JP2004122764A - 積層フィルムおよび包装フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】耐ピンホール性、耐衝撃性、ガスバリア性、透明性に優れた、各種包装材料として好適な積層フィルムを提供すること。
【解決手段】厚み方向に熱可塑性樹脂を100層以上積層されてなる積層フィルムであって、該積層フィルムを構成する主要な層の厚みが50nm以下であり、波長380nm〜3000nmの範囲における光線透過率が70%以上であることを特徴とする積層フィルム。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層フィルムに関するものである。更に詳しくは、耐ピンホール性、耐衝撃性、ガスバリア性、透明性に優れ、包装用途に適した積層フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂フィルムは、工業材料用途、磁気材料用途、包装材料用途、医療材料用途などさまざまな場面で使用されている。例えば、包装用フィルムとして、ポリアミド樹脂からなるフィルムは、ガスバリア性、強靱性、耐ピンホール性、耐熱性、光学的特性あるいは耐油性などの諸物性が優れている。そのため、包装用フィルム、とくに食品包装分野を中心に、単層あるいはラミネートフィルムの基材として、様々な分野で使用されている。しかしながら、ポリアミド樹脂は吸湿性の高い樹脂であるために、例えば、各種包装材形態で常温・常湿下で放置すると、ガスバリア性能や機械強度等の物性の経時変化がおきる問題があった。
【0003】
一方、ポリエステル樹脂は、その優れた機械的、電気的、光学的、熱的性質のために、工業用途・包装用途・建材用途・磁気材料用途等の広い分野で使用されている。しかしながら、包装用途においては、耐ピンホール性、ガスバリア性が十分ではないという問題があり、その適用に制限があった
例えば、ポリエチレンテレフタレートの少なくとも片面に、融点が150℃以下のポリアミド共重合物よりなる層を積層されたフィルムが提案されている(特許文献1参照)。すなわち、ポリエステルの優れた機械的特性を損なうことなく、ポリアミドの高い耐ピンホール特性が得られるというものである。
【0004】
また、ポリエステルと耐ピンホール性に優れた樹脂(例えば、ポリエステルエーテルなど)とを多層に積層することにより、ポリアミドフィルムに匹敵する耐ピンホール性を有すたフィルムも提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開昭58−175658号公報
【0006】
【特許文献2】特公昭58−54035号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の方法では、積層フィルムのガスバリア性能はポリアミドフィルムの積層比率に依存し、また、水蒸気バリア性能についてはポリエステルフィルムの積層比率に依存するため、どちらの特徴も加成性を大きく越えるレベルでは得られないものであった。また、実用に耐えうるような十分な耐ピンホール性は得られないものであった。
【0008】
また、特許文献2記載の方法では、耐ピンホール性の改良は達成されるものの、ガスバリア性が不十分である場合があった。また、ポリエステルと異種の熱可塑性樹脂とを多層に積層すると、積層乱れが発生することがあり、歩留まりが低くなる場合があった。
【0009】
そこで、本発明の課題は、かかる問題を解決し、工業材料、磁気材料、包装材料、医療材料として好適なガスバリア性、強度を有する積層フィルムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成をとる。すなわち、本発明は、厚み方向に熱可塑性樹脂を100層以上積層されてなる積層フィルムであって、該積層フィルムを構成する主要な層の厚みが50nm以下であり、波長380nm〜3000nmの範囲における光線透過率が70%以上であることを特徴とする積層フィルムをその骨子とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
本発明では、厚み方向に熱可塑性樹脂が100層以上積層されてなる事を要する。厚み方向の積層数としては、好ましくは500層以上であり、より好ましくは1000層以上であり、さらに好ましくは2000層以上である。このように層数が多くなることにより、層の界面の数が増加し、ガスバリア性・水蒸気バリア性が一層向上する。積層数が100層より少ない場合には、ガスバリア性・水蒸気バリア性の向上効果が不十分な場合があるだけでなく、各層に発生したクラックを層界面で止める効果が小さく優れた耐ピンホール性が得られないため好ましくない。
【0013】
