JP2004116549A - 油圧機器における摺動部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定側と可動側とからなる摺動部分において、極低速の動きを抑制し得る共に、摺動部における摩耗を招来させない。
【解決手段】相対的に看て固定側1あるいは可動側3となるいずれか一方側に配在されて摺動部4aが他方側に摺接される油圧機器における摺動部材4において、摺動部4aが米糠セラミックスなどの植物を原料とする炭素材料からなる多孔質粒子10を混入してなる。
【選択図】 図1
【解決手段】相対的に看て固定側1あるいは可動側3となるいずれか一方側に配在されて摺動部4aが他方側に摺接される油圧機器における摺動部材4において、摺動部4aが米糠セラミックスなどの植物を原料とする炭素材料からなる多孔質粒子10を混入してなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、油圧緩衝器や油圧シリンダなどの油圧機器における摺動部材の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、油圧緩衝器や油圧シリンダなどの油圧機器における摺動部分にあっては、この摺動部分における摺動性の如何が油圧機器の性能の如何を左右することがある。
【0003】
たとえば、図5に示す油圧機器たる油圧緩衝器における摺動部分は、図中で固定側になる軸受部材1に圧入されているブッシュ2が図中で可動側になる柱体たるピストンロッド3に摺動隙間(図示せず)を有して摺接する一方で、このピストンロッド3に摺動部材となるオイルシール4が摺接するとしている。
【0004】
それゆえ、この摺動部分にあっては、ピストンロッド3がシリンダ5内から突出するとき、ブッシュ2の下方となる油室Rからの油がピストンロッド3の外周に附着して潤滑油として摺動隙間に入り込むと共に、このとき、言わば余剰となる油が摺動隙間を通過してブッシュ2の上方に流出する。
【0005】
一方、この摺動部分にあって、ブッシュ2の上方に流出した油は、ピストンロッド3がシリンダ5内から突出する動作のときにピストンロッド3の外周に附着するが、オイルシール4におけるオイルリップ部4aによってピストンロッド3の外周から掻き落とされて、オイルシール4の下方、すなわち、ブッシュ2の上方に設定される油溜り室Aに貯溜される。
【0006】
そして、この油溜り室Aに充満された油は、オイルシール4におけるチェック弁部4bの開放作動でリザーバ側、すなわち、軸受部材1に開穿のドレンポート1aを介して、シリンダ5と外筒6との間に画成されるリザーバ室R1に流入するとしている。
【0007】
それゆえ、上記の摺動部分を有する油圧緩衝器にあっては、ブッシュ2の内側となる摺動隙間にある潤滑油でブッシュ2に対するピストンロッド3の摺動性が保障されると共に、オイルシール4の機能するところで、いわゆる油漏れが阻止されることになる。
【0008】
【非特許文献1】
図6
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、油圧緩衝器における減衰力は、シリンダ内のピストン部やベースバルブ部に設けられたオリフィスやバルブによって発生されるが、このオリフィスやバルブによってもピストン速度の極低速域においては充分な減衰力の発生を期待できず、代替手段として摩擦力が求められている。
【0010】
すなわち、上記した摺動部分を有する油圧緩衝器にあっては、たとえば、ピストンロッド3が極低速で上下動するときに、このピストンロッド3の動きを抑制できず、それゆえ、たとえば、この油圧緩衝器を装備する車両にあって、乗り心地を悪くすると指摘される可能性がある。
【0011】
すなわち、上記した摺動部分にあっては、ブッシュ2の内側に潤滑油を介在させるから、基本的には、このブッシュ2部分においてピストンロッド3に対する摩擦力の発生を期待し得ない。
【0012】
それに対して、摺動部材たるオイルシール4にあっては、オイルリップ部4aが摺動隙間を通過してピストンロッド3の外周に附着する余剰の油を掻き落すことから、このオイルシール4部分においてピストンロッド3に対する摩擦力の発生を期待し得ることになる。
【0013】
しかし、オイルシール4におけるオイルリップ部4aがピストンロッド3の外周に摺接している状況を顕微鏡的に看ると、図6に示すように、両者4a,3の間には、幅tとなる薄い油膜(図示せず)が存在している。
【0014】
これは、オイルシール4のオイルリップ部4aにおいて、ピストンロッド3の外周に対向する面は、完全な平坦面ではなく言わば粗面に近いウネリ面になっているから、このウネリ面とピストンロッド3の外周との間に上記の幅tとなる薄い油膜が存在し得ることによる。
【0015】
