JP3476083B1 - 自動車用内装部品 - Google Patents

自動車用内装部品

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JP3476083B1
JP3476083B1 JP2002288443A JP2002288443A JP3476083B1 JP 3476083 B1 JP3476083 B1 JP 3476083B1 JP 2002288443 A JP2002288443 A JP 2002288443A JP 2002288443 A JP2002288443 A JP 2002288443A JP 3476083 B1 JP3476083 B1 JP 3476083B1
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Abstract

【要約】 【課題】 車両側壁に装着される自動車用内装部品であ
って、軽量化並びにコスト削減を図るとともに、ウエス
ト部並びにアームレスト部の剛性を確保する。 【解決手段】 自動車用ドアトリム10は、軽量で保形
性を有する発泡樹脂基材20の裏面に樹脂製骨材30を
積層一体化して構成するとともに、ドアウエスト部A及
びアームレスト部B等、下向き荷重が加わり易い部位に
おける樹脂製骨材30に幅広のプレート体31,32を
一体化するか、あるいは車体パネル40に荷重を伝達す
るパネル当てリブ33,34を設けることにより、ドア
ウエスト部A並びにアームレスト部Bの剛性を強化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ドアトリム、リ
ヤサイドトリム等、車両の側壁パネルに装着される自動
車用内装部品に係り、軽量化が図れ、かつ製作コストも
廉価な自動車用内装部品に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車用内装部品の一例とし
て、車両の側壁パネルに装着されるドアトリムを例示し
て、図11,図12を基に説明する。ドアトリム1は、
保形性及び車体パネルへの取付剛性を備えた樹脂芯材2
の表面に表面外観、手触り感等に優れた表皮3を積層一
体化して構成されている。
【0003】上記樹脂芯材2としては、タルク等のフィ
ラーを混入したポリプロピレン系樹脂を素材としてお
り、表皮3は、塩ビシート等の合成樹脂シートが使用さ
れ、最近では、環境面やリサイクル面を考慮して、TP
O(サーモプラスチックオレフィン)シート等のエラス
トマーシートが多用される傾向にある。
【0004】参考までに、ドアトリム1の成形方法につ
いて簡単に説明すると、製品形状に合致する型面を有す
る成形上下型が型開き状態であるとき、表皮3の原反シ
ートをセットしておき、型締め後、キャビティ内に樹脂
芯材2の素材である溶融樹脂を射出充填することによ
り、所望の曲面形状に樹脂芯材2を成形するとともに、
この樹脂芯材2の表面に表皮3を一体成形するという量
産性に富む成形工法が主に使用されている(例えば、特
許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開平10−138268号公報 (第
2頁、図3,図4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ドアトリム1においては、樹脂芯材2の投影面積が大き
いため、材料コストが高く、かつ製品重量が嵩むという
欠点が指摘されている。
【0007】また、樹脂芯材2の投影面積が大きいた
め、成形時における射出圧を高く設定せざるを得ず、高
い射出圧に耐え得る金型構造が必要となることから、金
型作製費用も高く、しかも、大量の溶融樹脂を冷却固化
させるため、成形サイクルが長期化するという不具合も
指摘されている。
【0008】更に、表皮3は、非通気性である合成樹脂
シートをベースとするため、吸音性能に劣り、車室内騒
音に対する吸音性が期待できないという問題点も同時に
指摘されている。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、軽量化を促進でき、かつコストダウンを招来
できるとともに、乗員からの荷重が加わり易いウエスト
部やアームレスト部等に適切な剛性が得られる自動車用
内装部品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、鋭意研究の結果、従来から表皮材料
として使用していた発泡樹脂シートに保形性を付与する
ことで、芯材としての機能をもたせ、剛性が必要な箇所
には、投影面積の小さな樹脂製骨材を配し、この樹脂製
骨材にプレート体やパネル当てリブ等を一体化すること
で本発明を完成するに至った。
【0011】 すなわち、本発明に係る自動車用内装部
