JP2004096600A - 車両用電源重畳多重通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通信効率の向上ならびにコンパレータの誤動作防止を達成する車両用電源重畳多重通信装置を提供することを課題とする。
【解決手段】受信した通信信号を入力端子で受けて、入力端子の直流電圧変動に追従した比較基準レベルを生成し、生成した比較基準レベルと受信した通信信号を出力する電圧変動追従部4と、電圧変動追従部4ら出力された比較基準レベルと受信した通信信号を比較し、電源線11の直流電力に重畳されて変調された通信信号を増幅するコンパレータ部5とを備えて構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】受信した通信信号を入力端子で受けて、入力端子の直流電圧変動に追従した比較基準レベルを生成し、生成した比較基準レベルと受信した通信信号を出力する電圧変動追従部4と、電圧変動追従部4ら出力された比較基準レベルと受信した通信信号を比較し、電源線11の直流電力に重畳されて変調された通信信号を増幅するコンパレータ部5とを備えて構成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両で使用する各種信号を電源線に重畳して通信する車両用電源重畳多重通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の高性能化が進み、1台の車両に多数の電子制御ユニット(ECU、Electronic Control Unit )が車載されている。このECUは、エンジンやトランスミッションの制御の他、パワーウィンドー、ランプ、ドアミラー等を制御するものである。それぞれのECUは関連して機能するため、それぞれのECUは、ECU間に設けられた専用の信号線や、各ECUに共通なバスを介して接続され、信号線やバスの通信線を介して信号の入出力が行われている。
【0003】
最近では、1台に搭載されるECUの数が増えたり、制御の複雑化による信号数の増加等により、ECU間を接続する通信線の本数も増加傾向にあり、通信線を含むワイヤハーネスの大型化や価格の上昇を招いていた。
【0004】
これを解消するために、ECU間を入出力する信号を、ECUに電源を供給する電源線に重畳させて、ECU間の通信を行うようにした技術が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。この技術により通信線の本数を削減して、上記不具合を解消している。
【0005】
図5は従来のECU100の概略構成を示す図である。図5において、電圧変動を抑制するバイパスコンデンサ101が接続された電源線102を介して供給される車両用の電源電圧、例えば12Vの電源電圧はレギュレータで構成された電源回路部103で、車両内部の電子機器の動作電源電圧、例えば5Vに変換され、車両内部の電子機器に供給される。リレー等のスイッチング素子で構成された負荷制御部104は、負荷制御信号に基づいてスイッチング制御され、電源線102を介して与えられる負荷駆動電流を制御している。例えばパワーウィンドーやドアミラー等の駆動モータ、ランプ等の負荷105は、電源線102から負荷制御部104を介して与えられる駆動電流により駆動される。電源線102には、電源線102に信号を重畳してECU間の通信を行う車両用電源重畳多重通信装置(以下、PLCと記す)106が接続されている。
【0006】
PLC106は、ECU100が通信信号を受信する場合には、電源線102に重畳されて変調された通信信号がバンドパスフィルタ107を介してコンパレータ部108に与えられ、通信信号はスレッシュホールド決定回路108で生成された比較基準レベルとコンパレータ部109により比較されて増幅される。増幅された通信信号は検波部110で検波されて受信データが得られる。得られた受信データは、演算部111に与えられ、各種処理が施され、処理の一つとして負荷制御信号が生成され負荷制御部104に与えられる。
【0007】
一方、ECU100が通信信号を送信する場合には、演算部111で生成された送信データが変調部112に与えられ、変調部112に与えられた送信データは搬送波発振部113で発振された搬送波とともに変調される。変調された送信データは、出力部114を介して電源線102に与えられ、電源線102の直流電力に重畳されて送信される。
【0008】
このように構成されたPLC106において、スレッシュホールド決定回路108は、固定した比較基準レベルをコンパレータ部109に供給している。ECUに設けられたコンパレータに固定した比較基準レベルを供給する従来の技術としては、以下に示す特許文献に記載されたものが知られている(例えば特許文献1参照)。この文献の例えば図8に示す実施形態の信号伝達システムの構成を図6に示す。図6において、電源電圧18より基準電圧Vccが分割抵抗R5、R6により分圧されて非反転入力端子15aに印加される。また、基準電圧Vccが分割抵抗R3、R4により分圧されて反転入力端子15bに印加される。また、電源電圧18より基準電圧Vccが抵抗R1を介してセンサー部13に供給される。スイッチSはセンサー部13からの出力によりONする構成になっている。また直流カット用コンデンサCが接続されており、コンデンサCを通過できるのは交流のみである。
【0009】
このような構成において、分割抵抗R5、R6でバイアスされたコンパレータ15の非反転入力端子15aに印加された電圧と、分割抵抗R3、R4で生成されてコンパレータ15の反転入力端子15bに与えられた比較基準レベルとを、コンパレータ15により比較することにより、スイッチSがONすることによりコンパレータ15の非反転入力端子15aに印加される電圧の変化を検出するようにしている。このような比較動作において、コンパレータ15の比較基準レベルは、分割抵抗R3、R4により固定的に生成されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−174282号公報(図8)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、ECUに含まれるPLCにおいては、通信信号の受信ならびに送信を効率的に行うためには、受信後に送信が開始できるまでの時間、あるいは送信後に受信が開始できるまでの時間を短縮することが求められている。これを実現するためには、出力部114から出力される信号をゼロクロスとする必要がある。しかし、ゼロクロスの通信信号を用いた場合には、送信部の構成が大型化ならびに複雑化してコストが上昇するといった不具合を招いていた。
【0012】
