JP2004109433A - 照明装置および写真撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影に最適な照明環境を提供することのできる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置100は、写真撮影装置の撮影スペースの、被写体の上方の天井面に取付可能である。照明装置100は、1以上のフラッシュ110を備え、カメラ21のシャッタタイミングに同期して照明を行なう。さらに照明装置100は、遮光板120aおよび遮光板120bを備えることを特徴とする。遮光板120aは、フラッシュ110から照射される光が直接カメラ21に入射することを遮り、遮光板120bは、フラッシュ110から照射される光が背景カーテン5に直接照射されることを遮る。
【選択図】 図5
【解決手段】照明装置100は、写真撮影装置の撮影スペースの、被写体の上方の天井面に取付可能である。照明装置100は、1以上のフラッシュ110を備え、カメラ21のシャッタタイミングに同期して照明を行なう。さらに照明装置100は、遮光板120aおよび遮光板120bを備えることを特徴とする。遮光板120aは、フラッシュ110から照射される光が直接カメラ21に入射することを遮り、遮光板120bは、フラッシュ110から照射される光が背景カーテン5に直接照射されることを遮る。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は照明装置および写真撮影装置に関し、特に、撮影に最適な照明環境を提供することのできる照明装置および写真撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
写真撮影装置においては、被写体を撮影するときの照明環境(ライティング)の設計が重要な要素となる。
【0003】
例えば、被写体の先方より光を照射する場合においては、反射板を用いて被写体に直接照射しないような工夫や、拡散板を用いて照射される光を柔らかくするなどの手法が用いられている。
【0004】
具体的には、特許文献1には、被写体の頭部斜め前方上に、反射光がレフ板を介して被写体に照射されるようフラッシュを配置する画像撮影装置が開示されている。また、特許文献2には、被写体の背後から光を照射する写真シール作成機が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−232749号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−75154号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されているような、被写体の前方より光を照射する場合においては、全身撮影を行なうときなど、写真撮影装置内の中央もしくは後方に被写体が位置する場合に、照明装置から離れてしまうため被写体に十分な光が届かないという問題がある。
【0008】
また、特許文献2に開示されているような、被写体の背後や床面から光を照射する場合には、被写体に直接照射光が当たり、被写体の一部が極端に光ってしまう、いわゆる「てかり」が発生し、美しい写真を得られないという問題がある。
【0009】
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであって、撮影に最適な照明環境を提供することのできる照明装置および写真撮影装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、照明装置は、写真撮影装置に取付可能な照明装置であって、写真撮影装置の撮影スペースの上面であって、被写体の上方向の面に取付けられる取付手段と、光源から被写体に対する直接の照射を遮る第1の遮光を行なう遮光手段とを備える。
【0011】
また、上述の遮光手段は、光源から、被写体を撮影する撮影手段に対する直接の照射を遮る第2の遮光をさらに行なうことが望ましい。
【0012】
また、上述の遮光手段は、光源から、被写体の背後に位置する面に対する直接の照射を遮る第3の遮光をさらに行なうことが望ましい。
【0013】
また、上述の遮光手段は、光を透過しない素材で形成される遮光板であって、遮光板の光源側の面は、光源から照射される光を反射することが望ましい。
【0014】
また、上述の遮光手段の位置または取付け方向が可変であることが望ましい。本発明の他の局面に従うと、写真撮影装置は、撮影スペースの上面であって、被写体の上方向の面に照明装置を備える写真撮影装置であって、被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段における撮影と同期して照明装置の光源から光を照射させる照明手段とを備え、照明装置は、光源から被写体に対する直接の照射を遮る第1の遮光を行なう遮光手段を備える。
【0015】
また、照明装置の遮光手段は、光源から撮影手段に対する直接の照射を遮る第2の遮光をさらに行なうことが望ましい。
【0016】
また、照明装置の遮光手段は、光源から、被写体の背後に位置する面に対する直接の照射を遮る第3の遮光をさらに行なうことが望ましい。
【0017】
また、写真撮影装置は、照明装置の遮光手段の位置を制御する位置制御手段をさらに備えることが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0019】
図1は、本実施の形態における写真撮影装置である、写真自動販売機の外観の具体例を示す図である。図1を参照して、本実施の形態における写真自動販売機は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと言う)101(図3参照)、プリンタ12、および制御部102(基盤)(図3参照)などの各種機器類を納める筐体1と、筐体1と共に撮影ブース4を形成するパネル2と、フレーム材3とを含む。
【0020】
このような写真自動販売機において、被写体であるユーザ15は、筐体1、パネル2およびフレーム材3にて構成される撮影スペースである撮影ブース4内に入り、筐体1に相対する向きで撮影を行なう。なお、以降の説明において、便宜上、筐体1の紙面に対して左側の面(ユーザ15から遠い側の面)を背面とする。また、筐体1の紙面に対して右側の面(ユーザ15が相対する面)を正面とする。また、本実施の形態においては、被写体がユーザ15であるものとして説明を行なうが、被写体はユーザ15に限定されず、その他の物体であっても構わない。また、被写体であるユーザ15は、図1においては、1人であるものとして示されているが、複数であっても構わない。
【0021】
上述のパネル2が木製である場合には、左側面(図1の手前側)、右側面(図1の奥)、背面(図1の右側)、および天井面(図1の上側)等に大きく分割されている。さらに、背面のパネル2は大きいことから、上下または左右に2枚に分割されている場合がある。また、撮影ブース4の内部となるパネル2の裏面は、照明の反射による間接光を目的とする場合は白色、逆に光を吸収させたい時は黒色、クロマキー合成を行なう目的の時は青色等の色彩が施される。すなわち、パネル2の裏面の色は、当該写真自動販売機がどのような撮影を行なうかによって、設計開発時に適宜選ばれる。また、パネル2は、布またはビニル材で代替することもでき、その場合には、フレーム材3にたるみなく張られた状態で固定され備えられる。
【0022】
プリンタ12は、撮影された画像を紙やシールや金属やプラスティック等の印刷媒体に印刷するためのプリンタであって、昇華型プリンタやサーモオートクローム方式(光定着型直接感熱記録方式)等のプリンタが一般的である。なお、本実施の形態においては、プリンタ12でシールが印刷されるものとして説明を行なうが、印刷媒体はシールに限定されず、上に示す他の印刷媒体であっても同様の処理が実行される。
【0023】
さらに、撮影ブース4内には背景カーテン5が配備され、撮影時の背景として用いられる。背景の色によって、被写体の写り方、特に色調が変わってくるため、様々な色、柄のカーテンが複数枚用意されている。また、背景カーテン5が備えられていなくても構わない。さらに、背景カーテン5は、巻上げ式、引出し方式等、ユーザ15の操作によりセットされてもよいし、操作部24(図2参照)等を操作することで自動でセットされてもよい。また、背景カーテン5は、様々な種類が配備されることで、撮影における遊びの要素ともなり得る。
【0024】
また、ユーザ15が撮影ブース4内に出入りできるように、当該写真自動販売機の側面は開けられているが、撮影が妨げられないよう、また外部光を遮断するためなどの理由で、その側面にサイドカーテン6を備える。なお、撮影ブース4への出入が一方の側面のみである場合には、その側面にのみサイドカーテン6が備えられていてもよい。また、両側面から出入できる場合には、両側面にサイドカーテン6が備えられていてもよい。ユーザ15は、撮影を行なう際には、このサイドカーテン6を開けて撮影ブース4に入り、撮影時はサイドカーテン6を閉める。なお、サイドカーテン6の裏面(撮影ブース4側)の色等は、背景カーテン5やパネル2内面と同様の理由で適宜選ばれる。
【0025】
さらに写真自動販売機の外側には、メインポスター7と、バックドア8と、プリント取出口9とが備えられる。
【0026】
バックドア8は、筐体1の背面に備えられるドアであって、バックドア8を開けることで筐体1の内部のメンテナンスを行なうことができる。なお、通常は、錠が掛けられており、いたずら等が防止されている。
【0027】
