JP2004241992A - 車両用電源重畳多重通信装置 - Google Patents

車両用電源重畳多重通信装置 Download PDF

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曜 柳田
Yoshimitsu Maejima
芳充 前島
Naoyuki Shiraishi
直之 白石
Kozo Sugimoto
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Abstract

【課題】通信を成立させる送信出力を確保して、低ノイズ化を達成することを課題とする。
【解決手段】ASK変調された通信信号を電源線の直流電力に重畳して通信する車両用電源重畳多重通信装置において、ASK変調されて送信される矩形波の通信信号の立ち上がり及び/又は立ち下がりを鈍らせて、送信される通信信号の立ち上がり波形及び/又は立ち下がり波形に所定の傾斜をつける第2波形整形部10を備えて構成される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両で使用する各種信号を電源線に重畳して通信する車両用電源重畳多重通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の高性能化が進み、1台の車両に多数の電子制御ユニット(ECU、Electronic Control Unit )が車載されている。このECUは、エンジンやトランスミッションの制御の他、パワーウィンドー、ランプ、ドアミラー等を制御するものである。それぞれのECUは関連して機能するため、それぞれのECUは、ECU間に設けられた専用の信号線や、各ECUに共通なバスを介して接続され、信号線やバスの通信線を介して信号の入出力が行われている。
【0003】
最近では、1台に搭載されるECUの数が増えたり、制御の複雑化による信号数の増加等により、ECU間を接続する通信線の本数も増加傾向にあり、通信線を含むワイヤハーネスの大型化や価格の上昇を招いていた。
【0004】
これを解消するために、ECU間を入出力する信号を、ECUに電源を供給する電源線に重畳させて、ECU間の通信を行うようにした技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。この技術により通信線の本数を削減して、上記不具合を解消している。
【0005】
また、車両に電源を供給する電源線に通信信号を重畳する車両用電源重畳多重通信において、搬送波が例えば数100Hz〜数kHz帯の低周波数である場合には、電源に接続された電子機器に実装されたバイパスコンデンサにより通信信号が著しく減衰してしまう。このため、数MHz(例えば2.5MHz程度)の高周波で通信信号をASK(振幅シフトキーイング)変調することで、バイパスコンデンサによる通信信号の減衰が抑制され、電源重畳多重通信を安定して行うことが可能となる。また、ASK変調は、他の変調方式に比べて、簡易な構成で安価に実現することができる。
【0006】
図9に示すように、複数のECUそれぞれに含まれる、マスターの車両用電源重畳多重通信装置(以下、PLCと記す)90と、スレーブ1〜3のPLC(それぞれの負荷に対応したPLC)91〜93との間では、LIN準拠のプロトコルに基づいて一定のサイクルでマスター側のPLC90とスレーブ側のPLC91〜93との間でポーリング動作を行うことにより、マスター側のPLC90とスレーブ側のPLC91〜93間で双方向通信が行われる。
【0007】
図10は従来のPLC107を含むECU100の概略構成を示す図である。図10において、電圧変動を抑制するバイパスコンデンサ103が接続された電源線101からノイズ除去用のインピーダンス素子102を介して供給される車両用の電源電圧、例えば12Vの電源電圧はレギュレータで構成された電源回路部104で、車両内部の電子機器の動作電源電圧、例えば5Vに変換され、車両内部の電子機器に供給される。リレー等のスイッチング素子で構成された負荷制御部105は、負荷制御信号に基づいてスイッチング制御され、電源線101を介して与えられる負荷駆動電流を制御している。例えばパワーウィンドーやドアミラー等の駆動モータ、ランプ等の負荷106は、電源線101から負荷制御部105を介して与えられる駆動電流により駆動される。電源線101には、電源線101に信号を重畳してECU間の通信を行うPLC107が接続されている。
【0008】