一方、出力部114から出力される信号を例えばCMOSロジックレベル(例えば0Vー5V)の信号を使用した場合には、送信部の構成が簡単となり、安価に実現することができる、しかしその反面、送信信号が出力部114から出力された後、バンドパスフィルタ107と出力部114との接続点N1の電位は、バンドパスフィルタ107とコンパレータ部109との間にコンデンサ115が挿入されているため、送信後コンデンサ115に蓄積された電荷が放電され、通信信号を受信してコンパレータ部109で比較できる状態になるまでしばらく時間がかかっていた。この期間は、通信ができない状態となり、送信後に直ちに通信信号を受信することができず、通信効率が悪化するといった不具合を招いていた。
【0013】
また、エンジンの回転ノイズ、ECUの駆動ノイズ等の低周波ノイズが電源線102に重畳されている場合に、バンドパスフィルタ107で除去しきれなかったこれらのノイズは、コンパレータ部109に入力されていた。このため、コンパレータ部109で誤動作が生じるおそれがあり、受信信号を確実に増幅して復調できなくなるといった不具合を招いていた。
【0014】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、通信効率の向上ならびにコンパレータの誤動作防止を達成する車両用電源重畳多重通信装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受信して、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、車両の各機能を制御する電子制御ユニットに含まれて前記電子制御ユニット間で通信信号を送受信する車両用電源重畳多重通信装置において、受信した通信信号を入力端子で受けて、入力端子の直流電圧変動に追従した比較基準レベルを生成し、生成した比較基準レベルと受信した通信信号を出力する電圧変動追従部と、前記電圧変動追従部から出力された比較基準レベルと受信した通信信号を受けて、比較基準レベルと受信した通信信号を比較し、前記電源線の直流電力に重畳されて変調された通信信号を増幅するコンパレータ部とを有することを特徴とする。
【0016】
請求項1記載の発明によれば、電圧変動追従部における入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルを生成することが可能となる。これにより、通信信号を送信した後入力端子の電圧が変動している場合であっても、受信した通信信号と比較基準レベルとを比較して通信信号を確実に増幅して復調することができる。したがって、通信信号の送信後に直ちに通信信号を受信することが可能となり、送信後受信できるまでの時間を従来に比べて大幅に短縮し、通信効率を向上させることができる。
【0017】
また、低周波ノイズが受信された通信信号に含まれている場合であっても、コンパレータ部の入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルが生成されるので、受信した通信信号は比較基準レベルと正確に比較され、誤動作が生じるおそれはなくなる。これにより、受信信号に低周波のノイズが含まれている場合であっても、受信信号を確実に復調することが可能となる。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記電圧変動追従部は、 高位電源と低位電源との間に直列接続された複数の分圧抵抗と、受信した通信信号から所定の周波数成分を取り除いて通信信号の直流成分を得るコンデンサとを具備し、前記直列接続された複数の分圧抵抗の第1の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第1の入力端子に接続され、前記直列接続された複数の分圧抵抗の第2の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第2の入力端子に接続され、前記コンデンサは前記コンパレータの第1の入力端子と低位電源との間に接続されていることを特徴とする。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、電圧変動追従部における入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルを生成することが可能となる。これにより、通信信号を送信した後入力端子の電圧が変動している場合であっても、受信した通信信号と比較基準レベルとを比較して通信信号を確実に増幅して復調することができる。したがって、通信信号の送信後に直ちに通信信号を受信することが可能となり、送信後受信できるまでの時間を従来に比べて大幅に短縮し、通信効率を向上させることができる。
【0020】
また、低周波ノイズが受信された通信信号に含まれている場合であっても、コンパレータ部の入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルが生成されるので、受信した通信信号は比較基準レベルと正確に比較され、誤動作が生じるおそれはなくなる。これにより、受信信号に低周波のノイズが含まれている場合であっても、受信信号を確実に復調することが可能となる。
【0021】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記電圧変動追従部は、高位電源と低位電源との間に直列接続された複数の分圧抵抗と、受信した通信信号から所定の周波数成分を取り除いて通信信号の直流成分を得るフィルタとを具備し、前記直列接続された複数の分圧抵抗の第1の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第1の入力端子に接続され、前記直列接続された複数の分圧抵抗の第2の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第2の入力端子に接続され、前記フィルタは前記コンパレータの第1の入力端子に接続されていることを特徴とする。
【0022】
請求項3記載の発明によれば、電圧変動追従部における入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルを生成することが可能となる。これにより、通信信号を送信した後入力端子の電圧が変動している場合であっても、受信した通信信号と比較基準レベルとを比較して通信信号を確実に増幅して復調することができる。したがって、通信信号の送信後に直ちに通信信号を受信することが可能となり、送信後受信できるまでの時間を従来に比べて大幅に短縮し、通信効率を向上させることができる。
【0023】