そして、この薄い油膜が存在し得ることから、オイルリップ部4aのピストンロッド3に対する実際の接触面積が小さくなり、それゆえ、両者4a,3の間に摩擦力が発生し難くなる。
【0016】
それゆえ、ピストンロッド3が極低速で上下動するときに、このピストンロッド3の動きを抑制できず、したがって、この摺動部分を有する油圧緩衝器が装備された車両において、運転者や同乗者が乗り心地を悪く感じることになる可能性がある。
【0017】
その一方で、ピストンロッド3が微幅の振幅を繰り返す場合には、上記の薄い油膜が消滅することがあり、このとき、いわゆる油膜切れになり、その結果、オイルシール4におけるオイルリップ部4aに摩耗が招来されることになると指摘される可能性がある。
【0018】
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、固定側と可動側とからなる摺動部分において、極低速の動きが入力されてもこの動きの減衰または抑制を可能にする一方で、微幅の振幅が繰り返されても油膜切れを招来させず、摺動部における摩耗を阻止して、油圧緩衝器や油圧シリンダなどの油圧機器における摺動部分への利用に最適となる油圧機器における摺動部材を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明による油圧機器における摺動部材の構成を、基本的には、相対的に看て固定側あるいは可動側となるいずれか一方側に配在されて摺動部が他方側に摺接される油圧機器における摺動部材において、摺動部が米糠セラミックスなどの植物を原料とする炭素材料からなる多孔質粒子を混入してなるとする。
【0020】
それゆえ、摺動部における多孔質粒子たる米糠セラミックスが摺動部と他方側との間にある油膜を形成する油を吸収して保有し、油膜の厚さを小さくすることで摺動部と他方側との間における実際の接触面積を増やし、摺動部と他方側との間における所定の大きさとなる極低速での摩擦力の発生を可能にする。
【0021】
そして、摺動部あるいは他方側における微幅の振幅が継続されて上記の油膜を形成する油が排斥される状況になるときには、多孔質粒子が保有している油を摺動部と他方側との間に放出し、摺動部と他方側との間に油膜を形成させ、油膜切れを招来させないようにする。
【0022】
そして、上記した構成において、より具体的には、摺動部は、ゴムなどの弾性材からなるオイルシールにおけるオイルリップ部とされ、あるいは、プラスチックなどの硬質材からなるブッシュにおける周面部とされてなるとする。
【0023】
ちなみに、米糠セラミックスは、粒径を3〜150ミクロンとする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明における摺動部材にあっても、基本的には、前記した従来の摺動部材と同様に構成されている。
【0025】
すなわち、図1に示すところは、摺動部材としてのオイルシール4を単独に示すものであるが、このオイルシール4は、前記した図5に示す従来のオイルシール4と同様の構造下に油圧機器たる油圧緩衝器における摺動部分を構成するとしている。
【0026】
それゆえ、以下の説明において、その構成が前記した図5に示すところと同一となるところについては、要する場合に図5中の符号を借りて説明するのみとして、以下には、この発明において特徴となるところを中心に説明する。
【0027】
すなわち、この発明にあっては、摺動部材たるオイルシール4における摺動部としてのオイルリップ部4aが多孔質粒子10を混入してなる。
【0028】
このとき、このオイルシール4は、環状となる芯金41の内周側の下方側に上記のオイルリップ部4aを一体に有し、同じく芯金41の内周側の上方側にダストリップ部4cを一体に有し、さらには、芯金41の外周側の下方側に外周シール部4dを一体に有している。
【0029】
そして、チェック弁部4bは、上記のオイルリップ部4aの基部に近隣する部位から垂下するように一体に連設されている。
【0030】
以上の態様のときに、このオイルシール4にあっては、以上の各部4a,4b,4c,4dがゴムなどの弾性材からなりながら、上記の多孔質粒子10を混入してなるとしている。
【0031】
ちなみに、ゴムなどの弾性材に多孔質粒子10を混入するについては、芯金41に上記の各部4a,4b,4c,4dを一体に形成する前のゴム材料にいわゆるパウダー状になっている多孔質粒子10を混練りすることで実現されるとしている。
【0032】
それゆえ、このオイルシール4にあっては、図2に示すように、オイルリップ部4aにおける多孔質粒子10がピストンロッド3との間にある幅t(図6参照)となる薄い油膜を形成する油を吸収して保有することになる。
【0033】
その結果、このオイルシール4にあっては、上記の油膜を一層薄くしてオイルリップ部4aとピストンロッド3との間における実際の接触面積を増やし、この両者4a,3間における所定の大きさとなる摩擦力の発生を可能にすることになる。