本発明では、積層フィルムを構成する主要な層の厚みが50nm以下であることを要する。ここで積層フィルムを構成する主要な層の厚みが50nm以下であるとは、フィルム断面において面積比率で約70%以上の部分が層厚み50nm以下の層から構成されている状態のことを言う。各主要な層の厚みを50nm以下とすることにより、一層に占める界面部分の割合が大きくなり、積層フィルム全体として層界面の物性が顕著に発現し、ガスバリア性、耐衝撃性、耐ピンホール性が向上する。主要な層の厚みは、より好ましくは40nm以下であり、さらに好ましくは30nm以下である。
【0014】
本発明において、フィルム中の最も厚い層の厚みが200nm以下であることが好ましい。より好ましくは95nm以下である。上記範囲に制御することで、フィルム中の界面における欠陥が少なくなり、ガスバリア性、耐衝撃性、耐ピンホール性が向上する。また、各層の厚みバラツキが小さくなり、積層フィルムを製造する際の安定性や歩留まりを向上させることができる。
【0015】
本発明において、最も薄い層の厚みが1nm以上であることが好ましい。上記範囲に制御することで、各層の厚みバラツキが小さくなり、フィルム中の界面における欠陥が少なくなり、ガスバリア性、耐衝撃性、耐ピンホール性が向上する。また、積層フィルムを製造する際の安定性や歩留まりを向上させることができる。最薄層の厚みが1nm未満では、積層界面の乱れが生じやすくなる場合がある。
【0016】
本発明の積層フィルムの総厚みは5μm以上40μm以下が好ましい。より好ましくは5μm以上20μm以下であり、特に好ましくは5μm以上18μm以下である。40μmを越えると、取り扱い性が低下傾向となり、5μm未満では強度が不足し破れが生じることがある。
【0017】
本発明の積層フィルムは、波長380nm〜3000nmの範囲における光線透過率が70%以上であることを要する。光線透過率は好ましくは78%以上であり、より好ましくは82%以上である。70%以上であれば、フィルムに着色および反射が少なく、包装用途において内容物を明確に目視することが出来るようになるとともに、赤外部分に反射がなく高い透過率を有することによって内容物の赤外線加熱ができるようになるので好ましい。また、そのような光線透過率を有する波長のより好ましい範囲としては、380nm〜2500nmであり、さらに好ましくは380nm〜780nmである。波長が380nm以下の領域では、ほとんどの熱可塑性樹脂の場合その吸収のために制御することが困難である。また波長が3000nm以上の領域においては、光線透過量が減少しても内容物の確認や赤外線加熱の点で大きな影響はないものである。
【0018】
本発明で用いられる熱可塑性樹脂は特に限定されない。たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、アクリル樹脂などが挙げられ、好ましく使用される。本発明に使用する熱可塑性樹脂は、ホモ樹脂であってもよく、共重合またはブレンドであってもよい。また、本発明に使用する熱可塑性樹脂の製造方法は特に限定されない。
【0019】
本発明においては、耐衝撃性、透明性、熱安定性の観点から、熱可塑性樹脂として少なくともポリエステルを含むことが好ましい。ポリエステルの種類は特に限定されないが、エチレンテレフタレートまたはエチレン−2,6−ナフタレートを主たる成分とするポリエステルがより好ましく使用される。特に、ポリエチレンテレフタレートは、安価であり、非常に多岐にわたる用途に用いることができ、好ましいものである。ここで、主たる成分とは、60モル%以上であることを言う。主たる成分以外の成分は特に限定されず、通常公知の反応成分等を使用することができる。
【0020】
本発明のポリエステルとしては、ホモ樹脂であってもよく、共重合またはブレンドであってもよい。ポリエステルの共重合しうるジカルボン酸成分として、例えば、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、セバシン酸、ダイマー酸が挙げられる。また、共重合しうるグリコール成分として、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタジオール、ジエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、サンジメタノールなどが挙げられる。
【0021】
本発明に使用する熱可塑性樹脂に、本発明の効果が妨げられない限りにおいて、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、結晶核剤、難燃剤、不活性無機粒子、有機粒子、減粘剤、熱安定剤、滑剤、赤外線吸収剤などが添加されていてもよい。ここで、粒子を添加する場合は、これら粒子は積層フィルムの積層界面を乱さないために平均粒径が主要な層の厚みの1倍から50倍程度であることが好ましい。また、積層フィルムの表層部に、これらの機能を持たせた層を設けることも可能である。
【0022】
本発明の積層フィルムにおいては、その積層構成は特に限定されない。例えば、同種の樹脂のみを積層、2種の樹脂をランダムに積層、3種以上の樹脂を交互に積層するなど、任意の積層構成を選択することができる。具体的な積層構成としては3種類の樹脂層からなる場合を例にとると、たとえば全くランダムであっても良いし、A(BCA)n、A(BCBA)n、A(BABCBA)n(ここで、nは自然数)などの規則的順列で積層されるていてもよい。より好ましくは、規則的序列で積層されている。