また、低周波ノイズが受信された通信信号に含まれている場合であっても、コンパレータ部の入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルが生成されるので、受信した通信信号は比較基準レベルと正確に比較され、誤動作が生じるおそれはなくなる。これにより、受信信号に低周波のノイズが含まれている場合であっても、受信信号を確実に復調することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いてこの発明の実施形態を説明する。
【0025】
図1はこの発明の一実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置(PLC)を含むECUの構成を示す図である。図1において、ECU1に含まれるPLC2は、バンドパスフィルタ3、電圧変動追従部4、コンパレータ部5、検波部6、演算部7、搬送波発信部8、変調部9、出力部10を備えて構成されている。なお、ECU1に含まれるバイパスコンデンサ101、電源回路部103、負荷制御部104は、図5に示すものと同様の機能を有するものであり、その説明は省略する。
【0026】
図1において、バンドパスフィルタ3は、車両内に直流電源を供給する電源線11の直流電力に重畳されてECU間で通信される信号を入力し、入力された通信信号から低周波及び高周波のノイズ成分を除去する。ノイズ成分が除去された信号は電圧変動追従部4に与えられる。なお、ECU間で通信されるデジタル信号は、後述するように、高周波の周波数にASK変調されて電源線11を伝送される。
【0027】
電圧変動追従部4は、バンドパスフィルタ3、電圧変動追従部4ならびに出力部10が接続された接続点N1の電圧変動に追従した比較基準レベルを生成する。すなわち、電圧変動追従部4は、固定した比較基準レベルを生成するのではなく、接続点N1の電圧変動に応じて変動する比較基準レベルを生成する。生成された比較基準レベルならびにバンドパスフィルタ3から電圧変動追従部4に出力された受信信号は、コンパレータ部5に与えられる。
【0028】
コンパレータ部5は、電圧変動追従部4から与えられた受信信号ならびに比較基準レベルを入力し、変調された受信信号を比較基準レベルと比較することにより受信信号を増幅する。増幅された受信信号は、検波部6に与えられる。
【0029】
検波部6は、コンパレータ部5から与えられた受信信号を入力し、コンパレータ部5により増幅された受信信号を検波して、電源線11に重畳された通信信号を受信データとして取り出す。取り出された受信データは、演算部7に与えられる。
【0030】
演算部7は、例えばCPU等のコンピュータにより構成され、受信データに基づいて様々な処理を行う。演算部7は、受信データに基づいて行う様々な処理の一つとして、負荷制御部104を制御する負荷制御信号を生成する。生成された負荷制御信号は負荷制御部104に与えられ、この負荷制御信号に基づいて負荷制御部104が前述したと同様に制御される。また、演算部7は、他のECUに送信する送信データを生成する。生成された送信データは、変調部9に与えられる。
【0031】
搬送波発振部8は、送信データを電源線11に重畳して送信する際の搬送波を発振する。発振された搬送波は変調部9に与えられる。
【0032】
変調部9は、演算部7で生成された送信データと搬送波発振部8で発振された搬送波を入力して、送信データをASK(振幅シフトキーイング)変調する。変調された送信データは出力部10に与えられる。
【0033】
電源線11に通信信号(ベースバンド)を重畳する多重通信において、搬送波が例えば数100Hz〜数kHz帯の低周波数である場合には、電源に接続された電子機器に実装されたバイパスコンデンサにより通信信号が著しく減衰してしまう。このため、数MHz(例えば2.5MHz)の高周波で通信信号をASK変調することで、バイパスコンデンサによる通信信号の減衰が抑制され、電源重畳多重通信を安定して行うことが可能となる。また、ASK変調は、他の変調方式に比べて、簡易な構成で安価に実現することができる。
【0034】
出力部10は、変調部9から与えられた送信データを入力し、ASK変調された送信データを増幅してバンドパスフィルタ3を介して電源線11に出力する。
【0035】
このような構成において、ECU1が通信信号を受信する場合には、電源線11に重畳された通信信号がバンドパスフィルタ3ならびに電圧変動追従部4を介してコンパレータ部5に与えられ、ASK変調された通信信号は、電圧変動追従部4で生成された比較基準レベルとコンパレータ部5で比較されて増幅される。増幅された通信信号は検波部6で検波されて受信データが得られる。得られた受信データは、演算部7に与えられ、各種処理が施される。
【0036】
一方、ECU1が通信信号を送信する場合には、演算部7で生成された送信データが変調部9に与えられ、変調部9に与えられた送信データは搬送波発振部8で発振された搬送波とともに数MHz帯の高周波信号にASK変調される。ASK変調された送信データは、出力部10を介して電源線11に与えられ、電源線11の直流電力に重畳されて送信される。
【0037】
電源線11に与えられた電源電圧、例えば12Vの直流電圧は、電源回路部103に与えられ、12Vの電源電圧は、電源回路部103により車両内部に設けられた例えば電子機器の動作電圧となる例えば5Vに変換される。変換された電源電圧は、電子機器の各電源として供給される。また、電源線11に与えられた電源電圧は、負荷制御部104に与えられる。負荷制御部104に与えられた電源電圧は、負荷105の駆動時には負荷制御部104を介して負荷105に供給され、供給された電源電圧で負荷105が駆動される。
【0038】
図2は電圧変動追従部4ならびにコンパレータ部5の構成を示す図である。
【0039】
図2において、電圧変動追従部4は、抵抗41、42、43ならびにコンデンサ44を備えて構成されている。抵抗41は、その一端が例えば5Vの電源に接続され、他端がコンパレータ部5を構成するコンパレータ51の反転入力端子(−)に接続されている。抵抗42は、その一端が抵抗41の他端ならびにコンパレータ51の反転入力端子(−)に接続され、他端がコンパレータ51の非反転入力端子(+)に接続されている。抵抗43は、その一端が抵抗42の他端ならびにコンパレータ51の非反転入力端子(+)に接続され、他端が接地されている。コンデンサ44は、その一端がコンパレータ51の反転入力端子(−)に接続され、他端が接地されている。また、コンパレータ51の非反転入力端子(+)と接続点N1との間には、直流成分カット用のコンデンサ45が接続されている。
【0040】
