JP2002233176A - 電動アクチュエータ - Google Patents

電動アクチュエータ

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JP2002233176A
JP2002233176A JP2001028461A JP2001028461A JP2002233176A JP 2002233176 A JP2002233176 A JP 2002233176A JP 2001028461 A JP2001028461 A JP 2001028461A JP 2001028461 A JP2001028461 A JP 2001028461A JP 2002233176 A JP2002233176 A JP 2002233176A
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screw
nut
motor
rotation
electric actuator
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JP2001028461A
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Seiya Yokoyama
誠也 横山
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Asmo Co Ltd
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Asmo Co Ltd
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  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】スクリューを軸線方向にスムーズに移動可能と
することができる電動アクチュエータを提供する。 【解決手段】電動アクチュエータ1には、サンギア19
に設けられた規制部材30の回転を許容又は規制する電
磁クラッチ33が設けられる。そして、超音波モータ6
が作動不能になり、リングギア16側からモータ6が回
転不能になった場合、電磁クラッチ33をオフ状態に
し、電磁クラッチ33の電磁石32から規制部材30を
離間した状態にする。すると、規制部材30の回転が許
容されサンギア19が回転可能になるので、キャリア1
7とナット20が逆回転可能になる。スクリュー37が
スクリュー回転止め40に対して回転不能且つ軸線方向
に移動可能に結合されるために用いるキー部材は、複数
のボール41aからなる転動部材41にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータを駆動
源とした電動アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電動アクチュエータを用いた加
減圧装置、例えば車両用電動ブレーキ装置には、特開昭
63−266228号公報や、特開平8−284980
号公報に開示されたものがある。
【0003】上記両公報の共通点として、電動モータと
して超音波モータが備えられ、該モータの作動により回
転するナットが、ハウジングに対して回転不能かつ軸線
方向に移動可能に支持されたスクリューと螺合されてい
る。そして、超音波モータの作動によりナットが回転す
ると、スクリューが軸線方向に沿って移動し、被加圧物
としてのブレーキパッドの圧接力が増減されるようにな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、超音波モー
タに駆動電源を供給するための給電線が断線したり、モ
ータ自身の故障等により該モータが作動不能になると、
超音波モータの性質上、停止時の保持力が大きいので、
ブレーキパッドからの反力が作用しても、モータは逆転
(空転)しない。
【0005】従って、ブレーキパッドをブレーキディス
クに対して加圧させた状態で、上記のように超音波モー
タが作動不能になると、パッドがディスクに加圧したま
まの状態となる。すると、このようなブレーキ装置を搭
載した車両は移動できない場合がある。
【0006】そこで、特開平8−284981号公報に
開示されたブレーキ装置では、ハウジングに対して手動
