JP2004113872A - ドアの固定治具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本体フレーム1と、本体フレーム1をセンタピラーSに固定する回転板3などからなる固定機構と、本体フレーム1に固定され、ドアDのインナパネルDIに当接してドアDの開度を規定するドア位置決め部材11と、本体フレーム1に対し回動可能に支持され、ドア位置決め部材11がドアDの開度を決めている状態で、ドアDの開度を固定する固定アーム12とを備え、本体フレーム1が固定アーム12を回動可能に支持する回動機構部が、車体のドアステップのエリアCよりも車内側に配置されるようにドアの固定治具Jを構成する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の塗装工程において、自動車のドアを車体に対して所定の開度で固定するためのドアの固定治具に関するものであり、特に、ドアの固定治具に付着した塗料が剥離してドアステップに落下し、塗装不良が起こることを防止するためのドアの固定治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車の塗装ラインの下塗り工程では、洗浄液がボディ内に入りやすくするため、車体に対するドアの開度を大きくした状態でドアを固定治具で固定している。このとき、車体を洗浄液槽へ投入しても、ドアの固定治具が外れたり、位置ずれを起こしたりしないように、ドアを強力に固定する必要がある。そして、中塗り・上塗り工程においては、塗装用自動機により吹付け塗装を行うが、塗装の膜厚を均一にするためには、ドアを車体に対してほぼ閉じた状態で固定して行うのが望ましい。そのため、従来、車体の塗装時には、固定治具を用いてドアを車体に対して所定の開度で固定している。
【0003】
ドアの固定治具に関する従来技術としては、例えば、次のようなものが知られている。
【特許文献1】
特開平6−254474号公報(図8、段落0016〜0017等)
【特許文献2】
特開平11−188305号公報(図5、第2,3頁等)
【0004】
特許文献1では、ドアのインナパネルに装着されるドア側治具と、車体に装着される車体側治具とからなるドアの固定治具が開示されている。そして、ドア側治具は、ドアのインナパネルとアウタパネルの間に、可動係止部材の枢支部が位置し、また、車体側治具とドア側治具が当接して位置決めする部分も、ドアのインナパネルとアウタパネルの間に位置している。特許文献1内では、このような構成により、当接部や枢支部から落下した塵が、ドア内部の空間に受け止められてドアステップに付着することが防止されると記載されているが、このような効果は確かにあるものの、十分ではなかった。即ち、ドア内部の空間には、水抜きのための水抜き孔が最下部に設けられており、ドア内部に落下した塵は、この水抜き孔から、ドアステップに落ちて付着するおそれがあった。また、ドア内部に落下した塵が、中塗り・上塗りの工程においてスプレーガンのシェーピングエアーにより飛散しドアステップへ付着する可能性があった。さらに、落下した塵が、水抜き孔からは落ちないような大きいものであった場合には、水抜き孔を詰まらせて、水抜きの機能を低下させる可能性もあった。さらに、特許文献1の構成では、ドア側治具と車体側治具をそれぞれ装着するため取付工数がかかるとともに、2個の治具を製作するためコストが高くなるという問題がある。
【0005】
特許文献2では、ドアに装着する一体型のドア固定治具が開示されているが、この発明においても、切換え棒および仮止め棒の回動部がドアステップの上方に位置しているため、特許文献1の発明と同様に、治具から剥離した塗装などの塵が落下してドアステップに付着し、塗装不良を起こす可能性があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来技術の問題点より、本発明の課題が生ずるのであり、本発明は、ドアステップに、治具から落下した塵が付着することがない、ドアの固定治具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決するため、本発明の請求項1では、本体部と、前記本体部を車体に固定する固定機構と、前記本体部に固定され、ドアのインナパネルに当接してドアの開度を規定するドア位置決め部材と、前記本体部に対し回動可能に支持され、前記ドア位置決め部材が前記ドアの開度を決めている状態で、前記ドアの開度を固定する固定アームと、を備え、前記本体部が前記固定アームを回動可能に支持する回動機構部が、車体のドアステップよりも車内側に配置されるように構成したことを特徴とするドアの固定治具を提供する。
