JP2004120850A - 減速機構付モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】外力によりウォームホイールに回転力が付与された際にモータ軸の回転を確実に防止することができると共に、通常の作動効率を低下させずに低消費電力化を図ることができる減速機構付モータを提供する。
【解決手段】外力により出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与された際にモータ軸の回転を防止するブレーキ手段を備えた減速機構付モータのブレーキ手段を、分割形成された一対のモータ軸を両端部で連結し中間部の外周にねじ部を有する連結軸と、この連結軸のねじ部に螺合して軸方向に移動可能なブレーキディスクと、ウォームを形成した一方のモータ軸と前記ブレーキディスク間に介在され、該ブレーキディスクの摩擦面を他方のモータ軸を回転自在に支持する軸受の軸方向端面に所定の予圧力で圧接させるような回転方向に常時付勢する付勢部材と、で構成した。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車のパワーウインドモータに用いて好適な減速機構付モータに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車のパワーウインドにおいて、駆動力を伝える入力軸としてのモータ軸にウォームを形成し、ウインドガラスに連結した出力軸に取り付けられたウォームホイールをモータ軸のウォームに噛合させ、このモータ軸の回転をウォーム及びウォームホイールを介して減速して出力軸に伝達させることにより小型のパワーウインドモータでも大きな出力を得て、ウインドガラスの開閉(昇降)を行うようにしたものがある。
【0003】
このパワーウインドモータにあっては、盗難や走行時のウインドガラスの降下等を防止するために、外力によりウォームホイールに回転力が付与された際に、ウインドガラスを外力により開けられないようにする必要があり、モータ軸の端部とそのスラスト荷重を受ける軸受板との間の摩擦係数を大きくしたりして、モータ軸にブレーキをかける(モータ軸を逆回転させない)ようにしていた。
【0004】
【特許文献1】
実開平2−56284号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のパワーウインドモータでは、モータ軸と軸受板との間に摩擦力が生じるため、起動電圧が高くなって消費電力が多くなり、また、通常のモータ軸の回転時に負荷抵抗となって作動効率が低下してしまう不具合があった。尚、必要な出力を確保するためにはパワーウインドモータを大型化してモータ出力を高める必要がある。
【0006】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、外力によりウォームホイールに回転力が付与された際にモータ軸の回転を確実に防止することができると共に、通常の作動効率が低下せず低消費電力化を図ることができる減速機構付モータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、軸受により回転自在に支持された正逆回転可能なモータ軸と、このモータ軸の一方端近傍に形成されたウォームと、このウォームに噛合するウォームホイールと、このウォームホイールに衝撃力を緩和するダンパを介して連結された出力軸と、前記モータ軸の軸方向のガタを所定量に規制し、前記モータ軸の正回転時または逆回転時に該モータ軸の端面に当接してスラスト荷重を選択的に受け止める一対の軸受板と、前記モータ軸に同軸的に介在され、外力により前記出力軸を介して前記ウォームホイールに回転力が付与された際に該モータ軸の回転を防止するブレーキ手段とを備えた減速機構付モータにおいて、
前記モータ軸を前記ウォームを形成した一方のモータ軸と他方のモータ軸の一対のモータ軸に分割すると共に、前記ブレーキ手段を、該分割形成された一対のモータ軸を両端部で連結し中間部の外周にねじ部を有する連結軸と、この連結軸のねじ部に螺合して軸方向に移動可能なブレーキディスクと、前記ウォームを形成した一方のモータ軸と前記ブレーキディスク間に介在され、該ブレーキディスクの摩擦面を前記他方のモータ軸を回転自在に支持する軸受の軸方向端面に所定の予圧力で圧接させるような回転方向に常時付勢する付勢部材とで構成し、外力により前記出力軸を介して前記ウォームホイールに回転力が付与された際に、前記他方のモータ軸の端面が前記ブレーキディスクの摩擦面に当接するまでウォームホイールと前記モータ軸の回転を許容し、該他方のモータ軸の端面が前記ブレーキディスクの摩擦面に当接すると、前記外力によるモータ軸のスラスト荷重により該摩擦面を前記軸受の軸方向端面に強く圧接し、モータ軸の回転を防止したことを特徴とする。
【0008】
この減速機構付モータでは、外力により出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与されると、モータ軸のスラスト荷重によりブレーキディスクの摩擦面が軸受の軸方向端面に強く圧接するので、モータ軸の回転が確実に防止され、また、通常の作動効率が低下することなく低消費電力化が図られる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の減速機構付モータであって、前記軸受は、少なくとも前記モータ軸の両端部を回転自在に支持する第1の軸受と第2の軸受とを有し、第1の軸受は、分割形成された一対のモータ軸のうち前記ウォームを形成した一方のモータ軸を支持するとともに、第2の軸受は前記他方のモータ軸を支持することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2記載の減速機構付モータであって、前記軸受は、前記モータ軸の中間部を回転自在に支持する第3の軸受を有し、この第3の軸受は分割形成された前記ウォームを形成した一方のモータ軸を支持することを特徴とする。
