JP2004106593A - 自動車用内装部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両側壁に装着される自動車用内装部品であって、軽量化並びにコスト削減を図るとともに、所望の剛性を確保する。
【解決手段】ドアトリム10は、軽量で保形性を有する発泡樹脂基材40の裏面に樹脂製骨材50を積層一体化してなるドアトリム本体20に補強構造体としてのドアポケットメンバー30、あるいはポケット裏当て部材60を取り付けることでドアトリム10自体の強固な剛性を確保する。よって、軽量な発泡樹脂基材40を使用することと、樹脂製骨材50の投影面積を従来の樹脂芯材に比べ低減化することで、軽量化及びコストダウンを図り、ドアトリム本体20における剛性強化が望まれる箇所についてドアポケットメンバー30、あるいはポケット裏当て部材60等の補強構造体で補強する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ドアトリム、リヤサイドトリム等、車両の側壁パネルに装着される自動車用内装部品に係り、特に、軽量化が図れ、かつ製作コストも廉価な自動車用内装部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車用内装部品の一例として、車両の側壁パネルに装着されるドアトリムを例示して、図10,図11を基に説明する。
【0003】
ドアトリム1は、保形性及び車体パネルへの取付剛性を備えた樹脂芯材2の表面に表面外観、手触り感等に優れた表皮3を積層一体化して構成されている。
【0004】
上記樹脂芯材2としては、タルク等のフィラーを混入したポリプロピレン系樹脂を素材としており、表皮3は、塩ビシート等の合成樹脂シートが使用され、最近では、環境面やリサイクル面を考慮して、TPO(サーモプラスチックオレフィン)シート等のエラストマーシートが多用される傾向にある。参考までに、ドアトリム1の成形方法について簡単に説明すると、製品形状に合致する型面を有する成形上下型が型開き状態であるとき、表皮3の原反シートをセットしておき、型締め後、キャビティ内に樹脂芯材2の素材である溶融樹脂を射出充填することにより、所望の曲面形状に樹脂芯材2を成形するとともに、この樹脂芯材2の表面に表皮3を一体成形するという量産性に富む成形工法が主に使用されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−138268号公報 (第2頁、図3,図4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のドアトリム1においては、樹脂芯材2の投影面積が大きいため、材料コストが高く、かつ製品が重量化するという欠点が指摘されている。
【0007】
また、樹脂芯材2の投影面積が大きいため、成形時における射出圧を高く設定せざるを得ず、高い射出圧に耐え得る金型構造が必要となることから、金型作製費用も高く、しかも、大量の溶融樹脂を冷却固化させるため、成形サイクルが長期化するという不具合も指摘されている。
【0008】
更に、表皮3は、非通気性である合成樹脂シートをベースとするため、吸音性能に劣り、車室内騒音に対する吸音性が期待できないという問題点も同時に指摘されている。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量化を促進でき、かつ必要部位には適切な剛性が得られるとともに、コストダウンを招来できる自動車用内装部品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究の結果、従来から表皮材料として使用していた発泡樹脂シートに保形性を付与することで、芯材としての機能をもたせ、剛性が必要な箇所には、樹脂製骨材やポケット成形体等の補強構造体を配置することで本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本願発明に係る自動車用内装部品は、保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に積層一体化される樹脂製骨材とからなる内装トリム本体に補強構造体としての硬質樹脂成形体からなるポケットメンバーが取り付けられていることを特徴とする。
【0012】
ここで、自動車用内装部品としては、車両の側壁パネルに装着されるドアトリム、リヤサイドトリム等に適用できる。
【0013】
保形性を有する発泡樹脂基材は、フラット形状に近い場合は、加熱軟化工程を省略して、成形型により所望形状に成形するが、三次元形状の製品に適用する場合は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型内で所望の曲面形状に成形され、その形状を保持する。また、製品形状が高展開率を含む場合には、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型に真空吸引機構を配設して真空吸引力で成形金型の内面に沿って真空吸引力を作用するようにしても良い。