により回転可能な支持シャフトを設け、その支持シャフ
トに対してスクリューを回転不能かつ軸線方向に移動可
能に支持するようにしたものが提案されている。そし
て、超音波モータが作動不能になると、手動により支持
シャフトを回転させてスクリューを退避させる。これに
より、パッドがディスクに加圧したままの状態を回避す
ることができるようにし、超音波モータが作動不能にな
っても車両を移動させることができるようにしている。
【0007】さらに、本出願人はスクリュー回転止めの
開放により自動的に減圧作動を実現させるフェールセー
フ機構を有し、その自動的な減圧作動を確実に行うため
の技術を提案している(特開平11−261745号公
報)。
【0008】しかしながら、上記いずれの場合において
も、スクリューがスクリュー回転止めに対して回転不能
且つ軸線方向に移動可能に結合されるために用いたキー
は、普通の平キーである。これらの場合、スクリュー
は、スクリュー回転止めに沿って移動するとき、キーと
スクリュー内部のキー溝がこすれ合いながら移動してい
た。そのため、キーとスクリュー内部のキー溝の間に
は、面摩擦の状態で滑り摩擦による相対移動抵抗が生
じ、スクリューとナット間の動力変換(効率変換)にロ
スが生じる。その結果、スクリューは、スクリュー回転
止めに対してスムーズに移動できず、電動アクチュエー
タの作動性能の更なる向上を図る上の問題点となった。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、電動モータの作動に
基づいてナットを回転させ、該ナットと組み合わされる
スクリューを軸線方向に移動させる電動アクチュエータ
であって、電動モータが作動不能になっても、スクリュ
ーを軸線方向にスムーズに移動可能とすることができる
電動アクチュエータを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、駆動源としての電動モ
ータと、前記電動モータの作動により回転するナット
と、前記ナットに組み合わされ、前記ナットの回転運動
を軸線方向の直線運動に変換するためのスクリューと、
前記スクリューをキー部材により回動を制限し且つ軸線
方向の移動を許容するスクリュー回転止めと、を備え、
前記キー部材は、スクリューの軸線移動方向に転動可能
な転動部材を用いたことを要旨とする。
【0011】請求項2に記載の発明は、駆動源としての
電動モータと、前記電動モータの駆動を伝達する遊星歯
車装置と、前記遊星歯車装置と駆動連結し前記電動モー
タの作動により回転するナットと、前記ナットに組み合
わされ、前記ナットの回転運動を軸線方向の直線運動に
変換するためのスクリューと、前記スクリューをキー部
材により回動を制限し且つ軸線方向の移動を許容するス
クリュー回転止めと、を備え、前記キー部材は、スクリ
ューの軸線移動方向に転動可能な転動部材を用いたこと
を要旨とする。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の電動アクチュエータにおいて、前記転動部材
は、複数のボールからなることを要旨とする。請求項4
に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電動アクチュ
エータにおいて、前記転動部材は、複数のコロからなる
ことを要旨とする。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項3に記載
の電動アクチュエータにおいて、前記複数のボールは、
互いに離間するように保持器に保持装着されていること
を要旨とする。
【0014】請求項6に記載の発明は、請求項4に記載
の電動アクチュエータにおいて、前記複数のコロは、互
いに離間するように保持器に保持装着されていることを
要旨とする。
【0015】(作用)従って、請求項1〜4に記載の発
明によれば、スクリューがスクリュー回転止めに対して
回転不能且つ軸線方向に移動可能に結合されるために用
いるキー部材は、スクリューの軸線方向に転動可能な転
動部材にした。従って、従来の平キーに比べ、スクリュ
ーは、スクリュー回転止めに沿って移動するとき、転動
部材がスクリュー内部のキー溝に沿って転がりながら移
動することになる。そのため、キー部材とスクリュー内
部のキー溝の間には、点摩擦の状態で転がり摩擦による