【0011】
この請求項2又は3の減速機構付モータでは、外力により出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与されると、モータ軸のスラスト荷重によりブレーキディスクの摩擦面が第2の軸受の軸方向端面に強く圧接するので、モータ軸の回転が確実に防止され、また、通常の作動効率が低下することなく低消費電力化が図られる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の減速機構付モータであって、前記モータ軸を、前記ウォームが形成された一方端近傍とは反対側の他方端近傍で分割形成し、この分割形成された一対のモータ軸間に前記ブレーキ手段を介在したことを特徴とする。
【0013】
この減速機構付モータでは、ブレーキ手段がモータ軸のウォームが形成された一方端近傍とは反対側の他方端近傍で同軸的に簡単かつ低コストで組み付けられる。
【0014】
請求項5の発明は、軸受により回転自在に支持された正逆回転可能なモータ軸と、このモータ軸の一方端近傍に形成されたウォームと、このウォームに噛合するウォームホイールと、このウォームホイールに衝撃力を緩和するダンパを介して連結された出力軸と、前記モータ軸の軸方向のガタを所定量に規制し、前記モータ軸の正回転時または逆回転時に該モータ軸の端面に当接してスラスト荷重を選択的に受け止める一対の軸受板と、前記モータ軸に同軸的に介在され、外力により前記出力軸を介して前記ウォームホイールに回転力が付与された際に該モータ軸の回転を防止するブレーキ手段とを備えた減速機構付モータにおいて、前記モータ軸を前記ウォームを形成した一方のモータ軸と他方のモータ軸の一対のモータ軸に分割すると共に、前記ブレーキ手段を、該分割形成された一対のモータ軸を両端部で連結し中間部の外周にねじ部を有する連結軸と、この連結軸のねじ部に螺合して軸方向に移動可能なブレーキディスクと、前記他方のモータ軸と前記ブレーキディスク間に介在され、該ブレーキディスクの摩擦面を前記ウォームを形成した一方のモータ軸を回転自在に支持する軸受の軸方向端面に所定の予圧力で圧接させるような回転方向に常時付勢する付勢部材とで構成し、外力により前記出力軸を介して前記ウォームホイールに回転力が付与された際に、前記一方のモータ軸の端面が前記ブレーキディスクの摩擦面に当接するまでウォームホイールと前記モータ軸の回転を許容し、該一方のモータ軸の端面が前記ブレーキディスクの摩擦面に当接すると、前記外力によるモータ軸のスラスト荷重により該摩擦面を前記軸受の軸方向端面に強く圧接し、モータ軸の回転を防止したことを特徴とする。
【0015】
この減速機構付モータでは、外力により出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与されると、モータ軸のスラスト荷重によりブレーキディスクの摩擦面が軸受の軸方向端面に強く圧接するので、モータ軸の回転が確実に防止され、また、通常の作動効率が低下することなく低消費電力化が図られる。
【0016】
請求項6の発明は、請求項5記載の減速機構付モータであって、前記軸受は、少なくとも分割形成された一対のモータ軸のうち前記ウォームを形成した一方のモータ軸の両端部を回転自在に支持する第1の軸受と第3の軸受とを有することを特徴とする。
【0017】
請求項7の発明は、請求項6記載の減速機構付モータであって、前記軸受は、分割形成された一対のモータ軸のうち前記他方のモータ軸を回転自在に支持する第2の軸受を有することを特徴とする。
【0018】
この請求項6又は7の減速機構付モータでは、外力により出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与されると、モータ軸のスラスト荷重によりブレーキディスクの摩擦面が第3軸受の軸方向端面に強く圧接するので、モータ軸の回転が確実に防止され、また、通常の作動効率が低下することなく低消費電力化が図られる。
【0019】
請求項8の発明は、請求項6または7に記載の減速機構付モータであって、前記モータ軸を、前記ウォームを形成した一方のモータ軸を回転自在に支持する前記第3の軸受に対応する位置より若干反ウォーム寄りの位置で分割し、この分割形成された一対のモータ軸間に前記ブレーキ手段を介在したことを特徴とする。
【0020】
この減速機構付モータでは、ブレーキ手段がモータ軸の第3の軸受により回転自在に支持される位置より若干反ウォーム寄りの位置で同軸的に簡単かつ低コストで組み付けられる。
【0021】
請求項9の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の減速機構付モータであって、前記減速機構付モータは、自動車のパワーウインドモータであることを特徴とする。
【0022】
この減速機構付モータでは、ウインドガラスを降下させる方向の外力がかかり出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与されると、モータ軸のスラスト荷重によりブレーキディスクの摩擦面が軸受の軸方向端面に強く圧接するので、モータ軸の回転が確実に防止され、また、通常の作動効率が低下することなく低消費電力化が図られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は本発明の実施形態のパワーウインドモータを示す断面図、図2は同モータに用いられるアーマチュア及びアーマチュア軸の正面図、図3は同モータに用いられるブレーキ手段の分解斜視図、図4は同ブレーキ手段の拡大断面図、図5は同モータによりウインドガラスを閉める場合のブレーキ手段の状態を示す断面図、図6は同モータではなく外力によりウインドガラスを開ける場合のブレーキ手段の状態を示す断面図、図7は同モータによりウインドガラスを開ける場合のブレーキ手段の状態を示す断面図である。