【0014】
上記発泡樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した素材を使用する。尚、熱可塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂などが使用できる。
【0015】
また、発泡剤としては、アゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤の使用が可能である。
【0016】
上記発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に成形して得た発泡樹脂基材は、製品の重量と強度とのバランスを考慮した場合、2〜10倍の発泡倍率が好ましい。そのときの発泡樹脂基材のセル径は、0.1μm〜2mmの範囲であることが好ましく、厚みは0.5〜30mm、好ましくは1〜10mmのものが良い。
【0017】
一方、樹脂製骨材として使用する熱可塑性樹脂材料は、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。通常好ましく使用できるものとして、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等が使用できる。
【0018】
また、これら熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子などがある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
【0019】
更に、内装トリム本体に取り付けられる補強構造体としての、ポケットメンバーは、射出成形等により所要形状に成形された硬質樹脂成形体からなり、内装トリム本体の表面下側に装着され、好ましくは、内装トリム本体の幅寸法と略等しい幅を備え、内装トリム本体下側の全域を補強する構成が望ましい。
【0020】
このポケットメンバーを内装トリム本体に取り付けるには、ポケットメンバーの周縁裏面に取付用ボスを所定ピッチ間隔で突設し、この取付用ボスを内装トリム本体に設けた取付孔内に挿入し、溶着によるカシメ固定や、あるいはビス止め等によりポケットメンバーが内装トリム本体に取り付けられる。
【0021】
そして、本願発明に係る自動車用内装部品によれば、保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面側に積層一体化される樹脂製骨材とからなる内装トリム本体の表面下側に補強構造体としてのポケットメンバーを取り付けて構成されているため、従来の投影面積の非常に広い樹脂芯材を廃止することで軽量化が図れ、樹脂材料を節約できる。また、内装トリム本体における剛性強化が望まれる部位には、硬質樹脂からなるポケットメンバーが取り付けられているため、内装トリム本体に所望の剛性を付与できる。
【0022】
更に、本願発明の好ましい実施態様として、内装トリム本体の表面略中央部分をフラット状として、別物のアームレストを補強構造体として取り付けるようにしても良い。
【0023】
次いで、本願発明の別の実施形態は、保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に積層一体化される樹脂製骨材とからなり、ポケット用開口が開設された内装トリム本体の背面に、補強構造体としてのポケット裏当て部材が取着されていることを特徴とする。
【0024】
ここで、内装トリム本体に開設されるポケット用開口の背面側に取り付けられるポケット裏当て部材は、プレート体でも良いが、周縁にフランジを有するボックス形状のものでも良い。
【0025】
そして、これらポケット裏当て部材をトリム本体の背面側に取り付けるには、樹脂製骨材に裏面側に向けて突出する取付用ボスを適宜立設し、この取付用ボスと対応するようにポケット裏当て部材に取付孔を設け、取付孔内にボスを挿入し、ボス先端を溶着カシメ固定するか、あるいはビスをねじ込むことにより、ポケット裏当て部材を内装トリム本体の裏面に取り付ける。
【0026】
そして、この実施形態によれば、内装トリム本体を構成する発泡樹脂基材並びに樹脂製骨材における剛性強化が望まれる部分において、ポケット裏当て部材を取り付けることで剛性を強化することができる。
【0027】
また、好ましい実施態様として、ポケット裏当て部材の上縁を上方に延設して、内装トリム本体の中央部分に車室内側に膨出形成するアームレストの内面まで延設することで、ポケット裏当て部材よりポケット部の剛性を強化できるとともに、アームレストの剛性を強化できる。
【0028】
