにおける全てのローラの表面を直接調べる必要がないから、前記周期欠陥が発生したときに、早期のうちに、どのローラが前記周期欠陥の原因になっているかを特定できる。したがって、前記周期欠陥に起因する故障品が大量に発生する前に、対策を講じることができる。
【0026】
前記相対位置変更手段においては、前記帯状体の搬送経路の方を固定し、前記ローラのほうを移動させてもよく、反対に、前記帯状体の搬送経路の方を移動させてもよい。
【0027】
請求項5に記載の発明は、前記相対位置変更手段を有してなり、前記欠陥検出手段が、前記周期欠陥の発生周期から推定される外径を有するローラが複数存在すると推定した場合には、前記相対位置変更手段は、前記複数のローラのそれぞれにつき、前記帯状体との間の相対的な位置関係を変更し、前記欠陥情報管理手段は、何れのローラについて前記帯状体との相対的な位置関係を変更したときに周期欠陥の検出位置が変化するかを検出する請求項3に記載の検査システムに関する。
【0028】
前記検査システムは、請求項3に記載の検査システムに前記相対位置変更手段を付加した検査システムである。
【0029】
前記検査システムにおいては、周期欠陥の発生周期から推定される外径を有するローラが複数本存在する場合において、ローラの絞込みが可能であるから、周期欠陥を生じさせているローラの特定が、高い確度で、しかも迅速に行える。
【0030】
請求項6に記載の発明は、前記搬送ラインが、1のローラまたは外径の異なる2以上のローラを有する2以上の区間に区分されてなり、前記区間のそれぞれに前記相対位置変更手段が設けられてなる検査システムに関する。
【0031】
前記検査システムにおいては、前記搬送ラインがローラを多数備えている場合においても、前記搬送ラインの一端に位置する区間から他端に位置する区間に向かって順次ローラと帯状体との間の相対位置を変更することにより、周期欠陥の原因となっているローラを短時間で特定できる。
【0032】
請求項8に記載の発明は、前記搬送ラインにおけるローラの外径が全て異なっている検査システムに関する。
【0033】
前記検査システムにおいては、周期欠陥の発生周期とローラの外径とは1対1で対応するから、周期欠陥の原因となっているローラの特定を特に高い精度で行うことができる。
【0034】
請求項9に記載の発明は、前記相対位置変更手段が、前記帯状体を幅方向に移動させる帯状体移動手段である検査システムに関する。
【0035】
搬送ラインには、ローラのほかに、通常、搬送される帯状体の中心位置を一定位置に制御するセンタ位置制御装置(以下、「CPC」という。)が設けられている。
【0036】
前記検査システムにおいては、前記CPCを用いて前記帯状体の中心位置を移動させ、換言すれば前記CPCを前記帯状体移動手段として機能させることにより、前記帯状体を幅方向に移動させることができるから、前記帯状体移動手段として新たな装置を付加する必要がない。
【0037】
請求項10に記載の発明は、前記相対位置変更手段が、前記ローラを前記帯状体の幅方向に移動させるローラ移動手段である検査システムに関する。
【0038】
前記検査システムは、搬送ラインに前記CPCが設けられていない場合においても、ローラと帯状体との間の相対位置を変更することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
1.実施形態1
本発明に係る検査システムの一例でであるオンライン表面検査システムにつき、以下に説明する。
【0040】
実施形態1に係るオンライン表面検査システム100は、図1に示す搬送ライン200において搬送される平版印刷版Pの表面に存在する欠陥の有無、位置、および発生周期などを検査する機能を有し、搬送ライン200において、平版印刷版Pの搬送方向aに沿って最も下流側に設けられる。
【0041】
1−1 搬送ラインの構成
搬送ライン200は、図1において(A)〜(C)に示すように、平版印刷版Pを搬送方向aに沿って搬送する搬送ラインであり、平版印刷版Pの中心線を一定の位置に保持するCPC202A〜202Eを有している。CPC202A〜202Eは、また、周期欠陥の原因となっているローラの絞込みを行う際には前記中心線の位置を平版印刷版Pの幅方向に移動させる機能も有する。
【0042】
搬送ライン200は、CPC202A〜202Eにより、搬送方向に沿って区間204A、区間204B、区間204C,および区間204Dの4区間に区分されている。以下、CPC202A〜202Eを総称して「CPC202」と言うことがあり、区間204A〜204Dを総称して「区間204」ということがある。
【0043】
区間204A〜204Dには、平版印刷版Pを搬送する搬送ローラ206A〜206Dと、CPC202を通過した平版印刷版を搬送ローラ206に導入する導入ローラ208A〜208D(以下、総称して「導入ローラ208」という。)と、搬送ローラ206を通過した平版印刷版Pを次のCPC202に向かって導出する導出ローラ210A〜210D(以下、総称して「導出ローラ210」という。)とがそれぞれ設けられている。
【0044】
平版印刷版Pの巻出し側に位置する巻出し側ロール220とCPC202Aとの間には、巻出しロール220から巻き出された平版印刷版PをCPC202Aに案内する導入ローラ212が設けられている。一方、平版印刷版Pの巻き取り側に位置する巻き取り側ロール222とCPC202Eとの間には、CPC202Eを通過した平版印刷版Pを巻き取り側ロール222に案内する導出ローラ214が設けられている。
【0045】
なお、区間204A〜204Dのそれぞれにおいて、搬送ローラ206と導入ローラ208と導出ローラ210とは互いに外径が異なる。また、導入ローラ212、および導出ローラ214は、搬送ローラ206、導入ローラ208、および導出ローラ210の何れとも外径が異なる。
【0046】
CPC202の構成の詳細を図2および図3に示す。
【0047】
CPC202は、図2に示すように、水平面上に設けられ、平版印刷版Pを案内する1対の互いに平行なローラである案内ローラ202aと、案内ローラ202aが軸支されている長方形状の枠体であるローラ支持枠202bと、ローラ支持枠202bを下方から支持する基台202cとを有する。ローラ支持枠202bは、搬送方向aに沿って下流側の側縁部において、ピン202dによって基台202cに軸着されている。
【0048】
CPC202は、さらに、ローラ支持枠202bをピン202dの回りに回動させるモータアクチュエータ202eを備える。
【0049】
