JP2004100586A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温時に高いNO 浄化率を得る。
【解決手段】リーン空燃比のもとでNO を浄化するための排気浄化触媒11の触媒担体として担体表面上に塩基点が存在するアルミナを用いる。アルミナ表面上に、NO を吸収しうるNO 吸収剤の層を形成することなく白金を分散して担持させる。白金の表面全体が酸素被毒を受ける前に排気浄化触媒11に流入する排気ガスの空燃比をリーンからリッチに一時的に切換える。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
リーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに排気ガス中に含まれるNO を浄化するための触媒として、アルミナからなる担体の表面上にアルカリ金属或いはアルカリ土類からなるNO 吸収剤の層を形成し、更に白金のような貴金属触媒を担体表面上に担持した触媒が公知である(例えば特許文献1参照)。この触媒では、排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるNO は白金により酸化されて硝酸塩の形でNO 吸収剤内に吸収される。次いで排気ガスの空燃比が短時間リッチにされるとこの間にNO 吸収剤に吸収されていたNO が放出されると共に還元され、次いで再び排気ガスの空燃比がリーンに戻されるとNO 吸収剤へのNO の吸収作用が開始される。
【0003】
一方、排気ガス中にはSO も含まれており、NO 吸収剤にはNO に加えてSO も吸収される。この場合SO は硫酸塩の形で吸収される。ところがこの硫酸塩は硝酸塩に比べて分解しずらく、排気ガスの空燃比を単にリッチにしただけでは分解しない。従ってNO 吸収剤内にはSO の吸収量が次第に増大し、それに伴なってNO を吸収しえなくなる。従ってこのようなNO 吸収剤を用いた場合には時折SO を放出させる必要がある。ところで硫酸塩は触媒の温度が600℃以上になると分解しやすくなり、このとき排気ガスの空燃比をリッチにするとNO 吸収剤からSO が放出される。従ってこのようなNO 吸収剤を用いた場合においてNO 吸収剤からSO を放出させるときには触媒の温度が600℃以上に維持されかつ排気ガスの空燃比がリッチに維持される。
【0004】
さて、このようなNO 吸収剤の層を設けるとNO に加えて必ずSO も吸収されるのでSO が吸収されるのを阻止するためにはこのようなNO 吸収剤の層を設けないようにすればよいことになる。そこでアルミナからなる担体上に白金のみを担持するようにした触媒が提案されている(特許文献2参照)。この特許文献2にはアルミナからなる担体上に白金のみを担持した場合でも空燃比がリーンのときに触媒にNO が捕獲され、空燃比を交互にリーンとリッチに切換えればNO を浄化しうることが記載されている。
【0005】
また、リーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに発生するNO を浄化しうる触媒として、ゼオライト上に遷移金属或いは貴金属を担持したリーンNO 触媒が知られている。このリーンNO 触媒は排気ガス中のHCとNO を吸収してNO を還元する機能を有するが酸素が吸着するとNO の浄化性能が著しく低下する。そこでこの吸着酸素を離脱させるためにリーンNO 触媒に流入する排気ガスの空燃比を周期的にリッチにするようにした内燃機関が公知である(特許文献3参照)。このリーンNO 触媒はリーン空燃比のもとで燃焼が行われているときであってもNO を還元することができるという特徴を有するが、排気ガス中にNO 還元用のHCを供給する必要があり、耐熱性が低く、50パーセント以下の浄化率しか得られないという欠点を有している。
【0006】
【特許文献1】
特許第2600492号公報
【特許文献2】
特開平11−285624号公報
【特許文献3】
特許第3154110号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
さて、本発明者等は担体上にNO 吸収剤の層を形成した触媒の研究を進める一方で、担体上にNO 吸収剤の層を有していない触媒についても研究を進めてきた。その結果、担体上にNO 吸収剤の層を有しない触媒、例えばアルミナからなる担体上に白金のみを担持した触媒では、リーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに空燃比を一時にリッチにすると触媒温度が250℃以下の低温のときに90パーセント以上のNO 浄化率が得られることが判明したのである。
【0008】
その理由について種々の角度から検討を重ねた結果、次のような結論に達した。即ち、概略的に言うと白金は本来的に低温での活性を有しており、排気ガス中に含まれるNO は白金の表面上において直接分解され、或いは選択的に還元される。また、アルミナからなる担体の表面には塩基点が存在し、白金の表面上で酸化されたNO がNO の形で担体表面上に吸着し、或いは硝酸イオンNO の形で担体表面上の塩基点上に保持される。NO の浄化が行われる際にはこれら種々の作用が同時に行われており、その結果90パーセント以上の高い浄化率が得られる。
【0009】
ところで、アルミナからなる担体上に白金のみを担持した触媒をリーン空燃比の排気ガスにさらしておくとNO 浄化率が次第に低下していく。これは白金の表面が酸素原子により覆われ、即ち白金の表面が酸素被毒を受け、それによって一方では白金表面でのNO 直接分解やNO の選択還元が生じにくくなったことに基因している。事実、このとき空燃比を一時的にリッチにすると白金表面を覆っている酸素原子がHCやCOの酸化のために消費され、即ち白金表面の酸素被毒が解消され、次いで空燃比がリーンに戻されると再びNO の直接分解やNO の選択還元が良好に行われる。
【0010】
一方、白金表面が酸素原子によって覆われるとNO は白金表面上において酸化されやすくなり、従って担体上に吸着され、或いは保持されるNO の量は増大する。それにもかかわらずNO 浄化率が低下するということは、NO の浄化作用に対してはNO の直接分解或いはNO の選択還元が支配的であることになる。従ってアルミナからなる担体上に白金のみを担持した場合には白金の表面全体が酸素被毒を生じないようにすることが最重要課題であり、従って白金の表面全体が酸素被毒を受ける前に排気ガスの空燃比を一時的にリーンからリッチに切換えることが必要となる。
【0011】
なお、排気ガスの空燃比をリーンからリッチに一時的に切換えると担体上に吸着しているNO 或いは担体上に保持されている硝酸イオンNO はHCおよびCOによって還元される。即ち、白金表面の酸素被毒を解消すべく排気ガスの空燃比を一時的にリーンからリッチに切換えると担体上に吸着され或いは保持されているNO は除去され、従って空燃比がリッチからリーンに戻されると再びNO の吸着作用或いは硝酸イオンNO の保持作用が開始される。
【0012】
上述したようにアルミナからなる担体上に白金のみを担持した場合にNO の高い浄化率を確保するには白金の表面全体が酸素被毒を生じないようにすることが必要である。しかしながら特許文献2および3のいずれもこのことに関して何ら示唆していない。即ち、特許文献2は、NO が浄化されるのは全てNO の吸着作用に基因しているとの前提に立って検討した結果を示しており、白金の酸素被毒がNO の浄化率を支配することに気付いていない。従って当然のことながら特許文献2は250℃以下の低温でもって高い浄化率を得られることについては何ら示唆していない。
【0013】
また、引用文献3はゼオライトからなるリーンNO 触媒を対象としており、このリーンNO 触媒への酸素の吸着がNO 浄化率に影響を与えることを開示しているものの、白金表面の酸素被毒がNO 浄化率を支配することについては何ら示唆していない。このゼオライトには塩基点が存在しないためにアルミナを用いたときとはNO の浄化の仕方が異なっているばかりでなく50パーセント以上のNO 浄化率を得ることは困難であり、従って特許文献3は250℃以下で90パーセント以上の高い浄化率を得られることを示唆する文献とはなり得ない。
【0014】
本発明は、白金表面、即ち貴金属表面の酸素被毒がNO の浄化率を支配することをつきとめ、これに基づいて高いNO 浄化率を確保するようにした内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
即ち、1番目の発明では、リーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに発生するNO を排気通路内に配置された排気浄化触媒によって浄化するようにした内燃機関の排気浄化装置において、排気浄化触媒の触媒担体として担体表面上に塩基点の存在する担体を用い、担体表面上に、NO を吸収しうるNO 吸収剤の層を形成することなく貴金属触媒を分散して担持させ、貴金属触媒の表面全体が酸素被毒を受ける前に排気浄化触媒に流入する排気ガスの空燃比をリーンからリッチに一時的に切換えるようにしている。
【0016】
2番目の発明では1番目の発明において、触媒担体がアルミナからなる。
【0017】
