JP2004107028A - 荷役車両および荷役車両における荷役方法 - Google Patents

荷役車両および荷役車両における荷役方法 Download PDF

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Abstract

【課題】荷役物保持手段に保持された荷役物を該荷役物保持手段に固定する荷役物固定装置を備えた荷役車両において、一定揚高以上の揚高領域での荷役作業を合理的に行うことができる技術を提供する。
【解決手段】パレット固定装置の固定アームを作動させる作動アーム31を昇降台4の後面側へ突設させる。荷役用マスト3に、固定作動用の3個のドッグ部材32,52,62を設け、昇降台4の上昇時に、作動アーム31がドッグ部材32,52,62に当接することで固定アームが固定側へ回動される構成とする。また、昇降台4には解除ペダル41を設け、解除ペダル41の踏み込み操作によって固定アームが解除側へ回動され、それに伴い作動アーム31もドッグ部材32,52,62に当接可能な位置に戻る構成とした。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マストに沿って昇降動作する荷役物保持手段を有する荷役車両に係り、詳しくは、荷役物保持手段により保持された荷役物を該荷役物保持手段に対し固定または固定解除する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、作業員が昇降部に乗り込んで走行および荷役作業を行う昇降部乗り込み型フォークリフトのような荷役車両においては、荷役物保持手段としてのフォークに差し込んだ荷役物としてのパレットを該フォークに固定して荷役作業の安定を図っている。このようなパレット固定装置を備えた荷役車両では、フォークをパレットに差し込んでから、作業者がレバーやペダル等を操作することでパレット固定装置を作動させるのが一般的であった(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−165096号公報(段落番号(0008)、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の荷役車両においては、パレット固定装置の作動、すなわち固定作動および解除作動を作業者に依存する構成のため、作業者にその操作を行ってもらわなければならず、作業者にとっては、実作業以外の作業を強いられることになる。
そのため、作業者に頼ることなく、例えばフォークの昇降動作に基づいて自動でパレットの固定作動や解除作動ができるようなパレット固定装置が要望されている。このような要望に対し、例えば、パレットを一定揚高以上に上昇させると自動的にパレットがフォークに固定され、一定揚高以下に下降させると自動的にパレットの固定が解除されるような構成のパレット固定装置が考えられる。その場合、多段積みのラックにパレットを積み付けるような作業形態において、一定揚高以上の高位置にパレットを積み付けることを考慮すると、上述した自動による解除とは別に任意の高さで作業者がパレットの固定を解除できるように構成されていることが好ましい。
ところが、上記構成のパレット固定装置の場合、例えば一定揚高以上の揚高領域において、パレットの固定を一旦解除し、そのパレットをラックに積み付けた後に、再度パレットをラックから取り込むような場合、パレットをフォークに固定するには、フォークをパレットの自動固定が可能な揚高高さまで下降後、再上昇させなければならず、作業が面倒であるという問題がある。このような問題は、パレットの自動固定が行われる揚高高さが低揚高側に設定されていると、より顕著なものとなる。
【0005】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、荷役物保持手段に保持された荷役物を該荷役物保持手段に固定する荷役物固定装置を備えた荷役車両において、一定揚高以上の揚高領域での荷役作業を合理的に行うことができる技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明に係る荷役車両は、特許請求の範囲の請求項1〜3に記載の通りに構成される。また、本発明に係る荷役車両の荷役方法は、請求項4に記載の通りである。なお、これら各請求項に係る発明は、荷役用マストに沿って昇降可能な荷役物保持手段と、荷役物保持手段に保持された荷役物を該荷役物保持手段に固定する荷役物固定装置とを備えている荷役車両において、一定揚高以上の揚高領域での荷役作業を合理的に行うことができるようにした技術である。
