JP2004118095A - プロセス装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感光ドラム27の側方に、クリーニングローラ52を、接離機構53によって感光ドラム27に対して圧接または離間可能に設けて、CPU71の制御によって、トナーエンプティの報知時または報知解除時、所定枚数印刷時、ウォーミングアップ時、電源投入時などのいずれかのタイミングで、感光ドラム27に対して圧接させる。そうすると、クリーニングローラ52を、感光ドラム27に常時圧接させなくても感光ドラム27のクリーニングが必要なタイミングで圧接させることができるので、常時接触させるよりも強い圧接力で圧接させても、短時間の圧接であるため、感光ドラム27の損傷を低減しつつ、感光ドラム27の表面に付着する異物を十分にクリーニングすることができる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロセス装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザプリンタなどの画像形成装置には、静電潜像が形成される感光ドラム、感光ドラムに形成される静電潜像を現像するための現像ローラ、および、静電潜像が現像されることにより形成されるトナー像を転写するための転写ローラなどを備えるプロセス装置が、着脱自在に装着されている。
【0003】
このプロセス装置では、感光ドラムの表面に形成される静電潜像が、現像ローラに担持されているトナーによって現像されることにより、感光ドラムの表面にトナー像が形成される。次いで、感光ドラムの表面に形成されたトナー像が、感光ドラムと転写ローラとの間を通過する用紙に、転写ローラによって転写されることにより、用紙に画像が形成される。
【0004】
そして、このようなプロセス装置では、用紙への転写時に、用紙などから感光ドラムの表面に付着する異物を除去するためのブレード部材が設けられているものが知られている。このようなブレード部材は、感光ドラムの表面に常時当接するように設けられており、たとえば、特開昭61−121076号公報などでは、感光体の回転方向における転写部材との対向位置の下流側に、クリーニングブレードが設けられている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭61−121076号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記したブレード部材は、感光ドラムと常時当接しており、あまりに強く当接させると感光ドラムの表面に傷がつくなどの損傷を生じる。そのため、その圧接力をあまり強く設定することができず、異物の除去が不十分となって、画像の低下を招くという不具合がある。
【0006】
本発明は、このような不具合に鑑みなされたもので、その目的とするところは、感光体に付着した異物を、感光体の損傷を低減しつつ、除去することができる、プロセス装置および画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、感光体を備えるプロセス装置において、前記感光体の表面に当接して、その表面をクリーニングするためのクリーニング部材と、前記クリーニング部材を、制御手段によって非画像形成時における所定のタイミングで前記感光体に当接させるための接離手段とを備えることを特徴としている。
【0008】
このような構成によると、制御手段により制御される接離手段によって、クリーニング部材を非画像形成時における所定のタイミングで感光体に当接させることができる。つまり、クリーニング部材を感光体に常時当接させなくても、感光体のクリーニングが必要なタイミングで、クリーニング部材を感光体に当接させることができる。そのため、クリーニング部材を、感光体に対して、常時接触させるよりも強い圧接力で当接させても、短時間の当接であるため、感光体の損傷を低減することができながら、その強い圧接力によって、感光体の表面に付着する異物を十分にクリーニングすることができる。その結果、高画質の画像形成を達成することができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記接離手段は、前記感光体に対する静電潜像の形成動作が行なわれていない所定のタイミングで、前記クリーニング部材を前記感光体に当接させることを特徴としている。
【0010】
クリーニング部材が、静電潜像の形成動作が行なわれているタイミングで感光体に当接すると、感光体に負荷がかかって、正常な静電潜像の形成を損なうおそれがある。
【0011】
しかし、このような構成によると、接離手段が、感光体に対する静電潜像の形成動作が行なわれていない所定のタイミングで、クリーニング部材を感光体に当接させるので、正常な静電潜像の形成を確保しつつ、感光体の表面に付着する異物を十分にクリーニングすることができる。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記接離手段は、トナーエンプティの報知時または報知解除時、所定枚数印刷時、ウォーミングアップ時、電源投入時のいずれかのタイミングで、前記クリーニング部材を前記感光体に当接させることを特徴としている。
【0013】
このような構成によると、接離手段は、トナーエンプティの報知時または報知解除時、所定枚数印刷時、ウォーミングアップ時、電源投入時のいずれかのタイミングで、クリーニング部材を感光体に当接させるので、クリーニング部材を、感光体のクリーニングに最適のタイミングで、感光体に当接させることができ、効率よい異物除去を達成することができる。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、前記クリーニング部材が、前記感光体に接触する接触部材と、前記接触部材を支持する支持部材とを備えていることを特徴としている。
【0015】
このような構成によると、支持部材によって、感光体に接触する接触部材がしっかりと支持されるので、より確実な異物の除去を達成することができる。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記接触部材が、紙または不織布であることを特徴としている。
【0017】
このような構成によると、感光体の表面に紙または不織布が当接されるので、効率のよい異物の除去を達成することができる。