【0034】
そして、オイルシール4におけるオイルリップ部4aとピストンロッド3との間における摩擦力の発生を期待できるから、ピストンロッド3が極低速で上下動するのを阻止でき、したがって、この摺動部分を有する油圧緩衝器が装備された車両において、運転者や同乗者における乗り心地を悪化させないことが可能になる。
【0035】
一方、オイルシール4におけるオイルリップ部4aとピストンロッド3の間における微幅の振幅が継続されてこの両者4a,3間の油が排斥される状況になるときには、多孔質粒子10が保有している油を両者4a,3間に放出し、両者4a,3間の油がなくなる油膜切れ現象の招来を阻止し得ることになる。
【0036】
それゆえ、両者4a,3間における油膜の消滅が危惧されなくなり、したがって、油膜切れによるオイルシール4におけるオイルリップ部4aに摩耗が招来されないことになる。
【0037】
以上からすれば、多孔質粒子10は、供給された油を保有する能力たる保油性と、不足する油を放出する能力たる放油性を有する限りには、任意に構成されて良いが、図示するところでは、米糠セラミックスなどの植物を原料とする炭素材料からなり、その際の粒径を3〜150ミクロンとしている。
【0038】
このとき、多孔質粒子10としての米糠セラミックスの粒径については、これを3ミクロン以下には事実上なし得ず、また、150ミクロンを超える場合には、これが混入されるオイルシール4におけるオイルリップ部4aの摺動部の表面を必要以上に粗くして、ピストンロッド3と間に厚い油膜を形成することになり、いわゆる油漏れと誤認される危惧がある。
【0039】
ちなみに、米糠セラミックスは、原料である脱脂米糠にフェノール樹脂を混ぜて乾燥させた後に、窒素ガス雰囲気中において300〜1100度で炭化焼成することで得られ、この発明に利用する場合には、パウダー状になった硬質多孔性炭素材料して供給されるとしている。
【0040】
このとき、米糠セラミックスの構造は、内部を無定形炭素にして多数の空孔を有しながら周囲をガラス状炭素とするから、上記した保油性および放油性が発揮されることになる。
【0041】
それゆえ、この米糠セラミックスなどの植物を原料とする炭素材料からなる多孔質粒子10を混入するオイルシール4におけるオイルリップ部4aにあっては、多数の空孔を有することから、油圧緩衝器の通常の作動状況で油が十分供給される場合に、また、油圧緩衝器が微幅の振幅が継続して油が不足する場合に、上記した作用効果を奏することになる。
【0042】
ところで、上記したところは、摺動部材がオイルシール4とされる場合であったが、この発明の意図するところからすれば、図3および図4に示すように、摺動部材がブッシュ2とされるとしても良いことはもちろんである。
【0043】
少し説明すると、図3に示すところは、摺動部材がプラスチックなどの硬質材で形成されるブッシュ2からなるとするもので、ピストンロッド3(図5参照)の外周に摺接する摺動部がこのブッシュ2における図中で右側部となる内周側部2aとされている。
【0044】
ところで、ブッシュ2は、これが形成されるときに、あらかじめ素材の段階で多孔質粒子10を混入してなるとしている。
【0045】
それゆえ、このブッシュ2にあっても、内周側部2aにおける多孔質粒子10がピストンロッド3との間にある油膜を形成する油を吸収して保有し、油膜を一層薄くして内周側部2aのピストンロッド3に対する実際の接触面積を増やし、所定の大きさとなる摩擦力の発生を可能にすることになる。
【0046】
ちなみに、このブッシュ2部分においては、前記したように、本来的には、ブッシュ2の内側に摺動隙間を有して潤滑油を介在させるから、このブッシュ2部分においてピストンロッド3に対する摩擦力の発生を期待し得ない。
【0047】
したがって、このブッシュ2部分において摩擦力コントロールをすることに意義がないとも言い得る。
【0048】
しかし、前記したようにオイルシール4部分で摩擦力をコントロールすることで、たとえば、車両における乗り心地が改善されることからすれば、このブッシュ2部分においても、内周側部2aが多孔質粒子10を混入する限りには、摩擦力をコントロールすることに意義があると言い得る。
【0049】
そして、前記したオイルシール4と同様に、ピストンロッド3との間における摩擦力の発生を期待できるから、ピストンロッド3が極低速で上下動することを抑制でき、したがって、このブッシュ2を有する油圧緩衝器が装備された車両において、運転者や同乗者における乗り心地を悪化させないことになる。
【0050】
そしてまた、内周側部2aとピストンロッド3の間における微幅の振幅が継続されてその間の油が排斥される状況になるときにも、多孔質粒子10が保有している油をその間に放出し、油膜切れを阻止して油膜切れによる内周側部2aの摩耗を阻止することになる。