【0023】
本発明においては、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂が交互に積層された部分を少なくとも80層有していることが好ましい。より好ましくは、ポリエチレンテレフタレートを主たる成分とする層と、ポリブチレンテレフタレートを主たる成分とする層とが、厚み方向に交互に積層されていることである。このような構成の場合に、耐ピンホール性が一層向上するからである。
【0024】
本発明の積層フィルムでは、フィルム厚み15μm換算の酸素透過率が700ml/(m・day・MPa)以下であることが好ましい。より好ましくは、650ml/(m・day・MPa)以下である。このように酸素透過率が700ml/(m・day・MPa)以下である場合には、包装材料とした際、包装対象の劣化を抑止する効果が高く好ましい。
【0025】
また、本発明の積層フィルムでは、水蒸気透過率が100g/(m・day)以下であることが好ましい。より好ましくは、80g/(m・day)以下であり、特に好ましくは50g/(m・day)以下である。このように水蒸気透過率が100g/(m・day)以下である場合には、包装材料とした際の包装対象の劣化を抑止する効果が高く好ましい。
【0026】
本発明の多層積層フィルムは、面衝撃吸収エネルギーが30J/mm以上である事が好ましい。より好ましくは40J/mm以上である。ここで、面衝撃吸収エネルギーは、ロードセル付インパクトテスタを用いて測定した衝撃吸収エネルギーを指す。30J/mm未満では、包装用フィルムとしての強度が不十分である場合があり、外部からの衝撃に対し内包物を保持できないことがある。
【0027】
本発明の積層フィルムは、少なくとも一方に延伸されていることが好ましい。延伸されていることで、延伸方向の強度を向上させることが出来るからである。
【0028】
次に、本発明の積層フィルムの好ましい製造方法を以下に説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0029】
熱可塑性樹脂をペレットなどの形態で用意する。ペレットは、必要に応じて、事前乾燥を熱風中あるいは真空下で行い、押出機に供給される。押出機内において、融点以上に加熱溶融された樹脂は、ギヤポンプ等で樹脂の押出量を均一化され、フィルタ等を介して異物や変性した樹脂をろ過される。さらに、樹脂は、ダイにて目的の形状に成形された後、吐出される。
【0030】
積層フィルムを得るための方法としては、例えば、2台以上の押出機を用いて異なる流路から送り出された熱可塑性樹脂をフィールドブロックやスタティックミキサー、マルチマニホールドダイ等を用いて多層に積層する方法等を使用することができる。ここでスタティックミキサーとしては、パイプミキサー、スクエアーミキサー等があげられるが、本発明ではスクエアーミキサーを用いることが好ましい。
【0031】
特に本発明の積層フィルムを得るには、例えば、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bの2種類の樹脂をフィードブロックにて3層以上に積層した後、積層精度の観点からより好ましくは9層以上、最も好ましくは17層以上に積層した後、スタティックミキサーを用いて100層以上に積層し、フラットダイにてシート状に成型する。ここで、本発明ではフィードブロック中の3層以上に積層される箇所からフラットダイ吐出部にいたる流路形状は角状であることが好ましい。このように流露形状が角状である場合、幅方向への拡幅時に層の乱れをより少なくでき、積層精度の高い積層フィルムが得られる。
【0032】
ダイから吐出された積層構造を有するシートは、キャスティングドラム等の冷却体上に押し出され、冷却固化され、未延伸フィルムが得られる。この際、ワイヤー状、テープ状、針状あるいはナイフ状等の電極を用いて、静電気力によりキャスティングドラム等の冷却体に密着させ、急冷固化させるのが好ましい。
【0033】
次に、この未延伸フィルムをフィルム長手方向および/または幅方向に延伸する。延伸方法としては、例えば、未延伸フィルムをロールやステンターを用い縦方向、横方向に逐次延伸する逐次二軸延伸法がある。また、未延伸フィルムをステンターを用い縦延伸及び横延伸を同時に行う同時二軸延伸法があり、この方法は、逐次二軸延伸法に比べ工程が短くなる、また、延伸破れやロール傷が発生しにくい為、本発明の積層フィルムの製造方法として特に有効である。
【0034】
縦横二方向に延伸したフィルムを再度縦方向に延伸する再縦延伸法は、縦方向を高強度化するのに有効である。再縦延伸法に続けて、さらに再度横方向に延伸する再縦再横延伸法は、横方向にもさらに強度を付与したい場合に有効である。また、フィルムの縦方向に2段以上延伸し、引き続きフィルムの横方向に延伸を行う縦多段延伸法は、本発明においては特に有効であり、好ましく用いられる。
