JP2000130066A - 立坑の築造工法 - Google Patents
立坑の築造工法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大深度の立坑において、土留め壁の根入れ長
さを短くし、特に、透水係数の高い地盤においても根入
れ長さを合理的に短くしながら、地盤中の地下水位の低
下を小さく抑えるとともに、工期短縮と工費軽減が図れ
るようにする。 【解決手段】 先行して土中1に地中梁11を構築する
先行地中梁工程と、土留め壁12を構築する工程と、土
留め壁12により囲まれた立坑13内部に水14を導入
して立坑13内部を地中梁11まで水中掘削する水中掘
削工程と、地中梁11上に水中コンクリートを打設する
仮設コンクリート打設工程と、立坑13内部の水14を
排水する排水工程と、仮設コンクリート打設により形成
される仮設底版コンクリート15上及び立坑13内面に
本設のコンクリートを打設する本設コンクリート打設工
程と、からなる立坑の築造工法。先行地中梁工程におい
ては、地中梁11の構築に機械式攪拌工法や高圧噴射攪
拌工法などを用いる。
さを短くし、特に、透水係数の高い地盤においても根入
れ長さを合理的に短くしながら、地盤中の地下水位の低
下を小さく抑えるとともに、工期短縮と工費軽減が図れ
るようにする。 【解決手段】 先行して土中1に地中梁11を構築する
先行地中梁工程と、土留め壁12を構築する工程と、土
留め壁12により囲まれた立坑13内部に水14を導入
して立坑13内部を地中梁11まで水中掘削する水中掘
削工程と、地中梁11上に水中コンクリートを打設する
仮設コンクリート打設工程と、立坑13内部の水14を
排水する排水工程と、仮設コンクリート打設により形成
される仮設底版コンクリート15上及び立坑13内面に
本設のコンクリートを打設する本設コンクリート打設工
程と、からなる立坑の築造工法。先行地中梁工程におい
ては、地中梁11の構築に機械式攪拌工法や高圧噴射攪
拌工法などを用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土留め壁構築によ
る立坑の築造工法に関するものである。
る立坑の築造工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】立坑の築造工法としては、鋼矢板工法、
SMW工法、地中連続壁工法、ケーソン工法などが挙げ
られる。ところで、立坑において、大深度で地盤中の地
下水が高い砂質土、粘性土の互層地盤の場合は、掘削底
面にヒービング、ボイリング、被圧水による盤膨れの現
象が起きる。このため、根入れを必要としないケーソン
工法以外は、土留め壁の根入れ長さが長くなる場合が多
い。その根入れ長を低減する方法としては、地下水位低
下工法や底盤の地盤改良工法がある。
SMW工法、地中連続壁工法、ケーソン工法などが挙げ
られる。ところで、立坑において、大深度で地盤中の地
下水が高い砂質土、粘性土の互層地盤の場合は、掘削底
面にヒービング、ボイリング、被圧水による盤膨れの現
象が起きる。このため、根入れを必要としないケーソン
工法以外は、土留め壁の根入れ長さが長くなる場合が多
い。その根入れ長を低減する方法としては、地下水位低
下工法や底盤の地盤改良工法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、地下水位低下
工法は、周辺地盤の沈下を伴うため、都市部における採
用が困難であり、また、底盤の地盤改良工法は、大深度
における工費が極めて高いなどの問題があった。なお、
ケーソン工法は、合理的に根入れ長を短くできるが、鋼
矢板工法、SMW工法、地中連続壁工法などよりも一般
に工費が高い他、周辺地盤を乱す、工期が長い、圧気作
業となる場合は、作業員の健康を害する恐れがあるなど
の問題があった。
工法は、周辺地盤の沈下を伴うため、都市部における採
用が困難であり、また、底盤の地盤改良工法は、大深度
における工費が極めて高いなどの問題があった。なお、
ケーソン工法は、合理的に根入れ長を短くできるが、鋼
矢板工法、SMW工法、地中連続壁工法などよりも一般
に工費が高い他、周辺地盤を乱す、工期が長い、圧気作
業となる場合は、作業員の健康を害する恐れがあるなど
の問題があった。
【0004】そこで、本発明の目的は、大深度の立坑に
おいて、土留め壁の根入れ長さを短くし、特に、透水係
数の高い地盤においても根入れ長さを合理的に短くしな
がら、地盤中の地下水位の低下を小さく抑えるととも
に、工期短縮と工費軽減が図れるようにした立坑の築造
工法を提供することにある。
おいて、土留め壁の根入れ長さを短くし、特に、透水係
数の高い地盤においても根入れ長さを合理的に短くしな