相対移動抵抗が小さくなり、スクリューとナット間の動
力変換(効率変換)に生じるロスが低減される。その結
果、スクリューは、スクリュー回転止めに対してスムー
ズに移動することができ、電動アクチュエータの作動性
能の向上を図ることができる。
【0016】請求項5及び6に記載の発明によれば、請
求項1〜4に記載の発明の作用に加えて、転動部材の各
構成部材(ボール又はコロ)が互いに接触しないため、
各構成部材(ボール又はコロ)同士のぶつかりがなくな
り、摩擦によるロスがなくなる。その結果、スクリュー
は、スクリュー回転止めに対して更にスムーズに移動す
ることができ、電動アクチュエータの作動性能の向上を
更に図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図3に従って説明する。図1に示すよう
に、電動アクチュエータ1のハウジングは第1,第2ハ
ウジング2,3及びカバー4とから構成され、該ハウジ
ング2,3及びカバー4により収容空間5が形成され
る。この収容空間5には、電動モータとしての超音波モ
ータ6をはじめとした種々の構成部材が収容される。
【0018】詳述すると、第1ハウジング2には、超音
波モータ6のステータ7がネジ8により締め付け固定さ
れる。ステータ7の外周部には、後述するロータ10に
振動を伝達する振動伝達部7aが設けられる。又、ステ
ータ7には圧電素子9が接合される。
【0019】ステータ7には、前記振動伝達部7aに当
接するライニング材(図示略)を備えたロータ10が配
設されている。ロータ10は、後述する遊星歯車装置1
1に対してキー12により軸線方向に移動可能に、かつ
相対回転不能に連結、即ち遊星歯車装置11と一体回転
するように連結されている。ロータ10の反ステータ7
側の面は、プレート13と皿バネ14とからなる加圧付
勢部材15により加圧されている。加圧付勢部材15の
上に遊星歯車装置11を配置し、皿バネ14は遊星歯車
装置11により軸線方向に圧縮変形させた状態で、加圧
付勢部材15はロータ10と遊星歯車装置11に対して
回転不能に挟持されている。このようにして、皿バネ1
4の付勢力によって、ロータ10は前記ステータ7に所
定の圧接力で圧接される。このような加圧付勢部材15
は、ロータ10と一体に回転する。
【0020】遊星歯車装置11は、リングギア16、キ
ャリア17、プラネタリギア18及びサンギア19を備
えている。リングギア16は、内歯16aを設けた皿部
16bと、該皿部16bの底部中央から延出した円筒部
16cを有している。その円筒部16cの外周面は前記
キー12を介して前記ロータ10と一体に連結されてい
る。その円筒部16cは、後述するナット20により貫
挿されている。また、前記皿部16bの底部中央にはス
ラスト軸受21を介してキャリア17が配置されてい
る。
【0021】前記キャリア17は、略円盤状に形成さ
れ、後述するナット20に対してキー22により相対回
転不能に連結、即ちナット20と一体回転するように連
結されている。また、キャリア17には、該キャリア1
7に固着された回転軸23を介して前記内歯16aと噛
合するプラネタリギア18が回転可能に支持されてい
る。
【0022】前記プラネタリギア18は、前記リングギ
ア16の内歯16aと噛合すると共に、サンギア19と
噛合されている。また、プラネタリギア18の上には、
ネジ24にて前記回転軸23と一体連結されたプラネタ
リギア保持板25が配置されている。プラネタリギア保
持板25の外周部において回転方向に多極着磁された環
状のプラスチックマグネット26が固着される。これに
対し、第2ハウジング3におけるマグネット26と対向
する部位には、磁界の変化をするホール素子27が配設
される。ホール素子27は、前記マグネット26の回転
に伴って変化する磁界を検出することにより、キャリア
17の回転数を検出するために設けられている。
【0023】前記サンギア19は、ナット20に対して
回転可能に該ナット20により貫挿されると共に、ナッ
ト20に対して軸方向移動不能にCリング28,29に
より保持されている。また、サンギア19の上には、磁
性体からなる円環板状の規制部材30が戻しバネ31を
介在して固着されている。これに対し、規制部材30を
吸着するための励磁コイル32aと該励磁コイル32a
を巻着したコイルボビン32bからなる電磁石32が第
