JP2004115618A - 撥油剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、耐熱性に優れた撥油剤組成物を提供する。
【解決手段】含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂を含むことを特徴とする撥油剤組成物である。含フッ素樹脂は、含フッ素環構造を有することにより、優れた耐熱性を備えるようになり、高速回転するモータに充填された高温の潤滑油と接触しても液状化して流動することがない。また、含フッ素環構造を有することにより非晶性となるので、透明性に優れ、フッ素系溶剤に可溶となる。このため、部材に撥油剤組成物を塗布、乾燥するなどして、部材上に撥油剤の被膜を容易に形成できる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性を向上させた、撥油剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ハードディスクドライブ、DVDプレーヤ、携帯電話のバイブレータなどに使用されるミニチュア・モータにおいては、軸受けに充填された潤滑油の漏出を防止するために撥油剤が用いられていた。この撥油剤は、フッ素系アクリレートを主成分としており、表面張力が小さいので撥油性に優れている。このため、潤滑油がにじみ出ようとする部位に撥油剤を塗布することにより、撥油剤の被膜により潤滑油がせき止められ、潤滑油の漏出が防止されるのである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−297818公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高速回転するモータでは潤滑油が高温になるため、従来の撥油剤を用いた場合、高温の潤滑油と被膜とが接触すると、被膜が液状化して流動することがあった。この結果、撥油性が低下し、潤滑油の漏出を防止することができないことがあるという問題点があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、耐熱性に優れた撥油剤組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、撥油剤組成物において、含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂を含むことを特徴とする。
【0006】
含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂は、理由は明らかではないが、優れた耐熱性を有しており、高温の潤滑油と接触しても液状化して流動することがない。このため、従来の撥油剤と異なり、撥油剤の被膜が分解、液状化することがない。このように、含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂を含むことにより、高速回転するモータにおいても撥油性能を発揮することのできる、耐熱性に優れた撥油剤組成物を得ることができる。
【0007】
含フッ素樹脂は、含フッ素環構造を有することにより非晶性となるので、透明性に優れ、フッ素系溶剤に可溶となる。このため、含フッ素樹脂をフッ素系溶剤に溶解させ、この溶液を潤滑油の漏出を防止したい部位に塗布、乾燥するなどして、撥油剤の被膜を容易に形成できる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の撥油剤組成物において、前記含フッ素樹脂が、繰り返し単位(a)−CFCF−と、下記一般式(1)で表される繰り返し単位(b)とを含むことを特徴とする。
【0009】
【化2】
Figure 2004115618
(式中、X及びXはそれぞれ独立に−F又は−CFであり、Yは−F、−ORfであり、Rfは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基である。)
【0010】
繰り返し単位(a)は、優れた耐熱性、耐薬品性を備えるポリテトラフルオロエチレンの繰り返し単位と同じものである。また、繰り返し単位(b)は含フッ素5員環構造を有している。このため、繰り返し単位(b)を含む含フッ素樹脂は非晶性となり、透明性に優れ、フッ素系溶剤に可溶となる。したがって、含フッ素樹脂が、繰り返し単位(a)と繰り返し単位(b)とを含むことにより、優れた耐熱性、耐薬品性を持ち、かつフッ素系溶剤に可溶な撥油剤組成物を得ることができる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の撥油剤組成物において、前記含フッ素樹脂の割合が、前記含フッ素樹脂と、フッ素系溶剤とを含み、かつ前記撥油剤組成物に対して0.002重量%以上10重量%以下であることを特徴とする。
【0012】
含フッ素樹脂組成物に対する含フッ素樹脂の割合が0.002重量%未満であると、樹脂成分が少なすぎるために被膜が十分に形成されない。このため、潤滑油の漏出を十分に防止することができない。10重量%を超えると、
価格が高くなりすぎるので好ましくない。したがって、撥油剤組成物に対する含フッ素樹脂の割合は、0.002重量%以上10重量%以下が好ましい。特に、0.1重量%以上0.5重量%以下が好ましい。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の撥油剤組成物において、前記含フッ素樹脂と、前記フッ素系溶剤と、極性を有する官能基を備え、かつ前記フッ素系溶剤に可溶な含フッ素化合物とを含むことを特徴とする。