このような構成において、抵抗41,42、43により電源電圧が分圧されて、コンパレータ51の反転入力端子(−)ならびに非反転入力端子(+)が所定のレベルにバイアスされる。このような状態において、PLC2に入力された受信信号は、バンドパスフィルタ3からコンデンサ45を介してコンパレータ51の非反転入力端子(+)に与えられる。コンパレータ51の非反転入力端子(+)に与えられた受信信号は、抵抗42を介してコンパレータ51の反転入力端子(−)にも与えられる。
【0041】
この時、受信信号は、その特定の周波数成分がコンデンサ44により除去される。すなわち、コンデンサ44は、受信信号から特定の周波数成分を取り除くフィルタとして機能する。取り除かれる周波数は、コンデンサ44の容量値に応じて決定される。コンデンサ44のフィルタ機能により受信信号から特定の周波数成分が取り除かれて得られた直流レベルの信号は、コンパレータ51の反転入力端子(−)に与えられる。したがって、コンパレータ51の反転入力端子(−)には、受信信号のレベルに応じた直流レベルの電圧に固定値のバイアス電圧が加わった比較基準レベルが常に与えられることになる。これにより、コンパレータ51は、非反転入力端子(+)に与えられる受信信号と、反転入力端子(−)に与えられる、受信信号のレベルに応じて変動する比較基準レベルとが比較されることになる。すなわち、受信信号は、常に受信信号に対して一定の電位差にある比較基準レベルと比較される。なお、コンデンサ44に代えて、特定の周波数を除去するフィルタを用いて、受信信号から特定の周波数成分を取り除くようにしてもよい。
【0042】
出力部10から送信信号が出力された直後、コンデンサ45に蓄積された電荷の放電により接続点N1の電位が変動して、従来であれば受信信号をコンパレータ部5で正確に比較できない状態にあっても、接続点N1の変動する電位に追従した比較基準レベルがコンパレータ51の反転入力端子(−)に与えられる。これにより、出力部10から送信信号が出力された直後に、受信信号を電圧電動追従部4に入力しても、受信信号は接続点N1の電圧変動に追従した正確な比較基準レベルと比較される。したがって、受信信号はコンパレータ51により正確に増幅される。ゆえに、出力部10がCMOSロジックレベルの送信信号を出力するようにしても、送信後に直ちに通信信号を受信することが可能となり、送信後受信できるまでの時間を従来に比べて大幅に短縮し、通信効率を向上させることができる。
【0043】
図3にエンジン停止時における送受信信号の信号波形と、コンパレータ51の入出力信号波形を示し、図4にエンジン駆動時における送受信信号の信号波形と、コンパレータ51の入出力信号波形を示す。図3ならびに図4において、いずれの場合であっても、コンパレータ51の入力信号の直流成分が変動している場合であっても、コンパレータ51の出力信号から分かるように、受信信号を正確に増幅復調してデジタル信号を得ることができる。
【0044】
一方、エンジンの回転ノイズ、ECUの駆動ノイズ等の低周波ノイズが電源線11に重畳されている場合に、バンドパスフィルタ3で除去しきれなかったこれらのノイズは、コンパレータ51に入力されることになる。しかし、接続点1の電位変動に追従して比較基準レベルがコンパレータ51の反転入力端子(−)に与えられるため、受信信号は比較基準レベルと正確に比較され、コンパレータ51で誤動作が生じるおそれはなくなる。したがって、受信信号に低周波のノイズが含まれている場合であっても、受信信号を確実に増幅して復調することが可能となる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1,2又は3記載の発明によれば、電圧変動追従部における入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルを生成することが可能となる。これにより、通信信号を送信した後入力端子の電圧が変動している場合であっても、受信した通信信号と比較基準レベルとを比較して通信信号を確実に増幅して復調することができる。したがって、通信信号の送信後に直ちに通信信号を受信することが可能となり、送信後受信できるまでの時間を従来に比べて大幅に短縮し、通信効率を向上させることができる。
【0046】
また、低周波ノイズが受信された通信信号に含まれている場合であっても、コンパレータ部の入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルが生成されるので、受信した通信信号は比較基準電圧と正確に比較され、誤動作が生じるおそれはなくなる。これにより、受信信号に低周波のノイズが含まれている場合であっても、受信信号を確実に増幅して復調することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置(PLC)を含むECUの構成を示す図である。
【図2】電圧変動追従部とコンパレータ部の構成を示す図である。
【図3】エンジン停止時における送受信信号の信号波形と、コンパレータ51の入出力信号波形を示す図である。
【図4】エンジン駆動時における送受信信号の信号波形と、コンパレータ51の入出力信号波形を示す図である。
【図5】従来の車両用電源重畳多重通信装置(PLC)を含むECUの構成を示す図である。
【図6】従来のECUにおいて、コンパレータに与えられる比較基準レベルを生成する構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ECU
2 車両用電源重畳多重通信装置(PLC)
3 バンドパスフィルタ
4 電圧変動追従部
5 コンパレータ部
6 検波部
7 演算部
8 搬送波発信部
9 変調部
10 出力部
11,102 電源線
41,42,43 抵抗
44,45 コンデンサ
101 バイパスコンデンサ
103 電源回路部
104 負荷制御部
105 負荷
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両で使用する各種信号を電源線に重畳して通信する車両用電源重畳多重通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の高性能化が進み、1台の車両に多数の電子制御ユニット(ECU、Electronic Control Unit )が車載されている。このECUは、エンジンやトランスミッションの制御の他、パワーウィンドー、ランプ、ドアミラー等を制御するものである。それぞれのECUは関連して機能するため、それぞれのECUは、ECU間に設けられた専用の信号線や、各ECUに共通なバスを介して接続され、信号線やバスの通信線を介して信号の入出力が行われている。
【0003】
最近では、1台に搭載されるECUの数が増えたり、制御の複雑化による信号数の増加等により、ECU間を接続する通信線の本数も増加傾向にあり、通信線を含むワイヤハーネスの大型化や価格の上昇を招いていた。