2ハウジング3に固定される。そして、電磁石32及び
規制部材30により電動切替手段としての電磁クラッチ
33が構成される。前記戻しバネ31は、電磁石32の
非通電時に前記規制部材30と該電磁石32とを離間す
るように付勢している。
【0024】また、前記ナット20は、内周面に設けた
ねじ山を有する略円筒状形成され、第1ハウジング2に
設けたラジアル軸受34とスラスト軸受35及び第2ハ
ウジング3に設けたラジアル軸受36により回転可能に
支持されている。このナット20には、外周面にねじ山
が形成された略円筒状のスクリュー37が螺合されてい
る。
【0025】スクリュー37は、その基端部に嵌挿穴3
7aを設け、その先端部に取付凹部37bを設けてい
る。図1及び図3に示すように、その嵌挿穴37aに
は、キー部材を嵌合するためのキー溝としての凹部37
cを設けている。凹部37cは、嵌挿穴37aの軸線方
向に延び、断面円弧状に形成されている。そして、嵌挿
穴37aには、スクリュー回転止め40の挿入部40a
がキー部材としての転動部材41を介して嵌挿される。
【0026】スクリュー回転止め40の挿入部40a
は、略円柱状に形成され、周面に該挿入部40aの軸線
方向に延び、断面円弧状のキー部材保持凹部40bが設
けられている。また、前記挿入部40aの一端には略円
盤状のフランジ部40cが形成され、そのフランジ部4
0cは、ネジ42にて前記第2ハウジング3に固着され
ている。そして、挿入部40aは、その保持凹部40b
に転動部材41を保持しながら前記嵌挿穴37aに嵌挿
されている。
【0027】前記転動部材41は、図1及び図2に示す
ように、複数(本実施形態では、7つ)のボール41a
から構成されている。図3に示すように、各ボール41
aの直径は、前記凹部37cとキー部材保持凹部40b
を合わせてなる円孔の直径とほぼ同じにしている。そし
て、転動部材41を保持した挿入部40aが嵌挿穴37
aに嵌挿されるとき、各ボール41aは前記凹部37c
と保持凹部40bを合わせてなる円孔内において挿入部
40aの軸線方向に転動可能に保持される。そのため、
スクリュー37は、スクリュー回転止め40に対して軸
線方向に移動可能に、かつ相対回転不能に支持される。
【0028】また、スクリュー37の取付凹部37bに
は、加圧部材としてのピストン38の基端が嵌着されて
いる。この取付凹部37bから外方へ突出するピストン
38の先端は、被加圧部材39に当接され、前記スクリ
ュー37が前記ナット20から突出することにより被加
圧部材39を加圧する。
【0029】このように構成された電動アクチュエータ
1は、コントローラ(図示せず)により制御される。コ
ントローラには、圧電素子9、ホール素子27及び励磁
コイル32aが電気的に接続される。コントローラは、
ホール素子27からの検出信号に基づいて超音波モータ
6により駆動されるキャリア17の回転数を検出してい
る。
【0030】又、コントローラは、「通常作動モード」
と、超音波モータ6が作動不能に陥ったときの「異常作
動モード」の2つの作動モードに応じて超音波モータ6
(圧電素子9)及び電磁石32の励磁コイル32aを制
御する。
【0031】そして、以下に、「通常作動モード」と
「異常作動モード」を分けて本実施形態の電動アクチュ
エータ1の動作について説明する。 「通常作動モード」初期状態として、電磁クラッチ33
がオフ状態、即ち励磁コイル32aが非励磁状態になっ
ている。従って、規制部材30は励磁コイル32aから
離間するので、サンギア19は回転可能な状態になって
いる。
【0032】そして、コントローラは、加圧指令に基づ
いて、先ず励磁コイル32aを励磁状態に切り替える。
すると、規制部材30が励磁コイル32aに吸着され、
サンギア19が回転不能な状態になる。
【0033】次に、コントローラは、超音波モータ6を
作動すべく圧電素子9に高周波駆動電圧を印加し、ロー
タ10を回転させる。すると、リングギア16及びプラ
ネタリギア18は回転され、キャリア17は回転され
る。これにより、ナット20が回転し、回転が規制され
たスクリュー37は軸線方向に沿って突出移動する。こ
のようなスクリュー37の突出移動により、ピストン3
8は被加圧部材39に加圧力を付与する。
【0034】一方、減圧指令に基づいて、コントローラ
は、圧電素子9に高周波駆動電圧を印加し、ロータ10
