JP2004116135A - コンクリート打設用型枠、その組立方法および脱型方法 - Google Patents

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Yoshitaka Hirobe
廣部 賀崇
Tomiichi Osaka
大坂 富一
Toshiya Tanaka
田中 俊也
Morihisa Otsuka
大塚 守久
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Yagikuma Co Ltd
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Abstract

【課題】組立の際、位置決めが容易で型枠が上下前後にずれることなく、型枠を脱型する際、型枠に負担がかかることなく、かつ容易に脱型することができるコンクリート打設用型枠、その組立方法および脱型方法を提供する。
【解決手段】堰板部32と側板部33とを有し、側板部33に脱型用金具54を挿入する挿入孔40が形成されているプラスチック製の型枠30;型枠30を複数配置し、側板部33の挿入孔40に位置合わせ治具を係合するコンクリート打設用型枠の組立方法;コンクリートが硬化した後に型枠30を脱型する方法であって、側板部33の挿入孔40に挿入した脱型用金具54を型枠30をコンクリートから引き離すように引っ張ることによって、コンクリートから型枠30を剥離させるコンクリート打設用型枠の脱型方法。
【選択図】    図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチック製のコンクリート打設用型枠、その組立方法および脱型方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンクリート打設用型枠(以下、「コンクリート型枠」または単に「型枠」と記す)としては、安価で、釘打ち等の加工がしやすく、軽量であるなどの理由から、ベニヤ合板等からなる堰板の裏面に桟木をくぎ打ちした合板型枠が用いられている。
しかしながら、このような合板型枠には、(i)桟木の固定や型枠の連結に釘打ち作業が必要であり、施工性が悪い、(ii)釘打ちや、堰板の表面に塗布されるコンクリート剥離剤によって型枠が痛みやすく、転用回数が少ない(例えば、5回程度である)、(iii)転用回数を超えたものは、木材としてリサイクルできず、解体して焼却処分するしかない、などの欠点があった。
【0003】
また、(iv)合板型枠は、コンクリート剥離剤が塗布されていても硬化したコンクリートから剥がしにくいという問題があった。そのため、複数の型枠によって形成されたコンクリート打設空間にコンクリートを打設した後、型枠を脱型するためには、図10に示すように、合板型枠10と硬化したコンクリート11との間にバール12をこじ入れて隙間13をつくり、ここからバール12を順次差し込み、これをテコにして合板型枠10を硬化したコンクリート11から剥離する必要があった。しかしながら、バールを使うと、バールで硬化したコンクリートを傷つけてしまい、特に梁や柱などの角部が欠けやすいという問題があった。
【0004】
これらの問題を解決するものとしては、軽量で施工性がよく、コンクリート剥離剤が不要で耐久性が高く、リサイクル可能なプラスチック製のコンクリート打設用型枠が提案されている。
しかしながら、このプラスチック型枠は、コンクリート離型性がよく、コンクリート剥離剤の塗布が不要であるとはいえ、複数のプラスチック型枠がすき間なく配列しているその途中から、1枚目のプラスチック型枠を剥ぎ取る場合、バール等の工具を差し込む隙間や引っ掛かりがないため、1枚目のプラスチック型枠を剥ぎ取ることは困難であり、無理矢理剥ぎ取ろうとすると、プラスチック型枠が破損するおそれがあった。プラスチック型枠は、合板型枠より高価であり、転用回数を増やすことによって型枠のコストを抑えているが、脱型の際に破損してしまうと、プラスチック型枠の利点がひとつ失われてしまうことになりかねない。したがって、できるだけプラスチック型枠に負担がかからないように脱型する必要がある。
【0005】
