JP2001086701A - 電動アクチュエータ - Google Patents

電動アクチュエータ

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JP2001086701A
JP2001086701A JP26174599A JP26174599A JP2001086701A JP 2001086701 A JP2001086701 A JP 2001086701A JP 26174599 A JP26174599 A JP 26174599A JP 26174599 A JP26174599 A JP 26174599A JP 2001086701 A JP2001086701 A JP 2001086701A
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rotation
electric
screw
regulating member
motor
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JP26174599A
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English (en)
Inventor
Seiya Yokoyama
誠也 横山
Hideaki Nishiura
秀晃 西浦
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電動モータの作動に基づいてナットを回転さ
せ、該ナットと組み合わされるスクリューを軸線方向に
移動させる電動アクチュエータであって、電動モータが
作動不能になりナット側からモータが回転不能になって
も、電動切替によりスクリューを軸線方向に移動可能と
する。 【解決手段】電動アクチュエータ1は、超音波モータ6
の作動により回転するナット11と、該ナット11に組
み合わされナット11の回転運動を軸線方向の直線運動
に変換するためのスクリュー21と、該スクリュー21
に連結されスクリュー21の回転を許容又は規制する規
制部材22を備える。そして、この規制部材22の回転
の許容又は規制の切り替えが電磁クラッチ26により行
われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータをその
駆動源とした電動アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電動アクチュエータを用いた加
減圧装置、例えば車両用電動ブレーキ装置には、特開昭
63−266228号公報や、特開平8−284980
号公報に開示されたものがある。
【0003】上記両公報の共通点として、電動モータと
して超音波モータが備えられ、該モータの作動により回
転するナットが、ハウジングに対して回転不能かつ軸線
方向に移動可能に支持されたスクリューと螺合されてい
る。そして、超音波モータの作動によりナットが回転す
ると、スクリューが軸線方向に沿って移動し、被加圧物
としてのブレーキパッドの圧接力が増減されるようにな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、超音波モー
タに駆動電源を供給するための給電線が断線したり、モ
ータ自身の故障等により該モータが作動不能になると、
超音波モータの性質上、停止時の保持力が大きいので、
ブレーキパッドからの反力が作用しても、モータは逆転
(空転)しない。
【0005】従って、ブレーキパッドをブレーキディス
クに対して加圧させた状態で、上記のように超音波モー
タが作動不能になると、パッドがディスクに加圧したま
まの状態となる。すると、このようなブレーキ装置を搭
載した車両は移動できない場合がある。
【0006】そこで、特開平8−284981号公報に
開示されたブレーキ装置では、ハウジングに対して手動
により回転可能な支持シャフトを設け、その支持シャフ
トに対してスクリューを回転不能かつ軸線方向に移動可
能に支持するようにしたものが提案されている。そし
て、超音波モータが作動不能になると、手動により支持
シャフトを回転させてスクリューを退避させる。これに
より、パッドがディスクに加圧したままの状態を回避す
ることができるようにし、超音波モータが作動不能にな
っても車両を移動させることができるようにしている。
【0007】しかしながら、このブレーキ装置は、上記
操作を手動により行う必要があるので、その操作が煩雑
である。本発明は、上記問題点を解決するためになされ
たものであって、その目的は、電動モータの作動に基づ
いてナットを回転させ、該ナットと組み合わされるスク
リューを軸線方向に移動させる電動アクチュエータであ
って、電動モータが作動不能になりナット側からモータ
が回転不能になっても、電動切替によりスクリューを軸
線方向に移動可能とすることができる電動アクチュエー