を逆回転させる。すると、リングギア16及びプラネタ
リギア18は逆回転され、キャリア17は逆回転され
る。これにより、ナット20が逆回転し、回転が規制さ
れたスクリュー37は軸線方向に沿って没入移動する。
このようなスクリュー37の没入移動により、被加圧部
材39に付与するピストン38の圧力が減圧する。
【0035】このようにして、コントローラは、加圧指
令及び減圧指令に基づいてナット20を正逆回転させ、
スクリュー37を出没させて、被加圧部材39に付与す
る加圧力を制御する。そして、加圧指令及び減圧指令が
消滅すると、コントローラは、励磁コイル32aを非励
磁状態に切り替え、即ち上記した初期状態にする。
【0036】「異常作動モード」このモードは、超音波
モータ6が作動不能に陥ったときのモードである。コン
トローラは、例えば圧電素子9に高周波駆動電圧を印加
しても、ホール素子27によりキャリア17の回転数が
「0」を連続して検出した場合に超音波モータ6が作動
不能であると判定し、該モードに応じた制御を行う。つ
まり、このモードになると、コントローラは、電磁石3
2(つまり電磁クラッチ33)を非通電状態にし、規制
部材30が電磁石32と離間し、サンギア19は回転可
能な状態になる。しかも、上記した加圧指令及び減圧指
令が発生しても電磁クラッチ33をオフ状態、即ち励磁
コイル32aを非励磁状態に維持する。従って、規制部
材30は戻しバネ31により励磁コイル32aから離間
したままになるので、サンギア19は回転可能な状態に
維持される。
【0037】仮に、スクリュー37が突出した状態、即
ちピストン38が被加圧部材39を加圧している状態で
超音波モータ6が作動不能になると、ピストン38には
被加圧部材39からスクリュー37を没入移動させる方
向に反力が作用する。このとき、超音波モータ6は停止
時の保持力が大きいので、超音波モータ6により駆動さ
れるリングギア16は回転しないが、サンギア19の回
転が許容されているため、キャリア17は逆回転可能の
状態となる。そして、スクリュー37に没入移動させる
方向の反力が作用されると、スクリュー37の没入移動
を許容するようにナット20、キャリア17及びサンギ
ア19は回転する。このように、超音波モータ6が作動
不能になっても、スクリュー37を退避させることがで
きるので、ピストン38が被加圧部材39を加圧したま
まの状態になることを回避することができる。
【0038】上記したように、本実施形態によれば、以
下の効果を有する。 (1)本実施形態では、電動アクチュエータ1には、サ
ンギア19に設けられた規制部材30の回転を許容又は
規制する電磁クラッチ33が設けられる。そして、超音
波モータ6が作動不能になり、リングギア16側からモ
ータ6(ロータ10)が回転不能になった場合、コント
ローラは電磁クラッチ33をオフ状態に維持、即ち電磁
石32を非通電にして励磁コイル32aを非励磁状態と
し、該電磁石32から規制部材30を離間した状態にす
る。すると、規制部材30の回転が許容されサンギア1
9が回転可能になるので、キャリア17とナット20が
逆回転可能になる。そのため、スクリュー37はナット
20の逆回転により軸線方向に没入移動することができ
る。
【0039】従って、スクリュー37が突出した状態、
即ち被加圧部材39にピストン38が加圧した状態で超
音波モータ6が作動不能になっても、スクリュー37を
退避させることができるので、ピストン38が被加圧部
材39を加圧したままの状態になることを回避すること
ができる。
【0040】(2)本実施形態では、スクリュー37が
スクリュー回転止め40に対して回転不能且つ軸線方向
に移動可能に結合されるために用いるキー部材は、ボー
ル41aからなる転動部材41にした。従って、従来の
平キーに比べ、スクリュー37は、スクリュー回転止め
40に沿って移動するとき、転動部材41がスクリュー
37の凹部37c内に転がりながら移動することにな
る。そのため、キー部材とスクリュー内部のキー溝の間
には、点摩擦の状態で転がり摩擦による相対移動抵抗が
小さくなり、スクリュー37とナット20間の動力変換
(効率変換)に生じるロスが低減される。この構成によ
れば、スクリュー37とナット20間の動力変換(効率
変換)は5〜10%以上改善することができる。
【0041】その結果、スクリュー37は、スクリュー
回転止め40に対してスムーズに移動することができ、