また、プラスチック型枠を組み立てる際には、特開平7−268997号公報(特許文献1)や特開平9−287287号公報(特許文献2)に示されているように、型枠同士のつなぎめ部分をクリップ状の治具で仮固定することが行われる。しかしながら、これら治具は、単に隣接する型枠の側板同士を挟み込んでいるだけであり、型枠が前後上下にずれ易いという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−268997号公報(第2−3頁、図1)
【特許文献2】
特開平9−287287号公報(第2−5頁、図1)
【特許文献3】
特許第2619224号公報(第2−4頁、図4、図5)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の目的は、組立の際、位置決めが容易で型枠が前後上下にずれることなく、コンクリートが硬化した後に型枠を脱型する際、型枠に負担がかかることなく、かつ容易に脱型することができるコンクリート打設用型枠、その脱型方法、およびこのようなコンクリート打設用型枠の組立方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明のコンクリート打設用型枠は、片面がコンクリート打設面となる堰板部と、堰板部の両側縁から堰板部のコンクリート打設面の反対側に直角に屈曲した側板部とを有するプラスチック製のコンクリート打設用型枠であり、側板部に挿入孔が形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明のコンクリート打設用型枠の組立方法は、本発明のコンクリート型枠を、側板部同士が接するように複数配置し、隣接する2枚の側板部の挿入孔に、位置合わせ治具を挿入または係合することを特徴とする。
また、本発明のコンクリート打設用型枠の脱型方法は、本発明のコンクリート打設用型枠の複数によって形成されたコンクリート打設空間にコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後にコンクリート打設用型枠を脱型する方法であって、側板部の挿入孔に挿入した脱型用治具をコンクリート打設用型枠をコンクリートから引き離すように引っ張ることによって、コンクリートからコンクリート打設用型枠を剥離させることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1および図2は、本発明のプラスチック製のコンクリート打設用型枠の一例を示す図である。この型枠30は、片面がコンクリート打設面31となる中空の堰板部32と、堰板部32の両側縁から堰板部32のコンクリート打設面31の反対側に直角に屈曲した中空の側板部33と、側板部33の外側表面38の両側縁に突設された鉛直方向に延びる2条の中空の凸条部41,42と、堰板部32の裏面34に設けられた、側板部33に平行な4枚の中空の補強板部35とを有して概略構成されるものである。
【0011】
ここで、コンクリート打設面31側の凸条部41の片側側面は、堰板部32のコンクリート打設面31と同一平面とされている。
また、凸条部42の凸条部41と向かい合う側面には、傾斜面43が形成されている。
【0012】
また、側板部33には、凸条部41と凸条部42の間に、隣接する型枠の位置を合わせる位置合わせ治具を挿入または係合させたり、打設されたコンクリートから型枠30を剥離させるための脱型用治具を挿入したりする挿入孔40が形成されている。
ここで、挿入孔40のサイズ、数は、特に限定はされない。また、挿通孔40を形成する水平方向の位置は、特に限定はされないが、堰板部32に近いと脱型用治具を挿入しにくく、凸条部42付近では側板部33の強度に問題を生じるおそれがあるので、側板部33の中央付近が好ましい。また、挿通孔40を形成する垂直方向の位置も、特に限定はされないが、脱型用治具を挿入して型枠30を脱型する際の作業のしやすさ、コンクリートからの型枠30の剥がしやすさを考えると、少なくとも側板部の上部または下部にあることが好ましい。
【0013】
側板部33および補強板部35は、平行な2枚の板36,36と、これら板の間を連結する複数の長尺の補強リブ37とが一体に成形された中空状のパネルからなるものである。
また、堰板部32は、平行な2枚の板36,36と、これら板の間を連結し、鉛直方向に延びる複数の長尺の補強リブとが一体に成形された中空パネルであり、堰板部32の補強リブは、側板部33および補強板部35が堰板部32に接する部分では、コンクリート打設面31に対して直角に、かつ側板部33および補強板部35を形成する2枚の板36に連続して形成された直角リブ46であり、それ以外の部分では、コンクリート打設面31に対して傾斜して、かつジグザグに連続して形成された傾斜リブ47である。