【0007】
請求項1に記載した荷役車両では、荷役物保持手段の上昇動作に基づいて荷役物固定装置を固定作動させる固定作動機構を備えている。これにより、作業者はわざわざ荷役物固定装置の固定作動をする必要がなくなる。また、荷役物保持手段に対する荷役物の固定を人為的に解除する解除手段を備えている。これにより、作業者は荷役作業態様に対応して任意の揚高高さで荷役物保持手段に対する荷役物の固定を解除することができる。
また、荷役物固定装置を固定作動させる固定作動機構は、昇降方向に関して複数箇所に設けられている。これにより、例えば解除機構により荷役物保持手段に対する荷役物の固定を一旦解除し、その荷役物を所定高さのラックに積み付けた後、さらに荷役物保持手段によって再度荷役物をラックから取り込んで固定するような作業を行う場合において、複数の固定作動機構のうち、荷役物を取り込んだときの位置から昇降方向に関して距離的に近い方の固定作動機構に向かって荷役物保持手段を昇降させることにより、荷役物を自動的に固定することができる。このように、請求項1の発明によれば、一定揚高以上の揚高領域での荷役作業を合理的に行うことができる。
なお、この場合において、荷役物保持手段は、請求項2に記載したように、フォークによって構成されることが好ましい。
【0008】
請求項3に記載の荷役車両においては、荷役物保持手段の上昇動作に基づいて荷役物固定装置を固定作動させる固定作動機構を備えている。これにより、作業者はわざわざ荷役物固定装置の固定作動をする必要がなくなる。また、荷役物保持手段に対する荷役物の固定を人為的に解除する解除手段を備えている。これにより、作業者は荷役作業態様に対応して任意の揚高高さで荷役物保持手段に対する荷役物の固定を解除することができる。
また、固定作動機構は、荷役物保持手段側に設けられた第1の作動体と、第1の作動体の昇降領域に対応して異なる高さ位置に設けられた複数の第2の作動体とを有し、複数の第2の作動体は、荷役物保持手段の相対的な移動を許容する部材に設置されている。そして、第1の作動体に対する複数の第2の作動体の当接に基づいて荷役物固定装置の固定作動がなされる構成としている。したがって、請求項3に記載の発明によれば、請求項1の発明と同様に、一定揚高以上の揚高領域での荷役作業を合理的に行うことができるとともに、機械的に簡単な構造を持つ荷役物固定装置の固定作動機構を提供することができる。
【0009】
また、請求項4に記載の発明では、上記した荷役車両の特徴的構成と実質的に同等の作用を有する方法発明が提供されることになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態は、ピッキングリフトのような昇降部乗り込み型フォークリフトに適用したものである。
ここで、図1は本発明の荷役車両の一実施形態であるフォークリフト1の斜視図である。図2はパレット固定装置10の構成を示す斜視図である。図3は昇降台4に組み付けられたパレット固定装置10を下面側から示す斜視図である。図4はアーム作動機構30の一部の構成を示す斜視図である。図5はアーム作動機構30の全体の構成を示す側面図である。図6〜図8はいずれも固定アーム付勢機構20の動作を示す側面図である。図9は解除ペダル41の構成を示す側面図である。なお、図1〜図4において、図中の矢印RRは車両後方を示し、矢印UPは車両上方を示している。
【0011】
図1に示すように、本発明の荷役車両としてのフォークリフト1は、車体2、車体2の前方に設置された荷役用マスト3、荷役用マスト3に沿って昇降動作する昇降台4を有する。なお、荷役用マスト3は、具体的図示については省略するが、固定マスト(アウタマスト)と、その固定マストに沿って昇降動作する可動マスト(インナマスト)とから構成される。昇降台4は可動マストに対し昇降動作可能なリフトブラケット9に固定され、リフトシリンダおよびリフトチェーンを介して昇降される。
【0012】
昇降台4あるいはリフトブラケット9には、該昇降台4に搭乗した作業者によって操作可能な昇降操作用および走行操作用の操作部5が備えられている。また、昇降台4には左右一対のフォーク6が備えられている。フォーク6は、図6に仮想線で示すように、昇降台4の下面にボルト7によって着脱可能に固着されるとともに、昇降台4の前端から前方に向かって延出されており、その延出部分6aをパレット8の差込口8aに差し込んでこれを保持する。フォーク6が本発明でいう荷役物保持手段に対応し、パレット8が本発明でいう荷役物に対応する。
【0013】
