JP2004099488A - アミノアルキルスルホン酸の製造方法及びその塩の塩交換方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アミノアルキルスルホン酸の工業的で効率のよい製造方法の提供。
【解決手段】一般式[1]
で示され,N−メチルタウリンで例示されるアミノアルキルスルホン酸の塩又はその水溶液、又はこれらの何れかを炭素数1〜3のアルコール、炭素数2〜12のカルボン酸及びジメチルホルムアミドから選ばれる水溶性有機溶媒に溶解させたものを、有機酸と反応させる一般式[2]
で示され,N−メチルタウリンで例示されるアミノアルキルスルホン酸の製造方法、及び一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸をアルコール又は水中で一般式[6]
で示されるアルカリ金属等の水酸化物と反応させる一般式[1’]
で示され,N−メチルタウリンで例示されるアミノアルキルスルホン酸の塩の塩交換方法。
【選択図】 なし
【解決手段】一般式[1]
で示され,N−メチルタウリンで例示されるアミノアルキルスルホン酸の塩又はその水溶液、又はこれらの何れかを炭素数1〜3のアルコール、炭素数2〜12のカルボン酸及びジメチルホルムアミドから選ばれる水溶性有機溶媒に溶解させたものを、有機酸と反応させる一般式[2]
で示され,N−メチルタウリンで例示されるアミノアルキルスルホン酸の製造方法、及び一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸をアルコール又は水中で一般式[6]
で示されるアルカリ金属等の水酸化物と反応させる一般式[1’]
で示され,N−メチルタウリンで例示されるアミノアルキルスルホン酸の塩の塩交換方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アミノアルキルスルホン酸を、工業的規模で効率的に製造する方法及びアミノアルキルスルホン酸塩の塩交換方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アミノアルキルスルホン酸は、例えば石鹸やシャンプー等の皮膚洗浄剤、界面活性剤、pH緩衝剤等の中間原料、医薬品原料等として有用な化合物である。
【0003】
また、アミノアルキルスルホン酸は、強酸性の官能基とアミンを併せ持つ両性化合物であるため、例えば当該化合物の一種である、タウリンやN−メチルタウリンと水酸化ナトリウム等の強アルカリとで一緒に脂肪酸を中和した場合、脂肪酸のカルボキシル基と両性化合物のアミンの間に対イオン結合が形成され、物性の異なる脂肪酸石鹸を作ることができるものとして期待されている。
【0004】
アミノアルキルスルホン酸の製造法としては、例えば(1)エチレンイミン、亜硫酸ガス及び水を反応させる方法(例えば特許文献1、特許文献2等参照。)、(2)N−メチルアミノエタン硫酸塩を120〜210℃に加熱する方法(例えば特許文献3等参照。)、(3)2,2−2置換チアゾリジンを過酸化水素で酸化した後、加水分解する方法(例えば特許文献4等参照。)、(4)2−アミノエタノール硫酸エステルと亜硫酸ナトリウムを反応させる方法(例えば非特許文献1等参照。)、(5)2−ハロゲノエチルアミンのハロゲン化水素塩と亜硫酸塩とを反応させる方法(例えば非特許文献2等参照。)、(6)亜硫酸塩の50℃以上に加熱した水溶液にハロゲン化アルキルアミンを反応させる方法(例えば特許文献5、特許文献6、特許文献7等参照。)等が知られている。
【0005】
しかしながら、これらの方法は、次のような欠点を有していた。即ち、方法(1)では、例えば極度の発熱反応を生じるため反応温度の制御が困難である、エチレンイミンの重合やその他の副反応が起こるため収率が低い、出発原料であるエチレンイミン及び亜硫酸ガスが毒性を有しているため工業的規模で使用するには取扱いが難しい等の問題点を有している。方法(2)では、高温下で反応を行う必要があるため、工業的規模で製造するには取扱が難しい等の問題点を有している。方法(3)では、例えば安全上取扱の難しい過酸化水素を用いる必要がある、副生成物であるケトン類の回収及び再利用を要するため操作が煩雑になる等の問題点がある。方法(4)では、例えば硫酸エステルと亜硫酸ナトリウムとの反応が極めて遅いため長時間加熱する必要があり、このため反応の際に硫酸エステルが加水分解しエタノールアミンを副生してしまい収率が低下する、副生成物であるモノエタノールアミンの分離・回収が困難である等の問題点がある。方法(5)及び(6)では、過剰の亜硫酸塩を必要とするためその分離・回収が困難であるという問題点を有している。
【0006】
更に、アミノアルキルスルホン酸塩からのアミノアルキルスルホン酸の製造法として、例えば▲1▼アミノエタンスルホン酸アンモニウム塩と塩酸を反応させ、得られたアミノエタンスルホン酸を95%エタノールで抽出させ、次いでこのエタノール水溶液を冷却して目的物を析出させる方法(例えば非特許文献3等参照。)、▲2▼アミノエタンスルホン酸ナトリウム塩水溶液に例えば硫酸、塩酸等の鉱酸を反応させ、得られたアミノエタンスルホン酸水溶液を濃縮して80℃以上の高温域で不純物である塩化ナトリウムを部分的に晶出させ、次いで母液を水で希釈した後、冷却して目的物を晶出させる方法(例えば特許文献8、特許文献9等参照。)等が知られている。
【0007】
しかし方法▲1▼では、例えば抽出操作を行うため大量のエタノール処理を要するため工業的方法としては好ましくない、高純度品を得るにはこの抽出操作を繰り返さなければならない、更に不純物としてアンモニウム塩酸塩をほぼ目的物と同等量含むためその分離に煩雑な処理を要する、またこの不純物を廃棄することは環境保全上好ましくない等の問題点を有している。また、方法▲2▼では、不純物である例えば塩化ナトリウム等の無機物と水溶性であるアミノアルキルスルホン酸との水溶液中での分離が困難であり煩雑な操作を必要とする、この方法では目的物が一部析出するだけであり更に濾液を回収しこの操作を繰り返す必要がある等の問題点を有していた。
【0008】
このような状況下、高純度のアミノアルキルスルホン酸を効率よく工業的規模で製造する方法の開発が望まれている。
【0009】
【特許文献1】
特公昭40−23007号公報(第1頁)
【特許文献2】
特公昭47−16807号公報(第1頁)
【特許文献3】
特公昭46−2087号公報(第1頁)
【特許文献4】
特開昭57−26654号公報(第1−2頁)
【特許文献5】
国際公開第84/00958号公報(第5、20頁)
【特許文献6】
特開昭60−23360号公報(第1、3頁)
【特許文献7】
特開平4−149168号公報(第1−3頁)
【特許文献8】
ドイツ特許第1122540号明細書(第3−4、13頁)
【特許文献9】
特開平6−345717号公報(第2−4頁)
【非特許文献1】
Journal of the Chemical Society, p.4(1943)
【非特許文献2】
Journal of the American Chemical Society, Vol.58, p.191(1936)
【非特許文献3】
Industrial and Engineering Chemistry, Vol.39, p.906(1947)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した如き状況に鑑みなされたもので、アミノアルキルスルホン酸を工業的規模で効率よく製造する方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決する目的でなされたものであり、(1)一般式[1]
【0012】
【化7】
【0013】
(式中、R1及びR2は夫々独立して、水素原子、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R3及びR4は夫々独立して、水素原子又はアルキル基を表し、Mはアルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン又はアンモニウムイオンを表す。)で示されるアミノアルキルスルホン酸塩若しくはその水溶液、又はこれらの何れかを炭素数1〜3のアルコール、炭素数2〜12のカルボン酸及びジメチルホルムアミドから選ばれる水溶性有機溶媒に溶解させたものを、有機酸と反応させることを特徴とする、一般式[2]
【0014】
【化8】
【0015】
(式中、R1〜R4は前記に同じ。)で示されるアミノアルキルスルホン酸の製造方法、及び(2)一般式[1]
【0016】
【化9】
【0017】
(式中、R1〜R4及びMは前記に同じ。)で示されるアミノアルキルスルホン酸塩若しくはその水溶液、又はこれらの何れかを炭素数1〜3のアルコール、炭素数2〜12のカルボン酸及びジメチルホルムアミドから選ばれる水溶性有機溶媒に溶解させたものを、有機酸と反応させ、一般式[2]
【0018】
【化10】
【0019】
(式中、R1〜R4は前記に同じ。)で示されるアミノアルキルスルホン酸を生成させ、次いで、これをアルコール又は水中で一般式[6]
【0020】
【化11】
【0021】
(式中、M’はアルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン又はアンモニウムイオンを表す。)で示される水酸化物と反応させることを特徴とする、一般式[1’]
【0022】
【化12】
【0023】
(式中、R1〜R4及びM’は前記に同じ。)で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の塩交換方法、の発明である。
【0024】
即ち、発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩若しくはその水溶液、またはこれらの何れかを炭素数1〜3のアルコール、炭素数2〜12のカルボン酸及びジメチルホルムアミドから選ばれる水溶性有機溶媒に溶解させたものを、有機酸と反応させることにより、一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸を効率よく製造し、且つ結晶物として容易に取得し得ること、更に得られた当該アミノアルキルスルホン酸をアルコール又は水中で一般式[6]で示される水酸化物と反応させることにより、一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩から目的とする塩(M’)を有する一般式[1’]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩へ効率よく塩交換し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0025】
一般式[1]に於いて、R1及びR2で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜12、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、ネオヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、ネオオクチル基、n−ノニル基、イソノニル基、sec−ノニル基、tert−ノニル基、ネオノニル基、n−デシル基、イソデシル基、sec−デシル基、tert−デシル基、ネオデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、sec−ウンデシル基、tert−ウンデシル基、ネオウンデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、sec−ドデシル基、tert−ドデシル基、ネオドデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基等が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。
【0026】
R1及びR2で示されるアリール基としては、通常6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、中でもフェニル基が好ましい。
【0027】
R1及びR2で示されるアラルキル基としては、通常炭素数7〜9のものが挙げられ、具体的には、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等が挙げられ、中でもベンジル基が好ましい。
【0028】
R3及びR4で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。
【0029】
一般式[1]、[1’]及び[6]に於いて、M及びM’示されるアルカリ金属原子としては、例えばリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子等が挙げられ、中でもナトリウム原子、カリウム原子が好ましく、就中、ナトリウム原子がより好ましい。
【0030】
M及びM’で示される有機アンモニウムイオンとしては、例えばモノエタノールアンモニウムイオン、ジエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン、1,3−ジヒドロキシ−2−メチル−2−プロピルアンモニウムイオン等が挙げられ、中でもトリエタノールアンモニウムイオンが好ましい。
【0031】
一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の好ましい具体例としては、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等のアルカリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩等。)、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等の有機アンモニウム塩(例えばモノエタノールアンモニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、1,3−ジヒドロキシ−2−メチル−2−プロピルアンモニウム塩等。)、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等のアンモニウム塩等が挙げられ、中でもアミノアルキルスルホン酸のアルカリ金属塩が好ましく、就中、タウリンナトリウム塩、N−メチルタウリンナトリウム塩、N−エチルタウリンナトリウム塩がより好ましい。