【0018】
また、請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の発明において、前記支持部材が、弾性体からなることを特徴としている。
【0019】
このような構成によると、支持部材が弾性体であるため、接触部材を感光体の表面に弾性的に接触させることができる。そのため、より効率のよい異物の除去を達成することができる。
【0020】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の発明において、前記感光体に現像剤を供給するための現像剤担持体を備え、前記現像剤担持体から供給された現像剤によって前記感光体の静電潜像が現像されて形成された現像剤像が記録媒体に転写された後に、前記感光体の表面に残存する転写残現像剤を、前記現像剤担持体によって回収するように構成されていることを特徴としている。
【0021】
このような構成によると、転写残現像剤を現像剤担持体によって回収するので、転写残現像剤を掻き取るためのブレード部材や、掻き取った転写残現像剤を収容するための廃現像剤貯留部を別途設ける必要がなく、部品点数の低減化および装置の小型化を図ることができる。
【0022】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記現像剤が、略球形のトナーであることを特徴としている。
【0023】
このような構成によると、現像剤が略球形のトナーであるため、優れた流動性により、高画質の画像形成を達成することができる。また、このような略球形のトナーは、その優れた流動性に起因してブレード部材により掻き取ることが困難であるが、現像剤担持体によって効率良く回収することができる。
【0024】
また、請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の発明において、前記接離手段は、前記感光体における前記現像剤像の記録媒体への転写が完了した位置が前記現像剤担持体に到達した後の所定のタイミングで、前記クリーニング部材を前記感光体に当接させることを特徴としている。
【0025】
このような構成によると、接離手段は、感光体における現像剤像の記録媒体への転写が完了した位置が現像剤担持体に到達するまでの間以外の所定のタイミングで、クリーニング部材を感光体に当接させる。つまり、転写後に感光体の表面に残存する転写残現像剤が、現像剤担持体によって回収されるまでの間は、クリーニング部材が感光体に当接されないので、クリーニング部材に転写残現像剤が付着することによる、クリーニング部材のクリーニング性能の低下を防止することができる。そのため、長期にわたって、感光体の表面に付着する異物を十分にクリーニングすることができる。
【0026】
また、請求項10に記載の発明は、画像形成装置において、請求項1ないし9のいずれかに記載のプロセス装置を備えていることを特徴としている。
【0027】
このようなプロセス装置を備えると、感光体の異物を効率的に除去することができるので、高画質の画像形成を達成することができる。
【0028】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記接離手段に動力を供給するための動力供給手段を備え、前記接離手段は、前記動力供給手段から供給される動力によって、前記クリーニング部材を前記感光体に対して当接または離間させることを特徴としている。
【0029】
このような構成によると、プロセス装置を画像形成装置に装着すれば、接離手段には、動力供給手段からの動力が供給され、その動力によって、接離手段がクリーニング部材を感光体に対して当接または離間させる。そのため、プロセス装置に動力源を備えなくても、画像形成装置において接離手段を駆動させることができるので、簡易な構成により、プロセス装置の軽量化および小型化を図りつつ、高画質の画像形成を達成することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。図1において、レーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、記録媒体としての用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
【0031】
フィーダ部4は、本体ケーシング2内の底部に、着脱可能に装着される給紙トレイ6と、給紙トレイ6内に設けられた用紙押圧板7と、給紙トレイ6の一端側端部の上方に設けられる給紙ローラ8および給紙パット9と、給紙ローラ8に対し用紙3の搬送方向の下流側に設けられる紙粉取りローラ10および11と、紙粉取りローラ10および11に対し用紙3の搬送方向の下流側に設けられるレジストローラ12とを備えている。
【0032】
用紙押圧板7は、用紙3を積層状にスタック可能とされ、給紙ローラ8に対して遠い方の端部において揺動可能に支持されることによって、近い方の端部が上下方向に移動可能とされており、また、その裏側から図示しないばねによって上方向に付勢されている。そのため、用紙押圧板7は、用紙3の積層量が増えるに従って、給紙ローラ8に対して遠い方の端部を支点として、ばねの付勢力に抗して下向きに揺動される。給紙ローラ8および給紙パット9は、互いに対向状に配設され、給紙パット9の裏側に配設されるばね13によって、給紙パット9が給紙ローラ8に向かって押圧されている。用紙押圧板7上の最上位にある用紙3は、用紙押圧板7の裏側から図示しないばねによって給紙ローラ8に向かって押圧され、その給紙ローラ8の回転によって給紙ローラ8と給紙パット9とで挟まれた後、1枚毎に給紙される。給紙された用紙3は、紙粉取りローラ10および11によって、紙粉が取り除かれた後、レジストローラ12に送られる。レジストローラ12は、1対のローラから構成されており、用紙3を所定のレジスト後に、画像形成位置に送るようにしている。なお、画像形成位置は、用紙3に感光ドラム27上のトナー像を転写する転写位置であって、本実施形態では、感光ドラム27と転写ローラ30との接触位置とされる。
【0033】