【0035】
本発明において、例えば、逐次二軸延伸法を用いる場合、長手方向の延伸倍率の条件は使用する熱可塑性樹脂により異なるが、通常は2〜15倍が好ましく、ポリエステル樹脂を用いた場合には2.5〜10倍、より好ましくは3〜7倍、さらには3.0〜5倍の範囲が好ましい。また、延伸速度は1000〜5000000%/分、より好ましくは1000〜50000%/分の速度とし、延伸温度は、Tg1以上Tg2+60℃以上である。ここでTg1はフィルムを構成する熱可塑性樹脂のうち、もっともガラス転移温度の低い樹脂のガラス転移温度であり、Tg2はもっともガラス転移温度の高い樹脂のガラス転移温度である。より好ましくは、Tg1+5℃以上Tg2+50℃以下であり、さらに好ましくはTg1+10℃以上Tg2+40℃以下である。
【0036】
逐次二軸延伸法を用いて長手方向への延伸の次に行う幅方向の延伸は、従来から用いられているテンターを用いて、延伸温度を、Tg1以上Tg2+80℃以下とするのが好ましく、より好ましくはTg1+10℃以上Tg2+60℃以下の範囲とする。また、延伸倍率は好ましくは2.0〜10倍、より好ましくは2.5〜5倍の範囲として行えばよい。その際の延伸速度は特に限定されないが、100〜500000%/分、より好ましくは1000〜50000%/分が好ましい。さらに、必要に応じてこの二軸配向フィルムを再度長手方向、幅方向の少なくとも一方向に延伸を行ってもよい。この場合、再度行う縦延伸は延伸温度をTg1+10℃以上Tg2+120℃以下が好ましく、より好ましくはTg2+30℃以上Tg2+100℃以下の範囲とすることである。また、延伸倍率は1.2倍〜2.5倍が好ましく、1.2倍〜1.7倍がより好ましい。また、その後に再度行う横延伸は延伸温度をTg1+20℃以上Tg2+150℃とすることが好ましく、より好ましくはTg1+50℃以上Tg2+130℃以下の範囲である。また、延伸倍率は1.02倍〜2倍の範囲が好ましく、1.1倍〜1.5倍の範囲がより好ましい。
【0037】
また、同時二軸延伸法により延伸する場合は、リニアモーターを利用した駆動方式によるテンターを用いて同時二軸延伸する方法が好ましい。同時二軸延伸の温度としては、Tg1以上Tg2+50℃以下であることが好ましい。延伸温度がこの範囲を大きくはずれると、均一延伸が難しくなり、厚みむらやフィルム破れが生じることがある。延伸倍率は通常、縦方向、横方向それぞれ3〜10倍とすればよい。より好ましくは3.2〜8倍である。延伸速度としては特に限定されないが、200〜500000%/分が好ましく、より好ましくは2000〜5000%/分である。
【0038】
二軸延伸したフィルムは、次に、熱収縮率の低減および平面性を付与するために、必要に応じて熱処理を行う。本発明に規定された高い光線透過率を容易に得るためには、熱処理条件としては、定長下、微延伸下、弛緩状態下のいずれかで、Tg1〜Tg2+130℃の範囲で0.5〜60秒間行うことが好適であり、より好ましくはTg1〜Tg2+100℃、さらに好ましくはTg1+40℃〜Tg2+80℃の範囲である。またその時間も、より好ましくは0.5〜30秒間、より好ましくは0.5〜10秒間行うことが特に好適である。上記範囲以外では熱収縮率が大きくなる方向であり、積層フィルムの透明性が低下し耐衝撃性が低下する傾向となる。
【0039】
波長380nm〜3000nmの範囲のすべての波長において光線透過率を容易に70%以上にするために、積層フィルムを構成する層光学厚みがこれらすべての波長に対して約1/4とならないように熱可塑性樹脂の屈折率および層厚みを調整するか、各層の積層精度を50%以上200%以下にすることが好ましい。特に380nm〜780nmの範囲の全ての波長において光線透過率を容易に70%以上にするためには、積層フィルムを構成する過半量の層の光学厚みが、95nm以下195nm以上であることが好ましい。また、その積層精度が60%以上200%以下であるとさらに好ましい。
【0040】
また、780nm〜3000nmの範囲の全ての波長において光線透過率を容易に70%以上にするためには、積層フィルムを構成する過半量の層の光学厚みが195nm以下750nm以上であることが好ましい。またその積層精度が60%以上200%以下であるとさらに好ましい。
【0041】
これらの波長において光線透過率を78%以上にするためには、積層精度が70%以上200%以下であると好ましい。
【0042】
光線透過率が82%以上にするためには、積層精度が80%以上200%以下であると好ましい。また、平均粒径が0.2μm以上の粒子の添加量が10wt%以下であるとさらに好ましい。
【0043】
本発明に使用した物性値の評価法を以下に記載する。
【0044】
(物性値の評価法)
(1)耐ピンホール性
テスター産業(株)製恒温槽付きゲルボテスターBE−1005を用いて、0℃、500回の繰り返し折り曲げテストを実施した後のピンホール個数を測定した。測定サンプルは180mm×260mmである。