【0051】
のみならず、このブッシュ2部分で潤滑油が不足することで、ピストンロッド3の摺動性が低下されることが予想される場合にも、この発明におけるブッシュ2である限りには、潤滑油不足を危惧しなくて済み、たとえば、潤滑油不足による音鳴りを阻止できることになる。
【0052】
つぎに、図4に示すところでは、ブッシュ2において、ピストンロッド3の外周に摺接して摺動部とされる適宜の肉厚の弾性筒体21がブッシュ2の内周に一体に連設されてなるとしている。
【0053】
そして、この弾性筒体21が多孔質粒子10を混入してなるとするもので、それゆえ、このブッシュ2にあっても、弾性筒体21が機能するところで、所定の保油性と放油性を発揮し得ることになる。
【0054】
そしてまた、この実施形態による場合には、既存のブッシュ2を内周側からやや薄く形成して摺動部たる弾性筒体21を貼り付けるようにしても良く、また、既存のブッシュ2の内周を僅かに削るが如くにして摺動部を一体に形成するとしても良く、この点からすれば、ブッシュ2としての機械的強度を維持しながら所定の保油性と放油性を発揮し得ることになる点で有利となる。
【0055】
【発明の効果】
上記したように、請求項1の発明にあっては、摺動部材における摺動部が多孔質粒子を有することで、摺動部とこれが対向する他方側との間にある油を吸収して保有することになる。
【0056】
その結果、多孔質粒子を有する摺動部とこれが対向する他方側との間にある油を一層少なくして両者間における実際の接触面積を増やし、この両者間における所定の大きさとなる摩擦力の発生を可能にすることになる。
【0057】
そして、上記の両者間における摩擦力の発生を期待できるから、たとえば、他方側が極低速で上下動するときの動きを抑制できることになり、したがって、この摺動部材を有する、たとえば、油圧緩衝器が装備された車両において、運転者や同乗者における乗り心地を悪化させないことが可能になる。
【0058】
その一方で、上記の両者間における微幅の振動が継続されてこの両者間の油が排斥される状況になるときには、摺動部の多孔質粒子が保有している油を両者間に放出し、この両者間の油がなくなる油膜切れ現象の招来を阻止し得ることになる。
【0059】
それゆえ、上記両者間における油膜の消滅が危惧されなくなり、したがって、油膜切れによる摺動部における摩耗が招来されず、また、特に、ブッシュ部分にあって、他方側が摺動するときの音鳴りを阻止し得ることになる。
【0060】
そして、請求項2の発明にあっては、上記したところに加えて、あるいは、上記したところと別個に、摺動部たるブッシュとこれが対向する他方側との間における摩擦力の低減を可能にし、また、油膜切れを阻止することが可能になる。
【0061】
のみならず、ブッシュ部分にあっては、潤滑油不足を解消し得ることから、他方側が摺動するときの音鳴りを阻止し得ることになる。
【0062】
また、請求項3の発明にあっては、上記したところに加えて、既存のブッシュを内周側からやや薄く形成して摺動部を貼り付けるようにしても良く、また、既存のブッシュの内周を僅かに削るが如くにして摺動部を一体形成するとしても良く、この点からすれば、ブッシュとしての機械的強度を維持しながら所定の保油性と放油性を発揮し得ることになる点で有利となる。
【0063】
その結果、この発明によれば、固定側と可動側とからなる摺動部分において、極低速な振動が入力されてもその吸収を可能にする一方で、摺動部における摩耗を招来させないようにして、油圧緩衝器や油圧シリンダなどの油圧機器における摺動部分への利用に最適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による摺動部材としてのオイルシールを縦断面で示す図である。
【図2】図1のオイルシールにおけるオイルリップ部がピストンロッドに摺接している状態を顕微鏡的に示す説明図である。
【図3】この発明による摺動部材としてのブッシュを図1と同様に示す図である。
【図4】他の実施形態によるブッシュを図1と同様に示す図である。
【図5】従来の摺動部材を有する油圧緩衝器における摺動部分を示す縦断面図である。
【図6】摺動部材としてのオイルシールにおけるオイルリップ部がピストンロッドに薄い油膜の介在下に摺接している状態を図2と同様に示す図である。
【符号の説明】
1 軸受部材
2 ブッシュ
2a 内周側部
3 ピストンロッド
4 オイルシール
4a オイルリップ部
4b チェック弁部
4c ダストリップ部
4d 外周リップ部
5 シリンダ
6 外筒
10 多孔質粒子
21 摺動部
41 芯金
A 油溜り室
【発明の属する技術分野】