なお、このフィーダ部4は、さらに、マルチパーパストレイ14と、マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3を給紙するためのマルチパーパス側給紙ローラ15およびマルチパーパス側給紙パット25とを備えており、マルチパーパス側給紙ローラ15およびマルチパーパス側給紙パット25は、互いに対向状に配設され、マルチパーパス側給紙パット25の裏側に配設されるばね25aによって、マルチパーパス側給紙パット25がマルチパーパス側給紙ローラ15に向かって押圧されている。マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3は、マルチパーパス側給紙ローラ15の回転によってマルチパーパス側給紙ローラ15とマルチパーパス側給紙パット25とで挟まれた後、1枚毎に給紙される。
【0034】
画像形成部5は、スキャナ部16、プロセス装置としてのプロセスユニット17、定着部18などを備えている。
【0035】
スキャナ部16は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示せず。)、回転駆動されるポリゴンミラー19、レンズ20および21、反射鏡22、23および24などを備えており、レーザ発光部からの発光される画像データに基づくレーザビームを、鎖線で示すように、ポリゴンミラー19、レンズ20、反射鏡22および23、レンズ21、反射鏡24の順に通過あるいは反射させて、プロセスユニット17の感光ドラム27の表面上に高速走査にて照射させている。
【0036】
プロセスユニット17は、スキャナ部16の下方に配設され、図2に示すように、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されるドラムカートリッジ26内に、現像カートリッジ28、感光体としての感光ドラム27、スコロトロン型帯電器29、転写ローラ30およびクリーニング部51を備えている。
【0037】
現像カートリッジ28は、ドラムカートリッジ26に対して着脱自在に装着されており、現像剤担持体としての現像ローラ31、層厚規制ブレード32、供給ローラ33、トナーホッパ34などを備えている。
【0038】
トナーホッパ34内には、現像剤として、正帯電性の非磁性1成分のトナーが充填されている。このトナーとしては、重合性単量体、たとえば、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる重合トナーが使用されている。このような重合トナーは、略球状をなし、流動性が極めて良好であり、高画質の画像形成を達成することができる。
【0039】
なお、このようなトナーには、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配合されるとともに、流動性を向上させるために、シリカなどの外添剤が添加されている。その粒子径は、約6〜10μm程度である。
【0040】
そして、トナーホッパ34内のトナーは、トナーホッパ34の中心に設けられ、後述する現像カートリッジ駆動部79(図5参照)から動力が入力される回転軸35に支持されるアジテータ36により攪拌されて、トナーホッパ34の側部に開口されたトナー供給口37から放出される。なお、トナーホッパ34の両側壁には、トナーの残量検知用の窓38が設けられており、回転軸35に支持されたクリーナ39によって清掃される。
【0041】
なお、トナーの残量検知用の各窓38に対向する外側には、図5に示すように、光センサからなるトナーエンプティセンサ61の発光部62および受光部63がそれぞれ設けられている。このトナーエンプティセンサ61では、発光部62および受光部63が、各窓38を介して互いに対向するように配置されており、発光部62から発せられた発光量に対する、受光部63によって受光される受光量によって、トナーホッパ34内のトナーエンプティを検知して、その検知信号をCPU71に入力している。
【0042】
トナー供給口37の側方位置には、図2に示すように、供給ローラ33が回転可能に配設されており、また、この供給ローラ33に対向して、現像ローラ31が回転可能に配設されている。そして、これら供給ローラ33と現像ローラ31とは、そのそれぞれがある程度圧縮するような状態で互いに当接されている。
【0043】
供給ローラ33は、金属製のローラ軸に、導電性の発泡材料からなるローラが被覆されている。この供給ローラ33は、後述する現像カートリッジ駆動部79(図5参照)からの動力の入力により、矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。
【0044】
また、現像ローラ31は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されている。より具体的には、現像ローラ31のローラは、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴムまたはシリコーンゴムからなるローラ本体の表面に、フッ素が含有されているウレタンゴムまたはシリコーンゴムのコート層が被覆されている。なお、現像ローラ31には、現像バイアスが印加されるように構成されている。また、この現像ローラ31は、後述する現像カートリッジ駆動部79(図5参照)からの動力の入力により、矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。
【0045】
また、現像ローラ31の近傍には、層厚規制ブレード32が配設されている。この層厚規制ブレード32は、金属の板ばね材からなるブレード本体の先端部に、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部40を備えており、現像ローラ31の近くにおいて現像カートリッジ28に支持されて、押圧部40がブレード本体の弾性力によって現像ローラ31上に圧接されるように構成されている。
【0046】
そして、トナー供給口37から放出されるトナーは、供給ローラ33の回転により、現像ローラ31に供給され、この時、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電され、さらに、現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32の押圧部40と現像ローラ31との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。
【0047】