プリント取出口9は、筐体1の側面に備えられ、箱型の形状を奏している。プリンタ12でプリントされた写真が排出され、ここに落とされる。そして、ユーザ15は、プリント取出口9よりプリントされた写真を取出す。なお、プリント取出口9付近には印刷中LED(Light Emitting Diode)10および印刷エラーLED11とが備えられ、それらが点灯あるいは点滅することによって、ユーザ15は、印刷中であるという状態、あるいは印刷中に用紙切れ、インク切れ、用紙詰まり、メカニカルエラーなどのエラーが発生しているという状態を知ることができる。
【0028】
メインポスター7は、当該写真自動販売機の商品名や製造メーカーや商品イメージ等を広告するためのポスターであって、当該写真自動販売機の最も目立つ位置に備えられる。
【0029】
さらに、図2に、上述の筐体1を正面(撮影ブース4内方向)から見た具体例を示す。
【0030】
図2を参照して、筐体1の正面、すなわち被写体であるユーザ15と相対する面には、上部カメラ21aと下部カメラ21bと、モニタ22と、デモンストレーション(以下、「デモ」と略す)音声や、BGM、操作方法などのアナウンスを出力するスピーカ23と、デモ画面や撮影中の操作手順、ユーザ15へのアナウンスなどを表示する操作用のディスプレイであって、タブレットペン14を用いた情報入力を受付ける入力用のディスプレイでもあるタブレットディスプレイ13と、対価である硬貨を投入するためのコイン投入口26と、前面のメンテナンス等を行なうためのドアであって、錠27によって施錠されているフロントドア28とが備えられる。
【0031】
上部カメラ21aと下部カメラ21bからなるカメラ21としては、デジタルカメラが用いられる。一般的なデジタルカメラで設定できる項目(たとえばシャッタスピード、絞り値、露出補正、ホワイトバランスなど)の変更や、撮影タイミングは、PC101(図3参照)から指示される。
【0032】
また、上述のタブレットディスプレイ13は、筐体1の正面(ユーザ15の正面)に備えられるディスプレイであって、撮影後の画像を表示する。また、ユーザ15より、その画像に対してタブレットペン14を用いた編集入力(らくがき)を受付ける。なお、タブレットペン14は、ペン形状の入力装置であって、タブレットディスプレイ13にタッチすることで、背景、スタンプ、フレームなどの画像や文字の入力、または使用する項目(ボタン)の選択、操作の選択などの入力をすることができる。タブレットペン14は、1つのみ備えられてもよいし、図2に示されるように複数のユーザ15で編集入力が可能なよう、複数備えられていてもよい。
【0033】
また、筐体1の側面右には、上部照明ボックス18aと下部照明ボックス18bとからなる照明ボックス18が備えられる。照明ボックス18は、その内部に、常時点灯している蛍光灯等の照明装置30を備える。さらに、効果的な照明を行なうために、その内部に複数の蛍光灯等の照明装置30が備えられることが望ましい。
【0034】
さらに、筐体1の上面には、筐体1内部の熱を逃がすためのファンや、外部装置への画像の配信、リモートメンテナンスなどの、外部装置との通信を行なうときにケーブルを差込むためのLAN(Local Area Network)ケーブル差込口等がさらに備えられていることが好ましい。なお、このようなファンは、筐体1内部の熱を逃がす目的で備えられるものであるため、筐体1の上面に限定されず、熱を発生しやすい機器類の近傍等の他の場所に備えられても、また複数備えられても構わない。また、LANケーブル差込口が備えられる位置も、ケーブルの配線の取回しが容易な位置であれば筐体1の上面に限定されない。
【0035】
次に、図3に、本実施の形態における写真自動販売機の機能ブロック図を示し、写真自動販売機の機能について説明する。
【0036】
図3を参照して、写真自動販売機は、当該写真自動販売機を動作させるためのPC101と、基板から構成され動作中のPC101からの指示を受付けて接続されている各種装置を制御する制御部102とを備える。
【0037】
さらに、上述のPC101は、PC101の制御を行なう演算装置であるCPU(Central Processing Unit)と、装置を動作させるためのプログラムおよびプログラムで必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影された画像や撮影画像に対して入力した編集画像などの各種画像などを記憶する記憶装置と、プログラムの一時的な作業領域ともなるメモリと、カメラ21、プリンタ12、タブレットディスプレイ13などの周辺機器を制御するためのソフトウェアであるドライバと、LANケーブルを介して外部機器と接続された場合に通信を行なう通信部とを含む。なお、PC101は、電源スイッチ29が押され、当該写真自動販売機に電源プラグより電源が投入されると、上記プログラムが起動されて動作する。
【0038】
また、写真自動販売機は、電源を必要とするモニタ22、スピーカ23、および照明装置30などの電源系統を制御する電源制御部103を備え、外部からそれらの装置に対する電源の電圧を安定させるよう制御する。さらに、そのような電源の投入および切断は、電源スイッチ29を押すことで行なわれる。しかし、電源切断によりPC101で動作しているプログラムを強制的に終了させることは、動作を不安定にさせる原因となる。そのため、電源が落とされても、しばらくはUPS(Uninterrupted Power Supply)104が電源をバックアップし、PC101に停電信号を送信する。その間に、PC101はプログラムの終了の手続きを行ない、プログラムを正常に終了させることができる。
【0039】
上述の制御部102は、サービスパネル105から制御信号を受付ける。サービスパネル105は、投入されたコインの枚数をカウントするコインカウンタ、印刷されたプリントの枚数をカウントするプリントカウンタ、スピーカ23から出力する音声のボリューム、テストモードを行なうためのテストボタン、コインを投入しなくても装置が利用できるようにするためのサービスボタン等を備えるパネルであって、当該写真自動販売機の設置者が各種設定やメンテナンスの操作を行なう際に用いる。また、本実施の形態における写真自動販売機において、タブレットディスプレイ13を選択的に設置する場合には、その設置箇所の入力も、上述のテストモードで行なうことができる。
【0040】
また、制御部102は、操作部24、サービスパネル105、コイン制御部107からの信号を受付けPC101に通知したり、逆に、PC101からの制御信号(指示コマンドなど)によりサービスパネル105、フラッシュ制御部106、フラッシュ31、コイン制御部107、印刷中LED10、印刷エラーLED11を制御したりする。
【0041】
コイン制御部107では、コイン投入口26に投入されたコインの正当性を検出し、制御部102にコインが投入された信号を送る。逆に、コイン投入を禁止するときは、コイン制御部107は制御部102からの信号によりコイン投入口をブロックすることができる。
【0042】
サービスパネル105では、テストボタン、サービスボタンが押下された信号を制御部102に送る。逆に、制御部102からの信号により、コインカウンタ、プリントカウンタを動作させる(例えばカウンタを1インクリメントする)。また、PC101から出力される音声を、サービスパネル105上のボリュームにより制御部102を介してスピーカ23への出力を制御する。
【0043】
操作部24では、操作部24での入力信号を制御部102に送る。入力信号はPC101に送信され、PC101では、操作内容に応じた処理が行なわれる。
【0044】
さらに、プリンタ12の状態がPC101に通知され、PC101は、その状態に応じて制御部102に信号を送出する。その信号によって、印刷中LED10または印刷エラーLED11が点灯または点滅する。
【0045】
なお、言うまでもなく、写真自動販売機の形態は、図1〜図3に示される具体例に限定されるものではない。すなわち、図1〜図3に記載されない他の機能が備えられていてもよいし、図1〜図3に記載されている機能の必ずしも全てが備えられていなくても構わない。例えば、プリンタ12は写真自動販売機に含まれていなくてもよく、その場合、写真自動販売機は、LAN(Local Area Network)等の専用回線や無線通信等を介して印刷制御信号をプリンタ12に出力するものとする。
【0046】
次に、図4のフローチャートを用いて、本実施の形態における写真自動販売機での処理について説明する。図4のフローチャートに示される処理は、PC101のCPUが、記憶装置に記憶されるプログラムをメモリに読出して実行することによって実現される。
【0047】
まず、当該写真自動販売機に備わる電源スイッチ29が投入されると、各種装置の電源が投入される。すると、PC101の記憶装置に格納された動作プログラムが起動する。PC101は、各種装置が正常に接続されているかチェックし、初期化が必要な装置に対しては初期化を行なう。その後、当該写真自動販売機の利用を促すタイトルデモをタブレットディスプレイ13に表示し、同時に音声をスピーカ23から出力する(S100)。
【0048】
タイトルデモが表示されている状態で、コイン投入口26において、当該写真自動販売機を利用するのためのコインの投入を受付ける(S110)。なお、上述のコインの受付けに替えて、タイトルデモ表示中にテストボタンを押下することによって、当該写真自動販売機のメンテナンスを行なうためのテストモードが起動する。
【0049】
テストモードは、当該写真自動販売機の設置者が操作するためのモードであり、当該写真自動販売機の利用状況の確認(たとえばコイン投入数など)や、カメラ21、プリンタ12など周辺機器の調整ができる。
【0050】