【0045】
(2)酸素透過率
モダンコントロール社製の酸素透過率計”OXTRAN”−100を用いて、湿度80%、温度20℃の条件下で測定した値を ml/m・day・MPaの単位で示す。
【0046】
(3)水蒸気透過率
モダンコントロール社製の水蒸気透過率計”PERMATRAN”W3/31を用いて、湿度90%、温度40℃の条件下で測定した値を g/m・dayの単位で示す。
【0047】
(4)面衝撃吸収エネルギー
ASTM D 3763に準拠して、グラフィックインパクトテスタ(東洋精機(株)社製)を用いて測定した。面吸収エネルギーは錐体が突き抜ける際の全吸収エネルギーを単位厚み(1mm)で換算した。
【0048】
(5)光線透過率
Spectro Color Meter SE2000((株)日本電色工業社製)を用い、測定波長380nm〜780nmおよび780nm〜3000nmの範囲にて各波長における光線透過率を測定する。上記範囲の波長内で最も光線透過率の低い測定値を実施例・比較例中の光線透過率として表した。
【0049】
(6)積層厚み
フィルム断面を日立製H−7100FA型 透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察した。観察に先立って、超薄切片法にて断面試料を作成した。得られた断面写真より、各層の厚みを算出した。また、必要に応じて、RuO4やOsO4などの公知の染色法によりコントラストを得られるように調整した。
【0050】
【実施例】
以下に実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されない。
【0051】
(実施例1)
熱可塑性樹脂として、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bの2種類の樹脂を使用した。熱可塑性樹脂Aとして、固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレート(以下PETと称す)(ガラス転移温度79℃ 融点256℃)を用いた。また熱可塑性樹脂Bとして固有粘度1.26のポリブチレンテレフタレート(以下PBTと称す)(ガラス転移温度55℃ 融点215℃)を用いた。これら熱可塑性樹脂AおよびBは、それぞれ乾燥した後、押出機に供給した。
【0052】
熱可塑性樹脂AおよびBは、それぞれ、押出機にて270℃の溶融状態とし、ギヤポンプおよびフィルタを介した後、フィードブロックにて合流させた。合流した熱可塑性樹脂AおよびBは、スタティックミキサーに供給し、熱可塑性樹脂Aが9層、熱可塑性樹脂Bが8層からなる厚み方向に交互に積層された構造とした。この際、その流露形状は角状であった。具体的な積層方法としては、フィーブロックにて9層に積層した後、スクエアーミキサーを用いて129層になるよう設計した。また、熱可塑性樹脂Aが両表層であり、総積層厚み比はA/B=1になるよう吐出量にて調整した。このようにして得られた129層からなる積層体をTダイに供給しシート状に成形した後、静電印加しながら、表面温度20℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化した。
【0053】
得られたキャストフィルムは、90℃に設定したロール群で加熱し、縦方向に3.0倍延伸後、テンターに導き、100℃の熱風で予熱後、横方向に3.3倍延伸した。延伸したフィルムは、そのまま、テンター内で190℃の熱風にて熱処理を行い、室温まで徐冷後、巻き取った。得られた積層フィルムの厚みは、6μmであった。得られた積層フィルムの評価結果を表1に示す。得られた積層フィルムは透明性、ガスバリア性、耐ピンホール性、耐面衝撃性に優れたものであった。
【0054】
(実施例2)
実施例1と同様の装置・条件で、スクエアーミキサーの段数を調整して、計513層からなる厚み15μmの積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの評価結果を表1に示す。
【0055】
(実施例3)
実施例1と同様の装置・条件で、スクエアーミキサーの段数を調整して、計2049層からなる厚み15μmの積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの評価結果を表1に示す。
【0056】
(実施例4)
実施例3と同様の装置・条件で、計2049層からなる厚み15μmの積層フィルムを得た。但し、総積層厚み比はA/B=5になるよう吐出量にて調整した。得られた積層フィルムの評価結果を表1に示す。
【0057】
(実施例5)
実施例3と同様の装置・条件で、計2049層からなる厚み15μmの積層フィルムを得た。但し、熱可塑性樹脂BはPBT49重量部に、ポリブチレンテレフタレート/ポリエーテル共重合体(“ハイトレル5557”(東レ・デュポン(株)登録商標))を1重量部ブレンドしたものを使用した。得られた積層フィルムの評価結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