品は、保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基
材の裏面に積層一体化される肉抜き形状で、かつ補強機
能を備えた樹脂製骨材とから構成され、下向き荷重が加
わるウエスト部並びにアームレスト部には、下向き荷重
に対してほぼ面直となる水平面状に延びる幅広のプレー
ト体が上記樹脂製骨材に一体形成されていることを特徴
とする。
【0012】ここで、自動車用内装部品としては、車両
の側壁パネルに装着されるドアトリム、リヤサイドトリ
ム等に適用できる。
【0013】保形性を有する発泡樹脂基材は、フラット
形状に近い場合は、加熱軟化工程を省略して、成形型に
より所望形状に成形するが、三次元形状の製品に適用す
る場合は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形
金型内で所望の曲面形状に成形され、その形状を保持す
る。また、製品形状が高展開率を含む場合には、発泡樹
脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型に真空吸引機
構を配設して成形金型の内面に沿って真空吸引力を作用
するようにしても良い。
【0014】上記発泡樹脂シートとしては、熱可塑性樹
脂に発泡剤を添加した素材を使用する。尚、熱可塑性樹
脂は、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性
樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹
脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール
系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アク
リロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂な
どが使用できる。
【0015】また、発泡剤としては、アゾ化合物、スル
ホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等
の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡
剤の使用が可能である。
【0016】上記発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所
要形状に成形して得た発泡樹脂基材は、製品の重量と強
度とのバランスを考慮した場合、2〜10倍の発泡倍率
が好ましい。そのときの発泡樹脂基材のセル径は、0.
1μm〜2mmの範囲であることが好ましい。また、厚
みは0.5〜30mm、好ましくは1〜10mmのもの
が良い。
【0017】一方、樹脂製骨材として使用する熱可塑性
樹脂材料は、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択すること
ができる。通常好ましく使用できるものとして、ポリエ
チレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系
樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニル
アルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系
樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエ
ン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等
が使用できる。
【0018】また、これら熱可塑性樹脂中に各種充填剤
を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス
繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シ
リカ、炭酸カルシウム等の無機粒子などがある。また、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤
等の各種の添加剤が配合されても良い。
【0019】更に、内装部品に荷重が加わり易いウエス
ト部、あるいはアームレスト部には、樹脂製骨材と一体
に幅広のプレート体が設けられており、この幅広のプレ
ート体は、下向き荷重に対してほぼ面直となるのが良
い。また、上記プレート体の裏面にこれと直交する方
、すなわち下方に延びるように、かつ幅方向に沿って
適宜ピッチ間隔で複数の補強リブを付設するようにして
も良い。
【0020】 そして、本発明に係る自動車用内装部品