【0014】
極性を有する官能基を備え、かつ前記フッ素系溶剤に可溶な含フッ素化合物を用いることにより、潤滑油の漏出を防止したい部材上に形成した被膜に、極性を有する官能基を良好に分散させることができるから、部材と被膜との密着性を向上させることができる。この結果、高温の潤滑油と接触しても、被膜が剥離したり流出したりすることを効果的に防止することができる。
【0015】
請求項5の発明は、請求項4に記載の撥油剤組成物において、含フッ素化合物が炭素数4〜21のポリフルオロアルキル基又はポリフルオロエーテル基を含む化合物であることを特徴とする。
【0016】
含フッ素化合物は、炭素数4〜21のポリフルオロアルキル基又はポリフルオロエーテル基を含むことにより、ポリフルオロアルキル基又はポリフルオロエーテル基を含むフッ素系溶剤との溶解性が向上する。ポリフルオロアルキル基又はポリフルオロエーテル基を含むフッ素系溶剤は従来から撥油剤に用いられてきたものである。したがって、請求項5の発明によれば、従来から用いられてきたのと同じフッ素系溶剤を使用することができるので、部材と撥油剤組成物との密着性を向上させながら、コストの高騰を防止することができる。
【0017】
請求項6の発明は、請求項4または請求項5に記載の撥油剤組成物において、官能基が水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、リン酸基、アルコキシシリル基からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする。
【0018】
水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、リン酸基、アルコキシシリル基は強い極性を有しているので、これらからなる群から選ばれる少なくとも一種の官能基を含むことにより、部材と撥油剤との密着性を効果的に向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂としては、繰り返し単位(a)−CFCF−と、下記一般式(2)で表される繰り返し単位(b)とを含むものを用いることができる。
【0020】
【化3】
Figure 2004115618
(式中、X及びXはそれぞれ独立に−F又は−CFであり、Yは−F、−ORfであり、Rfは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基である。)
【0021】
上記一般式(2)で表される繰り返し単位のうち、下記式(3)、(4)で表されるものが好ましい。
【0022】
【化4】
Figure 2004115618
【0023】
【化5】
Figure 2004115618
【0024】
本発明に用いられる含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂の分子量は、5,000以上1,000,000以下が好ましい。5,000未満であると、被膜形成能力が劣るため、均一な被膜が得られないから好ましくない。1,000,000を超えると、フッ素系溶剤への溶解性が低下し、薄膜コーティングが困難となるから好ましくない。
【0025】
本発明に用いられる含フッ素樹脂は、対応する単量体を、有機溶媒中もしくは水中の懸濁重合法、又は水性乳化重合法にて、適当なラジカル重合開始剤の存在下、公知の方法に従って製造することができる。
【0026】
単量体としては、繰り返し単位(a)に対応するテトラフルオロエチレン、及び繰り返し単位(b)に対応する一般式(5)で表される化合物を用いることができる。
【0027】
【化6】
Figure 2004115618
(式中、X及びXはそれぞれ独立に−F又は−CFであり、Yは−F、−ORfであり、Rfは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基である。)
【0028】
有機溶媒としては、CCl、CClF、CClFCClF、CClFCClFなどのクロロフルオロカーボンや、フルオロポリエーテルなどを用いることができる。
ラジカル重合開始剤としては、ビストリクロロアセチル過酸化物、ビスジクロロフルオロアセチル過酸化物、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどを用いることができる。
【0029】
本発明に用いられるフッ素系溶剤としては、パーフルオロペンタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロオクタン、パーフルオロノナンなどのパーフルオロカーボン類、一般式CF[(OCF(CF)CF(OCF]OCF(但し、0≦p≦14、0≦q≦14)で表されるパーフルオロポリエーテル類、一般式HCF[OCF(CF)CF(OCF]OCFH(但し、0≦r≦14、0≦s≦14)で表されるハイドロフルオロポリエーテル類、メチルパーフルオロイソブチルエーテル、メチルパーフルオロブチルエーテルなどのハイドロフルオロエーテル類、2,3−ジハイドロパーフルオロペンタンなどのハイドロフルオロカーボン類、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパンなどのハイドロクロロフルオロカーボン類などを用いることができる。上記フッ素系溶剤は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0030】