ここで当該写真自動販売機の設置者とは、当該写真自動販売機を設置し営業を行なっている店舗等の経営者、管理者、および従業員であり、営業中に、利用者に対応できる者である。
【0051】
ステップS110で受付けたコインは、コイン制御部107において正当性や枚数等が検知される。そして、正常にコインを受付けるとプレイが開始される。
【0052】
まず、当該写真自動販売機における処理(プレイ)は、撮影から始まる。始めに、カメラ21が取得する画像を、モニタ22にリアルタイムに表示する。ユーザ15は、モニタ22に表示される画像を見ながら、好みの表情やポーズをとることができる。なお、ここでは、カメラ21が取得した画像をそのままモニタ22に表示しても構わないし、左右に反転処理して表示しても構わない。左右に反転処理して表示した場合、ユーザ15の姿を鏡に写す方向と同じ方向でモニタ22に表示することができる。そのため、ユーザ15は、モニタ22を見ながら好みの表情やポーズをとることが容易になる。
【0053】
次に、撮影方法に複数のモードがある場合は、その選択肢を操作ディスプレイ25に提示し、操作部24のボタン等で好みの撮影モードをユーザ15から受付ける(S120)。そして、選択された撮影モードで撮影を開始する(S130)。
【0054】
また、ここでは、撮影モードだけでなく、ユーザ15は、タブレットディスプレイ13に表示される操作画面およびスピーカ23から流れる音声に従って、背景カーテン5を選択したり、カメラ21を好みの位置に移動させたり、カメラ21の向きを回転調整したりできる。これらの指示は、タブレットディスプレイ13や、タブレット14による入力等で受付ける。さらに、カメラ21の近傍等にカメラ21の向きやズーム等の指示を行なうボタン等が備えられる場合には、それによってカメラ21の向きやズーム等の指示を受付ける。そして、受付けた撮影モードや背景カーテン5等で撮影を行なう。
【0055】
撮影は、時間経過と共に「3.2.1」などのカウントダウンをタブレットディスプレイ13あるいはスピーカ23に出力して自動で行なうことができる。また、カメラ21の近傍に設けられた撮影ボタン(図示せず)を押下することで行なってもよい。
【0056】
撮影は、PC101からカメラ21に撮影信号が送信されることでシャッタが切られ、実行される。ステップS130では、このような撮影を所定回数繰返し行なう。
【0057】
撮影が終了すると、撮影した画像をタブレットディスプレイ13に全て表示する。そして、その中からユーザ15が気に入った画像をタブレットペン14でタッチされることによって受付ける(S140)。
【0058】
ユーザ15からの選択を受付けると、選択された画像をタブレットディスプレイ13に表示する。そして、さらに、撮影画像自体の明るさ調整(ハイキー調整)、回転等の画像処理を行なう画面が表示され、ユーザ15の好みにより撮影した画像を調整または加工することができる。
【0059】
次に、選択された撮影画像に対して、ユーザ15からタブレットペン14により編集入力を受付ける(S150)。
【0060】
編集入力中、タブレットディスプレイ13に、撮影された画像と入力する画像とを切替えるためのボタンや、画像を切替えて編集を行なうための「背景」「フレーム」「ペン」「スタンプ」「消しゴム」「やり直し」などのボタンを表示する。ユーザ15は、これらのボタンをタブレットペン14で押すことで使用するツールを選択する。さらに、色、柄等を選択した後、表示された画像上で編集入力を行なう。編集中には、編集入力された画像と撮影された画像との画像合成をリアルタイムに実行し、タブレットディスプレイ13に表示する。
【0061】
編集入力時間は、予め設定されている。そして、タブレットディスプレイ13上に残り時間を表示し、カウントダウンを行なう。残り時間が0になると編集入力が終了する。または、画面に用意された「終了」ボタンを押すことで強制的に終了させることもできる。
【0062】
編集入力が終了すると、合成された画像をタブレットディスプレイ13に表示する。そして、ユーザ15から、シール等の印刷媒体に印刷する画像の選択を受付ける(S160)。また、編集入力に失敗した画像などを印刷しないような選択を受付けることもできる。
【0063】
そして、選択された画像の枚数に応じて、予め決められた複数の印刷レイアウトをタブレットディスプレイ13に表示し、ユーザ15の選択を受付ける(S170)。
【0064】
印刷する画像の選択と印刷レイアウトの選択とを受付けると、プリンタ12に、印刷画像データと印刷レイアウトデータとを含む印刷制御信号を出力する。さらに、ユーザ15をプリンタ12の前に誘導するアナウンス(たとえば「シールは左から出るよ!」)を表示する。そして、プリンタ12で印刷を実行し(S180)、プリント取出口9よりユーザ15に提供する(S190)。
【0065】
以上の処理が、1組のユーザ15が本実施の形態の写真自動販売機で行なうプレイである。そして、上述の処理を終了すると、次にコインが投入されるまで、再度タイトルデモをタブレットディスプレイ13およびスピーカ23から出力する。
【0066】
本実施の形態においては、このような写真自動販売機に、さらに着脱可能な照明装置100が備えられることを特徴とする。図5に、照明装置100が設置された写真自動販売機の具体例を示す。
【0067】
図5を参照して、本実施の形態において写真自動販売機に設置される照明装置100は、写真自動販売機の撮影ブース4内であって、被写体であるユーザ15の上方の、天井面のパネル2に設置される。
【0068】
照明装置100は、1以上のフラッシュ110を備え、筐体1の電源制御部103から電源ケーブルによって電源の供給を受ける。また、カメラ21から、同期信号ケーブルによって、シャッタタイミングの同期信号を受取る。このため、照明装置100は、カメラ21のシャッタタイミングに同期して、フラッシュ110によって照明を行なう。すなわち、上述のステップS130における撮影タイミングに、フラッシュ110による照明が行なわれる。フラッシュ110は、上向きに照射されるように設置されることが好ましい。
【0069】
また、図5のように、照明装置100から伸びる1本の同期信号ケーブルが、上部カメラ21aと下部カメラbとに分岐するように接続されているため、上記いずれのカメラによる撮影でも、シャッタタイミングに同期して照明装置100で照明が行なわれて撮影を行なうことができる。
【0070】
さらに図5を参照して、照明装置100は、遮光板120aおよび遮光板120bを備えることを特徴とする。遮光板120aは、フラッシュ110から照射される光が直接カメラ21に入射することを遮るものであり、遮光板120bは、フラッシュ110から照射される光が背景カーテン5に直接照射されることを遮るものである。なお、当該写真撮影装置に背景カーテン5が備えられていない場合には、遮光板120bは、フラッシュ110から照射される光が、被写体であるユーザ15の背後に位置するパネル2に直接照射されることを遮る。
【0071】
さらに図6を用いて、照明装置100の構成について詳細な説明を行なう。図6は、照明装置100を斜め上方向から見下ろした概略図である。
【0072】
図6を参照して、照明装置100は、天板131と底板132と4枚の側板133とからなる箱形状の照明部分と、2枚の遮光板120とから構成される。箱形状の照明部分の内部には、1以上のフラッシュ110が格納され、同期信号ケーブルを介して得る同期信号によってカメラ21と同期して照明する。
【0073】
フラッシュ110については、一般的に市販されているフラッシュ管を用いて構成されるものであるため、ここでの詳細な説明は行なわない。
【0074】
天板131および底板132は、光を透過しない素材で形成される板であって、その照明部分の内側の面は光を反射する機能を備える。このような機能を容易に実現するため、天板131および底板132の照明部分の内側の面には、白色の色彩が施されていることが好ましい。あるいは、天板131および底板132の照明部分の内側の面の表面が光を反射する形状であってもよい。
【0075】
なお、底板132の照明部分の外側の面は、撮影ブース4に面するため、天井面のパネル2と同じ色彩が施されていることが好ましい。
【0076】
側板133は、光を透過する素材で形成される板であって、半透明のアクリル等からなる板であることが好ましい。また、自然な色合いの光で照明を行なうため、側板133の色は乳白色であることが好ましい。
【0077】
さらに、乳白色であって半透明のアクリル板である側板133の厚みを変えることで、フラッシュ110から撮影ブース4内に照射される光の光量を調節することができる。そのため、複数の厚みの乳白色であって半透明のアクリル板である側板133を備え、所望する光量となるアクリル板を側板133とすることができる。所望の光量となるアクリル板の選択は、当該照明装置100を写真自動販売機に設置する設置者等によって選択されてもよいし、撮影を行なうユーザ15によって選択されてもよい。
【0078】
遮光板120は、光を透過しない素材で形成される板であって、その照明部分側の面は光を反射する機能を備える。すなわち、上述のように、遮光板120の照明部分側の面には白色の色彩が施されていることが好ましい。あるいは、遮光板120の照明部分側の面の表面が光を反射する形状であってもよい。
【0079】
さらに、図5および図6に示すように、遮光板120aはフラッシュ110から照射される光が直接カメラ21に入射することを遮る位置に備えられ、遮光板120bはフラッシュ110から照射される光が背景カーテン5に直接照射されることを遮る位置に備えられる。具体的には、遮光板120は、照明部分の前後の側板120に、水平面から30°程度の角度をもって接合されていることが好ましい。
