JP2004114768A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステアリングホイールを跳ね上げた際におけるコラムカバーとインスツルメントパネルとの干渉を防止する。
【解決手段】ステアリングコラム1を、ステアリングギア側の固定コラム部4とステアリングホイール2側の可動コラム部5とに分割形成し、チルト機構7により可動コラム部をチルトヒンジ軸8を中心に上下方向に回動自在に設けた。また、前記チルトヒンジ軸を含む可動部側を、車体前後方向へ引き出しあるいは押し戻し可能にするテレスコピック機構6と、可動部をチルト機構よりも上方への跳ね上げる跳ね上げ機構9を備え、可動部側がテレスコピック機構によって所定の長さまで引き出された場合以外は、跳ね上げ機構による前記可動部の跳ね上げを規制する跳ね上げ規制機構70を設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングホイールの傾きを制御するチルト機構と跳ね上げ機構を共用しつつ、ステアリングホイールを前後方向へ引き出し、後退可能なテレスコピック機構をも備えたステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、車両への乗降性向上を目的として、降車する際にはステアリングホイールを所定の待避位置に跳ね上げ移動させる一方、乗車後には、ステアリングホイールをドライビングポジションに移動させるステアリング装置が種々提供されている。
【0003】
また、近時にあってはステアリングホイールの跳ね上げ角度を大きくして乗降性をさらに向上させるものも実用化されており、その1つとして、例えば特開2000−71798号公報などに記載されているものが知られている。
【0004】
概略を説明すれば、このステアリング装置は、オートマチックトランスミッション(自動変速機)付き車両に具備され、アイドル中またはキーがイグニッションオン位置にある時にステアリングホイールを通常運転角度以上に跳ね上げられるようになっており、ステアリング位置選択手段と、ステアリング位置検出手段と、シフトレバーパーキング位置検出手段と、フットブレーキペダル位置検出手段と、ステアリング移動手段と、シフトセレクトを不可能にするシフトレバー・ロック手段と、前記ステアリング位置選択手段とステアリング位置検出手段およびシフトレバーパーキング位置検出手段、フットブレーキペダル位置検出手段の各信号を取り込んで、前記シフトレバー・ロック手段とステアリング移動手段とを制御するステアリング移動制御手段とを有している。
【0005】
そして、前記ステアリング移動制御手段は、ステアリングホイールが跳ね上がっているときには、フットブレーキペダルを踏んでも前記シフトレバー・ロック手段によってシフトセレクトできず、ステアリングホイール位置を復帰させる場合でも、ステアリングホイール位置がドライビングポジションに完全に復帰していなければ、フットブレーキペダルを踏んでもシフトレバー・ロック手段を解除できないように制御するようになっている。一方、ステアリングホイールがドライビングポジションに完全に復帰すれば、フットブレーキを踏むことによってシフトレバー・ロック手段を解除するように制御するようになっている。
【0006】
このように、ステアリングホイールがドライビングポジションに完全に復帰したときのみフットブレーキを踏むことによってシフトレバー・ロック手段を解除するようにしたため、アイドル又はキーIGNがオンの状態のときでもステアリングホイールが運転不能な位置にあるときは、フットブレーキを踏んでもパーキングから他のレンジへのシフトセレクトができないようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のステアリング装置は、車両の停止時などにおいて、跳ね上げ機構によってステアリングホイールを上方へ大きく跳ね上げた場合には、ステアリングコラムカバーが、車体の運転席前方に配置されたインスツルメントパネルに干渉してしまうおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、従来の手動式の跳ね上げ機構やテレスコピック機構を備えたステアリング装置において、ステアリングホイールを跳ね上げた際に、ステアリングコラムカバーがインスツルメントパネルに干渉せずかつ安全性の高いステアリング装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来のステアリング装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、車両のステアリングコラムを、軸方向の所定位置でステアリングギア側の固定部とステアリングホイール側の可動部とに分割形成すると共に、該分割部に車幅方向に沿って配設された回転軸を中心として、前記可動部を上下方向に回動自在に設け、かつ前記可動部を運転時の最適な上方あるいは下方位置に保持規制するチルト機構とを備えると共に、前記回転軸を含む可動部側を、車体前後方向へ引き出しあるいは押し戻し可能にするテレスコピック機構を備えたステアリング装置において、前記可動部をチルト機構による最大上方位置よりも上方への跳ね上げを許容する跳ね上げ機構を設けると共に、前記可動部側がテレスコピック機構によって所定の長さまで引き出された場合以外は、前記跳ね上げ機構による前記可動部の跳ね上げを規制する跳ね上げ規制機構を設けたことを特徴としている。