3番目の発明では2番目の発明において、触媒担体の内部にアルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類を含有せしめ、それによって触媒担体表面上の塩基点の数を増大するか又は塩基点における塩基性を強めるようにしている。
【0018】
4番目の発明では1番目の発明において、貴金属触媒が白金からなる。
【0019】
5番目の発明では1番目の発明において、貴金属触媒の酸素被毒を継続的に解消するために排気ガスの空燃比がリーンからリッチに繰返し切換えられ、このときのリーン時間に対するリッチ時間の割合は、排気浄化触媒の温度が200℃から250℃のときにNO 浄化率が90パーセント以上となる割合に設定されている。
【0020】
6番目の発明では1番目の発明において、貴金属触媒の酸素被毒を継続的に解消するために排気ガスの空燃比がリーンからリッチに繰返し切換えられ、この空燃比のリーンからリッチへの切換作用は排気浄化触媒の温度が許容温度以上のときには禁止される。
【0021】
7番目の発明では1番目の発明において、貴金属触媒の酸素被毒量を算出するための手段を具備し、算出された酸素被毒量が予め定められた許容値を越えたときに排気ガスの空燃比がリーンからリッチに切換えられる。
【0022】
8番目の発明では1番目の発明において、貴金属触媒の酸素被毒量を推定するための手段を具備し、推定された酸素被毒量が予め定められた許容値を越えたときに排気ガスの空燃比がリーンからリッチに切換えられる。
【0023】
9番目の発明では8番目の発明において、排気浄化触媒から流出する排気ガス中のNO 濃度を検出するためのNO 濃度センサを具備し、NO 濃度センサにより検出されたNO 濃度が設定値を越えたときに貴金属触媒の酸素被毒量が許容値を越えたと判断される。
【0024】
10番目の発明では1番目の発明において、貴金属触媒の酸素被毒が解消されたか否かを判断する手段を具備し、貴金属触媒の酸素被毒が解消されたと判断されたときに排気ガスの空燃比がリッチからリーンに切換えられる。
【0025】
11番目の発明では10番目の発明において、排気浄化触媒から流出する排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサを具備し、排気浄化触媒に流入する排気ガスの空燃比がリーンからリッチに切換えられた後、排気浄化触媒から流出する排気ガスの空燃比がリッチになったときに貴金属触媒の酸素被毒が解消されたと判断される。
【0026】
12番目の発明では1番目の発明において、排気ガス中に含まれるNO およびSO は排気浄化触媒において貴金属触媒により酸化された後に触媒担体上に保持される。
【0027】
13番目の発明では12番目の発明において、貴金属触媒の酸素被毒を解消すべく排気浄化触媒に流入する排気ガスの空燃比がリーンからリッチに一時的に切換えられたときに触媒担体上に保持されているNO が触媒担体上から放出され還元される。
【0028】
14番目の発明では12番目の発明において、触媒担体表面の塩基性の強さを、触媒担体表面上にSO が硫酸イオンの形で保持される強さに設定している。
【0029】
15番目の発明では14番目の発明において、触媒担体表面上に保持されたSO を触媒担体表面上から放出させる際には排気浄化触媒の温度がSO 放出温度まで上昇せしめられた後、排気浄化触媒の温度をSO 放出温度に維持しつつ排気ガスの空燃比がリッチとされ、SO 放出温度がほぼ500℃〜550℃である。
【0030】
16番目の発明では1番目の発明において、排気浄化触媒に代えて機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、触媒担体がパティキュレートフィルタ上にコーティングされている。
【0031】
17番目の発明では1番目の発明において、機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、パティキュレートフィルタの上流又は下流の排気通路内に上記排気浄化触媒を配置している。
【0032】
18番目の発明では1番目の発明において、機関排気通路内に、NO を選択的に還元する機能を有しNO を吸収する機能を有さないNO 選択還元触媒を配置し、NO 選択還元触媒の上流又は下流の排気通路内に排気浄化触媒を配置している。
【0033】
19番目の発明では18番目の発明において、NO 選択還元触媒上流の排気通路内に排気浄化触媒を配置すると共にNO 選択還元触媒と排気浄化触媒間の排気通路内に尿素水溶液を供給するための尿素供給弁を具備し、排気浄化触媒により高いNO 浄化率が得られるときには排気ガスの空燃比がリーンからリッチに繰返し切換えられ、NO 選択還元触媒により高いNO 浄化率が得られるときには尿素供給弁から尿素水溶液が供給される。
【0034】
20番目の発明では1番目の発明において、機関排気通路内に還元剤を供給することによって排気ガスの空燃比をリッチにするようにしている。
【0035】
21番目の発明では1番目の発明において、機関が、再循環排気ガス量を増大していくと煤の発生量が次第に増大してピークに達し、再循環排気ガス量を更に増大すると煤がほとんど発生しなくなる機関からなり、再循環排気ガス量を煤の発生量がピークとなる量よりも増大した状態で燃焼室内における空燃比をリッチにすることにより排気ガスの空燃比をリッチにするようにしている。
【0036】
22番目の発明では1番目の発明において、機関が、再循環排気ガス量を増大していくと煤の発生量が次第に増大してピークに達し、再循環排気ガス量を更に増大すると煤がほとんど発生しなくなる機関からなり、排気浄化触媒の温度を上昇すべきときには再循還排気ガス量を煤の発生量がピークとなる量よりも増大させるようにしている。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を圧縮着火式内燃機関に適用した場合を示している。なお、本発明は火花点火式内燃機関にも適用することもできる。
【0038】
図1を参照すると、1は機関本体、2は各気筒の燃焼室、3は各燃焼室2内に夫々燃料を噴射するための電子制御式燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドを夫々示す。吸気マニホルド4は吸気ダクト6を介して排気ターボチャージャ7のコンプレッサ7aの出口に連結され、コンプレッサ7aの入口はエアクリーナ8に連結される。吸気ダクト6内にはステップモータにより駆動されるスロットル弁9が配置され、更に吸気ダクト6周りには吸気ダクト6内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置10が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置10内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。一方、排気マニホルド5は排気ターボチャージャ7の排気タービン7bの入口に連結され、排気タービン7bの出口は排気浄化触媒11を内蔵したケーシング12に連結される。排気マニホルド5の集合部出口には排気マニホルド5内を流れる排気ガス中に例えば炭化水素からなる還元剤を供給するための還元剤供給弁13が配置される。
【0039】
排気マニホルド5と吸気マニホルド4とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路14を介して互いに連結され、EGR通路14内には電子制御式EGR制御弁15が配置される。また、EGR通路14周りにはEGR通路14内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置16が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置16内に導びかれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。一方、各燃料噴射弁3は燃料供給管17を介して燃料リザーバ、いわゆるコモンレール18に連結される。このコモンレール18内へは電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ19から燃料が供給され、コモンレール18内に供給された燃料は各燃料供給管17を介して燃料噴射弁3に供給される。
【0040】
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具備する。排気浄化触媒11には排気浄化触媒11の温度を検出するための温度センサ20が取付けられ、この温度センサ20の出力信号は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、ケーシング12の出口に連結された排気管21内には必要に応じて各種のセンサ22が配置される。アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁3、スロットル弁駆動用ステップモータ9、EGR制御弁15、および燃料ポンプ19に接続される。
【0041】