昇降台4の下面側には、フォーク6によって保持されたパレット8を該フォーク6に固定する荷役物固定装置としてのパレット固定装置10が備えられている。パレット固定装置10は、図2および図3に示すように、車幅方向に相互に所定間隔を置いて配置される左右2本の固定アーム11を有する。両固定アーム11はその基部側において連結部材12によって相互に連結されるとともに、回転軸13によって上下方向に回動可能に支持される。回転軸13は、昇降台4に固着された左右のブラケット14によって支持される。
左右の固定アーム11は、フォーク6の内側面に沿うように配置され、フォーク6と共にパレット8内に差し込まれる。そして、図8に仮想線で示すように、フォーク6にてパレット8の上板8bを下側から支えた状態で、固定アーム11を下向きに回動させてその先端でパレット8の下板8cを上方から押さえ込むことによって、パレット8をフォーク6に固定する。
【0014】
左右の固定アーム11は、該固定アーム11を固定側(パレット8を押さえ込むロック側)へ付勢する機能付きリンク機構20(以下、固定アーム付勢機構という)を介して作動レバー15に連結されている。作動レバー15は、昇降台4にブラケット16を介して回動可能に取り付けられた回転軸17に固着されており、この作動レバー15の回転軸17を中心とする上方への回動によって固定アーム11が固定側へ回動され、下方への回動によって固定アーム11が固定解除側(アンロック側)へ回動される。図6〜図8に固定アーム11の作動態様が示されている。
【0015】
固定アーム付勢機構20は、図2および図6〜図8に示すように、作動レバー15に連結されたロッド21、そのロッド21に連結されたUリンク22およびロッド21とUリンク22間に介在された圧縮コイルバネ23によって構成されている。ロッド21は作動レバー15に対してピン24にて上下方向に回動可能に連結され、Uリンク22は、固定アーム11の連結部材12にピン25にて上下方向に回動可能に連結される。そして、ロッド21の一端は、Uリンク22の基部を摺動可能に貫通するとともに、その貫通端に取り付けられた前部フランジ21aによりUリンク22に対して抜け止めされている。すなわち、ロッド21と作動レバー15との連結点(ピン24)と、Uリンク22と連結部材12との連結点(ピン25)とを結ぶ連結点間距離Lは、その軸方向に関して抜け止め状態を最長状態として収縮が可能に連結されている。
【0016】
圧縮コイルバネ23は、ロッド21の軸上に固着された後部フランジ21bとUリンク22との間に介在され、ロッド21およびUリンク22が最も伸長した状態で自然長から所定量圧縮させた状態で組み付けられている。そして、作動レバー15とロッド21との連結点(ピン24)は、作動レバー15が回転軸17を中心として回動されるとき、該回転軸17の回転中心と、Uリンク22と固定アーム11の連結部材12との連結点(ピン25)とを結ぶ基準線Pを挟んで上下に変位する。
すなわち、上記連結点が基準線P上に一致したときが、前記連結点間距離Lが最短(図7参照)となり、圧縮コイルバネ23のバネ力が最大になる。一方、連結点が基準線Pの上側へ変位したときに、連結点間距離Lが中間長さ(図8参照)になり、このときが固定アーム11の固定状態である。このときの、固定アーム11の押さえ込みは、圧縮コイルバネ23を押し潰すことによって発生する。
また、連結点が基準線Pの下側へ変位したときには、連結点間距離Lが最長(図6参照)になり、このときが固定アーム11の固定解除状態である。なお、この固定解除状態では、固定アーム11はフォーク6に対して平行となり、かつフォーク6の厚さ(高さ)の範囲内に納まり、パレット8に対するフォーク6の差し込み作業の支障にならない。
また、固定アーム11と昇降台4との間には、該固定アーム11を固定解除側に付勢するリターンバネ26が設けられている。このリターンバネ26は、固定アーム11の固定解除側への回動動作を助勢すると共に、固定アーム11を解除位置に維持するものであり、そのバネ力は、圧縮コイルバネ23に比べて遙かに小さい。
【0017】
次に、昇降台4の昇降動作に基づいてパレット固定装置10の固定アーム11を固定作動または解除作動させるアーム作動機構30を説明する。このアーム作動機構30は、図5に示すように、作動レバー15の回転軸17上に固着された作動アーム31と、荷役用マスト3の外側面における上、中、下の3箇所に配置された3個の固定作動用のドッグ部材62,52,32と、荷役用マスト3の外側面の下端部近くに配置された1個の解除作動用のドッグ部材37とによって構成されており、その作動態様が図6〜図8に示されている。ただし、固定作動用の3個のドッグ部材62,52,32は、その形状、取付構造等に関して全てが同一の構成であり、図6〜図8では、下部のドッグ部材32が代表として示されている。作動レバー15に対して回転軸17を介して一体化された作動アーム31は、その先端が昇降台4の後面から突設(図4および図5参照)されている。