CPC202は、さらに、モータアクチュエータ202eのモータe1を回転させるモータ駆動制御部202fと、モータ駆動制御部202fを介してモータe1を制御するデジタル制御器202gと、案内ローラ202aを通過した平版印刷版Pに、搬送方向aに対して直角な方向のレーザ光を照射する投光器202hと、投光器202hからのレーザ光のうち、平版印刷版Pに遮られなかったものを受光して光電流に変換し、受光光量に応じた光電流をデジタル制御器202gに出力するリニアセンサー202iおよび202jとを備える。
【0050】
モータアクチュエータ202eは、モータe1と、モータe1が一端に固定された略円柱状の本体e2とを有する。本体e2の内部には、モータe1によって回転するナットと、前記ナットに螺合し、前記ナットの回転に応じて前記本体e2の他端から突出し、または引き込まれる螺子軸e3とからなるボール螺子が設けられている。モータe1と本体e2との間には、モータe1の回転を減速して本体e2のナットに伝達する減速機e4が設けられている。モータe1と本体e2と減速機e4とは一体に形成され、基台202cに対して固定された取付部材e5に回動可能に保持されている。螺子軸e3の端部は、ローラ支持枠202bの一方の側縁における下流側の端部に枢着されている。したがって、モータe1が回転すると、螺子軸e3は本体e2から突出し、または引き込まれて、ローラ支持枠202bの前記下流側端部が下流側または上流側に移動して、ローラ支持枠202bがピン202dを中心に回動する。
【0051】
螺子棒e3が本体e2に引き込まれる方向に移動した状態を図3に示す。図3に示すように、前記状態においては、ローラ支持枠202bのモータアクチュエータ202eに近い側の側縁が下流側に移動するから、ローラ支持枠202bは、ピン202dを中心に上方から見て時計回り方向に回動する。したがって、案内ローラ202aは、モータアクチュエータ202eに近い側の端部が下流側に移動し、モータアクチュエータ202eから遠い側の端部が上流側に移動するから、平版印刷版Pの搬送経路、言い返れば中心線は、モータアクチュエータ202eから遠ざかる方向に移動する。
【0052】
逆に、螺子棒e3が本体e2から突出する方向に移動すると、図3に示す状態とは反対に、ローラ支持枠202bは、ピン202dを中心に上方から見て反時計回り方向に回動するから、平版印刷版Pの中心線は、モータアクチュエータ202eに近付く方向に移動する。
【0053】
デジタル制御器202gは、通常の搬送時においては、リニアセンサー202iとリニアセンサー202jとの受光光量が互いに等しくなるように、モータアクチュエータ202eのモータe1を回転させ、平版印刷版Pの中心線が一定の点を通過するように、平版印刷版Pの搬送経路を制御する。
【0054】
一方、周期欠陥の原因になっているローラの特定を行う場合には、デジタル制御器202gは、リニアセンサー202iとリニアセンサー202jとの受光光量に関係無くモータe1を回転させて平版印刷版Pの中心線の位置を移動させる。
【0055】
これにより、区間204において平版印刷版Pが幅方向に移動し、導入ローラ208、搬送ローラ206、および導出ローラ210に対する平版印刷版Pの幅方向に沿った相対的な位置が変更される。
【0056】
なお、CPC202によって平版印刷版Pを移動させる代わりに、図4に示すように、搬送ローラ206A〜206D、導入ローラ208A〜208D、および導出ローラ210A〜210Dを、上流側から下流側に向って1本づつ搬送方向aに対して直角の方向に移動させてもよい。
【0057】
1−2 オンライン表面検査システムの構成
オンライン表面検査システム100は、図5に示すように、平版印刷版Pの感光層を形成した側の面であるA面の全幅に亘ってレーザ光を走査して前記A面上の光沢傷を検出するA面レーザ光走査型検出装置2と、平版印刷版PのA面とは反対側の面であるB面の全幅に亘ってレーザ光を走査して前記B面上の光沢傷を検出するB面レーザ光走査型検出装置4と、電荷結合素子(CCD)により、前記A面に形成された感光層表面の欠陥を検出する色筋検出装置12、擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、および色検出装置18とを備える。
【0058】
A面レーザ光走査型検出装置2とB面レーザ光走査型検出装置4とは、欠陥信号処理装置50に接続され、色筋検出装置12と擦り傷検出装置14と光沢検出装置16と色検出装置18とは、欠陥信号処理装置52に接続されている。
【0059】
A面レーザ光走査型検出装置2と、B面レーザ光走査型検出装置4と、色筋検出装置12と、擦り傷検出装置14と、光沢検出装置16と、色検出装置18とは、何れも本発明の検査システムにおける欠陥検出部に相当する。
【0060】
オンライン表面検査システム100は、さらに、平版印刷版Pの搬送ラインに設けられ、平版印刷版Pの側縁部に、欠陥の発生した区間の始点と終点とを示すマークを附するマーキング装置80も備えている。
【0061】
A面レーザ光走査型検出装置2、B面レーザ光走査型検出装置4、色筋検出装置12、擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、および色検出装置18は、図6に示すように、前記搬送方向aに沿って上流側(以下、単に「上流側」という。)から下流側(以下、単に「下流側」という。)に向かってB面レーザ光走査型検出装置4、色筋検出装置12、擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、色検出装置18、A面レーザ光走査型検出装置2の順で配置されている。
【0062】
そして、色筋検出装置12、擦り傷検出装置14と光沢検出装置16、および色検出装置18のそれぞれの下方には検査ローラ40が配設され、各検査ロール40に対して上流側であって下方には、平版印刷版Pを巻き掛けてテンションをとるテンションローラ42が設けられている。
【0063】
A面レーザ光走査型検出装置2およびB面レーザ光走査型検出装置4の近傍にはそれぞれ検査ローラ44および46が配設されている。
【0064】
A面レーザ光走査型検出装置2およびB面レーザ光走査型検出装置4は、図6および図7に示すように、レーザ光源(図示せず。)からのレーザ光を検査ローラ44または46に巻き掛けられて搬送される平版印刷版Pの全幅に亘って、図7において矢印bで示す方向に走査するレーザ光照射部2A(4A)と、平版印刷版Pの幅方向に沿って受光素子を配列した受光素子アレイからなり、A面またはB面からの反射光を受光してその強度に応じた光電流を出力するレーザ光受光部2B(4B)とを備える。レーザ光照射部2A(4A)においては、一定速度で回転するポリゴンミラー(図示せず。)によりレーザ光を一方向に走査することができる。また、レーザ光受光部2B(4B)は、平版印刷版Pの全幅に亘って延在する。