【0008】
このようなドアの固定治具によれば、本体部が固定機構により車体に固定された状態で、ドアを閉めると、ドアのインナパネルがドア位置決め部材に当接してドアの位置を規制する。そして、その状態で固定アームを回動させてドアの開度を固定することで、ドアが固定される。このドアの固定状態において、固定アームを回動可能に支持する回動機構部は、車体のドアステップよりも車内側に配置されているので、ドアステップに塵が付着することはない。
【0009】
また、本発明の請求項2では、請求項1に記載のドアの固定治具において、前記固定機構は、前記車体に形成された孔部に挿入され、前記本体部に対し回動可能な回転板と、前記回転板と一体に形成され、前記回転板を回動させるための操作レバーとで構成され、前記回転板は、前記孔部に挿入された状態で回動されることで、前記本体部と回転板の間に前記車体を構成する部材を挟み込んで前記本体部を固定することを特徴とする。
【0010】
このようなドアの固定治具では、車体、例えばセンタピラーの車内側などに形成された孔部に回転板が挿入される。そして、操作レバーを回動させて回転板を回動させれば、車体を構成する部材を、本体部と回転板との間で挟みこんで本体部が車体に固定される。このように、回転板は、ドアではなく、車体側で固定されているので、回転板の回転機構部から落ちた塵が、ドアステップに落ちることが無い。
【0011】
さらに、本発明の請求項3では、請求項1又は請求項2に記載のドアの固定治具において、前記固定アームは、略水平な軸回りに回動するように前記本体部に固定され、ドアのウィンドウが組み付けられる隙間に前記固定アームの先端が挿入されることで、前記ドアを固定するように構成されたことを特徴とする。
【0012】
このようなドアの固定治具では、ドア位置決め部材にドアのインナパネルを当接させた状態で、固定アームを回動させ、固定アームの先端をドアのウィンドウが組み付けられる隙間に挿入することで、ドア位置決め部材と、前記隙間に入った固定アームとの間でドアが固定される。この際、固定アームの操作は、略水平軸回りに回動させて、上から下に落とすような動作なので、容易に操作することができる。
【0013】
また、本発明の請求項4では、請求項3に記載のドアの固定治具において、前記固定アームは棒材を曲げてなり、前記固定アームの先端部は、前記隙間に沿って、同じ直径の棒材が溶接されて構成されていることを特徴とする。
【0014】
このように、棒材を使用して固定アームを構成し、先端部を隙間に沿って同じ直径の棒材を溶接して作ることにより、材料の無駄が無く、低コストで固定治具を作ることができる。また、複数の接触点でドアを固定することができるので、ドアを固定したときのドアのぐらつきを防止することができる。さらに、棒材を複数並べて繋げることにより、隙間部分にかかる力を分散させることができ、車体に傷を付けないようにすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、適宜図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
参照する図において、図1は、実施形態に係るドアの固定治具の斜視図、図2は、同正面図、図3は、同左側面図、図4は、同平面図である。なお、図1〜図3は、ドアを固定前の状態を示し、図4は、ドアを固定後の状態を示す。
【0016】
図1に示すように、実施形態に係るドアの固定治具Jは、L字形の本体フレーム(本体部)1と、本体フレーム1を車体に固定するための固定機構と、ドアの開度を所定の開度で保持する保持機構とから主として構成されている。
【0017】