【0014】
堰板部32、側板部33および補強板部35の厚さ、幅、高さ等の寸法は、特に限定はされず、例えば、従来の合板型枠の寸法と同程度に設定される。
また、堰板部32、側板部33および補強板部35を構成する2枚の板36、補強リブ37、直角リブ46および傾斜リブ47の厚さも、特に限定はされないが、機械的強度および軽量化を考慮した場合、例えば1〜3mmが適当である。
【0015】
凸条部41,42の高さは、型枠30に隣接して設置される他の型枠30の凸条部41,42と重ね合わせた時に、凸条部の当接部分に穿設される挿通孔に挿通されるセパレータの外径に対応させて、適宜設定される。例えば、セパレータの外径が通常の8mmの場合、凸条部41,42の高さは7mm程度とされる。また、凸条部41,42の幅は、側板部33の幅よりも狭くされていればよく、特に限定はされない。
【0016】
この型枠30は、例えば、プラスチック材料の押出成形等によって、堰板部32、側板部33、凸条部41,42および補強板部35を一体成形して製造されるものである。押出成形の場合、型枠30の長さ(高さ)を自在にでき、従来の合板型枠にはない長尺の型枠の製造も可能である。
プラスチック材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ABS樹脂、ナイロンなどが挙げられる。中でも、機械的強度、コンクリートの離型性、耐アルカリ(耐コンクリート)性に優れていることから、ポリプロピレンが好適に用いられる。
【0017】
次に、本発明のコンクリート打設用型枠の組立方法(建て込み)について、図3〜図5を参照しながら説明する。
まず、複数の型枠30を側板部33の外側表面38同士が接するように一列に並べる。ついで、図4に示すように、断面コの字形に屈曲し、対向する屈曲部72内面に半球状の突起73が設けられ、さらに屈曲部72の外面から垂直に延び、先端が断面L字形に屈曲した把持部74が設けられたクリップ71(位置合わせ治具)を、隣接する2枚の側板部33を外側から挟み込むようにして隣接する2つの側板部33に嵌め込み、クリップ71の突起73を側板部33の挿入孔40に係合させ、型枠30が前後、上下にずれないように位置決めする。ここで、クリップ71の材質としては、軽量で、かつ弾性変形しやすいことから、プラスチックが好適である。また、屈曲部72の先端からは、クリップ71を側板部33に嵌め込みやすくするために、外側にさらに屈曲した傾斜部75が延びている。
【0018】
ついで、図5に示すように、凸条部41同士の当接部分および凸条部42同士の当接部分にセパレータ挿通用の挿通孔をドリル51で穿設する。ここで、当接する凸条部42の傾斜面43が向かい合うことによって形成される断面V字形の溝44は、凸条部42同士の当接部分にセパレータ挿通用の挿通孔をドリル51で穿設する際のドリル先端のガイド溝の役割を果たす。
【0019】
このようにして形成された挿通孔に、Pコン21が設けられた丸棒状のセパレータ22を挿通する。ついで、挿通孔から突出したセパレータ22の端部に、締付金具23を螺合により取り付け、セパレータ22のPコン21と締付金具23基端部の皿板24との間で側板部33の幅方向を挟み込む。
【0020】
同様に、コンクリート打設面31が対向するように複数の型枠30をもう一列並べる。この際に、凸条部41同士の当接部分および凸条部42同士の当接部分にセパレータ挿通用の挿通孔を穿設し、この挿通孔にセパレータ22を挿通する。ついで、挿通孔から突出したセパレータ22の端部に、締付金具23を螺合により取り付け、セパレータ22のPコン21と締付金具23基端部の皿板24との間で側板部33の幅方向を挟み込むようにして、型枠30を保持する。
【0021】
さらに、締付金具23の上下に角パイプからなる一対の横ばた材25を配置し、これらを支持する座金26および座金26を止めるクサビ27で、横ばた材25を側板部33および補強板部35の側面に当接させた状態で固定する。この横ばた材25を配設することによって、型枠30が、コンクリート打設時のコンクリートの圧力によって外側に膨らまないようにされている。
【0022】
次に、コンクリート打設用型枠の脱型方法について説明する。