【0004】
これを解消するために、ECU間を入出力する信号を、ECUに電源を供給する電源線に重畳させて、ECU間の通信を行うようにした技術が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。この技術により通信線の本数を削減して、上記不具合を解消している。
【0005】
図5は従来のECU100の概略構成を示す図である。図5において、電圧変動を抑制するバイパスコンデンサ101が接続された電源線102を介して供給される車両用の電源電圧、例えば12Vの電源電圧はレギュレータで構成された電源回路部103で、車両内部の電子機器の動作電源電圧、例えば5Vに変換され、車両内部の電子機器に供給される。リレー等のスイッチング素子で構成された負荷制御部104は、負荷制御信号に基づいてスイッチング制御され、電源線102を介して与えられる負荷駆動電流を制御している。例えばパワーウィンドーやドアミラー等の駆動モータ、ランプ等の負荷105は、電源線102から負荷制御部104を介して与えられる駆動電流により駆動される。電源線102には、電源線102に信号を重畳してECU間の通信を行う車両用電源重畳多重通信装置(以下、PLCと記す)106が接続されている。
【0006】
PLC106は、ECU100が通信信号を受信する場合には、電源線102に重畳されて変調された通信信号がバンドパスフィルタ107を介してコンパレータ部108に与えられ、通信信号はスレッシュホールド決定回路108で生成された比較基準レベルとコンパレータ部109により比較されて増幅される。増幅された通信信号は検波部110で検波されて受信データが得られる。得られた受信データは、演算部111に与えられ、各種処理が施され、処理の一つとして負荷制御信号が生成され負荷制御部104に与えられる。
【0007】
一方、ECU100が通信信号を送信する場合には、演算部111で生成された送信データが変調部112に与えられ、変調部112に与えられた送信データは搬送波発振部113で発振された搬送波とともに変調される。変調された送信データは、出力部114を介して電源線102に与えられ、電源線102の直流電力に重畳されて送信される。
【0008】
このように構成されたPLC106において、スレッシュホールド決定回路108は、固定した比較基準レベルをコンパレータ部109に供給している。ECUに設けられたコンパレータに固定した比較基準レベルを供給する従来の技術としては、以下に示す特許文献に記載されたものが知られている(例えば特許文献1参照)。この文献の例えば図8に示す実施形態の信号伝達システムの構成を図6に示す。図6において、電源電圧18より基準電圧Vccが分割抵抗R5、R6により分圧されて非反転入力端子15aに印加される。また、基準電圧Vccが分割抵抗R3、R4により分圧されて反転入力端子15bに印加される。また、電源電圧18より基準電圧Vccが抵抗R1を介してセンサー部13に供給される。スイッチSはセンサー部13からの出力によりONする構成になっている。また直流カット用コンデンサCが接続されており、コンデンサCを通過できるのは交流のみである。
【0009】
このような構成において、分割抵抗R5、R6でバイアスされたコンパレータ15の非反転入力端子15aに印加された電圧と、分割抵抗R3、R4で生成されてコンパレータ15の反転入力端子15bに与えられた比較基準レベルとを、コンパレータ15により比較することにより、スイッチSがONすることによりコンパレータ15の非反転入力端子15aに印加される電圧の変化を検出するようにしている。このような比較動作において、コンパレータ15の比較基準レベルは、分割抵抗R3、R4により固定的に生成されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−174282号公報(図8)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、ECUに含まれるPLCにおいては、通信信号の受信ならびに送信を効率的に行うためには、受信後に送信が開始できるまでの時間、あるいは送信後に受信が開始できるまでの時間を短縮することが求められている。これを実現するためには、出力部114から出力される信号をゼロクロスとする必要がある。しかし、ゼロクロスの通信信号を用いた場合には、送信部の構成が大型化ならびに複雑化してコストが上昇するといった不具合を招いていた。
【0012】
一方、出力部114から出力される信号を例えばCMOSロジックレベル(例えば0Vー5V)の信号を使用した場合には、送信部の構成が簡単となり、安価に実現することができる、しかしその反面、送信信号が出力部114から出力された後、バンドパスフィルタ107と出力部114との接続点N1の電位は、バンドパスフィルタ107とコンパレータ部109との間にコンデンサ115が挿入されているため、送信後コンデンサ115に蓄積された電荷が放電され、通信信号を受信してコンパレータ部109で比較できる状態になるまでしばらく時間がかかっていた。この期間は、通信ができない状態となり、送信後に直ちに通信信号を受信することができず、通信効率が悪化するといった不具合を招いていた。
【0013】
また、エンジンの回転ノイズ、ECUの駆動ノイズ等の低周波ノイズが電源線102に重畳されている場合に、バンドパスフィルタ107で除去しきれなかったこれらのノイズは、コンパレータ部109に入力されていた。このため、コンパレータ部109で誤動作が生じるおそれがあり、受信信号を確実に増幅して復調できなくなるといった不具合を招いていた。
【0014】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、通信効率の向上ならびにコンパレータの誤動作防止を達成する車両用電源重畳多重通信装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受信して、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、車両の各機能を制御する電子制御ユニットに含まれて前記電子制御ユニット間で通信信号を送受信する車両用電源重畳多重通信装置において、受信した通信信号を入力端子で受けて、入力端子の直流電圧変動に追従した比較基準レベルを生成し、生成した比較基準レベルと受信した通信信号を出力する電圧変動追従部と、前記電圧変動追従部から出力された比較基準レベルと受信した通信信号を受けて、比較基準レベルと受信した通信信号を比較し、前記電源線の直流電力に重畳されて変調された通信信号を増幅するコンパレータ部とを有することを特徴とする。
【0016】
