JP2004121250A - 煙草加工産業の品物の搬送 - Google Patents

Abstract

【課題】空気の消費を減らし、同時に騒音の低下と汚染の低減を達成する。
【解決手段】本発明は、品物１５が第１の搬送ドラム１０から第２の搬送ドラム２０に移送される、煙草加工産業の棒状品物１５、特に紙巻き煙草を搬送するための方法に関する。本発明は、第２の搬送ドラム２０に移送した後で品物１５に負圧を作用させることを特徴とする。
【選択図】図１

Description

　本発明は、品物が第１の搬送ドラムから第２の搬送ドラムに移送される、煙草加工産業の棒状品物、特に紙巻き煙草を搬送するための方法に関する。

　本明細書において、煙草加工産業の棒状品物とは、例えば紙巻き煙草製造機械の搬送ドラムのようなコンベヤ上に、吸引空気によって単層で保持されてこのコンベヤによって搬送される物品であると理解される。このような品物はフィルタ付き紙巻き煙草、紙巻き煙草、ツィガリオ、棒状フィルタ等である。以下において簡単にするために、紙巻き煙草についてのみ説明するが、その説明は上記種類の搬送される他の品物についても当てはまる。

　紙巻き煙草機械において、紙巻き煙草は吸引空気によって搬送ドラム上に軸方向に対して横向きに単層で保持される。この搬送ドラムは特に紙巻き煙草製造機械またはフィルタ装着機械のドラムである。紙巻き煙草の保持のために、搬送ドラムはその外周面に、吸引口を備えている。この吸引口は負圧源に接続されている。第１のコンベヤから次のコンベヤへの紙巻き煙草の移送は通常は、受け渡し側の第１のコンベヤにおいて移送範囲の保持空気が中断され、受け取り側の第２のコンベヤにおいて保持空気が作用する。移送範囲を形成する第１のコンベヤの外周区間内の保持空気の中断のために、その内部に固定された制御セグメントが設けられている。この制御セグメントはこの区間内のコンベヤの吸引口を覆い、それによって負圧から吸引口を分離する。

　煙草加工産業の棒状品物をやさしくえり分けるための装置が例えば非特許文献１に記載されている。この場合、移送範囲において制御可能な圧縮空気供給部がコンベヤに付設されているので、えり分けられる品物は圧縮空気衝撃によってコンベヤの収容部から受け取りコンベヤの収容部に移送可能である。移送範囲において第１のコンベヤに、保持真空を弱めるための絞りが形成されているので、紙巻き煙草は弱められた負圧に抗して圧縮空気によって、受け渡しドラムの保持孔に放出される。

　ドラムから次のドラムへの紙巻き煙草の移送が、例えば本出願人の特許文献１に開示されている。紙巻き煙草の移送のために、第１のドラムの保持真空が止められる。紙巻き煙草または欠陥のある紙巻き煙草がサンプル取り出しのために第１のドラム上にとどまると、圧縮空気が受け取り窪みから受け渡し窪みに吹き出され、それによって受け取り窪み内の保持真空が弱まる。同時に、同じ圧縮空気源から圧縮空気がインジェクタに案内される。このインジェクタが第１のドラムの受け渡し窪み内に負圧を発生するので、その後の搬送中紙巻き煙草は受け渡し窪み内にとどまる。

　窪み（トラフ）コンベヤからサンプル取り出しドラムへの紙巻き煙草移送が例えば特許文献２に記載されている。この場合、サンプル取り出しドラムの受け取り窪みの負圧は、ドラムコンベヤの受け渡し窪みの負圧よりも大きい。

　受け取りおよび受け渡しを行う紙巻き煙草の搬送時に、空気が消費されるという欠点がある。この空気量の発生および搬送は、大きな騒音を生じ、多量のエネルギーを必要とする。
書類調査開示(Dokument Research Disclosure)１９７８年６月．１７０１１ 米国特許第４４５２２５５号公報 欧州特許第０５８４７７４号公報

　この技術水準から出発して、本発明の課題は、空気の消費を減らし、同時に騒音の低下および／または汚染の低減を達成することである。

　この課題は冒頭に述べた種類の方法において、第２の搬送ドラムに移送した後で品物に負圧を作用させることによって解決される。それによって、本発明では、搬送ドラムと機械全体における吸引空気の消費が低減される。同時に、吸引空気が少ないので、煙草屑または粉塵粒子による汚染が制限される。というのは、紙巻き煙草が第２の搬送ドラムの窪み内に位置した後で初めて、負圧が第２の搬送ドラムに作用するからである。更に、煙草屑または粉塵粒子による汚染が低減される。というのは、品物の移送の際に、屑と粒子が吸引穴によって吸引されないからである。更に、騒音の発生が大幅に低減される。というのは、品物を移送する際に、“ポンという騒音”がもはや発生しないからである。公知の機械の場合の“ポンという騒音”は従来、負圧が作用している品物による吸引穴の閉鎖によって生じる。

