JP2004124368A - 場所打ちコンクリート杭の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】地盤を掘削して杭孔1を形成し、この杭孔1に鉄筋籠2を建て込んだ後、コンクリート3を打設してコンクリート杭10を造成する施工方法において、打設したコンクリート3の上方に密閉された空間部4を形成し、該空間部4に加圧した流体5を導入し、凝結するまでの間、コンクリート3の上面に流体圧を作用させるようにする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、場所打ちコンクリート杭の施工方法に関し、特に、コンクリートの呼び強度を従来ほど上げることなく、強度に優れた密実なコンクリート杭を造成することを可能にして、材料コストを引き下げるとともに、被圧水下においても地下水が杭頭部表面にしみ出すことを防止できるようにした場所打ちコンクリート杭の施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
場所打ちコンクリート杭を築造する工法としては、主に、ベノト工法やリバースサーキュレーション工法(以下、「リバース工法」という。)、アースドリル工法などがある。
これらの工法は、地盤に孔を掘削し、その掘削孔に鉄筋籠を建込み、トレミー管からレディーミクストコンクリート(以下、「生コン」という。)を打設して場所打ちコンクリート杭を築造する。
【0003】
この場合、地盤を掘削するときの孔壁の崩壊を防止するために、ベノト工法では、孔全長にわたってケーシングを使用している。
また、リバース工法では、表層部にスタンドパイプを挿入して掘削孔に泥水を導入し、アースドリル工法では、表層部に表層ケーシングを挿入して掘削孔にベントナイトやCMC安定液を使用している。
【0004】
ところで、上記従来の場所打ちコンクリート杭の施工方法においては、トレミー管から打設された生コンが泥水や安定液と混ざり、特に、杭頭部はブリージングの影響もあって、コンクリートの品質が劣化する。この劣化部分を取り除くために、余盛と称して杭天端位置よりさらに50〜80cmほど余分に生コンを打設するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように余盛を行っても、コンクリートの打設深度が浅くなるに従って、コンクリート強度が低下する傾向にあり、特に、杭頭部(杭天端位置から−10数m間)のコンクリート強度は、かなり大きく低下することが知られている。
図2に、従来の施工方法によりコンクリート杭を造成し、この杭についてコア抜きをしてコア強度と標準供試体の圧縮強度との比を測定した結果を示す。なお、図2において、CASE1及びCASE3はアースドリル工法、CASE2、CASE4及びCASE5はリバース工法でそれぞれ造成した杭である。
図2に示すように、コア強度と標準供試体の圧縮強度との比は、杭頭近傍においては約0.8であり、品質管理をよくしてもこの程度でしかなく、圧縮強度の低下は否めなかった。
【0006】
以上のことから、必要な設計強度を得るためには、コンクリートの呼び強度を上げて対処する必要があることから、材料コストが上昇するという問題があった。
【0007】
そして、具体的には、建築の場合は、一般の場所打ちコンクリート杭で圧縮強度を3/4.5に、拡底場所打ちコンクリート杭で圧縮強度を3/4に、土木の場合は、一般的にベノト工法やリバース工法で約8割に、アースドリル工法ではさらに別の方法(杭径を5cm小さく計算)で低下させるようにしていた。
【0008】
一方、被圧水がある箇所で場所打ちコンクリート杭を打設すると、コンクリートが凝結しない間に、例えば、鋼管とコンクリートの境界面や鉄筋とコンクリートの境界面に、いわゆる水道が形成され、コンクリートが凝結した後でも、地下水が杭頭部表面にしみ出す等により、施工に支障をきたすという問題があった。
【0009】
本発明は、上記従来の場所打ちコンクリート杭の施工方法が有する問題点に鑑み、コンクリートの呼び強度を従来ほど上げることなく、強度に優れた密実なコンクリート杭を造成することを可能にして、材料コストを引き下げるとともに、被圧水下においても地下水が杭頭部表面にしみ出すことを防止できるようにした場所打ちコンクリート杭の施工方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法は、地盤を掘削して杭孔を形成し、コンクリートを打設してコンクリート杭を造成する場所打ちコンクリート杭の施工方法において、打設したコンクリートの上面に所定の圧力をかける加圧手段を設け、凝結するまでの間、該加圧手段によりコンクリートの上面に所定の圧力を作用させることを特徴とする。