【0025】
図1に示すように、パワーウインドモータ(減速機構付モータ)1は、一端側が開口した略円筒状のヨーク(モータケース)2と、このヨーク2の開口端2aの周りのフランジ部2bをビス3を介して締結固定したギヤケース4とを備えている。ヨーク2の内周面2cには一対のマグネット5,5を接着剤等を介して固着してある。そして、ヨーク2の他端の有底筒部2dに嵌合された第2の軸受6と、ギヤケース4の軸穴4aの両端近傍に嵌合された第1の軸受7と第3の軸受8でアーマチュア軸(モータ軸)9を回転自在に支持してある。アーマチュア軸(モータ軸)9の両端部は前記第1の軸受7と第2の軸受6とで回転自在に支持され、中間部は第3の軸受8で回転自在に支持されている。
【0026】
図1〜図7に示すように、アーマチュア軸9は、その一方端近傍にウォーム10が形成されている。このアーマチュア軸9は、前記ウォーム10が形成された一方端近傍とは反対側の他方端近傍で分割し、後述するアーマチュア14を有するとともに前記ウォーム10を形成した一方のモータ軸としての長軸9Aと、この長軸9Aに後述するブレーキ手段20の連結軸21を介して連結された他方のモータ軸としての短軸9Bとに分割形成されている。そして、アーマチュア軸9の長軸9Aは第1の軸受7と第3の軸受8により回転自在に支持され、短軸9Bは第2の軸受6により回転自在に支持されており、短軸9Bの一端面の中央にはスチールボール11aを半分収納する凹部9aを形成してある。このスチールボール11aはヨーク2の有底筒部2dに嵌合固定された軸受板12に当接する。さらに、アーマチュア軸9の長軸9Aの他端面の中央にはスチールボール11bを半分収納する凹部9bを形成してある。このボールベアリング11bはギヤケース4の軸穴4aに嵌合された軸受板13に当接する。アーマチュア軸9の軸方向のガタは、軸受板13に当接し軸穴4aに嵌合されたスラストプラグ13aにより所定量に規制される。
【0027】
また、アーマチュア軸9の長軸9Aの一対のマグネット5,5に対向する位置には、アーマチュア14を取り付けてある。このアーマチュア14は、長軸9Aに固定され、所定のスロット数のコイル巻回部14bを持つアーマチュアコア14aと、このアーマチュアコア14aのコイル巻回部14bに巻き回されたアーマチュアコイル14cとで構成されている。
【0028】
さらに、アーマチュア軸9の長軸9Aのヨーク2とギヤケース4との境部分に対向する位置には、コンミュテータ15を固定してある。このコンミュテータ15は、アーマチュアコア14aのコイル巻回部14bと同数のコンミュテータ片15aを備えていて、各コンミュテータ片15aとアーマチュアコイル14cとは電気的にそれぞれ接続されている。
【0029】
さらに、ギヤケース4の軸穴4aの開口端は大径穴部4bとなっており、この大径穴部4b内のコンミュテータ15に対向する位置には、各ブラシホルダ16を介して一対のブラシ17,17をコンミュテータ片15aに接触するように取り付けてある。各ブラシ17は図示しないパワーウインドモータ制御回路にそれぞれ電気的に接続されている。そして、このパワーウインドモータ制御回路のガラス開スイッチをオフからオンに切り替えると、電流がアーマチュア14等に流れてアーマチュア軸9が正回転(図5に示す矢印A方向の回転)すると共に、パワーウインドモータ制御回路のガラス閉スイッチをオフからオンに切り替えると、電流がアーマチュア14等に流れてアーマチュア軸9が逆回転(図7に示す矢印D方向の回転)するようになっている。
【0030】
図1に示すように、ギヤケース4の略中央には軸穴4aを形成してあり、この軸穴4aに連通して円環凹状の減速機構収納部4cを形成してある。この減速機構収納部4cの中央には、円筒状の出力軸支持部4dを一体突出形成してある。この出力軸支持部4dと減速機構収納部4cの一端開口を覆う金属製のカバーの中央の円筒部との間には、一対の軸受を介してウインドレギュレータ(いずれも図示省略)に連結される出力軸18の両端部を回転自在に支持してある。この出力軸18は、衝撃力を緩和するダンパ(図示省略)を介してウォームホイール19に連結してある。このウォームホイール19のはす歯(歯部)19aはアーマチュア軸9の長軸9Aのウォーム10に噛合されている。これらウォーム10と出力軸18とダンパ及びウォームホイール19はギヤケース4の減速機構収納部4c内に収納され、減速機構を構成している。
【0031】
図1〜図7に示すように、アーマチュア軸(モータ軸)9を成す分割形成された一対の長,短軸9A,9B間には、外力により出力軸18を介してウォームホイール19に回転力が付与された際にアーマチュア軸9の逆回転を防止するブレーキ手段20を同軸的に介在してある。ブレーキ手段20は、分割形成された一対の長,短軸9A,9Bを両端部で連結し中間部の外周に雄ねじ部(ねじ部)21aを有する金属製で円柱状の連結軸21と、この連結軸21の雄ねじ部21aに螺合して摩擦面22aが第2の軸受6に当接・離反する円盤状のブレーキディスク22と、長軸9Aとこのブレーキディスク22間に介在され、該ブレーキディスク22の摩擦面22aを短軸9Bを回転自在に支持する第2の軸受6の軸方向端面6aに所定の与圧力で圧接させるような回転方向に常時付勢する付勢部材としてのコイルスプリング23とで構成されている。
【0032】
