JP2004106519A - 結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムの製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属無端ベルトとキャストドラムとで圧接加工中に結晶性熱可塑性樹脂の圧縮応力により金属無端ベルトをキャストドラムの半径方向に変位可能に設けることにより、シート又はフイルムの厚みの変動を充分に吸収し、その厚み精度を高める。
【解決手段】キャストドラム3と第1の金属ローラ5が対として配置してあり、キャストドラム3と第1の金属ローラ5の接近点から下流側でこのキャストドラム3の周面と対接する第2の金属ローラ6が配置してある。第1、第2の金属ローラ5、6間の区域においては、キャストドラム3の周面に沿い走行する無端の金属ベルト4が配置してある。キャストドラム3と金属無端ベルト4とで圧接される全区間において、金属無端ベルト4とキャストドラム3とで圧接加工中に溶融ポリプロピレン樹脂2の圧縮応力により金属無端ベルト4はキャストドラム3の半径方向に変位可能としてある。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、食品などの包装用,ファィルなどの文具用,各種パッケージ用ケース,各種の工業用途などに好適な結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
結晶性熱可塑性樹脂シートまたはフイルムは耐熱性、物理性諸強度、耐薬品性、ヒンジ特性などに優れるため広く使用されている。
しかし、透明性、表面平滑性などの優れたシート又はフイルムの製造と、そのシート又はフイルムを高速で生産できる技術はまだ完成されてなく、業界ではその技術開発を競って続けている。
前記結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムの製造方法としてエアーナイフ法、ポリシングローラ法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
エアーナイフ法は膜状の溶融樹脂をノズルから吹き出すエアー圧でキャストドラムに圧着させてシート又はフイルムを製造するため、エアーを吹き付けるシート面の厚み変動ができ平滑性の維持ができなく、またシート又はフイルムの片面はエアーで冷却されるため急冷が出来ない。この結果として表面平滑性,厚み精度などの優れたシート又はフイルムができない欠点がある。このエアーによる圧着力は約3000mm水柱が上限であり、またエアーによる圧着点が一点であるため商品価値のあるシート又はフイルムの生産速度は約20m/分が限界である。従って、シート又はフイルムの外観特性をそれほど必要としない厚さが0.2〜0.5mm程度の薄物シート又はフイルムの生産にこのエアーナイフ法は主に利用されているが、厚みが約0.7mm以上の厚物シートの生産には適さない。ポリシングローラ法は、膜状の溶融樹脂を一対の金属ローラで挟圧してシートを生産する方式であるが、一対のローラの接点でシートの厚みと表面性の賦形を同時に完了させるため引取速度が約4m/分以下と低い場合は表面平滑性の優れたシートが得られるが、引取速度が約6m/分以上になるとシートの賦形が追随できなくなり、商品価値のあるシートが得られなくなる。
また厚みが約0.4mm以下の薄物シートを生産するシートに波打状のウェーブが発生するため商品価値のあるシートの生産が出来なくなる。
水冷法も多くの提案がなされているが、一例として特開平4−158022号公報があるが、この公報に記載された製造方法は膜状の結晶性熱可塑性溶融樹脂を水で冷却固化した後、加熱ローラで再加熱して一対の金属ベルト間で挟圧して外観特性を改良すると共に生産速度を改善させる方法であるが、この方法は透明性の優れたシートが得られ易い反面、溶融樹脂を水で冷却する際に水の波打ちによってシートに横方向の筋模様が発生し外観特性を著しく損ね、この模様は引取速度が速くなる程発生し易くなる。