【0011】
この場所打ちコンクリート杭の施工方法は、打設したコンクリートの上面に所定の圧力をかける加圧手段を設け、凝結するまでの間、該加圧手段によりコンクリートの上面に所定の圧力を作用させることから、凝結前のコンクリートに対しても上面から圧力を加えることができ、これにより、コンクリートの呼び強度を従来ほど上げることなく、強度に優れた密実なコンクリート杭を造成することができる。
また、凝結前のコンクリートに対しても上面から圧力を加えることによって、被圧水下においても、例えば、鋼管とコンクリートの境界面や鉄筋とコンクリートの境界面に、いわゆる水道が形成されることによる地下水の杭頭部表面へのしみ出しを防止できる。
【0012】
この場合において、打設したコンクリートの上方に略密閉された空間部を形成し、該空間部に流体を導入して、コンクリートの上面に所定の流体圧を作用させることができる。
【0013】
これにより、簡単な構造でコンクリートに対し圧力を加えることができる。
【0014】
また、前記空間部を、表層ケーシング等の筒体に蓋体を設けることにより形成し、該空間部に流体を導入することができる。
【0015】
これにより、施工設備を簡便に構築し、低コストにて強度に優れた密実なコンクリート杭を造成することができる。
【0016】
また、前記空間部を、表層ケーシング等の筒体に摺動可能に挿入される有蓋筒体と、該有蓋筒体と表層ケーシングの間で、有蓋筒体の外周を巻回するように配設された膨張・収縮可能なシーリングチューブとにより形成することができる。
【0017】
これにより、繰り返し使用される変形しがちな表層ケーシング等に対し、やすく、これに対処すべく一回り小さな有蓋筒体を挿入し、その後、シーリングチューブを膨張させることにより、有蓋筒体と表層ケーシングの間の空隙を閉塞させて密閉された空間部を形成することができる。
【0018】
また、流体を封入する袋部材を空間部に配設し、該袋部材を介してコンクリートの上面に圧力を作用させることができる。
【0019】
これにより、表層ケーシングの内周面に沿った流体の漏れを防止することができ、空間部の密閉度に余裕を持たせることができる。
【0020】
また、表層ケーシング等の筒体内に、略シール状態で昇降する押さえ部材を配設し、該押さえ部材を下方に押圧することにより、コンクリートの上面に所定の圧力を作用させることができる。
【0021】
これにより、凝結前のコンクリートに対しても上面から圧力を加えることができ、これにより、コンクリートの呼び強度を従来ほど上げることなく、強度に優れた密実なコンクリート杭を造成することができる。
【0022】
また、コンクリート上面への圧力を0.1N/mm2以上に設定することができる。
【0023】
これにより、適正な圧力をコンクリートにかけ、強度に優れた密実なコンクリート杭を造成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1に、本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の一実施例を示す。
【0026】
この場所打ちコンクリート杭の施工方法は、地盤を掘削して杭孔1を形成し、該杭孔1に鉄筋籠2を建て込んだ後、コンクリート3を打設してコンクリート杭10を造成する施工方法において、打設したコンクリート3の上方に密閉された空間部4を形成し、該空間部4に加圧した流体5を導入し、コンクリート3が凝結するまでの間、コンクリート3の上面に0.1N/mm2以上の流体圧を作用させるようにする。
なお、この場合、打設したコンクリート3の上部は、従来と同様、余盛コンクリート3aとする。
【0027】
空間部4は、スタンドパイプ等の筒体からなる表層ケーシング6に、蓋体7を設けることによって形成されており、この空間部4にポンプPによって加圧した流体5を導入するようにしている。
【0028】
流体5としては、水、泥水等の液体のほか、空気等の気体を用いることができ、また、加圧した流体5を導入するために、本実施例において用いているポンプPのほか、ボンベから直接加圧した気体を導入するようにする等、任意の加圧手段を用いることができる。
【0029】
この場合、表層ケーシング6の周囲には、該表層ケーシング6を上から押さえることができる架台8が組まれており、該架台8には、表層ケーシング6の抜け上がりを防止するために錘体9が載置される。
【0030】
コンクリートの強度と深さとの関係は正比例ではないが、図2に示すように、杭天端からの深さが深くなるに従ってコンクリート強度は増加する。
これは、上部のコンクリートが錘体9となって下部のコンクリートを圧縮し、コンクリートの強度を上げているためである。