【0032】
一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸の好ましい具体例としては、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等が挙げられ、中でもN−メチルタウリンが好ましい。
【0033】
有機酸としては、例えばカルボン酸、スルホン酸等が挙げられる。
【0034】
有機酸として挙げられるカルボン酸としては、例えば炭素数1〜12のモノカルボン酸、炭素数2〜12のジカルボン酸等が挙げられる。
【0035】
有機酸として挙げられるスルホン酸としては、炭素数1〜12のものが挙げられる。
【0036】
炭素数1〜12のモノカルボン酸としては、例えば一般式[3]
【0037】
【化13】
【0038】
(式中、R5は水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基を表す。)で示されるものが挙げられる。
【0039】
炭素数2〜12のジカルボン酸としては、例えば一般式[4]
【0040】
【化14】
【0041】
(式中、R6は置換基を有していてもよい、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びアラルキレン基を表す。)で示されるものが挙げられる。
【0042】
炭素数1〜12のスルホン酸としては、例えば一般式[5]
【0043】
【化15】
【0044】
(式中、R7は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基及びアラルキル基を表す。)で示されるものが挙げられる。
【0045】
一般式[3]に於いて、R5で示される置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜11、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、ネオヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、ネオオクチル基、n−ノニル基、イソノニル基、sec−ノニル基、tert−ノニル基、ネオノニル基、n−デシル基、イソデシル基、sec−デシル基、tert−デシル基、ネオデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、sec−ウンデシル基、tert−ウンデシル基、ネオウンデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基等が挙げられ、中でも、例えばメチル基、エチル基等が好ましい。
【0046】
R5で示される置換基を有していてもよいアルケニル基のアルケニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜11、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、4−ペンテニル基、3−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ペンテニル基、1,3−ペンタジエニル基、2,4−ペンタジエニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、1−エチル−2−プロペニル基、1,2−ジメチル−1−プロペニル基、1−メチル−1−ブテニル基、5−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−ヘキセニル基、1−メチル−1−ヘキセニル基、2−メチル−2−ヘキセニル基、3−メチル−1,3−ヘキサジエニル基、1−ヘプテニル基、2−オクテニル基、3−ノネニル基、4−デセニル基、1−ウンデセニル基、1−シクロプロペニル基、2−シクロペンテニル基、2,4−シクロペンタンジエニル基、1−シクロヘキセニル基、2−シクロヘキセニル基、3−シクロヘキセニル基、2−シクロヘプテニル基、2−シクロノネニル基、3−シクロドデセニル基等が挙げられる。
【0047】
R5で示される置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、中でもフェニル基が好ましい。
【0048】
R5で示される置換基を有していてもよいアラルキル基のアラルキル基としては、通常炭素数7〜11、好ましくは7〜9のものが挙げられ、具体的には、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基等が挙げられる。
【0049】
一般式[4]に於いて、R6で示される置換基を有していてもよいアルキレン基のアルキレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばプロピレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、1−メチルテトラメチレン基、2−メチルテトラメチレン基、1,1−ジメチルトリメチレン基、1,2−ジメチルトリメチレン基、1,3−ジメチルトリメチレン基、2−エチルトリメチレン基、1−メチルペンタメチレン基、2−メチルペンタメチレン基、3−メチルペンタメチレン基、1,2−ジメチルテトラメチレン基、1,3−ジメチルテトラメチレン基、2,3−ジメチルテトラメチレン基、1,1−ジメチルテトラメチレン基、1−エチルテトラメチレン基、2−エチルテトラメチレン基、1−エチル−2−メチルトリメチレン基、1−メチルヘキサメチレン基、1−メチルヘプタメチレン基、1−メチルオクタメチレン基、1−メチルノナメチレン基、シクロプロピレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロオクチレン基、シクロノニレン基、シクロデシレン基等が挙げられる。
【0050】
R6で示される置換基を有していてもよいアルケニレン基のアルケニレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜10、好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばビニレン基、プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、1,3−ブタジエニレン基、、1−メチルプロペニレン基、1−メチル−2−プロペニレン基、1−ペンテニレン基、2−ペンテニレン基、1,3−ペンタジエニレン基、1,4−ペンタジエニレン基、1−メチルブテニレン基、1−メチル−1,2−ブタジエニレン基、1−ヘキセニレン基、2−ヘキセニレン基、3−ヘキセニレン基、1−メチルペンテニレン基,2−メチル−2−ペンテニレン基,1,1−ジメチル−2−プロペニレン基、1−エチル−2−プロペニレン基、1,2−ジメチルプロペニレン基、1−メチル−1−ブテニレン基、1−ヘプテニレン基、1−メチルヘキセニレン基、2−メチル−2−ヘキセニレン基、1,2−ジメチルペンテニレン基、1−オクテニレン基、2−オクテニレン基、3−ノネニレン基、4−デセニレン基、1−シクロプロペニレン基、2−シクロペンテニレン基、2,4−シクロペンタジエニレン基、1−シクロヘキセニレン基、2−シクロヘキセニレン基、1−シクロヘプテニレン基、2−シクロノネニレン基、3−シクロデセニレン基、2−シクロドデセニレン基等が挙げられる。
【0051】
R6で示される置換基を有していてもよいアリーレン基のアリーレン基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばo−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、p−キシレン−α,α’−ジイル基、ナフチレン基等が挙げられる。
【0052】
R6は置換基を有していてもよいアラルキレン基のアラルキレン基としては、通常炭素数7〜10のものが挙げられ、具体的には、例えば−CH2−C6H4−、−CH2−C6H4−CH2−、−CH2CH2−C6H4−、−CH2CH2−C6H4−CH2−、−CH2CH2CH2−C6H4−、−CH(CH3)−CH2−C6H4−、−CH2CH2CH2CH2−C6H4−、−CH2CH2CH(CH3)−C6H4−等が挙げられる。
【0053】
一般式[5]に於いて、R7で示される置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜12、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、ネオヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、ネオオクチル基、n−ノニル基、イソノニル基、sec−ノニル基、tert−ノニル基、ネオノニル基、n−デシル基、イソデシル基、sec−デシル基、tert−デシル基、ネオデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、sec−ウンデシル基、tert−ウンデシル基、ネオウンデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、sec−ドデシル基、tert−ドデシル基、ネオドデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基等が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。
【0054】
R7で示される置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、中でもフェニル基が好ましい。
【0055】
R7で示される置換基を有していてもよいアラルキル基のアラルキル基としては、通常炭素数7〜12、好ましくは7〜9のものが挙げられ、具体的には、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基等が挙げられる。
【0056】
一般式[3]〜[5]に於いて、R5で示される置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基、R6で示される置換基を有していてもよい、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びアラルキレン基並びにR7で示される置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基及びアラルキル基の置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4の低級アルキル基、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜4の低級アルコキシ基、例えばアミノ基、ニトロ基、カルボニル基、ヒドロキシル基等が挙げられる。
【0057】
一般式[3]で示される炭素数1〜12のモノカルボン酸の好ましい具体例としては、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸等の脂肪族飽和カルボン酸、例えばシクロヘキシルカルボン酸等の脂肪族環状カルボン酸、例えばフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリブロモ酢酸、トリヨード酢酸、トリフルオロプロピオン酸、パーフルオロプロピオン酸、パークロロプロピオン酸、パーブロモプロピオン酸、パーヨードプロピオン酸、トリフルオロ酪酸、パーフルオロ酪酸、パークロロ酪酸、パーブロモ酪酸、パーヨード酪酸、トリフルオロ吉草酸、パーフルオロ吉草酸、パークロロ吉草酸、パーブロモ吉草酸、パーヨード吉草酸、パーフルオロヘキサン酸、パークロロヘキサン酸、パーブロモヘキサン酸、パーヨードヘキサン酸、パーフルオロヘプタン酸、パークロロヘプタン酸、パーブロモヘプタン酸、パーヨードヘプタン酸、パーフルオロオクタン酸、パークロロオクタン酸、パーブロモオクタン酸、パーヨードオクタン酸、パーフルオロノナン酸、パークロロノナン酸、パーブロモノナン酸、パーヨードノナン酸、パーフルオロデカン酸、パークロロデカン酸、パーブロモデカン酸、パーヨードデカン酸、パーフルオロウンデカン酸、パークロロウンデカン酸、パーブロモウンデカン酸、パーヨードウンデカン酸、パーフルオロドデカン酸、パークロロドデカン酸、パーブロモドデカン酸、パーヨードドデカン酸等のハロゲン化アルキルカルボン酸、例えばグリコール酸、乳酸、グリセリン酸、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸等のヒドロキシ脂肪族カルボン酸、例えばピルビン酸、アセト酢酸、5−オキソ吉草酸等の脂肪族ケトンカルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、2−ペンテン酸、3−ヘキセン酸、3−ヘプテン酸、4−オクテン酸、4−ノネン酸、5−デセン酸、5−ウンデセン酸、6−ドデセン酸等の脂肪族不飽和カルボン酸、例えば樟脳酸、アダマンタン酸等の脂環式カルボン酸、例えば安息香酸、ナフトエ酸等の芳香族カルボン酸、例えばトルイル酸等のアルキル芳香族カルボン酸、例えばフルオロ安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、ヨード安息香酸、ジフルオロ安息香酸、ジクロロ安息香酸、ジブロモ安息香酸、ジヨード安息