本体フレーム1は、上下が逆のL字形に形成された板状部材からなり、車体に面する車体面1aの上部に係止部2が設けられ、下部に回転板3が設けられている。
【0018】
係止部2は、斜め下向きに延びたフックであり、板状部材をフック形状に成形したものを本体フレーム1へ溶接してある。
【0019】
回転板3は、長方形の板状部材の4つの角を面取りした形状をしており、その平面部の中心を軸として、本体フレーム1に対し回動可能に支持されている。回転板3の平面部の中心には、図3,4に示すように、貫通した支持孔3aが形成されており、横方向規制部材7と、スペーサ21を介して本体フレーム1と平行に配置されている。本体フレーム1、横方向支持部材7、スペーサ21には、貫通孔が形成され、これらの貫通孔と回転板3の支持孔3aを、ボルト22が貫通している(図1,4参照)。そして、ボルト22の、車体面1a側、即ち、回転板3側にナット24が締結され、反対の操作面1b側にナット25が締結されている。ナット24は、回転板3およびボルト22と溶接されて固定されており、ナット25も、ボルト22と溶接されている。図5は、回転板3を外した状態の固定治具Jの拡大斜視図である。図5に示すように、スペーサ21は、略円筒状に形成され、その下方の一部が内径と外径を繋ぐように切り欠かれて液抜き部21aが形成されている。この液抜き部21aにより、スペーサ21とボルト22の隙間に前処理液が入り込み、乾燥炉において前処理液が固着することが防止されている。
また、ナット25には、棒状部材からなる操作レバー4が溶接されている。このような構成により、操作レバー4、ナット25、ボルト22、ナット24、回転板3は、一体に接合されており、操作レバー4をボルト22の軸中心に回動させることで、回転板3が操作レバー4と一体に回動する(図3参照)。
さらに、操作レバー4と回転板3は、回転板3の長手方向が上下になっている時に、操作レバー4が左右方向、より詳しくは、車体面1a側から見て時計の3時方向になる関係で一体に接合されている(図2参照)。
なお、本体フレーム1とナット25との間に、ワッシャ8a、スプリングワッシャ26、ワッシャ8bが介設されているので、回転板3は、常に本体フレーム1側へ付勢されている。この付勢力により、固定治具Jを車体へ取り付けたときに、振動などにより操作レバー4が回動するのが防止され、また、固定治具Jを車体側へ付勢させて、固定治具Jがぐらつくのが防止される(図3参照)。
【0020】
本体フレーム1の操作面1b側で、操作レバー4の回動軸の下には、操作レバー4の回動範囲に入り込むように棒状のレバーストッパ5が溶接されている。操作レバー4は、操作面1b側から見て時計の9時(操作レバー4がこの向きの状態を以下、「固定前」という。)から6時(操作レバー4がこの向きの状態を以下「固定後」という。)の方向へ左回りに操作されるが、固定後、即ち下の方向まで回動されたところで、レバーストッパ5にぶつかって、それ以上の回動が規制される。
【0021】
操作レバー4が、固定前の状態において、回転板3は、上下に長手方向が位置するが、この向きにおいて、回転板3の左上端部は、矩形の切欠部3bを有し、これに伴い回転板3の右上端部は若干突出して回転係止部3cが形成されている。本体フレーム1の車体面1a側で、操作レバー4の回動軸の上には、切欠部3bの位置に合うように、棒状の回転板ストッパ6が溶接されている。したがって、回転板3は、回転係止部3cが回転板ストッパ6に係止されることで、それ以上車体面1a側から見て左回りに回転できないように規制される。逆に操作レバー4側から見ると、固定前の状態からさらに右回りに操作レバー4を回転できないように規制されている。
【0022】
さらに、回転板3の本体フレーム1側には、長手方向の対向する両辺に沿って棒状の固定挟持部3d,3dが溶接されている。固定挟持部3d,3dは、後記するボディ当接部10a,10bとの間で車体を構成する板材を挟み込んで、本体フレーム1を車体へ固定する(図4参照)。
【0023】