【0065】
レーザ光照射部2A(4A)およびレーザ光受光部2B(4B)は、何れも欠陥信号処理装置50に接続されている。レーザ光受光部2B(4B)は、前記レーザ光が平版印刷版Pに照射される位置である受光位置と前記受光位置における光電流の強さとを欠陥信号処理装置50に出力する。
【0066】
一方、レーザ光照射部2A(4A)およびレーザ光受光部2B(4B)から入力された反射光強度およびレーザ光照射位置についての情報に基き、欠陥信号処理装置50からの指令により、レーザ光照射部2A(4A)におけるレーザ光強度、走査速度、および走査幅が制御される。
【0067】
検査ローラ44(46)には、平版印刷版Pの搬送距離を検出するタコメータ2C(4C)が接続され、前記タコメータ2C(4C)も欠陥信号処理装置50に接続されている。
【0068】
色筋検出装置12は、図6に示すように、前記A面の全幅に亘って帯状の光を照射する1対の光源20と、平版印刷版Pの幅方向に配列されたCCDからなり、前記A面からの反射光を受光するCCDアレイ22Aと、光源20からの光がA面で反射された反射光をCCDアレイ22Aに集光させる集光レンズ22Bと有するCCDカメラ22とを備える。なお、光源20は、A面上において、照射光が平版印刷版Pの全幅に亘る同一直線上に集中するように配設されている。色筋検出装置12は、平版印刷版Pの搬送方向aに沿って伸び、周囲とは色彩の異なる筋状の欠陥である色筋を検出する機能を有する。
【0069】
色筋検出装置12について、CCDカメラ22および光源20と検査ローラ40および平版印刷版Pとの相対的な位置関係を図8に示す。色筋検出装置12においては、図8に示すように、CCDカメラ22からの受光電圧を欠陥信号処理装置52に出力し、欠陥信号処理装置52は、前記受光電圧に基いて光源20に光量制御信号を出力し、光源20は、前記光量制御信号に基いて平版印刷版Pに照射する光量を調節する。これは、擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、および色検出装置18についても同様である。
【0070】
擦り傷検出装置14もまた、前記A面の全幅に亘って帯状の光を照射する光源24とCCDカメラ22と同様の構成を有するCCDカメラ26とを備える。しかし、色筋検出装置12にとは異なり、光源24の個数は1個である。そして、CCDカメラ26の正面に、光源24からの光がA面で反射された反射光中の縦波をカットし、横波だけを通過させる偏光フィルタ28が設けられ、A面上の擦り傷を検出する機能を有する。
【0071】
光沢検出装置16は、点状の明暗および傷と異物とを光学的に検出する機能を有し、前記A面に光を照射する蛍光灯からなる光源32と、前記光源32からの光が前記A面で反射された反射光を検知するCCDカメラ34とを備える。CCDカメラ34は、CCDが正方形状に配列されたCCDアレイ34Aと、前記A面からの反射光をCCDアレイ34Aに集光させる集光レンズ34Bとを備える。
【0072】
色検出装置18は、点状の色むらや異物を検出する機能を有し、光沢検出装置16と同様に、前記A面に光を照射する蛍光灯からなる光源36と、CCDカメラ34と同様の構成を有し、前記光源36からの光が前記A面で反射された反射光を検知するCCDカメラ38とを備える。但し、光沢検出装置16とは異なり、光源36は1対設けられ、照射光が、平版印刷版Pの全幅に亘る同一直線上に集中するように配設されている。
【0073】
色筋検出装置12、擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、および色検出装置18においては、CCDカメラ22(26、34、36)を、平版印刷版Pの搬送経路である搬送面の幅方向に亘って複数台設けることができる。
【0074】
欠陥信号処理装置50は、A面レーザ光走査型検出装置2およびB面レーザ光走査型検出装置4からのデータを処理してA面およびB面における欠陥の位置、種類を判定する機能と、前述のように、入力された設定情報に基いてA面レーザ光走査型検出装置2およびB面レーザ光走査型検出装置4を制御する機能とを有する。
【0075】
欠陥信号処理装置50は、図5に示すように制御コンピュータ54に接続されている。
【0076】
欠陥信号処理装置50には、更に、欠陥信号処理装置50において判定された1または2以上の種類の欠陥について、発生周期を判定する欠陥周期判定コンピュータ64と、欠陥信号処理装置50および欠陥周期判定コンピュータ64の判定結果に基いてA面およびB面における欠陥の位置および種類を表示する欠陥表示モニター66とが接続されている。
【0077】
欠陥周期判定コンピュータ64は、制御コンピュータ54に接続されている。
【0078】
制御コンピュータ54は、欠陥信号処理装置50および欠陥周期判定コンピュータ64を制御したり、欠陥信号処理装置50および欠陥周期判定コンピュータ64とデータおよび制御指令を授受したりする機能を有し、他に、マーキング装置80を制御する機能も有している。制御コンピュータ54は、信号中継装置58に接続され、さらに、警報ランプや警報ブザーなどの各種外部警報装置(図示せず。)を作動させる外部接点出力部68にも接続されている。
【0079】
欠陥信号処理装置50、制御コンピュータ54、欠陥周期判定コンピュータ64、および外部接点出力部68は、本発明の検査システムにおける欠陥情報管理手段に相当する。
【0080】
欠陥信号処理装置52は、色筋検出装置12、擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、および色検出装置18から送出された各種欠陥データを処理してA面上における欠陥の種類および位置を判定する機能と、設定情報が入力され、この設定情報に基いて色筋検出装置12、擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、および色検出装置18を制御する機能を有する。
【0081】
欠陥信号処理装置52には、図5に示すように、欠陥信号処理装置52において判定された欠陥の位置および種類を表示する欠陥表示ディスプレー68と、制御コンピュータ56とに接続されている。
【0082】
制御コンピュータ56は、欠陥信号処理装置52とデータおよび制御指令を授受する機能を有し、他に、マーキング装置80を制御する機能も有している。制御コンピュータ56もまた、信号中継装置58に接続されている。
【0083】
欠陥信号処理装置52、制御コンピュータ56、および欠陥表示ディスプレー68もまた、本発明の検査システムにおける欠陥情報管理部に相当する。