図1に示す排気浄化触媒11はモノリス触媒からなり、この排気浄化触媒11の基体上には触媒担体が担持されている。図2はこの触媒担体50の表面部分の断面を図解的に示している。図2に示されるように触媒担体50の表面上には貴金属触媒51が分散して担持されている。本発明では触媒担体50として担体50の表面上に塩基性を示す塩基点の存在する担体が用いられており、本発明による実施例では触媒担体50としてアルミナが用いられている。また、本発明による実施例では貴金属触媒51として白金が用いられている。
【0042】
このように本発明による実施例ではアルミナからなる触媒担体50の表面上には白金51のみが担持されており、アルカリ金属やアルカリ土類からなるNO を吸収しうるNO 吸収剤の層が形成されていない。このようにアルミナからなる触媒担体50の表面上に白金51のみを担持した排気浄化触媒11について検討した結果、この排気浄化触媒11ではリーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに空燃比を一時的にリッチにすると排気浄化触媒11の温度が250℃以下の低温のときに90パーセント以上のNO 浄化率が得られることが判明したのである。
【0043】
その理由について種々の角度から検討した結果、NO の浄化が行われる際には、白金51の表面におけるNO の直接分解作用或いはNO の選択還元作用や、触媒担体50上へのNO の吸着作用或いは触媒担体50上におけるNO の保持作用が同時並列的に生じており、これら作用が同時並列的に生じることによって90パーセント以上の高いNO 浄化率が得られるとの結論に達したのである。
【0044】
即ち、白金51は本来的に低温での活性を有しており、NO の浄化が行われる際に生じている第1の作用は、排気ガスの空燃比がリーンのときに排気ガス中のNO が白金51の表面においてNとOとに解離された状態で白金51の表面上に吸着され、解離されたNがN となって白金51の表面から脱離する作用、即ちNO の直接分解作用である。この直接分解作用によって一部のNO の浄化作用が行われている。
【0045】
NO の浄化が行われる際に生じている第2の作用は、排気ガスの空燃比がリーンのときに白金51の表面上に吸着したNOが排気ガス中のHC又は触媒担体50上に吸着しているHCによって選択的に還元される作用である。このNO 選択還元作用によって一部のNO の浄化作用が行われている。
【0046】
一方、排気ガス中のNO 、即ちNOは白金51の表面で酸化されてNO となり、更に酸化されると硝酸イオンNO となる。NO の浄化が行われる際に生じている第3の作用はNO が触媒担体50上に吸着する作用である。この吸着作用によって一部のNO の浄化作用が行われる。また、アルミナからなる触媒担体50の表面上には塩基点が存在し、NO の浄化が行われる際に生じている第4の作用は硝酸イオンNO が触媒担体10の表面上の塩基点において保持される作用である。この保持作用によって一部のNO の浄化作用が行われる。
【0047】
このようにNO の浄化が行われる際にはこれら種々の作用が同時に行われており、その結果90パーセント以上の高い浄化率が得られることになる。
【0048】
ところで、アルミナからなる触媒担体50上に白金51のみを担持した排気浄化触媒11をリーン空燃比の排気ガスにさらしておくとNO 浄化率が次第に低下していく。これは白金51の表面が酸素原子により覆われ、即ち白金51の表面が酸素被毒を受け、それによって一方では白金51の表面におけるNO の直接分解やNO の選択還元が生じにくくなったことに基因している。即ち、白金51の表面が酸素原子で覆われると排気ガス中のNOが白金51の表面に吸着できなくなるためにNO の直接分解は生じくくなり、白金51の表面が酸素原子で覆われるとNOが白金51の表面に吸着できなくなるためにNO の選択還元が生じにくくなる。
【0049】
ところがこのとき空燃比を一時的にリッチにすると白金51の表面を覆っている酸素原子がHCやCOの酸化のために消費され、即ち白金51の表面の酸素被毒が解消され、従って空燃比がリーンに戻されると再びNO の直接分解やNO の選択還元が良好に行われるようになる。
【0050】
ところで白金51の表面が酸素原子によって覆われるとNO は白金51の表面上において酸化されやすくなり、従って触媒担体50上に吸着され、或いは保持されるNO の量は増大する。それにもかかわらずNO 浄化率が低下するということは、NO の浄化作用に対してはNO の直接分解或いはNO の選択還元が支配的であることになる。従ってアルミナからなる触媒担体50上に白金51のみを担持した場合には白金51の表面全体が酸素被毒を生じないようにすることが最重要課題であり、従って白金51の表面全体が酸素被毒を受ける前に排気ガスの空燃比を一時的にリーンからリッチに切換えることが必要となる。
【0051】
次にこのことについて実験結果を参照しつつ説明する。
【0052】
図3は還元剤供給弁13から還元剤をt2時間の時間間隔をおいてt1時間だけ噴射し、それによって排気浄化触媒11に流入する排気ガスの空燃比(吸気通路、燃焼室2および排気浄化触媒上流の排気通路に供給された空気の量と、燃料および還元剤の量との比)がt2時間だけリーンに維持された後t1時間だけリッチにされる場合を示している。
【0053】
図4は、アルミナからなる触媒担体50上に白金51のみを担持した排気浄化触媒11において白金51の表面全体が酸素被毒を受ける前に排気浄化触媒11に流入する排気ガスの空燃比をリーンからリッチに図3に示すt1時間だけ一時的に切換えるようにしたときの排気浄化触媒11の温度TC(℃)とNO 浄化率(%)との関係を示している。なお、図4はアルミナからなる触媒担体50のコーティング量が150(g)であり、白金51の担持量が3(g)の場合を示している。
【0054】
図4から排気浄化触媒11の温度TCが250℃以下の低温で90パーセント以上のほぼ100パーセントに近いNO 浄化率が得られることがわかる。なお、排気浄化触媒11の温度TCが200℃以下になるとNO 浄化率は若干低下するが排気浄化触媒11の温度TCが150℃まで低下してもNO 浄化率は80パーセント以上であり、依然として高いことがわかる。また、排気浄化触媒11の温度TCが250℃よりも高くなるとNO 浄化率は徐々に低下する。即ち、排気浄化触媒11の温度TCが高くなるとNOが白金51の表面上に吸着しずらくなり、その結果NO の直接分解作用が生じずらくなるばかりでなくNO の選択還元作用も生じずらくなるためにNO 浄化率は徐々に低下する。
【0055】
なお、白金51の担持量が3(g)を越えていくら増やしてもNO 浄化率はほとんど増大しないが白金51の担持量は3(g)よりも少くするとNO 浄化率が低下する。
【0056】
また、図4は図3において排気ガスの空燃比がリーンであるリーン期間t2を60秒とし、排気ガスの空燃比がリッチとされるリッチ時間t1を3秒とした場合を示している。この場合、リッチ時間t1として3秒あれば白金51の表面の酸素被毒を完全に解消することができるので酸素被毒を解消するという点からみるとリッチ時間t1を3秒以上にしても意味がない。これに対し、リッチ時間t1を3秒より短くするとNO 浄化率は次第に低下する。
【0057】
また、貴金属触媒51としては白金に加えてロジウムを用いることもできる。この場合には、図4においてNO 浄化率が90パーセント以上になる温度TC(℃)の領域が高温側に広がり、高温側におけるNO 浄化率が高くなる。
【0058】
このように貴金属触媒51の表面全体が酸素被毒を受ける前に排気浄化触媒11に流入する排気ガスの空燃比をリーンからリッチに一時的に切換えると90パーセント以上のNO 浄化率を得ることができる。なお、このように排気ガスの空燃比をリーンからリッチに一時的に切換えると触媒担体50上に吸着しているNO 或いは触媒担体50上に保持されている硝酸イオンNO はHCおよびCOによって還元される。即ち、貴金属触媒51の表面の酸素被毒を解消すべく排気ガスの空燃比を一時的にリーンからリッチに切換えると触媒担体50上に吸着され或いは保持されているNO は除去され、従って空燃比がリッチからリーンに戻されると再びNO の吸着作用或いは硝酸イオンNO の保持作用が開始される。
【0059】
前述したようにアルミナからなる触媒担体50上に白金51のみを担持した場合には、NO の浄化率に対してNO の直接分解およびNO の選択還元が支配的となる。しかしながら触媒担体50へのNO の吸着作用および触媒担体50上における硝酸イオンNO の保持作用もNO の浄化に寄与している。ところで従来より排気ガス中にNO が存在すればいかなる触媒であっても多かれ少なかれNO が触媒に吸着することが知られている。本願発明による実施例では前述したように排気ガス中のNOは白金51において酸化されてNO が生成され、斯くしてNO が排気浄化触媒11上に吸着されることになる。
【0060】
これに対して硝酸イオンNO はいかなる触媒であっても保持されるわけではなく、硝酸イオンNO を触媒上に保持させるには触媒の表面が塩基性を呈することが必要となる。本願発明による実施例では前述したように触媒担体50がアルミナからなるために触媒担体50の表面上に塩基性を有する塩基点が存在し、斯くして硝酸イオンNO は触媒担体50の表面に存在する塩基点において保持されることになる。
【0061】