タを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、駆動源としての電動モー
タと、前記電動モータの作動により回転するナットと、
前記ナットに組み合わされ、前記ナットの回転運動を軸
線方向の直線運動に変換するためのスクリューと、前記
スクリューに連結され、該スクリューの回転を許容又は
規制する規制部材と、前記規制部材の回転を電動により
許容又は規制する電動切替手段とを備えた。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の電動アクチュエータにおいて、前記電動切替手段は、
通電されると前記規制部材の回転を規制し、非通電にな
ると前記規制部材の回転を許容する。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の電動アクチュエータにおいて、前記電動切替手段は、
前記規制部材の回転とともに回転する磁性体と、前記磁
性体を吸着する励磁コイルとを備えた。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の電動アクチュエータにおいて、前記規制部材と前記磁
性体との間には、前記規制部材の回転を増速して前記磁
性体に駆動伝達する増速装置を備えた。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の電動アクチュエータにおいて、前記増速装置は、遊星
歯車装置で構成した。請求項6に記載の発明は、請求項
1〜5のいずれか1項に記載の電動アクチュエータにお
いて、前記電動モータは、超音波モータである。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれか1項に記載の電動アクチュエータにおいて、前
記電動モータ及び前記電動切替手段を制御する制御回路
を備え、前記制御回路は、少なくとも電動モータの作動
不能時において、規制部材の回転を許容すべく電動切替
手段を制御する。
【0014】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の電動アクチュエータにおいて、前記制御回路は、電動
モータの作動時において規制部材の回転を規制すべく電
動切替手段を制御し、電動モータの非作動時において規
制部材の回転を許容すべく電動切替手段を制御する。
【0015】従って、請求項1に記載の発明によれば、
通常作動においては、電動モータ作動時に電動切替手段
により規制部材の回転が規制され、スクリューが回転不
能になる。そして、電動モータの作動に基づいてナット
が回転すると、該ナットと組み合わされるスクリューが
軸線方向に移動する。一方、電動モータが作動不能にな
りナット側からモータが回転不能になった場合、電動切
替手段により規制部材の回転が許容され、スクリューが
回転可能になる。そのため、スクリューはナットにより
軸線方向に移動可能になる。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、電動切替
手段は、通電されると規制部材の回転を規制し、非通電
になると規制部材の回転を許容する。つまり、電動切替
手段により規制部材の回転を許容する場合、該切替手段
は電力を消費しない。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、電動切替
手段は規制部材の回転とともに回転する磁性体と、該磁
性体を吸着する励磁コイルとを備える。そして、励磁コ
イルは励磁されることにより磁性体を吸着して規制部材
の回転を規制し、非励磁になることにより磁性体と離間
して規制部材の回転を許容する。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、規制部材
と磁性体との間には、規制部材の回転を増速して磁性体
に駆動伝達する増速装置が備えられる。そのため、規制
部材の回転を規制するための励磁コイルの保持トルクが
小さくてすむ。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、増速装置
は遊星歯車装置で構成されるので、小さいスペースで速
度伝達比を稼ぐことができる。請求項6に記載の発明に
よれば、超音波モータが作動不能になると、該モータの
性質上、停止時の保持力が大きく、ナット側からモータ
を回転することができなくなる。このような場合、電動
切替手段により規制部材の回転が許容され、スクリュー
が回転可能になる。そのため、スクリューはナットによ
り軸線方向に移動可能になる。
【0020】請求項7に記載の発明によれば、制御回路
は、電動切替手段を制御して、少なくとも電動モータの
作動不能時において規制部材の回転を許容し、スクリュ
ーの回転を許容する。そのため、スクリューはナットに
より軸線方向に移動可能になる。
【0021】請求項8に記載の発明によれば、制御回路