によれば、保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹
脂基材の裏面側に積層一体化される肉抜き形状で、かつ
補強機能を備えた樹脂製骨材とからなり、ウエスト部並
びにアームレスト部において樹脂製骨材と一体化するよ
うに幅広のプレート体が設けられるという構成であるた
め、従来の投影面積の非常に広い樹脂芯材を廃止するこ
とで軽量化が図れ、樹脂材料を節約できる。
【0021】更に、ウエスト部並びにアームレスト部に
は、下向き荷重を受ける幅広のプレート体が樹脂製骨材
と一体化しているため、乗員が肘をウエスト部やアーム
レスト部に荷重を加えても、簡単に撓み変形することが
ない。
【0022】次に、本発明の好ましい実施の態様とし
て、前記ウエスト部に対応して樹脂製骨材に設けられる
幅広のプレート体の裏面には、車体パネルの水平面部に
当接するようにウエスト部の幅方向に沿って所定ピッチ
間隔でパネル当てリブが設けられていることを特徴とす
る。
【0023】従って、ウエスト部に乗員が肘を掛けた場
合、プレート体及びパネル当てリブの剛性によりある程
度の荷重に耐え得ることができるとともに、更に、それ
を超える荷重については、パネル当てリブが車体パネル
の水平面部で支持されることにより、ウエスト部におい
て強固な剛性が維持できる。
【0024】また、本発明の別の実施の態様としては、
前記アームレスト部に対応して樹脂製骨材に設けられる
幅広のプレート体には、プルハンドルが取り付けられ、
このプルハンドルが車体パネルに付設される水平面状の
ブラケットで支持されることにより、アームレスト部に
加わる下向き荷重についてプルハンドルを介してこのブ
ラケットで受けることを特徴とする。
【0025】従って、アームレスト部に乗員が肘を掛け
て下向き荷重を加えた場合、アームレスト部におけるプ
レート体の剛性により、ある程度の荷重は受けるもの
の、それ以上の荷重については、プルハンドルを通じて
ブラケットでこの荷重を受けることができるため、アー
ムレスト部の剛性を強固に維持できる。
【0026】また、アームレスト部における樹脂製骨材
に設ける幅広のプレート体の裏面にパネル当てリブを設
け、このパネル当てリブを車体パネルに溶接固定した水
平面状をなすブラケットで受けるようにしても良い。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動車用内装
部品の好適な実施の形態について、自動車用ドアトリム
を例示して説明する。
【0028】図1乃至図5は本発明の第1実施形態を示
し、図1は本発明に係る自動車用内装部品の一実施形態
である自動車用ドアトリムを示す斜視図、図2は同自動
車用ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同自動車用
ドアトリムにおける発泡樹脂基材を取り外した樹脂製骨
材の形状を示す斜視図、図4は同自動車用ドアトリムに
おけるドアウエスト部の構成を示す断面図、図5は同自
動車用ドアトリムにおけるアームレスト部の構成を示す
断面図である。
【0029】また、図6乃至図10は本発明に係る自動
車用内装部品を自動車用ドアトリムに適用した第2実施
形態を示すもので、図6は第2実施形態における自動車
用ドアトリムの構成を示す断面図、図7は同自動車用ド
アトリムにおける発泡樹脂基材を取り外した樹脂製骨材
を示す斜視図、図8は同自動車用ドアトリムにおけるド
アウエスト部の構成を示す断面図、図9は同自動車用ド
アトリムにおけるアームレスト部の構成を示す断面図、
図10は同アームレスト部の変形例を示す断面図であ
る。
【0030】まず、図1乃至図5に基づいて、本発明の
第1実施形態について説明する。図1,図2において、
自動車用ドアトリム10は、所望の曲面形状に成形され
た保形性を有する発泡樹脂基材20と、この発泡樹脂基
材20の裏面側に積層される縦横方向にそれぞれ交差状
に延びる樹脂製骨材30とから構成されている。
【0031】更に詳しくは、発泡樹脂基材20の表面の
全面に装飾性を付与する表皮をラミネートしても良く、
また、発泡樹脂基材20の表面の一部、例えば、中接部
分のみに部分的に貼付しても良い。上記ドアトリム10
には、インサイドハンドルエスカッション11、パワー
ウインドウスイッチフィニッシャー12、スピーカグリ
ル13、ポケットエスカッション14等の各種樹脂部品
が取り付けられている。尚、図2中符号14aはポケッ
ト裏当て板を示し、符号40は車体パネルを示す。
【0032】ところで、上記発泡樹脂基材20は、保形
性を備えるように発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所
望形状に熱成形、例えば、所望の型面を有する成形金型
でコールドプレス成形されるが、更に高展開率部分につ