本発明の目的は従来技術が持つ上記の問題点を解決し、シートまたはフイルムの厚みに関係なく光沢,表面平滑性などの外観特性の優れた結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムを高速で製造できる装置を市場に提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、特定発明はTダイの押出ノズル下流側には、このノズルから押し出される溶融結晶性熱可塑性樹脂のみをその間隙に受け入れる下部キャストドラムとこのキャストドラム上方に位置する第1の金属ローラが対として配置してあり、前記下部のキャストドラムと第1の金属ローラの接近点からキャストドラムの回転方向において下流側でこのキャストドラムの周面と対接する第2の金属ローラが配置してあり、これら二つの金属ローラと第3の金属ローラ間に巻回掛合され、第1、第2の金属ローラ間の区域においては、前記金属無端ベルトは前記キャストドラムの周面に沿い走行する無端の金属ベルトが配置してあり、前記キャストドラムと前記金属無端ベルトとで圧接される全区間において、前記金属無端ベルトとキャストドラムとで圧接加工中に前記結晶性熱可塑性樹脂の圧縮応力により前記金属無端ベルトは前記キャストドラムの半径方向に変位可能としてあり、前記キャストドラムと第2の金属ローラ間の下流位置に接近して結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムを浸漬する冷却用水槽が配置されていると共に、この冷却用水槽内で冷却されたシート又はフイルムを水切りする水切り手段が設けてあると共にこの水切り手段の下流側にシート矯正加熱装置が配置されていることを特徴とする。
【0005】
前記装置発明における前記金属無端ベルトは、SUS、炭素鋼乃至チタン合金の一種からなることが好ましい。
【0006】
前記課題を達成するために前記の装置発明における前記水切り手段は、前記水切り手段は、一対のピンチローラと、これより下流に設けたエアーブロー装置とからなることが望ましい。
前記課題を達成するために前記の装置発明における前記第1、第3の金属ローラは加熱油などで内部から加熱される構造とし、更にキャストドラムも同様に内部から加熱される構造としてある。
前記課題を達成するために前記の装置発明における前記シート矯正加熱手段は加熱オーブン乃至内部から加熱された金属ローラからなる。
前記課題を達成するために前記の装置発明における前記キャストドラムに金属ベルトを挾圧させるための前記第1の金属ローラの表面は耐熱性のゴム又は弾性を有するエラストマーで被覆してある。
【0007】
本発明に使用される結晶性熱可塑性樹脂の一種であるポリプロピレン樹脂としては、結晶性のプロピレン単独重合体またはプロピレンにプロピレン以外のコモノマー、例えばエチレンやブテンなどが一種以上共重合した結晶性のコポリマー、及びこれらの混合物を使用する。これらのポリプロピレン樹脂には、酸化防止剤,滑剤,帯電防止剤,スリップ剤,アンチブロッキング剤,紫外線吸収剤,造核剤,透明改良剤,有機過酸化物,顔料,タルクや炭酸カルシュウムなどの無機系充填材,木粉や合成繊維などの有機系充填材,ポリエチレンやエチレンプロピレンゴムなどの他樹脂やゴムを必要に応じ適宣添加して使用することもある。
【0008】
【実施例】
次に、請求項1、2、3、4、5記載の装置発明の代表的な実施例を次に説明する。
図1において、1はTダイであり、このTダイ1の押出ノズル下流側には、このノズルから押し出される結晶性熱可塑性合成樹脂の一種である溶融ポリプロピレン樹脂2をその間隙間に受け入れるキャストドラム3とこのキャストドラム3上方に位置する第1の金属ローラ15が対として配置してあり、前記のキャストドラム3と第1の金属ローラ5の接近点からキャストドラム3の回転方向において、下流側でこのキャストドラム3の周面と対接する第2の金属ローラ6が配置してあり、前記キャストドラム3と金属無端ベルトとで圧接される全区間において、これら二本の金属ローラ5、6と第3の金属ローラ7間に巻回掛合され、第1、第2の金属ローラ5、6間の区域においては、前記キャストドラム3の周面に沿い走行する無端の金属ベルト4が配置してある。前記キャストドラム3と金属無端ベルト4とで圧接される全区間において、前記金属無端ベルト4とキャストドラム3とで圧接加工中に前記溶融ポリプロピレン樹脂2の圧縮応力により前記金属無端ベルトは前記キャストドラムの半径方向に変位可能としてあり、このキャストドラム3と第2の金属ローラ6間を下流位置に接近して溶融ポリプロピレン樹脂シート又はフイルム9が浸漬する冷却用水槽10が配置されていると共に、この冷却用水槽10内で冷却されたシート又はフイルム11を水切りする水切り手段が設けてあると共に、この水切り手段の下流側にシート矯正加熱手段が配置されている。