【0010】
したがって、この発明によれば、ステアリングシャフトがテレスコピック機構によって後方へ押し戻されている場合は、跳ね上げ規制機構が作動制御部の作動を規制して可動部の跳ね上げ回動を阻止する一方、可動部(ステアリングホイール)が所定の長さだけ引き出された場合は、跳ね上げ規制機構が作動制御部の作動規制を解除して、可動部のチルト機構における最大上方位置よりも上方への回動を許容する。つまり、ステアリングコラムが引き出されることにより可動部と固定部との間の回転軸(チルトヒンジ軸)も前方へ引き出されることから、跳ね上げ機構による可動部の最大跳ね上げ時において可動部の外周に設けられた例えばコラムカバーがインストルメントパネルに対する干渉するのを防止できる。
【0011】
請求項2に記載の発明にあっては、前記跳ね上げ機構は、前記可動部を跳ね上げ方向へ付勢する付勢部材と、前記チルト機構の規制及び規制を解除操作するチルトレバーと、車両の停止状態を検出する停止状態検出手段と、該停止状態検出手段の検出結果に基づいて前記可動部の跳ね上げを機械的に制御する作動制御部とを備え、停止状態検出手段から車両停止状態が検出され、かつ前記テレスコピック機構により可動部が所定の長さまで引き出された際に、前記作動制御部によって可動部を跳ね上げ可能にしたことを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の発明にあっては、停止状態検出手段は、車両に備えられた自動変速機のシフトレバーのPレンジ検出手段であることを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の発明にあっては、前記作動制御部は、前記ステアリングコラムの側部に回動自在に設けられたロック部材と、前記可動部に固定されて、前記ロック部材の回動に伴い該ロック部材に係脱して前記可動部の上方への回動を許容しあるいは回動を規制する作動部材と、前記Pレンジ検出スイッチからの検出信号に基づいて前記ロック部材の回動位置を制御して作動部材に対して係脱させるアクチュエータとを備え、前記Pレンジ検出スイッチがオンされると前記アクチュエータに通電されて前記ロック部材による作動部材の係合を解除して可動部を上方へ回動させるようにしたことを特徴としている
請求項5に記載の発明にあっては、前記跳ね上げ規制機構は、前記ロック部材の上端部に設けられた係止部と、前記固定コラム部に車体前後方向に設けられて、前記可動部側がテレスコピック機構により所定の長さ以上に引き出されるまでは、前記係止部に機械的に係止してロック部材と作動部材との係合状態を維持させる規制部とから構成したことを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の発明は、前記可動部が所定以上に跳ね上げられた状態にあるときに、この状態を検出する跳ね上げ検出スイッチを設けると共に、該跳ね上げ検出スイッチの作動に基づいて、前記シフトレバーがPレンジ位置から他方レンジへのシフト移動を規制するシフトロック機構を設けたことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るステアリング装置の実施形態を図面に基づいて詳述する。
【0016】
図1〜図3は自動変速機を備えた車両に適用されたステアリング装置の一実施形態を示し、ステアリングホイール2を車体に支持させるステアリングコラム1と、ステアリングコラム1の一端部から内部に挿通配置され、外部に露出した上端部にステアリングホイール2が取り付けられたアッパーシャフト3と、上端部がこのアッパーシャフト3の下端部と自在継手を介して連結され、下端部が図外のステアリングギアとユニバーサルジョイントによって連結された図外のロアーシャフトとを備えている。
【0017】
前記ステアリングコラム1は、ステアリングギア側の固定部である固定コラム部4と、ステアリングホイール2側の可動部である可動コラム部5とに軸方向から分割形成されている。
【0018】
前記固定コラム部4は、ほぼ円筒状を呈し、ステアリングホイール2側の上端部がアッパークランプ60を介して車体にボルト固定されていると共に、下端部が図外のロアークランプを介して車体にボルト固定されている。
【0019】
前記可動コラム部5は、ステアリングホイール2側に図外のコンビネーションスイッチを取り付けるフランジ部5aを有する異形状に形成されて、車体幅方向から配設した回転軸であるチルトヒンジ軸8を中心として固定コラム部4に対して上下方向へ回動自在に支持されていると共に、テレスコピック機構6を介してチルトヒンジ軸8と共に車体前後方向へ移動可能に設けられている。
【0020】