電動アクチュエータ1の作動性能の向上を図ることがで
きる。
【0042】尚、本発明の実施の形態は、以下のように
変更してもよい。 ○上記実施形態では、規制部材30(つまりサンギア1
9)の回転を許容又は規制するために電動切替手段とし
ての電磁クラッチ33を用いたが、その電動切替手段は
他の構成の装置を用いてもよい。例えば、励磁・非励磁
によりプランジャを出没させるソレノイドを用いて構成
してもよい。即ち、ソレノイドを励磁してプランジャを
突出させて、プランジャと規制部材30とを係合させる
ことにより規制部材30の回転を規制し、ソレノイドを
非励磁にしてプランジャを没入させて、プランジャと規
制部材30とを非係合にすることにより規制部材30の
回転を許容するように構成した装置としてもよい。
【0043】○上記実施形態では、圧電素子9に高周波
駆動電圧を印加しても、ホール素子27によりプラネタ
リギア保持板25(つまりキャリア17)の回転数が
「0」を連続して検出した場合に超音波モータ6が作動
不能であると判定するようにしたが、これに限定される
ものではない。
【0044】○上記実施形態では、進行波型の超音波モ
ータ6を使用した電動アクチュエータ1であったが、構
成はこれに限定されるものではない。例えば、定在波型
の超音波モータや、コギングトルク・ディテントトルク
が大きいモータを駆動源とした電動アクチュエータであ
ってもよい。又、モータの回転をウォーム及びウォーム
ホイール等の減速比の大きい減速装置を介してナットに
駆動伝達する構成の電動アクチュエータであってもよ
い。つまり、ナット側から回転し難い構成の電動アクチ
ュエータであればよい。
【0045】○図4(a)(b)及び図5に示すよう
に、転動部材41を複数(7つ)の円柱状のコロ41b
から構成してもよい。この場合、図5に示すように、前
記凹部37cと保持凹部40bを断面コ字状に形成して
いる。そして、転動部材41は、各コロ41bの両端面
が凹部37cと保持凹部40bの底面と対向するように
凹部37cと保持凹部40bを合わせてなる長孔内にお
いて挿入部40aの軸線方向に転動可能に保持される。
この構成によれば、上記実施形態とほぼ同様な効果を得
ることができる。
【0046】○また、ボール41a、コロ41bの数を
6個又は5個にて実施してもよい。 ○さらに、図6(a)(b)に示すように、転動部材4
1は、複数(例えば5個)のボール41a、コロ41b
をそれぞれ保持器43a,43bに装着保持するように
形成してもよい。図7は、保持器43aにボール41a
を装着保持してなる転動部材41を電動アクチュエータ
1に組み付けた場合の要部断面図である。このとき、凹
部37cは、断面円弧状に形成され、保持凹部40bは
断面コ字状に形成されている。また、図8は、保持器4
3bにコロ41bを装着保持してなる転動部材41を電
動アクチュエータ1に組み付けた場合の要部断面図であ
る。このとき、凹部37cと保持凹部40bは、それぞ
れ断面コ字状に形成されている。これらの場合、上記実
施形態に記載の効果に加えて、各ボール41a(又はコ
ロ41b)が互いに接触しないため、各ボール41a
(又はコロ41b)同士のぶつかりがなくなり、摩擦に
よるロスが少なくなる。その結果、スクリュー37は、
スクリュー回転止め40に対して更にスムーズに移動す
ることができ、電動アクチュエータ1の作動性能の向上
を更に図ることができる。
【0047】○上記実施形態では、遊星歯車装置11を
備えた電動アクチュエータ1に具体化して実施したが、
遊星歯車装置のないその他の電動アクチュエータに具体
化して実施してもよい。
【0048】尚、上記した各請求項のスクリュー及びナ
ットは、スクリュー・ナット間にボールを転動可能に介
在させたボールスクリュー及びそのナットをも含んでい
るものとする。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜6に記
載の発明によれば、スクリューは、スクリュー回転止め
に対してスムーズに移動することができ、電動アクチュ
エータの作動性能の更なる向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の電動アクチュエータの断面図。
【図2】 本実施形態のスクリュー回転止めと転動部材
を示す断面図。
【図3】 同じく転動部材を介してスクリューとスクリ