ところでアルミナからなる触媒担体50の表面に存在する塩基点の塩基性はそれほど強くなく、従って硝酸イオンNO に対する保持力もさほど強くない。従って排気浄化触媒11の温度TCが上昇すると排気浄化触媒11に保持されているNO は排気浄化触媒11から脱離せしめられる。図4に示されるように排気浄化触媒11の温度TCが上昇するにつれてNO 浄化率が次第に低下するのはこのようなNO の脱離作用が存在しているからでもある。
【0062】
一方、触媒担体50の表面上の塩基点の塩基性が高くなるほど硝酸イオンNO の形で保持されるNO 量が増大する。従って排気浄化触媒11上に保持されるNO 量を増大させるには塩基点の数を増大するか、或いは塩基点の塩基性を高くすればよいことになる。この場合、図2において符号52で示されるようにアルミナからなる触媒担体50の内部に、カリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCs、ルビジウムRbのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCa、ストロンチウムSrのようなアルカリ土類、ランタンLa、イトリウムYのような希土類から選ばれた少くとも一つを添加すれば塩基点の数を増大させることができるか、或いは塩基点の塩基性を高めることができる。この場合、これらランタンLaやバリウムBa等の添加物52は構造安定化のためにアルミナの結晶構造の一部を構成するように触媒担体50の内部に添加することもできるし、アルミナと添加物52とで塩を形成するように触媒担体50の内部に添加することもできる。なお、当然のことながらランタンLaやバリウムBa等の添加物52の量を増大すれば排気ガスの空燃比がリーンのときに排気浄化触媒11に保持されるNO 量は増大する。
【0063】
一方、このように塩基点の塩基性を高めると硝酸イオンNO に対する保持力が強くなる。従って硝酸イオンNO は排気浄化触媒11の温度TCが上昇しても離脱しずらくなり、従って塩基点の塩基性を高めると図4において高温側におけるNO 浄化率が高くなる。
【0064】
ところで排気ガス中にはSO も含まれており、このSO は白金51において酸化されてSO となる。次いでこのSO は白金51上において更に酸化されて硫酸イオンSO 2− となる。触媒が塩基性を有すると硫酸イオンSO 2− は触媒上に保持され、しかもこの硫酸イオンSO 2− は硝酸イオンNO に比べて触媒上に保持されやすい。従って硝酸イオンNO が触媒上に保持されれば硫酸イオンSO 2− も必ず触媒上に保持される。本発明による実施例では硝酸イオンNO が触媒担体50上に保持され、従って本発明による実施例では硫酸イオンSO 2− も触媒担体50上に保持されることになる。
【0065】
一方、冒頭で述べたように触媒担体上にアルカリ金属又はアルカリ土類金属からなるNO 吸収剤の層を形成するとSO はNO 吸収剤の層内で硫酸塩を形成する。ところがこの硫酸塩は分解しずらく、触媒の温度を600℃以上に上昇させた状態で排気ガスの空燃比をリッチにしないとSO を触媒から放出させることができない。
【0066】
しかしながら本願発明の実施例においてアルミナからなる触媒担体50の表面上に存在する塩基点の塩基性はNO 吸収剤の塩基性に比べて極めて低く、従ってSO は触媒担体50の表面上の塩基点において硫酸塩の形ではなく、硫酸イオンSO 2− の形で保持される。しかもこの場合、硫酸イオンSO 2− に対する保持力はかなり小さい。
【0067】
このように硫酸イオンSO 2− に対する保持力が小さいと硫酸イオンSO 2− は低い温度で分解し、離脱するようになる。事実、本発明による実施例では排気浄化触媒11の温度TCをほぼ500℃まで上昇させ、排気ガスの空燃比をリッチにすれば排気浄化触媒11に保持されたSO を排気浄化触媒11から放出させることができる。
【0068】
前述したように触媒担体上にNO 吸収剤の層を形成した場合には触媒の温度を600℃以上に上昇させないとNO 吸収剤からNO が放出されない。しかしながら排気ガス温の低い圧縮着火式内燃機関において触媒の温度を600℃以上に上昇させかつSO の放出作用が行われている間触媒の温度を600℃以上に維持しておくことはかなり難しい。しかしながら排気ガス温の低い圧縮着火式内燃機関であっても触媒の温度をほぼ500℃に上昇させることは容易であり、また触媒の温度をほぼ500℃に維持することも容易である。即ち、SO を放出させるのに必要な触媒の温度を600℃以上からほぼ500℃まで低下できるということは極めて大きな意味がある。本発明は、アルミナからなる触媒担体50の表面上に白金51のみを担持した場合に白金51の表面全体が酸素被毒を受けないようにすれば極めて高いNO 浄化率を得られることを見い出したことに大きな意味があるが、SO を放出させるのに必要な排気浄化触媒11の温度をほぼ500℃まで低下できることを見い出したことも極めて大きな意味がある。
【0069】
ところで前述したように触媒担体50にランタンLa或いはバリウムBa等の添加物52を添加することによって触媒担体50の表面の塩基点の塩基性を高めると排気ガスの空燃比がリーンのときに触媒担体50上に保持されるNO 量を増大することができ、斯くして特に高温側でのNO 浄化率を高めることができる。しかしながら触媒担体50の表面の塩基点の塩基性を高めると触媒担体50上に保持されるSO 量が増大し、しかもSO に対する保持力が増大する。その結果、SO を放出させるのに必要な排気浄化触媒11のSO 放出温度が上昇する。
【0070】
この場合、SO 放出温度が高くなりすぎると排気浄化触媒11の温度をSO 放出温度まで上昇させるのが困難となり、従って塩基点の塩基性を高めるといっても、容易にSO の放出作用を行うことができるか否かの観点から限度がある。即ち、圧縮着火式内燃機関において比較的容易に排気浄化触媒11の温度を上昇しうる限度はほぼ550℃であり、従って触媒担体50にランタンLa或いはバリウムBa等の添加物52を添加する場合には添加物52の添加量をSO 放出温度がほぼ550℃となる量以下とすることが好ましい。
【0071】
なお、触媒担体50としてはアルミナばかりでなく、触媒担体表面に塩基点が存在する担体であれば従来より知られている種々の担体を用いることができる。
【0072】
次にNO およびSO の処理について具体的な実施例に基づいて説明する。
【0073】
まず初めに、貴金属触媒、例えば白金51の酸素被毒量を算出し、算出された酸素被毒量が予め定められた許容値を越えたときに排気ガスの空燃比をリーンからリッチに切換え、それによって白金51の酸素被毒を解消するようにした第1実施例について説明する。
【0074】
図5(A)に示されるように単位時間当りの白金51の酸素被毒量Wは排気ガス中の酸素濃度に比例する。また、図5(B)に示されるように単位時間当りの白金51の酸素被毒量Wは排気浄化触媒11の温度が高くなるほど増大する。ここで排気ガス中の酸素濃度および排気浄化触媒11の温度は機関の運転状態から定まり、即ちこれらは燃料噴射量Qと機関回転数Nの関数であり、従って単位時間当りの白金51の酸素被毒量Wは燃料噴射量Qと機関回転数Nの関数となる。第1実施例では燃料噴射量Qと機関回転数Nに応じた単位時間当りの白金51の酸素被毒量Wが予め実験により求められており、この酸素被毒量Wが燃料噴射量Qと機関回転数Nの関数として図5(C)に示すようにマップの形で予めROM32内に記憶されている。
【0075】
図6はNO およびSO の放出制御のタイムチャートを示している。図6に示されるように酸素被毒量Wの積算値ΣWが許容値WXを越える毎に還元剤供給弁13から還元剤が供給され、排気浄化触媒11に流入する排気ガスの空燃比A/Fがリーンからリッチに一時的に切換えられる。このとき白金51の酸素被毒は解消され、触媒担体50上に吸着又は保持されているNO が触媒担体50から放出され、還元される。
【0076】
一方、排気浄化触媒11上に保持されているSO 量の積算値ΣSOXも算出されており、このSO 量の積算値ΣSOXが許容値SXを越えると排気浄化触媒11からのSO 放出作用が行われる。即ち、まず初めに排気浄化触媒11の温度TCがSO 放出温度TXに達するまで上昇せしめられる。このSO 放出温度TXは触媒担体51に添加剤52が添加されていないときにはほぼ500℃であり、触媒担体51に添加剤52が添加されているときには添加剤52の添加量に応じたほぼ500℃から550℃の間の温度である。
【0077】
排気浄化触媒11の温度TCがSO 放出温度TXに達すると排気浄化触媒11に流入する排気ガスの空燃比がリーンからリッチに切換えられ、排気浄化触媒11からのSO の放出が開始される。SO が放出されている間、排気浄化触媒11の温度TCはSO 放出温度TX以上に保持され、排気ガスの空燃比はリッチに維持される。次いでSO 放出作用が完了すると排気浄化触媒11の昇温作用は停止され、排気ガスの空燃比がリーンに戻される。
【0078】
上述したように排気浄化触媒11からSO を放出すべきときには排気浄化触媒11の温度がNO 放出温度TXに達するまで上昇せしめられる。次にこのように排気浄化触媒11の温度TCを上昇させる方法について図7を参照しつつ説明する。
【0079】