香酸、トリフルオロ安息香酸、トリクロロ安息香酸、トリブロモ安息香酸、トリヨード安息香酸、テトラフルオロ安息香酸、テトラクロロ安息香酸、テトラブロモ安息香酸、テトラヨード安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、ペンタクロロ安息香酸、ペンタブロモ安息香酸、ペンタヨード安息香酸、フルオロナフトエ酸、クロロナフトエ酸、ブロモナフトエ酸、ヨードナフトエ酸、パーフルオロナフトエ酸、パークロロナフトエ酸、パーブロモナフトエ酸、パーヨードナフトエ酸等のハロゲン化芳香族カルボン酸、例えばトリフルオロメチル安息香酸、トリクロロメチル安息香酸、トリブロモメチル安息香酸、トリヨードメチル安息香酸、ビス(トリフルオロメチル)安息香酸、トリス(トリフルオロメチル)安息香酸、トリス(トリクロロメチル)安息香酸、トリス(トリブロモメチル)安息香酸、トリフルオロメチルナフトエ酸、トリクロロメチルナフトエ酸、トリブロモメチルナフトエ酸、トリヨードメチルナフトエ酸、ビス(トリフルオロメチル)ナフトエ酸等のハロゲン化アルキル芳香族カルボン酸、例えばアニス酸、ベルトラム酸、o−ベルトラム酸、没食子酸等のアルコキシ芳香族カルボン酸、例えばトリフルオロメトキシ安息香酸、ペンタフルオロエトキシ安息香酸、トリクロロメトキシ安息香酸、ペンタクロロエトキシ安息香酸、トリブロモメトキシ安息香酸、ペンタブロモエトキシ安息香酸、トリヨードメトキシ安息香酸、ペンタヨードエトキシ安息香酸等のハロゲン化アルコキシ芳香族カルボン酸、例えばトリニトロ安息香酸等のニトロ芳香族カルボン酸、例えばサリチル酸、o−ピロカテク酸、β−レゾルシル酸、ゲンチジン酸、γ−レゾルシル酸、プロトカテク酸、α−レゾルシル酸等のヒドロキシ芳香族カルボン酸、例えばバニリン酸、イソバニリン酸等のヒドロキシアルコキシ芳香族カルボン酸、例えばα−トルイル酸、ヒドロ桂皮酸、ヒドロアトロパ酸、3−フェニルプロパン酸、4−フェニルブタン酸、5−フェニルペンタン酸、6−フェニルヘキサン酸等のアラルキル酸、例えばホモゲンチジン酸等のヒドロキシアラルキル酸、例えばマンデル酸、ベンジル酸、アトロラクチン酸、トロパ酸、アトログリセリン酸等の芳香族ヒドロキシアルキルカルボン酸、例えばピルビン酸、アセト酢酸等の脂肪族ケトンカルボン酸、例えばアントラニル酸等のアミノ芳香族カルボン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン、システイン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン等のアミノ酸、p−ホルミルフェニル酢酸等が挙げられ、中でも例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸等の炭素数2〜5の低級脂肪族飽和カルボン酸が好ましく、就中、酢酸がより好ましい。
【0058】
一般式[4]で示される炭素数2〜12のジカルボン酸の好ましい具体例としては、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンニ酸、ドデカン二酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸類、例えばジフルオロマロン酸、2,2−ジフルオロコハク酸、テトラフルオロコハク酸、ヘキサフルオログルタル酸、オクタフルオロアジピン酸、ドデカフルオロスベリン酸、パーフルオロ−1,9−ノナンジカルボン酸、パーフルオロ−1,10−デカンジカルボン酸等のハロゲン化飽和脂肪族ジカルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸、例えば2,2−ジフルオロマレイン酸、2,2−ジフルオロフマル酸、2,2−ジフルオロ−3−ペンテン二酸、パーフルオロ−3−ヘキセン二酸等のハロゲン化不飽和脂肪族ジカルボン酸、例えばタルトロン酸、リンゴ酸、酒石酸等のヒドロキシ飽和脂肪族ジカルボン酸類、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、例えば3−フルオロフタル酸、テトラフルオロフタル酸、テトラフルオロテレフタル酸等のハロゲン化芳香族ジカルボン酸、例えば2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン,2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等のアルキル芳香族ジカルボン酸等が挙げられ、中でもシュウ酸、マロン酸等が好ましい。
【0059】
一般式[5]で示される炭素数1〜12のスルホン酸の好ましい具体例としては、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ヘプタンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノナンスルホン酸、デカンスルホン酸、ウンデカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸等のアルキルスルホン酸、例えばシクロペンタンスルホン酸、シクロヘキサンスルホン酸等の環状アルキルスルホン酸、例えばトリフルオロメタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、トリブロモメタンスルホン酸、トリヨードメタンスルホン酸、トリフルオロエタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ペンタクロロエタンスルホン酸、ペンタブロモエタンスルホン酸、ペンタヨードエタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸、ヘプタクロロプロパンスルホン酸、ヘプタブロモプロパンスルホン酸、ヘプタヨードプロパンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ノナクロロブタンスルホン酸、ノナブロモブタンスルホン酸、ノナヨードブタンスルホン酸、パーフルオロペンタンスルホン酸、パークロロペンタンスルホン酸、パーブロモペンタンスルホン酸、パーヨードペンタンスルホン酸、パーフルオロヘキサンスルホン酸、パークロロヘキサンスルホン酸、パーブロモヘキサンスルホン酸、パーヨードヘキサンスルホン酸、パーフルオロヘプタンスルホン酸、パークロロヘプタンスルホン酸、パーブロモヘプタンスルホン酸、パーヨードヘプタンスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸、パークロロオクタンスルホン酸、パーブロモオクタンスルホン酸、パーヨードオクタンスルホン酸、パーフルオロノナンスルホン酸、パークロロノナンスルホン酸、パーブロモノナンスルホン酸、パーヨードノナンスルホン酸、パーフルオロデカンスルホン酸、パークロロデカンスルホン酸、パーブロモデカンスルホン酸、パーヨードデカンスルホン酸、パーフルオロウンデカンスルホン酸、パークロロウンデカンスルホン酸、パーブロモウンデカンスルホン酸、パーヨードウンデカンスルホン酸、パーフルオロドデカンスルホン酸、パークロロドデカンスルホン酸、パーブロモドデカンスルホン酸、パーヨードドデカンスルホン酸等のハロゲン化アルキルスルホン酸、例えば4−フルオロシクロヘキサンスルホン酸、4−クロロシクロヘキサンスルホン酸、4−ブロモシクロヘキサンスルホン酸、4−ヨードシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジフルオロシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジクロロシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジブロモシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジヨードシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリフルオロシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリクロロシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリブロモシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリヨードシクロヘキサンスルホン酸、パーフルオロシクロヘキサンスルホン酸、パークロロシクロヘキサンスルホン酸、パーブロモシクロヘキサンスルホン酸、パーヨードシクロヘキサンスルホン酸等のハロゲン化シクロアルキルスルホン酸、例えばベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸、例えばp−トルエンスルホン酸、3,5−ジメチルベンゼンスルホン酸等のアルキル芳香族スルホン酸、例えば2−フルオロベンゼンスルホン酸、3−フルオロベンゼンスルホン酸、4−フルオロベンゼンスルホン酸、2−クロロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ブロモベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、4−ブロモベンゼンスルホン酸、2−ヨードベンゼンスルホン酸、4−ヨードベンゼンスルホン酸、2,4−ジフルオロベンゼンスルホン酸、2,6−ジフルオロベンゼンスルホン酸、2,4−ジクロロベンゼンスルホン酸、2,6−ジクロロベンゼンスルホン酸、2,4−ジブロモベンゼンスルホン酸、2,6−ジブロモベンゼンスルホン酸、2,4−ジヨードベンゼンスルホン酸、2,6−ジヨードベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリフルオロベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリフルオロベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリクロロベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリブロモベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリブロモベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリヨードベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリヨードベンゼンスルホン酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸、ペンタクロロベンゼンスルホン酸、ペンタブロモベンゼンスルホン酸、ペンタヨードベンゼンスルホン酸等のハロゲン化芳香族スルホン酸、例えば2−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、3−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、2,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸、4−トリクロロメチルベンゼンスルホン酸、4−トリブロモメチルベンゼンスルホン酸、4−トリヨードメチルベンゼンスルホン酸等のハロゲン化アルキル芳香族スルホン酸、例えばベンジルスルホン酸、フェネチルスルホン酸、フェニルプロピルスルホン酸、フェニルブチルスルホン酸、フェニルペンチルスルホン酸、フェニルヘキシルスルホン酸等のアラルキルスルホン酸、例えばp−フルオロフェニルメチルスルホン酸、p−フルオロフェニルエチルスルホン酸、p−フルオロフェニルプロピルスルホン酸、p−フルオロフェニルブチルスルホン酸等のハロゲン化アラルキルスルホン酸、例えばカンファースルホン酸等のビシクロアルキルスルホン酸等が挙げられ、中でもメタンスルホン酸が好ましい。
【0060】
一般式[6]で示される水酸化物の好ましい具体例としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム等の水酸化アルカリ金属類、例えば水酸化モノエタノールアンモニウム、水酸化ジエタノールアンモニウム、水酸化トリエタノールアンモニウム、水酸化1,3−ジヒドロキシ−2−メチル−2−プロピルアンモニウム等の水酸化有機アンモニウム類、水酸化アンモニウム等が挙げられ、中でも、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化トリエタノールアンモニウム、水酸化アンモニウム等が好ましく、就中、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化トリエタノールアンモニウムがより好ましい。
【0061】
一般式[1’]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の好ましい具体例としては、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等のアルカリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩等。)、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等の有機アンモニウム塩(例えばモノエタノールアンモニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、1,3−ジヒドロキシ−2−メチル−2−プロピルアンモニウム塩等。)、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等のアンモニウム塩等が挙げられ、中でも、例えばアミノアルキルスルホン酸アルカリ金属塩、アミノアルキルスルホン酸有機アンモニウム塩等が好ましく、就中、例えばタウリンナトリウム塩、タウリンカリウム塩、タウリントリエタノールアンモニウム塩、N−メチルタウリンナトリウム塩、N−メチルタウリンカリウム塩、N−メチルタウリントリエタノールアンモニウム塩等がより好ましい。