いては、真空成形により発泡樹脂基材20を賦形しても
良い。
【0033】上記発泡樹脂シートは、汎用の熱可塑性樹
脂に発泡剤を添加した構成であり、熱可塑性樹脂として
は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ
スチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、
ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイ
オノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチ
レン(ABS)樹脂等が使用できる。発泡剤としては、
アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウ
ム等の無機発泡剤が使用できる。この実施形態では、ポ
リプロピレン系樹脂に重炭酸ナトリウムを適宜添加した
発泡樹脂シートを使用している。また、上記発泡樹脂基
材20の発泡倍率は、2〜10倍に設定され、厚みは
0.5〜30mm、特に1〜10mmの範囲に設定され
ている。
【0034】次いで、樹脂製骨材30は、汎用の合成樹
脂成形体からなり、通常好ましく使用できる合成樹脂と
して、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹
脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、
アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニト
リル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカー
ボネート樹脂等から適宜選択されて良く、本実施形態で
は、環境面、リサイクル面を考慮してポリプロピレン系
樹脂が使用されている。
【0035】また、この樹脂製骨材30には、上記熱可
塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カー
ボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭
酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていて
も良い。
【0036】更に、この樹脂製骨材30は、図3に示す
ように、発泡樹脂基材20を取り外した状態では、製品
のほぼ全面に亘り縦横方向に延びるように配設されてお
り、所望ならば、ドアトリム10の外周縁に沿う外周フ
レームを追加して、ドアトリム10周縁部の剛性を補強
するようにしても良く、その場合には、車体パネル40
との間にスキ等が発生することがない。
【0037】そして、図3に示すように、縦横方向に延
びる樹脂製骨材30を成形する際、例えば、インサイド
ハンドルエスカッション11、パワーウインドウスイッ
チフィニッシャー12、スピーカグリル13、ポケット
エスカッション14等の機能部品を取り付けるための取
付座(図示せず)を一体に形成することもできるととも
に、樹脂製骨材30の裏面側に車体パネル40に取り付
けるクリップを装着するためのクリップ座を一体成形す
ることもできる。
【0038】ところで、この第1実施形態に示されるド
アトリム10は、乗員の肘等の荷重が加わり易いドアウ
エスト部A及びアームレスト部Bの剛性が強化されてい
ることが特徴である。すなわち、図2,図3に示すよう
に、ドアウエスト部A及びアームレスト部Bに対応する
樹脂製骨材30には、それぞれ幅広のプレート体31,
32が樹脂製骨材30に一体成形されている。更に、こ
のプレート体31,32は、下向き荷重を有効に受ける
ように、下向きの荷重方向に対してほぼ面直となる水平
面状に延びるように造形されている。
【0039】 このように、図1乃至図3に示すドアト
リム10は、保形性を有する発泡樹脂基材20と、発泡
樹脂基材20の裏面に積層一体化される肉抜き形状で、
かつ補強機能を備えた樹脂製骨材30とから構成されて
いるため、従来の製品の全面に亘り占有していた重量の
嵩む樹脂芯材を廃止でき、かつ軽量な発泡樹脂基材20
を使用する関係で、製品の重量について、従来例に比し
40%以上の軽量化を図るとともに、樹脂材料も大幅に
節約でき、コストダウンにも貢献できる。
【0040】加えて、ドアトリム10に乗員からの荷重
が加わり易いドアウエスト部A及びアームレスト部Bに
ついて、樹脂製骨材30に幅広のプレート体31,32
が一体化されているため、例えば、図4に示すように、
ドアウエスト部Aの上面に乗員が肘Eを掛けて下向き荷
重を加えた場合、このプレート体31の剛性により、ド
アウエスト部Aの剛性が強化されているため、簡単に変