は、電動切替手段を制御して、電動モータの作動時にお
いて規制部材の回転を規制し、電動モータの非作動時に
おいて規制部材の回転を許容する。つまり、スクリュー
は、電動モータの作動時に回転が規制され、電動モータ
の非作動時に回転が許容される。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を具体化した第1の実施の形態を図1及び図2に従っ
て説明する。
【0023】図1に示すように、電動アクチュエータ1
のハウジングは第1,第2ハウジング2,3及びカバー
4とから構成され、該ハウジング2,3及びカバー4に
より収容空間5が形成される。この収容空間5には、駆
動源としての超音波モータ6をはじめとした種々の構成
部材が収容される。
【0024】詳述すると、第1ハウジング2には、ステ
ータ7がネジ8により締め付け固定される。ステータ7
の外周部には、後述するロータ10に振動を伝達する振
動伝達部7aが設けられる。又、ステータ7には圧電素
子9が接合される。
【0025】ステータ7には、前記振動伝達部7aに当
接するライニング材(図示略)を備えたロータ10が配
設される。ロータ10は、内周面にねじ山が形成された
略円筒状のナット11に対してキー12により軸線方向
に移動可能に、かつ相対回転不能に連結、即ちナット1
1と一体回転するように連結される。このナット11
は、第1ハウジング2に設けた円錐ころ軸受13と、第
2ハウジング3に設けたボール軸受14とにより回転可
能に支持される。
【0026】ロータ10の反ステータ7側の面は、皿バ
ネ15とプレート16とからなる加圧付勢部材17によ
り加圧される。即ち、皿バネ15はロータ10とプレー
ト16により軸線方向に圧縮変形させた状態で、該プレ
ート16がナット11に対して回転不能に、かつサーク
リップ18によりそれ以上反ステータ7側に移動不能に
連結される。このようにして、皿バネ15の付勢力によ
って、ロータ10は前記ステータ7に所定の圧接力で圧
接される。このような加圧付勢部材17は、前記ナット
11及びロータ10と一体に回転する。
【0027】前記プレート16の反ステータ7側の面に
は、その外周部において回転方向に多極着磁された環状
のマグネット19が固着される。これに対し、第2ハウ
ジング3におけるマグネット19と対向する部位には、
磁界の変化をするホール素子20が配設される。ホール
素子20は、マグネット19の回転に伴って変化する磁
界を検出することにより、ロータ10の回転数を検出す
るために設けられている。
【0028】このように構成された超音波モータ6で
は、圧電素子9に高周波駆動電圧が印加されると該圧電
素子9が振動し、圧電素子9の振動がステータ7の振動
伝達部7aにおいて進行波振動になる。そして、この進
行波振動に基づいてロータ10が回転し、ナット11が
回転するようになっている。
【0029】このように動作するナット11には、外周
面にねじ山が形成された略円筒状のスクリュー21が螺
合される。スクリュー21の基端部には、該スクリュー
21の回転を許容又は規制するための規制部材22が連
結される。
【0030】詳述すると、規制部材22は、略円柱状の
挿入部22aと、略円盤状のフランジ部22bとを備え
る。挿入部22aは、その外周面に軸線方向に延びるキ
ー22cを有する。これに対し、スクリュー21には挿
入部22aの径方向断面形状と同形状の嵌挿穴21aが
形成され、該嵌挿穴21aに挿入部22aが嵌挿され
る。そのため、スクリュー21は、規制部材22に対し
て軸線方向に移動可能に、かつ相対回転不能に支持され
る。
【0031】フランジ部22bには円盤状の板バネ23
が固着され、該板バネ23の外周部には磁性材料よりな
る円環状のアーマチャ24が固着される。これに対し、
アーマチャ24を吸着するための励磁コイル25aは、
そのコイル25aを巻着したコイルボビン25bが第2
ハウジング3に固定される。そして、励磁コイル25a
及びアーマチャ24により電磁クラッチ26が構成さ
れ、この電磁クラッチ26は規制部材22の回転を許容
又は規制する。
【0032】つまり、励磁コイル25aが通電されて励
磁されると、該コイル25aにアーマチャ24が吸着さ
れるので、規制部材22が回転不能になる。一方、励磁
コイル25aが非通電にされて非励磁状態になると、該
コイル25aからアーマチャ24が離間するので、規制
部材22が回転可能になる。
【0033】又、規制部材22には、該部材22のスク
リュー21から抜け出す方向のスラスト力を受けるスラ
スト受け板27が設けられる。スラスト受け板27には
保持ゴム28が取着され、該保持ゴム28は前記カバー
4に組み付けられる。そして、スラスト受け板27は板
バネ23に当接し、規制部材22がそれ以上スクリュー
21から抜け出す方向への移動を規制する。つまり、前
記アーマチャ24と励磁コイル25aのギャップが広が
るのを防止している。
【0034】又、スクリュー21の先端部にはピストン