前記した横方向規制部材7は、矩形の板材の対向する両辺を若干量垂直に折り曲げて形成され、折り曲げられた規制部7a,7aが左右に位置するように本体フレーム1に溶接されている。2つの規制部7a,7aの外側面は、回転板3の短手方向の幅と略同じ位置に配置されている。そして、この外側面の幅は、後記する第2孔部Q2の左右方向の幅(図6における幅A)とほぼ同じか、若干狭い幅になっている。横方向規制部材7は、第2孔部Q2の中に入り込んで、車体と固定治具Jの左右方向の位置を決める(図4参照)。
【0024】
また、本体フレーム1の下端部および中央部付近には、左右方向に延びる棒状部材でボディ当接部材10a,10bが設けられている。ボディ当接部材10a,10bは、固定治具Jを車体へ固定するときに、車体に当接して、本体フレーム1と車体との距離を規定するとともに、本体フレーム1が前後のドア側へ横倒れすることを防止している。
【0025】
次に、ドアの保持機構について説明する。
ドアの保持機構は、本体フレーム1の車体面1a側に基端部が溶接され、先端部11bが車体面1aに対し垂直に屈曲されたドア位置決め部材11と、L字形の棒状部材である固定アーム12とから構成されている。また、ドアの保持機構は、ドアを大きく開いた状態で固定する部材として、コ字形の棒状部材である固定アーム19(図8,9参照)と、固定アーム19の基端部19aを挿入する筒状部17と、固定アーム19の位置を拘束するストッパ18が設けられている。
【0026】
ドア位置決め部材11は、基端部11aにおいて本体フレーム1に溶接され、その先端部11bをドアのインナパネルの内側、さらに詳しくはドアのウィンドウが配置される縁の部分に当接するように屈曲している。また、先端部11bは球状に形成されている。このため、先端部11bは、ドアに球の先で点接触し、塵が発生しにくく、ドアの形状に倣って正確に接触してドアの開度が正確に決まりやすい、また、ドアに傷をつけにくい。
【0027】
固定アーム12は、本体フレーム1の上面に溶接された箱部材13に回動可能に支持されている。箱部材13は、対向する一対の側面に、同一軸線上に貫通孔がそれぞれ形成されており、この2つの貫通孔に固定アーム12の回動軸部12aが挿通されることで固定アーム12が回動可能に支持されている。固定アーム12は、回動軸部12aの一端から水平方向にドアの上部へ近付くように延びてアーム部12bを形成し、ドアのウィンドウが組み付けられる位置の上から、下方へ向かって延びて係止部12cを形成する。固定アーム12は、作業のしやすさを考慮してドアのウィンドウが組み付けられる隙間より細い棒材が使用され、係止部12cには、これと同じ太さの棒材12dが、前記隙間の方向に沿って溶接されている。この係止部12c、棒材12dが、ドアのウィンドウの隙間に入り込み、ドアの開度を固定する。
【0028】
前記した回動軸部12aの他端には、回動軸部12aと同じ直径の棒材14がアーム部12bと逆の方向へ延びるように溶接されている。また、箱部材13の側面には、アーム部12bが水平になった状態から下へ回動しすぎないように、換言すれば、棒材14が上へ回動しすぎないように、棒材14の上側で当接する固定アームストッパ15が溶接されている。
【0029】
筒状部17は、本体フレーム1の一側面に溶接された筒状の部材で、内径の孔17aの軸線が上方を向くように配置されている。孔17aは、固定アーム19の基端部19aを挿入可能な内径を有している。
【0030】
固定アーム19は、コ字状の棒状部材で、基端部19aが前記した筒状部17aに挿入され、先端部19bがドアのウィンドウの隙間に入るようになっている。先端部19bは、ウィンドウの隙間の大きさに合わせて、同じ径の棒状部材が前記隙間の幅方向に溶接されている。
【0031】
ストッパ18は、本体フレーム1に溶接されたL字形の棒状部材である。ストッパ18は、基端部18aが水平な状態で本体フレーム1に溶接され、基端部18aに対し垂直に曲がった先端部18bが上方に延びるように配置されている。
【0032】
ストッパ18の先端部18cは、筒状部17の上端17bよりもおよそ固定アーム19の太さ以上高く配置されており、固定アーム19を筒状部17に挿通した状態で回転させると、固定アーム19の本体部19cがストッパ18に当たるようになっている。