そして、作動アーム31の突出先端部の昇降領域(軌跡)に対応して、荷役用マスト3(固定マスト)の外側面に、固定作動用の3個のドッグ部材32,52,62と、解除作動用の1個のドッグ部材37が互いに上下方向に所定間隔を置いて設定されている。
【0018】
下部の固定作動用のドッグ部材32は、昇降台4が下降端から一定高さ位置まで上昇されたとき、すなわち昇降台4が基準高さ位置に達したときに作動アーム31の先端に当接することによって、これを下方へ回動させる。これにより回転軸17を介して作動レバー15が上向きに回動され、固定アーム11を固定側へ回動させる(図8参照)。下部のドッグ部材32は、荷役用マスト3の側面にピン33によって回動可能に取り付けられたレバー状部材からなり、図示の略水平状態において上方向への回動についてはストッパピン34にて規制されるが、下方への回動については許容されている。すなわち、固定作動用のドッグ部材32は可動式であり、昇降台4の下降時には、作動アーム31の先端によって押されたときには、下方へ退避回動(図8の仮想線参照)できる構成となっている。なお、ドッグ部材32は常には戻しバネ35にて上向きに付勢されるとともにストッパピン34にて規制される作動可能位置に保持される。また、ドッグ部材32の先端には、ローラ36が取り付けられ、これにより作動アーム31との当接に伴う摩耗の軽減が図られている。
【0019】
図5に示すように、中間部のドッグ部材52および上部のドッグ部材62は、前述したように、その形状、取付構造等が下部のドッグ部材32と全く同一構成である。すなわち、中間部のドッグ部材52および上部のドッグ部材62は、荷役用マスト3(固定マスト)の外側面にピン53,63によって回動可能に取り付けられたレバー状部材からなり、図示の略水平状態において上方向への回動についてはストッパピン54,64にて規制されるが、下方への回動については許容され、昇降台4の下降時に作動アーム31の先端によって押されたときには、下方へ退避回動できる構成とされ、そして、常には戻しバネ55,65にて上向きに付勢されるとともにストッパピン54,64にて規制される作動可能位置に保持される。また、ドッグ部材52,62の先端には、ローラ56,66が取り付けられ、これにより作動アーム31との当接に伴う摩耗の軽減が図られている。上記の作動アーム31と固定作動用の3個のドッグ部材32,52,62によって本発明でいう固定作動機構が構成される。
【0020】
一方、解除作動用のドッグ部材37は、荷役用マスト3に固着されており、昇降台4が下降端へ下降されたときに、作動アーム31の先端に当接することによって、これを上方へ回動させる。これにより回転軸17を介して作動レバー15が下向きに回動され、固定アーム11を固定解除側へ回動させる(図6参照)。
上記の作動アーム31と解除作動用のドッグ部材37とによって自動式の解除機構が構成される。
【0021】
このように、作動アーム31と、固定作動用のドッグ部材32,52,62あるいは解除作動用のドッグ部材37とは、相互の当接に伴う作動アーム31の回動動作を利用して固定アーム11を固定側または固定解除側へ回動させるものであり、上記の作動アーム31が本発明でいう第1の作動体に対応し、固定作動用の3個のドッグ部材32,52,62が本発明でいう複数の第2の作動体に対応する。また、上記の荷役用マスト3が本発明でいう荷役物保持手段の相対的な移動を許容する部材に対応する。さらには、解除作動用のドッグ部材37は第3の作動体を構成する。
【0022】
上記のように構成されたパレット固定装置10においては、昇降台4の下降端付近において、フォーク6をパレット8に差し込んでから昇降台4の上昇を開始すると、昇降台4が基準高さ位置に達した時点で、作動アーム31の先端が下部の固定作動用のドッグ部材32に当接して回動され、それに伴い作動レバー15から固定アーム付勢機構20を介して固定アーム11が固定側へ回動される。これにより、パレット8は上板下面を左右2本のフォーク6によって保持された状態で、下板上面を左右2本の固定アーム11の先端で押さえ込まれる(図8参照)。その結果、パレット8は平面的にぐらつきのない安定状態に固定されることになる。このとき、前述したように、固定アーム付勢機構20における圧縮コイルバネ23のバネ力は、固定アーム11に対して固定方向に有効に作用し、所期の押さえ込み力を発揮する。