29が組み付けられる。即ち、スクリュー21の先端部
には取付穴21bが形成され、該取付穴21bにピスト
ン本体29aが嵌挿固着される。ピストン本体29aに
は、スラストニードル軸受29bを介してピストンヘッ
ド29cが回転可能に連結される。又、ピストン本体2
9aには、ピストンヘッド29cにかかる荷重を検出す
るための荷重センサ30が内装される。この荷重センサ
30は、例えば、歪みゲージタイプや圧電セラミックス
タイプの荷重センサが用いられる。そして、ピストンヘ
ッド29cは、被加圧部材31に当接され、前記スクリ
ュー21が突出することにより被加圧部材31を加圧す
る。
【0035】このように構成された電動アクチュエータ
1は、コントローラ32により制御される。コントロー
ラ32には、圧電素子9、ホール素子20、励磁コイル
25a及び荷重センサ30が電気的に接続される。コン
トローラ32は、ホール素子20からの検出信号に基づ
いて超音波モータ6のロータ10の回転数を検出し、荷
重センサ30からの検出信号に基づいてピストンヘッド
29cにかかる荷重を検出している。
【0036】又、コントローラ32は、「通常作動モー
ド」と、超音波モータ6が作動不能に陥ったときの「異
常作動モード」の2つの作動モードに応じて超音波モー
タ6(圧電素子9)及び励磁コイル25aを制御する。
【0037】「通常作動モード」初期状態として、電磁
クラッチ26がオフ状態、即ち励磁コイル25aが非励
磁状態になっている。従って、アーマチャ24は励磁コ
イル25aから離間するので、規制部材22は回転可能
な状態になっている。
【0038】そして、コントローラ32は、加圧指令に
基づいて、先ず励磁コイル25aを励磁状態に切り替え
る。すると、アーマチャ24が励磁コイル25aに吸着
され、規制部材22が回転不能な状態になる。そのた
め、規制部材22はスクリュー21の回転を規制するの
で、該スクリュー21は軸線方向にのみ移動可能とな
る。
【0039】次に、コントローラ32は、超音波モータ
6を作動すべく圧電素子9に高周波駆動電圧を印加し、
ロータ10を正転させる。すると、ナット11が正転
し、回転が規制されたスクリュー21は軸線方向に沿っ
て突出移動する。このようなスクリュー21の突出移動
により、ピストン29は被加圧部材31に加圧力を付与
する。
【0040】一方、減圧指令に基づいて、コントローラ
32は、圧電素子9に高周波駆動電圧を印加し、ロータ
10を逆転させる。すると、ナット11が逆転し、スク
リュー21は軸線方向に沿って没入移動する。このよう
なスクリュー21の没入移動により、被加圧部材31に
付与するピストン29の圧力が減圧する。
【0041】このようにして、コントローラ32は、加
圧指令及び減圧指令に基づいてナット11を正逆転さ
せ、スクリュー21を出没させて、被加圧部材31に付
与する加圧力を制御する。そして、加圧指令及び減圧指
令が消滅すると、コントローラ32は、励磁コイル25
aを非励磁状態に切り替え、規制部材22を回転可能な
状態、即ち上記した初期状態にする。
【0042】「異常作動モード」このモードは、超音波
モータ6が作動不能に陥ったときのモードである。コン
トローラ32は、例えば圧電素子9に高周波駆動電圧を
印加しても、ホール素子20によりロータ10の回転数
が「0」を連続して検出した場合に超音波モータ6が作
動不能であると判定し、該モードに応じた制御を行う。
つまり、このモードになると、コントローラ32は、上
記した加圧指令及び減圧指令が発生しても電磁クラッチ
26をオフ状態、即ち励磁コイル25aを非励磁状態に
維持する。従って、アーマチャ24は励磁コイル25a
から離間したままになるので、規制部材22は回転可能
な状態に維持される。
【0043】仮に、スクリュー21が突出した状態、即
ちピストン29が被加圧部材31を加圧している状態で
超音波モータ6が作動不能になると、ピストンヘッド2
9cには被加圧部材31からスクリュー21を没入移動
させる方向に反力が作用する。このとき、超音波モータ
6は停止時の保持力が大きいので、ナット11は回転し
ない。
【0044】一方、上記したように、規制部材22の回
転が許容されているので、スクリュー21は回転可能な
状態になっている。従って、ピストンヘッド29cにス
クリュー21を没入移動させる方向の反力が作用する
と、スラストニードル軸受29bによりピストン本体2
9aがピストンヘッド29cに対して回転、即ちスクリ
ュー21が回転する。そして、スクリュー21はナット
11により回転しながら没入移動する。このように、超
音波モータ6が作動不能になっても、スクリュー21を
退避させることができるので、ピストン29が被加圧部
材31を加圧したままの状態になることを回避すること
ができる。
【0045】尚、本実施の形態の電動アクチュエータ1
は、例えば、図2(a)〜(d)に示すような種々の装
置に用いられる。図2(a)は、車両用ディスクブレー