前記キャストドラム3に金属無端ベルト4を挟圧させるための前記第1の金属ローラ5の表面は、耐熱性のシリコンゴム又は弾性を有するエラストマーで被覆してある。この被覆厚みは5〜15mm、使用するエラストマーのゴム硬度は55〜85度が適当である。
前記キャストドラム3は、加熱油などでその内部から加温される構造としてあり、その表面粗さは0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下とする。
前記金属無端ベルト4は、SUS、炭素鋼乃至チタン合金の一種からなり、耐腐蝕性などの点よりSUSが好ましい。
【0009】
また前記溶融樹脂に接する面の金属無端ベルト4の表面粗度は表面平滑性を重視したシートの製造を目的とした場合は、0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下のものが好適であり、この金属無端ベルト4は金属延薄板を溶接によってベルトにして使用されるため溶接繋ぎ部の凹凸がシートに影響しないようにする必要がある。金属無端ベルト4の厚みが薄い場合は繋ぎ部に凹凸が発生し易く、厚い場合は金属無端ベルト4のフレキシビリティがなくなり使用に支障をきたすので金属無端ベルト4の厚みは0.5〜1.2mm程度が適当である。
更に、前記水切り手段は、例えば一対のピンチローラ12と、これより下流に設けたエアーブロー装置13からなり、また前記シート矯正加熱処理手段は、例えば加熱オーブン乃至加温された複数の金属ローラ15、16、17、18からなる。
【0010】
次に前記実施例装置の作用を説明する。
まず、前記Tダイ1から溶融状態で押出された膜状のポリプロピレン樹脂2を、前記キャストドラム3と第1、第2の金属ローラ5、6及び前記金属無端ベルト4によってキャストドラム3と金属無端ベルト4で形成された円弧状挟圧部8に導く。即ち、前記Tダイ1から溶融状態で押出された膜状のポリプロピレン樹脂2のみをキャストドラム3と第1、第2の金属ローラ5、6及び前記金属無端ベルト4によって挾圧しながら冷却してシート状とし、前記キャストドラム3と金属無端ベルト4とで圧接される全区間である前記円弧状挟圧部8において、前記金属無端ベルト4とキャストドラム3とで圧接加工中に前記ポリプロピレン樹脂の圧縮応力により前記金属無端ベルト4は前記キャストドラム3の半径方向に変位されながら前記膜状のポリプロピレン樹脂2を搬送する。
この際、前記キャストドラム3と前記金属無端ベルト4で形成される前記挟圧部8の隙間はキャストドラム3の上下変位などによって機械的に調節できるようになっている(図示せず)。製品シート又はフイルム9の厚みはこの挟圧部8の隙間寸法の設定で最終的に設定される。
なお、金属無端ベルト4は加熱油などで内部から加熱された第1、第3の金属ローラ5と7とによって、またキャストドラム3も同様に内部から加熱され、好適には50〜150℃としてある。
【0011】
次いで前記円弧状挟圧部8より送り出された一次冷却シート9の温度は、ポリプロピレン樹脂の熱変形温度から軟化温度(試験法はJIS K−6758,荷重1kgfで設定、以下同じ)の温度範囲に制御される。この熱変形温度未満の温度だと透明性や光沢性の優れたシートが得られなくなり、軟化温度を越える温度だとシートが軟らか過ぎてキャストドラム3や金属無端ベルト4からの剥離性が低下し、シート表面に微小な傷が多発したり、冷却用水槽10に導入する工程でシートに皺が発生して良好なシートができなくなるおそれがある。
前記冷却用水槽10内において、この一次冷却シート9は二次冷却され、完全に冷却固化される。この水槽10中での温度は0〜25℃程度が適当である。この水槽10で完全に冷却固化された二次冷却シート11は、シートに付着した冷却液を前記ピンチローラ12とエアーブロー装置13からなる水切手段で水切りした後、シート矯正加熱手段へ導かれる。