【0023】
なお、作動アーム31が下部の固定作動用のドッグ部材32との当接により下向きに回動されるとき、該作動アーム31の先端は、図8に示すように、昇降台4の後面側へ引っ込み、固定作動用のドッグ部材32,52,62に当接しない領域へ変位する。したがって、昇降台4をさらに高揚高領域まで上昇操作したときは、中間部および上部の固定作動用のドッグ部材52,62に当接することなく該ドッグ部材52,62の横を通り抜けて上昇し、また、昇降台4を下降操作したときは、作動アーム31は上記の各固定作動用のドッグ部材62,52,32のいずれにも当接することなくそれらの横を通り抜けて下降する。そして、下降端において解除作動用のドッグ部材37に当接することで解除方向へと回動される。
すなわち、パレット固定装置10は、昇降台4の上昇時には、基準高さ位置でパレット8を固定し、下降時にはパレット8の固定を維持した状態で下降端まで下降し、下降端でその固定を解除する。
【0024】
このように、本実施の形態によれば、昇降台4を昇降操作するだけで、パレット固定装置10を基準高さ位置および下降端位置で自動的に固定作動または解除作動することができる。このため、作業者はフォーク6に差し込まれたパレット8の固定作動あるいは解除作動をする必要がなくなり、実作動に専念できる。これに伴い、作業者の操作に依存する従来タイプであれば必要とされる安全装置、警告装置といった付帯設備が不要になり、荷役車両のコスト低減が可能になる。
【0025】
ところで、実際の荷役作業を想定した場合、例えば、昇降台4が下降端位置から上昇動作した直後に固定アーム11による固定作動が行われるように構成すると、パレットが積み重ねられているとき、上段のパレットを取ることができないといった不都合が生ずる。そこで、本実施の形態では、上記のような場合を考慮し、昇降台4が基準高さ位置へ上昇されたときにパレット固定装置10が作動される構成としており、これによって上記の不具合が解消される。固定作動用のドッグ部材32が設置される基準高さ位置は、例えば2〜3個のパレット8を積み重ねたときに、最上段のパレット8を取ることができる高さ(例えば、地上からから30〜40cm)に設定される。そして、固定作動用のドッグ部材32については、必要であれば高さ位置が調整できるように構成することが好ましい。
【0026】
一方、固定アーム11によるパレット8の固定解除動作については、固定作動時と同一高さの基準高さ位置で行なうように構成することもできるが、そのときは、例えば、パレット8上に積まれた荷物の荷重が偏っているような場合、下降途中でパレット8の固定が解除されることに伴いパレット8がぐらつき荷物が滑り落ちたり荷崩れを起こしたりする可能性がある。このことに鑑み、本実施の形態では、昇降台4の下降端へ移動したときに固定アーム11によるパレット8の固定が解除される構成を採用することで上記の不具合を解消している。
かくして、本実施の形態によれば、実際の荷役作業に即した好適なパレット固定装置10が提供される。
【0027】
また、本実施の形態では、パレット固定装置10には、パレット8の固定を強制的に解除するための人手による人為式の解除操作機構40が備えられている。
この解除操作機構40が本発明でいう荷役物の固定を人為的に解除する解除手段に対応する。人為式の解除操作機構40は、図4および図9に示すように、解除操作部としての足踏み式の解除ペダル41を主体に構成されている。この解除ペダル41は昇降台4の上面に形成された矩形状の開口部4aに配置される。
解除ペダル41は昇降台4に支軸42を介して回動可能に取り付けられ、前記作動レバー15が固定側へ回動されるとき、該作動レバー15によって先端部を押し上げられ、開口部4aから昇降台4の上面へ突出する(図9実線参照)。作業者は解除ペダル41の突出状態を目視することで、パレット固定装置10の固定作動を確認することができる。
【0028】
パレット8が固定されている位置において、解除ペダル41を踏み込むと、図9に仮想線で示す如く、該解除ペダル41によって作動レバー15が固定解除側へ回動される。これにより、固定アーム付勢機構20を介して固定アーム11が固定解除側へ回動され、フォーク6に対するパレット8の固定が解除される。なお、作動レバー15が解除位置へ回動された状態では、解除ペダル41は、自重で下がり、図示はしないが、例えばその下面の一部が昇降台4のフロア面に引っかかることで、上面が昇降台4の上面と面一になる位置で保持されるように設定されている。