いずれのケースにおいても、強度比が0.9以上になる深さは4m以上であり、強度比が1.0以上になる深さは12m以上である。
コンクリートの質量は23kN/m3であるから、それぞれの深さにおける生コンの圧力は276kN/m2(0.276N/mm2)、92kN/m2(0.092N/mm2)となる。
【0031】
ここで、本発明のように、コンクリートの打設直後に、上記の生コンによってかかる圧力だけの圧力を杭天端に作用させれば、コンクリート強度を改良することができることになる。
すなわち、図1に示すように、表層ケーシング6に蓋体7を配設して密閉することにより空間部4を形成し、該空間部4に加圧された流体5をポンプP等によって導入する。
表層ケーシング6は、地盤と接しているため多少の摩擦はあるが、抜け止めはほとんど期待できないため、錘体9によりその抜け上がりを防止する。
錘体9はケーシング径が1.4mの場合で425kNと重くなり、コンクリートの錘体9であると185m3、鋼塊であると5.5m3と大きくなり蓋体7の上に載置することができない。このため、図1に示すように架台8を組んで、架台8に錘体9を載置するようにする。
なお、コンクリート3に流体圧力を作用させておく時間は、コンクリート3の打設直後から、長くてもコンクリート3の凝結が完了するまでとする。
【0032】
かくして、本実施例の場所打ちコンクリート杭の施工方法は、コンクリート3の上方に形成した空間部4に加圧した流体5を導入することにより、凝結するまでの間、コンクリート3の上面に、好ましくは、0.1N/mm2以上の流体圧を作用させることから、凝結前のコンクリート3に対しても上面から圧力を加えることができ、これにより、コンクリートの呼び強度を従来ほど上げることなく、強度に優れた密実なコンクリート杭10を造成することができる。
また、空間部4を表層ケーシング6に蓋体7を設けることによって形成し、該空間部4にポンプPにより流体5を導入することにより、施工設備を簡便に構築し、低コストにて強度に優れた密実なコンクリート杭10を造成することができる。
また、凝結前のコンクリートに対しても上面から圧力を加えることによって、被圧水下においても、例えば、鋼管とコンクリートの境界面や鉄筋とコンクリートの境界面に、いわゆる水道が形成されることによる地下水の杭頭部表面へのしみ出しを防止できる。
【0033】
現在、場所打ちコンクリート杭に使用しているコンクリート強度は、設計強度として土木では30N/mm2以下としている。例えば、30N/mm2の設計強度を得るために、呼び強度40N/mm2の生コンを使用している。
この場合、本発明の施工方法を採用することにより、設計強度と呼び強度は同じでよいことになり、材料コストを引き下げることができる。
【0034】
次に、図3を参照して、本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の第2実施例を説明する。
この場所打ちコンクリート杭の施工方法は、第1実施例と同様に、地盤を掘削して杭孔1を形成し、該杭孔1に鉄筋籠2を建て込んだ後、コンクリート3を打設してコンクリート杭10を造成するに際し、打設したコンクリート3の上方に密閉された空間部4を形成し、該空間部4に加圧した流体5を導入し、コンクリート3が凝結するまでの間、コンクリート3の上面に0.1N/mm2以上の流体圧を作用させるようにする。
この場合、空間部4は、表層ケーシング6に所定の空隙を有して内挿される有蓋筒体11と、有蓋筒体11と表層ケーシングの間で、有蓋筒体11の外周を巻回するように配設された膨張・収縮可能なシーリングチューブ12とによって形成されている。
表層ケーシング6の頭部は繰り返し使用されるので変形しやすく、これに対処すべく一回り小さな有蓋筒体11を挿入し、その後、シーリングチューブ12にエア等の流体を注入して膨らませ、有蓋筒体11と表層ケーシングの間の空隙を閉塞させて密閉された空間部を形成する。
そして、この空間部4に、例えばポンプPによって加圧した流体5を導入し、コンクリート3の上面に流体圧を作用させる。
なお、表層ケーシング6の周囲には、有蓋筒体11を上から押さえることができる架台8が組まれており、該架台8には、錘体9が載置される。
【0035】
さらに、図4を参照して、本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の第3実施例を説明する。
この場所打ちコンクリート杭の施工方法は、打設したコンクリート3の上方の空間部4に袋部材15を設置した後、表層ケーシング6に蓋体7を被せるようにし、その後、袋部材15に加圧した流体5を導入し、コンクリート3が凝結するまでの間、コンクリート3の上面に0.1N/mm2以上の流体圧を作用させるようにする。