感光ドラム27は、現像ローラ31の側方位置において、その現像ローラ31と対向するような状態で、ドラムカートリッジ26において回転可能に支持されている。この感光ドラム27は、ドラム本体が接地され、その表面がポリカーボネートなどから構成される正帯電性の感光層により形成されている。また、感光ドラム27は、後述する感光ドラム駆動部80(図5参照)からの動力の入力により、矢印方向(時計方向)に回転駆動される。
【0048】
スコロトロン型帯電器29は、感光ドラム27の上方に、感光ドラム27に接触しないように、所定間隔を隔てて対向配置されている。このスコロトロン型帯電器29は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、感光ドラム27の表面を一様に正極性に帯電させるように構成されている。
【0049】
転写ローラ30は、感光ドラム27の下方において、この感光ドラム27に対向配置され、ドラムカートリッジ26に矢印方向(反時計方向)に回転可能に支持されている。この転写ローラ30は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、転写時には、転写バイアスが印加されるように構成されている。
【0050】
そして、感光ドラム27の表面は、感光ドラム27の回転に伴なって、まず、スコロトロン型帯電器29によって一様に正極性に帯電された後、次いで、スキャナ部16からのレーザビームにより露光され静電潜像が形成され、その後、現像ローラ31と対向した時に、現像ローラ31の回転により、現像ローラ31上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光ドラム27に対向して接触する時に、感光ドラム27の表面上に形成される静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム27の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給され、選択的に担持されることによってトナー像が形成され、これによって反転現像が達成される。
【0051】
その後、感光ドラム27の表面上に担持されたトナー像は、用紙3が感光ドラム27と転写ローラ30との間を通る間に、転写ローラ30に印加される転写バイアスによって、用紙3に転写される。
【0052】
なお、このレーザプリンタ1では、転写ローラ30によって用紙3に転写された後に感光ドラム27の表面上に残存する転写残トナーを、現像ローラ31によって回収する、いわゆるクリーナレス現像方式によって残存トナーを回収している。このようなクリーナレス現像方式によって残存トナーを回収すれば、転写残トナーを掻き取るためのブレード部材や、掻き取った転写残トナーを収容するための廃現像剤貯留部を別途設ける必要がなく、部品点数の低減化および装置の小型化を図ることができる。
【0053】
また、このレーザプリンタ1では、略球形の重合トナーが用いられているため、その優れた流動性に起因して、転写残トナーのブレード部材による掻き取りが困難であるが、このようなクリーナレス現像方式によれば、そのような重合トナーを、効率良く回収することができる。
【0054】
定着部18は、図1に示すように、プロセスユニット17の側方下流側に配設され、加熱ローラ41、加熱ローラ41を押圧する押圧ローラ42、および、これら加熱ローラ41および押圧ローラ42の下流側に設けられる1対の搬送ローラ43を備えている。加熱ローラ41は、金属製で加熱のためのハロゲンランプを備えており、プロセスユニット17において用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ41と押圧ローラ42との間を通過する間に熱定着させ、その後、その用紙3を搬送ローラ43によって、排紙パス44に搬送するようにしている。排紙パス44に送られた用紙3は、排紙ローラ45に送られて、その排紙ローラ45によって排紙トレイ46上に排紙される。
【0055】
なお、排紙パス44における搬送ローラ43の下流側近傍には、排紙センサ72が設けられている。この排紙センサ72は、用紙3の当接により傾倒および起立するように揺動するアクチュエータを備えている。そして、この排紙センサ72は、用紙3の先端部が当接してアクチュエータが傾倒し、用紙3の後端部が離れたときに起立する1セットの傾倒および起立の揺動動作によって、用紙3を1枚毎にカウントできるように構成されており、そのカウント信号を、図5に示すように、CPU71に入力している。
【0056】
また、このレーザプリンタ1には、用紙3の両面に画像を形成するために、反転搬送部47が設けられている。この反転搬送部47は、排紙ローラ45と、反転搬送パス48と、フラッパ49と、複数の反転搬送ローラ50とを備えている。
【0057】
排紙ローラ45は、1対のローラからなり、正回転および逆回転の切り換えができるように構成されている。この排紙ローラ45は、上記したように、排紙トレイ46上に用紙3を排紙する場合には、正方向に回転するが、用紙3を反転させる場合には、逆方向に回転する。
【0058】
反転搬送パス48は、排紙ローラ45から画像形成位置の下方に配設される複数の反転搬送ローラ50まで用紙3を搬送することができるように、上下方向に沿って設けられており、その上流側端部が、排紙ローラ45の近くに配置されるとともに、その下流側端部が、反転搬送ローラ50の近くに配置されている。
【0059】
フラッパ49は、排紙パス44と反転搬送パス48との分岐部分に臨むように、揺動可能に設けられており、図示しないソレノイドの励磁または非励磁により、排紙ローラ45によって反転された用紙3の搬送方向を、排紙パス44に向かう方向から、反転搬送パス48に向かう方向に切り換えることができるように構成されている。
【0060】
反転搬送ローラ50は、給紙トレイ6の上方において、略水平方向に複数設けられており、最も上流側の反転搬送ローラ50が、反転搬送パス48の後端部の近くに配置されるとともに、最も下流側の反転搬送ローラ50が、レジストローラ12の下方に配置されるように設けられている。
【0061】