がら、地盤中の地下水位の低下を小さく抑えるととも
に、工期短縮と工費軽減が図れるようにした立坑の築造
工法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、土中に土留め壁を構築してから
立坑を築造する工法であって、先行して土中に地中梁を
構築する先行地中梁工程と、土留め壁構築工程と、土留
め壁により囲まれた立坑内部に水を導入して立坑内部を
地中梁まで水中掘削する水中掘削工程と、地中梁上に水
中コンクリートを打設する仮設コンクリート打設工程
と、立坑内部の水を排水する排水工程と、仮設コンクリ
ート打設により形成される仮設の底版コンクリート上及
び立坑内面に本設のコンクリートを打設する本設コンク
リート打設工程と、からなること、を特徴としている。
請求項1記載の発明は、土中に土留め壁を構築してから
立坑を築造する工法であって、先行して土中に地中梁を
構築する先行地中梁工程と、土留め壁構築工程と、土留
め壁により囲まれた立坑内部に水を導入して立坑内部を
地中梁まで水中掘削する水中掘削工程と、地中梁上に水
中コンクリートを打設する仮設コンクリート打設工程
と、立坑内部の水を排水する排水工程と、仮設コンクリ
ート打設により形成される仮設の底版コンクリート上及
び立坑内面に本設のコンクリートを打設する本設コンク
リート打設工程と、からなること、を特徴としている。
【0006】ここで、先行地中梁は、機械式攪拌工法や
コラムジェットグラウトなどの高圧噴射攪拌工法を用い
て構築する。土留め壁は、鋼矢板工法、SMW工法、地
中連続壁工法などの一般工法により構築する。仮設の底
版コンクリートは、無筋コンクリート構造でも良いし、
鉄筋篭を事前に沈設して行う鉄筋コンクリート構造とし
ても良い。立坑内部の排水は、立坑内部に設置した水中
ポンプにより行う。本設コンクリートは、立坑内面に逆
巻きまたは順巻きの何れかによりコンクリートを打設し
てから、底版コンクリートを打設するのが望ましい。
コラムジェットグラウトなどの高圧噴射攪拌工法を用い
て構築する。土留め壁は、鋼矢板工法、SMW工法、地
中連続壁工法などの一般工法により構築する。仮設の底
版コンクリートは、無筋コンクリート構造でも良いし、
鉄筋篭を事前に沈設して行う鉄筋コンクリート構造とし
ても良い。立坑内部の排水は、立坑内部に設置した水中
ポンプにより行う。本設コンクリートは、立坑内面に逆
巻きまたは順巻きの何れかによりコンクリートを打設し
てから、底版コンクリートを打設するのが望ましい。
【0007】以上のように、請求項1記載の発明によれ
ば、立坑の築造に際して、先行して地中梁を構築してお
くので、根入れ長を短くしても、掘削時の変形を防止で
きる。このように、先行地中梁を構築してから、土留め
壁により囲まれた立坑内部に水を導入して立坑内部を地
中梁まで水中掘削した後、地中梁上に水中コンクリート
を打設して仮設の底版コンクリートを構築するので、地
盤改良工ほどの工期と工費を必要としない。そして、地
盤改良工に比べ、土留め壁と仮設底版コンクリートとの
密実な連結状態が得られて、地盤中の地下水位の低下を
抑えられる。さらに、このような仮設底版コンクリート
構築後、立坑内部の排水を伴って、仮設の底版コンクリ
ート上及び立坑内面に本設のコンクリートを打設するこ
とで、土留め壁構築による立坑の築造が完了する。しか
も、先行地中梁部分の土留め壁は、掘削時に地山の局部
的な崩壊等がないため、透水係数の高い地盤において
も、立坑の根入れ部分が高品質なコンクリート構造とな
り、立坑の根入れ長さを合理的に短くできる。
ば、立坑の築造に際して、先行して地中梁を構築してお
くので、根入れ長を短くしても、掘削時の変形を防止で
きる。このように、先行地中梁を構築してから、土留め
壁により囲まれた立坑内部に水を導入して立坑内部を地
中梁まで水中掘削した後、地中梁上に水中コンクリート
を打設して仮設の底版コンクリートを構築するので、地
盤改良工ほどの工期と工費を必要としない。そして、地
盤改良工に比べ、土留め壁と仮設底版コンクリートとの
密実な連結状態が得られて、地盤中の地下水位の低下を
抑えられる。さらに、このような仮設底版コンクリート
構築後、立坑内部の排水を伴って、仮設の底版コンクリ
ート上及び立坑内面に本設のコンクリートを打設するこ
とで、土留め壁構築による立坑の築造が完了する。しか
も、先行地中梁部分の土留め壁は、掘削時に地山の局部
的な崩壊等がないため、透水係数の高い地盤において
も、立坑の根入れ部分が高品質なコンクリート構造とな
り、立坑の根入れ長さを合理的に短くできる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の立
坑の築造工法であって、先行地中梁工程において、地中