【0084】
信号中継装置58には、更に、制御コンピュータ54および56から出力された各種欠陥情報を総合すると同時に、制御コンピュータ54および56に欠陥信号処理装置50および欠陥信号処理装置52を設定・制御する各種設定情報を送出する統括コンピュータ60、および統括コンピュータ60に平版印刷版のロットに関するロット情報および現在時刻などの情報を送出するとともに、統括コンピュータ60から各種欠陥情報を受けとり、ある特定のロットの平版印刷版の生産に必要なアルミニウムウェブのロール数量であるロール引当数量を再割り当てするなどの生産計画の変更を行う生産管理コンピュータ62が接続されている。生産管理コンピュータ62で取り扱うロット情報としては、平版印刷版Pの品種、ロット番号、幅、厚み、およびロール引当数量などがある。生産管理コンピュータ62には、また、搬送ライン200の搬送ローラ206A〜206D、導入ローラ208A〜208D、導出ローラ210A〜210D、導入ローラ212、および導出ローラ214のそれぞれの外径が記憶されている。
【0085】
統括コンピュータ60には、マウスによって各種の指示が入力されるとともに前記欠陥情報および前記ロット情報を表示するディスプレー70、およびディスプレー70で表示した内容をプリントアウトするプリンタ72が接続されている。
【0086】
生産管理コンピュータ62は、本発明の検査システムにおけるロット情報管理部に相当し、統括コンピュータ60は、前記検査システムにおける中央処理管理部に相当する。そして、ディスプレー70およびプリンタ72は、前記検査システムにおける表示部に相当する。
【0087】
1−3 オンライン表面検査システムおよび搬送ラインの作用
以下、オンライン表面検査システム100の作用について説明する。
【0088】
A面レーザ光走査型検出装置2およびB面レーザ光走査型検出装置4におけるレーザ光受光部2B(4B)から欠陥信号処理装置50に入力される受光信号は、図5に示すように、レーザ光受光部2B(4B)の受光素子アレイにおいて前記反射光を受光した受光素子の位置を示す位置データLと、前記受光素子において発生した光電流Iの大きさとについての情報を含む。ここで、レーザ光受光部2B(4B)は、平版印刷版Pの搬送面の近傍に配設されているから、位置データLは、前記レーザ光の平版印刷版Pの幅方向に沿った照射位置にほぼ一致する。
【0089】
欠陥信号処理装置50においては、図10に示すように、前記受光信号のうち、光電流IをA/D変換器50AにおいてA/D変換し、次いで微分回路50Bにおいて微分して微分信号I’を得る。
【0090】
光沢傷は、下地のアルミニウム層が露出するほどの深い傷であるから、創面は通常強い金属光沢を帯びている。故に、図9および図10に示すように、レーザ光照射部2A(4A)からのレーザ光が光沢傷sに当ると強く反射され、レーザ光受光部2B(4B)にも強度の高いレーザ光が入射して光電流Iが急激に増大する。
【0091】
したがって、微分回路50Bで発生した微分信号I’においても、光電流Iに対応する急峻な正のスパイク状ピークS1とそれに引き続く急峻な負のスパイク状ピークS2とが出現する。
【0092】
そこで、微分回路50Bで発生した微分信号I’を比較回路50Cに入力し、比較回路50Cにおいて、スパイク状ピークS1およびS2の有無、およびスパイク状ピークS1の高さが予め設定された基準値iを超えたかどうかを判定し、スパイク状ピークS1およびS2が出現し、しかもスパイク状ピークS1の高さが基準値iを超えたとき、前記スパイク状ピークS1からS2までの部分に光沢欠陥があると判定する。そして、光沢傷の大きさを示すデータとして、前記スパイク状ピークS1からS2までの光電流Iのピーク値である光電流Idfを出力する。
【0093】
ここで、平版印刷版Pは、図9に示すように、幅方向に沿ってレーン1(L1)、レーン2(L2)、レーン3(L3)…、レーン15(L15)の15の帯域に分割される。そして、欠陥信号処理装置50における受光位置信号処理部50Dには、入力された位置データLがL1〜L15の何れに対応するかという対応関係が記憶されている。
【0094】
受光位置信号処理部50Dは、スパイク状ピークS1およびS2に対応する位置データLが入力されると、光沢傷の位置を示す欠陥位置データLdfを出力する。
【0095】
比較回路50Cから出力された光電流Idfと受光位置信号処理部50Dから入力された欠陥位置データLdfとは、欠陥判定部50Eに入力される。また、タコメータ2C(4C)から出力されたスパイク状ピークS1およびS2に対応する平版印刷版Pの搬送距離dcvも、適宜A/D変換されて欠陥判定部50Eに入力される。
【0096】
欠陥判定部50Eにおいては、光電流Idfと搬送距離dcvと欠陥発生レーンLdfとから、光沢傷の幅、長さおよび搬送方向aに沿った位置を求め、予め設定された光沢傷の幅および長さと種類(欠陥A〜H(A面)および欠陥a〜h(B面))に基き、前記光沢傷が欠陥A〜Hおよび欠陥a〜hの何れに相当するかを判定する。そして、前記判定結果に基き、光沢傷について、位置および種類に関する欠陥情報を、制御コンピュータ54および欠陥表示モニター66および欠陥周期判定コンピュータ64に入力する。
【0097】
また、欠陥判定部50Eは、レーザ光照射部2A(4A)における1回の走査において、最初にレーザ光を受光した受光素子の位置データLfirstと最後にレーザ光を受光した受光素子の位置データLlastも制御コンピュータ54に入力する。
【0098】
欠陥周期判定コンピュータ64においては、前記データに基き、光沢傷が搬送方向aに沿ってどの位の間隔で発生しているかという光沢傷の発生周期を求め、前記発生周期を制御コンピュータ54に入力する。
【0099】
制御コンピュータ54は、欠陥信号処理装置50の光沢傷に関する欠陥情報、および欠陥周期判定コンピュータ64からの前記発生周期に関する発生周期情報を、信号中継装置58を介して統括コンピュータ60に出力する。
【0100】
制御コンピュータ54は、また、前記位置データLfirstおよびLlastに基き、A面レーザ光走査型検出装置2およびB面レーザ光走査型検出装置4において平版印刷版Pを検査する幅である検査幅Wを求める。検査幅Wも、信号中継装置58を介して統括コンピュータ60に入力される。
【0101】
欠陥信号処理装置50は、更に、レーザ光受光部2B(4B)に印加される印加電圧vの価も、レーザ光受光部2B(4B)の運転状態を示すデータとして制御コンピュータ54に入力し、制御コンピュータ54は、前記印加電圧vの価を、信号中継装置58を介して統括コンピュータ60に入力する。
【0102】