形することがなく、かつフラット感を強調できるため、
感触も良好なものとなる。
【0041】同様に、図5に示すように、ドアトリム1
0におけるアームレスト部Bの上面に乗員が肘Eを掛け
て下向き荷重を加えた場合においても、樹脂製骨材30
に一体化されている幅広のプレート体32により剛性が
強化されているため、アームレスト部Bについても、下
方向に撓み変形することがなく、感触が良好で初期形状
を長期に亘り良好に維持できる。尚、所望ならば、アー
ムレスト部Bにおける樹脂製骨材30内部にプレート体
32の裏面から方向に延びる補強リブ32aを幅方向
(車両の長手方向)に沿って適宜ピッチ間隔で設けるよ
うにすれば、アームレスト部Bの剛性をより強化するこ
とができる。
【0042】更に、発泡樹脂基材20は、多孔質構造で
あるため、ドアトリム10は、吸音性能に優れ、車室内
の騒音を低減することができる。また、発泡樹脂基材2
0の吸音性を維持するために、発泡樹脂基材20の表面
に積層一体化される表皮は、織布、不織布、編布等の通
気性を備えたシート材料が好ましい。尚、表皮は、織
布、不織布、編布等の通気性シート以外にも合成樹脂シ
ート、合成樹脂フィルム、発泡体、網状体等を使用する
ことができる。
【0043】次いで、図6乃至図10に基づいて、本発
明の第2実施形態について説明する。尚、第1実施形態
と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略
する。
【0044】この第2実施形態においては、ドアウエス
ト部Aにおける樹脂製骨材30には、幅広のプレート体
31が一体化されているとともに、このプレート体31
の裏面に幅方向(車両の長手方向)に沿って適宜間隔を
おいて、パネル当てリブ33がプレート体31の裏面か
下方向に向けて立設され、このパネル当てリブ33
は、車体パネル40の上端側に設けられた水平面部41
と当接している。
【0045】また、アームレスト部Bについては、ケー
ス状に成形されたプルハンドル50がアームレスト部B
の開口内に嵌め込まれ、車体パネル40に溶接固定され
ている水平面部を持つブラケット42にビス51を介し
て取り付けられている。
【0046】従って、図8に示すように、ドアウエスト
部Aに乗員の肘Eを掛けて下向き荷重を加えた場合、樹
脂製骨材30に形成されているプレート体31及びその
下面に下方向に向けて一体成形されているパネル当てリ
ブ33により剛性が強化されているだけでなく、パネル
当てリブ33の下端縁33aは、車体パネル40の水平
面部41に当接して、車体パネル40でこの下向き荷重
を受けるため、剛性をより強化することができる。
【0047】同様に、図9に示すように、アームレスト
部Bについても、アームレスト部Bの上面に肘Eを掛け
て下向き荷重を加えた場合においても、アームレスト部
Bに対応する樹脂製骨材30にプレート体32が一体化
しているため、それ自体で剛性がある程度補強されてい
るだけでなく、プルハンドル50は、ビス51を介して
車体パネル40に溶接固定されているブラケット42に
固着されているため、アームレスト部Bに加わる下向き
荷重は、ブラケット42で受けることになり、アームレ
スト部Bの剛性を強化することができる。
【0048】また、図10に示すように、アームレスト
部Bにおいて、プレート体32の裏面にパネル当てリブ
34を立設し、このパネル当てリブ34の下端縁34a
を車体パネル40の水平面部か、あるいは水平面部を有
するブラケット42に当接させて、アームレスト部Bの
剛性を強化する構成を採用しても良い。
【0049】以上説明した第1実施形態、第2実施形態
は、それぞれ自動車用ドアトリム10に適用したもので
あるが、リヤサイドトリムに適用することもできる。
【0050】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る自動車
用内装部品は、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基
材の裏面に肉抜き形状で、かつ補強機能を備えた樹脂製
骨材を積層一体化してなる構成であるため、従来の重量
の嵩む樹脂芯材を廃止でき、軽量かつ低コストで、しか
も、吸音性能に優れた自動車用内装部品を提供できると
いう作用効果を有する。
【0051】更に、乗員からの荷重が加わり易いウエス
ト部及びアームレスト部における樹脂製骨材には、幅広
のプレート体を一体化するか、あるいは幅広のプレート
体裏面にパネル当てリブを設けることにより、ドアウエ
スト部やアームレスト部における剛性を強固に維持する
ことができ、長期使用によっても撓み変形することがな
く、初期形状を長期に亘り維持することができるととも
に、手触り感も良好に保つことができるという効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した自動車用ドアトリムの第1実