【0080】
さらに図6を参照して、照明装置100は、遮光板120の端部に4つの取付部140を備える。取付部140は、照明装置100を写真自動販売機の天井面のパネル2に取付けるためのものであり、これを備えることによって照明装置100が写真自動販売機のパネル2に着脱可能となる。具体的には、天井面のパネル2と平行な金属性の板等が該当し、ボルト等を用いてパネル2と接合することで、照明装置100をパネル2に取付けることを可能とする。また、パネル2が金属性である場合には、取付部140は、磁力を用いた着脱手段であっても構わない。
【0081】
また、図7に、照明装置100の構成の第2の具体例を示す。図7を参照して、第2の具体例においては、照明装置100は、側板133と遮光板120との接合部分を中心軸として、遮光板120を水平面から側板133までの任意の角度まで回転移動させる遮光板可動装置150を備える。遮光板可動装置150は、具体的にはトルクモータ等を用いて、側板133と遮光板120との接合部分を中心として、遮光板120を水平面から任意の角度まで回転移動させる。
【0082】
また、遮光板可動装置150は、遮光板120を上下に可動とするための遮光板可動装置150を備えてもよい。この場合の遮光板可動装置150は、具体的にはモータ等を用いて、遮光板120を側板133上に備えられるレール(図示せず)に沿って上下に移動させる。なお、この場合には、遮光板可動装置150は、遮光板120の移動に伴なって遮光板120より下(撮影ブース4側)となる側板133に、遮光手段を施す機能を備えることが好ましい。なぜなら、遮光板120が上に移動することで、それより下に位置する側板133からは、フラッシュ110より照射される光が直接撮影ブース4に入射し、被写体であるユーザ5を照射してしまう可能性があるからである。具体的には、遮光板可動装置150は、遮光板120の上方向への移動に伴なって遮光板120より下となる側板133に、自動的に遮光フィルム等を密着させ、遮光板120の下方向への移動に伴なって、密着させた遮光フィルム等を巻取る方法等が考えられる。
【0083】
この場合、遮光板可動装置150にはPC101からの制御信号を伝えるためのケーブル(図示せず)が接続され、遮光板可動装置150による遮光板120の移動がPC101によって制御される。写真自動販売機では、タブレットディスプレイ13等でユーザ15から遮光板120の位置の指示を受付けると、PC101から遮光板可動装置150に対して制御信号を出力する。
【0084】
なお、図7に示される照明装置100の第2の具体例においては、遮光板120は連続的に回転移動が可能であってもよい。このような場合、ユーザ15は、タブレットディスプレイ13上にて、タブレットペン14用いて、「もう少し狭く」や「もう少し広げて」等を選択することで遮光板120の水平面からの角度を調整し、決定できる。また、遮光板120は予め設定されている段階的な固定角度に回転移動が可能であってもよい。この場合、ユーザ15は、タブレットディスプレイ13上にて、タブレットペン14用いて、角度の程度を選択することで遮光板120の位置を決定してもよい。
【0085】
さらにこの場合、取付部140は、図7に示すように照明部分に備えられる。言うまでもなく、照明装置100が図6に示される構成の場合に、取付部140が照明部分に備えられても構わない。また、取付部140の長さが可変であっても構わない。具体的には、取付部140がスライド式の構成であることで実現できる。このような取付部140を備えることで、照明装置100は、撮影ブース4の天井部のパネル2からの距離を調節することが可能になる。
【0086】
このような照明装置100を備えることで、写真自動販売機においては、撮影時に撮影ブース4内をまんべんなく照明することが可能となる。そのため、被写体であるユーザ15が、撮影ブース4内のどこに位置しても、撮影時の光のバランスが均一になり、最適な照明環境を提供することができる。
【0087】
また、本実施の形態における照明装置100は、図8に示すように、被写体であるユーザ15に直接光を照射せず、間接光で照明する。そのため、被写体の一部が極端に照明されるいわゆる「てかり」が発生するということもなく、当たりの柔らかな、自然な光で撮影を行なうことができる。
【0088】
さらに、本実施の形態における照明装置100がカメラ21側に遮光板120aを備えることで、図8に示すように、フラッシュ110からカメラ21への照射光の直接の入射を遮ることができ、最適な照明環境を提供することができる。
【0089】
また、本実施の形態における照明装置100が背景カーテン5側に遮光板120bを備えることで、図8に示すように、フラッシュ110から背景カーテン5あるいは被写体であるユーザ15の背後に位置する面への照射光の直接の入射を遮ることができ、最適な照明環境を提供することができる。このことは、特に、背景カーテン5あるいは被写体であるユーザ15の背後に位置する面にクロマキー合成を目的とした青色が施されている場合等に有効である。
【0090】
さらに、照明装置100が図7に示すような第2の具体例の場合には、遮光板120の位置をユーザ15が調整可能であるので、撮影時の照明の光量をユーザ15が好みに応じて調整することが可能である。
【0091】
なお、上述の例では、照明装置100が遮光板120aと遮光板120bとの2つの遮光板120を備えている例を示しているが、言うまでもなく、側面側にも遮光板120を備えていても構わない。また、照明装置100の照明部分は、箱形状に限定されず、ドーム型形状等のその他の形状であっても構わない。
【0092】
また、このような照明装置100が、写真自動販売機等の写真撮影装置に取付可能であることより、すでにある写真撮影装置に取付け、最適な照明環境を提供することができる。
【0093】
すでに店舗等に設置されている写真撮影装置が蛍光灯などの照明装置を用いたものである場合には、フラッシュ用の閃光装置を新たに設けることは困難である。特に、筐体1内部に増設することは、筐体1内部の構造やスペースがない等の理由で困難である。それに対して本実施の形態における照明装置100は、撮影ブース4内部の天井部に設置する構成であるため、蛍光灯だけのような従来の写真撮影装置であっても、後から容易に取付けることができる。
【0094】
このことにより、最適な照明環境での撮影をユーザに提供でき、ユーザの満足度を各段に向上させることができる。さらに、ユーザの利用頻度が低下している写真撮影装置の売上も向上させることができる。
【0095】
さらに、上述の写真自動販売機の制御方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0096】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0097】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における写真撮影装置である、写真自動販売機の外観の具体例を示す図である。
【図2】筐体1を正面(撮影ブース4内方向)から見た具体例を示す図である。
【図3】本実施の形態における写真自動販売機の機能ブロック図である。
【図4】本実施の形態における写真自動販売機での処理を示すフローチャートである。
【図5】照明装置100が設置された写真自動販売機の具体例を示す図である。
【図6】照明装置100の第1の具体例を示す図である。
【図7】照明装置100の第2の具体例を示す図である。
【図8】照明装置100による照明の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 筐体、2 パネル、3 フレーム材、4 撮影ブース、5 背景カーテン、6 サイドカーテン、7 メインポスター、8 バックドア、9 プリント取出口、10 印刷中LED、11 印刷エラーLED、12 プリンタ、13 タブレットディスプレイ、14 タブレットペン、15 ユーザ、18,18a,18b 照明ボックス、21,21a,21b カメラ、22 モニタ、23スピーカ、26 コイン投入口、27 錠、28 フロントドア、29 電源スイッチ、30 照明装置、100 照明装置、101 PC、102 制御部、103 電源制御部、104 UPS、105 サービスパネル、106 フラッシュ制御部、107 コイン制御部、110 フラッシュ、120 遮光板、131 天板、132 底板、133 側板、140 取付部、150 遮光板可動装置。
【発明の属する技術分野】
この発明は照明装置および写真撮影装置に関し、特に、撮影に最適な照明環境を提供することのできる照明装置および写真撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
写真撮影装置においては、被写体を撮影するときの照明環境(ライティング)の設計が重要な要素となる。
【0003】
例えば、被写体の先方より光を照射する場合においては、反射板を用いて被写体に直接照射しないような工夫や、拡散板を用いて照射される光を柔らかくするなどの手法が用いられている。
【0004】
具体的には、特許文献1には、被写体の頭部斜め前方上に、反射光がレフ板を介して被写体に照射されるようフラッシュを配置する画像撮影装置が開示されている。また、特許文献2には、被写体の背後から光を照射する写真シール作成機が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−232749号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−75154号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されているような、被写体の前方より光を照射する場合においては、全身撮影を行なうときなど、写真撮影装置内の中央もしくは後方に被写体が位置する場合に、照明装置から離れてしまうため被写体に十分な光が届かないという問題がある。