PLC107は、ECU100が通信信号を受信する場合には、電源線101に重畳されて変調された通信信号がバンドパスフィルタ108ならびに電圧変動追従部109を介してコンパレータ部110に与えられ、通信信号は電圧変動追従部109で生成された比較基準レベルと比較されて増幅される。増幅された通信信号は、検波部111で検波されて受信データが得られる。得られた受信データは、第1波形整形部112に与えられて波形整形されることで短パルス性のノイズが取り除かれる。ノイズが取り除かれた受信データは演算部113に与えられ、各種処理が施され、処理の一つとして負荷制御信号が生成され負荷制御部105に与えられる。
【0009】
一方、PLC107が通信信号を送信する場合には、演算部113で生成された送信データが変調部115に与えられ、変調部115に与えられた送信データは搬送波発振部114で発振された搬送波とともに数MHz帯の高周波信号にASK変調される。ASK変調された送信データは、出力部116を介して電源線101に与えられ、電源線101の直流電力に重畳されて送信される。
【0010】
このようなPLCにおいて、通信データは、図11(同図(b)は同図(a)の一部拡大図)に示すように矩形波の信号となり、したがってこの矩形波の信号を変調した変調信号も矩形波となる。変調信号が矩形波となることで、通信データの周波数特性は、図12に示すように、搬送波の数MHz帯の周波数、例えば2.5MHz程度の周波数を中心として、低帯域側では1.7MHzを含み、高帯域側では2.8MHzを含む広帯域な信号帯域となってします。ここで、AMのラジオ放送の信号帯域は、510kHz〜1710kHzに設定され、2.8MHz以上の帯域は短波放送の信号帯域に設定されている。したがって、搬送波の周波数から離れた低帯域側は、AMラジオ放送の帯域と重なるため、搬送波の周波数から離れた低帯域側は、AMラジオ放送の帯域に対してノイズとなり、AMラジオ放送に影響を与えることになる。また、搬送波の周波数から離れた高帯域側は、短波放送の帯域と重なるため、搬送波の周波数から離れた高帯域側は、短波放送の帯域に対してノイズとなり、短波放送に影響を与えることになる。
【0011】
このため、通常はこの広がった信号帯域を有する通信信号が、他機器(ラジオ等の電波を使った通信機器)に影響を及ぼさないように、搬送波の周波数を設定している。さらに、他機器への影響を与えない程度の送信出力で、通信を行っている。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−174282号公報(図8)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の車両用電源重畳多重通信システムにおいて、図9に示すように、マスター90とスレーブ91〜93を含むECUに対して、他のECU(J/B)94が近接して配置されていると、他のECU94に含まれるバイパスコンデンサのインダクタンス成分や、他のECU94と接続器(J/C)95との配線距離に依存する伝送路特性によっては、通信信号の減衰が大きくなることがある。例えば図13に示すように、車両内においてECU(J/B)94とJ/C95との距離が50cm程度になると、上記伝送路特性によりスレーブ側の受信電圧は、限界値(−30dBV)を下回ってしまう。
【0014】
また、車両用電源重畳多重通信システムにおいて、接続されるPLCの数が増えると、通信路となる電源線における通信信号の減衰が大きくなり、通信信号を受信するPLCでの受信信号レベルが低下することになる。例えば、図14に示すように、1つのマスターに対してスレーブの個数が増加するにしたがって、スレーブの受信レベルは低下する。モジュール数(システムに接続されるマスターとスレーブの個数)が7個、例えば1つのマスターに対して6個のスレーブが接続されると、それぞれのスレーブの受信レベルは、予め設定された規定値(図14に示す例では−30dBV)を下回ることになる。
【0015】
このように、伝送路特性やモジュールの個数により、通信信号の減衰が大きくなるといった不具合が生じる場合があった。このような場合には、通信を成立させるために、送信出力を上げる必要があった。
【0016】
しかし、送信出力を上げると、図12に示す周波数特性において、周波数スペクトラム全体の信号レベルが上昇することになる。このため、図12に示すように広帯域の周波数特性を有することで、搬送波の周波数から離れた信号帯域、例えば1.7MHzのAMラジオ放送の帯域や、2.8MHzの短波放送の帯域に対してノイズとなり、他機器に影響を与えてしまうといった不具合を招いていた。