【0062】
一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸を製造する際に使用される水溶性有機溶媒としては、アミノアルキルスルホン酸塩及び副生成物として得られる有機酸塩を溶解させるものであり、且つ得られるアミノアルキルスルホン酸を溶解させないか又は殆ど溶解させないものが挙げられ、具体的には、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール等の炭素数1〜3のアルコール、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ラウリン酸等の炭素数2〜12のカルボン酸、ジメチルホルムアミド等が挙げられ、中でもメタノール、n−プロパノール、酢酸が好ましく、就中、メタノールがより好ましい。これらは単独で用いても、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
【0063】
また、水溶性有機溶媒として上記炭素数2〜12のカルボン酸を使用する場合は、これを有機酸として代用可能であり、この場合は、更に有機酸を添加しなくてもよい。
【0064】
本発明の一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸を製造する方法としては、例えば(A)一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩水溶液を有機酸と反応させる方法、(B)一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩を上記の如き水溶性有機溶媒に溶解させたものを有機酸と反応させる方法、(C)当該アミノアルキルスルホン酸塩水溶液を上記の如き水溶性有機溶媒に溶解させたものを有機酸と反応させる方法等が挙げられる。
【0065】
これらの方法によって得られたアミノアルキルスルホン酸は晶析物として沈殿し、副生成物である有機酸塩は、反応時の溶媒に溶解しているため、晶析物を濾取することにより、目的とするアミノアルキルスルホン酸を容易に取得することができる。
【0066】
また、当該アミノアルキルスルホン酸を工業的規模で製造する場合は、上記方法(B)及び(C)で行うのが好ましい。但し、出発物質である一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩は、それを水に溶解した水溶液状のものが一般に入手し易いので、そのようなものを用いる場合は方法(C)で行うのがより好ましい。
【0067】
一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩又はその水溶液は、市販品を用いてもよいし、常法により適宜製造したものを用いてもよい。
【0068】
当該アミノアルキルスルホン酸塩を水溶液として使用する場合は、その水分含量は、目的物を高収率で得るには少ない方が好ましく、また工業的規模で反応を行うには固化しない程度が好ましく、具体的には、その水分含量が当該アミノアルキルスルホン酸塩に対して通常5〜80%、好ましくは10〜30%のものを用いることが望ましい。
【0069】
一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸の製造時に使用される水溶性有機溶媒の使用量は、使用する一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の種類によっても異なるが、当該アミノアルキルスルホン酸塩に対して、通常0.5〜20倍重量、好ましくは1〜5倍重量である。
【0070】
水溶性有機溶媒と水が両方混在する場合は、水溶性有機溶媒と水の合計量が、使用する一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩に対して、通常0.5〜30倍重量、好ましくは1〜10倍重量となるのが好ましい。
【0071】
有機酸の使用量は、使用する当該アミノアルキルスルホン酸塩及び溶媒の種類によっても異なるが、当該アルキルスルホン酸塩に対して、通常0.5〜10倍モル、好ましくは0.8〜2倍モルである。
【0072】
反応温度は、特に限定されないが、通常0〜200℃、好ましくは0〜110℃、より好ましくは20〜50℃である。また、例えばヘリウムガス、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス等を用いて反応系に圧力を加えることにより反応温度を上昇させてもよい。この場合、加える圧力は、大きすぎても反応効率は高くならないため、通常1〜100kg/cm2、好ましくは2〜10kg/cm2である。
【0073】
反応時間は、反応温度、使用する当該アミノアルキルスルホン酸塩の種類、有機溶媒や有機酸の使用量、或いはこれらの濃度等の反応条件により異なるが、通常5分〜5時間である。
【0074】
また、本発明の製造法により得られた一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸を、更に、アルコール又は水中で一般式[6]で示される水酸化物と反応させれば、目的とする塩に交換された一般式[1’]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩を製造し得る(但し、一般式[1]に於けるMと一般式[6]に於けるM’が同じ場合も含む。)。
【0075】
即ち、本発明の塩交換方法は、一般式[1]に於けるMと一般式[1’]に於けるM’が同様である場合は、一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の精製処理工程として、また当該MとM’が異なる場合は、一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の精製処理且つ塩交換処理工程として使用し得る。
【0076】
アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、グリセリン等が挙げられる。
【0077】
この場合に使用する溶媒の使用量は、使用する一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸の種類によっても異なるが、当該アミノアルキルスルホン酸に対して、通常0.5〜30倍重量、好ましくは1〜10倍重量である。
【0078】
一般式[6]で示される水酸化物の使用量は、使用する当該アミノアルキルスルホン酸及び溶媒の種類によっても異なるが、当該アミノアルキルスルホン酸に対して、通常0.5〜10倍モル、好ましくは0.8〜1.2倍モルである。
尚、一般式[1’]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩を高純度で得るためには、一般式[6]で示される水酸化物は、当該アミノアルキルスルホン酸に対して等モル反応させることが望ましい。
【0079】
反応温度は、特に限定されないが、通常0〜100℃、好ましくは20〜50℃である。
反応時間は、反応温度、使用する当該アミノアルキルスルホン酸の種類、有機溶媒の使用量、或いはこれらの濃度等の反応条件により異なるが、通常5分〜5時間である。
【0080】
反応後の後処理は、この分野に於いて通常行われる後処理法に準じて行えばよい。
【0081】
本発明の一般式[1’]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の塩交換方法は、例えば出発原料である一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩又はその水溶液の精製処理工程として使用し得る。即ち、当該アミノアルキルスルホン酸塩(例えばナトリウム塩とする。)又は水溶液を、本発明の製造法によりアミノアルキルスルホン酸の晶析物として得た後、対応する塩由来の水酸化物(ここでは水酸化ナトリウムとなる。)を反応させることにより、高純度のアミノアルキルスルホン酸塩(ナトリウム塩)、その水溶液若しくは晶析物として得ることができる。
【0082】
また、アミノアルキルスルホン酸塩(例えばナトリウム塩とする。)を、本発明の製造法によりアミノアルキルスルホン酸とした後、これを出発原料時の塩とは異なる塩由来の水酸化物(ここでは水酸化カリウムとする。)で処理すれば、出発物質(アミノアルキルスルホン酸ナトリウム塩)とは異なる塩を有するアミノアルキルスルホン酸塩(カリウム塩)を製造し得る。
【0083】
このように、本発明のアミノアルキルスルホン酸の製造法を利用して、更にアミノアルキルスルホン酸塩の塩交換反応を行えば、比較的入手し易く且つ安価なアミノアルキルスルホン酸ナトリウム塩より、目的とする各種塩を有したアミノアルキルスルホン酸塩を容易に製造可能である。
【0084】
本発明のアミノアルキルスルホン酸の製造法は、従来法が有していた、例えば毒性を有するエチレンイミン、亜硫酸ガス等を使用するため取扱が難しい、アルキルアミン類の加圧加熱反応操作を行うため高価な装置を必要とする、安全上の取扱が難しい過酸化水素を使用する必要がある等の問題点を有することなく、安価な試薬を使用して効率よくアミノアルキルスルホン酸を製造し得る。
【0085】
また、従来法では、例えばケトン類、アンモニウム塩酸塩、モノエタノールアミン等の副生成物が生成されてしまい、これと目的物であるアミノアルキルスルホン酸とを分離することが困難であったが、本発明の製造法では、副生成物である有機酸塩が反応溶媒に可溶であるため、目的物を析出物として得ることにより容易に不純物を含まない高純度のアミノアルキルスルホン酸を取得し得る。
【0086】
以上、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0087】
【実施例】
実施例1.N−メチルタウリンの合成
25%ビニルスルホン酸ナトリウム塩水溶液 100.0g(192mmol)及び40%メチルアミン水溶液 16.4g(211mmol)をステンレス製オートクレーブに仕込み、100±5℃で3時間撹拌反応させた。反応終了後、水を減圧濃縮し、メタノール 120mL及び酢酸 12.1g(201mmol)を加え、20〜30℃で1時間撹拌反応させた。反応終了後、反応液を−10℃に冷却して同温度で1時間撹拌させた後、結晶をろ取、減圧乾燥しN−メチルタウリン 22.7gを白色結晶として得た(収率85%)。〔1H−NMRによる分析結果:含量99%以上、酢酸ナトリウム含量0.5%以下〕
【0088】
実施例2.N−メチルタウリンの合成
25±5℃で170時間撹拌反応させた以外は、実施例1と同様の操作を行い、N−メチルタウリン 22.0gを得た。(収率82%)
【0089】
実施例3. N−メチルタウリンの合成
52%N−メチルタウリンナトリウム塩水溶液(商品名:NMT50、LEUNA社製) 17.0kg(54.9mol)を仕込み、水を減圧濃縮後、メタノール 33Lを加え、酢酸3.6kg(60.0mol)を滴下し20〜30℃で1時間撹拌反応させた。反応終了後、反応液を−10℃に冷却して同温度で1時間撹拌させた後、晶析物をろ取、減圧乾燥してN−メチルタウリン 7.4kgを白色結晶として得た(収率97%)。
〔1H−NMRによる分析結果:含量99%以上、酢酸ナトリウム含量0.5%以下〕
【0090】
実施例4. N−メチルタウリンの合成
酢酸の代わりにプロピオン酸を用いた以外、実施例3と同様の操作を行い、N−メチルタウリン 7.3kgを得た(収率95%)。
〔1H−NMRにる分析結果:含量98%以上、プロピオン酸ナトリウム含量:1.0%以下〕
【0091】
実施例5. ナトリウム塩からカリウム塩への塩交換反応
実施例3により得られたN−メチルタウリン 7.4kg(53.2mol)を水 8.4kg及び水酸化カリウム 3.0kg(53.2mol)に溶解し、25〜30℃で1時間撹拌反応させ、50%N−メチルタウリンカリウム塩水溶液 18.8kgを得た。
【0092】
実施例6. ナトリウム塩からアンモニウム塩への塩交換反応
水酸化カリウム 3.0kg(53.2mol)の代わりに25%アンモニア水 3.6kg(53.2mol)を用いた以外は、実施例5と同様の操作を行い、43%N−メチルタウリンアンモニウム塩水溶液 19.4kgを得た。
【0093】
実施例7. ナトリウム塩からトリエタノールアンモニウム塩への塩交換反応
水酸化カリウム 3.0kg(53.2mol)の代わりにトリエタノールアミン 7.9kg(53.2mol)を用いた以外は、実施例5と同様の操作を行い、60%N−メチルタウリントリエタノールアンモニウム塩水溶液 23.7kgを得た。
【0094】
【発明の効果】
本発明のアミノアルキルスルホン酸の製造法は、アミノアルキルスルホン酸アルカリ金属塩若しくはその水溶液、又はこれらの何れかを水溶性有機溶媒に溶解させたものを、有機酸と反応させるものであり、従来法が有していた、例えば毒性を有する物質や安全上取扱が難しい物質を使用する必要がある、目的とするアミノアルキルスルホン酸と副生成物との分離が困難である等の問題点を有することなく、効率よく高純度のアミノアルキルスルホン酸を工業的規模で製造し得る。
【発明の属する技術分野】
本発明は、アミノアルキルスルホン酸を、工業的規模で効率的に製造する方法及びアミノアルキルスルホン酸塩の塩交換方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アミノアルキルスルホン酸は、例えば石鹸やシャンプー等の皮膚洗浄剤、界面活性剤、pH緩衝剤等の中間原料、医薬品原料等として有用な化合物である。
【0003】