色筋検出装置12、擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、および色検出装置18からのデータは、欠陥信号処理装置52において以下の手順に従って処理される。
【0103】
以下、前記手順について、色筋検出装置12を例にとって説明する。
【0104】
色筋検出装置12の備えるCCDカメラ22から欠陥信号処理装置52に、CCDアレイ22Aにおける受光電圧Vと、前記受光電圧Vを発生したCCDがCCDアレイ22AにおけるどのCCDに当るかを示す位置データLとが入力される。
【0105】
図11に示すように、欠陥信号処理装置52におけるA/D変換部52Aで受光電圧Vはアナログ量からデジタル量に変換される。そして、前記デジタル量に変換された受光電圧は、前記CCDの位置データLと関連付けて記憶装置52Bに一旦記憶される。そして、信号処理回路52Cでノイズ低減処理される。
【0106】
信号処理回路52Cでノイズ低減処理された受光電圧Vと位置データLとは、比較器52Dに入力される。
【0107】
ここで、前述のように、感光層は、アルミニウムウェブに砂目立てなどの処理を施して製造された基材を長手方向に連続的に搬送しつつ、感光液を塗布し、乾燥することにより形成されるから、平版印刷版Pの感光層における厚さが過大な部分および厚さが過小な部分は、平版印刷版Pの長手方向に沿った筋状に現れる。
【0108】
ここで、感光層は、通常、濃緑色または藍色に着色しているから、前記感光層の厚さの過大な部分は、周囲よりも色の濃い濃色筋として現れ、前記感光層の厚さの過小な部分は、周囲よりも色の薄い淡色筋として現れる。前記濃色筋および淡色筋を色筋という。
【0109】
したがって、前記色筋の現れた平版印刷版をCCDカメラ22で撮影すると、色筋の部分においては、周囲よりも低い受光電圧(濃色筋の場合)または高い受光電圧(淡色筋の場合)が出力される。
【0110】
そこで、比較器52Dにおいては、入力された受光電圧Vを、比較器52Dに予め入力された上限電圧Vmaxおよび下限電圧Vminと比較し、受光電圧Vが上限電圧Vmaxを超えた場合および下限電圧Vminよりも低かった場合、色筋が存在すると判定する、そして、前記色筋の程度を示すデータとして、前記受光電圧Vの大きさが出力され、前記色筋の位置を示すデータとして、前記色筋からの反射光を受光したCCDの位置データLが出力される。
【0111】
そして、比較器52Dから制御コンピュータ56に、前記色筋についての欠陥情報として、色筋の有無、前記色筋における受光電圧V、および色筋を検出したCCDの位置データLが入力される。
【0112】
また、比較器52Dは、CCDアレイ22AにおけるA面からの反射光を受光したCCDのうち、両端のものの位置データLも制御コンピュータ56に入力する。制御コンピュータ56は、前記位置データLに基いて色筋検査装置12の検査幅Wを求める。
【0113】
制御コンピュータ56は、前記位置データLから、前記色筋が、平版印刷版の帯域L1〜L15の何れに存在するかを判定する。また、受光電圧Vから前記色筋が厚み過大部および厚み過小部の何れに相当するか、および前記色筋の程度を判定する。
【0114】
擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、および色検出装置18からのデータも、欠陥信号処理装置52において、同様の手順に従って処理され、擦り傷、点状の明暗および傷、および点状の色むらと異物を検出したCCDにおける受光電圧および前記CCDの位置データが制御コンピュータ56に入力される。制御コンピュータ56は、受光電圧およびCCDの位置データに基いて擦り傷、点状の明暗および傷、および点状の色むらと異物の有無、大きさ、および平版印刷版PにおけるL1〜L15のどの帯域に存在するかという位置を判定する。
【0115】
制御コンピュータ56においては、さらに、前記位置データに基いて擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、および色検出装置18のそれぞれ検査幅である検査幅W、W、およびWを求める。
【0116】
制御コンピュータ56は、これらの欠陥情報および検査幅についての情報を欠陥表示ディスプレー68において表示するとともに、信号中継装置58を介して統括コンピュータ60に入力する。
【0117】
統括コンピュータ60においては、図12に示すように、制御コンピュータ54から光沢傷についての欠陥情報が入力され、色筋、擦り傷、点状の明暗および傷、および点状の色むらと異物についての欠陥情報が制御コンピュータ56から入力され、生産管理コンピュータ62から平版印刷版Pについてロット番号、幅(アルミ幅)、厚み、アルミニウムウェブのメーカー、品種名、ロール引当数量などのロット情報、および搬送ライン200における各ローラの外径が入力されると、中央処理装置60Bは、これらの情報を記憶装置60Aの所定の領域に格納する。
【0118】
中央処理装置60Bは、また、ディスプレー70から入力された各種指示に応じて、記憶装置60Aから前記欠陥常法およびロット情報を読み出し、所定のフォーマットを構成してディスプレー70に出力する。
【0119】
そして、ディスプレー70は、前記フォーマットに基いて、グラフおよび帳簿形式の各種傾向管理画面を表示する。
【0120】
ディスプレー70に表示される傾向管理画面は、たとえば、図13に示すように、画面の左上部に位置し、平版印刷版のA面の帯域L1〜L15における欠陥の発生状況をグラフで示すA面傾向管理画面、画面の右上部に位置し、平版印刷版のB面の帯域L1〜L15における欠陥の発生状況をグラフで表示するB面傾向管理画面、画面の左下部に位置し、前記A面において欠陥を検出した帯域である検出レーンと、前記検出レーンにおける欠陥の検出位置および発生周期とを示すA面周期判定結果と、画面の右下部に位置し、前記B面における検出レーンと、前記検出レーンにおける欠陥の検出位置および発生周期とを示すB面周期判定結果とから構成される。
【0121】
前記A面傾向管理画面における前記グラフの下方には、表示しようとする欠陥の種類を指定するキーであるJ、K、M、N、S、T、P、Q、R、V、Lと、前記欠陥を全て表示させる全選択キーと、前記欠陥の指定を解除する解除キーとが表示されている。ここで、J、K、M、N、S、T、P、Q、R、V、Lは、表1に示すように、A面における以下の欠陥に対応する。
【0122】
【表1】
Figure 2004125485
【0123】