【0008】
また、特許文献2に開示されているような、被写体の背後や床面から光を照射する場合には、被写体に直接照射光が当たり、被写体の一部が極端に光ってしまう、いわゆる「てかり」が発生し、美しい写真を得られないという問題がある。
【0009】
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであって、撮影に最適な照明環境を提供することのできる照明装置および写真撮影装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、照明装置は、写真撮影装置に取付可能な照明装置であって、写真撮影装置の撮影スペースの上面であって、被写体の上方向の面に取付けられる取付手段と、光源から被写体に対する直接の照射を遮る第1の遮光を行なう遮光手段とを備える。
【0011】
また、上述の遮光手段は、光源から、被写体を撮影する撮影手段に対する直接の照射を遮る第2の遮光をさらに行なうことが望ましい。
【0012】
また、上述の遮光手段は、光源から、被写体の背後に位置する面に対する直接の照射を遮る第3の遮光をさらに行なうことが望ましい。
【0013】
また、上述の遮光手段は、光を透過しない素材で形成される遮光板であって、遮光板の光源側の面は、光源から照射される光を反射することが望ましい。
【0014】
また、上述の遮光手段の位置または取付け方向が可変であることが望ましい。本発明の他の局面に従うと、写真撮影装置は、撮影スペースの上面であって、被写体の上方向の面に照明装置を備える写真撮影装置であって、被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段における撮影と同期して照明装置の光源から光を照射させる照明手段とを備え、照明装置は、光源から被写体に対する直接の照射を遮る第1の遮光を行なう遮光手段を備える。
【0015】
また、照明装置の遮光手段は、光源から撮影手段に対する直接の照射を遮る第2の遮光をさらに行なうことが望ましい。
【0016】
また、照明装置の遮光手段は、光源から、被写体の背後に位置する面に対する直接の照射を遮る第3の遮光をさらに行なうことが望ましい。
【0017】
また、写真撮影装置は、照明装置の遮光手段の位置を制御する位置制御手段をさらに備えることが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0019】
図1は、本実施の形態における写真撮影装置である、写真自動販売機の外観の具体例を示す図である。図1を参照して、本実施の形態における写真自動販売機は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと言う)101(図3参照)、プリンタ12、および制御部102(基盤)(図3参照)などの各種機器類を納める筐体1と、筐体1と共に撮影ブース4を形成するパネル2と、フレーム材3とを含む。
【0020】
このような写真自動販売機において、被写体であるユーザ15は、筐体1、パネル2およびフレーム材3にて構成される撮影スペースである撮影ブース4内に入り、筐体1に相対する向きで撮影を行なう。なお、以降の説明において、便宜上、筐体1の紙面に対して左側の面(ユーザ15から遠い側の面)を背面とする。また、筐体1の紙面に対して右側の面(ユーザ15が相対する面)を正面とする。また、本実施の形態においては、被写体がユーザ15であるものとして説明を行なうが、被写体はユーザ15に限定されず、その他の物体であっても構わない。また、被写体であるユーザ15は、図1においては、1人であるものとして示されているが、複数であっても構わない。
【0021】
上述のパネル2が木製である場合には、左側面(図1の手前側)、右側面(図1の奥)、背面(図1の右側)、および天井面(図1の上側)等に大きく分割されている。さらに、背面のパネル2は大きいことから、上下または左右に2枚に分割されている場合がある。また、撮影ブース4の内部となるパネル2の裏面は、照明の反射による間接光を目的とする場合は白色、逆に光を吸収させたい時は黒色、クロマキー合成を行なう目的の時は青色等の色彩が施される。すなわち、パネル2の裏面の色は、当該写真自動販売機がどのような撮影を行なうかによって、設計開発時に適宜選ばれる。また、パネル2は、布またはビニル材で代替することもでき、その場合には、フレーム材3にたるみなく張られた状態で固定され備えられる。
【0022】
プリンタ12は、撮影された画像を紙やシールや金属やプラスティック等の印刷媒体に印刷するためのプリンタであって、昇華型プリンタやサーモオートクローム方式(光定着型直接感熱記録方式)等のプリンタが一般的である。なお、本実施の形態においては、プリンタ12でシールが印刷されるものとして説明を行なうが、印刷媒体はシールに限定されず、上に示す他の印刷媒体であっても同様の処理が実行される。
【0023】
さらに、撮影ブース4内には背景カーテン5が配備され、撮影時の背景として用いられる。背景の色によって、被写体の写り方、特に色調が変わってくるため、様々な色、柄のカーテンが複数枚用意されている。また、背景カーテン5が備えられていなくても構わない。さらに、背景カーテン5は、巻上げ式、引出し方式等、ユーザ15の操作によりセットされてもよいし、操作部24(図2参照)等を操作することで自動でセットされてもよい。また、背景カーテン5は、様々な種類が配備されることで、撮影における遊びの要素ともなり得る。
【0024】
また、ユーザ15が撮影ブース4内に出入りできるように、当該写真自動販売機の側面は開けられているが、撮影が妨げられないよう、また外部光を遮断するためなどの理由で、その側面にサイドカーテン6を備える。なお、撮影ブース4への出入が一方の側面のみである場合には、その側面にのみサイドカーテン6が備えられていてもよい。また、両側面から出入できる場合には、両側面にサイドカーテン6が備えられていてもよい。ユーザ15は、撮影を行なう際には、このサイドカーテン6を開けて撮影ブース4に入り、撮影時はサイドカーテン6を閉める。なお、サイドカーテン6の裏面(撮影ブース4側)の色等は、背景カーテン5やパネル2内面と同様の理由で適宜選ばれる。
【0025】
さらに写真自動販売機の外側には、メインポスター7と、バックドア8と、プリント取出口9とが備えられる。
【0026】
バックドア8は、筐体1の背面に備えられるドアであって、バックドア8を開けることで筐体1の内部のメンテナンスを行なうことができる。なお、通常は、錠が掛けられており、いたずら等が防止されている。
【0027】
プリント取出口9は、筐体1の側面に備えられ、箱型の形状を奏している。プリンタ12でプリントされた写真が排出され、ここに落とされる。そして、ユーザ15は、プリント取出口9よりプリントされた写真を取出す。なお、プリント取出口9付近には印刷中LED(Light Emitting Diode)10および印刷エラーLED11とが備えられ、それらが点灯あるいは点滅することによって、ユーザ15は、印刷中であるという状態、あるいは印刷中に用紙切れ、インク切れ、用紙詰まり、メカニカルエラーなどのエラーが発生しているという状態を知ることができる。
【0028】
メインポスター7は、当該写真自動販売機の商品名や製造メーカーや商品イメージ等を広告するためのポスターであって、当該写真自動販売機の最も目立つ位置に備えられる。
【0029】
さらに、図2に、上述の筐体1を正面(撮影ブース4内方向)から見た具体例を示す。
【0030】
図2を参照して、筐体1の正面、すなわち被写体であるユーザ15と相対する面には、上部カメラ21aと下部カメラ21bと、モニタ22と、デモンストレーション(以下、「デモ」と略す)音声や、BGM、操作方法などのアナウンスを出力するスピーカ23と、デモ画面や撮影中の操作手順、ユーザ15へのアナウンスなどを表示する操作用のディスプレイであって、タブレットペン14を用いた情報入力を受付ける入力用のディスプレイでもあるタブレットディスプレイ13と、対価である硬貨を投入するためのコイン投入口26と、前面のメンテナンス等を行なうためのドアであって、錠27によって施錠されているフロントドア28とが備えられる。
【0031】
上部カメラ21aと下部カメラ21bからなるカメラ21としては、デジタルカメラが用いられる。一般的なデジタルカメラで設定できる項目(たとえばシャッタスピード、絞り値、露出補正、ホワイトバランスなど)の変更や、撮影タイミングは、PC101(図3参照)から指示される。
【0032】
また、上述のタブレットディスプレイ13は、筐体1の正面(ユーザ15の正面)に備えられるディスプレイであって、撮影後の画像を表示する。また、ユーザ15より、その画像に対してタブレットペン14を用いた編集入力(らくがき)を受付ける。なお、タブレットペン14は、ペン形状の入力装置であって、タブレットディスプレイ13にタッチすることで、背景、スタンプ、フレームなどの画像や文字の入力、または使用する項目(ボタン)の選択、操作の選択などの入力をすることができる。タブレットペン14は、1つのみ備えられてもよいし、図2に示されるように複数のユーザ15で編集入力が可能なよう、複数備えられていてもよい。
【0033】