本発明において、極性を有する官能基を備え、かつフッ素系溶剤に可溶な含フッ素化合物としては、炭素数4〜21のポリフルオロアルキル基又はポリフルオロエーテル基を含む化合物を用いることができる。また、極性を有する官能基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、リン酸基、アルコキシシリル基などを用いることができる。
【0031】
上記含フッ素化合物としては、一般式C2n+1RX(但し、4≦n≦21、Rはアルキル基、Xは極性を有する官能基を示す。)で表される化合物が挙げられる。このうち、C13COOH、C15COOH、C17COOH、C19COOH、C1021COOH、C1123COOH、C1225COOH、C1327COOH、C1429COOH、C1531COOH、C1633COOH、C1735COOH、C1837COOH、C1939COOH、C2041COOH、C2143COOHなどのパーフルオロアルキルエチルカルボン酸類、C13Si(OCH、C15Si(OCH、C17Si(OCH、C19Si(OCH、C1021Si(OCH、C1123Si(OCH、C1225Si(OCH、C1327Si(OCH、C1429Si(OCH、C1531Si(OCH、C1633Si(OCH、C1735Si(OCH、C1837Si(OCH、C1939Si(OCH、C2041Si(OCH、C2143Si(OCHなどのパーフルオロアルキルエチルトリメトキシシラン類が好ましい。
【0032】
また、上記含フッ素化合物としては、炭素数4〜21のポリフルオリアルキル基又はポリフルオロエーテル基を有する不飽和化合物と、極性を有する官能基を備えた不飽和化合物との共重合物を用いることもできる。共重合比は、極性を有する官能基を備えた不飽和化合物が、共重合物全体に対して50重量%以下であることが好ましい。50重量%を超えると、フッ素系溶剤に対する共重合物の溶解性が低下するので好ましくない。特に、10重量%以下が好ましい。
【0033】
上記共重合物としては、一般式C2m+1SON(CH)COCOCH=CH(但し、4≦m≦21)と、HOCOCOCH=CHとの共重合物を挙げることができる。また、(CF12OCOC(CH)=CHと、(OH)SiCOCOCH=CHとの共重合物も挙げることができる。
【0034】
本発明に用いられる共重合物は、対応する単量体を適当な有機溶媒に溶解させ、重合開始剤(使用する有機溶媒に可溶な過酸化物、アゾ化合物など)、又は電離性放射線の作用などにより、溶液重合することによって得ることができる。溶液重合に好適な溶剤としては、トルエン、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、テトラクロロジフルオロエタン、メチルクロロホルムなどを用いることができる。
【0035】
上記した、極性を有する官能基を備え、かつフッ素系溶剤に可溶な含フッ素化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0036】
本発明に係る撥油剤組成物は、含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂を、フッ素系溶剤に溶解させることにより得ることができる。
また、含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂と、極性を有する官能基を備え、かつ前記フッ素系溶剤に可溶な含フッ素化合物とをフッ素系溶剤に溶解させてもよい。含フッ素樹脂と、含フッ素化合物とをそれぞれ異なったフッ素系溶剤に溶解させて、含フッ素樹脂溶液及び含フッ素化合物溶液を調製した後、両者を混合してもよい。
【0037】
本発明に係る撥油剤組成物は、部材に刷毛で塗布したり、スプレーで散布した後、これを乾燥することにより、所望の部位に被膜を容易に形成することができる。
【0038】
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例により何ら限定されるものではない。
<実施例1>
含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂として、繰り返し単位−CFCF−と、下式(6)に示す繰り返し単位とを含む、アウジモント株式会社製 ALGOFLON AD60(商品名) 0.5gを、アウジモント株式会社製 GALDEN SV−90(商品名)(沸点90℃)99.5gに溶解させ、撥油剤を調製した。
【0039】
【化7】
Figure 2004115618
【0040】
<実施例2ないし5、及び比較例1、2>
ALGOFLON AD60(商品名)と、GALDEN SV−90(商品名)(沸点90℃)とを、表1に示した割合で混合した以外は、実施例1と同様にして、撥油剤を調製した。
【0041】
<比較例3>
17SON(CH)COCOCH=CHの単独重合体0.5gを、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン99.5gに溶解させ、撥油剤を調製した。
【0042】
<評価>
アセトンで脱脂洗浄したSUS304の平板(20mm×20mm×1mm)の表面に、幅5mmの筆を用いて、実施例1ないし5、及び比較例1ないし3で調製した撥油剤を、円形(内径10mm、外径15mm)に塗布した。この平板を80℃、60分間加熱することにより撥油剤の被膜を形成させ、試験片とした。この試験片上に描かれた円内に、耐熱性潤滑油10mgを、マイクロシリンジを用いて滴下した。この試験片を45度の角度に傾けた状態のまま、160℃、1週間放置した後の、潤滑油の状態を観察した。結果を表1にまとめて示す。