そして、用紙3の両面に画像を形成する場合には、この反転搬送部47が、次のように動作される。すなわち、一方の面に画像が形成された用紙3が搬送ローラ43によって排紙パス44から排紙ローラ45に送られてくると、排紙ローラ45は、用紙3を挟んだ状態で正回転して、この用紙3を一旦外側(排紙トレイ46側)に向けて搬送し、用紙3の大部分が外側に送られ、用紙3の後端が排紙ローラ45に挟まれた時に、正回転を停止する。次いで、排紙ローラ45は、逆回転し、フラッパ49が、用紙3が反転搬送パス48に搬送されるように、搬送方向を切り換えて、用紙3を前後逆向きの状態で反転搬送パス48に搬送するようにする。なお、フラッパ49は、用紙3の搬送が終了すると、元の状態、すなわち、搬送ローラ43から送られる用紙3を排紙ローラ45に送る状態に切り換えられる。次いで、反転搬送パス48に逆向きに搬送された用紙3は、反転搬送ローラ50に搬送され、この反転搬送ローラ50から、上方向に反転されて、レジストローラ12に送られる。レジストローラ12に搬送された用紙3は、裏返しの状態で、再び、所定のレジスト後に、画像形成位置に向けて送られ、これによって、用紙3の両面に所定の画像が形成される。
【0062】
そして、このレーザプリンタ1には、ドラムカートリッジ26内に、クリーニング部51を備えている。
【0063】
クリーニング部51は、図2に示すように、感光ドラム27の側方位置(現像ローラ31と反対側の側方位置)に配置されており、クリーニング部材としてのクリーニングローラ52と、接離手段としての接離機構53とを備えている。
【0064】
クリーニングローラ52は、感光ドラム27の回転方向における、転写ローラ30との対向位置の下流側であって、スコロトロン帯電器29との対向位置の上流側に、感光ドラム27と対向するように配置されている。
【0065】
このクリーニングローラ52は、図3に示すように、金属製のローラ軸54と、そのローラ軸54を被覆する支持部材としてのスポンジローラ55とを備えている。
【0066】
ローラ軸54は、感光ドラム27の軸方向に沿って並行するように配置されており、その両端部において、次に述べる接離機構53のばね59に支持されている。
【0067】
スポンジローラ55は、ローラ状のウレタンスポンジなどの弾性体からなり、ローラ軸54の軸方向に沿って感光ドラム27の静電潜像形成領域と対向するように、ローラ軸54の周りに設けられている。また、スポンジローラ55の外周面には、感光ドラム27の表面と接触される接触部分としての表面層56が設けられている。
【0068】
この表面層56は、紙からなり、その他、ラッピングペーパ、フェルト、不織布などを用いることができる。そして、紙は、両面テープなどを介して、スポンジローラ55の外周面に、スポンジローラ55の軸方向すべてにわたって貼着されている。なお、表面層56としては、紙または不織布が好ましく、効率のよい異物の除去を達成することができる。また、紙が用いられる場合には、その紙は、新しい紙、再生紙のいずれであってもよい。
【0069】
また、この表面層56は、スポンジローラ55によって、しっかりと支持されるので、確実な異物の除去を達成することができる。しかも、スポンジローラ55が弾性体であるため、表面層56を感光ドラム27の表面に弾性的に接触させることができるので、より効率のよい異物の除去を達成することができる。
【0070】
接離機構53は、駆動軸57、カム58およびばね59を備えている。
【0071】
駆動軸57は、クリーニングローラ52に対する感光ドラム27の反対側において、クリーニングローラ52の軸方向に沿って並行するように配置されており、その両端部が、ドラムカートリッジ26の両側壁26aにおいて回転可能に支持されている。また、駆動軸57の一方側端部には、後述する接離機構駆動部81(図5参照)からの動力が入力される駆動ギヤ60が設けられている。
【0072】
カム58は、駆動軸57の両側端部において、クリーニングローラ52におけるスポンジローラ55の両側から軸方向外側に向かって突出するローラ軸54とそれぞれ対向するように、駆動軸57の周りに相対回転不能に2つ設けられている。各カム58は、薄肉部58aおよび厚肉部58bが一体的に形成される楕円厚板状に形成されており、駆動軸57の回転によって、その薄肉部58aおよび厚肉部58bが、ローラ軸54と選択的に当接するように構成されている。なお、各カム58は、ローラ軸54と薄肉部58aまたは厚肉部58bとが当接する位相が、同じとなるように配置されている。
【0073】
ばね59は、コイル状の引っ張りばねからなり、駆動軸57に対するクリーニングローラ52の反対側において、ローラ軸54の軸方向両端部と対向するように2つ設けられている。各ばね59は、その一端がドラムカートリッジ26の両側壁26aにそれぞれ固定され、その他端が、ローラ軸54の軸方向両端部にそれぞれ固定されている。これによって、クリーニングローラ52のローラ軸54は、常には、各ばね59の引張力により、各カム58に当接するように付勢されている。
【0074】
そして、このクリーニング部51では、後述する接離機構駆動部81(図5参照)から駆動ギヤ60に動力が入力され、駆動ギヤ60の回転によって各カム58の薄肉部58aがローラ軸54に当接すると、図3に示すように、クリーニングローラ52が、感光ドラム27の表面から離間され(以下、この状態を離間状態する。)、また、駆動ギヤ60の回転によって各カム58の厚肉部58bがローラ軸54に当接すると、図4に示すように、クリーニングローラ52が、感光ドラム27の表面に圧接される(以下、この状態を圧接状態する。)ように構成されている。
【0075】
なお、この現像カートリッジ28には、ドラムカートリッジ26の両側壁26aに、各カム58の位置を検知するための位置検知用の窓67が、各カム52と対向するようにそれぞれ設けられており、その位置検知用の各窓67に対向する外側には、図5に示すように、光センサからなる位置検知センサ64の発光部65および受光部66がそれぞれ設けられている。
【0076】
そして、位置検知センサ64において、各カム58の薄肉部58aがローラ軸54に当接する離間状態では、発光部65および受光部66の間に光が透過され、各カム58の厚肉部58bがローラ軸54に当接する圧接状態では、発光部65および受光部66の間に光の透過が遮断される。そのため、このレーザプリンタ1では、位置検知センサ64によって光の透過または遮断を検知することにより、各カム58の位置を検知して、この検知信号を、CPU71に入力することにより、CPU71において、クリーニングローラ52の感光ドラム27に対する離間動作および圧接動作を制御するようにしている。つまり、CPU71は、検知信号のオン・オフを監視して、オン(光透過)時には離間状態であると判断し、オフ(光遮断)時には圧接状態であると判断して、このオン・オフに基づいて、接離機構53の駆動軸57の回転を制御している。