前記テレスコピック機構6は、図1、図2及び図5に示すように、前記固定コラム部4の内部に固定保持されたアウターチューブ1aと、該アウターチューブ1a内に摺動自在挿通されて、前記可動コラム部5に結合されたインナーチューブ1bと、前記アウターチューブ1aを挟圧してインナーチューブ1bの前後摺動を規制あるいは規制を解除する規制解除部61とから構成されている。前記規制解除部61は、固定コラム部4の下部に車体幅方向に沿って形成された摺動用孔62内に互いに近接あるいは離間方向へ摺動自在に設けられて、前記アウターチューブ1aの下部外周面を挟圧する一対のブロック64,65と、該各ブロック64,65内を挿通して先端部の外周に形成された雄ねじ66aが前記一方のブロック64の雌ねじ64aに螺入する作動軸66と、該作動軸66の先端部に結合されたテレスコレバー67とから主として構成されている。また、作動軸66の基端部側は、前記他方のブロック65の内部に遊嵌状態で挿通している。
【0021】
したがって、前記テレスコレバー67を、図1の反時計方向へ回動させると、作動軸66が回転して雌雄ねじ64a、66aを介して両方のブロック64、65を互いに接近させることにより該両ブロック64,65の傾斜状の対向面によってアウターチューブ1aの下部外周面を挟圧してインナーチューブ1bとの間にフリクションを発生させて、該インナーチューブ1bの前後摺動を規制するようになっている。一方、この状態からテレスコレバー67を、図1の時計方向へ回動させると、両ブロック64,65が互いに離間してアウターチューブ1aへの挟圧を解除してインナーチューブ1bの自由な前後摺動を許容するようになっている。
【0022】
また、前記可動コラム部5は、図1に示すように、チルト機構7によって所定角度範囲θ以内(固定コラム部4の軸線に対して上下に約10°及び約15°)での上下方向への回動が許容されていると共に、跳ね上げ機構9によってチルト機構7による所定角度範囲θ以上(図4に示す固定コラム部4の軸線に対して45°)の上方向への跳ね上げが許容されるようになっている。
【0023】
すなわち、前記チルト機構7は、図1〜図3に示すように、前記可動コラム部5を支承する前記チルトヒンジ軸8と、前記可動コラム部5の一側部に形成されたほぼ三角形状の取付面10の端部にレバーボルト11aを介して前後方向へ回動自在に取付られたチルトレバー11と、固定コラム部4の可動コラム部5側の下端部にボルト12によって固定され、下端部に凸円弧状の複数の係合歯13aを有する固定側ツース13と、可動コラム部5の下端部に枢支軸14を中心に回動自在に設けられて、前記固定側ツース13の各係合歯13aに噛合あるいは噛合解除される凹円弧状の複数の係止歯15aを有する可動側ツース15とから主として構成されている。
【0024】
前記チルトレバー11は、下部内面に前記可動側ツース15を下方へ回動させて各係合歯13aに対する各係止歯15aの噛合を解除する解除用突起16を有すると共に、前記レバーボルト11aの頭部側に巻回された捩りコイルスプリングで構成されたレバースプリング17によって、図1中時計方向、つまり係止歯15aが係合歯13aに噛合する方向に可動側ツース15を押圧するように付勢されている。
【0025】
前記跳ね上げ機構9は、図1に示すように、基本的にチルトヒンジ軸8やチルトレバー11及び固定側ツース13,可動側ツース15などのチルト機構7の各構成部品を共用し、相違する構成部材としては、可動コラム部5の他側部に該可動コラム部5を上方向(跳ね上げ方向)へ回動付勢する付勢部材である渦巻きばね18が巻装されていると共に、図6に示すように前記固定側ツース13に対して可動側ツース15を完全に離脱させて、可動コラム部5を固定コラム部4の軸線Xに対して約45°の角度で跳ね上げできるように構成した点である。前記渦巻きばね18は、図2に示すように、外端部が固定コラム部4の他側部から突出した支持ピン19に係止している一方、内端部が可動コラム部5の他側部に係止している。
【0026】
また、前記跳ね上げ機構9は、車両の非走行時、つまり自動変速機のシフトレバーがPレンジ位置にあるか否かによって前記可動側ツース15の回動を規制あるいは規制を解除する作動制御部20を備えている。
【0027】
具体的に説明すれば、前記作動制御部20は、図1、図2、図4に示すように、基本的に機械的な部材によって構成され、固定コラム部4の固定側ツース13近傍に車体幅方向へ回動自在に設けられたロック部材であるロックプレート22と、前記可動コラム部5の取付面10にボルト10aによって固定されて、前記ロックプレート22に係脱する作動部材であるストッパーレバー23と、前記固定コラム部4の下部に車体幅方向に沿ってブラケットを介して固定されたアクチュエータである電磁アクチュエータ24とから構成されており、この電磁アクチュエータ24は、後述するPレンジ検出スイッチ52からの検出信号に基づいて前記ロックプレート22を係合方向あるいは係合解除方向に回動させるようになっている。
【0028】