請求項1記載の発明によれば、電圧変動追従部における入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルを生成することが可能となる。これにより、通信信号を送信した後入力端子の電圧が変動している場合であっても、受信した通信信号と比較基準レベルとを比較して通信信号を確実に増幅して復調することができる。したがって、通信信号の送信後に直ちに通信信号を受信することが可能となり、送信後受信できるまでの時間を従来に比べて大幅に短縮し、通信効率を向上させることができる。
【0017】
また、低周波ノイズが受信された通信信号に含まれている場合であっても、コンパレータ部の入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルが生成されるので、受信した通信信号は比較基準レベルと正確に比較され、誤動作が生じるおそれはなくなる。これにより、受信信号に低周波のノイズが含まれている場合であっても、受信信号を確実に復調することが可能となる。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記電圧変動追従部は、 高位電源と低位電源との間に直列接続された複数の分圧抵抗と、受信した通信信号から所定の周波数成分を取り除いて通信信号の直流成分を得るコンデンサとを具備し、前記直列接続された複数の分圧抵抗の第1の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第1の入力端子に接続され、前記直列接続された複数の分圧抵抗の第2の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第2の入力端子に接続され、前記コンデンサは前記コンパレータの第1の入力端子と低位電源との間に接続されていることを特徴とする。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、電圧変動追従部における入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルを生成することが可能となる。これにより、通信信号を送信した後入力端子の電圧が変動している場合であっても、受信した通信信号と比較基準レベルとを比較して通信信号を確実に増幅して復調することができる。したがって、通信信号の送信後に直ちに通信信号を受信することが可能となり、送信後受信できるまでの時間を従来に比べて大幅に短縮し、通信効率を向上させることができる。
【0020】
また、低周波ノイズが受信された通信信号に含まれている場合であっても、コンパレータ部の入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルが生成されるので、受信した通信信号は比較基準レベルと正確に比較され、誤動作が生じるおそれはなくなる。これにより、受信信号に低周波のノイズが含まれている場合であっても、受信信号を確実に復調することが可能となる。
【0021】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記電圧変動追従部は、高位電源と低位電源との間に直列接続された複数の分圧抵抗と、受信した通信信号から所定の周波数成分を取り除いて通信信号の直流成分を得るフィルタとを具備し、前記直列接続された複数の分圧抵抗の第1の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第1の入力端子に接続され、前記直列接続された複数の分圧抵抗の第2の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第2の入力端子に接続され、前記フィルタは前記コンパレータの第1の入力端子に接続されていることを特徴とする。
【0022】
請求項3記載の発明によれば、電圧変動追従部における入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルを生成することが可能となる。これにより、通信信号を送信した後入力端子の電圧が変動している場合であっても、受信した通信信号と比較基準レベルとを比較して通信信号を確実に増幅して復調することができる。したがって、通信信号の送信後に直ちに通信信号を受信することが可能となり、送信後受信できるまでの時間を従来に比べて大幅に短縮し、通信効率を向上させることができる。
【0023】
また、低周波ノイズが受信された通信信号に含まれている場合であっても、コンパレータ部の入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルが生成されるので、受信した通信信号は比較基準レベルと正確に比較され、誤動作が生じるおそれはなくなる。これにより、受信信号に低周波のノイズが含まれている場合であっても、受信信号を確実に復調することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いてこの発明の実施形態を説明する。
【0025】
図1はこの発明の一実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置(PLC)を含むECUの構成を示す図である。図1において、ECU1に含まれるPLC2は、バンドパスフィルタ3、電圧変動追従部4、コンパレータ部5、検波部6、演算部7、搬送波発信部8、変調部9、出力部10を備えて構成されている。なお、ECU1に含まれるバイパスコンデンサ101、電源回路部103、負荷制御部104は、図5に示すものと同様の機能を有するものであり、その説明は省略する。
【0026】
図1において、バンドパスフィルタ3は、車両内に直流電源を供給する電源線11の直流電力に重畳されてECU間で通信される信号を入力し、入力された通信信号から低周波及び高周波のノイズ成分を除去する。ノイズ成分が除去された信号は電圧変動追従部4に与えられる。なお、ECU間で通信されるデジタル信号は、後述するように、高周波の周波数にASK変調されて電源線11を伝送される。
【0027】
電圧変動追従部4は、バンドパスフィルタ3、電圧変動追従部4ならびに出力部10が接続された接続点N1の電圧変動に追従した比較基準レベルを生成する。すなわち、電圧変動追従部4は、固定した比較基準レベルを生成するのではなく、接続点N1の電圧変動に応じて変動する比較基準レベルを生成する。生成された比較基準レベルならびにバンドパスフィルタ3から電圧変動追従部4に出力された受信信号は、コンパレータ部5に与えられる。
【0028】
コンパレータ部5は、電圧変動追従部4から与えられた受信信号ならびに比較基準レベルを入力し、変調された受信信号を比較基準レベルと比較することにより受信信号を増幅する。増幅された受信信号は、検波部6に与えられる。