【0017】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、通信を成立させる送信出力を確保して、低ノイズ化を達成し得る車両用電源重畳多重通信装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、課題を解決する第1の手段は、車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、ASK変調されて前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、ASK変調されて直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号をASK変調して前記電源線の直流電力に重畳して送信し、車両の各機能を制御する電子制御ユニットに含まれて前記電子制御ユニット間で通信信号を送受信する車両用電源重畳多重通信装置において、ASK変調されて送信される矩形波の通信信号の立ち上がり及び/又は立ち下がりを鈍らせて、送信される通信信号の立ち上がり波形及び/又は立ち下がり波形に所定の傾斜をつける波形整形部を有することを特徴とする。
【0019】
第2の手段は、第1の手段において、前記波形整形部で傾斜がつけられて送信される通信信号の送信レベルを調整する出力調整部を有することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いてこの発明の実施形態を説明する。
【0021】
図1はこの発明の一実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置の構成を示す図である。
【0022】
図1において、この実施形態の車両用電源重畳多重通信装置(PLC)1は、図10に示すPLC107と同様に、インピーダンス素子102、バンドパスフィルタ108、電圧変動追従部109、コンパレータ部110、検波部111、第1波形整形部112、演算部113、搬送波発信部114、変調部115、出力部116を備え、さらにこの実施形態の特徴となる第2波形整形部10ならびに出力調整部11を備えて構成されている。
【0023】
第2波形整形部10は、演算部113から与えられた送信データを受けて、図2(同図(b)は同図(a)の一部拡大図)に示すように、矩形波となる送信データの立ち上がり時間、ならびに立ち下がり時間を緩やかにし、立ち上がり波形、立ち下がり波形に傾斜をつける。
【0024】
次に、立ち上がり波形、ならびに立ち下がり波形につける傾斜の度合いについて説明する。
【0025】
送信データは、PLCで受信された後、図3に示すように、信号波形に傾斜がつけられていない場合には、送信データをサンプリング間隔f/2(f=通信周波数)でサンプリングすることで、(1,0)のディジタル信号を得ている。すなわち、サンプリング間隔をf/2として、送信データのデータ幅のほぼ中心で送信データの(1,0)を判断している。
【0026】
これに対して、送信データの立ち上がり波形の傾斜と立ち下がり波形の傾斜のの合計が20%程度となる傾斜を送信データにつけた場合は、図4に示すように、送信データをサンプリング間隔f/2でサンプリングした時に、送信データの振幅が小さい場合、ならびに振幅が大きな場合、ともに送信データの(1、0)を判断するサンプリング位置が、送信データのデータ幅の中心から多少ずれることになる。これは、送信データに傾斜をつけることにより、送信データの受信可能限界レベルを超える部分のデータ幅、すなわち受信データとして認識されるデータ幅が、図3に示す傾斜をつけない場合に比べて狭くなるためである。このことは、傾斜を大きくするにつれて顕著となる。
【0027】
例えば、送信データの立ち上がり波形の傾斜と立ち下がり波形の傾斜の合計が50%程度となる傾斜を送信データにつけた場合は、図5に示すように、送信データをサンプリング間隔f/2でサンプリングした時に、送信データの振幅が小さい場合、ならびに振幅が大きな場合、ともに送信データの(1、0)を判断するサンプリング位置が、送信データのデータ幅の中心からかなりずれることになる。このため、送信データの立ち上がり波形、ならびに立ち下がり波形につける傾斜は、あまり大きくすると、サンプリング位置が送信データから外れて、送信データの(1、0)の判断を誤るおそれがある。
【0028】
送信データにつけられる傾斜は、立ち上がり波形、ならびに立ち下がり波形のそれぞれの波形に対して独立して設定される。また、送信データの立ち上がり波形につけられる傾斜の値と、送信データの立ち下がり波形につけられる傾斜の値の合計で、受信可能限界レベル以上の送信データ幅が決まる。したがって、上述したような誤認識を招かないようにするためには、送信データの立ち上がり波形につけられる傾斜の値と、送信データの立ち下がり波形につけられる傾斜の値の合計が、上述したように50%程度以上とならないように設定する必要がある。