排気浄化触媒11の温度TCを上昇させるのに有効な方法の一つは燃料噴射時期を圧縮上死点以後まで遅角させる方法である。即ち、通常主燃料Q は図7において、(I)に示されるように圧縮上死点付近で噴射される。この場合、図7の(II)に示されるように主燃料Q の噴射時期が遅角されると後燃え期間が長くなり、斯くして排気ガス温が上昇する。排気ガス温が高くなるとそれに伴って排気浄化触媒11の温度TCが上昇する。
【0080】
また、排気浄化触媒11の温度TCを上昇させるために図7の(III )に示されるように主燃料Q に加え、吸気上死点付近において補助燃料Q を噴射することもできる。このように補助燃料Q を追加的に噴射すると補助燃料Q 分だけ燃焼せしめられる燃料が増えるために排気ガス温が上昇し、斯くして排気浄化触媒11の温度TCが上昇する。
【0081】
一方、このように吸気上死点付近において補助燃料Q を噴射すると圧縮行程中に圧縮熱によってこの補助燃料Q からアルデヒド、ケトン、パーオキサイド、一酸化炭素等の中間生成物が生成され、これら中間生成物によって主燃料Q の反応が加速される。従ってこの場合には図7の(III )に示されるように主燃料Q の噴射時期を大巾に遅らせても失火を生ずることなく良好な燃焼が得られる。即ち、このように主燃料Q の噴射時期を大巾に遅らせることができるので排気ガス温はかなり高くなり、斯くして排気浄化触媒11の温度TCをすみやかに上昇させることができる。
【0082】
また、排気浄化触媒11の温度TCを上昇させるために図7の(IV)に示されるように主燃料Q に加え、膨張行程中又は排気行程中に補助燃料Q を噴射することもできる。即ち、この場合、大部分の補助燃料Q は燃焼することなく未燃HCの形で排気通路内に排出される。この未燃HCは排気浄化触媒11上において過剰酸素により酸化され、このとき発生する酸化反応熱によって排気浄化触媒11の温度TCが上昇せしめられる。
【0083】
図8は白金51の酸素被毒を解消すべきことを示す被毒解消フラグとSO を放出すべきことを示すSO 放出フラグの制御ルーチンを示しており、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実行される。
【0084】
図8を参照するとまず初めにステップ100において図5(C)に示されるマップから単位時間当りの酸素被毒量Wが算出される。次いでステップ101では酸素被毒量WをΣWに加算することによって酸素被毒量の積算値ΣWが算出される。次いでステップ102では酸素被毒量の積算値ΣWが許容値WXを越えたか否か、即ち白金51の表面全体が酸素被毒を受ける少し前であるか否かが判別される。ΣW≦WXのときにはステップ104にジャンプする。これに対してΣW>WXのときにはステップ103に進んで被毒解消フラグがセットされ、次いでステップ104に進む。
【0085】
ステップ104では燃料噴射量Qに定数kを乗算した値k・QがΣSOXに加算される。燃料中には一定量のイオウが含まれており、従って単位時間当りに排気浄化触媒11に保持されるSO 量はk・Qで表わすことができる。従ってk・QにΣSOXを加算することによって得られるΣSOXは排気浄化触媒11上に保持されたSO 量の積算値を表わしている。次いでステップ105ではSO 量の積算値ΣSOXが許容値SXを越えたか否かが判別される。ΣSOX≦SXのときには処理サイクルを完了し、ΣSOX>SXになるとステップ106に進んでSO 放出フラグがセットされる。
【0086】
次に図9を参照しつつ還元剤の供給制御ルーチンについて説明する。
【0087】
図9を参照するとまず初めにステップ200において被毒解消フラグがセットされているか否かが判別される。被毒解消フラグがセットされていないときにはステップ208にジャンプする。これに対し被毒解消フラグがセットされているときにはステップ201に進んで排気浄化触媒11の温度が許容温度TLよりも低いか否かが判別される。この許容温度TLは例えばNO 浄化率が30パーセントになる排気浄化触媒11の温度TCであってアルミナからなる触媒担体50上に白金51のみを担持したときにはこの許容温度TLはほぼ400℃である。TC≧TLのとき、即ち排気ガスの空燃比をリッチにしても高いNO 浄化率を得られないときにはステップ208にジャンプする。即ち、排気浄化触媒11の温度TCがほぼ400℃を越えると空燃比のリーンからリッチへの切換作用が禁止される。これに対してTC<TLのとき、即ち排気ガスの空燃比をリッチにすれば高いNO 浄化率を得られるときにはステップ202に進む。
【0088】
ステップ202では排気ガスの空燃比を例えば13程度のリッチ空燃比とするのに必要な還元剤の供給量が算出される。次いでステップ203では還元剤の供給時間が算出される。この還元剤の供給時間は通常10秒以下である。次いでステップ204では還元剤供給弁13からの還元剤の供給が開始される。次いでステップ205ではステップ203において算出された還元剤の供給時間が経過したか否かが判別される。還元剤の供給時間が経過していないときにはステップ208にジャンプし、このとき還元剤の供給が続行されて排気ガスの空燃比が13程度のリッチ空燃比に維持される。これに対し、還元剤の供給時間が経過したとき、即ち白金51の酸素被毒が解消されたときにはステップ206に進んで還元剤の供給が停止され、次いでステップ207に進んでΣWおよび被毒解消フラグがクリアされる。次いでステップ208に進む。
【0089】
ステップ208ではSO 放出フラグがセットされているか否かが判別される。SO 放出フラグがセットされていないときには処理サイクルを完了する。これに対してSO 放出フラグがセットされているときにはステップ209に進んで排気浄化触媒11の昇温制御が行われる。即ち、燃料噴射弁3からの燃料噴射パターンが図7の(II)から(IV)に示すいずれかの噴射パターンに変更される。燃料噴射パターンが図7の(II)から(IV)に示すいずれかの噴射パターンに変更されると排気ガス温が上昇し、斯くして排気浄化触媒11の温度が上昇する。次いでステップ210に進む。
【0090】
ステップ210では温度センサ20により検出された排気浄化触媒11の温度TCがSO 放出温度TX以上になったか否かが判別される。TC<TXのときには処理サイクルを完了する。これに対してTC≧TXになるとステップ211に進んで排気ガスの空燃比を例えば14程度のリッチ空燃比とするのに必要な還元剤の供給量が算出される。次いでステップ212では還元剤の供給時間が算出される。この還元剤の供給時間は数分程度である。次いでステップ213では還元剤供給弁13からの還元剤の供給が開始される。次いでステップ214ではステップ212において算出された還元剤の供給時間が経過したか否かが判別される。還元剤の供給時間が経過していないときには処理サイクルを完了し、このとき還元剤の供給が続行されて排気ガスの空燃比が14程度のリッチ空燃比に維持される。これに対し、還元剤の供給時間が経過したとき、即ち排気浄化触媒11に保持されているSO の放出が完了したときにはステップ215に進んで還元剤の供給が停止される。次いでステップ216では排気浄化触媒11の昇温作用が停止され、次いでステップ217に進んでΣSOX,ΣWおよびSO 放出フラグがクリアされる。
【0091】
図11および図12に第2実施例を示す。この第2実施例では排気管21内に配置されたセンサ22として、排気ガス中のNO 濃度を検出することのできるNO 濃度センサが用いられる。このNO 濃度センサ22は図11(B)に示されるようにNO 濃度に比例した出力電圧Vを発生する。
【0092】
白金51の酸素被毒が進むとNO の浄化率が次第に低下し、その結果排気ガス中のNO 濃度が次第に増大する。従って貴金属触媒、例えば白金51の酸素被毒量は排気ガス中のNO 濃度から推定することができる。この第2実施例では排気ガス中のNO 濃度から推定された酸素被毒量が予め定められた許容値を越えたとき、即ち図11(A)に示されるようにNO 濃度センサ22の出力電圧Vが設定値VXを越えたときに排気ガスの空燃比がリーンからリッチに切換えられる。
【0093】
図12はこの第2実施例における還元剤の供給制御ルーチンを示している。
【0094】
図12を参照すると、まず初めにステップ300においてNO 濃度センサ22の出力電圧Vが設定値VXを越えたか否かが判別される。V≦VXのときには図10のステップ208にジャンプする。これに対してV>VXになるとステップ301に進んで排気ガスの空燃比を例えば13程度のリッチ空燃比とするのに必要な還元剤の供給量が算出される。次いでステップ302では還元剤の供給時間が算出される。この還元剤の供給時間は通常10秒以下である。次いでステップ303では還元剤供給弁13からの還元剤の供給が開始される。次いでステップ304ではステップ302において算出された還元剤の供給時間が経過したか否かが判別される。還元剤の供給時間が経過していないときには図10のステップ208にジャンプし、このとき還元剤の供給が続行されて排気ガスの空燃比が13程度のリッチ空燃比に維持される。これに対し、還元剤の供給時間が経過したとき、即ち白金51の酸素被毒が解消されたときにはステップ305に進んで還元剤の供給が停止され、次いで図10のステップ208に進む。
【0095】