【0043】
【表1】
Figure 2004115618
【0044】
<結果>
含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂の濃度が0.1重量%から0.5重量%である実施例1ないし5では、潤滑油は円の中に止まっていた。これに対し、主鎖に含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂の濃度が0.001重量%である比較例1では、潤滑油が円の外に流出していた。また、主鎖に含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂の濃度が10.1重量%である比較例2では、潤滑油は円の外に流出しなかったが非常に高コストであり、現実的でない。
【0045】
含フッ素環構造を有しない含フッ素樹脂を用いた比較例3では、潤滑油が円の外へ流出していた。これは、45度の角度で傾いた状態のまま、160℃という高温下で、1週間放置されたことにより、被膜が液状化して流動した結果、撥油性能が低下し、潤滑油が円の外へ流出したと考えられる。
【0046】
<実施例6>
含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂として、ALGOFLON AD60(商品名) 0.5gを、GALDEN SV−90(商品名)(沸点90℃)(沸点90℃)99.5gに溶解させ、含フッ素樹脂溶液を調製した。
【0047】
1225Si(OCH0.5gを、上記の含フッ素樹脂溶液に加えることにより、撥油剤を調製した。
【0048】
<実施例7>
ALGOFLON AD60(商品名) 0.5gを、GALDEN SV−90(商品名)(沸点90℃)99.5gに溶解させ、含フッ素樹脂溶液を調製した。
【0049】
1021OCOCH=CH98gと、HOOCCH=CH2gと共重合させることにより、極性を有する官能基を備え、フッ素系溶剤に可溶な含フッ素化合物を得た。この含フッ素化合物0.5gを、スリーエム社製 ノベック HFE−7100(商品名) 99.5gに溶解させ、含フッ素化合物溶液を調製した。
【0050】
上記のように調製した、含フッ素樹脂溶液50重量部と、含フッ素化合物溶液50重量部とを混合し、撥油剤を調製した。
【0051】
<実施例8>
1021SON(CH)COCOCH=CH90gと、HOCOCOCH=CH10gとを共重合させることにより、極性を有する官能基を備え、フッ素系溶剤に可溶な含フッ素化合物を得た。実施例7における、C1021OCOCH=CHとHOOCCH=CHとの共重合物に代えて、この含フッ素化合物を用いた以外は、実施例7と同様にして撥油剤を調製した。
【0052】
<実施例9>
(CF12OCOC(CH)=CH90gと、(OH)SiCOCOCH=CH10gとを共重合させることにより、極性を有する官能基を備え、フッ素系溶剤に可溶な含フッ素化合物を得た。実施例7における、C1021OCOCH=CHとHOOCCH=CHとの共重合物に代えて、この含フッ素化合物を用いた以外は、実施例7と同様にして撥油剤を調製した。
【0053】
<評価>
実施例6ないし9で調製した撥油剤を、実施例1と同様の方法で評価し、その結果を表2にまとめて示す。
【0054】
【表2】
Figure 2004115618
【0055】
【発明の効果】
本発明の撥油剤組成物によれば、耐熱性に優れた撥油剤組成物を得ることができる。
【0056】
このような本発明の撥油剤組成物は耐熱性に優れるので、ハードディスクドライブ用モータ、DVDプレーヤ用モータ、マイクロプロセッサ用の冷却ファンモータ、携帯電話のバイブレータなどに好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 含フッ素環構造を有する含フッ素樹脂を含むことを特徴とする撥油剤組成物。
  2. 前記含フッ素樹脂が、繰り返し単位(a)−CFCF−と、下記一般式で表される繰り返し単位(b)とを含むことを特徴とする請求項1記載の撥油剤組成物。
    Figure 2004115618
    (式中、X及びXはそれぞれ独立に−F又は−CFであり、Yは−F、−ORfであり、Rfは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基である。)
  3. 請求項1又は請求項2に記載の撥油剤組成物において、前記撥油剤組成物が、前記含フッ素樹脂と、フッ素系溶剤とを含み、
    かつ前記含フッ素樹脂の割合が、前記撥油剤組成物に対して0.002重量%以上10重量%以下であることを特徴とする撥油剤組成物。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の撥油剤組成物において、前記含フッ素樹脂と、前記フッ素系溶剤と、極性を有する官能基を備え、かつ前記フッ素系溶剤に可溶な含フッ素化合物とを含むことを特徴とする撥油剤組成物。
  5. 前記含フッ素化合物が炭素数4〜21のポリフルオロアルキル基又はポリフルオロエーテル基を含む化合物であることを特徴とする請求項4に記載の撥油剤組成物。
  6. 前記官能基が水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、リン酸基、アルコキシシリル基からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の撥油剤組成物。
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