キ装置100である。電動アクチュエータ1は、そのス
クリュー21の軸線方向の出没運動を利用してブレーキ
パッド101をブレーキディスク102に対して接離さ
せ、車両の制動力を調整する。
【0046】図2(b)は、ベルト式可変減速機のテン
ション装置110である。電動アクチュエータ1は、そ
のスクリュー21の軸線方向の出没運動を利用してベル
ト111に付与する加圧力を制御し、該ベルト111に
所定のテンションを付与する。
【0047】図2(c)は、油圧制御装置120であ
る。電動アクチュエータ1は、そのスクリュー21の軸
線方向の出没運動を利用してピストン121の加圧力を
制御し、管路122中の油圧を制御する。
【0048】図2(d)は、電動プレス装置130であ
る。電動アクチュエータ1は、そのスクリュー21の軸
線方向の出没運動を利用して上金型131を加圧し、上
金型131及び下金型132により材料133をプレス
する。
【0049】上記したように、本実施形態によれば、以
下の効果を有する。 (1)電動アクチュエータ1には、スクリュー21に連
結される規制部材22の回転を許容又は規制する電磁ク
ラッチ26が設けられる。そして、超音波モータ6が作
動不能になりナット11側からモータ6(ロータ10)
が回転不能になった場合、コントローラ32は電磁クラ
ッチ26をオフ状態に維持、即ち励磁コイル25aを非
通電にして非励磁状態とし、該コイル25aからアーマ
チャ24を離間した状態にする。すると、規制部材22
の回転が許容されるので、スクリュー21が回転可能に
なる。そのため、スクリュー21はナット11により軸
線方向に移動することができる。従って、スクリュー2
1が突出した状態、即ち被加圧部材31にピストン29
が加圧した状態で超音波モータ6が作動不能になって
も、スクリュー21を退避させることができるので、ピ
ストン29が被加圧部材31を加圧したままの状態にな
ることを回避することができる。
【0050】(2)電磁クラッチ26は、通電されると
規制部材22の回転を規制し、非通電になると規制部材
22の回転を許容する。つまり、電磁クラッチ26によ
り規制部材22の回転を許容する場合、該クラッチ26
は電力を消費しない。従って、電動アクチュエータ1
(超音波モータ6や電磁クラッチ26)に電源供給を行
う電源が故障した場合であっても、規制部材22は回転
が許容された状態になるので、このような場合であって
もスクリュー21を軸線方向に移動可能とすることがで
きる。
【0051】(3)電磁クラッチ26は、超音波モータ
6の作動によりスクリュー21を軸方向に移動させると
きのみ規制部材22の回転を規制すべくオン、即ち励磁
コイル25aが励磁される。従って、電磁クラッチ26
の無用な電力消費を防止することができる。つまり、電
動アクチュエータ1の低消費電力化を図ることができ
る。
【0052】(4)規制部材22の回転の許容又は規制
の切替を行う装置として電磁クラッチ26を用いたの
で、電動アクチュエータ1を比較的簡単に構成すること
ができる。 (第2の実施の形態)以下、本発明を具体化した第2の
実施の形態を図3に従って説明する。尚、説明の便宜
上、前記第1実施形態と同様の構成については同一の符
号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0053】本実施形態の電動アクチュエータ1aに
は、規制部材22と、該部材22の回転を許容又は規制
する電磁クラッチ26aとの間に遊星歯車装置33が設
けられている。
【0054】詳述すると、遊星歯車装置33は、遊星ギ
ヤ34、内歯車35及びサンギヤ36で構成される。遊
星ギヤ34は、規制部材22のフランジ部22bにおい
てその中心軸線から径方向にオフセットした位置に複数
個(図3では1個のみ図示)、円周方向に等角度間隔に
軸支される。遊星ギヤ34は該ギヤ34を囲むようにし
て配置される環状の内歯車35と噛合され、内歯車35
は第2ハウジング3aに対してキー37により回転不能
に組み付けられる。又、遊星ギヤ34はサンギヤ36と
噛合され、該サンギヤ36はカバー4に固定された支持
部材38により規制部材22と同軸状に支持される。
【0055】サンギヤ36には円盤状の板バネ23aが
固着され、該板バネ23aの外周部には磁性材料よりな
る環状のアーマチャ24aが固着される。これに対し、
アーマチャ24aを吸着するための励磁コイル25c
は、そのコイル25cを巻着したコイルボビン25dが
第2ハウジング3aに固定され、該コイル25c及びア
ーマチャ24aにより、規制部材22の回転を許容又は
規制する電磁クラッチ26aが構成される。
【0056】又、サンギヤ36には、該ギヤ36の反規
制部材22方向へのスラスト力を受けるスラスト受け板
39が設けられる。スラスト受け板39には保持ゴム4
0が取着され、該保持ゴム40はカバー4aに組み付け
られる。スラスト受け板39は、サンギヤ36に当接
し、アーマチャ24aと励磁コイル25cのギャップが