【0077】
図5には、このようなクリーニングローラ52の感光ドラム27に対する離間動作および圧接動作を制御するためのブロック図が示されている。次に、図5を参照して、クリーニングローラ52を、感光ドラム27に圧接させるタイミングについて説明する。
【0078】
図5において、このレーザプリンタ1では、制御手段としてのCPU71に、排紙センサ72、トナーエンプティセンサ61、モータ駆動回路73、位置検出センサ64およびディスプレイパネル74などが接続されている。
【0079】
CPU71は、RAM75、NVRAM76およびROM77を備えており、各部の制御を実行する。RAM75には、排紙センサ72、トナーエンプティセンサ61、位置検出センサ64などから入力される一時的な数値が格納される。NVRAM76は、バックアップ電源によって、レーザプリンタ1の電源が切断されても、数値が記憶されるように構成されており、たとえば、排紙センサ72によってカウントされたページカウント値などが記憶されている。ROM77には、モータ駆動回路73などを制御するための制御プログラムが格納されている。
【0080】
モータ駆動回路73には、動力供給手段としてのモータ78が接続されており、このモータ78には、現像カートリッジ駆動部79、感光ドラム駆動部80および接離機構駆動部81が接続されている。
【0081】
現像カートリッジ駆動部79は、ギヤ機構やクラッチ機構などから構成されており、アジテータ36の回転軸35、供給ローラ33および現像ローラ31に接続されている。そして、現像カートリッジ駆動部79は、モータ駆動回路73によって駆動されるモータ78からの動力をこれらアジテータ36の回転軸35、供給ローラ33および現像ローラ31に伝達して、CPU71からの制御によって、これらアジテータ36、供給ローラ33および現像ローラ31を回転駆動している。
【0082】
感光ドラム駆動部80は、ギヤ機構やクラッチ機構などから構成されており、感光ドラム27に接続されている。そして、感光ドラム駆動部80は、モータ駆動回路73によって駆動されるモータ78からの動力を感光ドラム27に伝達して、CPU71からの制御によって、感光ドラム27を回転駆動している。
【0083】
接離機構駆動部81は、ギヤ機構やクラッチ機構などから構成されており、接離機構53の駆動軸57に設けられる駆動ギヤ60に接続されている。そして、接離機構駆動部81は、モータ駆動回路73によって駆動されるモータ78からの動力を駆動ギヤ60に伝達して、CPU71からの制御によって、駆動軸57を回転駆動している。
【0084】
ディスプレイパネル74は、図1には示されないが、本体ケーシング2の上面に設けられており、レーザプリンタ1の各種情報をユーザに報知するための液晶表示部を備えている。たとえば、トナーエンプティセンサ61からトナーエンプティの検知信号がCPU71に入力されると、トナーエンプティである旨を液晶表示部において報知し、トナーの補充などにより、そのトナーエンプティの検知信号の入力が解除されると、その報知を解除するようにしている。
【0085】
そして、このレーザプリンタ1では、CPU71により接離機構駆動部81を介して制御される接離機構53によって、クリーニングローラ52が、常には、感光ドラム27に対して離間状態となるようにされており、非画像形成時、言い換えると、感光ドラム27に対する静電潜像の形成動作が行なわれておらず、かつ、感光ドラム27におけるトナー像の用紙3への転写が完了した位置が現像ローラ31に到達した後の所定のタイミングにおいて、所定時間、感光ドラム27に対して圧接状態となるようにされている。
【0086】
そして、この圧接状態において、CPU71の制御によって、感光ドラム駆動部80を介して、感光ドラム27を回転させて、感光ドラム27の表面に付着する異物の除去を実施している。なお、この異物除去のときには、フィルミングの除去も行なわれる。
【0087】
より具体的には、CPU71は、常には、位置検知センサ64からの検知信号がオン状態(つまり、離間状態)となる位置で、駆動軸57の回転を停止させて、クリーニングローラ52を感光ドラム27から離間させている。CPU71は、所定のタイミングで、位置検知センサ64からの検知信号がオフ状態(つまり、圧接状態)となる位置まで、駆動軸57を回転駆動させて、クリーニングローラ52を感光ドラム27に圧接させる。次に、CPU71は、クリーニングローラ52を、その位置で所定時間(たとえば、感光ドラム27の1回転分以上、なお、感光ドラム27の1回転は、クリーニングローラ52と最初に当接した感光ドラム27の表面部分が、再びクリーニングローラ52と当接する位置に戻ってくるまでとされる。)停止させた後、再び、位置検知センサ64からの検知信号がオン状態(つまり、離間状態)となる位置まで、駆動軸57を回転させて、クリーニングローラ52を感光ドラム27から離間させる。このように、CPU71が接離機構53を制御して、クリーニングローラ52の位置を切り換えている。
【0088】
また、CPU71は、このようにクリーニングローラ52が感光ドラム27に圧接して、クリーニングローラ52がその状態で停止しているときに、感光ドラム27が回転するように、感光ドラム駆動部80を制御している。
【0089】
このような所定のタイミングとして、より具体的には、CPU71は、トナーエンプティの報知時または報知解除時、所定枚数印刷時、ウォーミングアップ時、電源投入時のすべてのタイミングで、接離機構53を制御して、その接離機構53によって、クリーニングローラ52を感光ドラム27に圧接させるようにしている。なお、トナーエンプティの報知時または報知解除時、所定枚数印刷時、ウォーミングアップ時、電源投入時のいずれか一つ、または、複数のタイミングで、クリーニングローラ52を感光ドラム27に圧接させてもよい。
【0090】
トナーエンプティの報知時のタイミングは、より具体的には、ディスプレイパネル74の液晶表示部において、トナーエンプティが報知されたタイミングとされる。
【0091】