なお、前記欠陥のうち、S、T、P、Q、R、V、Lについては、前記図9および表1には示されていないが、s1とs2との2つの感度設定を行うことができる。感度をs1に設定すると、不良品として排除すべきNGレベルの欠陥のみが検出される。一方、感度をs2に設定すると、不良品として排除するほどではないOKレベルの欠陥も検出され、得られたデータから欠陥の発生傾向を管理する傾向管理を行うことができる。
【0124】
同様に、前記B面傾向管理画面における前記グラフの下方には、表示しようとする欠陥の種類を指定するキーであるj、k、m、nと、前記欠陥を全て表示させる全選択キーと、前記欠陥の指定を解除する解除キーとが表示されている。ここで、j、k、m、nは、表2に示すように、B面における以下の欠陥に対応する。
【0125】
【表2】
Figure 2004125485
【0126】
前記画面における前記A面周期判定結果および前記B面周期判定結果の下方には、表示などの切替を行う12個のファンクションキーである「F1:傾向管理」、「F2:A面傾向」、「F3:B面傾向」、「F4:SL幅データ」、「F5:SL状態」、「F6:MIT−4状態」、「F7:A面周期」、「F8:B面周期」、「F9:印刷」、「F10:メンテナンス」、「F11:出側ジャンボ」、および「F12:終了」の12個のキーが表示されている。なお、図13に示す傾向管理画面は、「F1:傾向管理」キーをクリックすることにより表示される。
【0127】
傾向管理画面の左上端部には、生産管理コンピュータ62から入力されたロット情報のうちの、平版印刷版Pの品種名が表示される。
【0128】
ディスプレー70の表示画面において、図13における「F2:A面傾向」キーをクリックすると、前記傾向管理画面の中のA面傾向管理画面を拡大して表示すべき旨の指示がディスプレー70から中央処理装置60Bに入力される。
【0129】
中央処理装置60Bは、前記指示を受け取ると、記憶装置60AからA面における欠陥情報を読み出し、ディスプレー70に入力する。
【0130】
ディスプレー70は、前記欠陥情報が入力されると、図14に示すようなA面傾向管理画面を表示する。
【0131】
A面傾向管理画面においては、図14に示すように、帯域L1〜L15のそれぞれについて平版印刷版Pの搬送距離と欠陥の発生個数との関係を示すグラフが表示される。前記グラフにおいては、縦軸が搬送距離であり、横軸が欠陥の発生個数である。また、欠陥が0個のときは黒丸が、欠陥が2個以上のときは赤丸が表示される。制御コンピュータ54または56から欠陥の発生周期のデータが入力されると、前記グラフのそれぞれの下方に、前記発生周期がミリメートル単位で表示される。
【0132】
なお、図14は、欠陥J、K、M、N、S、T、P、Q、R、V、Lの全てについて帯域L1〜L15毎の発生状況を表示している状態を示すが、たとえば「J」キーをクリックすることにより、欠陥Jの発生状況のみを表示させることができる。
【0133】
ディスプレー70において、図13または図14における「F3:B面傾向」キーをクリックすると、図13に示す傾向管理画面の中のB面傾向管理画面を拡大して表示すべき旨の指示がディスプレー70から中央処理装置60Bに入力される。
【0134】
中央処理装置60Bは、前記指示を受け取ると、記憶装置60AからB面における欠陥情報を読み出し、ディスプレー70に入力する。
【0135】
ディスプレー70は、前記欠陥情報が入力されると、図15に示すようなB面傾向管理画面を表示する。
【0136】
前記B面傾向管理画面においても、同様に、帯域L1〜L15のそれぞれについて平版印刷版Pの搬送距離と欠陥の発生個数との関係を示すグラフが表示される。その他の点についても、表示すべき欠陥を指定するキーとして、j、k、m、nの4個のキーが設けられている以外は、前記A面傾向管理画面と同様である。
【0137】
図13、図14、または図15に示す画面における「F7:A面周期」キーをクリックすると、前記A面傾向管理画面で指定した欠陥についての詳細情報を表示すべき旨の指示がディスプレー70から中央処理装置60Bに入力される。また、前記画面における「F8:B面周期」キーをクリックすると、前記B面傾向管理画面で指定した欠陥についての詳細情報を表示すべき旨の指示がディスプレー70から中央処理装置60Bに入力される。
【0138】
中央処理装置60Bは、前記指示が入力されると、欠陥情報の中の前記欠陥についての発生周期、発生位置、ロット情報の中の品種名、ロット番号、アルミ幅、および搬送ライン200における搬送ローラ206、導入ローラ208、導出ローラ210のそれぞれの外径を記憶装置60Aから呼び出し、ディスプレー70に伝達する。
【0139】
ディスプレー70は、前記情報が入力されると、図16に示すA面周期判定結果、または図17に示すB面周期判定結果を表示する。A面周期判定結果およびB面周期判定結果は、何れも帳簿形式の画面である
A面周期判定結果およびB面周期判定結果の画面には、図16および図17における左側から、「年月日」、「時刻」、「品番」、「ロットNo.」、「アルミニウム幅」、「検出幅」、「周期」、「検出レーン」、「該当ロール径」、および「該当ロールNo.」の10個の欄が設けられている。
【0140】
ここで、「品番」の欄には、検査中の平版印刷版の品番が示され、「ロットNo.」には、前記品番の平版印刷版のロット番号が支援される。「アルミニウム幅」の欄には、前記平版印刷版の基材であるアルミニウムウェブの幅が示され、「検出幅」の欄には、A面レーザ光走査型検出装置2およびB面レーザ光走査型検出装置4におけるレーザ光の走査幅である検査幅が表示される。「検出レーン」には、前記欠陥が、平版印刷版PのレーンL1〜L15のどのレーンで検出されたかを示す。「周期」の欄には、周期欠陥の発生が検出されたときに前記周期欠陥の発生周期が表示される。そして、「該当ロール径」の欄には、前記「周期」の欄に示された周期欠陥の発生周期(mm)を円周率πで除した値である該当ロール径が表示される。たとえば、図16の最上欄においては、「周期」の欄に、前記発生周期として8969mmが示されているので、前記「該当ロール径」の欄には、前記発生周期8969mmを円周率πで除した2955.01mmが示されている。「該当ロールNo.」の欄には、前記周期欠陥を発生させているローラの外径の、該当ロール径に基いた推測値、または一定の誤差範囲内で前記推測値に一致するローラの番号が表示される。
【0141】
「該当ロールNo.」の欄において、前記ローラの外径の推測値、および前記ローラの番号の何れを示すかを決定するアルゴリズムを図18に示す。
【0142】