広がるのを防止している。
【0057】このように構成された遊星歯車装置33
は、板バネ23a(アーマチャ24a)に規制部材22
の回転を増速して駆動伝達する増速装置を構成してい
る。そのため、規制部材22の回転を規制するための電
磁クラッチ26aの保持トルクは小さくてすむ。
【0058】上記したように、本実施形態によれば、前
記第1実施形態の効果に加えて、以下の効果を有する。 (1)板バネ23aと規制部材22との間には、板バネ
23a(アーマチャ24a)に規制部材22の回転を増
速して駆動伝達する増速装置としての遊星歯車装置33
を設けた。従って、規制部材22の回転を規制するため
の電磁クラッチ26aの保持トルクが小さくてすむの
で、励磁コイル25cの小型化、及び励磁コイル25c
で消費する電力を低減することができる。
【0059】(2)増速装置として遊星歯車装置33を
用いたので、小さいスペースで速度伝達比を稼ぐことが
できる。 (3)遊星歯車装置33には内歯車35が使用されるの
で、更に省スペース化を図ることができる。
【0060】尚、本発明の実施の形態は、以下のように
変更してもよい。 ○上記第1の実施の形態における板バネ23を径方向外
側に更に延出し、アーマチャ24をその延出した板バネ
23の外周側に取り付け、これに対応して励磁コイル2
5aも外側に配置するようにしてもよい。このようにす
れば、励磁コイル25aの保持トルクを小さくすること
ができる。
【0061】○上記第2の実施の形態では、板バネ23
aと規制部材22との間には、板バネ23aに規制部材
22の回転を増速して駆動伝達する増速装置としての遊
星歯車装置33を用いたが、その他の構成の増速装置で
あってもよい。
【0062】○上記各実施の形態では、規制部材22の
回転の許容又は規制を行う電動切替手段として電磁クラ
ッチ26を用いたが、その他の構成の装置を用いてもよ
い。例えば、励磁・非励磁によりプランジャを出没させ
るソレノイドを用いて構成してもよい。即ち、ソレノイ
ドを励磁してプランジャを突出させて、プランジャと規
制部材22とを係合させることにより規制部材22の回
転を規制し、ソレノイドを非励磁にしてプランジャを没
入させて、プランジャと規制部材22とを非係合にする
ことにより規制部材22の回転を許容するように構成し
た装置としてもよい。
【0063】○上記各実施の形態では、通常作動モード
時においても規制部材22の回転を許容又は規制すべく
電磁クラッチ26,26aを適宜オンオフ(励磁コイル
25a,25cを励磁・非励磁)させたが、通常作動モ
ード時は規制部材22の回転を規制した状態に維持すべ
く電磁クラッチ26,26aをオン状態に維持し、超音
波モータ6が作動不能に陥った異常作動モードのみ電磁
クラッチ26,26aをオフするようにしてもよい。
【0064】○上記各実施の形態では、規制部材22を
図1のように形成したが、スクリュー21を軸線方向に
移動可能に、かつ相対回転不能に支持できれば、規制部
材の形状はこれに限定されるものではない。
【0065】○上記各実施の形態では、圧電素子9に高
周波駆動電圧を印加しても、ホール素子20によりロー
タ10の回転数が「0」を連続して検出した場合に超音
波モータ6が作動不能であると判定するようにしたが、
これに限定されるものではない。
【0066】○上記各実施の形態では、進行波型の超音
波モータ6を使用した電動アクチュエータ1,1aであ
ったが、構成はこれに限定されるものではない。例え
ば、定在波型の超音波モータや、コギングトルク・ディ
テントトルクが大きいモータを駆動源とした電動アクチ
ュエータであってもよい。又、モータの回転をウォーム
及びウォームホイール等の減速比の大きい減速装置を介
してナットに駆動伝達する構成の電動アクチュエータで
あってもよい。つまり、ナット側から回転し難い構成の
電動アクチュエータであればよい。
【0067】尚、上記した各請求項のスクリュー及びナ
ットは、スクリュー・ナット間にボールを転動可能に介
在させたボールスクリュー及びそのナットをも含んでい
るものとする。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
電動モータの作動に基づいてナットを回転させ、該ナッ
トと組み合わされるスクリューを軸線方向に移動させる
電動アクチュエータであって、電動モータが作動不能に
なりナット側からモータが回転不能になっても、電動切
替によりスクリューを軸線方向に移動可能とすることが
できる電動アクチュエータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の電動アクチュエータの断面
図。
【図2】 電動アクチュエータを用いた加減圧装置の模
式図。
【図3】 第2実施形態の電動アクチュエータの断面
図。
【符号の説明】
6…電動モータとしての超音波モータ、11…ナット、
21…スクリュー、22…規制部材、24,24a…磁