なお、この第2実施例でも図8に示すフラグの制御ルーチンが使用されるがこの第2実施例では酸素被毒量Wを算出する必要がないので、図8に示すフラグの制御ルーチンではステップ104からステップ106のみが実行される。また、第2実施例では上述したように図12に示すルーチンに続いて図10に示すルーチンが実行されるが図10に示すルーチンにおけるステップ217ではΣSOXおよびSO 放出フラグのみがクリアされる。
【0096】
図13および図14に第3実施例を示す。この第3実施例では貴金属触媒、例えば白金51の酸素被毒を解消するために排気ガスの空燃比がリッチにされたときに白金51の酸素被毒が解消されたか否かを判断し、白金51の酸素被毒が解消されたと判断されたときに排気ガスの空燃比がリッチからリーンに切換えられる。
【0097】
具体的に言うとこの第3実施例では排気管21内に配置されたセンサ22として排気浄化触媒11から流出する排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサが用いられる。図13に示されるように排気浄化触媒11に流入する排気ガスの空燃比(A/F)inがリーンからリッチに切換えられると、即ち還元剤供給弁13から還元剤が供給されると還元剤、即ち炭化水素は白金51上の酸素によって酸化され、白金51上に酸素が存在する間、排気浄化触媒11から流出する排気ガスの空燃比(A/F)outはほぼ理論空燃比に維持される。次いで白金51上の酸素がなくなると炭化水素は排気浄化触媒11を通り抜けるので排気浄化触媒11から流出する排気ガスの空燃比(A/F)outはリッチになる。従って排気浄化触媒11に流入する排気ガスの空燃比(A/F)inがリーンからリッチに切換えられた後、排気浄化触媒11から流出する排気ガスの空燃比(A/F)outがリッチになったときに白金51の酸素被毒が解消されたと判断することができる。
【0098】
図14はこの第3実施例における還元剤の供給制御ルーチンを示している。
【0099】
図14を参照すると、まず初めにステップ400において被毒解消フラグがセットされているか否かが判別される。被毒解消フラグがセットされていないときには図10のステップ208にジャンプする。これに対し被毒解消フラグがセットされているときにはステップ401に進んで排気ガスの空燃比を例えば13程度のリッチ空燃比とするのに必要な還元剤の供給量が算出される。次いでステップ402に進んで還元剤供給弁13からの還元剤の供給が開始される。次いでステップ403では空燃比センサ22により検出された排気ガスの空燃比(A/F)outがリッチになったか否かが判別される。空燃比(A/F)outがリッチでないときには図10のステップ208にジャンプする。これに対して空燃比(A/F)outがリッチになると、即ち白金51の酸素被毒が解消されるとステップ404に進んで還元剤の供給が停止され、次いでステップ405に進んでΣWおよび被毒解消フラグがクリアされる。次いで図10のステップ208に進む。
【0100】
次に排気浄化触媒11に代えてパティキュレートフィルタを用いた第4実施例について説明する。
【0101】
図15(A)および(B)にこのパティキュレートフィルタ11の構造を示す。なお、図15(A)はパティキュレートフィルタ11の正面図を示しており、図15(B)はパティキュレートフィルタ11の側面断面図を示している。図15(A)および(B)に示されるようにパティキュレートフィルタ11はハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路60,61を具備する。これら排気流通路は下流端が栓62により閉塞された排気ガス流入通路60と、上流端が栓63により閉塞された排気ガス流出通路61とにより構成される。なお、図15(A)においてハッチングを付した部分は栓63を示している。従って排気ガス流入通路60および排気ガス流出通路61は薄肉の隔壁64を介して交互に配置される。云い換えると排気ガス流入通路60および排気ガス流出通路61は各排気ガス流入通路60が4つの排気ガス流出通路61によって包囲され、各排気ガス流出通路61が4つの排気ガス流入通路60によって包囲されるように配置される。
【0102】
パティキュレートフィルタ11は例えばコージライトのような多孔質材料から形成されており、従って排気ガス流入通路60内に流入した排気ガスは図15(B)において矢印で示されるように周囲の隔壁64内を通って隣接する排気ガス流出通路61内に流出する。
【0103】
この実施例では各排気ガス流入通路60および各排気ガス流出通路61の周壁面、即ち各隔壁64の両側表面上および隔壁64内の細孔内壁面上にはアルミナからなる触媒担体の層が形成されており、この触媒担体上に貴金属触媒が担持されている。なお、この実施例では貴金属触媒として白金Ptが用いられている。
【0104】
この実施例においてもアルミナからなる触媒担体上に白金が担持されており、第1実施例と同じ還元剤の供給制御が行われる。従ってこの実施例においても図4に示されるNO 浄化率が得られる。
【0105】
また、この実施例では排気ガス中に含まれるパティキュレートがパティキュレートフィルタ11内に捕獲され、捕獲されたパティキュレートは排気ガス熱によって順次燃焼せしめられる。もし多量のパティキュレートがパティキュレートフィルタ11上に推積した場合には噴射パターンが図7の噴射パターン(II)から(IV)のいずれかに切換えられ、排気ガス温が上昇せしめられる。それにより推積したパティキュレートが着火燃焼せしめられる。
【0106】
図16および図17に圧縮着火式内燃機関の夫々別の実施例を示す。
【0107】
図16に示す実施例では排気浄化触媒11上流の排気通路内に排気浄化触媒11と同じ排気浄化触媒、又はパティキュレートフィルタ、又はNO を選択的に還元する機能を有しNO を吸収する機能を有さないNO 選択還元触媒23が配置されており、図17に示す実施例では排気浄化触媒11下流の排気通路内にパティキュレートフィルタ、又はNO を選択的に還元する機能を有しNO を吸収する機能を有さないNO 選択還元触媒23が配置されている。
【0108】
排気浄化触媒11上流の排気通路内に排気浄化触媒11と同じ排気浄化触媒23を配置すると下流側の排気浄化触媒11の方が上流側の排気浄化触媒23よりも温度が低くなるために上流側の排気浄化触媒23の温度が高くなってNO 浄化率が低下したときに下流側の排気浄化触媒11において高いNO 浄化率を得ることができる。また、パティキュレートフィルタ23は貴金属触媒および触媒担体を有さないものであってもよいし、貴金属触媒および触媒担体を有するものであってもよい。また、NO 選択還元触媒23としてはCu−ゼオライト触媒を用いることができる。ただし、Cu−ゼオライト触媒23は耐熱性が低いのでCu−ゼオライト触媒23を用いる場合には図17に示すようにCu−ゼオライト触媒23は排気浄化触媒11の下流側に配置することが好ましい。なお、図16および図17に示す実施例においても第1実施例と同様な方法で還元剤の供給制御が行われる。
【0109】
図18に圧縮着火式内燃機関の更に別の実施例を示す。
【0110】
この実施例では排気浄化触媒11下流の排気通路内にNO を選択的に還元する機能を有しNO を吸収する機能を有さないNO 選択還元触媒24が配置される。このNO 選択還元触媒24としては、チタニアを担体とし、この担体上に酸化バナジウムを担持した触媒V O /TiO (以下、バナジウム・チタニア触媒という)、又はゼオライトを担体とし、この担体上に銅を担持した触媒Cu/ZSM 5(以下、銅ゼオライト触媒という)が用いられる。
【0111】
また、NO 選択還元触媒24と排気浄化触媒11間の排気通路内に尿素水溶液を供給するための尿素供給弁25が配置され、この尿素供給弁25には供給ポンプ26によって尿素水溶液が供給される。また、吸気通路内には吸入空気量検出器27が配置され、排気管21内に配置されたセンサ22としてNO 濃度センサが使用される。
【0112】
排気ガスの空燃比がリーンのときに尿素供給弁25から排気ガス中に尿素水溶液を供給すると排気ガス中に含まれるNOはNO 選択還元触媒24上において尿素CO(NH ) から発生するアンモニアNH により還元される(例えば2NH +2NO+1/2O →2N +3H O)。この場合、排気ガス中に含まれるNO を還元して排気ガス中のNO を完全に除去するためには一定量の尿素が必要であり、以下、排気ガス中のNO を還元し完全に除去するために必要な尿素量を、尿素/NO の当量比が1の尿素量という。なお、尿素/NO の当量比が1であることを以下単に当量比=1という。
【0113】
図19の実線は図4に示す値と同じであって排気浄化触媒11によるNO 浄化率と排気浄化触媒11の温度TCとの関係を示しており、図19の破線は排気ガス中のNO 量に対して尿素量が当量比=1となるように尿素水溶液を供給した場合のNO 浄化率とNO 選択還元触媒24の温度TCとの関係を示している。図19から、排気ガス中のNO 量に対して尿素量が当量比=1となるように尿素水溶液が供給された場合、NO 選択還元触媒24の温度TCがほぼ300℃以上になるとNO 浄化率はほぼ100パーセントとなり、NO 選択還元触媒24の温度TCが低下するにつれてNO 浄化率が低下することがわかる。