このシート矯正加熱手段に導かれたシート14にはカールが発生していたり、ポリプロピレン樹脂の結晶化が充分に進んでいないため、剛性が低かったりするので加熱オーブン(図示せず)や加熱油などで内部から加熱された金属ローラ15〜18で加熱処理する。この加熱処理温度は使用ポリプロピレン樹脂の熱変形温度−40(好ましくは−30)℃から熱変形温度+15(好ましくは5)℃の温度範囲である。熱変形温度−40℃未満の温度ではカールの修正や剛性の改善効果が小さく、熱変形温度+15℃を越える温度だとシートが軟化状態になるためシート皺が発生したり透明性や光沢性などの外観特性を損ねるようになる。
【0012】
【発明の効果】
請求項1、2、3、4、5に記載された各発明の製造装置により、光沢性,表面平滑性などの外観特性に優れた熱可塑性樹脂シート又はフイルムを得ることができる。更に、製品シート又はフイルムの厚みを薄い物から厚い物まで高品質で製造でき、更に生産速度を従来工法の数倍に高速化できる。
したがって、本発明の製造装置によって製造されたシート又はフィルムは、食品包装、医薬品包装などの包装用、文具用、化粧品や家庭用品などのパッケージ用ケース、工業用素材などに好適である。
【0013】
前記金属無端ベルトと前記キャストドラムとで圧接加工中に前記結晶性熱可塑性樹脂の圧縮応力により前記金属無端ベルトは前記キャストドラムの半径方向に変位されながら前記膜状の結晶性熱可塑性樹脂を搬送することにより、前記シート又はフイルムの厚みの変動を充分に吸収し、その厚み精度を高めることができ、殊に表面平滑に支障がなく、かつ光学的特性に優れ結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムを製造できる。
【0014】
殊に請求項2に記載された装置発明では、前記効果に加えて、水切り手段の構造を簡略化できる。
殊に請求項5に記載された装置発明では、第1の金属ローラ周面の耐熱性ゴム又は弾性を有するエラストマーにより、前記シート又はフイルムの厚みの変動を充分に吸収し、その厚み精度を高めることができ、殊に表面平滑に支障がなく、かつ光学的特性に優れ結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムを製造できる。
【0015】
実験例
実験例1〜4、比較例1
図1に示す如き装置を用いて、ポリプロピレン樹脂シートを製造した。
この際、使用されたポリプロピリン樹脂は、密度が0.90g/m3、メルトフローレートが1.8g/10分,熱変形温度が90℃,軟化温度が130℃のチッソポリプロXF1893(チッソ株式会社製)を用いた。この樹脂を樹脂温度240℃でTダイ押出装置(押出機のシリンダー直径100mm,L/D=36,ダイ幅550mm,ダイリップ間隔1.2mm)を用いて押出した。
押し出された溶融樹脂を図1に示す装置に通して、厚さ0.3mmのポリプロピレン樹脂シートを得た。
【0016】
なお、シートの製造条件は以下の通りである。
金属ベルト SUS製でそのキャストドラム
キャストドラム
幅を650mm、表面粗度を0.3μm、温度を90℃に設定
第1の金属ロール
表面にゴム硬度65度のシリコーンゴムを厚さ10mm被膜
円弧状挟圧部の長さ
60cmの円弧状挟圧部の間隔 0.3mm
シート引取り速度
キャストドラムと金属ベルトを同速の10m/分に設定
一次冷却シートの温度   110℃
冷却用水槽 その長さを4mとし、その冷却水温度を10℃に設定
エアブロ装置
吹付加熱空気の温度を80℃に設定
シート矯正加熱手段である金属ロール群
最上流側のもの  60℃
最下流側のもの  50℃
その中間のもの 100℃
これらの金属ロール表面粗度  1.0μm
このようにして得られたポリプロピレン樹脂シートは、ヘイズ(透明性)3.4%、光沢度114%、表面平滑性に優れ、筋、皺、波打ちなどがないため光学的特性と外観特性に優れ、更にヤング率(剛性)94と高い。
【0017】
実験例2
実験例1と同一の製造条件で厚み0.5mmのポリプロピレン樹脂シートを製造した。
このシートも実験例1と同様の諸特性、即ち、ヘイズ(透明性)4.0%、光沢度124%、表面平滑性に優れ、筋、皺、波打ちなどがないため光学的特性と外観特性に優れ、更にヤング率(剛性)90と高い優れたものであった。
【0018】
実験例3
実験例1と同一の製造条件で厚み1.0mmのポリプロピレン樹脂シートを製造した。
このシートも実験例1と同様の諸特性に、即ち、ヘイズ(透明性)9.5%、光沢度127%、表面平滑性に優れ、筋、皺、波打ちなどがないため光学的特性と外観特性に優れ、更にヤング率(剛性)88と高い優れたものであった。
【0019】
比較例1