　方法の有利な実施形では、移送のために、品物に押す運動が加えられる。本発明は、移送範囲において紙巻き煙草が第１の搬送ドラムから押しのけられるという他の思想に基づいている。この場合、押す運動は第１の搬送ドラムからあるいは第１の搬送ドラムで開始される。従って、移送すべき紙巻き煙草を吸引するために、例えば一方の搬送ドラムの受け渡し窪みに向き合う、次の搬送ドラムの受け取り窪みに、保持真空が存在する必要がない。従って、紙巻き煙草を押す運動は、第２の搬送ドラムによってではなく第１の搬送ドラムだけによって行われる。この場合、第２の搬送ドラムで吸引負圧が用いられないので、吸引空気の空気消費が低減される。更に、第１の搬送ドラムからの紙巻き煙草の押しのけによって、騒音レベルが低下する。

　本発明の他の実施形では、押す運動が吹き出し空気の供給によって行われる。そのために、例えば搬送中ドラム上で保持真空が作用していた吸引空気穴に、移送範囲において吹き出し空気が供給される。それによって、紙巻き煙草は押す運動を受けるので、紙巻き煙草は第２のドラムの方に移動する。同じ吸引穴は紙巻き煙草を搬送するために真空が作用し、移送位置では空気が供給される。それによって、構造的なコストが大幅に低減される。

　他の有利な実施形では、押す運動が品物を付勢した後で行われる。移送の際、紙巻き煙草は、発生した付勢によって第２の搬送ドラムの収容窪みの方に移動する。紙巻き煙草を曲げたり湾曲させることなく、紙巻き煙草を付勢するために、搬送ドラムの窪みは窪みスロットを備えることができる。この場合、保持真空を作用させた状態で、紙巻煙草が付勢される。それによって、吸引空気の消費、ひいては騒音レベルが低下する。

　本発明では更に、移送前に品物に部分的に吹き出し空気を供給することにより、付勢が行われる。それによって、窪みから移送する際に、紙巻き煙草は収容窪みから少しだけ離れることができる。更に、品物はやさしく、すなわちソフトに移送される。

　更に、品物を移送するために、第１の搬送ドラムの負圧、すなわち保持真空が止められると、同様に吸引空気の消費が低減される。吸引空気の使用が少ないことにより、機械上および機械内でわずかな粉塵しか移動しないので、機能改善が生じる。それによって、汚染が大幅に低減される。

　本発明の有利な実施形では、移送の前に、搬送ドラムの負圧が低下させられる。それによって、吸引空気の消費が更に低減され、機械の所望な運転が達成される。

　吹き出し空気として新鮮空気が使用されると特に有利である。“新鮮空気”とは、機械、例えば紙巻き煙草製造機械の特に浄化された空気または吸引空気あるいは機械の周囲から吸引された空気であると理解される。これによって、エネルギー収支が改善される。同時に、粉塵粒子の負荷が低減される。本発明では、機械上と機械内で、きれいな新鮮空気が紙巻き煙草の方に制御されて供給される。更に、紙巻き煙草製造機械の閉鎖回路内で新鮮空気を案内してもよい。

　本発明の対象は、運転される機械の空気消費と騒音が低減されるという利点がある。

　図に示した実施の形態に基づいて、かつ本発明の思想を限定することなく、本発明を例示的に説明する。この場合、明細書に詳しく説明していない本発明のすべての詳細については図を参照されたし。

　次の図において、同じ要素には同じ参照符号が付けてある。従って、その都度新たに説明しない。

　図１には、移送範囲３０における、品物１５を受け渡す搬送ドラム１０と、品物１５を受け取る搬送ドラム２０の一部の縦断面が示してある。搬送ドラム１０はその外周に、穴１１，１２，１３を備えている。穴１１，１３は吹き出し穴であり、新鮮空気が供給される。搬送中、紙巻き煙草１５は、吸引穴１２に作用する保持真空によって搬送ドラム１０に保持される。吸引穴１２はドラムの外面に、窪みのスロット１４の形をした幅広部を備えている。このスロット１４によって、紙巻き煙草１５を保持するための、負圧が作用し得る面積が拡大される。

　受け取りドラム２０は同様に、穴２１，２２，２３を備えている。この穴は機能的には搬送ドラム１０の穴１１，１２，１３と類似するように形成されている。両ドラム１０，２０が構造的に同じように形成可能であるので、吸引穴２２は同様にドラム２０の外面に、縦軸線方向の幅広部または窪みのスロット２４を備えている。

　搬送ドラム１０の吹き出し穴１１，１３には移送時点で新鮮空気１８が供給される。移送時点または移送範囲３０において、吸引穴１２に同様に吹き出し空気または新鮮空気が供給されるので、紙巻き煙草１５はドラム１０からドラム２０に押される。紙巻き煙草１５の運動を開始するために、搬送ドラム２０の穴２１，２２，２３に負圧を加える必要はない。