図18に示すように、オンライン表面検査システム100で周期欠陥が検出されると、中央処理装置60Bは、ステップ18Aにおいて、前記周期欠陥の発生周期を、前記「A面周期判定結果」画面または前記「B面周期判定結果」画面における「周期」欄に表示する。そして、ステップ18Bにおいて、前記発生周期を円周率πで乗じて該当ロール径を求め、前記「A面周期判定結果」画面または前記「B面周期判定結果」画面における「該当ロール径」欄に表示する。次に、ステップ18Cにおいて、前記該当ロール径を2以上の自然数であるnで除して該当ロール径の推測値を求め、ステップ18Dにおいて、搬送ライン200における搬送ローラ206、導入ローラ208、および導出ローラ210のうち、一定の誤差範囲、例えば±3mmの範囲で前記推測値に一致する外径を有するローラがあるかどうかを判定する。そして、前記推測値に一致するローラがある場合には、前記ローラの番号を、前記「A面周期判定結果」画面または前記「B面周期判定結果」画面の「該当ロールNo.」欄に表示し、前記推測値に一致するローラがない場合には、前記「該当ロールNo.」欄に前記推測値を示す。図16および図17における「該当ロールNo.」欄において、「714φ」、「952φ」、「1428φ」、「726φ」など、末尾にφが附された数字は、前記推測値を示し、「5」、「50」、「133」、「134」、「A2」などの末尾にφのない数字および記号は、前記推測値に一致する外径を有するローラの番号または記号を示す。
【0143】
図16および図17に示すように、前記推測値に一致するローラが複数存在する場合には、搬送ライン200において、区間204Aから区間204Dに向かって順次平版印刷版Pまたはローラを幅方向に移動させて周期欠陥の発生位置が幅方向に沿って移動するか否かを調べる。
【0144】
区間204Aにおいて平版印刷版Pを移動させるには、CPC202Aにおいてローラ支持枠202bを回動させて平版印刷版PにおけるCPC202Aよりも下流側の部分を幅方向に移動させ、CPC202Bにおいて、平版印刷版Pを元の位置に戻す。
【0145】
同様に、区間204Bにおいて平版印刷版Pを移動させるには、平版印刷版PにおけるCPC202Bよりも下流側の部分を幅方向に移動させ、CPC202Cにおいて、平版印刷版Pを元の位置に戻す。
【0146】
区間204Cおよび204Dについても同様である。
【0147】
なお、図1において(C)に、CPC202Cおよび202Dにおいて平版印刷版Pを移動させて平版印刷版Pにおける区間204Cの部分を幅方向に移動させた状態を示す。前記(C)に示す例においては、区間204Cに位置する搬送ローラ206Cにおいて周期欠陥が発生しているから、周期欠陥の発生位置も平版印刷版Pの幅方向に移動する。
【0148】
CPC202において平版印刷版Pを移動させるには、それぞれのCPC202におけるデジタル制御器202gに制御指令を直接入力すればよい。また、オンライン表面検査システム100におけるディスプレー70から統括コンピュータ60を介してデジタル制御器202gに制御指令を入力してもよい。
【0149】
前記発生位置の幅方向の移動は、前記「A面周期判定結果」画面または前記「B面周期判定結果」画面の「検出レーン」欄に表示されるレーンの変化として捕らえることができる。また、前記幅方向の移動が、前記「検出レーン」欄に表示されるレーンの変化として捕らえられない場合には、前記幅方向の移動を、搬送ライン200における巻き取り側ロール222の近傍部分である出側において、目視または光学的な手段で検出してもよい。
【0150】
実施形態1に係るオンライン表面検査システム100においては、A面レーザ光走査型検出装置2、B面レーザ光走査型検出装置2、色筋検出装置12、擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、および色検出装置18の何れかにおいて周期欠陥が検出されたときに、どのローラで前記欠陥が発生しているかを短時間で特定できる。したがって、前記周期欠陥に起因する故障品が大量に発生する前に、原因となっているローラを交換したり、前記ローラの表面を清掃したりするなどの対策を講じることができる。
【0151】
オンライン表面検査システム100においては、さらに、発生した欠陥の種類、発生位置、および発生周期などの欠陥情報を、平版印刷版Pのロット情報と関連させて表示するから、オペレータは、どのロットの平版印刷版にどのような種類の欠陥がどの程度の頻度で発生したか、および前記ロットにおける不良品の発生量はどの程度かを容易に把握できる。
【0152】
したがって、オペレータは、前記ロットの平版印刷版を生産するのに必要なアルミニウムウェブロールの再引当を行うなどの生産計画の修正をリアルタイムで行えるから、たとえ、不良品が大量に発生して製品として出荷できる平版印刷版の得率が減少しても、アルミニウムウェブに不足が生じる前に、不足分のアルミニウムウェブロールを発注できる。故に、前記場合においても、アルミニウムウェブに不足が生じて生産に支障が生じることが防止される。
【0153】
また、不良品として排除する必要のない微小な欠陥についても、発生した帯域、発生頻度、発生位置をグラフ化して表示するから、オペレータは、前記欠陥の発生傾向を容易に把握できる。したがって、前記欠陥が出側停止欠陥のような重大な欠陥に到る前に対策を講じることができるから、平版印刷版Pの損失を大幅に減らすことができる。
【0154】
更に、A面レーザ光走査型検出装置2、B面レーザ光走査型検出装置2、色筋検出装置12、擦り傷検出装置14、光沢検出装置16、および色検出装置18の運転状況もディスプレー70に表示されるから、オペレータは、欠陥の検出が異常に多い場合、平版印刷版P側の異常によるものなのか、A面レーザ光走査型検出装置2などの欠陥検出部の側の異常によるものなのかを容易に判断できる。
【0155】
更に、前記欠陥情報およびロット情報は、互いに関連付けられた状態で統括コンピュータ60における記憶装置60Aに格納されるから、製造条件と欠陥の発生傾向との関係を整理・検討することが容易に行える。
【0156】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、前記搬送システムにおいて帯状体に周期欠陥が発生したときに、前記周期欠陥を発生させているローラを早期に特定して故障品の発生を最小限に押さえることのできる検査システムおよび周期欠陥発生箇所の特定方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施形態1に係るオンライン表面検査システムが使用される搬送ラインの一例を示す概略側面図および平面図である。
【図2】図2は、図1に示す搬送ラインの備えるCPCの構成の詳細を示す斜視図である。
【図3】図3は、図2に示すCPCの上面図である。
【図4】図4は、実施形態1に係るオンライン表面検査システムが使用される搬送ラインの別の例を示す概略側面図および平面図である。