【0029】
上記のような人手による人為式の解除操作機構40を備えることによって、必要に応じてフォーク6に対するパレット8の固定を任意の高さ位置で解除することができる。したがって、例えば、パレット8を高所に積み付ける作業、あるいは高所のパレット8を取り降ろす作業等に対応することができる。
このように、本実施の形態によれば、解除作動用のドッグ部材37を用いた下降端での自動解除と、解除ペダル41を利用した作業者の操作に基づく任意位置での手動解除とのいずれか一方を選択して、フォーク6に対するパレット8の固定を解除することができる。これにより、例えば、ラックとパレット8との間で作業者が荷物を移載する、いわゆるピッキング作業時には自動解除を利用し、またパレット8と共に荷物を積み付けたり取り降ろしたりする作業時には人手による解除を利用するというように、荷役作業に対応した解除態様が得られ、荷役作業の効率アップにつながる。
【0030】
また、本実施の形態においては、荷役用マスト3に基準高さ位置でパレット固定装置10を固定作動させる下部の固定作動用のドッグ部材32を備えるほか、基準高さよりも上方の中間部と上部との2箇所(例えば、2mと3m)にパレット固定装置10を自動的に固定作動させることが可能な固定作動用のドッグ部材52,62を備えている。したがって、例えば基準高さ位置よりも上方の中間揚高領域あるいは高揚高領域において、解除ペダル41を操作してパレット8の固定を解除し、該パレット8と共に荷物をラックに積み付けたのち、再度パレット8をラックから取り込むような荷役作業を行う場合に好適である。
すなわち、荷役用マスト3に、例えば下部の固定作動用のドッグ部材32が1つしか備えられていない場合であれば、上記の荷役作業時において、ラックから再度パレット8を取り込んでから該パレット8をフォーク6に固定する場合には、一旦フォーク6を下部の固定作動用のドッグ部材32よりも下方まで下降してから再度上昇させるといった面倒な作業が必要となる。しかるに、本実施の形態によれば、パレット8を取り込んだときの位置から昇降方向に関して距離的に近い位置の中間部のドッグ部材52あるいは上部のドッグ部材62を用いてパレット8を自動的に固定することができる。これにより、荷役作業を面倒なく効率的に行うことが可能となる。
また、高所のラックからパレット8を取り込んで下降するような場合においても、パレット8を取り込んでから高所でパレット8を固定することにより、安定状態でパレット8を下降することができる。
【0031】
なお、作動レバー15が解除位置へ回動された状態では、作動アーム31の先端が固定作動用のドッグ部材32に当接可能な領域へ入り込む。このため、解除ペダル41を踏み込んで固定アーム11を固定解除側へ操作後、昇降台4を下降させたとき、例えば上昇端近くから下降させたときは、作動アーム31の先端が上から下のドッグ部材62,52,32に順に当接する。このとき、前述したように、下方への回動が許容された構成の各ドッグ部材62,52,32は、図8に仮想線で示すように、作動アーム31によって押されて退避し、その損傷が防止される。
【0032】
なお、本発明は図示の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することが可能である。
例えば、実施の形態では、固定アーム11によってパレット8の下板8cの上面を押さえ込むことで、パレット8を固定する形式としたが、これに限られるものではなく、平面的なぐらつきを防止することが可能な固定方式であれば、どのような形式でもよい。
また、アーム作動機構30を構成するドッグ部材32,52,62,37の設置部位は、荷役用マスト3の外側面に限られず、リフトシリンダあるいはフレーム等荷役操作時に上下方向に変位しない部材であれば、どこでもよい。
また、実施の形態では、パレット固定装置10において、昇降台4の昇降動作に基づいて、固定アーム11を固定作動または解除作動させるために、機械的なアーム作動機構30を構成したが、昇降台4の揚高位置を電気的に検出し、その検出信号に基づいて適宜アクチェーターを作動させることで、固定アーム11を固定作動または解除作動させる構成に変更してもよい。
【0033】
また、人為式の解除操作機構40の操作部を構成する足踏み式の解除ペダル41は、手動式のレバーに変更してもよい。また、本実施の形態では、解除作動用のドッグ部材37によるパレット8の固定解除時期を昇降台4の下降端で行うとしたが、これに限るものではなく、所定の下降位置で行うように変更してもよい。