梁の構築に機械式攪拌工法や高圧噴射攪拌工法などを用
いること、を特徴としている。
坑の築造工法であって、先行地中梁工程において、地中
梁の構築に機械式攪拌工法や高圧噴射攪拌工法などを用
いること、を特徴としている。
【0009】このように、請求項2記載の発明によれ
ば、請求項1記載の先行地中梁工程において、地中梁の
構築に機械式攪拌工法や高圧噴射攪拌工法を用いるの
で、先行地中梁を確実に構築できる。
ば、請求項1記載の先行地中梁工程において、地中梁の
構築に機械式攪拌工法や高圧噴射攪拌工法を用いるの
で、先行地中梁を確実に構築できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る立坑の築造
工法の実施の形態例を図1から図7に基づいて説明す
る。先ず、図1は本発明を適用した一例としての土留め
壁構築による立坑の築造工法を示すもので、従来工法と
対比して示した概略縦断面図、図2は最初の先行地中梁
工程を示した概略縦断面図、図3は続く土留め壁構築工
程を示した概略縦断面図、図4は続く水中掘削工程を示
した概略縦断面図である。そして、図5は続く仮設コン
クリート打設工程を示した概略縦断面図、図6は続く排
水工程と本設コンクリート打設工程(壁面逆巻き施工)
を示した概略縦断面図、図7は続く本設コンクリート打
設(底版施工及び壁面順巻き施工)を示した概略縦断面
図である。
工法の実施の形態例を図1から図7に基づいて説明す
る。先ず、図1は本発明を適用した一例としての土留め
壁構築による立坑の築造工法を示すもので、従来工法と
対比して示した概略縦断面図、図2は最初の先行地中梁
工程を示した概略縦断面図、図3は続く土留め壁構築工
程を示した概略縦断面図、図4は続く水中掘削工程を示
した概略縦断面図である。そして、図5は続く仮設コン
クリート打設工程を示した概略縦断面図、図6は続く排
水工程と本設コンクリート打設工程(壁面逆巻き施工)
を示した概略縦断面図、図7は続く本設コンクリート打
設(底版施工及び壁面順巻き施工)を示した概略縦断面
図である。
【0011】本発明に係る立坑の築造工法は、この実施
の形態例では、先行地中梁工程、土留め壁構築工
程、水中掘削工程、仮設コンクリート打設工程、
排水工程、本設コンクリート打設工程の施工手順で行
うものである。なお、図1において、1は土中、2は任
意の地層、3は不透水層であり、また、従来工法により
不透水層3まで必要であった根入れ長を点線で示してい
る。
の形態例では、先行地中梁工程、土留め壁構築工
程、水中掘削工程、仮設コンクリート打設工程、
排水工程、本設コンクリート打設工程の施工手順で行
うものである。なお、図1において、1は土中、2は任
意の地層、3は不透水層であり、また、従来工法により
不透水層3まで必要であった根入れ長を点線で示してい
る。
【0012】先ず、先行地中梁工程では、図2に示す
ように、土中1において、設計上許容される最小根入れ
長さの最終根切り部分に先行地中梁11を構築してお
く。図示の例では、予め所定のブロック毎にボーリング
したボーリング孔10,10,10,…の下端部におい
て、図示しない注入管を用いて行うコラムジェットグラ
ウトなどの高圧噴射攪拌工法により、注入材料を注入し
ながら攪拌して先行地中梁11を構築する。
ように、土中1において、設計上許容される最小根入れ
長さの最終根切り部分に先行地中梁11を構築してお
く。図示の例では、予め所定のブロック毎にボーリング
したボーリング孔10,10,10,…の下端部におい
て、図示しない注入管を用いて行うコラムジェットグラ
ウトなどの高圧噴射攪拌工法により、注入材料を注入し
ながら攪拌して先行地中梁11を構築する。
【0013】そして、土留め壁構築工程では、図3に
示すように、土留め壁12を、底先行地中梁11の下面
まで、例えば、鋼矢板工法、SMW工法、地中連続壁工
法などの一般工法で構築する。この土留め壁12の深さ
は、設計上許容される最小根入れ長を確保する長さで良
い。以上の土留め壁12が立坑13の周壁となる。
示すように、土留め壁12を、底先行地中梁11の下面
まで、例えば、鋼矢板工法、SMW工法、地中連続壁工
法などの一般工法で構築する。この土留め壁12の深さ
は、設計上許容される最小根入れ長を確保する長さで良
い。以上の土留め壁12が立坑13の周壁となる。
【0014】続いて、水中掘削工程では、図4に示す
ように、土留め壁12により囲まれた土中に水14を導
入して、その水中にて適宜の掘削機20により立坑13
内部の掘削を所定の掘削面まで行う。即ち、このような
水中掘削は、先行地中梁11の上面まで行う。ここで、
水14の導入は図示しない適宜の給水設備を用いて行
う。