性体としてのアーマチャ、25a,25c…励磁コイ
ル、26,26a…電動切替手段としての電磁クラッ
チ、33…増速装置としての遊星歯車装置、32…制御
回路としてのコントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H605 BB05 CC02 5H607 AA15 BB01 CC01 CC03 EE04 EE53 FF01 5H680 BB03 BC08 BC09 CC07 DD23 DD65 DD75 EE03 FF23

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源としての電動モータ(6)と、 前記電動モータ(6)の作動により回転するナット(1
    1)と、 前記ナット(11)に組み合わされ、前記ナット(1
    1)の回転運動を軸線方向の直線運動に変換するための
    スクリュー(21)と、 前記スクリュー(21)に連結され、該スクリュー(2
    1)の回転を許容又は規制する規制部材(22)と、 前記規制部材(22)の回転を電動により許容又は規制
    する電動切替手段(26,26a)とを備えたことを特
    徴とする電動アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電動アクチュエータに
    おいて、 前記電動切替手段(26,26a)は、通電されると前
    記規制部材(22)の回転を規制し、非通電になると前
    記規制部材(22)の回転を許容することを特徴とする
    ことを特徴とする電動アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電動アクチュエータに
    おいて、 前記電動切替手段(26,26a)は、 前記規制部材(22)の回転とともに回転する磁性体
    (24,24a)と、 前記磁性体(24,24a)を吸着する励磁コイル(2
    5a,25c)とを備えたことを特徴とする電動アクチ
    ュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の電動アクチュエータに
    おいて、 前記規制部材(22)と前記磁性体(24a)との間に
    は、前記規制部材(22)の回転を増速して前記磁性体
    (24a)に駆動伝達する増速装置(33)を備えたこ
    とを特徴とする電動アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電動アクチュエータに
    おいて、 前記増速装置(33)は、遊星歯車装置(33)で構成
    したことを特徴とする電動アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電
    動アクチュエータにおいて、 前記電動モータ(6)は、超音波モータ(6)であるこ
    とを特徴とする電動アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電
    動アクチュエータにおいて、 前記電動モータ(6)及び前記電動切替手段(26,2
    6a)を制御する制御回路(32)を備え、 前記制御回路(32)は、少なくとも電動モータ(6)
    の作動不能時において、規制部材(22)の回転を許容
    すべく電動切替手段(26,26a)を制御することを
    特徴とする加減圧装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の電動アクチュエータに
    おいて、 前記制御回路(32)は、電動モータ(6)の作動時に
    おいて規制部材(22)の回転を規制すべく電動切替手
    段(26,26a)を制御し、電動モータ(6)の非作
    動時において規制部材(22)の回転を許容すべく電動
    切替手段(26,26a)を制御することを特徴とする
    電動アクチュエータ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007034538A1 (ja) * 2005-09-20 2007-03-29 Toshiaki Shimada 駆動軸の移動装置
US7245427B2 (en) 2003-03-20 2007-07-17 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Fresnel lens sheet holding structure and rear projection display
JP2012117673A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Stabilus Gmbh 駆動装置

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