【0029】
ここで、傾斜値(%)は、通信速度をRとし、送信データが0Vから所定の送信レベルに達するまでの時間をTとすると、傾斜値=T/(1/R)×100として算出している。例えば通信速度Rが9.6kbps(9.6kHz)で、Tが20(μs)である場合には、傾斜値は、(20/104.2)×100として算出され、傾斜値はほぼ20%程度として求められる。
【0030】
このように、送信データの立ち上がり、立ち下がり波形に傾斜をつけて、送信データの信号波形を矩形波からサイン波の波形に近づけることで、AM変調の一種であるASK変調された送信データの側波帯の部分の出力レベルを減衰し易くしている。
【0031】
図6に送信データの傾斜値(%)と周波数特性との関係を示す。なお、図6において、傾斜値(%)は、送信データの立ち上がり、立ち下がりに同一値の傾斜をつけた場合の立ち上がり又は立ち下がりの傾斜値を示している。図6において、送信データの傾斜値が、2%程度(立ち上がり、立ち下がりの傾斜値の合計値では4%程度)では、図12に示す従来の傾斜をつけない場合に比べて、さほど出力レベルが低下していないことが分かる。しかし、送信データの傾斜値が、15%あるいは20%程度(立ち上がり、立ち下がりの傾斜値の合計値では30%、40%程度)では、従来の傾斜をつけない場合に比べて、搬送波の中心周波数以外での周波数帯域での出力レベルが低下していることが分かる。これにより、搬送波の中心周波数以外での周波数帯域での出力レベルが低下することで、中心周波数以外での出力レベルの低下に伴う影響を低下させることができる。
【0032】
特に、AMラジオ放送の周波数帯域に含まれる1.7MHz付近、ならびに短波放送の周波数帯域に含まれる2.8MHz付近では、従来の傾斜をつけない場合に比べて10dB〜20dB程度出力レベルが低下していることが分かる。したがって、送信データの立ち上がり波形、立ち下がり波形に適切な傾斜をつけることで、1.7MHzならびに2.8MHz付近での送信データの出力レベルを低下させ、AMラジオ放送ならびに短波放送への影響を低下させることができる。
【0033】
図1に戻って、出力調整部11は、第2波形整形部10で傾斜をつけられ、搬送波発信部114から出力された搬送波に基づいて変調部115で変調され、出力部116から出力された送信データの送信出力を、通信を成立させるのに必要な送信出力となるように増幅調整する。送信出力が増幅調整された送信データは、バンドパスフィルタ108を介して電源線101に重畳され通信される。
【0034】
図7は図1に示す第2波形整形部10、変調部115、出力部116、ならびに出力調整部11の構成を示す図である。
【0035】
図7において、第2波形整形部10は、矩形波の送信データを受けるトランジスタ1000と、トランジスタ1000のコレクタ端子と高位電源(DCV)との間に接続された抵抗1001と、トランジスタ1000のエミッタ端子と接地電源との間に接続された抵抗1002と、トランジスタ1000と抵抗1001との接続点(第2波形整形部10の出力端)と接地電源との間に接続されたコンデンサ1003を備えて構成されている。
【0036】
変調部115は、出力部116の構成を含み、入力抵抗1150を介して搬送波発信部114から与えられる搬送波を受けるトランジスタ1151、ならびに入力抵抗1152を介して搬送波発信部114から与えられる搬送波を受けるトランジスタ1153と、第2波形整形部10から与えられる波形整形された送信データを受けるトランジスタ1154を備えて構成されている。
【0037】
出力調整部11は、抵抗1100により構成され、送信出力が調整され変調部115のトランジスタ1151とトランジスタ1153の接続点とバンドパスフィルタ108との間に接続されている。出力調整部11は、抵抗1100の抵抗値により、送信データの送信出力を調整する。
【0038】
このような構成において、第2波形整形部10のトランジスタ1000に入力された矩形波の送信データは、抵抗1001の抵抗値とコンデンサ1003の容量値とで決まる時定数にしたがって、立ち上がり波形が緩やかとなり傾斜がつけられる。また、第2波形整形部10のトランジスタ1000に入力された矩形波の送信データは、抵抗1002の抵抗値とコンデンサ1003の容量値とで決まる時定数にしたがって、立ち下がり波形が緩やかとなり傾斜がつけられる。このようにして、第2波形整形部10に与えられた送信データの立ち上がり波形、ならびに立ち下がり波形にそれぞれ独立して傾斜がつけられる。