ュー回転止めの嵌合状態を示す要部断面図。
【図4】 別例のスクリュー回転止めと転動部材を示す
断面図及び平面図。
【図5】 別例の転動部材を介してスクリューとスクリ
ュー回転止めの嵌合状態を示す要部断面図。
【図6】 別例の転動部材を示す斜視図。
【図7】 別例の転動部材を介してスクリューとスクリ
ュー回転止めの嵌合状態を示す要部断面図。
【図8】 別例の転動部材を介してスクリューとスクリ
ュー回転止めの嵌合状態を示す要部断面図。
【符号の説明】
1…電動アクチュエータ、6…電動モータとしての超音
波モータ、11…遊星歯車装置、20…ナット、37…
スクリュー、40…スクリュー回転止め、41…キー部
材としての転動部材、41a…転動部材の構成部材とし
てのボール、41b…転動部材の構成部材としてのコ
ロ、43a,43b…保持器。
フロントページの続き Fターム(参考) 5H607 AA15 BB21 BB22 CC03 DD01 DD02 DD05 DD07 DD08 EE04 EE08 EE10 EE33 FF01 GG04 GG08 HH03 HH09 JJ02 JJ05 KK03 KK04 KK08 5H680 AA06 BB03 BB16 BB17 CC02 CC05 DD02 DD15 DD23 DD35 DD65 DD66 DD75 DD85 DD87 EE01 EE10 EE13 EE16 EE20 EE23 FF03 FF04 GG32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源としての電動モータ(6)と、 前記電動モータ(6)の作動により回転するナット(2
    0)と、 前記ナット(20)に組み合わされ、前記ナット(2
    0)の回転運動を軸線方向の直線運動に変換するための
    スクリュー(37)と、 前記スクリュー(37)をキー部材(41)により回動
    を制限し且つ軸線方向の移動を許容するスクリュー回転
    止め(40)と、を備え、 前記キー部材(41)は、スクリュー(37)の軸線移
    動方向に転動可能な転動部材(41)を用いたことを特
    徴とする電動アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 駆動源としての電動モータ(6)と、 前記電動モータ(6)の駆動を伝達する遊星歯車装置
    (11)と、 前記遊星歯車装置(11)と駆動連結し前記電動モータ
    (6)の作動により回転するナット(20)と、 前記ナット(20)に組み合わされ、前記ナット(2
    0)の回転運動を軸線方向の直線運動に変換するための
    スクリュー(37)と、 前記スクリュー(37)をキー部材(41)により回動
    を制限し且つ軸線方向の移動を許容するスクリュー回転
    止め(40)と、を備え、 前記キー部材(41)は、スクリュー(37)の軸線移
    動方向に転動可能な転動部材(41)を用いたことを特
    徴とする電動アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の電動アクチュエ
    ータにおいて、 前記転動部材(41)は、複数のボール(41a)から
    なることを特徴とすることを特徴とする電動アクチュエ
    ータ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の電動アクチュエ
    ータにおいて、 前記転動部材(41)は、複数のコロ(41b)からな
    ることを特徴とする電動アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の電動アクチュエータに
    おいて、 前記複数のボール(41a)は、互いに離間するように
    保持器(43a)に保持装着されていることを特徴とす
    る電動アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の電動アクチュエータに
    おいて、 前記複数のコロ(41b)は、互いに離間するように保
    持器(43b)に保持装着されていることを特徴とする
    電動アクチュエータ。
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