更に、内装トリム本体に開設されるポケット開口の周縁にポケットエスカッションを嵌め込み、このポケットエスカッションにおいても下方に延長してポケット開口周りの剛性を強化する構造を採用しても良い。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る自動車用内装部品の好適な実施の形態について、自動車用ドアトリムを例示して説明する。
【0030】
図1乃至図4は本発明の第1実施形態を示し、図1は本発明に係る自動車用内装部品を自動車用ドアトリムに適用した第1実施形態を示す斜視図、図2は同自動車用ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同ドアトリムにおけるドアトリム本体にポケットメンバーを取り付ける構造を示す斜視図、図4は同ドアトリムにおける変形例を示す断面図である。
【0031】
また、図5乃至図9は本発明に係る自動車用内装部品を自動車用ドアトリムに適用した第2実施形態を示すもので、図5は第2実施形態における自動車用ドアトリムを示す斜視図、図6は同自動車用ドアトリムの構成を示す断面図、図7は同ドアトリムにおけるドアトリム本体の背面にポケット裏当て部材を取り付ける状態を示す説明図、図8はポケット裏当て部材の変形例を示す斜視図、図9は同ドアトリムの変形例を示す断面図である。
【0032】
まず、図1乃至図4に基づいて、本発明の第1実施形態について説明する。図面において、自動車用ドアトリム10は、ドアトリム本体20と、ドアトリム本体20の表面下側に取り付けられるドアポケットメンバー30とから大略構成されている。
【0033】
更に詳しくは、ドアトリム本体20は、所望の曲面形状に成形された保形性を有する発泡樹脂基材40と、この発泡樹脂基材40の裏面側に積層一体化される樹脂製骨材50とから構成されている。また、ドアポケットメンバー30は、スピーカグリル31を一体化した硬質樹脂の射出成形体からなり、ドアトリム本体20の幅寸法とほぼ等しい寸法を備えている。すなわち、ドアトリム本体20は、軽量化構造で、かつ樹脂材料も大幅に節約できる廉価構成を採用し、ドアポケットメンバー30は、備品を収容する機能をもつとともに、ドアトリム本体20の剛性を補完する補強構造体の機能をもつことが特徴である。
【0034】
更に、ドアトリム本体20の具体的な構成について、以下に説明する。上記発泡樹脂基材40は、保形性を備えるように発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所望形状に熱成形、例えば、所望の型面を有する成形金型でコールドプレス成形されるが、更に高展開率部分については、真空成形により発泡樹脂基材40を賦形しても良い。
【0035】
上記発泡樹脂シートは、汎用の熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した構成であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤が使用できる。この実施形態では、ポリプロピレン系樹脂に重炭酸ナトリウムを適宜添加した発泡樹脂シートを使用している。また、この発泡樹脂基材40の発泡倍率は、2〜10倍に設定され、厚みは0.5〜30mm、特に1〜10mmの範囲に設定されている。
【0036】
次いで、樹脂製骨材50は、汎用の合成樹脂成形体からなり、通常好ましく使用できる合成樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等から適宜選択されて良く、本実施形態では、環境面、リサイクル面を考慮してポリプロピレン系樹脂が使用されている。
【0037】
また、この樹脂製骨材50には、上記熱可塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていても良い。
【0038】
更に、この樹脂製骨材50は、図3に示すように、発泡樹脂基材40を取り外した状態では、ドアトリム本体20の製品外周に沿う外周フレーム51と、外周フレーム51間に連設して縦横方向に延びる所定パターンを備えた補強リブ52とから構成され、かつアームレスト53、インサイドハンドル取付座54、スピーカ取付座55が上記補強リブ52と一体化されている。また、この補強リブ52には、車体パネル11に取り付けるためのクリップを装着するクリップ取付座(図示せず)が一体化されても良い。
【0039】
このように、ドアトリム本体20の構成は、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材40と樹脂製骨材50とから構成されており、従来のように、製品の全面に亘り占有する樹脂芯材を廃止でき、製品重量について従来例に比し40%以上の軽量化を図ることができるとともに、樹脂材料も大幅に節約でき、コストダウンに貢献できる。
【0040】
更に、発泡樹脂基材40は、多孔質構造であるため、ドアトリム10は吸音性能に優れ、車室内の騒音を低減することができる。