ように、土留め壁12により囲まれた土中に水14を導
入して、その水中にて適宜の掘削機20により立坑13
内部の掘削を所定の掘削面まで行う。即ち、このような
水中掘削は、先行地中梁11の上面まで行う。ここで、
水14の導入は図示しない適宜の給水設備を用いて行
う。
【0015】そして、仮設コンクリート打設工程で
は、図5に示すように、立坑13内部の水14中に水中
コンクリートを打設して、先行地中梁11上に仮設の底
版コンクリート15を形成する。この仮設底版コンクリ
ート15は、切梁機能を兼ねた押えコンクリートであ
り、無筋コンクリート構造であっても、図示しない鉄筋
篭を事前に沈設した鉄筋コンクリート構造であっても良
い。なお、先行地中梁11がすでに切梁として機能して
いるので、この押えコンクリートとしての仮設底版コン
クリート15に切梁としての機能を期待しなくとも良い
場合、仮設底版コンクリート15は、均しコンクリート
程度まで薄くても良い。
は、図5に示すように、立坑13内部の水14中に水中
コンクリートを打設して、先行地中梁11上に仮設の底
版コンクリート15を形成する。この仮設底版コンクリ
ート15は、切梁機能を兼ねた押えコンクリートであ
り、無筋コンクリート構造であっても、図示しない鉄筋
篭を事前に沈設した鉄筋コンクリート構造であっても良
い。なお、先行地中梁11がすでに切梁として機能して
いるので、この押えコンクリートとしての仮設底版コン
クリート15に切梁としての機能を期待しなくとも良い
場合、仮設底版コンクリート15は、均しコンクリート
程度まで薄くても良い。
【0016】その後、排水工程では、先ず、図6に示
すように、立坑13内部に設けた水中ポンプ16,16
を稼働して立坑13内の水14を排水管17,17から
排水することにより、立坑13内の水14を必要深さ、
図示例では、半分程度まで減じる。このように、立坑1
3内を半分程度までドライアップしてから、壁面を清掃
する。
すように、立坑13内部に設けた水中ポンプ16,16
を稼働して立坑13内の水14を排水管17,17から
排水することにより、立坑13内の水14を必要深さ、
図示例では、半分程度まで減じる。このように、立坑1
3内を半分程度までドライアップしてから、壁面を清掃
する。
【0017】そして、本設コンクリート打設工程で
は、先ず、図6に示すように、土留め壁12の上半部内
面に沿って逆巻きにより本設の内壁コンクリート21を
打設する。その後、水中ポンプ16,16により立坑1
3内の残り水14全部をドライアップしてから、図7に
示すように、仮設底版コンクリート15上に本設の底版
コンクリート22を打設する。このように、立坑13内
を全てドライアップして壁面を清掃してから、図7に示
したように、下半部内面に沿って順巻きにより本設の内
壁コンクリート23を打設する。以上によって、立坑1
3が完成する。
は、先ず、図6に示すように、土留め壁12の上半部内
面に沿って逆巻きにより本設の内壁コンクリート21を
打設する。その後、水中ポンプ16,16により立坑1
3内の残り水14全部をドライアップしてから、図7に
示すように、仮設底版コンクリート15上に本設の底版
コンクリート22を打設する。このように、立坑13内
を全てドライアップして壁面を清掃してから、図7に示
したように、下半部内面に沿って順巻きにより本設の内
壁コンクリート23を打設する。以上によって、立坑1
3が完成する。
【0018】以上の通り、本発明に係る立坑の築造工法
は、以下に挙げる特徴を有するものである。 (1)土留め壁12は、鋼矢板工法、SMW工法、地中
連続壁工法などの一般工法の適用が可能である。 (2)立坑13の内部掘削は、根入れ長さを短くするた
め、水中掘削としている。 (3)地盤改良工の代わりとして、先行地中梁11を構
築して根入れ長を短くしている。 (4)先行地中梁11上に水中コンクリートを打設して
押えの仮設底版コンクリート15を構築している。 (5)必要深さに応じた立坑13内部のドライアップを
行い、逆巻きまたは順巻きの本設内壁コンクリート2
1,23を打設している。
は、以下に挙げる特徴を有するものである。 (1)土留め壁12は、鋼矢板工法、SMW工法、地中
連続壁工法などの一般工法の適用が可能である。 (2)立坑13の内部掘削は、根入れ長さを短くするた
め、水中掘削としている。 (3)地盤改良工の代わりとして、先行地中梁11を構
築して根入れ長を短くしている。 (4)先行地中梁11上に水中コンクリートを打設して
押えの仮設底版コンクリート15を構築している。 (5)必要深さに応じた立坑13内部のドライアップを
行い、逆巻きまたは順巻きの本設内壁コンクリート2
1,23を打設している。
【0019】そして、本発明に係る立坑の築造工法によ