前記ロックプレート22は、図1及び図4に示すように、上下方向に長いほぼ長方形状に形成され、ほぼ中央が固定コラム部4の側部に突設された支持ブラケット25に保持された枢軸26を中心として車体幅方向に回動自在に設けられていると共に、上端部の内側に前記ストッパープレート23の先端部23aが係脱する矩形状の係合溝27が形成されている。また、ロックプレート22の下端部には、前記電磁アクチュエータ24の駆動軸24aのL字形状の先端部28を係合する孔が形成されている。
【0029】
前記ストッパープレート23は、図1に示すようにほぼく字形状に形成され、下端部が前記ボルト10aによって取付面10に固定されていると共に、中央部が前記チルトヒンジ軸8に固定されて可動コラム部5と一体に車体上下方向へ回動するようになっている。また、ストッパープレート23の先端部23aは、ほぼ扇状に形成されて、平坦状の下端縁23bが前記ロックプレート22の係合溝27に係脱するようになっていると共に、先端縁23cが後述する跳ね上げ検出スイッチ53に適宜当接可能なように円弧状に形成されている。
【0030】
この跳ね上げ検出スイッチ53は、固定コラム部4の前端部に設けられ、通常はオン状態になっているが、前記先端部23cによってスイッチ片53aが押圧されるとオフ状態になって、後述するブレーキペダルスイッチ54の検出信号を遮断するようになっている。
【0031】
前記電磁アクチュエータ24は、いわゆるソレノイド型であって、内蔵されたコイルへの通電が遮断されている場合は、内部のソレノイドスプリングによって駆動軸24aを突出方向に付勢してロックプレート22の係合溝27にストッパープレート23の先端部23aを係合させて、ストッパープレート23のそれ以上の図1中反時計方向への回動を規制するようになっている。一方、コイルに通電されると、電磁吸引力によって駆動軸24aが後退動してロックプレート22によるストッパープレート23の係合を解除するようになっている。そして、この電磁アクチュエータ24は、前記シフトレバー40のPレンジ検出スイッチ52からのオン信号(シフトレバーがPレンジにある)によって通電されるようになっている。
【0032】
さらに、この跳ね上げ機構9は、前記テレスコピック機構6によって前記可動部5側が所定量(この実施形態では最大量)だけ引き出されるまでは可動部5のチルト範囲以上の跳ね上げを規制する跳ね上げ規制機構70に連係していると共に、前記可動コラム部5が跳ね上げられた状態においては、前記シフトレバーをPレンジ位置から他のレンジへの移動を規制するシフトロック機構21と連係している。
【0033】
前記跳ね上げ規制機構70は、図1及び図2に示すように、前記ロックプレート22の上端縁に車体幅方向に沿って延設されたプレート状の係止部71と、前記固定コラム部4の可動コラム部5側の端部に車体前後方向に沿って延設されて、前記係止部71に適宜係合する小径丸棒状の規制部72とから主として構成されている。
【0034】
前記係合部71は、図4にも示すようにロックプレート22の上端縁からストッパプレート23方向へほぼ水平に折曲形成されていると共に、その先端部71aが上方へ傾斜状に折曲形成されている。
【0035】
前記規制部72は、図2に示すように、基端部72aが固定コラム部4の端部に固定されている一方、先端部72b側が可動コラム部5のロックプレート22を挟んだ上端側部に一体に形成された前後一対のガイド部73,74の各ガイド孔内を貫通して摺動案内されるようになっていると共に、先端部72b側の下面が前記係合部71の先端部71a上面に適宜当接係合してロックプレート22をストッパプレート23に対する係合状態を維持させる位置に保持するようになっている。また規制部72は、その長さが前記可動コラム部5がテレスコピック機構6によって最大に引き出された時点で、先端部72bが両ガイド部73、74のガイド孔から外れると共に、係合部71の先端部71a上面からの係合(当接)が解除されるようになっている。なお、先端部72bの先端縁外周には各ガイド孔や係合部71の先端部71aの上面との突き当たりを防止するためにテーパ状に形成されている。
【0036】
前記シフトロック機構21は、公知のものをそのまま採用することが可能であり、例えば本出願人が先に出願した特開平6−249327号公報に記載のものと基本的に同じ構造を採用し、図7に基づいて概略を説明すれば、このシフトロック機構21は、シフトレバー40が挿通支持されたブラケット31のポジションプレート30にユニット化して取り付けられており、第1作動部材32と、第2作動部材33と、ロック部材34と、電磁駆動部35と、ユニットベース31aとを備えている。
【0037】
前記第1作動部材32は、ベルクランク状に形成されて、基部がユニットベース31aに枢軸36により軸着されている。ポジションピン37側に延出した一方の腕部32aの下面は、シフトレバー40がPレンジ位置Pにある時のポジションピン37と当接する位置に配置されており、また、他方の腕部32bの先端には図外のキーインターロック機構に連係するキーロックケーブル38の一端が連結されている。
【0038】
前記第2作動部材33は、基部を第1作動部材33と同軸の枢軸36によりブラケット31に軸着されており、基部からポジションピン37側に延出した腕部33aは、第1作動部材の腕部32aと対向して下方に配置されている。また、腕部33aには、ロック部材34側に突出する突部が形成されている。