この発明は、油圧緩衝器や油圧シリンダなどの油圧機器における摺動部材の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、油圧緩衝器や油圧シリンダなどの油圧機器における摺動部分にあっては、この摺動部分における摺動性の如何が油圧機器の性能の如何を左右することがある。
【0003】
たとえば、図5に示す油圧機器たる油圧緩衝器における摺動部分は、図中で固定側になる軸受部材1に圧入されているブッシュ2が図中で可動側になる柱体たるピストンロッド3に摺動隙間(図示せず)を有して摺接する一方で、このピストンロッド3に摺動部材となるオイルシール4が摺接するとしている。
【0004】
それゆえ、この摺動部分にあっては、ピストンロッド3がシリンダ5内から突出するとき、ブッシュ2の下方となる油室Rからの油がピストンロッド3の外周に附着して潤滑油として摺動隙間に入り込むと共に、このとき、言わば余剰となる油が摺動隙間を通過してブッシュ2の上方に流出する。
【0005】
一方、この摺動部分にあって、ブッシュ2の上方に流出した油は、ピストンロッド3がシリンダ5内から突出する動作のときにピストンロッド3の外周に附着するが、オイルシール4におけるオイルリップ部4aによってピストンロッド3の外周から掻き落とされて、オイルシール4の下方、すなわち、ブッシュ2の上方に設定される油溜り室Aに貯溜される。
【0006】
そして、この油溜り室Aに充満された油は、オイルシール4におけるチェック弁部4bの開放作動でリザーバ側、すなわち、軸受部材1に開穿のドレンポート1aを介して、シリンダ5と外筒6との間に画成されるリザーバ室R1に流入するとしている。
【0007】
それゆえ、上記の摺動部分を有する油圧緩衝器にあっては、ブッシュ2の内側となる摺動隙間にある潤滑油でブッシュ2に対するピストンロッド3の摺動性が保障されると共に、オイルシール4の機能するところで、いわゆる油漏れが阻止されることになる。
【0008】
【非特許文献1】
図6
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、油圧緩衝器における減衰力は、シリンダ内のピストン部やベースバルブ部に設けられたオリフィスやバルブによって発生されるが、このオリフィスやバルブによってもピストン速度の極低速域においては充分な減衰力の発生を期待できず、代替手段として摩擦力が求められている。
【0010】
すなわち、上記した摺動部分を有する油圧緩衝器にあっては、たとえば、ピストンロッド3が極低速で上下動するときに、このピストンロッド3の動きを抑制できず、それゆえ、たとえば、この油圧緩衝器を装備する車両にあって、乗り心地を悪くすると指摘される可能性がある。
【0011】
すなわち、上記した摺動部分にあっては、ブッシュ2の内側に潤滑油を介在させるから、基本的には、このブッシュ2部分においてピストンロッド3に対する摩擦力の発生を期待し得ない。
【0012】
それに対して、摺動部材たるオイルシール4にあっては、オイルリップ部4aが摺動隙間を通過してピストンロッド3の外周に附着する余剰の油を掻き落すことから、このオイルシール4部分においてピストンロッド3に対する摩擦力の発生を期待し得ることになる。
【0013】
しかし、オイルシール4におけるオイルリップ部4aがピストンロッド3の外周に摺接している状況を顕微鏡的に看ると、図6に示すように、両者4a,3の間には、幅tとなる薄い油膜(図示せず)が存在している。
【0014】
これは、オイルシール4のオイルリップ部4aにおいて、ピストンロッド3の外周に対向する面は、完全な平坦面ではなく言わば粗面に近いウネリ面になっているから、このウネリ面とピストンロッド3の外周との間に上記の幅tとなる薄い油膜が存在し得ることによる。
【0015】
そして、この薄い油膜が存在し得ることから、オイルリップ部4aのピストンロッド3に対する実際の接触面積が小さくなり、それゆえ、両者4a,3の間に摩擦力が発生し難くなる。
【0016】
それゆえ、ピストンロッド3が極低速で上下動するときに、このピストンロッド3の動きを抑制できず、したがって、この摺動部分を有する油圧緩衝器が装備された車両において、運転者や同乗者が乗り心地を悪く感じることになる可能性がある。
【0017】
その一方で、ピストンロッド3が微幅の振幅を繰り返す場合には、上記の薄い油膜が消滅することがあり、このとき、いわゆる油膜切れになり、その結果、オイルシール4におけるオイルリップ部4aに摩耗が招来されることになると指摘される可能性がある。
【0018】