また、トナーエンプティの報知解除時のタイミングは、より具体的には、ディスプレイパネル74の液晶表示部において、トナーエンプティの報知が解除されたタイミングとされる。
【0092】
また、所定枚数印刷時のタイミングは、より具体的には、排紙センサ72によってカウントされ、NVRAM76において記憶されるページカウント値に基づいて、装置条件にもよるが、たとえば、1000〜5000枚印刷毎(感光ドラム27の寿命のうちで、4〜20回程度)のタイミングとされる。
【0093】
また、ウォーミングアップ時のタイミングは、印刷前において感光ドラム28を空回転させる準備動作でのタイミングとされる。なお、このレーザプリンタ1においては、たとえば、図示しない上部カバーを開閉させると、CPU71によって、自動的にウォーミングアップがなされるように制御されている。
【0094】
また、電源投入時のタイミングは、より具体的には、電源を投入して装置を起動させたタイミングとされる。
【0095】
このようなタイミングにおいて、クリーニングローラ52を感光ドラム27に圧接させれば、クリーニングローラ52を、感光ドラム27のクリーニングに最適のタイミングで、感光ドラム27に圧接させることができ、効率よい異物除去を達成することができる。
【0096】
なお、このようなタイミングは、より具体的には、クリーニングローラ52の表面層56を形成する材料や装置条件によって、適宜選択される。
【0097】
そして、このレーザプリンタ1では、このように、CPU71によって、接離機構53における駆動軸57の回転を制御することで、接離機構53によって、クリーニングローラ52を非画像形成時における所定のタイミングで感光ドラム27に圧接させることができる。つまり、クリーニングローラ52を感光ドラム27に常時圧接させなくても、感光ドラム27のクリーニングが必要なタイミングで、クリーニングローラ52を感光ドラム27に当接させることができる。そのため、クリーニングローラ52を、感光ドラム27に対して、常時接触させるよりも強い圧接力で圧接させても、短時間の圧接であるため、感光ドラム27の損傷を低減することができながら、その強い圧接力によって、感光ドラム27の表面に付着する異物を十分にクリーニングすることができる。その結果、高画質の画像形成を達成することができる。
【0098】
しかも、このCPU71による制御において、接離機構53は、感光ドラム27に対する静電潜像の形成動作が行なわれていない所定のタイミングで、クリーニングローラ52を感光ドラム27に圧接させるので、静電潜像の形成動作中に感光ドラム27に負荷がかかることがなく、正常な静電潜像の形成を確保しつつ、感光ドラム27の表面に付着する異物を十分にクリーニングすることができる。
【0099】
さらに、このCPU71による制御において、接離機構53は、感光ドラム27におけるトナー像の用紙3への転写が完了した位置が、現像ローラ31に到達するまでの間以外の所定のタイミングで、クリーニングローラ52を感光ドラムに当接させる。つまり、クリーナレス現像方式において、転写後に感光ドラム27の表面に残存する転写残トナーが、現像ローラ31によって回収されるまでの間は、クリーニングローラ52が感光ドラム27に圧接されないので、クリーニングローラ52に転写残トナーが付着することによる、クリーニングローラ52のクリーニング性能の低下を防止することができる。そのため、長期にわたって、感光ドラム27の表面に付着する異物を十分にクリーニングすることができる。
【0100】
そのため、このような接離機構53を備えるプロセスユニット17が装着されるレーザプリンタ1は、高画質の画像形成を達成することができる。
【0101】
また、このプロセスユニット17は、それ自身ではモータを装備せず、本体ケーシング2への装着により、駆動軸57の駆動ギヤ60が接離機構駆動部81に接続されることにより、本体ケーシング2に設けられているモータ78からの動力が供給され、それによって、駆動軸57を回転させて、クリーニングローラ52を感光ドラム27に対して当接または離間させている。つまり、プロセスユニット17にモータを装備せずとも、本体ケーシング2への装着により、駆動軸57に動力が入力されるので、簡易な構成により、プロセスユニット17の軽量化および小型化を図りつつ、高画質の画像形成を達成することができる。
【0102】
なお、クリーニングローラ52を感光ドラム27に圧接させるには、上記したように、圧接状態において、クリーニングローラ52を停止させる一方で、感光ドラム27を回転させるので、このような圧接においては、クリーニングローラ52の特定の部分がその圧接中に常時感光ドラム27と接触される。そのため、その特定の部分に、感光ドラム27から除去された異物が多量に付着して、次に感光ドラム27に圧接させるときに、その特定の部分のクリーニング性能が低下している場合がある。
【0103】
そのため、このような場合を防止すべく、たとえば、クリーニングローラ52における感光ドラム27への接触部分が、圧接毎に変更されるように制御してもよい。図6には、そのような制御の一実施形態が示されている。なお、図6に示す制御を実現するためには、たとえば、クリーニングローラ52のローラ軸54を、各ばね59に回転可能に支持させて、その一方側端部を、ドラムカートリッジ26の側壁26aから外側に突出させ、その一方側端部にギヤを設けて、接離機構駆動部81に接続し、CPU71によって、クリーニングローラ52の回転を制御できるような構成としておく。
【0104】
すなわち、このような制御は、たとえば、まず、図6(a)に示すように、クリーニングローラ52の感光ドラム27に対する1回目の圧接を実施して、クリーニング後に、図6(b)に示すように、離間した後、図6(c)に示すように、1回目の圧接において感光ドラム27と接触した部分が、2回目の圧接において感光ドラム27と接触しないように、クリーニングローラ52を回転させる。そうすると、次いで、図6(d)に示すように、クリーニングローラ52の感光ドラム27に対する2回目の圧接を実施したときには、クリーニングローラ52における1回目の圧接で感光ドラム27と接触していない部分が、感光ドラム27と接触するので、再び良好な異物の除去を実施することができる。そして、クリーニング後に、図6(e)に示すように、離間した後、図6(f)に示すように、2回目の圧接において感光ドラム27と接触した部分が、3回目の圧接において感光ドラム27と接触しないように、クリーニングローラ52を回転させれば、3回目の圧接を実施したときには、クリーニングローラ52における1回目および2回目の圧接で感光ドラム27と接触していない部分が、感光ドラム27と接触されるので、良好な異物の除去を実施することができる。そのため、このような動作を繰り返して実施させることで、圧接毎に、良好な異物の除去を達成することができる。