図3,図4に示すように、連結軸21の基端部21bはアーマチュア軸9の短軸9Bの他端面の中央に形成した小径凹部9cに圧入により固定してある。また、アーマチュア軸9の長軸9Aの一端面の中央には、大径凹部9eと該大径凹部9eから長軸9Aの他端面側に向かって同芯状に延びる小径凹部9dが形成され、連結軸21の先端部21cは該小径凹部9dに圧入により固定してある。また、ブレーキディスク22の中央には、連結軸21の雄ねじ部21aに螺合される雌ねじ孔(ねじ孔)22bを形成してある。さらに、コイルスプリング23の一端23aはブレーキディスク22の係止孔22cに係止されていると共に、該コイルスプリング23の他端23bはアーマチュア軸9の長軸9Aの一端面の大径凹部9eに形成された係止スリット9fに係止されている。
【0033】
尚、前記ウインドレギュレータはウォームホイール19に連結された出力軸18の駆動により図示しないウインドガラス(窓ガラス)を開閉(昇降動)させるものである。
【0034】
以上実施形態のパワーウインドモータ1によれば、該パワーウインドモータ1の駆動力によりウインドガラスを閉める場合には、ガラス閉スイッチをオフからオンに切り替え、アーマチュア14を回転させると、アーマチュア軸9が正回転(図5中矢印A方向に回転)し、ウォームホイール19が図1に示す矢印B方向に回転する。この時、図5中矢印Cの向きに移動するようにアーマチュア軸9にスラスト荷重(推力)が生じるため、アーマチュア軸9の短軸9Bの端面はスチールボール11aを介して軸受板12に当接する。また、コイルスプリング23の弾性付勢力によりブレーキディスク22の摩擦面22aは第2の軸受6の端面6aに所定の与圧力で圧接されている。このため、アーマチュア軸9の正回転による連結軸21の正回転により該連結軸21の雄ねじ部21aに螺合する雌ねじ孔22bを形成したブレーキディスク22は、スラスト荷重がかかる矢印C方向とは逆の矢印J方向に移動し、該ブレーキディスク22の摩擦面22aは第2の軸受6の端面6aから離れる。摩擦面22aが第2の軸受6の端面6aから離れると、コイルスプリング23の付勢力によりブレーキディスク22は矢印C方向に移動して摩擦面22aは端面6aに再度圧接される。連結軸21が正回転している間は、ブレーキディスク22の摩擦面22aと第2の軸受6の端面6a間の圧接と離反が繰り返されるので、両者間には殆ど摩擦抵抗が生じない。従って、第2の軸受6の端面6aに対してブレーキディスク22の摩擦面22aによるブレーキ力が作用することがなく、効率の良い状態でアーマチュア14を回転させることができ、パワーウインドモータ1の駆動効率は低下することがない。これにより、ウインドガラスは効率良くスムーズに上昇して全閉される。尚、このとき短軸9Bの端面9Baは、ブレーキディスク22の摩擦面22aに当接せず、所定の隙間を有している。
【0035】
このウインドガラスの例えば全閉状態から該ウインドガラスを外力(例えば手作業)により開けようとすると、出力軸18を介してウォームホイール19がウインドガラスを閉める方向と逆の方向(図1に示す矢印E方向)に回転し、アーマチュア軸9を逆回転(図5の矢印A方向と逆の図6の矢印D方向の回転)させようとする。この時、図5中矢印Cの向きに移動するようにアーマチュア軸9にスラスト荷重(推力)が生じると共に、コイルスプリング23の弾性付勢力によりブレーキディスク22の摩擦面22aが第2の軸受6の端面6aに所定の与圧力で圧接されているため、モータ軸としてのアーマチュア軸9の矢印D方向の正回転による連結軸21の回転により該連結軸21の雄ねじ部21aに螺合する雌ねじ孔22bを形成したブレーキディスク22は、スラスト荷重がかかる矢印C方向とは逆の矢印J方向に移動し、該ブレーキディスク22の摩擦面22aは第2の軸受6の端面6aから離れる。摩擦面22aが第2の軸受6の端面6aから離れると、コイルスプリング23の付勢力によりブレーキディスク22は矢印C方向に移動して摩擦面22aは端面6aに再度圧接される。その後、図6に示すように、短軸9Bの端面9Baが摩擦面22aに当接すると、前記外力によるアーマチュア軸9の矢印C方向のスラスト荷重により、摩擦面22aは矢印C方向と同方向の矢印K方向によって第2の軸受6の端面6aに強く圧接され、大きなブレーキ力が作用する。このため、アーマチュア軸9の回転を確実に防止することができ、外力によりウインドガラスを開けることができない。
【0036】
また、ウインドガラスの例えば全閉状態からパワーウインドモータ1の駆動力によりウインドガラスを開ける場合には、ガラス開スイッチをオフからオンに切り替え、アーマチュア14を回転させると、アーマチュア軸9が逆回転(図7中矢印D方向に回転)し、ウォームホイール19が図1に示す矢印E方向に回転する。この時、アーマチュア軸9には図7中矢印F方向のスラスト荷重が生じ、アーマチュア軸9の長軸9Aはスチールボール11bを介して他方の軸受板13に当接する。アーマチュア軸9の逆回転による連結軸21の逆回転により該連結軸21の雄ねじ部21aに螺合する雌ねじ孔22bを形成したブレーキディスク22は、コイルスプリング23の付勢力により、第2の軸受6の端面6aに接触する方向(図7中矢印K方向)の力が作用するが、アーマチュア軸9には矢印F方向のスラスト荷重が作用しているので、ブレーキディスク22の摩擦面22aと第2の軸受6の端面6aとは接触することがない。従って、第2の軸受6の端面6aに対してブレーキディスク22の摩擦面22aによるブレーキ力が作用することがなく、効率の良い状態でアーマチュア軸9を逆回転させることができる。これにより、ウインドガラスは効率良くスムーズに下降して全開される。
【0037】