【0029】
検波部6は、コンパレータ部5から与えられた受信信号を入力し、コンパレータ部5により増幅された受信信号を検波して、電源線11に重畳された通信信号を受信データとして取り出す。取り出された受信データは、演算部7に与えられる。
【0030】
演算部7は、例えばCPU等のコンピュータにより構成され、受信データに基づいて様々な処理を行う。演算部7は、受信データに基づいて行う様々な処理の一つとして、負荷制御部104を制御する負荷制御信号を生成する。生成された負荷制御信号は負荷制御部104に与えられ、この負荷制御信号に基づいて負荷制御部104が前述したと同様に制御される。また、演算部7は、他のECUに送信する送信データを生成する。生成された送信データは、変調部9に与えられる。
【0031】
搬送波発振部8は、送信データを電源線11に重畳して送信する際の搬送波を発振する。発振された搬送波は変調部9に与えられる。
【0032】
変調部9は、演算部7で生成された送信データと搬送波発振部8で発振された搬送波を入力して、送信データをASK(振幅シフトキーイング)変調する。変調された送信データは出力部10に与えられる。
【0033】
電源線11に通信信号(ベースバンド)を重畳する多重通信において、搬送波が例えば数100Hz〜数kHz帯の低周波数である場合には、電源に接続された電子機器に実装されたバイパスコンデンサにより通信信号が著しく減衰してしまう。このため、数MHz(例えば2.5MHz)の高周波で通信信号をASK変調することで、バイパスコンデンサによる通信信号の減衰が抑制され、電源重畳多重通信を安定して行うことが可能となる。また、ASK変調は、他の変調方式に比べて、簡易な構成で安価に実現することができる。
【0034】
出力部10は、変調部9から与えられた送信データを入力し、ASK変調された送信データを増幅してバンドパスフィルタ3を介して電源線11に出力する。
【0035】
このような構成において、ECU1が通信信号を受信する場合には、電源線11に重畳された通信信号がバンドパスフィルタ3ならびに電圧変動追従部4を介してコンパレータ部5に与えられ、ASK変調された通信信号は、電圧変動追従部4で生成された比較基準レベルとコンパレータ部5で比較されて増幅される。増幅された通信信号は検波部6で検波されて受信データが得られる。得られた受信データは、演算部7に与えられ、各種処理が施される。
【0036】
一方、ECU1が通信信号を送信する場合には、演算部7で生成された送信データが変調部9に与えられ、変調部9に与えられた送信データは搬送波発振部8で発振された搬送波とともに数MHz帯の高周波信号にASK変調される。ASK変調された送信データは、出力部10を介して電源線11に与えられ、電源線11の直流電力に重畳されて送信される。
【0037】
電源線11に与えられた電源電圧、例えば12Vの直流電圧は、電源回路部103に与えられ、12Vの電源電圧は、電源回路部103により車両内部に設けられた例えば電子機器の動作電圧となる例えば5Vに変換される。変換された電源電圧は、電子機器の各電源として供給される。また、電源線11に与えられた電源電圧は、負荷制御部104に与えられる。負荷制御部104に与えられた電源電圧は、負荷105の駆動時には負荷制御部104を介して負荷105に供給され、供給された電源電圧で負荷105が駆動される。
【0038】
図2は電圧変動追従部4ならびにコンパレータ部5の構成を示す図である。
【0039】
図2において、電圧変動追従部4は、抵抗41、42、43ならびにコンデンサ44を備えて構成されている。抵抗41は、その一端が例えば5Vの電源に接続され、他端がコンパレータ部5を構成するコンパレータ51の反転入力端子(−)に接続されている。抵抗42は、その一端が抵抗41の他端ならびにコンパレータ51の反転入力端子(−)に接続され、他端がコンパレータ51の非反転入力端子(+)に接続されている。抵抗43は、その一端が抵抗42の他端ならびにコンパレータ51の非反転入力端子(+)に接続され、他端が接地されている。コンデンサ44は、その一端がコンパレータ51の反転入力端子(−)に接続され、他端が接地されている。また、コンパレータ51の非反転入力端子(+)と接続点N1との間には、直流成分カット用のコンデンサ45が接続されている。
【0040】
このような構成において、抵抗41,42、43により電源電圧が分圧されて、コンパレータ51の反転入力端子(−)ならびに非反転入力端子(+)が所定のレベルにバイアスされる。このような状態において、PLC2に入力された受信信号は、バンドパスフィルタ3からコンデンサ45を介してコンパレータ51の非反転入力端子(+)に与えられる。コンパレータ51の非反転入力端子(+)に与えられた受信信号は、抵抗42を介してコンパレータ51の反転入力端子(−)にも与えられる。
【0041】
この時、受信信号は、その特定の周波数成分がコンデンサ44により除去される。すなわち、コンデンサ44は、受信信号から特定の周波数成分を取り除くフィルタとして機能する。取り除かれる周波数は、コンデンサ44の容量値に応じて決定される。コンデンサ44のフィルタ機能により受信信号から特定の周波数成分が取り除かれて得られた直流レベルの信号は、コンパレータ51の反転入力端子(−)に与えられる。したがって、コンパレータ51の反転入力端子(−)には、受信信号のレベルに応じた直流レベルの電圧に固定値のバイアス電圧が加わった比較基準レベルが常に与えられることになる。これにより、コンパレータ51は、非反転入力端子(+)に与えられる受信信号と、反転入力端子(−)に与えられる、受信信号のレベルに応じて変動する比較基準レベルとが比較されることになる。すなわち、受信信号は、常に受信信号に対して一定の電位差にある比較基準レベルと比較される。なお、コンデンサ44に代えて、特定の周波数を除去するフィルタを用いて、受信信号から特定の周波数成分を取り除くようにしてもよい。
【0042】
出力部10から送信信号が出力された直後、コンデンサ45に蓄積された電荷の放電により接続点N1の電位が変動して、従来であれば受信信号をコンパレータ部5で正確に比較できない状態にあっても、接続点N1の変動する電位に追従した比較基準レベルがコンパレータ51の反転入力端子(−)に与えられる。これにより、出力部10から送信信号が出力された直後に、受信信号を電圧電動追従部4に入力しても、受信信号は接続点N1の電圧変動に追従した正確な比較基準レベルと比較される。したがって、受信信号はコンパレータ51により正確に増幅される。ゆえに、出力部10がCMOSロジックレベルの送信信号を出力するようにしても、送信後に直ちに通信信号を受信することが可能となり、送信後受信できるまでの時間を従来に比べて大幅に短縮し、通信効率を向上させることができる。