また、アミノアルキルスルホン酸は、強酸性の官能基とアミンを併せ持つ両性化合物であるため、例えば当該化合物の一種である、タウリンやN−メチルタウリンと水酸化ナトリウム等の強アルカリとで一緒に脂肪酸を中和した場合、脂肪酸のカルボキシル基と両性化合物のアミンの間に対イオン結合が形成され、物性の異なる脂肪酸石鹸を作ることができるものとして期待されている。
【0004】
アミノアルキルスルホン酸の製造法としては、例えば(1)エチレンイミン、亜硫酸ガス及び水を反応させる方法(例えば特許文献1、特許文献2等参照。)、(2)N−メチルアミノエタン硫酸塩を120〜210℃に加熱する方法(例えば特許文献3等参照。)、(3)2,2−2置換チアゾリジンを過酸化水素で酸化した後、加水分解する方法(例えば特許文献4等参照。)、(4)2−アミノエタノール硫酸エステルと亜硫酸ナトリウムを反応させる方法(例えば非特許文献1等参照。)、(5)2−ハロゲノエチルアミンのハロゲン化水素塩と亜硫酸塩とを反応させる方法(例えば非特許文献2等参照。)、(6)亜硫酸塩の50℃以上に加熱した水溶液にハロゲン化アルキルアミンを反応させる方法(例えば特許文献5、特許文献6、特許文献7等参照。)等が知られている。
【0005】
しかしながら、これらの方法は、次のような欠点を有していた。即ち、方法(1)では、例えば極度の発熱反応を生じるため反応温度の制御が困難である、エチレンイミンの重合やその他の副反応が起こるため収率が低い、出発原料であるエチレンイミン及び亜硫酸ガスが毒性を有しているため工業的規模で使用するには取扱いが難しい等の問題点を有している。方法(2)では、高温下で反応を行う必要があるため、工業的規模で製造するには取扱が難しい等の問題点を有している。方法(3)では、例えば安全上取扱の難しい過酸化水素を用いる必要がある、副生成物であるケトン類の回収及び再利用を要するため操作が煩雑になる等の問題点がある。方法(4)では、例えば硫酸エステルと亜硫酸ナトリウムとの反応が極めて遅いため長時間加熱する必要があり、このため反応の際に硫酸エステルが加水分解しエタノールアミンを副生してしまい収率が低下する、副生成物であるモノエタノールアミンの分離・回収が困難である等の問題点がある。方法(5)及び(6)では、過剰の亜硫酸塩を必要とするためその分離・回収が困難であるという問題点を有している。
【0006】
更に、アミノアルキルスルホン酸塩からのアミノアルキルスルホン酸の製造法として、例えば▲1▼アミノエタンスルホン酸アンモニウム塩と塩酸を反応させ、得られたアミノエタンスルホン酸を95%エタノールで抽出させ、次いでこのエタノール水溶液を冷却して目的物を析出させる方法(例えば非特許文献3等参照。)、▲2▼アミノエタンスルホン酸ナトリウム塩水溶液に例えば硫酸、塩酸等の鉱酸を反応させ、得られたアミノエタンスルホン酸水溶液を濃縮して80℃以上の高温域で不純物である塩化ナトリウムを部分的に晶出させ、次いで母液を水で希釈した後、冷却して目的物を晶出させる方法(例えば特許文献8、特許文献9等参照。)等が知られている。
【0007】
しかし方法▲1▼では、例えば抽出操作を行うため大量のエタノール処理を要するため工業的方法としては好ましくない、高純度品を得るにはこの抽出操作を繰り返さなければならない、更に不純物としてアンモニウム塩酸塩をほぼ目的物と同等量含むためその分離に煩雑な処理を要する、またこの不純物を廃棄することは環境保全上好ましくない等の問題点を有している。また、方法▲2▼では、不純物である例えば塩化ナトリウム等の無機物と水溶性であるアミノアルキルスルホン酸との水溶液中での分離が困難であり煩雑な操作を必要とする、この方法では目的物が一部析出するだけであり更に濾液を回収しこの操作を繰り返す必要がある等の問題点を有していた。
【0008】
このような状況下、高純度のアミノアルキルスルホン酸を効率よく工業的規模で製造する方法の開発が望まれている。
【0009】
【特許文献1】
特公昭40−23007号公報(第1頁)
【特許文献2】
特公昭47−16807号公報(第1頁)
【特許文献3】
特公昭46−2087号公報(第1頁)
【特許文献4】
特開昭57−26654号公報(第1−2頁)
【特許文献5】
国際公開第84/00958号公報(第5、20頁)
【特許文献6】
特開昭60−23360号公報(第1、3頁)
【特許文献7】
特開平4−149168号公報(第1−3頁)
【特許文献8】
ドイツ特許第1122540号明細書(第3−4、13頁)
【特許文献9】
特開平6−345717号公報(第2−4頁)
【非特許文献1】
Journal of the Chemical Society, p.4(1943)
【非特許文献2】
Journal of the American Chemical Society, Vol.58, p.191(1936)
【非特許文献3】
Industrial and Engineering Chemistry, Vol.39, p.906(1947)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した如き状況に鑑みなされたもので、アミノアルキルスルホン酸を工業的規模で効率よく製造する方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決する目的でなされたものであり、(1)一般式[1]
【0012】
【化7】
【0013】
(式中、R1及びR2は夫々独立して、水素原子、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R3及びR4は夫々独立して、水素原子又はアルキル基を表し、Mはアルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン又はアンモニウムイオンを表す。)で示されるアミノアルキルスルホン酸塩若しくはその水溶液、又はこれらの何れかを炭素数1〜3のアルコール、炭素数2〜12のカルボン酸及びジメチルホルムアミドから選ばれる水溶性有機溶媒に溶解させたものを、有機酸と反応させることを特徴とする、一般式[2]
【0014】
【化8】
【0015】
(式中、R1〜R4は前記に同じ。)で示されるアミノアルキルスルホン酸の製造方法、及び(2)一般式[1]
【0016】
【化9】
【0017】
(式中、R1〜R4及びMは前記に同じ。)で示されるアミノアルキルスルホン酸塩若しくはその水溶液、又はこれらの何れかを炭素数1〜3のアルコール、炭素数2〜12のカルボン酸及びジメチルホルムアミドから選ばれる水溶性有機溶媒に溶解させたものを、有機酸と反応させ、一般式[2]
【0018】
【化10】
【0019】
(式中、R1〜R4は前記に同じ。)で示されるアミノアルキルスルホン酸を生成させ、次いで、これをアルコール又は水中で一般式[6]
【0020】
【化11】
【0021】
(式中、M’はアルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン又はアンモニウムイオンを表す。)で示される水酸化物と反応させることを特徴とする、一般式[1’]
【0022】
【化12】
【0023】
(式中、R1〜R4及びM’は前記に同じ。)で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の塩交換方法、の発明である。
【0024】
即ち、発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩若しくはその水溶液、またはこれらの何れかを炭素数1〜3のアルコール、炭素数2〜12のカルボン酸及びジメチルホルムアミドから選ばれる水溶性有機溶媒に溶解させたものを、有機酸と反応させることにより、一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸を効率よく製造し、且つ結晶物として容易に取得し得ること、更に得られた当該アミノアルキルスルホン酸をアルコール又は水中で一般式[6]で示される水酸化物と反応させることにより、一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩から目的とする塩(M’)を有する一般式[1’]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩へ効率よく塩交換し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0025】
一般式[1]に於いて、R1及びR2で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜12、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、ネオヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、ネオオクチル基、n−ノニル基、イソノニル基、sec−ノニル基、tert−ノニル基、ネオノニル基、n−デシル基、イソデシル基、sec−デシル基、tert−デシル基、ネオデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、sec−ウンデシル基、tert−ウンデシル基、ネオウンデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、sec−ドデシル基、tert−ドデシル基、ネオドデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基等が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。
【0026】
R1及びR2で示されるアリール基としては、通常6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、中でもフェニル基が好ましい。
【0027】
R1及びR2で示されるアラルキル基としては、通常炭素数7〜9のものが挙げられ、具体的には、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等が挙げられ、中でもベンジル基が好ましい。
【0028】
R3及びR4で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。
【0029】
一般式[1]、[1’]及び[6]に於いて、M及びM’示されるアルカリ金属原子としては、例えばリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子等が挙げられ、中でもナトリウム原子、カリウム原子が好ましく、就中、ナトリウム原子がより好ましい。
【0030】
M及びM’で示される有機アンモニウムイオンとしては、例えばモノエタノールアンモニウムイオン、ジエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン、1,3−ジヒドロキシ−2−メチル−2−プロピルアンモニウムイオン等が挙げられ、中でもトリエタノールアンモニウムイオンが好ましい。
【0031】
一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の好ましい具体例としては、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等のアルカリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩等。)、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等の有機アンモニウム塩(例えばモノエタノールアンモニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、1,3−ジヒドロキシ−2−メチル−2−プロピルアンモニウム塩等。)、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等のアンモニウム塩等が挙げられ、中でもアミノアルキルスルホン酸のアルカリ金属塩が好ましく、就中、タウリンナトリウム塩、N−メチルタウリンナトリウム塩、N−エチルタウリンナトリウム塩がより好ましい。
【0032】
一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸の好ましい具体例としては、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等が挙げられ、中でもN−メチルタウリンが好ましい。
【0033】
有機酸としては、例えばカルボン酸、スルホン酸等が挙げられる。
【0034】
有機酸として挙げられるカルボン酸としては、例えば炭素数1〜12のモノカルボン酸、炭素数2〜12のジカルボン酸等が挙げられる。
【0035】
有機酸として挙げられるスルホン酸としては、炭素数1〜12のものが挙げられる。
【0036】
炭素数1〜12のモノカルボン酸としては、例えば一般式[3]
【0037】
【化13】
【0038】
(式中、R5は水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基を表す。)で示されるものが挙げられる。
【0039】
炭素数2〜12のジカルボン酸としては、例えば一般式[4]
【0040】
【化14】
【0041】
(式中、R6は置換基を有していてもよい、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びアラルキレン基を表す。)で示されるものが挙げられる。
【0042】
炭素数1〜12のスルホン酸としては、例えば一般式[5]
【0043】
【化15】
【0044】
(式中、R7は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基及びアラルキル基を表す。)で示されるものが挙げられる。
【0045】