り得られる主な効果は、以下の通りである。 (1)土留め壁12の根入れ長さが短くできるため、工
期短縮・工費軽減できる。 (2)地下水位低下工法を用いないため、地盤沈下など
の影響が懸念される都市部においても採用できる。 (3)先行地中梁11を設けておくことで、根入れ長を
短くしても、掘削時の変形を防止できる。 (4)先行地中梁11部分の土留め壁12は、掘削時に
地山の局部的な崩壊等がないため、透水性の高い砂地盤
においても、立坑13の根入れ部分は高品質なコンクリ
ート構造となる。 (5)先行地中梁11上に水中コンクリートを打設して
押えの仮設底版コンクリート15を構築するため、地盤
改良工ほどの工期と工費を必要とせず、内部構造物の側
壁と底版を空気中で施工できるため、当該部分の品質向
上が図れる。 (6)内部構造物の築造にダイバー作業を伴わない。
り得られる主な効果は、以下の通りである。 (1)土留め壁12の根入れ長さが短くできるため、工
期短縮・工費軽減できる。 (2)地下水位低下工法を用いないため、地盤沈下など
の影響が懸念される都市部においても採用できる。 (3)先行地中梁11を設けておくことで、根入れ長を
短くしても、掘削時の変形を防止できる。 (4)先行地中梁11部分の土留め壁12は、掘削時に
地山の局部的な崩壊等がないため、透水性の高い砂地盤
においても、立坑13の根入れ部分は高品質なコンクリ
ート構造となる。 (5)先行地中梁11上に水中コンクリートを打設して
押えの仮設底版コンクリート15を構築するため、地盤
改良工ほどの工期と工費を必要とせず、内部構造物の側
壁と底版を空気中で施工できるため、当該部分の品質向
上が図れる。 (6)内部構造物の築造にダイバー作業を伴わない。
【0020】なお、以上の実施の形態例においては、立
坑の半分程度までをドライアップして内部構造物の構築
を分割して行ったが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、土留め壁の安定性に問題がなければ、立坑の全
部をドライアップして内部構造物を分割しないで構築し
ても良い。また、排水の手法も任意であり、その他、具
体的な細部構造等についても適宜に変更可能であること
は勿論である。
坑の半分程度までをドライアップして内部構造物の構築
を分割して行ったが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、土留め壁の安定性に問題がなければ、立坑の全
部をドライアップして内部構造物を分割しないで構築し
ても良い。また、排水の手法も任意であり、その他、具
体的な細部構造等についても適宜に変更可能であること
は勿論である。
【0021】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係
る立坑の築造工法によれば、大深度の立坑において、先
行地中梁を構築しておくため、根入れ長を短くしても、
掘削時の変形を防止することができる。そして、このよ
うに、土留め壁の根入れ長さを短くしながら、立坑内部
の水中掘削及び水中コンクリート打設により、工期短縮
と工費軽減を達成することができ、また、地盤改良工に
比べ、土留め壁と仮設底版コンクリートとの密実な連結
状態が得られることにより、地盤中の地下水位の低下を
小さくすることができる。しかも、先行地中梁部分の土
留め壁は、掘削時に地山の局部的な崩壊等がないため、
透水係数の高い地盤においても、立坑の根入れ部分を高
品質なコンクリート構造とすることができ、従って、立
坑の根入れ長さを合理的に短くすることができる。
る立坑の築造工法によれば、大深度の立坑において、先
行地中梁を構築しておくため、根入れ長を短くしても、
掘削時の変形を防止することができる。そして、このよ
うに、土留め壁の根入れ長さを短くしながら、立坑内部
の水中掘削及び水中コンクリート打設により、工期短縮
と工費軽減を達成することができ、また、地盤改良工に
比べ、土留め壁と仮設底版コンクリートとの密実な連結
状態が得られることにより、地盤中の地下水位の低下を
小さくすることができる。しかも、先行地中梁部分の土
留め壁は、掘削時に地山の局部的な崩壊等がないため、
透水係数の高い地盤においても、立坑の根入れ部分を高
品質なコンクリート構造とすることができ、従って、立
坑の根入れ長さを合理的に短くすることができる。
【0022】請求項2記載の発明に係る立坑の築造工法
によれば、先行地中梁工程において、機械式攪拌工法や
高圧噴射攪拌工法を用いることにより、請求項1記載の
発明のように、先行地中梁を確実に構築することができ
る。
によれば、先行地中梁工程において、機械式攪拌工法や
高圧噴射攪拌工法を用いることにより、請求項1記載の