このように、ウインドガラスを外力により開けようとして出力軸18を介してウォームホイール19に回転力が付与された際に、アーマチュア軸9の回転を防止するブレーキ手段20を、分割形成された一対の長,短軸9A,9B間に介在された雄ねじ部21aを有する連結軸21と、この連結軸21の雄ねじ部21aに噛合して軸方向に移動可能なブレーキディスク22と、長軸9Aとブレーキディスク22間に介在され、該ブレーキディスク22の摩擦面22aを第2の軸受6の軸方向端面6aに所定の予圧力で圧接させるような回転方向に常時付勢するコイルスプリング23とで構成したので、外力によりウォームホイール19に回転力が付与された際に、一対の長,短軸9A,9Bから成るアーマチュア軸9の回転を確実に防止することができると共に、通常の作動効率が低下することがなく低消費電力化を図ることができる。
【0038】
また、ウォーム10が形成された一方端近傍とは反対側の他方端近傍で分割して形成した一対の長,短軸9A,9B間にブレーキ手段20を介在したので、ブレーキ手段20をアーマチュア軸9のウォーム10が形成された一方端近傍とは反対側の他方端近傍で同軸的に簡単かつ低コストで組み付けることができる。
【0039】
さらに、一対の長,短軸9A,9Bを該各軸9A,9Bよりも小径の連結軸21を介して連結することによりアーマチュア軸9を構成したので、アーマチュア軸9を回転自在に支持する3つの軸受6,7,8の組付位置精度の許容範囲を広げることができると共に、該アーマチュア軸9の回転時に安定した静粛性能を得ることができる。さらにまた、ブレーキ手段20の逆転防止が機能するまでに適度のモータ軸としてのアーマチュア軸9の回転があるので、拘束荷重の緩和が可能となり、ウォーム10と出力軸18及びウォームホイール19等からなる減速機構の強度やシステム構成部品の所要強度を低減することができる。
【0040】
尚、本実施形態では、モータ軸としてのアーマチュア軸9の長軸9Aを回転自在に支持する中間の第3の軸受8は必ずしも必要ではなく、無くても良い。
【0041】
図8は本発明の他の実施形態のパワーウインドモータに用いられるアーマチュア及びアーマチュア軸の正面図、図9は同モータに用いられるブレーキ手段の拡大断面図、図10は同モータによりウインドガラスを閉める場合のブレーキ手段の状態を示す断面図、図11は同モータではなく外力によりウインドガラスを開ける場合のブレーキ手段の状態を示す断面図、図12は同モータによりウインドガラスを開ける場合のブレーキ手段の状態を示す断面図である。尚、図1の全体図は援用する。
【0042】
図8及び図9に示すように、この他の実施形態のアーマチュア軸(モータ軸)9′は、その中間部を回転自在に支持する第3の軸受8に対応する位置より若干反ウォーム10寄りの位置で分割形成してある。この分割形成されたウォーム10を形成した一方のモータ軸9A′と他方のモータ軸9B′間に、外力によりウォームホイール19に回転力が付与された際にアーマチュア軸9′の回転を防止するブレーキ手段20′を同軸的に介在してあり、ウインドガラス(窓ガラス)を閉める時にかかるスラスト荷重の方向が前記実施形態の図5に示す方向Cとは逆の図10における矢印F方向に作用する場合に用いて好適なものである。
【0043】
図8〜図12に示すように、ブレーキ手段20′は、分割形成された一対のモータ軸9A′,9B′を両端部で連結し中間部の外周に雄ねじ部(ねじ部)21aを有する金属製で円柱状の連結軸21と、この連結軸21の雄ねじ部21aに噛合して軸方向に移動可能なブレーキディスク22と、他方のモータ軸9B′とブレーキディスク22間に介在され、該ブレーキディスク22の摩擦面22aをウォーム10を形成した一方のモータ軸9A′を回転自在に支持する第3の軸受8の軸方向端面8aに所定の予圧力で圧接させるような回転方向に常時付勢する付勢部材としてのコイルスプリング23とで構成されている。
【0044】
このブレーキ手段20′において、連結軸21の基端部21bがウォーム10を形成したモータ軸9A′の一端面の中央の小径凹部9dに圧入により固定してある。また、他方のモータ軸9B′の一端面の中央には、大径凹部9eと該大径凹部9eからモータ軸9B′の他端面側に向かって同芯状に延びる小径凹部9cが形成され、連結軸21の先端部21cは該小径凹部9cに圧入により固定してあり、ブレーキディスク22の向きが前記実施形態の図4等に示すブレーキ手段20の向きとは逆になっている点が前記実施形態と相違するものであり、他の構成は前記実施形態と同様であるので、同一構成部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0045】
そして、ウインドガラスを閉める場合には、ガラス閉スイッチをオフからオンに切り替え、アーマチュア14を回転させると、アーマチュア軸9′が正回転(図10中矢印A方向に回転)し、ウォームホイール19が所定方向に回転する。この時、図10中矢印Fの向きに移動するようにアーマチュア軸9′にスラスト荷重(推力)が生じるため、一方のモータ軸9A′の端面はスチールボール11bを介して軸受板13に当接する。また、コイルスプリング23の弾性付勢力によりブレーキディスク22の摩擦面22aは第3の軸受8の端面8aに所定の与圧力で圧接されている。このため、アーマチュア軸9′の正回転による連結軸21の正回転により該連結軸21の雄ねじ部21aに螺合する雌ねじ孔22bを形成したブレーキディスク22は、スラスト荷重がかかる矢印F方向とは逆の矢印K方向に移動し、該ブレーキディスク22の摩擦面22aは第3の軸受8の端面8aから離れる。摩擦面22aが第3の軸受8の端面8aから離れると、コイルスプリング23の付勢力によりブレーキディスク22は矢印F方向に移動して摩擦面22aは端面8aに再度圧接される。連結軸21が正回転している間は、ブレーキディスク22の摩擦面22aと第3の軸受8の端面8a間の圧接と離反が繰り返されるので、両者間には殆ど摩擦抵抗が生じない。従って、第3の軸受8の端面8aに対してブレーキディスク22の摩擦面22aによるブレーキ力が作用することがなく、効率の良い状態でアーマチュア14を回転させることができ、パワーウインドモータ1の駆動効率は低下することがない。これにより、ウインドガラスは効率良くスムーズに上昇して全閉される。尚、このとき一方のモータ軸9A′の端面9A′aは、ブレーキディスク22の摩擦面22aに当接せず、所定の隙間を有している。