この場合、空間部4は、表層ケーシング6に蓋体7を設けることにより形成されるが、本実施例では、上記のとおり、蓋体7の下に水等の流体を導入する袋部材15を設置し、該袋部材を加圧した流体で膨張させることによって、コンクリート3の上面に流体圧を作用させるようにしている。
これにより、表層ケーシング6の内周面に沿った流体の漏れを防止することができる。また、この方法で、第2実施例のような有蓋筒体11を使用することも可能であり、この場合はシーリングチューブ12を省略することができる。
なお、本実施例(以下の実施例も同じ)においては、場所打ちコンクリート杭を、鉄筋籠2に代えて、鋼管2aを用いた複合杭としているが、本発明は、これを排除するものではない。
【0036】
さらに、図5を参照して、本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の第4実施例を説明する。
この場所打ちコンクリート杭の施工方法は、打設したコンクリート3の上面に押さえ部材13を配設し、該押さえ部材13を下方に押圧することにより、コンクリート3が凝結するまでの間、コンクリート3の上面に0.1N/mm2以上の圧力を作用させるようにする。
本実施例では、上記のとおり、表層ケーシング6等の筒体内に、略シール状態で昇降する押さえ部材13を配設し、該押さえ部材13をジャッキ16等で下方に押圧することにより、コンクリート3の上面に所定の圧力を作用させるようにしている。
これにより、凝結前のコンクリート3に対しても上面から圧力を加えることができ、これにより、コンクリート3の呼び強度を従来ほど上げることなく、強度に優れた密実なコンクリート杭を造成することができる。
なお、この場合、図6に示すように、天秤型の架台14を形成して、錘体9の重さを増減することにより、コンクリート上面への圧力を調節するようにしたり、図7に示すように、押さえ部材13上に直接錘体9を載置することもできる。
【0037】
以上、本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法について説明したが、本発明は上記実施例の記載に限定されるものではなく、例えば、表層ケーシング6の内周面に、打設し、凝結したコンクリート3の付着力を軽減し、表層ケーシング6の引き抜きを容易化するための手段、具体的には、例えば、樹脂、アスファルト等からなるコート層や発泡樹脂等からなる破断層を形成するようにしたり、場所打ちコンクリート杭を構築した後、表層ケーシング6を引き抜かないまま放置するようにする等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜に変更することが可能である。
【0038】
【発明の効果】
本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法によれば、打設したコンクリートの上面に所定の圧力をかける加圧手段を設け、凝結するまでの間、該加圧手段によりコンクリートの上面に所定の圧力を作用させることから、凝結前のコンクリートに対しても上面から圧力を加えることができ、これにより、コンクリートの呼び強度を従来ほど上げることなく、強度に優れた密実なコンクリート杭を造成することができ、これにより、場所打ちコンクリート杭の施工コストを低減することができる。
また、凝結前のコンクリートに対しても上面から圧力を加えることによって、被圧水下においても、例えば、鋼管とコンクリートの境界面や鉄筋とコンクリートの境界面に、いわゆる水道が形成されることによる地下水の杭頭部表面へのしみ出しを防止でき、施工を円滑に実施することができる。
【0039】
この場合において、打設したコンクリートの上方に略密閉された空間部を形成し、該空間部に流体を導入して、コンクリートの上面に所定の流体圧を作用させることにより、簡単な構造でコンクリートに対し圧力を加えることができる。
【0040】
また、前記空間部を、表層ケーシング等の筒体に蓋体を設けることにより形成し、該空間部に流体を導入することにより、施工設備を簡便に構築し、低コストにて強度に優れた密実なコンクリート杭を造成することができる。
【0041】
また、前記空間部を、表層ケーシング等の筒体に摺動可能に挿入される有蓋筒体と、該有蓋筒体と表層ケーシングの間で、有蓋筒体の外周を巻回するように配設された膨張・収縮可能なシーリングチューブとにより形成することにより、繰り返し使用される変形しがちな表層ケーシング等に対し、やすく、これに対処すべく一回り小さな有蓋筒体を挿入し、その後、シーリングチューブを膨張させることにより、有蓋筒体と表層ケーシングの間の空隙を閉塞させて密閉された空間部を形成することができる。
【0042】