【0041】
また、発泡樹脂基材40の吸音性を維持するために、発泡樹脂基材40の表面に積層一体化され、装飾性を付与する表皮としては、織布、不織布、編布等の通気性を備えたシート材料が好ましいが、それ以外にも合成樹脂シート、合成樹脂フィルム、発泡体、網状体を使用することができる。
【0042】
このように、軽量で廉価な構成であるドアトリム本体20の剛性が要求される部位に所望の剛性を確保することが必要であるが、この点に着目して、本実施形態では、補強構造体としてドアポケットメンバー30がドアトリム本体20の表面下側に取り付けられている。
【0043】
このドアポケットメンバー30は、ポリプロピレン樹脂等、硬質樹脂の射出成形体からなり、フロント側にスピーカグリル31を備えるとともに、図3に示すように、ドアポケットメンバー30の裏面周縁に沿って所定ピッチ間隔で取付用ボス32が突設され、ドアトリム本体20(図3では樹脂製骨材50)に設けた取付孔56内に上記取付用ボス32を挿入し、先端にカシメ溶着加工を施すか、あるいはビス56aを取付用ボス32のビス孔内に締め付け固定することにより、ドアポケットメンバー30がドアトリム本体20の表面下側に取り付けられる。従って、ドアポケットメンバー30は、備品を収容する機能を備えるとともに、ドアトリム本体20の必要な剛性を補完する補強構造体としての機能をもつことになる。
【0044】
図4は本発明に係る第1実施形態のドアトリム10の変形例を示すもので、この変形例では、ドアトリム本体20にドアポケットメンバー30を補強構造体として取り付ける構成に加えて、ドアトリム本体20の表面略中央部にこれも合成樹脂成形体からなるアームレスト12を補強構造体として取り付ける構成である。
【0045】
この変形例では、アームレスト12によりドアトリム10の所望の剛性が得られるとともに、ドアトリム本体20の成形も略フラット状に成形すれば良いため、金型加工等を簡素化できる利点がある。
【0046】
次に、図5乃至図9に基づいて、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態についても、自動車用ドアトリム10に適用したもので、この第2実施形態における自動車用ドアトリム10は、第1実施形態とは異なり、ドアトリム本体20にドアポケットを一体化した構成である。
【0047】
すなわち、図5,図6に示すように、ドアトリム本体20の表面下側にポケット開口21を開設するとともに、ポケット開口21の周縁部にポケットエスカッション22が縁取られており、このポケット開口21の背面側にポケット裏当て部材60が取り付けられている。
【0048】
そして、この第2実施形態についても、ドアトリム本体20は、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材40と、この発泡樹脂基材40の裏面に積層一体化される樹脂製骨材50とから構成されており、発泡樹脂基材40並びに樹脂製骨材50の構成は、第1実施形態と同一であるため、説明は省略する。
【0049】
更に、この第2実施形態についても、ドアトリム本体20の剛性を補完するために、補強構造体としてポケット裏当て部材60が取り付けられている。このポケット裏当て部材60の取付構造を図7を基に説明すると、このポケット裏当て部材60は、樹脂製プレート体からなり、ドアトリム本体20における樹脂製骨材50の裏面には、取付用ボス57が立設され、この取付用ボス57に対応して、プレート状のポケット裏当て部材60についても、取付孔61が開設され、取付用ボス57をポケット裏当て部材60の取付孔61内に挿入した後、ビス62で取付用ボス57のビス孔内に締め付け固定するか、あるいは取付用ボス57をポケット裏当て部材60の取付孔61内に挿入した後、取付用ボス57の先端部分に溶着カシメ加工を施すことにより固着するようにしても良い。
【0050】
従って、この第2実施形態における自動車用ドアトリム10においても、軽量で廉価なドアトリム本体20に対してポケット機能を付与するポケット裏当て部材60を補強構造体として取り付けることで、自動車用ドアトリム10は充分な剛性を確保することができる。尚、図7中符号58は、ポケットエスカッション22を取り付けるために樹脂製骨材50に一体成形されるポケットエスカッション取付座を示す。
【0051】
図8はポケット裏当て部材60の変形例を示すもので、プレート体に替えて、周縁にフランジ63を立設したボックス形状のポケット裏当て部材60とすることで、剛性をより強固なものとでき、ドアトリム本体20をより強固に補強できる。尚、ボックス状のポケット裏当て部材60のフランジ63に取付片64が突設され、この取付片64に取付孔61が開設されている。
【0052】