【0046】
このウインドガラスの例えば全閉状態から該ウインドガラスを外力(例えば手作業)により開けようとすると、出力軸18を介してウォームホイール19がウインドガラスを閉める方向と逆の方向に回転し、アーマチュア軸9′を逆回転(図10の矢印A方向と逆の図11の矢印D方向の回転)させようとする。この時、図10中矢印Fの向きに移動するようにアーマチュア軸9′にスラスト荷重(推力)が生じると共に、コイルスプリング23の弾性付勢力によりブレーキディスク22の摩擦面22aが第3の軸受8の端面8aに所定の与圧力で圧接されているため、モータ軸としてのアーマチュア軸9′の矢印D方向の回転による連結軸21の回転により該連結軸21の雄ねじ部21aに螺合する雌ねじ孔22bを形成したブレーキディスク22は、スラスト荷重がかかる矢印F方向とは逆の矢印K方向に移動し、該ブレーキディスク22の摩擦面22aは第3の軸受8の端面8aから離れる。摩擦面22aが第3の軸受8の端面8aから離れると、コイルスプリング23の付勢力によりブレーキディスク22は矢印F方向に移動して摩擦面22aは端面8aに再度圧接される。その後、図11に示すように、一方のモータ軸9A′の端面9A′aが摩擦面22aに当接すると、前記外力によるアーマチュア軸9′の矢印F方向のスラスト荷重により、摩擦面22aは矢印F方向と同方向の矢印J方向によって第3の軸受8の端面8aに強く圧接され、大きなブレーキ力が作用する。このため、アーマチュア軸9′の回転を確実に防止することができ、外力によりウインドガラスを開けることができない。
【0047】
また、ウインドガラスの例えば全閉状態からパワーウインドモータ1の駆動力によりウインドガラスを開ける場合には、ガラス開スイッチをオフからオンに切り替え、アーマチュア14を回転させると、アーマチュア軸9′が逆回転(図12中矢印D方向に回転)し、ウォームホイール19が所定方向に回転する。この時、アーマチュア軸9′には図12中矢印C方向のスラスト荷重が生じ、他方のモータ軸9B′の端面はスチールボール11aを介して他方の軸受板12に当接する。アーマチュア軸9′の逆回転による連結軸21の逆回転により該連結軸21の雄ねじ部21aに螺合する雌ねじ孔22bを形成したブレーキディスク22は、コイルスプリング23の付勢力により、第3の軸受8の端面8aに接触する方向(図12中矢印J方向)の力が作用するが、アーマチュア軸9′には矢印C方向のスラスト荷重が作用しているので、ブレーキディスク22の摩擦面22aと第3の軸受8の端面8aとは接触することがない。従って、第3の軸受8の端面8aに対してブレーキディスク22の摩擦面22aによるブレーキ力が作用することがなく、効率の良い状態でアーマチュア14を逆回転させることができる。これにより、ウインドガラスは効率良くスムーズに下降して全開される。
【0048】
このように、ウインドガラスを外力により開けようとして出力軸18を介してウォームホイール19に回転力が付与された際に、アーマチュア軸9′の回転を防止するブレーキ手段20′を、分割形成された一対のモータ軸9A′,9B′間に介在された雄ねじ部21aを有する連結軸21と、この連結軸21の雄ねじ部21aに噛合して軸方向に移動可能なブレーキディスク22と、他方のモータ軸9B′とブレーキディスク22間に介在され、該ブレーキディスク22の摩擦面22aを第3の軸受8の軸方向端面8aに所定の予圧力で圧接させるような回転方向に常時付勢するコイルスプリング23とで構成したので、外力によりウォームホイール19に回転力が付与された際に一対のモータ軸9A′,9B′から成るアーマチュア軸9′の回転を確実に防止することができると共に、通常の作動効率が低下することなく低消費電力化を図ることができる。
【0049】
また、アーマチュア軸9′は、その中間部を回転自在に支持する第3の軸受8に対応する位置より若干反ウォーム10寄りの位置で分割して形成した一対のモータ9A′,9B′間にブレーキ手段20′を介在したので、ブレーキ手段20′をアーマチュア軸9′の中間部に同軸的に簡単かつ低コストで組み付けることができる。
【0050】
尚、この実施形態においては、アーマチュア軸9′の他方のモータ軸9B′を回転自在に支持する第2の軸受6は必ずしも必要ではなく、無くても良い。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、外力により出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与された際にモータ軸の回転を防止するブレーキ手段を、分割形成された一対のモータ軸を両端部で連結し中間部の外周にねじ部を有する連結軸と、この連結軸のねじ部に螺合して軸方向に移動可能なブレーキディスクと、ウォームを形成した一方のモータ軸と前記ブレーキディスク間に介在され、該ブレーキディスクの摩擦面を他方のモータ軸を回転自在に支持する軸受の軸方向端面に所定の予圧力で圧接させるような回転方向に常時付勢する付勢部材とで構成したので、外力により出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与されると、モータ軸のスラスト荷重によりブレーキディスクの摩擦面が軸受の軸方向端面に強く圧接するので、モータ軸の回転が確実に防止され、また、通常の作動効率が低下することなく低消費電力化が図られる。