【図5】図5は、実施形態1に係るオンライン表面検査システムの構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、図5に示すオンライン表面検査システムが備えるA面レーザ光走査型検出装置、B面レーザ光走査型検出装置、色筋検出装置、擦り傷検出装置、光沢検出装置、および色検出装置の配置を示す概略図である。
【図7】図7は、A面レーザ光走査型検出装置およびB面レーザ光走査型検出装置におけるレーザ光照射部およびレーザ光受光部の相対的な位置関係を示す斜視図である。
【図8】図8は、色筋検出装置について、CCDカメラおよび光源と検査ローラおよび平版印刷版との相対的な位置関係を示す斜視図である。
【図9】図9は、図7に示すA面レーザ光走査型検出装置およびB面レーザ光走査型検出装置において、平版印刷版に照射されたレーザ光をレーザ光受光部において受光した状態を示す概略平面図である。
【図10】図10は、A面レーザ光走査型検出装置およびB面レーザ光走査型検出装置からのデータを処理する欠陥信号処理装置の構成およびデータの流れを示すブロック図である。
【図11】図11は、色筋検査装置、擦り傷検出装置、光沢検出装置、および色検出装置からのデータを処理する欠陥信号処理装置の構成およびデータの流れを示すブロック図である。
【図12】図12は、統括コンピュータ60の構成および情報の流れを示すブロック図である。
【図13】図13は、図5に示すオンライン表面検査システムの備えるディスプレーに傾向管理画面が表示されたところを示す平面図である。
【図14】図14は、前記ディスプレーにA面傾向管理画面が表示されたところを示す平面図である。
【図15】図15は、前記ディスプレーにB面傾向管理画面が表示されたところを示す平面図である。
【図16】図16は、前記ディスプレーに帳簿形式の画面であるA面周期判定結果が表示されたところを示す平面図である。
【図17】図17は、前記ディスプレーにB面周期判定結果が表示されたところを示す平面図である。
【図18】図18は、図16に示す「A面周期判定結果」画面または図17に示す「B面周期判定結果」画面における「該当ロールNo.」の欄に、前記ローラの外径の推測値、および前記ローラの番号の何れを示すかを決定するアルゴリズムを示すブロック図である。
【符号の説明】
2    A面レーザ光走査型検出装置
4    B面レーザ光走査型検出装置
12    色筋検出装置
14    擦り傷検出装置
16    光沢検出装置
18    色検出装置
50    欠陥信号処理装置
52    欠陥信号処理装置
54    制御コンピュータ
56    制御コンピュータ
60    統括コンピュータ
70    ディスプレー
100    オンライン検査システム
200    搬送ライン
202    CPC
206    搬送ローラ
208    導入ローラ
210    導出ローラ

Claims (9)

  1. 外径の異なる少なくとも2種類のローラによって帯状体を一定の方向に搬送する搬送ラインにおける周期欠陥発生箇所の特定方法であって、
    一定の周期を有する周期欠陥が発生したときに、前記周期欠陥の発生周期に基いて前記周期欠陥を生じさせているローラの外径を推定し、前記外径の推定値に最も近い外径を有するローラにおいて前記周期欠陥が発生したものと推定することを特徴とする周期欠陥発生箇所の特定方法。
  2. 前記搬送ラインにおける周期欠陥発生箇所の特定方法であって、
    一定の周期を有する周期欠陥が発生したときに、前記搬送ラインにおけるローラの一部につき、前記ローラと前記帯状体との間における前記帯状体の幅方向に沿った相対的な位置関係を変更して前記周期欠陥の検出位置が前記帯状体の幅方向に沿って変化するか否かを検出し、前記検出位置が変化したときは、前記位置関係を変更したローラにおいて前記周期欠陥が発生したものと推定することを特徴とする周期欠陥発生箇所の特定方法。
  3. 前記搬送ラインにおいて帯状体の欠陥の有無を検査する検査システムであって、
    前記帯状体の欠陥を検出する欠陥検出手段と、
    前記欠陥検出手段が検出した欠陥の発生位置および発生周期に関する欠陥情報を収集する欠陥情報管理手段とを
    備えてなり、
    前記欠陥検出手段が一定の周期で発生する周期欠陥を検出すると、前記欠陥情報管理手段は、前記周期欠陥の発生周期に基いて前記周期欠陥を生じさせているローラの外径を推定し、前記外径の推定値に最も近い外径を有するローラにおいて前記周期欠陥が発生しているものと推定する検査システム。
  4. 前記搬送ラインにおいて帯状体の欠陥の有無を検査する検査システムであって、
    前記帯状体の欠陥を検出する欠陥検出手段と、
    前記欠陥検出手段が検出した欠陥の発生位置および発生周期に関する欠陥情報を収集する欠陥情報管理手段と、
    前記搬送ラインにおけるローラと前記帯状体との間の相対的な位置を、前記帯状体の幅方向に沿って変更する相対位置変更手段とを
    有してなり、
    前記欠陥検出手段が前記周期欠陥を検出すると、前記相対位置変更手段は、前記ローラの一部につき、前記帯状体との間の相対的な位置関係を変更し、
    前記欠陥情報管理手段は、周期欠陥の検出位置が前記帯状体の幅方向に沿って変化するか否かを検出することを特徴とする検査システム。
  5. 前記相対位置変更手段を有してなり、前記周期欠陥の周期から推定される外径を有するローラが複数存在すると前記欠陥検出手段が推定した場合には、前記相対位置変更手段は、前記複数のローラのそれぞれにつき、前記帯状体の幅方向に沿った前記ローラと帯状体との間の相対的な位置関係を変更し、前記欠陥情報管理手段は、何れのローラについて前記帯状体との相対的な位置関係を変更したときに周期欠陥の検出位置が変化するかを検出する請求項3に記載の検査システム。
  6. 前記搬送ラインは、1のローラまたは外径の異なる2以上のローラを有する2以上の区間に区分されてなり、前記区間のそれぞれに前記相対位置変更手段が設けられてなる請求項4または5に記載の検査システム。
  7. 前記搬送ラインにおけるローラの外径は全て異なっている請求項3〜6の何れか1項に記載の検査システム。
  8. 前記相対位置変更手段は、前記帯状体を幅方向に移動させる帯状体移動手段である請求項4〜7の何れか1項に記載の検査システム。
  9. 前記相対位置変更手段は、前記ローラを前記帯状体の幅方向に移動させるローラ移動手段である請求項4〜7の何れか1項に記載の検査システム。
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