更に、図9に示すように、ドアトリム本体20に取り付ける補強構造体としてのポケット裏当て部材60を図示するようにアームレスト23(実際には、樹脂製骨材50におけるアームレスト53)の内面まで延長した延長部65を設け、アームレスト23の剛性を強化するようにしても良く、また、ポケットエスカッション22の下縁を下方向に延設させた延長部24を設けても同様にポケット開口21周りの剛性を強固に維持でき、特に、ポケット開口21を掴んでドア開閉を行なっても、ポケット開口21周りに変形を誘発することがなく、ドアの開閉操作を円滑に行なえ、ドアトリム10の形状を長期に亘り維持することができる。
【0053】
以上説明した第1実施形態、第2実施形態は、自動車用ドアトリム10に適用したものであるが、リヤサイドトリムに適用することもできる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明に係る自動車用内装部品は、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材の裏面に樹脂製骨材を積層一体化してなる内装トリム本体に補強構造体としてのポケットメンバー、あるいはポケット裏当て部材を取り付けるという構成であるため、従来の重量の嵩む樹脂芯材を廃止でき、軽量かつ低コストで吸音性能に優れた自動車用内装部品を提供できるという作用効果を有する。
【0055】
更に、軽量で廉価構成の内装トリム本体に補強構造体としてのポケットメンバー、あるいはポケット裏当て部材を取り付けることで、これら補強構造体により内装トリム本体の剛性を強固に維持することができ、長期使用によっても変形することがなく、初期形状を長期に亘り維持することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した自動車用ドアトリムの第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1中II−II線断面図である。
【図3】図1に示す自動車用ドアトリムにおけるドアポケットの取付状態を示す説明図である。
【図4】図1に示す自動車用ドアトリムの変形例を示す断面図である。
【図5】本発明を適用した自動車用ドアトリムの第2実施形態を示す斜視図である。
【図6】図1中VI−VI線断面図である。
【図7】図5に示す自動車用ドアトリムにおけるポケット裏当て部材の取付構造を示す説明図である。
【図8】本発明の第2実施形態に使用するポケット裏当て部材の変形例を示す斜視図である。
【図9】図6に示す自動車用ドアトリムの変形例を示す断面図である。
【図10】従来の自動車用ドアトリムを示す正面図である。
【図11】図1中XI−XI線断面図である。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム
11 車体パネル
12 アームレスト
20 ドアトリム本体
21 ポケット開口
22 ポケットエスカッション
23 アームレスト
24 延長部
30 ドアポケットメンバー
31 スピーカグリル
32 取付用ボス
40 発泡樹脂基材
50 樹脂製骨材
51 外周フレーム
52 補強リブ
53 アームレスト
54 インサイドハンドル取付座
55 スピーカ取付座
56 取付孔
57 取付用ボス
58 ポケットエスカッション取付座
60 ポケット裏当て部材
61 取付孔
62 ビス
63 フランジ
64 取付片
65 延長部

Claims (5)

  1. 保形性を有する発泡樹脂基材(40)と、この発泡樹脂基材(40)の裏面に積層一体化される樹脂製骨材(50)とからなる内装トリム本体(20)に補強構造体としての硬質樹脂成形体からなるポケットメンバー(30)が取り付けられていることを特徴とする自動車用内装部品。
  2. 前記内装トリム本体(20)の表面略中央部分に補強構造体としてのアームレスト(12)が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用内装部品。
  3. 保形性を有する発泡樹脂基材(40)と、この発泡樹脂基材(40)の裏面に積層一体化される樹脂製骨材(50)とからなり、ポケット用開口(21)が開設された内装トリム本体(20)の背面に、補強構造体としてのポケット裏当て部材(60)が取着されていることを特徴とする自動車用内装部品。
  4. 前記ポケット裏当て部材(60)は、周縁にフランジ(63)を有するボックス形状に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の自動車用内装部品。
  5. 前記ポケット裏当て部材(60)は、上縁から内装トリム本体(20)に形成されたアームレスト(23)内面に沿って延びる延長部(65)が設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の自動車用内装部品。
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