また、流体を封入する袋部材を空間部に配設し、該袋部材を介してコンクリートの上面に圧力を作用させることにより、表層ケーシングの内周面に沿った流体の漏れを防止することができ、空間部の密閉度に余裕を持たせることができる。
【0043】
また、表層ケーシング等の筒体内に、略シール状態で昇降する押さえ部材を配設し、該押さえ部材を下方に押圧することにより、コンクリートの上面に所定の圧力を作用させることにより、凝結前のコンクリートに対しても上面から圧力を加えることができ、これにより、コンクリートの呼び強度を従来ほど上げることなく、強度に優れた密実なコンクリート杭を造成することができる。
【0044】
また、コンクリート上面への圧力を0.1N/mm2以上に設定することにより、適正な圧力をコンクリートにかけ、強度に優れた密実なコンクリート杭を造成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の第1実施例を示し、(a)は要部の断面図、(b)は平面図である。
【図2】コア強度コア強度と標準供試体の圧縮強度との比と、深さとの関係を示すグラフである。
【図3】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の第2実施例を示し、(a)は要部の断面図、(b)は平面図である。
【図4】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の第3実施例を示し、(a)は要部の断面図、(b)は平面図である。
【図5】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の第4実施例を示し、(a)は要部の断面図、(b)は平面図である。
【図6】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の第5実施例を示し、(a)は要部の断面図、(b)は平面図である。
【図7】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工方法の第6実施例を示し、(a)は要部の断面図、(b)は平面図である。
【符号の説明】
1 杭孔
2 鉄筋籠
2a 鋼管
3 コンクリート
3a 余盛コンクリート
4 空間部
5 流体
6 表層ケーシング
7 蓋体
8 架台
9 錘体
10 コンクリート杭(複合コンクリート杭)
11 有蓋筒体
12 シーリングチューブ
13 押さえ部材
14 天秤型の架台
15 袋部材
16 ジャッキ
P ポンプ
Claims (7)
- 地盤を掘削して杭孔を形成し、コンクリートを打設してコンクリート杭を造成する場所打ちコンクリート杭の施工方法において、打設したコンクリートの上面に所定の圧力をかける加圧手段を設け、凝結するまでの間、該加圧手段によりコンクリートの上面に所定の圧力を作用させることを特徴とする場所打ちコンクリート杭の施工方法。
- 打設したコンクリートの上方に略密閉された空間部を形成し、該空間部に流体を導入して、コンクリートの上面に所定の流体圧を作用させることを特徴とする請求項1記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
- 前記空間部を、表層ケーシング等の筒体に蓋体を設けることにより形成し、該空間部に流体を導入することを特徴とする請求項2記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
- 前記空間部を、表層ケーシング等の筒体に摺動可能に挿入される有蓋筒体と、該有蓋筒体と表層ケーシングの間で、有蓋筒体の外周を巻回するように配設された膨張・収縮可能なシーリングチューブとにより形成したことを特徴とする請求項2又は3記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
- 流体を封入する袋部材を空間部に配設し、該袋部材を介してコンクリートの上面に圧力を作用させることを特徴とする請求項2、3又は4記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
- 表層ケーシング等の筒体内に、略シール状態で昇降する押さえ部材を配設し、該押さえ部材を下方に押圧することにより、コンクリートの上面に所定の圧力を作用させることを特徴とする請求項1記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
- コンクリート上面への圧力を0.1N/mm2以上に設定することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
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