【0114】
この実施例では図19において排気浄化触媒11の温度TCが設定温度TL、例えば300℃より低い領域Iでは図8に示すフラグの制御ルーチンおよび図9および図10に示す還元剤の供給制御ルーチンによって還元剤供給弁13からの還元剤の供給制御が行われる。従って領域Iでは排気浄化触媒11により高いNO 浄化率が得られる。なお、この場合、図19からわかるように図9のステップ201におけるTLは300℃である。
【0115】
一方、図19においてNO 選択還元触媒24の温度TCが設定温度TN(<TL)より高い領域では図20に示す尿素水溶液の供給制御ルーチンにより尿素水溶液が供給され、それによってNO 選択還元触媒24によるNO の浄化が行われる。
【0116】
即ち、図20を参照するとまず初めにステップ500においてNO 選択還元触媒24の温度TCが設定温度TN、例えば250℃よりも高いか否かが判別される。TC≦TNのときには処理サイクルを完了する。これに対してTC>TNのときにはステップ501に進んでNO 濃度センサ22により検出されたNO 濃度と吸入空気量検出器27により検出された吸入空気量から単位時間当りに燃焼室2から排出されるNO 量が求められ、このNO 量に基づいてNO 量に対し当量比=1となる単位時間当りの尿素量が算出される。次いでステップ502では算出された尿素量から尿素水溶液の供給量が算出され、次いでステップ503ではステップ502において算出された量の尿素水溶液が尿素供給弁13から供給される。従って領域IIではNO 選択還元触媒24により高いNO 浄化率が得られる。
【0117】
図19からわかるように領域Iと領域IIの重なる領域では排気浄化触媒11によるNO の浄化作用とNO 選択還元触媒24によるNO の浄化作用とが行われ、従ってこの領域におけるNO 浄化率はほぼ100パーセントとなる。従って広い温度領域に亘って高いNO 浄化率を得ることができる。
【0118】
次に排気浄化触媒11等を昇温し、排気ガスの空燃比をリッチにするのに適した低温燃焼方法について説明する。
【0119】
図1に示される圧縮着火式内燃機関ではEGR率(EGRガス量/(EGRガス量+吸入空気量))を増大していくとスモークの発生量が次第に増大してピークに達し、更にEGR率を高めていくと今度はスモークの発生量が急激に低下する。このことについてEGRガスの冷却度合を変えたときのEGR率とスモークとの関係を示す図21を参照しつつ説明する。なお、図21において曲線AはEGRガスを強力に冷却してEGRガス温をほぼ90℃に維持した場合を示しており、曲線Bは小型の冷却装置でEGRガスを冷却した場合を示しており、曲線CはEGRガスを強制的に冷却していない場合を示している。
【0120】
図21の曲線Aで示されるようにEGRガスを強力に冷却した場合にはEGR率が50パーセントよりも少し低いところでスモークの発生量がピークとなり、この場合にはEGR率をほぼ55パーセント以上にすればスモークがほとんど発生しなくなる。一方、図21の曲線Bで示されるようにEGRガスを少し冷却した場合にはEGR率が50パーセントよりも少し高いところでスモークの発生量がピークとなり、この場合にはEGR率をほぼ65パーセント以上にすればスモークがほとんど発生しなくなる。また、図21の曲線Cで示されるようにEGRガスを強制的に冷却していない場合にはEGR率が55パーセントの付近でスモークの発生量がピークとなり、この場合にはEGR率をほぼ70パーセント以上にすればスモークがほとんど発生しなくなる。
【0121】
このようにEGRガス率を55パーセント以上にするとスモークが発生しなくなるのは、EGRガスの吸熱作用によって燃焼時における燃料および周囲のガス温がさほど高くならず、即ち低温燃焼が行われ、その結果炭化水素が煤まで成長しないからである。
【0122】
この低温燃焼は、空燃比にかかわらずにスモークの発生を抑制しつつNO の発生量を低減することができるという特徴を有する。即ち、空燃比がリッチにされると燃料が過剰となるが燃焼温度が低い温度に抑制されているために過剰な燃料は煤まで成長せず、斯くしてスモークが発生することがない。また、このときNO も極めて少量しか発生しない。一方、平均空燃比がリーンのとき、或いは空燃比が理論空燃比のときでも燃焼温度が高くなれば少量の煤が生成されるが低温燃焼下では燃焼温度が低い温度に抑制されているためにスモークは全く発生せず、NO も極めて少量しか発生しない。
【0123】
一方、この低温燃焼を行うと燃料およびその周囲のガス温は低くなるが排気ガス温は上昇する。このことについて図22(A),(B)を参照しつつ説明する。
【0124】
図22(A)の実線は低温燃焼が行われたときの燃焼室5内の平均ガス温Tgとクランク角との関係を示しており、図22(A)の破線は通常の燃焼が行われたときの燃焼室5内の平均ガス温Tgとクランク角との関係を示している。また、図22(B)の実線は低温燃焼が行われたときの燃料およびその周囲のガス温Tfとクランク角との関係を示しており、図22(B)の破線は通常の燃焼が行われたときの燃料およびその周囲のガス温Tfとクランク角との関係を示している。
【0125】
低温燃焼が行われているときには通常の燃焼が行われているときに比べてEGRガス量が多く、従って図22(A)に示されるように圧縮上死点前は、即ち圧縮行程中は実線で示す低温燃焼時における平均ガス温Tgのほうが破線で示す通常の燃焼時における平均ガス温Tgよりも高くなっている。なお、このとき図22(B)に示されるように燃料およびその周囲のガス温Tfは平均ガス温Tgとほぼ同じ温度になっている。
【0126】
次いで圧縮上死点付近において燃焼が開始されるがこの場合、低温燃焼が行われているときには図22(B)の実線で示されるようにEGRガスの吸熱作用により燃料およびその周囲のガス温Tfはさほど高くならない。これに対して通常の燃焼が行われている場合には燃料周りに多量の酸素が存在するために図22(B)の破線で示されるように燃料およびその周囲のガス温Tfは極めて高くなる。このように通常の燃焼が行われた場合には燃料およびその周囲のガス温Tfは低温燃焼が行われている場合に比べてかなり高くなるが大部分を占めるそれ以外のガスの温度は低温燃焼が行われている場合に比べて通常の燃焼が行われている場合の方が低くなっており、従って図22(A)に示されるように圧縮上死点付近における燃焼室2内の平均ガス温Tgは低温燃焼が行われている場合の方が通常の燃焼が行われている場合に比べて高くなる。その結果、図22(A)に示されるように燃焼が完了した後の燃焼室2内の既燃ガス温は低温燃焼が行われた場合の方が通常の燃焼が行われた場合に比べて高くなり、斯くして低温燃焼を行うと排気ガス温が高くなる。
【0127】
ところで機関の要求トルクTQが高くなると、即ち燃料噴射量が多くなると燃焼時における燃料および周囲のガス温が高くなるために低温燃焼を行うのが困難となる。即ち、低温燃焼を行いうるのは燃焼による発熱量が比較的少ない機関中低負荷運転時に限られる。図23において領域Iは煤の発生量がピークとなる不活性ガス量よりも燃焼室5の不活性ガス量が多い第1の燃焼、即ち低温燃焼を行わせることのできる運転領域を示しており、領域IIは煤の発生量がピークとなる不活性ガス量よりも燃焼室内の不活性ガス量が少ない第2の燃焼、即ち通常の燃焼しか行わせることのできない運転領域を示している。
【0128】
図24は運転領域Iにおいて低温燃焼を行う場合の目標空燃比A/Fを示しており、図25は運転領域Iにおいて低温燃焼を行う場合の要求トルクTQに応じたスロットル弁9の開度、EGR制御弁15の開度、EGR率、空燃比、噴射開始時期θS、噴射完了時期θE、噴射量を示している。なお、図25には運転領域IIにおいて行われる通常の燃焼時におけるスロットル弁9の開度等も合わせて示している。
【0129】
図24および図25から運転領域Iにおいて低温燃焼が行われているときにはEGR率が55パーセント以上とされ、空燃比A/Fが15.5から18程度のリーン空燃比とされることがわかる。なお、前述したように運転領域Iにおいて低温燃焼が行われているときには空燃比をリッチにしてもスモークはほとんど発生しない。
【0130】
このように低温燃焼が行われているときにはほとんどスモークを発生させることなく空燃比をリッチにすることができる。従って酸素被毒の解消或いはSO の放出のために排気ガスの空燃比をリッチにすべきときには低温燃焼を行い、低温燃焼のもとで空燃比をリッチにすることもできる。
【0131】
また、上述したように低温燃焼を行うと排気ガス温が上昇する。従ってSO の放出のため或いは推積したパティキュレートを着火燃焼させるために排気ガス温を上昇すべきときに低温燃焼を行わせることもできる。
【0132】
【発明の効果】
高いNO 浄化率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮着火式内燃機関の全体図である。
【図2】排気浄化触媒の担体表面部分の断面を図解的に示す図である。
【図3】還元剤供給による排気ガスの空燃比の変化を示す図である。
【図4】NO 浄化率を示す図である。
【図5】単位時間当りの酸素被毒量を示す図である。
【図6】NO およびSO 放出制御のタイムチャートを示す図である。
【図7】燃料の種々の噴射パターンを示す図である。