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、固定側と可動側とからなる摺動部分において、極低速の動きが入力されてもこの動きの減衰または抑制を可能にする一方で、微幅の振幅が繰り返されても油膜切れを招来させず、摺動部における摩耗を阻止して、油圧緩衝器や油圧シリンダなどの油圧機器における摺動部分への利用に最適となる油圧機器における摺動部材を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明による油圧機器における摺動部材の構成を、基本的には、相対的に看て固定側あるいは可動側となるいずれか一方側に配在されて摺動部が他方側に摺接される油圧機器における摺動部材において、摺動部が米糠セラミックスなどの植物を原料とする炭素材料からなる多孔質粒子を混入してなるとする。
【0020】
それゆえ、摺動部における多孔質粒子たる米糠セラミックスが摺動部と他方側との間にある油膜を形成する油を吸収して保有し、油膜の厚さを小さくすることで摺動部と他方側との間における実際の接触面積を増やし、摺動部と他方側との間における所定の大きさとなる極低速での摩擦力の発生を可能にする。
【0021】
そして、摺動部あるいは他方側における微幅の振幅が継続されて上記の油膜を形成する油が排斥される状況になるときには、多孔質粒子が保有している油を摺動部と他方側との間に放出し、摺動部と他方側との間に油膜を形成させ、油膜切れを招来させないようにする。
【0022】
そして、上記した構成において、より具体的には、摺動部は、ゴムなどの弾性材からなるオイルシールにおけるオイルリップ部とされ、あるいは、プラスチックなどの硬質材からなるブッシュにおける周面部とされてなるとする。
【0023】
ちなみに、米糠セラミックスは、粒径を3〜150ミクロンとする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明における摺動部材にあっても、基本的には、前記した従来の摺動部材と同様に構成されている。
【0025】
すなわち、図1に示すところは、摺動部材としてのオイルシール4を単独に示すものであるが、このオイルシール4は、前記した図5に示す従来のオイルシール4と同様の構造下に油圧機器たる油圧緩衝器における摺動部分を構成するとしている。
【0026】
それゆえ、以下の説明において、その構成が前記した図5に示すところと同一となるところについては、要する場合に図5中の符号を借りて説明するのみとして、以下には、この発明において特徴となるところを中心に説明する。
【0027】
すなわち、この発明にあっては、摺動部材たるオイルシール4における摺動部としてのオイルリップ部4aが多孔質粒子10を混入してなる。
【0028】
このとき、このオイルシール4は、環状となる芯金41の内周側の下方側に上記のオイルリップ部4aを一体に有し、同じく芯金41の内周側の上方側にダストリップ部4cを一体に有し、さらには、芯金41の外周側の下方側に外周シール部4dを一体に有している。
【0029】
そして、チェック弁部4bは、上記のオイルリップ部4aの基部に近隣する部位から垂下するように一体に連設されている。
【0030】
以上の態様のときに、このオイルシール4にあっては、以上の各部4a,4b,4c,4dがゴムなどの弾性材からなりながら、上記の多孔質粒子10を混入してなるとしている。
【0031】
ちなみに、ゴムなどの弾性材に多孔質粒子10を混入するについては、芯金41に上記の各部4a,4b,4c,4dを一体に形成する前のゴム材料にいわゆるパウダー状になっている多孔質粒子10を混練りすることで実現されるとしている。
【0032】
それゆえ、このオイルシール4にあっては、図2に示すように、オイルリップ部4aにおける多孔質粒子10がピストンロッド3との間にある幅t(図6参照)となる薄い油膜を形成する油を吸収して保有することになる。
【0033】
その結果、このオイルシール4にあっては、上記の油膜を一層薄くしてオイルリップ部4aとピストンロッド3との間における実際の接触面積を増やし、この両者4a,3間における所定の大きさとなる摩擦力の発生を可能にすることになる。
【0034】
そして、オイルシール4におけるオイルリップ部4aとピストンロッド3との間における摩擦力の発生を期待できるから、ピストンロッド3が極低速で上下動するのを阻止でき、したがって、この摺動部分を有する油圧緩衝器が装備された車両において、運転者や同乗者における乗り心地を悪化させないことが可能になる。
【0035】
一方、オイルシール4におけるオイルリップ部4aとピストンロッド3の間における微幅の振幅が継続されてこの両者4a,3間の油が排斥される状況になるときには、多孔質粒子10が保有している油を両者4a,3間に放出し、両者4a,3間の油がなくなる油膜切れ現象の招来を阻止し得ることになる。
【0036】
それゆえ、両者4a,3間における油膜の消滅が危惧されなくなり、したがって、油膜切れによるオイルシール4におけるオイルリップ部4aに摩耗が招来されないことになる。
【0037】