上述のように複数の型枠30を組み立てる(建て込む)ことによって、対向する型枠30のコンクリート打設面31間に形成されたコンクリート打設空間に、コンクリートを打設し、このコンクリートが硬化した後、型枠30から横ばた材25、締付金具23を取り外す。
【0023】
ついで、側板部33に取り付けられたクリップ71を、その把持部74を手前に引き、対向する屈曲部72を弾性変形させて拡げることにより、抜き取る。ついで、図6に示すような、円柱棒状であり、その一端に直角に屈曲した挿入部52が形成され、他端にJ字状に湾曲した把持部53が形成され脱型用金具54(脱型用治具)を用意し、図6に示すように、隣接する2枚の側板部33のうち片方の側板部33の挿入孔40に脱型用金具54の挿入部52を挿入する(図中▲1▼)。ついで、型枠30をコンクリートから引き離すように、脱型用金具40の把持部53を引っ張ることによって(図中▲2▼)、コンクリートから型枠30を剥離させる。このようにして硬化後のコンクリートから型枠30が脱型される。
【0024】
以上説明したような型枠30にあっては、側板部33に、打設されたコンクリートから型枠30を剥離させるための脱型用金具54を挿入する挿入孔40が形成されているので、コンクリートが硬化した後に型枠30を脱型する際、脱型用金具54を使用することができ、型枠30に負担がかかることなく、かつ容易に脱型することができる。
【0025】
また、挿入孔40に位置決め用のクリップ71の突起73を係合させることができるので、屈曲部の内側に係止用の突起が設けられていない従来のクリップのように隣接する型枠を仮固定するだけのものとは異なり、型枠30の組み立て(建て込み)の際、型枠30が前後、上下にずれることなく、正確に位置決めすることができる。また、隣接する2枚の側板部33の連通状態にある挿入孔40に連結用のピンを挿入する場合では、ピンを挿入する前に2枚の側板部33の挿入孔40の位置を正確に合わせる必要があり、作業が繁雑となるが、このクリップ71を用いれば、クリップ71の突起73を挿入孔40に係合させると同時に、隣接する2枚の側板部33の位置が自然に合わせられるので、クリップ71を取り付ける前に2枚の側板部33の挿入孔40の位置をあらかじめ正確に合わせる必要がない。
【0026】
また、型枠30は、プラスチック製のコンクリート打設用型枠であるので、耐久性がよく、転用回数を超えた後にはプラスチック材料としてリサイクルが可能である。また、型枠30は、プラスチック製であるので、コンクリート離型性がよく、コンクリート剥離剤が不要である。
また、型枠30は、プラスチック製であり、片面がコンクリート打設面31となる堰板部32と、堰板部32の両側縁から堰板部32のコンクリート打設面31の反対側に直角に屈曲した側板部33とを有しているので、桟木を固定するための釘打ちが不要であり、施工性がよく、釘打ちによる耐久性の低下もない。
このような型枠30は、従来の合板型枠に比べ、飛躍的に転用回数が延びる。
【0027】
また、このような型枠30にあっては、側板部33の外側表面38に鉛直方向に延びる凸条部41が突設され、凸条部41にセパレータ挿通溝44が形成されているので、型枠30を設置する際、型枠30の凸条部41、41同士の当接部分にセパレータ挿通孔48が形成される。よって、堰板部32に挿通孔を穿設する必要がない。
また、このような型枠30は、セパレータ22のPコン21と締付金具23の基端部の皿板24とによる締め付け圧力を、隣接する2枚の側板部33の幅方向で受けるようになるので、圧力に対して十分な強度を発揮できる。
したがって、従来のベニヤ合板等からなる合板型枠に用いられていたPコン21、締付金具23などの一点に圧力の集中しやすい型枠用金具の流用した場合でも、型枠30が破損することはない。
【0028】
また、この型枠30は、隣接する型枠の側板部同士が全面で接する型枠に比べ、隣接する型枠30の接触部分である凸条部41,41同士および凸条部42,42同士の接触面積は少ないので、凸条部同士の接触部分に隙間が形成されにくく、コンクリートが漏れだしにくい。
また、この型枠30は、凸条部41の片側側面が、堰板部32のコンクリート打設面31と同一平面とされているので、型枠設置後に打設されたコンクリート表面が型枠30のつなぎ目で凹凸となることなく、コンクリート表面を平面に保つことができる。
【0029】