　ドラム１０からドラム２０への紙巻き煙草１５の運動は、吸引穴１２に作用する真空によって紙巻き煙草１５を窪みのスロット１４に保持することによっても開始可能である。移送時点に達すると、保持真空が停止され、新鮮空気が穴１２に供給される。それによって、予め付勢された紙巻き煙草１５は窪みから離れ、搬送ドラム１０から搬送ドラム２０の方に飛ぶように移動する。

　図２には、移送範囲３０（図１参照）における搬送ドラム１０，２０の横断面が示してある。　　　　　　　　　　　　　

　図３には、技術水準による、一方の搬送ドラム１０から他方の搬送ドラム２０への紙巻き煙草１５の移送が示してある。移送範囲３０において、受け取り搬送ドラム２０の窪みの吸引穴には真空が作用している。従って、紙巻き煙草１５は搬送ドラム１０の収容窪みから搬送ドラム２０の収容窪み内に引き入れられる。移送範囲３０において、紙巻き箱１５のほかに、浮遊する粉塵粒子や煙草屑３５が、搬送ドラム２０の通路２７に作用する真空によって同様に吸い込まれる。更に、煙草屑３５は、搬送ドラム１０の通路１７内に示されているように、通路や供給部内にも達する。煙草屑３５は製造時間に依存して効率を連続的に低下させることになる。効率低下を補償するために、一層高い負圧が発生させられ、通路２７内で作用させられる。その結果全体として、空気流量が増大することになる。更に、煙草屑による汚染は大きな流れ抵抗を生じることになる。

　図４には、移送範囲３０における２個の搬送ドラム１０，２０の本発明による構造体の横断面が示してある。搬送ドラム１０の脱気通路１７に新鮮空気が供給されると、紙巻き煙草１５は受け渡し搬送ドラム１０から受け取り搬送ドラム２０に移動する。新鮮空気によって更に、浮遊する煙草屑が搬送ドラム１０から離される。

　煙草屑が搬送ドラム２０の穴や通路を塞がないようにするために、本発明では、紙巻き煙草１５が搬送ドラム２０の収容窪み内に収容された後初めて、保持真空が通路２７を経て作用させられる。その際、搬送ドラム２０の連続運動状態でおよび紙巻き煙草１５が収容窪み内に供給された状態で、紙巻き煙草１５が搬送ドラム２０に移送または受け渡しされた後で初めて、真空が作用させられる。

　それに伴い、本発明では、きれいな保持穴によって空気が節約され、新鮮空気の作用および新鮮空気の適切な供給により、機械部品、特に搬送ドラムの汚染が低減されるので、必要な吸引空気または必要な負圧が節約される。

移送範囲における２個の搬送ドラムの部分縦断面図である。 搬送ドラム（図１）の横断面図である。 技術水準による移送範囲の搬送ドラムの横断面図である。 移送範囲における２個の搬送ドラムの横断面図である。

符号の説明

１０　　　　　　搬送ドラム
１１　　　　　　吹き出し穴
１２　　　　　　吸引穴
１３　　　　　　吹き出し穴
１４　　　　　　スロット
１５　　　　　　紙巻き煙草
１７　　　　　　通路
１８　　　　　　新鮮空気
２０　　　　　　搬送ドラム
２１　　　　　　吹き出し穴
２２　　　　　　吸引穴
２３　　　　　　吹き出し穴
２４　　　　　　スロット
２７　　　　　　通路
３０　　　　　　移送範囲
３５　　　　　　煙草屑

Claims (8)

1. 　品物（１５）が第１の搬送ドラム（１０）から第２の搬送ドラム（２０）に移送される、煙草加工産業の棒状品物（１５）、特に紙巻き煙草を搬送するための方法において、第２の搬送ドラム（２０）に移送した後で品物（１５）に負圧を作用させることを特徴とする方法。
2. 　第２の搬送ドラム（２０）に移送するために、品物（１５）に押す運動が加えられることを特徴とする、請求項１記載の方法。
3. 　押す運動が吹き出し空気（１８）の供給によって行われることを特徴とする、請求項２記載の方法。
4. 　押す運動が品物（１５）を付勢した後で行われることを特徴とする、請求項２または３記載の方法。
5. 　移送前に品物（１５）に部分的に吹き出し空気（１８）を供給することにより、付勢が行われることを特徴とする、請求項４記載の方法。
6. 　品物（１５）を移送するために、第１の搬送ドラム（２０）の負圧が止められることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一つに記載の方法。
7. 　移送の前に、搬送ドラム（１０）の負圧が低下させられることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一つに記載の方法。
8. 　吹き出し空気（１８）として新鮮空気が使用されることを特徴とする、請求項３または５記載の方法。

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