一般式[3]に於いて、R5で示される置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜11、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、ネオヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、ネオオクチル基、n−ノニル基、イソノニル基、sec−ノニル基、tert−ノニル基、ネオノニル基、n−デシル基、イソデシル基、sec−デシル基、tert−デシル基、ネオデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、sec−ウンデシル基、tert−ウンデシル基、ネオウンデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基等が挙げられ、中でも、例えばメチル基、エチル基等が好ましい。
【0046】
R5で示される置換基を有していてもよいアルケニル基のアルケニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜11、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、4−ペンテニル基、3−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ペンテニル基、1,3−ペンタジエニル基、2,4−ペンタジエニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、1−エチル−2−プロペニル基、1,2−ジメチル−1−プロペニル基、1−メチル−1−ブテニル基、5−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−ヘキセニル基、1−メチル−1−ヘキセニル基、2−メチル−2−ヘキセニル基、3−メチル−1,3−ヘキサジエニル基、1−ヘプテニル基、2−オクテニル基、3−ノネニル基、4−デセニル基、1−ウンデセニル基、1−シクロプロペニル基、2−シクロペンテニル基、2,4−シクロペンタンジエニル基、1−シクロヘキセニル基、2−シクロヘキセニル基、3−シクロヘキセニル基、2−シクロヘプテニル基、2−シクロノネニル基、3−シクロドデセニル基等が挙げられる。
【0047】
R5で示される置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、中でもフェニル基が好ましい。
【0048】
R5で示される置換基を有していてもよいアラルキル基のアラルキル基としては、通常炭素数7〜11、好ましくは7〜9のものが挙げられ、具体的には、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基等が挙げられる。
【0049】
一般式[4]に於いて、R6で示される置換基を有していてもよいアルキレン基のアルキレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばプロピレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、1−メチルテトラメチレン基、2−メチルテトラメチレン基、1,1−ジメチルトリメチレン基、1,2−ジメチルトリメチレン基、1,3−ジメチルトリメチレン基、2−エチルトリメチレン基、1−メチルペンタメチレン基、2−メチルペンタメチレン基、3−メチルペンタメチレン基、1,2−ジメチルテトラメチレン基、1,3−ジメチルテトラメチレン基、2,3−ジメチルテトラメチレン基、1,1−ジメチルテトラメチレン基、1−エチルテトラメチレン基、2−エチルテトラメチレン基、1−エチル−2−メチルトリメチレン基、1−メチルヘキサメチレン基、1−メチルヘプタメチレン基、1−メチルオクタメチレン基、1−メチルノナメチレン基、シクロプロピレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロオクチレン基、シクロノニレン基、シクロデシレン基等が挙げられる。
【0050】
R6で示される置換基を有していてもよいアルケニレン基のアルケニレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜10、好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばビニレン基、プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、1,3−ブタジエニレン基、、1−メチルプロペニレン基、1−メチル−2−プロペニレン基、1−ペンテニレン基、2−ペンテニレン基、1,3−ペンタジエニレン基、1,4−ペンタジエニレン基、1−メチルブテニレン基、1−メチル−1,2−ブタジエニレン基、1−ヘキセニレン基、2−ヘキセニレン基、3−ヘキセニレン基、1−メチルペンテニレン基,2−メチル−2−ペンテニレン基,1,1−ジメチル−2−プロペニレン基、1−エチル−2−プロペニレン基、1,2−ジメチルプロペニレン基、1−メチル−1−ブテニレン基、1−ヘプテニレン基、1−メチルヘキセニレン基、2−メチル−2−ヘキセニレン基、1,2−ジメチルペンテニレン基、1−オクテニレン基、2−オクテニレン基、3−ノネニレン基、4−デセニレン基、1−シクロプロペニレン基、2−シクロペンテニレン基、2,4−シクロペンタジエニレン基、1−シクロヘキセニレン基、2−シクロヘキセニレン基、1−シクロヘプテニレン基、2−シクロノネニレン基、3−シクロデセニレン基、2−シクロドデセニレン基等が挙げられる。
【0051】
R6で示される置換基を有していてもよいアリーレン基のアリーレン基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばo−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、p−キシレン−α,α’−ジイル基、ナフチレン基等が挙げられる。
【0052】
R6は置換基を有していてもよいアラルキレン基のアラルキレン基としては、通常炭素数7〜10のものが挙げられ、具体的には、例えば−CH2−C6H4−、−CH2−C6H4−CH2−、−CH2CH2−C6H4−、−CH2CH2−C6H4−CH2−、−CH2CH2CH2−C6H4−、−CH(CH3)−CH2−C6H4−、−CH2CH2CH2CH2−C6H4−、−CH2CH2CH(CH3)−C6H4−等が挙げられる。
【0053】
一般式[5]に於いて、R7で示される置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜12、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、ネオヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、ネオオクチル基、n−ノニル基、イソノニル基、sec−ノニル基、tert−ノニル基、ネオノニル基、n−デシル基、イソデシル基、sec−デシル基、tert−デシル基、ネオデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、sec−ウンデシル基、tert−ウンデシル基、ネオウンデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、sec−ドデシル基、tert−ドデシル基、ネオドデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基等が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。
【0054】
R7で示される置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、中でもフェニル基が好ましい。
【0055】
R7で示される置換基を有していてもよいアラルキル基のアラルキル基としては、通常炭素数7〜12、好ましくは7〜9のものが挙げられ、具体的には、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基等が挙げられる。
【0056】
一般式[3]〜[5]に於いて、R5で示される置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基、R6で示される置換基を有していてもよい、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びアラルキレン基並びにR7で示される置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基及びアラルキル基の置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4の低級アルキル基、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜4の低級アルコキシ基、例えばアミノ基、ニトロ基、カルボニル基、ヒドロキシル基等が挙げられる。
【0057】
一般式[3]で示される炭素数1〜12のモノカルボン酸の好ましい具体例としては、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸等の脂肪族飽和カルボン酸、例えばシクロヘキシルカルボン酸等の脂肪族環状カルボン酸、例えばフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリブロモ酢酸、トリヨード酢酸、トリフルオロプロピオン酸、パーフルオロプロピオン酸、パークロロプロピオン酸、パーブロモプロピオン酸、パーヨードプロピオン酸、トリフルオロ酪酸、パーフルオロ酪酸、パークロロ酪酸、パーブロモ酪酸、パーヨード酪酸、トリフルオロ吉草酸、パーフルオロ吉草酸、パークロロ吉草酸、パーブロモ吉草酸、パーヨード吉草酸、パーフルオロヘキサン酸、パークロロヘキサン酸、パーブロモヘキサン酸、パーヨードヘキサン酸、パーフルオロヘプタン酸、パークロロヘプタン酸、パーブロモヘプタン酸、パーヨードヘプタン酸、パーフルオロオクタン酸、パークロロオクタン酸、パーブロモオクタン酸、パーヨードオクタン酸、パーフルオロノナン酸、パークロロノナン酸、パーブロモノナン酸、パーヨードノナン酸、パーフルオロデカン酸、パークロロデカン酸、パーブロモデカン酸、パーヨードデカン酸、パーフルオロウンデカン酸、パークロロウンデカン酸、パーブロモウンデカン酸、パーヨードウンデカン酸、パーフルオロドデカン酸、パークロロドデカン酸、パーブロモドデカン酸、パーヨードドデカン酸等のハロゲン化アルキルカルボン酸、例えばグリコール酸、乳酸、グリセリン酸、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸等のヒドロキシ脂肪族カルボン酸、例えばピルビン酸、アセト酢酸、5−オキソ吉草酸等の脂肪族ケトンカルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、2−ペンテン酸、3−ヘキセン酸、3−ヘプテン酸、4−オクテン酸、4−ノネン酸、5−デセン酸、5−ウンデセン酸、6−ドデセン酸等の脂肪族不飽和カルボン酸、例えば樟脳酸、アダマンタン酸等の脂環式カルボン酸、例えば安息香酸、ナフトエ酸等の芳香族カルボン酸、例えばトルイル酸等のアルキル芳香族カルボン酸、例えばフルオロ安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、ヨード安息香酸、ジフルオロ安息香酸、ジクロロ安息香酸、ジブロモ安息香酸、ジヨード安息香酸、トリフルオロ安息香酸、トリクロロ安息香酸、トリブロモ安息香酸、トリヨード安息香酸、テトラフルオロ安息香酸、テトラクロロ安息香酸、テトラブロモ安息香酸、テトラヨード安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、ペンタクロロ安息香酸、ペンタブロモ安息香酸、ペンタヨード安息香酸、フルオロナフトエ酸、クロロナフトエ酸、ブロモナフトエ酸、ヨードナフトエ酸、パーフルオロナフトエ酸、パークロロナフトエ酸、パーブロモナフトエ酸、パーヨードナフトエ酸等のハロゲン化芳香族カルボン酸、例えばトリフルオロメチル安息香酸、トリクロロメチル安息香酸、トリブロモメチル安息香酸、トリヨードメチル安息香酸、ビス(トリフルオロメチル)安息香酸、トリス(トリフルオロメチル)安息香酸、トリス(トリクロロメチル)安息香酸、トリス(トリブロモメチル)安息香酸、トリフルオロメチルナフトエ酸、トリクロロメチルナフトエ酸、トリブロモメチルナフトエ酸、トリヨードメチルナフトエ酸、ビス(トリフルオロメチル)ナフトエ酸等のハロゲン化アルキル芳香族カルボン酸、例えばアニス酸、ベルトラム酸、o−ベルトラム酸、没食子酸等のアルコキシ芳香族カルボン酸、例えばトリフルオロメトキシ安息香酸、ペンタフルオロエトキシ安息香酸、トリクロロメトキシ安息香酸、ペンタクロロエトキシ安息香酸、トリブロモメトキシ安息香酸、ペンタブロモエトキシ安息香酸、トリヨードメトキシ安息香酸、ペンタヨードエトキシ安息香酸等のハロゲン化アルコキシ芳香族カルボン酸、例えばトリニトロ安息香酸等のニトロ芳香族カルボン酸、例えばサリチル酸、o−ピロカテク酸、β−レゾルシル酸、ゲンチジン酸、γ−レゾルシル酸、プロトカテク酸、α−レゾルシル酸等のヒドロキシ芳香族カルボン酸、例えばバニリン酸、イソバニリン酸等のヒドロキシアルコキシ芳香族カルボン酸、例えばα−トルイル酸、ヒドロ桂皮酸、ヒドロアトロパ酸、3−フェニルプロパン酸、4−フェニルブタン酸、5−フェニルペンタン酸、6−フェニルヘキサン酸等のアラルキル酸、例えばホモゲンチジン酸等のヒドロキシアラルキル酸、例えばマンデル酸、ベンジル酸、アトロラクチン酸、トロパ酸、アトログリセリン酸等の芳香族ヒドロキシアルキルカルボン酸、例えばピルビン酸、アセト酢酸等の脂肪族ケトンカルボン酸、例えばアントラニル酸等のアミノ芳香族カルボン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン、システイン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン等のアミノ酸、p−ホルミルフェニル酢酸等が挙げられ、中でも例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸等の炭素数2〜5の低級脂肪族飽和カルボン酸が好ましく、就中、酢酸がより好ましい。