実験例1と異なり、シート矯正加熱手段の加温された金属ロールのうち、最下流及び最上流の金属ロールの温度は同じとし、その中間の金属ロールの加熱温度を130度に設定した場合には、厚さ0.3mmのポリプロピレン樹脂シートのヘイズ(%)は本件実験例のものに対して劣り、かつ表面平滑性は不良で、しわがシート表面に発生していた。
なお、前記実験例、比較例に用いられる特性値は以下の試験法によって測定された。
熱変形温度    :JIS K−7207(荷重4.6kgf/c)
軟化温度     :JIS K−6758(ビカット軟化温度、荷重1.0kgf)
メルトフローレート:JIS K−6758(230℃、荷重2.16kgf)
密度       :JIS K−6758
ヘイズ      :ASTM D−1003
光沢度      :ASTM D−523
ヤング率     :ASTM D−882
表面平滑性    :目視観察
筋、皺、波打   :目視観察
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する装置の1態様を示す説明図である。
【符号の説明】
1  Tダイ
2  膜状ポリプロピレン樹脂
3  キャストドラム
4  金属ベルト
5  第1の金属ロール
6、7  第2、第3の金属ロール
8  円弧状挟圧部
9  一次冷却シート
10  冷却用水槽
11  二次冷却シート
12  ピンチロール
13  エアーブロー装置
14  水切済みシート
15、16、17、18  金属ロール
17  製品シート

Claims (5)

  1. Tダイの押出ノズル下流側には、このノズルから押し出される溶融結晶性熱可塑性樹脂のみをその間隙に受け入れる下部キャストドラムとこのキャストドラム上方に位置する第1の金属ローラが対として配置してあり、前記下部のキャストドラムと第1の金属ローラの接近点からキャストドラムの回転方向において下流側でこのキャストドラムの周面と対接する第2の金属ローラが配置してあり、これら二つの金属ローラと第3の金属ローラ間に巻回掛合され、第1、第2の金属ローラ間の区域において、前記キャストドラムの周面に沿い走行する無端の金属ベルトが配置してあり、前記キャストドラムと前記金属無端ベルトとで圧接される全区間において、前記金属無端ベルトとキャストドラムとで圧接加工中に前記結晶性熱可塑性樹脂の圧縮応力により前記金属無端ベルトは前記キャストドラムの半径方向に変位可能としてあり、この前記キャストドラムと第2の金属ローラ間の下流位置に接近して結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムを浸漬する冷却用水槽が配置されていると共に、この冷却用水槽内で冷却されたシート又はフイルムを水切りする水切り手段が設けてあると共にこの水切り手段の下流側にシート矯正加熱装置が配置されていることを特徴とする結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムの製造装置。
  2. 前記水切り手段は、一対のピンチローラと、これより下流に設けたエアーブロー装置とからなることを特徴とする請求項1記載の結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムの製造装置。
  3. 前記第1、第3の金属ローラは加熱油などで内部から加熱される構造とし、更にキャストドラムも同様に内部から加熱される構造としてあることを特徴とする請求項1又は2記載の結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムの製造装置。
  4. 前記シート矯正加熱手段は加熱オーブン乃至内部から加熱された金属ローラからなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムの製造装置。
  5. 前記キャストドラムに金属ベルトを挾圧させるための前記第1の金属ローラの表面は耐熱性のゴム又は弾性を有するエラストマーで被覆してあることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の結晶性熱可塑性樹脂シート又はフイルムの製造装置。
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