【0052】
請求項2又は3の発明によれば、モータ軸を回転自在に支持する軸受は、少なくともモータ軸の両端部を回転自在に支持する第1の軸受と第2の軸受とを有し、第1の軸受は、分割形成された一対のモータ軸のうちウォームを形成した一方のモータ軸を支持するとともに、第2の軸受は他方のモータ軸を支持する構成としたので、外力により出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与されると、モータ軸のスラスト荷重によりブレーキディスクの摩擦面が第2の軸受の軸方向端面に強く圧接するので、モータ軸の回転が確実に防止され、また、通常の作動効率が低下することなく低消費電力化が図られる。
【0053】
請求項4の発明によれば、モータ軸を、ウォームが形成された一方端近傍とは反対側の他方端近傍で分割形成し、この分割形成された一対のモータ軸間にブレーキ手段を介在した構成としたので、ブレーキ手段がモータ軸のウォームが形成された一方端近傍とは反対側の他方端近傍で同軸的に簡単かつ低コストで組み付けられる。
【0054】
請求項5の発明によれば、外力により出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与された際にモータ軸の回転を防止するブレーキ手段を、分割形成された一対のモータ軸を両端部で連結し中間部の外周にねじ部を有する連結軸と、この連結軸のねじ部に螺合して軸方向に移動可能なブレーキディスクと、ウォームを形成した一方のモータ軸と前記ブレーキディスク間に介在され、該ブレーキディスクの摩擦面を前記一方のモータ軸を回転自在に支持する軸受の軸方向端面に所定の予圧力で圧接させるような回転方向に常時付勢する付勢部材とで構成したので、外力により出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与されると、モータ軸のスラスト荷重によりブレーキディスクの摩擦面が軸受の軸方向端面に強く圧接するので、モータ軸の回転が確実に防止され、また、通常の作動効率が低下することなく低消費電力化が図られる。
【0055】
請求項6又は7の発明によれば、モータ軸を回転自在に支持する軸受は、少なくとも分割形成された一対のモータ軸のうちウォームを形成した一方のモータ軸の両端部を回転自在に支持する第1の軸受と第3の軸受とを有した構成としたので、外力により出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与されると、モータ軸のスラスト荷重によりブレーキディスクの摩擦面が第3軸受の軸方向端面に強く圧接するので、モータ軸の回転が確実に防止され、また、通常の作動効率が低下することなく低消費電力化が図られる。
【0056】
請求項8の発明によれば、モータ軸を、ウォームを形成した一方のモータ軸を回転自在に支持する第3の軸受に対応する位置より若干反ウォーム寄りの位置で分割し、この分割形成された一対のモータ軸間に前記ブレーキ手段を介在した構成としたので、ブレーキ手段がモータ軸の第3の軸受により回転自在に支持される位置より若干反ウォーム寄りの位置で同軸的に簡単かつ低コストで組み付けられる。
【0057】
請求項9の発明によれば、減速機構付モータは、自動車のパワーウインドモータである構成としたので、この減速機構付モータでは、ウインドガラスを降下させる方向の外力がかかり出力軸を介してウォームホイールに回転力が付与されると、モータ軸のスラスト荷重によりブレーキディスクの摩擦面が軸受の軸方向端面に強く圧接するので、モータ軸の回転が確実に防止され、また、通常の作動効率が低下することなく低消費電力化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のパワーウインドモータを示す断面図である。
【図2】上記パワーウインドモータに用いられるアーマチュア及びアーマチュア軸の正面図である。
【図3】上記パワーウインドモータに用いられるブレーキ手段の分解斜視図である。
【図4】上記ブレーキ手段の拡大断面図である。
【図5】上記パワーウインドモータによりウインドガラスを閉める場合のブレーキ手段の状態を示す断面図である。
【図6】上記パワーウインドモータではなく外力によりウインドガラスを開ける場合のブレーキ手段の状態を示す断面図である。
【図7】上記パワーウインドモータによりウインドガラスを開ける場合のブレーキ手段の状態を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態のパワーウインドモータに用いられるアーマチュア及びアーマチュア軸の正面図である。
【図9】上記他の実施形態のパワーウインドモータに用いられるブレーキ手段の拡大断面図である。
【図10】上記他の実施形態のパワーウインドモータによりウインドガラスを閉める場合のブレーキ手段の状態を示す断面図である。
【図11】上記他の実施形態のパワーウインドモータではなく外力によりウインドガラスを開ける場合のブレーキ手段の状態を示す断面図である。
【図12】上記他の実施形態のパワーウインドモータによりウインドガラスを開ける場合のブレーキ手段の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 パワーウインドモータ(減速機構付モータ)
6 第2の軸受(軸受)
6a 端面
7 第1の軸受(軸受)
8 第3の軸受(軸受)
8a 端面
9,9′ アーマチュア軸(モータ軸)
9A,9B 一対の長,短軸(モータ軸)
9Ba 端面
9A′,9B′ 一対のモータ軸
9A′a 端面
10 ウォーム
12,13 軸受板
15 コンミュテータ
19 ウォームホイール
20,20′ ブレーキ手段
21 連結軸
21a 雄ねじ部(ねじ部)