【図8】各フラグを制御するためのフローチャートである。
【図9】還元剤の供給を制御するためのフローチャートである。
【図10】還元剤の供給を制御するためのフローチャートである。
【図11】排気ガスの空燃比制御を説明するための図である。
【図12】還元剤の供給制御を行うためのフローチャートである。
【図13】排気ガスの空燃比の変化を示す図である。
【図14】還元剤の供給を制御するためのフローチャートである。
【図15】パティキュレートフィルタを示す図である。
【図16】圧縮着火式内燃機関の別の実施例を示す全体図である。
【図17】圧縮着火式内燃機関の更に別の実施例を示す全体図である。
【図18】圧縮着火式内燃機関の更に別の実施例を示す全体図である。
【図19】NO 浄化率を示す図である。
【図20】尿素水溶液の供給を制御するためのフローチャートである。
【図21】スモークの発生量を示す図である。
【図22】燃焼室内のガス温等を示す図である。
【図23】運転領域I,IIを示す図である。
【図24】空燃比A/Fを示す図である。
【図25】スロットル弁開度等の変化を示す図である。
【符号の説明】
3…燃料噴射弁
4…吸気マニホルド
5…排気マニホルド
7…排気ターボチャージャ
11…排気浄化触媒
13…還元剤供給弁

Claims (22)

  1. リーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに発生するNO を排気通路内に配置された排気浄化触媒によって浄化するようにした内燃機関の排気浄化装置において、上記排気浄化触媒の触媒担体として担体表面上に塩基点の存在する担体を用い、該担体表面上に、NO を吸収しうるNO 吸収剤の層を形成することなく貴金属触媒を分散して担持させ、貴金属触媒の表面全体が酸素被毒を受ける前に排気浄化触媒に流入する排気ガスの空燃比をリーンからリッチに一時的に切換えるようにした内燃機関の排気浄化装置。
  2. 上記触媒担体がアルミナからなる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 上記触媒担体の内部にアルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類を含有せしめ、それによって触媒担体表面上の塩基点の数を増大するか又は塩基点における塩基性を強めるようにした請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 上記貴金属触媒が白金からなる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 貴金属触媒の酸素被毒を継続的に解消するために排気ガスの空燃比がリーンからリッチに繰返し切換えられ、このときのリーン時間に対するリッチ時間の割合は、排気浄化触媒の温度が200℃から250℃のときにNO 浄化率が90パーセント以上となる割合に設定されている請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 貴金属触媒の酸素被毒を継続的に解消するために排気ガスの空燃比がリーンからリッチに繰返し切換えられ、この空燃比のリーンからリッチへの切換作用は排気浄化触媒の温度が許容温度以上のときには禁止される請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 貴金属触媒の酸素被毒量を算出するための手段を具備し、算出された酸素被毒量が予め定められた許容値を越えたときに排気ガスの空燃比がリーンからリッチに切換えられる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 貴金属触媒の酸素被毒量を推定するための手段を具備し、推定された酸素被毒量が予め定められた許容値を越えたときに排気ガスの空燃比がリーンからリッチに切換えられる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 排気浄化触媒から流出する排気ガス中のNO 濃度を検出するためのNO 濃度センサを具備し、NO 濃度センサにより検出されたNO 濃度が設定値を越えたときに貴金属触媒の酸素被毒量が許容値を越えたと判断される請求項8に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  10. 貴金属触媒の酸素被毒が解消されたか否かを判断する手段を具備し、貴金属触媒の酸素被毒が解消されたと判断されたときに排気ガスの空燃比がリッチからリーンに切換えられる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  11. 排気浄化触媒から流出する排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサを具備し、排気浄化触媒に流入する排気ガスの空燃比がリーンからリッチに切換えられた後、排気浄化触媒から流出する排気ガスの空燃比がリッチになったときに貴金属触媒の酸素被毒が解消されたと判断される請求項10に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  12. 排気ガス中に含まれるNO およびSO は排気浄化触媒において貴金属触媒により酸化された後に触媒担体上に保持される請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  13. 貴金属触媒の酸素被毒を解消すべく排気浄化触媒に流入する排気ガスの空燃比がリーンからリッチに一時的に切換えられたときに触媒担体上に保持されているNO が触媒担体上から放出され還元される請求項12に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  14. 触媒担体表面の塩基性の強さを、触媒担体表面上にSO が硫酸イオンの形で保持される強さに設定した請求項12に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  15. 触媒担体表面上に保持されたSO を触媒担体表面上から放出させる際には排気浄化触媒の温度がSO 放出温度まで上昇せしめられた後、排気浄化触媒の温度をSO 放出温度に維持しつつ排気ガスの空燃比がリッチとされ、該SO 放出温度がほぼ500℃〜550℃である請求項14に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  16. 上記排気浄化触媒に代えて機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、上記触媒担体がパティキュレートフィルタ上にコーティングされている請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  17. 機関排気通路内にパティキュレートフィルタを配置し、パティキュレートフィルタの上流又は下流の排気通路内に上記排気浄化触媒を配置した請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  18. 機関排気通路内に、NO を選択的に還元する機能を有しNO を吸収する機能を有さないNO 選択還元触媒を配置し、該NO 選択還元触媒の上流又は下流の排気通路内に上記排気浄化触媒を配置した請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  19. NO 選択還元触媒上流の排気通路内に排気浄化触媒を配置すると共にNO 選択還元触媒と排気浄化触媒間の排気通路内に尿素水溶液を供給するための尿素供給弁を具備し、排気浄化触媒により高いNO 浄化率が得られるときには排気ガスの空燃比がリーンからリッチに繰返し切換えられ、NO 選択還元触媒により高いNO 浄化率が得られるときには尿素供給弁から尿素水溶液が供給される請求項18に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  20. 機関排気通路内に還元剤を供給することによって排気ガスの空燃比をリッチにするようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  21. 機関が、再循環排気ガス量を増大していくと煤の発生量が次第に増大してピークに達し、再循環排気ガス量を更に増大すると煤がほとんど発生しなくなる機関からなり、再循環排気ガス量を煤の発生量がピークとなる量よりも増大した状態で燃焼室内における空燃比をリッチにすることにより排気ガスの空燃比をリッチにするようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  22. 機関が、再循環排気ガス量を増大していくと煤の発生量が次第に増大してピークに達し、再循環排気ガス量を更に増大すると煤がほとんど発生しなくなる機関からなり、排気浄化触媒の温度を上昇すべきときには再循還排気ガス量を煤の発生量がピークとなる量よりも増大させる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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