【0039】
また、第1作動部材32の腕部32aと第2作動部材33の腕部33aは、枢軸36に巻装された捩りコイルばね39によって互いに引き寄せられるように付勢されており、これによってPレンジ位置Pにある時のポジションピン37を各腕部32a、33aにより圧接挟持するようになっている。
【0040】
前記ロック部材34は、ベルクランク状に形成され、基部を枢軸36と直交する枢軸によりブラケット31に軸着している。ロック部材34の一方の図外の腕部には長孔が形成されており、この長孔に後述する電磁駆動部35のプランジャ35aのフック部が係合されている。また、ロック部材34の他方側の腕部は、ロック部材34の回動に伴ってPレンジ位置Pにある時に第2作動部材33の突部下面と対向する位置に移動するようになっている。さらに前記腕部と対向する第1作動部材32には突部32cが形成されている。
【0041】
そして、走行ポジションにあるシフトレバー40をノブボタン40aを押しながらPレンジ位置Pに移動させると、まず、ポジションピン37が第2作動部材33の腕部33a上面に当接する。ここからさらにシフトレバー40をPレンジ位置P側に移動させると、ポジションピン37が第2作動部材33の腕部33aを捩りコイルばね39のばね力にこうして押し下げながらPレンジ位置Pの下側に移動する。
【0042】
その後、Pレンジ位置Pに達すると、第1作動部材32の腕部32aと第2作動部材33の腕部33aとによりポジションピン37は圧接挟持される。
【0043】
ここで、ノブボタン40aを離すと、圧縮ばねのばね力によってポジションピン37がPレンジ位置Pのポジション溝30aに上端に係合する。同時に、シフトレバー40のポジションピン37が、Pレンジ検出スイッチ(マイクロスイッチ)の接点に接触してオンになり、これによってコントローラ50を介してソレノイド35が励磁されてプランジャ35aが吸引される。これにより、ロック部材34は、図中時計方向に回動してその腕部が第2作動部材33の突部下面と対向する位置に移動して、シフトレバー40をPレンジ位置Pにロックするようになっている。また、ロック部材34は、第1作動部材32の突部32cに当接してロック位置に保持されてもいる。
【0044】
以下、跳ね上げ機構9及びシフトロック機構21の制御構成を図6に示す制御ブロックに基づいて説明する。
【0045】
まず、コントローラ50は、Pレンジ検出スイッチ52がオンされている場合に、ソレノイド35を励磁させると共に、この状態でブレーキペダルスイッチ54がオンされると、ソレノイド35の励磁を解除するという制御を行っている。なお、この実施形態では、ソレノイド35が励磁されたときにロック部材34がロック位置に移動する通電ロックのシフトロック機構を説明しているが、ソレノイド35が励磁されることで、ロック部材34がロック解除位置に移動する通電解除のシフトロック機構では、Pレンジ検出スイッチ52とブレーキペダルスイッチ54がともにオンの場合のみソレノイド35を励磁するという制御になる。
【0046】
すなわち、コントローラ50は、図8に示すように、イグニッションキースイッチ51のオン作動により電力が供給されて作動し、前記Pレンジ検出スイッチ52及びブレーキペダルスイッチ54からの検出信号によってソレノイド35の作動を制御する。そして、跳ね上げ機構9では、Pレンジ検出スイッチ52がオンされている場合は、前記電磁アクチュエータ24に制御電流を出力して励磁させ、ロックプレート22を回動させてストッパープレート23の係合を解除させる。
【0047】
ここで、チルトレバー11を操作して可動コラム部5をチルト角度範囲を越えて上方へ回動させると、跳ね上げ検出スイッチ53が押圧されるが、この跳ね上げ検出スイッチ53は、通常はオン状態でスイッチ片53aが押圧されたときにオフ状態となるもので、ブレーキペダルスイッチ54とコントローラ50との間に設けられている。
【0048】
すなわち、ブレーキペダルを踏み込んでブレーキペダルスイッチ54がオンされても、跳ね上げ検出スイッチ53がオフ状態にあると、ブレーキペダルスイッチ54の検出信号がコントローラ50に伝達されないようになっている。
【0049】
つまり、前記可動コラム部5が跳ね上げられて、ストッパープレート23の先端縁23cで跳ね上げ検出スイッチ53が押されてオン状態からオフ状態に切り替わると、ブレーキペダルスイッチ54の検出信号がコントローラ50に出力されないため、コントローラ50は、たとえブレーキペダルが踏み込まれてブレーキペダルスイッチ54がオンされても前記シフトロック機構21の電磁駆動部35に通電しないで消磁状態に制御して、該シフトロック機構21によりシフトレバー40をPレンジ位置から他レンジへの移動を規制するようになっている。
【0050】
換言すれば、コントローラ50は、跳ね上げ検出スイッチ53がオフ状態になっている場合に、この条件を優先してシフトレバー40をPレンジ位置に規制するようになっている。
【0051】