また、筐体1の側面右には、上部照明ボックス18aと下部照明ボックス18bとからなる照明ボックス18が備えられる。照明ボックス18は、その内部に、常時点灯している蛍光灯等の照明装置30を備える。さらに、効果的な照明を行なうために、その内部に複数の蛍光灯等の照明装置30が備えられることが望ましい。
【0034】
さらに、筐体1の上面には、筐体1内部の熱を逃がすためのファンや、外部装置への画像の配信、リモートメンテナンスなどの、外部装置との通信を行なうときにケーブルを差込むためのLAN(Local Area Network)ケーブル差込口等がさらに備えられていることが好ましい。なお、このようなファンは、筐体1内部の熱を逃がす目的で備えられるものであるため、筐体1の上面に限定されず、熱を発生しやすい機器類の近傍等の他の場所に備えられても、また複数備えられても構わない。また、LANケーブル差込口が備えられる位置も、ケーブルの配線の取回しが容易な位置であれば筐体1の上面に限定されない。
【0035】
次に、図3に、本実施の形態における写真自動販売機の機能ブロック図を示し、写真自動販売機の機能について説明する。
【0036】
図3を参照して、写真自動販売機は、当該写真自動販売機を動作させるためのPC101と、基板から構成され動作中のPC101からの指示を受付けて接続されている各種装置を制御する制御部102とを備える。
【0037】
さらに、上述のPC101は、PC101の制御を行なう演算装置であるCPU(Central Processing Unit)と、装置を動作させるためのプログラムおよびプログラムで必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影された画像や撮影画像に対して入力した編集画像などの各種画像などを記憶する記憶装置と、プログラムの一時的な作業領域ともなるメモリと、カメラ21、プリンタ12、タブレットディスプレイ13などの周辺機器を制御するためのソフトウェアであるドライバと、LANケーブルを介して外部機器と接続された場合に通信を行なう通信部とを含む。なお、PC101は、電源スイッチ29が押され、当該写真自動販売機に電源プラグより電源が投入されると、上記プログラムが起動されて動作する。
【0038】
また、写真自動販売機は、電源を必要とするモニタ22、スピーカ23、および照明装置30などの電源系統を制御する電源制御部103を備え、外部からそれらの装置に対する電源の電圧を安定させるよう制御する。さらに、そのような電源の投入および切断は、電源スイッチ29を押すことで行なわれる。しかし、電源切断によりPC101で動作しているプログラムを強制的に終了させることは、動作を不安定にさせる原因となる。そのため、電源が落とされても、しばらくはUPS(Uninterrupted Power Supply)104が電源をバックアップし、PC101に停電信号を送信する。その間に、PC101はプログラムの終了の手続きを行ない、プログラムを正常に終了させることができる。
【0039】
上述の制御部102は、サービスパネル105から制御信号を受付ける。サービスパネル105は、投入されたコインの枚数をカウントするコインカウンタ、印刷されたプリントの枚数をカウントするプリントカウンタ、スピーカ23から出力する音声のボリューム、テストモードを行なうためのテストボタン、コインを投入しなくても装置が利用できるようにするためのサービスボタン等を備えるパネルであって、当該写真自動販売機の設置者が各種設定やメンテナンスの操作を行なう際に用いる。また、本実施の形態における写真自動販売機において、タブレットディスプレイ13を選択的に設置する場合には、その設置箇所の入力も、上述のテストモードで行なうことができる。
【0040】
また、制御部102は、操作部24、サービスパネル105、コイン制御部107からの信号を受付けPC101に通知したり、逆に、PC101からの制御信号(指示コマンドなど)によりサービスパネル105、フラッシュ制御部106、フラッシュ31、コイン制御部107、印刷中LED10、印刷エラーLED11を制御したりする。
【0041】
コイン制御部107では、コイン投入口26に投入されたコインの正当性を検出し、制御部102にコインが投入された信号を送る。逆に、コイン投入を禁止するときは、コイン制御部107は制御部102からの信号によりコイン投入口をブロックすることができる。
【0042】
サービスパネル105では、テストボタン、サービスボタンが押下された信号を制御部102に送る。逆に、制御部102からの信号により、コインカウンタ、プリントカウンタを動作させる(例えばカウンタを1インクリメントする)。また、PC101から出力される音声を、サービスパネル105上のボリュームにより制御部102を介してスピーカ23への出力を制御する。
【0043】
操作部24では、操作部24での入力信号を制御部102に送る。入力信号はPC101に送信され、PC101では、操作内容に応じた処理が行なわれる。
【0044】
さらに、プリンタ12の状態がPC101に通知され、PC101は、その状態に応じて制御部102に信号を送出する。その信号によって、印刷中LED10または印刷エラーLED11が点灯または点滅する。
【0045】
なお、言うまでもなく、写真自動販売機の形態は、図1〜図3に示される具体例に限定されるものではない。すなわち、図1〜図3に記載されない他の機能が備えられていてもよいし、図1〜図3に記載されている機能の必ずしも全てが備えられていなくても構わない。例えば、プリンタ12は写真自動販売機に含まれていなくてもよく、その場合、写真自動販売機は、LAN(Local Area Network)等の専用回線や無線通信等を介して印刷制御信号をプリンタ12に出力するものとする。
【0046】
次に、図4のフローチャートを用いて、本実施の形態における写真自動販売機での処理について説明する。図4のフローチャートに示される処理は、PC101のCPUが、記憶装置に記憶されるプログラムをメモリに読出して実行することによって実現される。
【0047】
まず、当該写真自動販売機に備わる電源スイッチ29が投入されると、各種装置の電源が投入される。すると、PC101の記憶装置に格納された動作プログラムが起動する。PC101は、各種装置が正常に接続されているかチェックし、初期化が必要な装置に対しては初期化を行なう。その後、当該写真自動販売機の利用を促すタイトルデモをタブレットディスプレイ13に表示し、同時に音声をスピーカ23から出力する(S100)。
【0048】
タイトルデモが表示されている状態で、コイン投入口26において、当該写真自動販売機を利用するのためのコインの投入を受付ける(S110)。なお、上述のコインの受付けに替えて、タイトルデモ表示中にテストボタンを押下することによって、当該写真自動販売機のメンテナンスを行なうためのテストモードが起動する。
【0049】
テストモードは、当該写真自動販売機の設置者が操作するためのモードであり、当該写真自動販売機の利用状況の確認(たとえばコイン投入数など)や、カメラ21、プリンタ12など周辺機器の調整ができる。
【0050】
ここで当該写真自動販売機の設置者とは、当該写真自動販売機を設置し営業を行なっている店舗等の経営者、管理者、および従業員であり、営業中に、利用者に対応できる者である。
【0051】
ステップS110で受付けたコインは、コイン制御部107において正当性や枚数等が検知される。そして、正常にコインを受付けるとプレイが開始される。
【0052】
まず、当該写真自動販売機における処理(プレイ)は、撮影から始まる。始めに、カメラ21が取得する画像を、モニタ22にリアルタイムに表示する。ユーザ15は、モニタ22に表示される画像を見ながら、好みの表情やポーズをとることができる。なお、ここでは、カメラ21が取得した画像をそのままモニタ22に表示しても構わないし、左右に反転処理して表示しても構わない。左右に反転処理して表示した場合、ユーザ15の姿を鏡に写す方向と同じ方向でモニタ22に表示することができる。そのため、ユーザ15は、モニタ22を見ながら好みの表情やポーズをとることが容易になる。
【0053】
次に、撮影方法に複数のモードがある場合は、その選択肢を操作ディスプレイ25に提示し、操作部24のボタン等で好みの撮影モードをユーザ15から受付ける(S120)。そして、選択された撮影モードで撮影を開始する(S130)。
【0054】
また、ここでは、撮影モードだけでなく、ユーザ15は、タブレットディスプレイ13に表示される操作画面およびスピーカ23から流れる音声に従って、背景カーテン5を選択したり、カメラ21を好みの位置に移動させたり、カメラ21の向きを回転調整したりできる。これらの指示は、タブレットディスプレイ13や、タブレット14による入力等で受付ける。さらに、カメラ21の近傍等にカメラ21の向きやズーム等の指示を行なうボタン等が備えられる場合には、それによってカメラ21の向きやズーム等の指示を受付ける。そして、受付けた撮影モードや背景カーテン5等で撮影を行なう。
【0055】
撮影は、時間経過と共に「3.2.1」などのカウントダウンをタブレットディスプレイ13あるいはスピーカ23に出力して自動で行なうことができる。また、カメラ21の近傍に設けられた撮影ボタン(図示せず)を押下することで行なってもよい。
【0056】
撮影は、PC101からカメラ21に撮影信号が送信されることでシャッタが切られ、実行される。ステップS130では、このような撮影を所定回数繰返し行なう。
【0057】
撮影が終了すると、撮影した画像をタブレットディスプレイ13に全て表示する。そして、その中からユーザ15が気に入った画像をタブレットペン14でタッチされることによって受付ける(S140)。