22 ブレーキディスク
22a 摩擦面
23 コイルスプリング(付勢部材)

Claims (9)

  1. 軸受により回転自在に支持された正逆回転可能なモータ軸と、このモータ軸の一方端近傍に形成されたウォームと、このウォームに噛合するウォームホイールと、このウォームホイールに衝撃力を緩和するダンパを介して連結された出力軸と、前記モータ軸の軸方向のガタを所定量に規制し、前記モータ軸の正回転時または逆回転時に該モータ軸の端面に当接してスラスト荷重を選択的に受け止める一対の軸受板と、前記モータ軸に同軸的に介在され、外力により前記出力軸を介して前記ウォームホイールに回転力が付与された際に該モータ軸の回転を防止するブレーキ手段とを備えた減速機構付モータにおいて、
    前記モータ軸を前記ウォームを形成した一方のモータ軸と他方のモータ軸の一対のモータ軸に分割すると共に、前記ブレーキ手段を、該分割形成された一対のモータ軸を両端部で連結し中間部の外周にねじ部を有する連結軸と、この連結軸のねじ部に螺合して軸方向に移動可能なブレーキディスクと、前記ウォームを形成した一方のモータ軸と前記ブレーキディスク間に介在され、該ブレーキディスクの摩擦面を前記他方のモータ軸を回転自在に支持する軸受の軸方向端面に所定の予圧力で圧接させるような回転方向に常時付勢する付勢部材とで構成し、外力により前記出力軸を介して前記ウォームホイールに回転力が付与された際に、前記他方のモータ軸の端面が前記ブレーキディスクの摩擦面に当接するまでウォームホイールと前記モータ軸の回転を許容し、該他方のモータ軸の端面が前記ブレーキディスクの摩擦面に当接すると、前記外力によるモータ軸のスラスト荷重により該摩擦面を前記軸受の軸方向端面に強く圧接し、モータ軸の回転を防止したことを特徴とする減速機構付モータ。
  2. 請求項1記載の減速機構付モータであって、
    前記軸受は、少なくとも前記モータ軸の両端部を回転自在に支持する第1の軸受と第2の軸受とを有し、第1の軸受は、分割形成された一対のモータ軸のうち前記ウォームを形成した一方のモータ軸を支持するとともに、第2の軸受は前記他方のモータ軸を支持することを特徴とする減速機構付モータ。
  3. 請求項2記載の減速機構付モータであって、
    前記軸受は、前記モータ軸の中間部を回転自在に支持する第3の軸受を有し、この第3の軸受は分割形成された前記ウォームを形成した一方のモータ軸を支持することを特徴とする減速機構付モータ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の減速機構付モータであって、
    前記モータ軸を、前記ウォームが形成された一方端近傍とは反対側の他方端近傍で分割形成し、この分割形成された一対のモータ軸間に前記ブレーキ手段を介在したことを特徴とする減速機構付モータ。
  5. 軸受により回転自在に支持された正逆回転可能なモータ軸と、このモータ軸の一方端近傍に形成されたウォームと、このウォームに噛合するウォームホイールと、このウォームホイールに衝撃力を緩和するダンパを介して連結された出力軸と、前記モータ軸の軸方向のガタを所定量に規制し、前記モータ軸の正回転時または逆回転時に該モータ軸の端面に当接してスラスト荷重を選択的に受け止める一対の軸受板と、前記モータ軸に同軸的に介在され、外力により前記出力軸を介して前記ウォームホイールに回転力が付与された際に該モータ軸の回転を防止するブレーキ手段とを備えた減速機構付モータにおいて、
    前記モータ軸を前記ウォームを形成した一方のモータ軸と他方のモータ軸の一対のモータ軸に分割すると共に、前記ブレーキ手段を、該分割形成された一対のモータ軸を両端部で連結し中間部の外周にねじ部を有する連結軸と、この連結軸のねじ部に螺合して軸方向に移動可能なブレーキディスクと、前記他方のモータ軸と前記ブレーキディスク間に介在され、該ブレーキディスクの摩擦面を前記ウォームを形成した一方のモータ軸を回転自在に支持する軸受の軸方向端面に所定の予圧力で圧接させるような回転方向に常時付勢する付勢部材とで構成し、外力により前記出力軸を介して前記ウォームホイールに回転力が付与された際に、前記一方のモータ軸の端面が前記ブレーキディスクの摩擦面に当接するまでウォームホイールと前記モータ軸の回転を許容し、該一方のモータ軸の端面が前記ブレーキディスクの摩擦面に当接すると、前記外力によるモータ軸のスラスト荷重により該摩擦面を前記軸受の軸方向端面に強く圧接し、モータ軸の回転を防止したことを特徴とする減速機構付モータ。
  6. 請求項5記載の減速機構付モータであって、
    前記軸受は、少なくとも分割形成された一対のモータ軸のうち前記ウォームを形成した一方のモータ軸の両端部を回転自在に支持する第1の軸受と第3の軸受とを有することを特徴とする減速機構付モータ。
  7. 請求項6記載の減速機構付モータであって、
    前記軸受は、分割形成された一対のモータ軸のうち前記他方のモータ軸を回転自在に支持する第2の軸受を有することを特徴とする減速機構付モータ。
  8. 請求項6または7に記載の減速機構付モータであって、
    前記モータ軸を、前記ウォームを形成した一方のモータ軸を回転自在に支持する前記第3の軸受に対応する位置より若干反ウォーム寄りの位置で分割し、この分割形成された一対のモータ軸間に前記ブレーキ手段を介在したことを特徴とする減速機構付モータ。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の減速機構付モータであって、
    前記減速機構付モータは、自動車のパワーウインドモータであることを特徴とする減速機構付モータ。
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