また、この型枠30においては、側板部33の外側表面38に、鉛直方向に延びる2条の凸条部41,42が突設されているので、型枠30を設置した際に、隣接する型枠30,30間に側板部33および凸条部41,42に囲まれた空間50が形成される。この空間50は、コンクリート打設面31側で隣接する凸条部41同士の接触部分から漏れ出すコンクリートを溜める役割を果たすことができ、コンクリートが型枠30から外側に漏れ出すことがない。
【0030】
また、この型枠30は、堰板部32のコンクリート打設面31の裏面34に、側板部33に平行な補強板部35が設けられているので、耐久性、耐圧性がさらに向上している。
また、この型枠30は、堰板部32、側板部33および補強板部35が2枚の板36とこれらを連結する複数の長尺の補強リブ37とが一体に成形された中空状のものであるので、軽量であり、かつ十分な機械的強度を有する。
【0031】
なお、本発明のプラスチック製のコンクリート打設用型枠は、図1に示すものに限定はされず、例えば、図7に示すように、片面がコンクリート打設面61となる中空の堰板部62と、堰板部62の両側縁から堰板部62のコンクリート打設面61の反対側に直角に屈曲した中空の側板部63と、堰板部62の裏面64に設けられた、側板部63に平行な2枚の中空の補強板部65とを有して概略構成されるものであり、堰板部62、側板部63および補強板部65が、2枚の板66,66と、これら板の間を連結する複数の長尺の補強リブ67とが一体に成形された中空状のパネルからなり、側板部63に挿入孔40が形成された型枠60であっても構わない。このような型枠60を建て込む際、セパレータは堰板部62に穿設された挿通孔70に挿通される。
また、堰板部の幅が狭い場合には、補強板部を省略することも可能である。
【0032】
また、本発明のプラスチック製のコンクリート打設用型枠は、上述のように、プラスチック材料の押出成形等によって、堰板部32、側板部33、凸条部41,42および補強板部35を一体成形したものに限定はされず、例えば、堰板部32、側板部33および補強板部35を一体成形した型枠本体を製造し、この側板部33の外側表面38の両側縁に長尺の管状部材を加熱によって融着または接着剤によって接着して、これを凸条部41,42としたものであっても構わない。
【0033】
また、凸条部は、少なくとも一方の側板部の外側表面に設けられていればよく、必ずしも両側の側板部の外側表面に設ける必要はない。
また、凸条部の位置は、図示例の位置に限定はされず、鉛直方向に延びる2条の凸条部のうち一方の凸条部が、その片側側面が堰板部のコンクリート打設面と同一平面とされていれば、他方の凸条部は、図示例のように側板部の側縁に設けられていなくてもよい。
また、セパレータの挿通孔は、あらかじめ側板部の凸条部に溝を刻設しておき、側板部の凸条部同士が接するように配置した際に、溝が向き合うことによって形成されるようにしておいてもよい。
【0034】
また、脱型用治具は、図示例の脱型用金具54に限定はされず、側板部の挿入孔に挿入でき、型枠をコンクリートから引き離すように引っ張ることができるものであれば、どのような形状のものでも構わない。
また、脱型用金具54の挿入部52は、隣接する2枚の側板部33のうち片方の側板部33の挿入孔40に挿入してもよく、隣接する2枚の側板部33の連通状態にある挿入孔40,40に挿入してもよいが、型枠のコンクリートからの剥離のしやすさの点から、隣接する2枚の側板部33のうち片方の側板部33の挿入孔40に挿入することが好ましい。
【0035】
また、クリップは図示例のクリップ71に限定はされず、他のクリップとしては、図8に示すような、把持部74の代わりに、クリップ本体の外側に沿って、クリップ本体に垂直に設けられ、その中央付近に挿入孔76が形成されたリブ77を有するクリップ78が例示できる。このクリップ78は、対向する屈曲部72が外側に拡がる方向の力に対してリブ77が反発するように働き、屈曲部72による挟持力を高めることができる。また、クリップ78を型枠の側板部から取り外す際には、リブ77の挿入孔76にドライバなどの棒状のものを上方から差し込み、これを手前に倒すことによって、リブ77の両端に接続された屈曲部72が外側に拡がるので、容易にクリップ78を取り外すことができる。
また、クリップを用いる代わりに、図9に示すように、隣接する2枚の側板部33の連通状態にある挿入孔40にピン48(位置合わせ治具)を挿入し、型枠30が前後、上下にずれないように位置決めすることもできる。
【0036】