【0058】
ユーザ15からの選択を受付けると、選択された画像をタブレットディスプレイ13に表示する。そして、さらに、撮影画像自体の明るさ調整(ハイキー調整)、回転等の画像処理を行なう画面が表示され、ユーザ15の好みにより撮影した画像を調整または加工することができる。
【0059】
次に、選択された撮影画像に対して、ユーザ15からタブレットペン14により編集入力を受付ける(S150)。
【0060】
編集入力中、タブレットディスプレイ13に、撮影された画像と入力する画像とを切替えるためのボタンや、画像を切替えて編集を行なうための「背景」「フレーム」「ペン」「スタンプ」「消しゴム」「やり直し」などのボタンを表示する。ユーザ15は、これらのボタンをタブレットペン14で押すことで使用するツールを選択する。さらに、色、柄等を選択した後、表示された画像上で編集入力を行なう。編集中には、編集入力された画像と撮影された画像との画像合成をリアルタイムに実行し、タブレットディスプレイ13に表示する。
【0061】
編集入力時間は、予め設定されている。そして、タブレットディスプレイ13上に残り時間を表示し、カウントダウンを行なう。残り時間が0になると編集入力が終了する。または、画面に用意された「終了」ボタンを押すことで強制的に終了させることもできる。
【0062】
編集入力が終了すると、合成された画像をタブレットディスプレイ13に表示する。そして、ユーザ15から、シール等の印刷媒体に印刷する画像の選択を受付ける(S160)。また、編集入力に失敗した画像などを印刷しないような選択を受付けることもできる。
【0063】
そして、選択された画像の枚数に応じて、予め決められた複数の印刷レイアウトをタブレットディスプレイ13に表示し、ユーザ15の選択を受付ける(S170)。
【0064】
印刷する画像の選択と印刷レイアウトの選択とを受付けると、プリンタ12に、印刷画像データと印刷レイアウトデータとを含む印刷制御信号を出力する。さらに、ユーザ15をプリンタ12の前に誘導するアナウンス(たとえば「シールは左から出るよ!」)を表示する。そして、プリンタ12で印刷を実行し(S180)、プリント取出口9よりユーザ15に提供する(S190)。
【0065】
以上の処理が、1組のユーザ15が本実施の形態の写真自動販売機で行なうプレイである。そして、上述の処理を終了すると、次にコインが投入されるまで、再度タイトルデモをタブレットディスプレイ13およびスピーカ23から出力する。
【0066】
本実施の形態においては、このような写真自動販売機に、さらに着脱可能な照明装置100が備えられることを特徴とする。図5に、照明装置100が設置された写真自動販売機の具体例を示す。
【0067】
図5を参照して、本実施の形態において写真自動販売機に設置される照明装置100は、写真自動販売機の撮影ブース4内であって、被写体であるユーザ15の上方の、天井面のパネル2に設置される。
【0068】
照明装置100は、1以上のフラッシュ110を備え、筐体1の電源制御部103から電源ケーブルによって電源の供給を受ける。また、カメラ21から、同期信号ケーブルによって、シャッタタイミングの同期信号を受取る。このため、照明装置100は、カメラ21のシャッタタイミングに同期して、フラッシュ110によって照明を行なう。すなわち、上述のステップS130における撮影タイミングに、フラッシュ110による照明が行なわれる。フラッシュ110は、上向きに照射されるように設置されることが好ましい。
【0069】
また、図5のように、照明装置100から伸びる1本の同期信号ケーブルが、上部カメラ21aと下部カメラbとに分岐するように接続されているため、上記いずれのカメラによる撮影でも、シャッタタイミングに同期して照明装置100で照明が行なわれて撮影を行なうことができる。
【0070】
さらに図5を参照して、照明装置100は、遮光板120aおよび遮光板120bを備えることを特徴とする。遮光板120aは、フラッシュ110から照射される光が直接カメラ21に入射することを遮るものであり、遮光板120bは、フラッシュ110から照射される光が背景カーテン5に直接照射されることを遮るものである。なお、当該写真撮影装置に背景カーテン5が備えられていない場合には、遮光板120bは、フラッシュ110から照射される光が、被写体であるユーザ15の背後に位置するパネル2に直接照射されることを遮る。
【0071】
さらに図6を用いて、照明装置100の構成について詳細な説明を行なう。図6は、照明装置100を斜め上方向から見下ろした概略図である。
【0072】
図6を参照して、照明装置100は、天板131と底板132と4枚の側板133とからなる箱形状の照明部分と、2枚の遮光板120とから構成される。箱形状の照明部分の内部には、1以上のフラッシュ110が格納され、同期信号ケーブルを介して得る同期信号によってカメラ21と同期して照明する。
【0073】
フラッシュ110については、一般的に市販されているフラッシュ管を用いて構成されるものであるため、ここでの詳細な説明は行なわない。
【0074】
天板131および底板132は、光を透過しない素材で形成される板であって、その照明部分の内側の面は光を反射する機能を備える。このような機能を容易に実現するため、天板131および底板132の照明部分の内側の面には、白色の色彩が施されていることが好ましい。あるいは、天板131および底板132の照明部分の内側の面の表面が光を反射する形状であってもよい。
【0075】
なお、底板132の照明部分の外側の面は、撮影ブース4に面するため、天井面のパネル2と同じ色彩が施されていることが好ましい。
【0076】
側板133は、光を透過する素材で形成される板であって、半透明のアクリル等からなる板であることが好ましい。また、自然な色合いの光で照明を行なうため、側板133の色は乳白色であることが好ましい。
【0077】
さらに、乳白色であって半透明のアクリル板である側板133の厚みを変えることで、フラッシュ110から撮影ブース4内に照射される光の光量を調節することができる。そのため、複数の厚みの乳白色であって半透明のアクリル板である側板133を備え、所望する光量となるアクリル板を側板133とすることができる。所望の光量となるアクリル板の選択は、当該照明装置100を写真自動販売機に設置する設置者等によって選択されてもよいし、撮影を行なうユーザ15によって選択されてもよい。
【0078】
遮光板120は、光を透過しない素材で形成される板であって、その照明部分側の面は光を反射する機能を備える。すなわち、上述のように、遮光板120の照明部分側の面には白色の色彩が施されていることが好ましい。あるいは、遮光板120の照明部分側の面の表面が光を反射する形状であってもよい。
【0079】
さらに、図5および図6に示すように、遮光板120aはフラッシュ110から照射される光が直接カメラ21に入射することを遮る位置に備えられ、遮光板120bはフラッシュ110から照射される光が背景カーテン5に直接照射されることを遮る位置に備えられる。具体的には、遮光板120は、照明部分の前後の側板120に、水平面から30°程度の角度をもって接合されていることが好ましい。
【0080】
さらに図6を参照して、照明装置100は、遮光板120の端部に4つの取付部140を備える。取付部140は、照明装置100を写真自動販売機の天井面のパネル2に取付けるためのものであり、これを備えることによって照明装置100が写真自動販売機のパネル2に着脱可能となる。具体的には、天井面のパネル2と平行な金属性の板等が該当し、ボルト等を用いてパネル2と接合することで、照明装置100をパネル2に取付けることを可能とする。また、パネル2が金属性である場合には、取付部140は、磁力を用いた着脱手段であっても構わない。
【0081】
また、図7に、照明装置100の構成の第2の具体例を示す。図7を参照して、第2の具体例においては、照明装置100は、側板133と遮光板120との接合部分を中心軸として、遮光板120を水平面から側板133までの任意の角度まで回転移動させる遮光板可動装置150を備える。遮光板可動装置150は、具体的にはトルクモータ等を用いて、側板133と遮光板120との接合部分を中心として、遮光板120を水平面から任意の角度まで回転移動させる。
【0082】
また、遮光板可動装置150は、遮光板120を上下に可動とするための遮光板可動装置150を備えてもよい。この場合の遮光板可動装置150は、具体的にはモータ等を用いて、遮光板120を側板133上に備えられるレール(図示せず)に沿って上下に移動させる。なお、この場合には、遮光板可動装置150は、遮光板120の移動に伴なって遮光板120より下(撮影ブース4側)となる側板133に、遮光手段を施す機能を備えることが好ましい。なぜなら、遮光板120が上に移動することで、それより下に位置する側板133からは、フラッシュ110より照射される光が直接撮影ブース4に入射し、被写体であるユーザ5を照射してしまう可能性があるからである。具体的には、遮光板可動装置150は、遮光板120の上方向への移動に伴なって遮光板120より下となる側板133に、自動的に遮光フィルム等を密着させ、遮光板120の下方向への移動に伴なって、密着させた遮光フィルム等を巻取る方法等が考えられる。
【0083】
この場合、遮光板可動装置150にはPC101からの制御信号を伝えるためのケーブル(図示せず)が接続され、遮光板可動装置150による遮光板120の移動がPC101によって制御される。写真自動販売機では、タブレットディスプレイ13等でユーザ15から遮光板120の位置の指示を受付けると、PC101から遮光板可動装置150に対して制御信号を出力する。