【0058】
一般式[4]で示される炭素数2〜12のジカルボン酸の好ましい具体例としては、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンニ酸、ドデカン二酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸類、例えばジフルオロマロン酸、2,2−ジフルオロコハク酸、テトラフルオロコハク酸、ヘキサフルオログルタル酸、オクタフルオロアジピン酸、ドデカフルオロスベリン酸、パーフルオロ−1,9−ノナンジカルボン酸、パーフルオロ−1,10−デカンジカルボン酸等のハロゲン化飽和脂肪族ジカルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸、例えば2,2−ジフルオロマレイン酸、2,2−ジフルオロフマル酸、2,2−ジフルオロ−3−ペンテン二酸、パーフルオロ−3−ヘキセン二酸等のハロゲン化不飽和脂肪族ジカルボン酸、例えばタルトロン酸、リンゴ酸、酒石酸等のヒドロキシ飽和脂肪族ジカルボン酸類、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、例えば3−フルオロフタル酸、テトラフルオロフタル酸、テトラフルオロテレフタル酸等のハロゲン化芳香族ジカルボン酸、例えば2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン,2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等のアルキル芳香族ジカルボン酸等が挙げられ、中でもシュウ酸、マロン酸等が好ましい。
【0059】
一般式[5]で示される炭素数1〜12のスルホン酸の好ましい具体例としては、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ヘプタンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノナンスルホン酸、デカンスルホン酸、ウンデカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸等のアルキルスルホン酸、例えばシクロペンタンスルホン酸、シクロヘキサンスルホン酸等の環状アルキルスルホン酸、例えばトリフルオロメタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、トリブロモメタンスルホン酸、トリヨードメタンスルホン酸、トリフルオロエタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ペンタクロロエタンスルホン酸、ペンタブロモエタンスルホン酸、ペンタヨードエタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸、ヘプタクロロプロパンスルホン酸、ヘプタブロモプロパンスルホン酸、ヘプタヨードプロパンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ノナクロロブタンスルホン酸、ノナブロモブタンスルホン酸、ノナヨードブタンスルホン酸、パーフルオロペンタンスルホン酸、パークロロペンタンスルホン酸、パーブロモペンタンスルホン酸、パーヨードペンタンスルホン酸、パーフルオロヘキサンスルホン酸、パークロロヘキサンスルホン酸、パーブロモヘキサンスルホン酸、パーヨードヘキサンスルホン酸、パーフルオロヘプタンスルホン酸、パークロロヘプタンスルホン酸、パーブロモヘプタンスルホン酸、パーヨードヘプタンスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸、パークロロオクタンスルホン酸、パーブロモオクタンスルホン酸、パーヨードオクタンスルホン酸、パーフルオロノナンスルホン酸、パークロロノナンスルホン酸、パーブロモノナンスルホン酸、パーヨードノナンスルホン酸、パーフルオロデカンスルホン酸、パークロロデカンスルホン酸、パーブロモデカンスルホン酸、パーヨードデカンスルホン酸、パーフルオロウンデカンスルホン酸、パークロロウンデカンスルホン酸、パーブロモウンデカンスルホン酸、パーヨードウンデカンスルホン酸、パーフルオロドデカンスルホン酸、パークロロドデカンスルホン酸、パーブロモドデカンスルホン酸、パーヨードドデカンスルホン酸等のハロゲン化アルキルスルホン酸、例えば4−フルオロシクロヘキサンスルホン酸、4−クロロシクロヘキサンスルホン酸、4−ブロモシクロヘキサンスルホン酸、4−ヨードシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジフルオロシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジクロロシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジブロモシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジヨードシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリフルオロシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリクロロシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリブロモシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリヨードシクロヘキサンスルホン酸、パーフルオロシクロヘキサンスルホン酸、パークロロシクロヘキサンスルホン酸、パーブロモシクロヘキサンスルホン酸、パーヨードシクロヘキサンスルホン酸等のハロゲン化シクロアルキルスルホン酸、例えばベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸、例えばp−トルエンスルホン酸、3,5−ジメチルベンゼンスルホン酸等のアルキル芳香族スルホン酸、例えば2−フルオロベンゼンスルホン酸、3−フルオロベンゼンスルホン酸、4−フルオロベンゼンスルホン酸、2−クロロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ブロモベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、4−ブロモベンゼンスルホン酸、2−ヨードベンゼンスルホン酸、4−ヨードベンゼンスルホン酸、2,4−ジフルオロベンゼンスルホン酸、2,6−ジフルオロベンゼンスルホン酸、2,4−ジクロロベンゼンスルホン酸、2,6−ジクロロベンゼンスルホン酸、2,4−ジブロモベンゼンスルホン酸、2,6−ジブロモベンゼンスルホン酸、2,4−ジヨードベンゼンスルホン酸、2,6−ジヨードベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリフルオロベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリフルオロベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリクロロベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリブロモベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリブロモベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリヨードベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリヨードベンゼンスルホン酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸、ペンタクロロベンゼンスルホン酸、ペンタブロモベンゼンスルホン酸、ペンタヨードベンゼンスルホン酸等のハロゲン化芳香族スルホン酸、例えば2−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、3−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、2,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸、4−トリクロロメチルベンゼンスルホン酸、4−トリブロモメチルベンゼンスルホン酸、4−トリヨードメチルベンゼンスルホン酸等のハロゲン化アルキル芳香族スルホン酸、例えばベンジルスルホン酸、フェネチルスルホン酸、フェニルプロピルスルホン酸、フェニルブチルスルホン酸、フェニルペンチルスルホン酸、フェニルヘキシルスルホン酸等のアラルキルスルホン酸、例えばp−フルオロフェニルメチルスルホン酸、p−フルオロフェニルエチルスルホン酸、p−フルオロフェニルプロピルスルホン酸、p−フルオロフェニルブチルスルホン酸等のハロゲン化アラルキルスルホン酸、例えばカンファースルホン酸等のビシクロアルキルスルホン酸等が挙げられ、中でもメタンスルホン酸が好ましい。
【0060】
一般式[6]で示される水酸化物の好ましい具体例としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム等の水酸化アルカリ金属類、例えば水酸化モノエタノールアンモニウム、水酸化ジエタノールアンモニウム、水酸化トリエタノールアンモニウム、水酸化1,3−ジヒドロキシ−2−メチル−2−プロピルアンモニウム等の水酸化有機アンモニウム類、水酸化アンモニウム等が挙げられ、中でも、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化トリエタノールアンモニウム、水酸化アンモニウム等が好ましく、就中、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化トリエタノールアンモニウムがより好ましい。
【0061】
一般式[1’]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の好ましい具体例としては、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等のアルカリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩等。)、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等の有機アンモニウム塩(例えばモノエタノールアンモニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、1,3−ジヒドロキシ−2−メチル−2−プロピルアンモニウム塩等。)、例えばタウリン、N−メチルタウリン、N−エチルタウリン等のアンモニウム塩等が挙げられ、中でも、例えばアミノアルキルスルホン酸アルカリ金属塩、アミノアルキルスルホン酸有機アンモニウム塩等が好ましく、就中、例えばタウリンナトリウム塩、タウリンカリウム塩、タウリントリエタノールアンモニウム塩、N−メチルタウリンナトリウム塩、N−メチルタウリンカリウム塩、N−メチルタウリントリエタノールアンモニウム塩等がより好ましい。
【0062】
一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸を製造する際に使用される水溶性有機溶媒としては、アミノアルキルスルホン酸塩及び副生成物として得られる有機酸塩を溶解させるものであり、且つ得られるアミノアルキルスルホン酸を溶解させないか又は殆ど溶解させないものが挙げられ、具体的には、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール等の炭素数1〜3のアルコール、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ラウリン酸等の炭素数2〜12のカルボン酸、ジメチルホルムアミド等が挙げられ、中でもメタノール、n−プロパノール、酢酸が好ましく、就中、メタノールがより好ましい。これらは単独で用いても、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
【0063】
また、水溶性有機溶媒として上記炭素数2〜12のカルボン酸を使用する場合は、これを有機酸として代用可能であり、この場合は、更に有機酸を添加しなくてもよい。
【0064】
本発明の一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸を製造する方法としては、例えば(A)一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩水溶液を有機酸と反応させる方法、(B)一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩を上記の如き水溶性有機溶媒に溶解させたものを有機酸と反応させる方法、(C)当該アミノアルキルスルホン酸塩水溶液を上記の如き水溶性有機溶媒に溶解させたものを有機酸と反応させる方法等が挙げられる。
【0065】
これらの方法によって得られたアミノアルキルスルホン酸は晶析物として沈殿し、副生成物である有機酸塩は、反応時の溶媒に溶解しているため、晶析物を濾取することにより、目的とするアミノアルキルスルホン酸を容易に取得することができる。
【0066】