なお、以上においては、右側のドアの固定治具について説明したが、左側のドアの固定治具の場合には、全ての部材を左右対称に構成すればよい。
【0033】
以上のようなドアの固定治具Jで車両のドアを固定する場合の作用について、図4から図7を参照しながら説明する。なお、図6は、車体の右側座席のセンタピラー付近を示した図であり、図7は、図6の車体においてドアを固定している状態を示す図である。図4においては、車体および回転板3の固定後の状態を示している。
【0034】
図6に示すように、固定治具Jを取り付ける車体の位置は、例えば、センタピラーSの内側面であり、センタピラーSの内側面に本体フレーム1の車体面1aを向けるようにして取り付ける。センタピラーSには、予め固定治具Jを取り付けるための第1孔部Q1および第2孔部Q2を形成させておく。第1孔部Q1は、係止部2の幅と同等の幅を有する矩形の孔であり、係止部2のフックを掛けることができるようになっている。第2孔部Q2は、回転板3が固定前(縦長)の状態で挿入することができる大きさの長円形である。第2孔部Q2の横幅Aは、横方向支持部材7の横幅とほぼ同じであり、かつ回転板3の長手方向の幅よりも狭くなっている。なお、第2孔部Q2が、特許請求の範囲にいう孔部に相当する。ドアDは、アウタパネルDOとインナパネルDIとから構成されている。ドアDのウィンドウが組み付けられる部分は、アウタパネルDOおよびインナパネルDIの縁がウィンドウに沿うように上方向に延びている。
【0035】
固定治具Jを車体へ取り付ける場合には、まず、操作レバー4を固定前、即ち左右方向にした状態にし、係止部2のフックを第1孔部Q1の下側の辺にかける。そして、そのまま回転板3を第2孔部Q2に挿入し、横方向支持部材7を第2孔部Q2の幅に合わせて挿入する。この操作の際、係止部2が第1孔部Q1にかかっていることで、本体フレーム1をセンタピラーS側へ近づければ、およそ回転部3と第2孔部Q2の位置が合っているので、容易かつ迅速に取付作業をすることができる。
【0036】
さらに、ボディ当接部材10a,10bがセンタピラーへ当たるまで本体フレーム1を車体(センタピラー)側へ押し当てる。この状態で、操作レバー4を反時計回りに90度、即ち上下方向にし、回転板3を回転させる。図4の2点鎖線で示すように、回転板3は、センタピラーS内で回動し、その長手方向が横(左右方向)になる。このとき、回転板3の固定挟持部3d,3dはセンタピラーSの内面に摺接し、ボディ当接部10a,10bとの間で車体をセンタピラーSの板材を挟み込んで、本体フレーム1を固定する。
【0037】
次に、固定アーム12を上げた状態で、ドアDを閉めると、ドア位置決め部材11の先端部11bに、前記したインナパネルDIの縁が点接触で当接し、ドアDの位置決めがなされる。
この状態で、固定アーム12を下ろすように回動させ、係止部12c、棒材12dをインナパネルDIとアウタパネルDOの間に形成された、ウィンドウが組み付けられる隙間B(図4参照)へ挿入する。この作業により、ドア位置決め部材11の先端部11bと、係止部12c、棒材12dとの間で、ドアDのインナパネルDIが挟持され、ドアDがわずかに開いた一定開度で固定される。
【0038】
ドアDの固定を解除する場合には、前記した固定の手順の逆を行えばよい。即ち、固定アーム12を上に回動させて係止部12cおよび棒材12dを隙間Bから抜き取り、さらに、操作アーム4を左回りに90度回転させて本体フレーム1をセンタピラーSから外せばよい。
【0039】
固定治具JをセンタピラーSへ固定している状態において、固定アーム12の回動機構部は、図4を見て明らかなように、2点鎖線で示したドアステップのエリアCよりも車内側に位置している。したがって、固定治具JでドアDを固定しまたその固定を解除する過程で、回動機構部から塗料が剥がれてドアステップへ落下することがない。
【0040】
ドアDを大きな開度で固定するときには、前記した作業と同じように、まず、センタピラーSへ固定治具Jを固定する。そして、図8,9に示すように、先端部19bをドアDのインナパネルDIとアウタパネルDOの間に形成されたウィンドウが組み付けられる隙間Bへ挿通する。その後、筒状部17から先端部18bを見て先端部18bの右側を通るように、固定アーム19を持ってきて、その基端部19aを筒状部17の孔17aに挿通する。基端部19aを筒状部に挿通すると同時にドア位置決め部材11とインナパネルDIが当接してドアDの開度が決まり、ドアDを固定する。