Figure 2004122764
【0059】
表1から、実施例2〜5の積層フィルムは、透明性、ガスバリア性、耐ピンホール性、耐面衝撃性に優れたものであった。
【0060】
(比較例1)
実施例1と同様の装置・条件で、次の単膜フィルムを得た。すなわち、押出機は1台のみを使用し、フィールドブロックおよびスタティックミキサーは用いず、熱可塑性樹脂として、固有粘度0.72のポリエチレンテレフタレート(ガラス転移温度79℃ 融点256℃)を用いた。得られたフィルムの厚みは、15μmであった。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。本比較例のフィルムは耐ピンホール性に劣っていた。
【0061】
(比較例2)
比較例1と同様の装置・条件で、次の単膜フィルムを得た。ただし、熱可塑性樹脂として相対粘度3.4のナイロン6(融点225℃)(以下NY6と称す)を用いて、厚み15μmの単膜フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。本比較例のフィルムは、水蒸気透過率が大きかった。
【0062】
(比較例3)
実施例1と同様の装置・条件で、スクエアーミキサーの段数を調整して、計65層からなる厚み15μmの延伸フィルムを得た。得られた積層フィルムの評価結果を表2に示す。得られたフィルムは発色しており、また耐ピンホール性も劣っていた。
【0063】
(比較例4)
実施例1と同様の装置・条件で、スクエアーミキサーの段数を調整して、計129層からなる厚み15μmの延伸フィルムを得た。得られた積層フィルムの評価結果を表2に示す。層の平均厚みが50nmを越える本比較例のフィルムは発色しており、また耐ピンホール性も劣っていた。
【0064】
(比較例5)
実施例1と同様の装置・条件で、スクエアーミキサーの段数を調整して計129層からなる厚み15μmの延伸フィルムを得た。但し、熱可塑性樹脂Bはポリエチレンナフタレート(ガラス転移温度113℃ 融点275℃)(以下PENと称す)を使用した。得られた積層フィルムの評価結果を表2に示す。層の平均厚みが50nmを越える本比較例のフィルムは発色しており、また耐ピンホール性も劣っていた。
【0065】
【表2】
Figure 2004122764
【0066】
【発明の効果】
本発明により、耐ピンホール性、耐衝撃性、ガスバリア性、透明性に優れた、各種包装材料として適したフィルムを提供できる。

Claims (13)

  1. 厚み方向に熱可塑性樹脂を100層以上積層されてなる積層フィルムであって、該積層フィルムを構成する主要な層の厚みが50nm以下であり、波長380nm〜3000nmの範囲における光線透過率が70%以上であることを特徴とする積層フィルム。
  2. 波長380〜780nmの範囲における光線透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1記載の積層フィルム。
  3. 積層数が500層以上である請求項1に記載の積層フィルム。
  4. 最厚層の厚みが200nm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の積層フィルム。
  5. 最薄層の厚みが1nm以上である請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルム。
  6. フィルムの総厚みが5μm以上40μm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の積層フィルム。
  7. 少なくとも2種類の熱可塑性樹脂が交互に積層された部分を少なくとも80層有してなる請求項1〜6のいずれかに記載の積層フィルム。
  8. 熱可塑性樹脂として少なくともポリエステルを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層フィルム。
  9. 少なくとも1方に延伸されてなる請求項1〜8のいずれかに記載の積層フィルム。
  10. フィルム厚み15μm換算値の酸素透過率が700ml/(m・day・MPa)以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の積層フィルム。
  11. フィルム厚み15μm換算値の水蒸気透過率が100g/(m・day)以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の積層フィルム。
  12. 面衝撃吸収エネルギーが30J/mm以上である請求項1〜11のいずれかに記載の積層フィルム。
  13. 請求項1〜12のいずれかの積層フィルムを使用してなる包装フィルム。
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