したがって、この実施形態によれば、まず、シフトレバー40がPレンジ以外の位置にある場合、つまり例えばDレンジに位置して車両の走行状態にある場合は、可動コラム部5は所定の運転適正位置にあることから跳ね上げ検出スイッチ53がオン状態になっていると共に、Pレンジ検出スイッチ52は当然オフ状態にあるから、駆動軸24aがソレノイドスプリングのばね力によって突出して、ロックプレート22を図4の実線で示すように時計方向に回動させ、したがって、ストッパープレート23は、先端部23aがロックプレート22の係合溝27に係合状態となり、可動コラム部5のチルト角度範囲以上の過度な上方向への回動を規制する。このため、可動コラム部5は、チルトレバー11の操作によってチルト範囲内での回動のみが許容される。
【0052】
次に、シフトレバー40がPレンジ位置にあるとき、つまり車両が非走行状態にあるときは、Pレンジ検出スイッチ52がオン状態になり、電磁駆動部35へ通電されてシフトレバー40はロック状態になる。この状態でブレーキペダルを踏み込むと、ブレーキペダルスイッチ54がオンされてシフトロック機構21による規制が解除され、シフトレバー40の自由移動が許容される。
【0053】
そして、前述のように、車両が停止されて前記Pレンジ検出スイッチ52がオンされた後に、乗員がテレスコピック機構6のテレスコレバー67を図1中時計方向に押し出してアウターチューブ1aとインナーチューブ1bとの圧接を解除した後、ステアリングホイール2を持って可動コラム部5側を手前に最大に引き出した場合には、該可動コラム部5の前方移動によって跳ね上げ規制機構70の規制部72が各ガイド部73,74のガイド孔内を摺動しながら係止部71の先端部71aに対する係止が解除される。
【0054】
そうすると、前記Pレンジ検出スイッチ52がオンされていることから、電磁アクチュエータ24にコントローラ50から通電されて、ロックプレート22の下端部が引き込まれて回動して図4の2点鎖線位置に保持される。これにより、ストッパープレート23の先端部23aが係合溝27から外れて係合が解除される。このため、チルトレバー11を操作して固定側ツース13に対する可動側ツース15の噛合を解除すると、可動コラム部5は、図6に示すように渦巻きばね18のばね力によって最大45°の上方位置まで回動可能になる。
【0055】
この場合、可動コラム部5は、チルトヒンジ軸8と一緒に手前に最大に引き出された状態にあるから、前述のような跳ね上げ位置がインスツルメントパネルから十分に離れた位置となるので、該可動コラム部5のカバーとインスツルメントパネルとの干渉を確実に防止することができる。
【0056】
また、可動コラム部5が最大上方向に回動すると、ストッパープレート23の先端部23aで跳ね上げ検出スイッチ53をオフ状態とすることから、シフトロック機構21によってシフトレバー40はPレンジ位置に規制される。
【0057】
また、この状態でブレーキペダルを踏んでも、跳ね上げ検出スイッチ53がいまだオフ状態を維持しているため、シフトロック機構21によるシフトレバー40の規制は解除されず、シフトレバー40をPレンジ位置に保持する。
【0058】
このため、ステアリングホイール2が跳ね上げ機構9によって上方へ跳ね上がったままの状態での車両の走行を確実に阻止できるから、この点でも安全性が高くなる。
【0059】
一方、前述のようにPレンジ検出スイッチ52がオンされている場合であって、かつテレスコピック機構6により可動コラム部5側が全く引き出されないか、あるいは引き出されたとしても最大ではなく所定量だけ引き出されている場合は、規制部72の先端部72bが係止部71の先端部71aの上面に当接係合している。このため、ロックプレート22は、外方向への回動が規制されて、ストッパプレート23の回動を規制し、したがって、可動コラム部5(ステアリングホイール2)は、チルトレバー11を操作しても前述したチルト範囲(上下に10°〜15°の範囲)でのみ回動するだけで、跳ね上げ機構9による大きな跳ね上げが規制される。
【0060】
この結果、可動コラム部5が十分に引き出されない状態での跳ね上げによってインスツルメントパネルへの干渉を確実に防止することができる。
【0061】
しかも、前述のように、車両が走行した状態では、電磁アクチュエータ24に通電されずにロックプレート22にストッパープレート23が係合していることから、走行中にチルトレバー11を不用意に操作したとしても、ステアリングホイール2の跳ね上がりを確実に防止できる。
【0062】
以上のように、この実施形態によれば、車両の走行中はステアリングホイール2の不用意な跳ね上げが防止できるとともに、停止中でかつシフトレバー40がPレンジ位置にあっても、可動コラム部5が最大に引き上げられていない状態では、単にチルト範囲の跳ね上げしか得られず、跳ね上げ機構9による大きな跳ね上げができないので、安全性が向上すると共に、インスツルメントパネルとの干渉が防止されて、傷などの発生を未然に防止することができる。
【0063】