このように固定アーム19でドアDを固定する場合も、固定治具Jを固定する回動機構部は図9の2点鎖線で示したドアステップのエリアCよりも車内側に位置している。したがって、回動機構部から塗料が剥がれ落ちた場合でも、ドアステップに落ちることがない。
【0041】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されず適宜変更して実施することが可能である。例えば、前記実施形態において、各部材は溶接により接合することとしたが、溶接に限らず、接着剤などにより接合しても構わない。また、本実施形態では、固定治具Jで車両の前部座席のドアを固定する場合について説明したが、本発明は、車両の後部座席に適用することもできる。その場合には、前記実施形態と同様に、後部座席用のドアの車両後部、即ち後輪のタイヤハウス上部に位置するインナパネルに固定治具を取り付け、その固定治具の固定アームの回動機構部を後部ドアのドアステップよりも車内側に配置すればよい。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明によれば、固定アームの回動機構部がドアステップより車内側に配置されているので、回動機構部から落ちた塵がドアステップに付着することが無く、これを原因とする塗装不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るドアの固定治具の斜視図である。
【図2】実施形態に係るドアの固定治具の正面図である。
【図3】実施形態に係るドアの固定治具の左側面図である。
【図4】実施形態に係るドアの固定治具の平面図である。
【図5】スペーサ21の拡大斜視図である。
【図6】車体の右側座席のセンタピラー付近を示す図である。
【図7】図6の車体においてドアを固定している状態を示す図である。
【図8】ドアを大きく開いて固定している状態を示す斜視図である。
【図9】ドアを大きく開いて固定している状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 本体フレーム
2 係止部
3 回転板
4 操作アーム
12 固定アーム
12c 係止部
12d 棒材
D ドア
DI インナパネル
DO アウタパネル
Q1 第1孔部
Q2 第2孔部
S センタピラー
Claims (4)
- 本体部と、前記本体部を車体に固定する固定機構と、前記本体部に固定され、ドアのインナパネルに当接してドアの開度を規定するドア位置決め部材と、前記本体部に対し回動可能に支持され、前記ドア位置決め部材が前記ドアの開度を決めている状態で、前記ドアの開度を固定する固定アームと、を備え、前記本体部が前記固定アームを回動可能に支持する回動機構部が、車体のドアステップよりも車内側に配置されるように構成したことを特徴とするドアの固定治具。
- 前記固定機構は、前記車体に形成された孔部に挿入され、前記本体部に対し回動可能な回転板と、前記回転板と一体に形成され、前記回転板を回動させるための操作レバーとで構成され、前記回転板は、前記孔部に挿入された状態で回動されることで、前記本体部と回転板の間に前記車体を構成する部材を挟み込んで前記本体部を固定することを特徴とする請求項1に記載のドアの固定治具。
- 前記固定アームは、略水平な軸回りに回動するように前記本体部に固定され、ドアのウィンドウが組み付けられる隙間に前記固定アームの先端が挿入されることで、前記ドアを固定するように構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のドアの固定治具。
- 固定アームは棒材を曲げてなり、前記固定アームの先端部は、前記隙間に沿って、同じ直径の棒材が溶接されて構成されていることを特徴とする請求項3に記載のドアの固定治具。
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