また、堰板部を透明もしくは半透明とすれば、型枠を光が透過するので、型枠で周囲を囲まれたコンクリート打設の現場に外部の明かりを取り入れることができる。
また、型枠30の設置の際に用いられるセパレータとしては、図示例の丸棒状のものに限定はされず、例えば、平板状のものなど、公知のセパレータを用いることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のコンクリート打設用型枠は、片面がコンクリート打設面となる堰板部と、堰板部の両側縁から堰板部のコンクリート打設面の反対側に直角に屈曲した側板部とを有するプラスチック製のコンクリート打設用型枠であり、側板部に挿入孔が形成されているものであるので、組立の際、位置決めが容易で型枠が前後上下にずれることなく、コンクリートが硬化した後にコンクリート打設用型枠を脱型する際、型枠に負担がかかることなく、かつ容易に脱型することができる。
【0038】
また、本発明のコンクリート打設用型枠の組立方法は、本発明のコンクリート型枠を、側板部同士が接するように複数配置し、隣接する2枚の側板部の挿入孔に、位置合わせ治具を挿入または係合する方法であるので、型枠が前後、上下にずれないように型枠を位置決めすることができる。
【0039】
また、本発明のコンクリート打設用型枠の脱型方法は、本発明のコンクリート打設用型枠の複数によって形成されたコンクリート打設空間にコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後にコンクリート打設用型枠を脱型する方法であって、側板部の挿入孔に挿入した脱型用治具をコンクリート打設用型枠をコンクリートから引き離すように引っ張ることによって、コンクリートからコンクリート打設用型枠を剥離させる方法であるので、コンクリートが硬化した後にコンクリート打設用型枠を脱型する際、型枠に負担がかかることなく、かつ容易に脱型することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンクリート打設用型枠の一例を示す斜視図である。
【図2】図1のコンクリート打設用型枠の上面図である。
【図3】本発明のコンクリート打設用型枠を建て込んだ状態の一例を示す斜視図である。
【図4】側板部にクリップを取り付ける様子を示す斜視図である。
【図5】コンクリート打設用型枠同士の当接部分にセパレータ挿通用の挿通孔を穿設する様子を示す断面図である。
【図6】側板部の挿入孔に脱型用治具を挿入する様子を示す斜視図である。
【図7】本発明のコンクリート打設用型枠の他の例を示す斜視図である。
【図8】クリップの他の例を示す斜視図である。
【図9】側板部の挿入孔にピンを挿入する様子を示す斜視図である。
【図10】従来の合板型枠の脱型方法の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
30 型枠(コンクリート打設用型枠)
31 コンクリート打設面
32 堰板部
33 側板部
40 挿入孔
48 ピン(位置合わせ治具)
54 脱型用金具(脱型用治具)
60 型枠(コンクリート打設用型枠)
61 コンクリート打設面
62 堰板部
63 側板部
71 クリップ(位置合わせ治具)
78 クリップ(位置合わせ治具)

Claims (3)

  1. 片面がコンクリート打設面となる堰板部と、堰板部の両側縁から堰板部のコンクリート打設面の反対側に直角に屈曲した側板部とを有するプラスチック製のコンクリート打設用型枠であり、
    側板部に挿入孔が形成されていることを特徴とするコンクリート打設用型枠。
  2. 請求項1記載のコンクリート型枠を、側板部同士が接するように複数配置し、隣接する2枚の側板部の挿入孔に、位置合わせ治具を挿入または係合することを特徴とするコンクリート打設用型枠の組立方法。
  3. 請求項1記載のコンクリート打設用型枠の複数によって形成されたコンクリート打設空間にコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後にコンクリート打設用型枠を脱型する方法であって、
    側板部の挿入孔に挿入した脱型用治具をコンクリート打設用型枠をコンクリートから引き離すように引っ張ることによって、コンクリートからコンクリート打設用型枠を剥離させることを特徴とするコンクリート打設用型枠の脱型方法。
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