以上からすれば、多孔質粒子10は、供給された油を保有する能力たる保油性と、不足する油を放出する能力たる放油性を有する限りには、任意に構成されて良いが、図示するところでは、米糠セラミックスなどの植物を原料とする炭素材料からなり、その際の粒径を3〜150ミクロンとしている。
【0038】
このとき、多孔質粒子10としての米糠セラミックスの粒径については、これを3ミクロン以下には事実上なし得ず、また、150ミクロンを超える場合には、これが混入されるオイルシール4におけるオイルリップ部4aの摺動部の表面を必要以上に粗くして、ピストンロッド3と間に厚い油膜を形成することになり、いわゆる油漏れと誤認される危惧がある。
【0039】
ちなみに、米糠セラミックスは、原料である脱脂米糠にフェノール樹脂を混ぜて乾燥させた後に、窒素ガス雰囲気中において300〜1100度で炭化焼成することで得られ、この発明に利用する場合には、パウダー状になった硬質多孔性炭素材料して供給されるとしている。
【0040】
このとき、米糠セラミックスの構造は、内部を無定形炭素にして多数の空孔を有しながら周囲をガラス状炭素とするから、上記した保油性および放油性が発揮されることになる。
【0041】
それゆえ、この米糠セラミックスなどの植物を原料とする炭素材料からなる多孔質粒子10を混入するオイルシール4におけるオイルリップ部4aにあっては、多数の空孔を有することから、油圧緩衝器の通常の作動状況で油が十分供給される場合に、また、油圧緩衝器が微幅の振幅が継続して油が不足する場合に、上記した作用効果を奏することになる。
【0042】
ところで、上記したところは、摺動部材がオイルシール4とされる場合であったが、この発明の意図するところからすれば、図3および図4に示すように、摺動部材がブッシュ2とされるとしても良いことはもちろんである。
【0043】
少し説明すると、図3に示すところは、摺動部材がプラスチックなどの硬質材で形成されるブッシュ2からなるとするもので、ピストンロッド3(図5参照)の外周に摺接する摺動部がこのブッシュ2における図中で右側部となる内周側部2aとされている。
【0044】
ところで、ブッシュ2は、これが形成されるときに、あらかじめ素材の段階で多孔質粒子10を混入してなるとしている。
【0045】
それゆえ、このブッシュ2にあっても、内周側部2aにおける多孔質粒子10がピストンロッド3との間にある油膜を形成する油を吸収して保有し、油膜を一層薄くして内周側部2aのピストンロッド3に対する実際の接触面積を増やし、所定の大きさとなる摩擦力の発生を可能にすることになる。
【0046】
ちなみに、このブッシュ2部分においては、前記したように、本来的には、ブッシュ2の内側に摺動隙間を有して潤滑油を介在させるから、このブッシュ2部分においてピストンロッド3に対する摩擦力の発生を期待し得ない。
【0047】
したがって、このブッシュ2部分において摩擦力コントロールをすることに意義がないとも言い得る。
【0048】
しかし、前記したようにオイルシール4部分で摩擦力をコントロールすることで、たとえば、車両における乗り心地が改善されることからすれば、このブッシュ2部分においても、内周側部2aが多孔質粒子10を混入する限りには、摩擦力をコントロールすることに意義があると言い得る。
【0049】
そして、前記したオイルシール4と同様に、ピストンロッド3との間における摩擦力の発生を期待できるから、ピストンロッド3が極低速で上下動することを抑制でき、したがって、このブッシュ2を有する油圧緩衝器が装備された車両において、運転者や同乗者における乗り心地を悪化させないことになる。
【0050】
そしてまた、内周側部2aとピストンロッド3の間における微幅の振幅が継続されてその間の油が排斥される状況になるときにも、多孔質粒子10が保有している油をその間に放出し、油膜切れを阻止して油膜切れによる内周側部2aの摩耗を阻止することになる。
【0051】
のみならず、このブッシュ2部分で潤滑油が不足することで、ピストンロッド3の摺動性が低下されることが予想される場合にも、この発明におけるブッシュ2である限りには、潤滑油不足を危惧しなくて済み、たとえば、潤滑油不足による音鳴りを阻止できることになる。
【0052】
つぎに、図4に示すところでは、ブッシュ2において、ピストンロッド3の外周に摺接して摺動部とされる適宜の肉厚の弾性筒体21がブッシュ2の内周に一体に連設されてなるとしている。
【0053】
そして、この弾性筒体21が多孔質粒子10を混入してなるとするもので、それゆえ、このブッシュ2にあっても、弾性筒体21が機能するところで、所定の保油性と放油性を発揮し得ることになる。
【0054】
そしてまた、この実施形態による場合には、既存のブッシュ2を内周側からやや薄く形成して摺動部たる弾性筒体21を貼り付けるようにしても良く、また、既存のブッシュ2の内周を僅かに削るが如くにして摺動部を一体に形成するとしても良く、この点からすれば、ブッシュ2としての機械的強度を維持しながら所定の保油性と放油性を発揮し得ることになる点で有利となる。