また、従来公知の手動式チルト機構とシフトレバーのシフトロック機構をそのまま利用できると共に、簡単な構造の追加でチルト機構と跳ね上げ機構を共用しつつ、その誤作動を確実に防止することができる。この結果、部品点数を削減でき製造作業が容易になると共に、製造コストの低廉化が図れる。
【0064】
さらに、跳ね上げ規制機構70も、係合部71と規制部72とによる機械的な簡単な構造であり、製造作業や組立作業が容易である、また、規制及び規制解除操作もテレスコピック機構6と連動していることから、特別な操作が不要である。
【0065】
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば可動コラム部5の跳ね上げを渦巻きばねに代えて他の捩りばねなどの機械的なスプリングによって構成することが可能であり、また作動制御部をロックプレート22やストッパープレート23の他に、他の機械的な構造によって構成することも可能である。また、跳ね上げ規制機構70の構造も前記実施形態に限定されるものではなく、また係合部71と規制部72の配置等を変更して可動コラム部5が最大ではなくそれ以下の引き出し位置において跳ね上げ機構9による大きな跳ね上げが得られるように構成することも可能である。
【0066】
さらに、Pレンジ検出手段としてスイッチとソレノイドの電気的手段としたが、これを機械的構造に置き換えることも可能である。すなわち、Pレンジ位置にあるときのポジションピン37と当接して回動する第1作動部材32には、キーインターロック機構に連係するキーロックケーブル38の一端を連結しておく。このキーインターロック機構は、シフトレバーがPレンジ位置になければイグニッションキーを抜くことができず、イグニッションキーが差し込まれていなければシフトレバーをPレンジ位置から移動できない構造で、キーロックケーブル38の押し引きで行われている。そのため、このキーロックケーブル38の他端は、キーロックユニット、つまり、ステアリングコラムのところにきている。したがって、これを利用してキーロックケーブル38の他端を分岐、若しくは別部材を用いてロックプレート22と連動させればよい。この場合、全てを機械的に行えるため、信頼性が高く、しかもシフトロック機構は従来と全く同じにでき、異なる部品点数削減とコスト削減が可能になる。
【0067】
また、前記実施形態では、シフトレバー11がPレンジ位置にある状態では、電磁アクチュエータ24に通電されることにより、発熱や耐久性の問題が考えられるため、図8に破線で示すように、チルトレバーの操作を検出するスイッチ55を設け、チルトレバー11が操作されたときに、電磁アクチュエータ24に通電するようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、跳ね上げ機構による可動部の跳ね上げは、該可動部側がテレスコピック機構によって所定の長さ引き出されている場合にのみ可能になり、それ以外の場合は跳ね上げ規制機構によって跳ね上げが規制されることから、可動部の一部がインスツルメントパネルに干渉するのを確実に防止することができる。
【0069】
この結果、可動部のコラムカバーやインスツルメントパネルの傷などの発生を未然に防止することができる。
【0070】
請求項2に記載の発明によれば、車両が停止状態にあり、かつ可動部側が所定長さまで引き出された場合にのみ跳ね上げ機構によって可動部側の跳ね上げが可能になり、車両の走行中には、作動制御部が機械的に可動部の跳ね上げ作動を規制するため、ステアリングホイールの不用意な跳ね上げを確実に阻止することができ、これによって安全性を向上させることができる。
【0071】
しかも、この発明は、可動部の跳ね上げ作動を渦巻きばねなどの機械的な構造とした従来公知の手動式のチルト機構をそのまま利用できると共に、簡単な構造の追加によってチルト機構と跳ね上げ機構を共用しつつその誤操作を確実に防止できるため、部品点数を削減できる。この結果、製造コストを大幅に低減させることができる。
【0072】
請求項3に記載の発明によれば、車両が停止状態にあり、かつシフトレバーがPレンジに位置しているときは、この状態を検出したPレンジ検出手段からの信号によって作動制御部が可動部のチルト機構における最大上方位置よりも上方への回動を許容する。
【0073】
このため、車両の走行中には、Pレンジ検出スイッチがオフになっていることから、作動制御部が機械的に可動部の跳ね上げ作動を規制するため、ステアリングホイールの不用意な跳ね上げを確実に阻止することができ、これによって安全性を向上させることができる。
【0074】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の作用効果に加えて、作動制御部の主たる構成を単にロック部材と作動部材との具体的かつ簡単な機械的構造としたことから、製造作業がさらに容易になり、コストの大幅な低減化が図れる。
【0075】
また、Pレンジ検出スイッチがオンされた場合にアクチュエータに通電され、つまりPレンジ検出スイッチがオンされている以外はアクチュエータに通電されないことから、センサやコントローラなどを用いる場合に比較して消費電力を大幅に抑制することができると共に、回路構成の簡素化が図れる。この結果、回路上の故障が発生した場合にも故障原因の究明が容易になる。