また、昇降台4に作業者が乗り込んで走行、荷役作業を行う昇降部乗り込み型フォークリフトの場合で説明したが、昇降台4を有しないフォークリフト、つまり車体側に運転席が備えられた通常のフォークリフトに適用できることは当然のことである。また、パレット8を固定するパレット固定装置10として説明したが、これに限らない。つまり、荷役物はパレット8に限られるものではなく、フォークを介して保持される形態のものであればよい。
また、本実施の形態では、固定作動用として3個のドッグ部材32,52,62を備えた場合で説明したが、本発明は少なくとも2個のドッグ部材を備えておれば成立するものであり、4個以上備えても差し支えない。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、荷役物保持手段に保持された荷役物を該荷役物保持手段に固定する荷役物固定装置を備えた荷役車両において、一定揚高以上の揚高領域での荷役作業を合理的に行うことができる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る昇降部乗り込み型フォークリフトの斜視図である。
【図2】パレット固定装置を示す斜視図である。
【図3】昇降台に組み付けられたパレット固定装置を下面側から示す斜視図である。
【図4】パレット固定装置を固定作動あるいは解除作動させるアーム作動機構部の一部の構成を示す斜視図である。
【図5】アーム作動機構部の全体の構成を示す側面図である。
【図6】固定アームの解除作動を示す側面図である。
【図7】固定アームの固定作動と解除作動との中間状態を示す側面図である。
【図8】固定アームの固定作動を示す側面図である。
【図9】パレット固定装置の人手による解除操作機構を示す側面図である。
【符号の説明】
1…フォークリフト(荷役車両)
3…荷役用マスト
4…昇降台
6…フォーク(荷役物保持手段)
8…パレット(荷役物)
10… パレット固定装置(荷役物固定装置)
11…固定アーム
30…アーム作動機構
31…作動アーム(第1の作動体)
32,52,62…固定作動用のドッグ部材(第2の作動体)
40…人為式の解除操作機構(解除手段)

Claims (4)

  1. 荷役用マストに沿って昇降可能な荷役物保持手段と、前記荷役物保持手段に保持された荷役物を該荷役物保持手段に固定する荷役物固定装置とを備えている荷役車両であって、
    前記荷役物保持手段の上昇動作に基づいて前記荷役物固定装置を固定作動させる固定作動機構と、前記荷役物保持手段に対する荷役物の固定を人為的に解除する解除手段とを備え、前記固定作動機構は、昇降方向に関して複数箇所に設けられていることを特徴とする荷役車両。
  2. 請求項1に記載の荷役車両であって、前記荷役物保持手段がフォークによって構成されていることを特徴とする荷役車両。
  3. 荷役用マストに沿って昇降可能な荷役物保持手段と、前記荷役物保持手段に保持された荷役物を該荷役物保持手段に固定する荷役物固定装置とを備えている荷役車両であって、
    前記荷役物保持手段の上昇動作に基づいて前記荷役物固定装置を固定作動させる固定作動機構と、前記荷役物保持手段に対する荷役物の固定を人為的に解除する解除手段とを備え、前記固定作動機構は、前記荷役物保持手段側に設けられた第1の作動体と、前記第1の作動体の昇降領域に対応して異なる高さ位置に設けられた複数の第2の作動体とを有し、前記複数の第2の作動体は、前記荷役物保持手段の相対的な移動を許容する部材に設置されており、しかも前記第1の作動体に対する前記複数の第2の作動体の当接に基づいて前記荷役物固定装置の固定作動がなされる構成としたことを特徴とする荷役車両。
  4. 荷役用マストに沿って昇降可能な荷役物保持手段と、前記荷役物保持手段に保持された荷役物を該荷役物保持手段に固定する荷役物固定装置とを備えた荷役車両において、
    前記荷役物保持手段の上昇動作に基づいて前記荷役物固定装置を固定作動させて前記荷役物保持手段に荷役物を固定する第1のステップと、前記荷役物固定装置を人為的に解除作動させて前記荷役物保持手段に対する荷役物の固定状態を解除する第2のステップと、前記荷役物固定装置が前記第1のステップで固定作動したときの位置よりも上方の領域において、前記荷役物保持手段の上昇動作に基づいて前記荷役物固定装置を固定作動させて前記荷役物保持手段に荷役物を固定する第3のステップとを有することを特徴とする荷役方法。
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