また、当該アミノアルキルスルホン酸を工業的規模で製造する場合は、上記方法(B)及び(C)で行うのが好ましい。但し、出発物質である一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩は、それを水に溶解した水溶液状のものが一般に入手し易いので、そのようなものを用いる場合は方法(C)で行うのがより好ましい。
【0067】
一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩又はその水溶液は、市販品を用いてもよいし、常法により適宜製造したものを用いてもよい。
【0068】
当該アミノアルキルスルホン酸塩を水溶液として使用する場合は、その水分含量は、目的物を高収率で得るには少ない方が好ましく、また工業的規模で反応を行うには固化しない程度が好ましく、具体的には、その水分含量が当該アミノアルキルスルホン酸塩に対して通常5〜80%、好ましくは10〜30%のものを用いることが望ましい。
【0069】
一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸の製造時に使用される水溶性有機溶媒の使用量は、使用する一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の種類によっても異なるが、当該アミノアルキルスルホン酸塩に対して、通常0.5〜20倍重量、好ましくは1〜5倍重量である。
【0070】
水溶性有機溶媒と水が両方混在する場合は、水溶性有機溶媒と水の合計量が、使用する一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩に対して、通常0.5〜30倍重量、好ましくは1〜10倍重量となるのが好ましい。
【0071】
有機酸の使用量は、使用する当該アミノアルキルスルホン酸塩及び溶媒の種類によっても異なるが、当該アルキルスルホン酸塩に対して、通常0.5〜10倍モル、好ましくは0.8〜2倍モルである。
【0072】
反応温度は、特に限定されないが、通常0〜200℃、好ましくは0〜110℃、より好ましくは20〜50℃である。また、例えばヘリウムガス、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス等を用いて反応系に圧力を加えることにより反応温度を上昇させてもよい。この場合、加える圧力は、大きすぎても反応効率は高くならないため、通常1〜100kg/cm2、好ましくは2〜10kg/cm2である。
【0073】
反応時間は、反応温度、使用する当該アミノアルキルスルホン酸塩の種類、有機溶媒や有機酸の使用量、或いはこれらの濃度等の反応条件により異なるが、通常5分〜5時間である。
【0074】
また、本発明の製造法により得られた一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸を、更に、アルコール又は水中で一般式[6]で示される水酸化物と反応させれば、目的とする塩に交換された一般式[1’]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩を製造し得る(但し、一般式[1]に於けるMと一般式[6]に於けるM’が同じ場合も含む。)。
【0075】
即ち、本発明の塩交換方法は、一般式[1]に於けるMと一般式[1’]に於けるM’が同様である場合は、一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の精製処理工程として、また当該MとM’が異なる場合は、一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の精製処理且つ塩交換処理工程として使用し得る。
【0076】
アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、グリセリン等が挙げられる。
【0077】
この場合に使用する溶媒の使用量は、使用する一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸の種類によっても異なるが、当該アミノアルキルスルホン酸に対して、通常0.5〜30倍重量、好ましくは1〜10倍重量である。
【0078】
一般式[6]で示される水酸化物の使用量は、使用する当該アミノアルキルスルホン酸及び溶媒の種類によっても異なるが、当該アミノアルキルスルホン酸に対して、通常0.5〜10倍モル、好ましくは0.8〜1.2倍モルである。
尚、一般式[1’]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩を高純度で得るためには、一般式[6]で示される水酸化物は、当該アミノアルキルスルホン酸に対して等モル反応させることが望ましい。
【0079】
反応温度は、特に限定されないが、通常0〜100℃、好ましくは20〜50℃である。
反応時間は、反応温度、使用する当該アミノアルキルスルホン酸の種類、有機溶媒の使用量、或いはこれらの濃度等の反応条件により異なるが、通常5分〜5時間である。
【0080】
反応後の後処理は、この分野に於いて通常行われる後処理法に準じて行えばよい。
【0081】
本発明の一般式[1’]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩の塩交換方法は、例えば出発原料である一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩又はその水溶液の精製処理工程として使用し得る。即ち、当該アミノアルキルスルホン酸塩(例えばナトリウム塩とする。)又は水溶液を、本発明の製造法によりアミノアルキルスルホン酸の晶析物として得た後、対応する塩由来の水酸化物(ここでは水酸化ナトリウムとなる。)を反応させることにより、高純度のアミノアルキルスルホン酸塩(ナトリウム塩)、その水溶液若しくは晶析物として得ることができる。
【0082】
また、アミノアルキルスルホン酸塩(例えばナトリウム塩とする。)を、本発明の製造法によりアミノアルキルスルホン酸とした後、これを出発原料時の塩とは異なる塩由来の水酸化物(ここでは水酸化カリウムとする。)で処理すれば、出発物質(アミノアルキルスルホン酸ナトリウム塩)とは異なる塩を有するアミノアルキルスルホン酸塩(カリウム塩)を製造し得る。
【0083】
このように、本発明のアミノアルキルスルホン酸の製造法を利用して、更にアミノアルキルスルホン酸塩の塩交換反応を行えば、比較的入手し易く且つ安価なアミノアルキルスルホン酸ナトリウム塩より、目的とする各種塩を有したアミノアルキルスルホン酸塩を容易に製造可能である。
【0084】
本発明のアミノアルキルスルホン酸の製造法は、従来法が有していた、例えば毒性を有するエチレンイミン、亜硫酸ガス等を使用するため取扱が難しい、アルキルアミン類の加圧加熱反応操作を行うため高価な装置を必要とする、安全上の取扱が難しい過酸化水素を使用する必要がある等の問題点を有することなく、安価な試薬を使用して効率よくアミノアルキルスルホン酸を製造し得る。
【0085】
また、従来法では、例えばケトン類、アンモニウム塩酸塩、モノエタノールアミン等の副生成物が生成されてしまい、これと目的物であるアミノアルキルスルホン酸とを分離することが困難であったが、本発明の製造法では、副生成物である有機酸塩が反応溶媒に可溶であるため、目的物を析出物として得ることにより容易に不純物を含まない高純度のアミノアルキルスルホン酸を取得し得る。
【0086】
以上、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0087】
【実施例】
実施例1.N−メチルタウリンの合成
25%ビニルスルホン酸ナトリウム塩水溶液 100.0g(192mmol)及び40%メチルアミン水溶液 16.4g(211mmol)をステンレス製オートクレーブに仕込み、100±5℃で3時間撹拌反応させた。反応終了後、水を減圧濃縮し、メタノール 120mL及び酢酸 12.1g(201mmol)を加え、20〜30℃で1時間撹拌反応させた。反応終了後、反応液を−10℃に冷却して同温度で1時間撹拌させた後、結晶をろ取、減圧乾燥しN−メチルタウリン 22.7gを白色結晶として得た(収率85%)。〔1H−NMRによる分析結果:含量99%以上、酢酸ナトリウム含量0.5%以下〕
【0088】
実施例2.N−メチルタウリンの合成
25±5℃で170時間撹拌反応させた以外は、実施例1と同様の操作を行い、N−メチルタウリン 22.0gを得た。(収率82%)
【0089】
実施例3. N−メチルタウリンの合成
52%N−メチルタウリンナトリウム塩水溶液(商品名:NMT50、LEUNA社製) 17.0kg(54.9mol)を仕込み、水を減圧濃縮後、メタノール 33Lを加え、酢酸3.6kg(60.0mol)を滴下し20〜30℃で1時間撹拌反応させた。反応終了後、反応液を−10℃に冷却して同温度で1時間撹拌させた後、晶析物をろ取、減圧乾燥してN−メチルタウリン 7.4kgを白色結晶として得た(収率97%)。
〔1H−NMRによる分析結果:含量99%以上、酢酸ナトリウム含量0.5%以下〕
【0090】
実施例4. N−メチルタウリンの合成
酢酸の代わりにプロピオン酸を用いた以外、実施例3と同様の操作を行い、N−メチルタウリン 7.3kgを得た(収率95%)。
〔1H−NMRにる分析結果:含量98%以上、プロピオン酸ナトリウム含量:1.0%以下〕
【0091】
実施例5. ナトリウム塩からカリウム塩への塩交換反応
実施例3により得られたN−メチルタウリン 7.4kg(53.2mol)を水 8.4kg及び水酸化カリウム 3.0kg(53.2mol)に溶解し、25〜30℃で1時間撹拌反応させ、50%N−メチルタウリンカリウム塩水溶液 18.8kgを得た。
【0092】
実施例6. ナトリウム塩からアンモニウム塩への塩交換反応
水酸化カリウム 3.0kg(53.2mol)の代わりに25%アンモニア水 3.6kg(53.2mol)を用いた以外は、実施例5と同様の操作を行い、43%N−メチルタウリンアンモニウム塩水溶液 19.4kgを得た。
【0093】
実施例7. ナトリウム塩からトリエタノールアンモニウム塩への塩交換反応
水酸化カリウム 3.0kg(53.2mol)の代わりにトリエタノールアミン 7.9kg(53.2mol)を用いた以外は、実施例5と同様の操作を行い、60%N−メチルタウリントリエタノールアンモニウム塩水溶液 23.7kgを得た。
【0094】
【発明の効果】
本発明のアミノアルキルスルホン酸の製造法は、アミノアルキルスルホン酸アルカリ金属塩若しくはその水溶液、又はこれらの何れかを水溶性有機溶媒に溶解させたものを、有機酸と反応させるものであり、従来法が有していた、例えば毒性を有する物質や安全上取扱が難しい物質を使用する必要がある、目的とするアミノアルキルスルホン酸と副生成物との分離が困難である等の問題点を有することなく、効率よく高純度のアミノアルキルスルホン酸を工業的規模で製造し得る。
Claims (25)
- 有機酸が炭素数1〜12のモノカルボン酸又は炭素数2〜12のジカルボン酸である、請求項1に記載の製造方法。
- 有機酸が酢酸である、請求項1に記載の製造方法。
- 水溶性有機溶媒として挙げられる炭素数1〜3のアルコールがメタノールである、請求項1に記載の製造方法。
- 水溶性有機溶媒として挙げられる炭素数2〜12のカルボン酸が酢酸である、請求項1に記載の製造方法。
- 水溶性有機溶媒がメタノールである、請求項1に記載の製造法。
- R1がアルキル基であり、R2〜R4が水素原子である、請求項1に記載の製造方法。
- Mで示されるアルカリ金属原子がナトリウム原子である、請求項1に記載の製造方法。
- Mで示される有機アンモニウムイオンが、トリエタノールアンモニウムイオンである、請求項1に記載の製造方法。
- Mがナトリウム原子である、請求項1に記載の製造方法。
- 一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩が、N−メチルタウリンナトリウム塩であり、一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸がN−メチルタウリンである、請求項1に記載の製造方法。
- 一般式[1]
- 有機酸が炭素数1〜12のモノカルボン酸又は炭素数2〜12のジカルボン酸である、請求項12に記載の塩交換方法。
- 有機酸が酢酸である、請求項12に記載の塩交換方法。
- 水溶性有機溶媒として挙げられる炭素数1〜3のアルコールがメタノールである、請求項12に記載の塩交換方法。
- 水溶性有機溶媒として挙げられる炭素数2〜12のカルボン酸が酢酸である、請求項12に記載の塩交換方法。
- 水溶性有機溶媒がメタノールである、請求項12に記載の塩交換方法。
- 塩交換反応に使用されるアルコールがエタノールである、請求項12に記載の塩交換方法。
- R1がアルキル基であり、R2〜R4が水素原子である、請求項12に記載の塩交換方法。
- Mで示されるアルカリ金属原子がナトリウム原子である、請求項12に記載の塩交換方法。
- Mで示される有機アンモニウムイオンがトリエタノールアンモニウムイオンである、請求項12に記載の塩交換方法。
- Mがナトリウム原子である、請求項12に記載の塩交換方法。
- M’で示されるアルカリ金属原子がナトリウム原子又はカリウム原子である、請求項12又は22に記載の塩交換方法。
- M’で示される有機アンモニウムイオンがトリエタノールアンモニウムイオンである、請求項12又は22に記載の塩交換方法。
- 一般式[1]で示されるアミノアルキルスルホン酸塩が、N−メチルタウリンナトリウム塩であり、一般式[2]で示されるアミノアルキルスルホン酸がN−メチルタウリンであり、一般式[1’]で示されるアミノアルキルスルホン酸がN−メチルタウリンナトリウム塩、N−メチルタウリンカリウム塩又はN−メチルタウリントリエタノールアンモニウム塩である、請求項12に記載の塩交換方法。
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