【0043】
図3にエンジン停止時における送受信信号の信号波形と、コンパレータ51の入出力信号波形を示し、図4にエンジン駆動時における送受信信号の信号波形と、コンパレータ51の入出力信号波形を示す。図3ならびに図4において、いずれの場合であっても、コンパレータ51の入力信号の直流成分が変動している場合であっても、コンパレータ51の出力信号から分かるように、受信信号を正確に増幅復調してデジタル信号を得ることができる。
【0044】
一方、エンジンの回転ノイズ、ECUの駆動ノイズ等の低周波ノイズが電源線11に重畳されている場合に、バンドパスフィルタ3で除去しきれなかったこれらのノイズは、コンパレータ51に入力されることになる。しかし、接続点1の電位変動に追従して比較基準レベルがコンパレータ51の反転入力端子(−)に与えられるため、受信信号は比較基準レベルと正確に比較され、コンパレータ51で誤動作が生じるおそれはなくなる。したがって、受信信号に低周波のノイズが含まれている場合であっても、受信信号を確実に増幅して復調することが可能となる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1,2又は3記載の発明によれば、電圧変動追従部における入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルを生成することが可能となる。これにより、通信信号を送信した後入力端子の電圧が変動している場合であっても、受信した通信信号と比較基準レベルとを比較して通信信号を確実に増幅して復調することができる。したがって、通信信号の送信後に直ちに通信信号を受信することが可能となり、送信後受信できるまでの時間を従来に比べて大幅に短縮し、通信効率を向上させることができる。
【0046】
また、低周波ノイズが受信された通信信号に含まれている場合であっても、コンパレータ部の入力端子の電圧変動に追従した比較基準レベルが生成されるので、受信した通信信号は比較基準電圧と正確に比較され、誤動作が生じるおそれはなくなる。これにより、受信信号に低周波のノイズが含まれている場合であっても、受信信号を確実に増幅して復調することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置(PLC)を含むECUの構成を示す図である。
【図2】電圧変動追従部とコンパレータ部の構成を示す図である。
【図3】エンジン停止時における送受信信号の信号波形と、コンパレータ51の入出力信号波形を示す図である。
【図4】エンジン駆動時における送受信信号の信号波形と、コンパレータ51の入出力信号波形を示す図である。
【図5】従来の車両用電源重畳多重通信装置(PLC)を含むECUの構成を示す図である。
【図6】従来のECUにおいて、コンパレータに与えられる比較基準レベルを生成する構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ECU
2 車両用電源重畳多重通信装置(PLC)
3 バンドパスフィルタ
4 電圧変動追従部
5 コンパレータ部
6 検波部
7 演算部
8 搬送波発信部
9 変調部
10 出力部
11,102 電源線
41,42,43 抵抗
44,45 コンデンサ
101 バイパスコンデンサ
103 電源回路部
104 負荷制御部
105 負荷
Claims (3)
- 車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受信し、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、車両の各機能を制御する電子制御ユニットに含まれて前記電子制御ユニット間で通信信号を送受信する車両用電源重畳多重通信装置において、
受信した通信信号を入力端子で受けて、入力端子の直流電圧変動に追従した比較基準レベルを生成し、生成した比較基準レベルと受信した通信信号を出力する電圧変動追従部と、
前記電圧変動追従部から出力された比較基準レベルと受信した通信信号を受けて、比較基準レベルと受信した通信信号を比較し、前記電源線の直流電力に重畳されて変調された通信信号を増幅するコンパレータ部と
を有することを特徴とする車両用電源重畳多重通信装置。 - 前記電圧変動追従部は、
高位電源と低位電源との間に直列接続された複数の分圧抵抗と、
受信した通信信号から所定の周波数成分を取り除いて通信信号の直流成分を得るコンデンサとを具備し、
前記直列接続された複数の分圧抵抗の第1の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第1の入力端子に接続され、前記直列接続された複数の分圧抵抗の第2の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第2の入力端子に接続され、前記コンデンサは前記コンパレータの第1の入力端子と低位電源との間に接続されている
ことを特徴とする請求項1記載の車両用電源重畳多重通信装置。 - 前記電圧変動追従部は、
高位電源と低位電源との間に直列接続された複数の分圧抵抗と、
受信した通信信号から所定の周波数成分を取り除いて通信信号の直流成分を得るフィルタとを具備し、
前記直列接続された複数の分圧抵抗の第1の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第1の入力端子に接続され、前記直列接続された複数の分圧抵抗の第2の接続点が前記コンパレータ部を構成するコンパレータの第2の入力端子に接続され、前記フィルタは前記コンパレータの第1の入力端子に接続されている
ことを特徴とする請求項1記載の車両用電源重畳多重通信装置。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP2002257573A JP2004096600A (ja) | 2002-09-03 | 2002-09-03 | 車両用電源重畳多重通信装置 |
US10/652,205 US20040207263A1 (en) | 2002-09-03 | 2003-09-02 | Power line communication device for vehicle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002257573A JP2004096600A (ja) | 2002-09-03 | 2002-09-03 | 車両用電源重畳多重通信装置 |
Publications (1)
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