【0039】
立ち上がり波形、ならびに立ち下がり波形に傾斜がつけられた送信データは、変調部115に与えられ、例えば2.5MHz程度の搬送波により変調されて出力される。変調部115から出力された送信データは、出力調整部11を構成する抵抗1100の抵抗値に基づいて送信出力が調整され、送信出力が調整された送信データは、バンドパスフィルタ108を介して電源線101に重畳されて通信される。
【0040】
このように、上記実施形態においては、図8に示すように、送信データに傾斜をつけない従来(同図(a))に比べて、同様の送信出力レベルの送信データに傾斜をつけることにより(同図(b))、AMラジオ放送の周波数帯域に含まれる1.7MHz付近、ならびに短波放送の周波数帯域に含まれる2.8MHz付近において、出力レベルを大幅に低下させることができる。これにより、送信データは、通信を成立させる送信レベルを確保して、AMラジオ放送や短波放送の周波数帯域に対して与える影響(ノイズ)を緩和することができる。一方、低下した出力レベルに余裕があり、出力レベルを上げても他機器にノイズとして影響を及ぼさない場合には、図8(c)に示すように、他機器に影響を与えない範囲で、送信出力レベルを上げることも可能となる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ASK変調された通信信号の立ち上がり及び/又は立ち下がりを鈍らせて、送信される通信信号の立ち上がり波形及び/又は立ち下がり波形に所定の傾斜をつけるようにしたので、搬送波の中心周波数から外れた側波帯の出力レベルを低減することができる。これにより、通信を成立させる送信出力を確保して、低ノイズ化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置の構成を示す図である。
【図2】立ち上がり波形ならびに立ち下がり波形に傾斜をつけた送信データの信号波形を示す図である。
【図3】送信データの傾斜と送信データのサンプリング位置との関係を示す図である。
【図4】送信データの傾斜と送信データのサンプリング位置との関係を示す図である。
【図5】送信データの傾斜と送信データのサンプリング位置との関係を示す図である。
【図6】送信データの傾斜と送信データの周波数特性との関係を示す図である。
【図7】第2波形整形部ならびに出力調整部の構成を示す図である。
【図8】送信データの傾斜と送信データの周波数特性との関係を示す図である。
【図9】従来の車両用電源重畳多重通信装置システムの構成を示す図である。
【図10】従来の車両用電源重畳多重通信装置の構成を示す図である。
【図11】送信信号の信号波形を示す図である。
【図12】送信データにおける従来の周波数特性を示す図である。
【図13】ECU間の伝送路特性を示す図である。
【図14】送受信レベルとモジュール数との関係を示す図である。
【符号の説明】
1…車両用電源重畳多重通信装置(PLC)
10…第2波形整形部
11…出力調整部
101…電源線
1000,1151,1153,1154…トランジスタ
1001,1002,1100…抵抗
1003…コンデンサ
1150,1152…入力抵抗

Claims (2)

  1. 車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、ASK変調されて前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、ASK変調されて直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号をASK変調して前記電源線の直流電力に重畳して送信し、車両の各機能を制御する電子制御ユニットに含まれて前記電子制御ユニット間で通信信号を送受信する車両用電源重畳多重通信装置において、
    ASK変調されて送信される矩形波の送信データの立ち上がり及び/又は立ち下がりを鈍らせて、送信される通信信号の立ち上がり波形及び/又は立ち下がり波形に所定の傾斜をつける波形整形部
    を有することを特徴とする車両用電源重畳多重通信装置。
  2. 前記波形整形部で傾斜がつけられて送信される通信信号の送信レベルを調整する出力調整部
    を有することを特徴とする請求項1記載の車両用電源重畳多重通信装置。
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