【0055】
【発明の効果】
上記したように、請求項1の発明にあっては、摺動部材における摺動部が多孔質粒子を有することで、摺動部とこれが対向する他方側との間にある油を吸収して保有することになる。
【0056】
その結果、多孔質粒子を有する摺動部とこれが対向する他方側との間にある油を一層少なくして両者間における実際の接触面積を増やし、この両者間における所定の大きさとなる摩擦力の発生を可能にすることになる。
【0057】
そして、上記の両者間における摩擦力の発生を期待できるから、たとえば、他方側が極低速で上下動するときの動きを抑制できることになり、したがって、この摺動部材を有する、たとえば、油圧緩衝器が装備された車両において、運転者や同乗者における乗り心地を悪化させないことが可能になる。
【0058】
その一方で、上記の両者間における微幅の振動が継続されてこの両者間の油が排斥される状況になるときには、摺動部の多孔質粒子が保有している油を両者間に放出し、この両者間の油がなくなる油膜切れ現象の招来を阻止し得ることになる。
【0059】
それゆえ、上記両者間における油膜の消滅が危惧されなくなり、したがって、油膜切れによる摺動部における摩耗が招来されず、また、特に、ブッシュ部分にあって、他方側が摺動するときの音鳴りを阻止し得ることになる。
【0060】
そして、請求項2の発明にあっては、上記したところに加えて、あるいは、上記したところと別個に、摺動部たるブッシュとこれが対向する他方側との間における摩擦力の低減を可能にし、また、油膜切れを阻止することが可能になる。
【0061】
のみならず、ブッシュ部分にあっては、潤滑油不足を解消し得ることから、他方側が摺動するときの音鳴りを阻止し得ることになる。
【0062】
また、請求項3の発明にあっては、上記したところに加えて、既存のブッシュを内周側からやや薄く形成して摺動部を貼り付けるようにしても良く、また、既存のブッシュの内周を僅かに削るが如くにして摺動部を一体形成するとしても良く、この点からすれば、ブッシュとしての機械的強度を維持しながら所定の保油性と放油性を発揮し得ることになる点で有利となる。
【0063】
その結果、この発明によれば、固定側と可動側とからなる摺動部分において、極低速な振動が入力されてもその吸収を可能にする一方で、摺動部における摩耗を招来させないようにして、油圧緩衝器や油圧シリンダなどの油圧機器における摺動部分への利用に最適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による摺動部材としてのオイルシールを縦断面で示す図である。
【図2】図1のオイルシールにおけるオイルリップ部がピストンロッドに摺接している状態を顕微鏡的に示す説明図である。
【図3】この発明による摺動部材としてのブッシュを図1と同様に示す図である。
【図4】他の実施形態によるブッシュを図1と同様に示す図である。
【図5】従来の摺動部材を有する油圧緩衝器における摺動部分を示す縦断面図である。
【図6】摺動部材としてのオイルシールにおけるオイルリップ部がピストンロッドに薄い油膜の介在下に摺接している状態を図2と同様に示す図である。
【符号の説明】
1 軸受部材
2 ブッシュ
2a 内周側部
3 ピストンロッド
4 オイルシール
4a オイルリップ部
4b チェック弁部
4c ダストリップ部
4d 外周リップ部
5 シリンダ
6 外筒
10 多孔質粒子
21 摺動部
41 芯金
A 油溜り室
Claims (3)
- 相対的に看て固定側あるいは可動側となるいずれか一方側に配在されて摺動部が他方側に摺接される油圧機器における摺動部材において、摺動部が米糠セラミックスなどの植物を原料とする炭素材料からなる多孔質粒子を混入してなることを特徴とする油圧機器における摺動部材
- 摺動部がゴムなどの弾性材からなるオイルシールにおけるオイルリップ部とされてなる請求項1に記載の油圧機器における摺動部材
- 摺動部がプラスチックなどの硬質材からなるブッシュにおける周面部とされてなる請求項1に記載の油圧機器における摺動部材
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WO2005090838A1 (ja) * | 2004-03-23 | 2005-09-29 | Nok Corporation | 往復動軸用密封装置 |
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2002
- 2002-09-24 JP JP2002276988A patent/JP2004116549A/ja active Pending
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