【0105】
なお、クリーニングローラ52の回転は、特に毎回する必要はなく、装置条件によって、適宜の回数毎に設定すればよい。
【0106】
なお、上記の説明では、クリーニングローラ52の支持部材を、スポンジローラ55から構成したが、スポンジローラ55に代えて、たとえば、ゴムローラなどを用いてもよい。
【0107】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明によれば、感光体の損傷を低減することができながら、その強い圧接力によって、感光体の表面に付着する異物を十分にクリーニングすることができる。その結果、高画質の画像形成を達成することができる。
【0108】
請求項2に記載の発明によれば、正常な静電潜像の形成を確保しつつ、感光体の表面に付着する異物を十分にクリーニングすることができる。
【0109】
請求項3に記載の発明によれば、クリーニング部材を、感光体のクリーニングに最適のタイミングで、感光体に当接させることができ、効率よい異物除去を達成することができる。
【0110】
請求項4に記載の発明によれば、より確実な異物の除去を達成することができる。
【0111】
請求項5に記載の発明によれば、効率のよい異物の除去を達成することができる。
【0112】
請求項6に記載の発明によれば、より効率のよい異物の除去を達成することができる。
【0113】
請求項7に記載の発明によれば、部品点数の低減化および装置の小型化を図ることができる。
【0114】
請求項8に記載の発明によれば、高画質の画像形成を達成することができる。
【0115】
請求項9に記載の発明によれば、長期にわたって、感光体の表面に付着する異物を十分にクリーニングすることができる。
【0116】
請求項10に記載の発明によれば、高画質の画像形成を達成することができる。
【0117】
請求項11に記載の発明によれば、プロセス装置に動力源を備えなくても、画像形成装置において接離手段を駆動させることができるので、簡易な構成により、プロセス装置の軽量化および小型化を図りつつ、高画質の画像形成を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。
【図2】図1に示すレーザプリンタのプロセスユニットを示す要部側断面図である。
【図3】図2に示すプロセスユニットのクリーニング部(離間状態)を示す、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図4】図2に示すプロセスユニットのクリーニング部(圧接状態)を示す、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図5】クリーニングローラの感光ドラムに対する離間動作および圧接動作を制御するためのブロック図である。
【図6】クリーニングローラにおける感光ドラムへの接触部分が、圧接毎に変更されるように制御する方法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 レーザプリンタ
3 用紙
17 プロセスユニット
27 感光ドラム
31 現像ローラ
52 クリーニングローラ
53 接離機構
55 スポンジローラ
56 表面層
71 CPU
78 モータ
Claims (11)
- 感光体を備えるプロセス装置において、
前記感光体の表面に当接して、その表面をクリーニングするためのクリーニング部材と、
前記クリーニング部材を、制御手段によって非画像形成時における所定のタイミングで前記感光体に当接させるための接離手段と
を備えることを特徴とする、プロセス装置。 - 前記接離手段は、前記感光体に対する静電潜像の形成動作が行なわれていない所定のタイミングで、前記クリーニング部材を前記感光体に当接させることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス装置。
- 前記接離手段は、トナーエンプティの報知時または報知解除時、所定枚数印刷時、ウォーミングアップ時、電源投入時のいずれかのタイミングで、前記クリーニング部材を前記感光体に当接させることを特徴とする、請求項1または2に記載のプロセス装置。
- 前記クリーニング部材が、前記感光体に接触する接触部材と、前記接触部材を支持する支持部材とを備えていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のプロセス装置。
- 前記接触部材が、紙または不織布であることを特徴とする、請求項4に記載のプロセス装置。
- 前記支持部材が、弾性体からなることを特徴とする、請求項4または5に記載のプロセス装置。
- 前記感光体に現像剤を供給するための現像剤担持体を備え、前記現像剤担持体から供給された現像剤によって前記感光体の静電潜像が現像されて形成された現像剤像が記録媒体に転写された後に、前記感光体の表面に残存する転写残現像剤を、前記現像剤担持体によって回収するように構成されていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載のプロセス装置。
- 前記現像剤が、略球形のトナーであることを特徴とする、請求項7に記載のプロセス装置。
- 前記接離手段は、前記感光体における前記現像剤像の記録媒体への転写が完了した位置が前記現像剤担持体に到達した後の所定のタイミングで、前記クリーニング部材を前記感光体に当接させることを特徴とする、請求項7または8に記載のプロセス装置。
- 請求項1ないし9のいずれかに記載のプロセス装置を備えていることを特徴とする、画像形成装置。
- 前記接離手段に動力を供給するための動力供給手段を備え、
前記接離手段は、前記動力供給手段から供給される動力によって、前記クリーニング部材を前記感光体に対して当接または離間させることを特徴とする、請求項10に記載の画像形成装置。
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