施形態を示す斜視図である。
【図2】図1中II−II線断面図である。
【図3】図1に示す自動車用ドアトリムにおける発泡樹
脂基材を取り外した樹脂製骨材の形状を示す斜視図であ
る。
【図4】図2に示す自動車用ドアトリムにおけるドアウ
エスト部を拡大して示す断面図である。
【図5】図2に示す自動車用ドアトリムにおけるアーム
レスト部を拡大して示す断面図である。
【図6】本発明に係る自動車用ドアトリムの第2実施形
態を示す断面図である。
【図7】図6に示す自動車用ドアトリムにおける発泡樹
脂基材を取り外した樹脂製骨材の形状を示す斜視図であ
る。
【図8】図6に示す自動車用ドアトリムにおけるドアウ
エスト部を拡大して示す説明図である。
【図9】図6に示す自動車用ドアトリムにおけるアーム
レスト部を拡大して示す断面図である。
【図10】図9に示すアームレスト部の変形例を示す断
面図である。
【図11】従来の自動車用ドアトリムを示す正面図であ
る。
【図12】図11中XII −XII 線断面図である。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム 20 発泡樹脂基材 30 樹脂製骨材 31 プレート体(ドアウエスト部) 32 プレート体(アームレスト部) 33 パネル当てリブ 34 パネル当てリブ 40 車体パネル 41 水平面部 42 ブラケット 50 プルハンドル 51 取付用ビス A ドアウエスト部 B アームレスト部 E 肘
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−25290(JP,A) 特開2001−82520(JP,A) 実開 昭59−184620(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 13/02 B60J 5/00 B60N 3/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保形性を有する発泡樹脂基材(20)
    と、肉抜き形状で、かつ補強機能を備え、上記発泡樹脂
    基材(20)の裏面に積層一体化される樹脂製骨材(3
    0)とから構成され、下向き荷重が加わるウエスト部
    (A)アームレスト部(B)の少なくとも一方側
    は、下向き荷重に対してほぼ面直となる水平面状に延び
    る幅広のプレート体(31,32)が上記樹脂製骨材
    (30)に一体形成されていることを特徴とする自動車
    用内装部品。
  2. 【請求項2】 前記アームレスト部(B)に加わる下向
    き荷重にほぼ面直となり、水平面状に延びる幅広のプレ
    ート体(32)の下面には、下方に延びるように補強リ
    ブ(32a)がアームレスト部(B)の幅方向に沿って
    適宜ピッチ間隔で設けられていることを特徴とする請求
    項1に記載の自動車用内装部品。
  3. 【請求項3】 前記ウエスト部(A)に対応して樹脂製
    骨材(30)に設けられる幅広のプレート体(31)の
    裏面には、車体パネル(40)の水平面部(41)に当
    接するようにウエスト部(A)の幅方向に沿って所定ピ
    ッチ間隔でパネル当てリブ(33)が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用内装部
    品。
  4. 【請求項4】 前記アームレスト部(B)に対応して樹
    脂製骨材(30)に設けられる幅広のプレート体(3
    2)には、プルハンドル(50)が取り付けられ、この
    プルハンドル(50)が車体パネル(40)に付設され
    る水平面状のブラケット(42)で支持されることによ
    り、アームレスト部(B)に加わる下向き荷重について
    プルハンドル(50)を介してこのブラケット(42)
    で受けることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の自動車用内装部品。
  5. 【請求項5】 前記アームレスト部(B)に対応して樹
    脂製骨材(30)に設けられる幅広のプレート体(3
    2)の下面には、水平面状のブラケット(42)に当接
    するパネル当てリブ(34)が形成され、アームレスト
    部(B)に加わる下向き荷重について、パネル当てリブ
    (34)を介して上記ブラケット(42)で受けること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自動車
    用内装部品。
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