【0076】
請求項5に記載の発明によれば、跳ね上げ規制機構を機械的な構造として、しかも簡単な構造としたため、製造作業や組立作業が容易になると共に、コストの高騰を抑制できる。
【0077】
請求項6に記載の発明によれば、可動部側が跳ね上げ機構によって最大に跳ね上げられた状態にあるときは、シフトレバーがPレンジ位置に存する場合でかつブレーキペダルを踏んだとしても、シフトロック機構によってシフトレバーのPレンジから他のレンジへの移動を確実に規制することができることから、ステアリングホイールが跳ね上がったままでの車両の走行を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるステアリング装置の一実施形態を示す側面図である。
【図2】本実施形態におけるステアリング装置の平面図である。
【図3】同ステアリング装置の他方側面図である。
【図4】図2のA矢視図である。
【図5】図1のA−A線断面図である。
【図6】本実施形態におけるステアリング装置による最大跳ね上げ状態を示す側面図である。
【図7】本実施形態に供されるシフトロック機構の概略図である。
【図8】本実施形態に供される制御ブロック図である。
【符号の説明】
1…ステアリングコラム
2…ステアリングホイール
4…固定コラム部(固定部)
5…可動コラム部(可動部)
6…テレスコピック機構
7…チルト機構
8…チルトヒンジ軸
9…跳ね上げ機構
11…チルトレバー
18…渦巻きばね(付勢部材)
20…作動制御部
21…シフトロック機構
22…ロックプレート(ロック部材)
23…ストッパープレート(作動部材)
24…電磁アクチュエータ
70…跳ね上げ規制機構
71…係合部
72…規制部

Claims (6)

  1. 車両のステアリングコラムを、軸方向の所定位置でステアリングギア側の固定部とステアリングホイール側の可動部とに分割形成すると共に、該分割部に車幅方向に沿って配設された回転軸を中心として、前記可動部を上下方向に回動自在に設け、かつ前記可動部を運転時の最適な上方あるいは下方位置に保持規制するチルト機構とを備えると共に、前記回転軸を含む可動部側を、車体前後方向へ引き出しあるいは押し戻し可能にするテレスコピック機構を備えたステアリング装置において、
    前記可動部をチルト機構による最大上方位置よりも上方への跳ね上げを許容する跳ね上げ機構を設けると共に、前記可動部側がテレスコピック機構によって所定の長さまで引き出された場合以外は、前記跳ね上げ機構による前記可動部の跳ね上げを規制する跳ね上げ規制機構を設けたことを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記跳ね上げ機構は、前記可動部を跳ね上げ方向へ付勢する付勢部材と、前記チルト機構の規制及び規制を解除操作するチルトレバーと、車両の停止状態を検出する停止状態検出手段と、該停止状態検出手段の検出結果に基づいて前記可動部の跳ね上げを機械的に制御する作動制御部とを備え、停止状態検出手段から車両停止状態が検出され、かつ前記テレスコピック機構により可動部が所定の長さまで引き出された際に、前記作動制御部によって可動部を跳ね上げ可能にしたことを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記停止状態検出手段は、車両に備えられた自動変速機のシフトレバーのPレンジ検出手段であることを特徴とする請求項2に記載のステアリング装置。
  4. 前記作動制御部は、前記ステアリングコラムの側部に回動自在に設けられたロック部材と、前記可動部に固定されて、前記ロック部材の回動に伴い該ロック部材に係脱して前記可動部の上方への回動を許容しあるいは回動を規制する作動部材と、前記Pレンジ検出スイッチからの検出信号に基づいて前記ロック部材の回動位置を制御して作動部材に対して係脱させるアクチュエータとを備え、前記Pレンジ検出スイッチがオンされると前記アクチュエータに通電されて前記ロック部材による作動部材の係合を解除して可動部を上方へ回動させるようにしたことを特徴とする請求項3に記載のステアリング装置。
  5. 前記跳ね上げ規制機構は、前記ロック部材の上端部に設けられた係止部と、前記固定コラム部に車体前後方向に設けられて、前記可動部側がテレスコピック機構により所定の長さ以上に引き出されるまでは、前記係止部に機械的に係止してロック部材と作動部材との係合状態を維持させる規制部とから構成したことを特徴とする請求項4に記載にステアリング装置。
  6. 前記可動部が所定以上に跳ね上げられた状態にあるときに、この状態を検出する跳ね上げ検出スイッチを設けると共に、該跳ね上げ検出スイッチの作動に基づいて、前記シフトレバーがPレンジ位置から他方レンジへのシフト移動を規制するシフトロック機構を設けたことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のステアリング装置。
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