【0084】
なお、図7に示される照明装置100の第2の具体例においては、遮光板120は連続的に回転移動が可能であってもよい。このような場合、ユーザ15は、タブレットディスプレイ13上にて、タブレットペン14用いて、「もう少し狭く」や「もう少し広げて」等を選択することで遮光板120の水平面からの角度を調整し、決定できる。また、遮光板120は予め設定されている段階的な固定角度に回転移動が可能であってもよい。この場合、ユーザ15は、タブレットディスプレイ13上にて、タブレットペン14用いて、角度の程度を選択することで遮光板120の位置を決定してもよい。
【0085】
さらにこの場合、取付部140は、図7に示すように照明部分に備えられる。言うまでもなく、照明装置100が図6に示される構成の場合に、取付部140が照明部分に備えられても構わない。また、取付部140の長さが可変であっても構わない。具体的には、取付部140がスライド式の構成であることで実現できる。このような取付部140を備えることで、照明装置100は、撮影ブース4の天井部のパネル2からの距離を調節することが可能になる。
【0086】
このような照明装置100を備えることで、写真自動販売機においては、撮影時に撮影ブース4内をまんべんなく照明することが可能となる。そのため、被写体であるユーザ15が、撮影ブース4内のどこに位置しても、撮影時の光のバランスが均一になり、最適な照明環境を提供することができる。
【0087】
また、本実施の形態における照明装置100は、図8に示すように、被写体であるユーザ15に直接光を照射せず、間接光で照明する。そのため、被写体の一部が極端に照明されるいわゆる「てかり」が発生するということもなく、当たりの柔らかな、自然な光で撮影を行なうことができる。
【0088】
さらに、本実施の形態における照明装置100がカメラ21側に遮光板120aを備えることで、図8に示すように、フラッシュ110からカメラ21への照射光の直接の入射を遮ることができ、最適な照明環境を提供することができる。
【0089】
また、本実施の形態における照明装置100が背景カーテン5側に遮光板120bを備えることで、図8に示すように、フラッシュ110から背景カーテン5あるいは被写体であるユーザ15の背後に位置する面への照射光の直接の入射を遮ることができ、最適な照明環境を提供することができる。このことは、特に、背景カーテン5あるいは被写体であるユーザ15の背後に位置する面にクロマキー合成を目的とした青色が施されている場合等に有効である。
【0090】
さらに、照明装置100が図7に示すような第2の具体例の場合には、遮光板120の位置をユーザ15が調整可能であるので、撮影時の照明の光量をユーザ15が好みに応じて調整することが可能である。
【0091】
なお、上述の例では、照明装置100が遮光板120aと遮光板120bとの2つの遮光板120を備えている例を示しているが、言うまでもなく、側面側にも遮光板120を備えていても構わない。また、照明装置100の照明部分は、箱形状に限定されず、ドーム型形状等のその他の形状であっても構わない。
【0092】
また、このような照明装置100が、写真自動販売機等の写真撮影装置に取付可能であることより、すでにある写真撮影装置に取付け、最適な照明環境を提供することができる。
【0093】
すでに店舗等に設置されている写真撮影装置が蛍光灯などの照明装置を用いたものである場合には、フラッシュ用の閃光装置を新たに設けることは困難である。特に、筐体1内部に増設することは、筐体1内部の構造やスペースがない等の理由で困難である。それに対して本実施の形態における照明装置100は、撮影ブース4内部の天井部に設置する構成であるため、蛍光灯だけのような従来の写真撮影装置であっても、後から容易に取付けることができる。
【0094】
このことにより、最適な照明環境での撮影をユーザに提供でき、ユーザの満足度を各段に向上させることができる。さらに、ユーザの利用頻度が低下している写真撮影装置の売上も向上させることができる。
【0095】
さらに、上述の写真自動販売機の制御方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0096】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0097】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における写真撮影装置である、写真自動販売機の外観の具体例を示す図である。
【図2】筐体1を正面(撮影ブース4内方向)から見た具体例を示す図である。
【図3】本実施の形態における写真自動販売機の機能ブロック図である。
【図4】本実施の形態における写真自動販売機での処理を示すフローチャートである。
【図5】照明装置100が設置された写真自動販売機の具体例を示す図である。
【図6】照明装置100の第1の具体例を示す図である。
【図7】照明装置100の第2の具体例を示す図である。
【図8】照明装置100による照明の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 筐体、2 パネル、3 フレーム材、4 撮影ブース、5 背景カーテン、6 サイドカーテン、7 メインポスター、8 バックドア、9 プリント取出口、10 印刷中LED、11 印刷エラーLED、12 プリンタ、13 タブレットディスプレイ、14 タブレットペン、15 ユーザ、18,18a,18b 照明ボックス、21,21a,21b カメラ、22 モニタ、23スピーカ、26 コイン投入口、27 錠、28 フロントドア、29 電源スイッチ、30 照明装置、100 照明装置、101 PC、102 制御部、103 電源制御部、104 UPS、105 サービスパネル、106 フラッシュ制御部、107 コイン制御部、110 フラッシュ、120 遮光板、131 天板、132 底板、133 側板、140 取付部、150 遮光板可動装置。
Claims (9)
- 写真撮影装置に取付可能な照明装置であって、
前記写真撮影装置の撮影スペースの上面であって、被写体の上方向の面に取付けられる取付手段と、
光源から前記被写体に対する直接の照射を遮る第1の遮光を行なう遮光手段とを備える、照明装置。 - 前記遮光手段は、前記光源から、前記被写体を撮影する撮影手段に対する直接の照射を遮る第2の遮光をさらに行なうことを特徴とする、請求項1に記載の照明装置。
- 前記遮光手段は、前記光源から、前記被写体の背後に位置する面に対する直接の照射を遮る第3の遮光をさらに行なうことを特徴とする、請求項1または2に記載の照明装置。
- 前記遮光手段は、光を透過しない素材で形成される遮光板であって、前記遮光板の前記光源側の面は、前記光源から照射される光を反射することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の照明装置。
- 前記遮光手段の位置または取付け方向が可変であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の照明装置。
- 撮影スペースの上面であって、被写体の上方向の面に照明装置を備える写真撮影装置であって、
前記被写体を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段における撮影と同期して前記照明装置の光源から光を照射させる照明手段とを備え、
前記照明装置は、前記光源から前記被写体に対する直接の照射を遮る第1の遮光を行なう遮光手段を備える、写真撮影装置。 - 前記照明装置の遮光手段は、前記光源から前記撮影手段に対する直接の照射を遮る第2の遮光をさらに行なうことを特徴とする、請求項6に記載の写真撮影装置。
- 前記照明装置の遮光手段は、前記光源から、前記被写体の背後に位置する面に対する直接の照射を遮る第3の遮光をさらに行なうことを特徴とする、請求項6または7に記載の写真撮影装置。
- 前記照明装置の遮光手段の位置を制御する位置制御手段をさらに備える、請求項6〜8のいずれかに記載の写真撮影装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014117579A1 (zh) * | 2013-01-31 | 2014-08-07 | 诚研科技股份有限公司 | 具有可调整式外壳的影像打印机装置 |
CN109191727A (zh) * | 2018-10-16 | 2019-01-11 | 维融科技股份有限公司 | 一种高拍仪组件及其车辆免检标签自助发放机 |
-
2002
- 2002-09-18 JP JP2002271390A patent/JP2004109433A/ja active Pending
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WO2014117579A1 (zh) * | 2013-01-31 | 2014-08-07 | 诚研科技股份有限公司 | 具有可调整式外壳的影像打印机装置 |
CN104136990A (zh) * | 2013-01-31 | 2014-11-05 | 诚研科技股份有限公司 | 具有可调整式外壳的影像打印机装置 |
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CN109191727B (zh) * | 2018-10-16 | 2024-03-29 | 维融科技股份有限公司 | 一种高拍仪组件及其车辆免检标签自助发放机 |
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