発明のように、先行地中梁を確実に構築することができ
る。
【図1】本発明を適用した一例としての土留め壁構築に
よる立坑の築造工法を示すもので、従来工法と対比して
示した概略縦断面図である。
よる立坑の築造工法を示すもので、従来工法と対比して
示した概略縦断面図である。
【図2】本発明の工法における最初の先行地中梁工程を
示した概略縦断面図である。
示した概略縦断面図である。
【図3】図2の先行地中梁工程に続く土留め壁構築工程
を示した概略縦断面図である。
を示した概略縦断面図である。
【図4】図3の土留め壁構築工程に続く水中掘削工程を
示した概略縦断面図である。
示した概略縦断面図である。
【図5】図4の水中掘削工程に続く仮設コンクリート打
設工程を示した概略縦断面図である。
設工程を示した概略縦断面図である。
【図6】図5の仮設コンクリート打設工程に続く排水工
程と本設コンクリート打設工程(壁面逆巻き施工)を示
した概略縦断面図である。
程と本設コンクリート打設工程(壁面逆巻き施工)を示
した概略縦断面図である。
【図7】図6に続く本設コンクリート打設(底版施工及
び壁面順巻き施工)を示した概略縦断面図である。
び壁面順巻き施工)を示した概略縦断面図である。
1 土中 2 任意の地層 3 不透水層 10 ボーリング孔 11 先行地中梁 12 土留め壁 13 立坑 14 水 15 仮設底版コンクリート 16 水中ポンプ 17 排水管 20 掘削機 21,23 内壁コンクリート 22 本設底版コンクリート
Claims (2)
- 【請求項1】土中に土留め壁を構築してから立坑を築造
する工法であって、 先行して土中に地中梁を構築する先行地中梁工程と、 土留め壁構築工程と、 土留め壁により囲まれた立坑内部に水を導入して立坑内
部を地中梁まで水中掘削する水中掘削工程と、 地中梁上に水中コンクリートを打設する仮設コンクリー
ト打設工程と、 立坑内部の水を排水する排水工程と、 仮設コンクリート打設により形成される仮設の底版コン
クリート上及び立坑内面に本設のコンクリートを打設す
る本設コンクリート打設工程と、 からなること、を特徴とする立坑の築造工法。 - 【請求項2】先行地中梁工程において、地中梁の構築に
機械式攪拌工法や高圧噴射攪拌工法などを用いること、
を特徴とする請求項1記載の立坑の築造工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302573A JP2000130066A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 立坑の築造工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302573A JP2000130066A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 立坑の築造工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000130066A true JP2000130066A (ja) | 2000-05-09 |
Family
ID=17910610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10302573A Pending JP2000130066A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 立坑の築造工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000130066A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002227180A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-08-14 | Newtech Kenkyusha:Kk | 土留工法とその装置 |
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CN109026013A (zh) * | 2018-09-13 | 2018-12-18 | 中国水利水电第五工程局有限公司 | 一种竖井滑模混凝土压光装置及压光方法 |
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-
1998
- 1998-10-23 JP JP10302573A patent/JP2000130066A/ja active Pending
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