JP2008113223A - 増幅装置、車載用無線装置、および、増幅装置の増幅方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】通常のバッテリ電圧において最も効率が良く音声出力が得られ、バッテリ電圧が低い場合はその時の最大の音量出力が得られ、また、バッテリ電圧が高い場合はボリュームを最大設定値にしても、スピーカを毀損することのない増幅装置を提供すること。
【解決手段】信号を増幅して出力する増幅手段(可変減衰回路16および増幅回路21)と、増幅手段の増幅率を設定する設定値の入力を受け付ける設定値入力手段(ボリューム設定キー12)と、増幅手段に供給される電源電圧を検出する電源電圧検出手段(A/D変換回路17)と、検出された電源電圧に応じて、設定値入力手段から入力された設定値と、増幅手段の増幅率との対応関係を決定する対応関係決定手段(メモリ11)と、決定された対応関係に基づいて増幅手段の増幅率を設定する増幅率設定手段(CPU10)と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】信号を増幅して出力する増幅手段(可変減衰回路16および増幅回路21)と、増幅手段の増幅率を設定する設定値の入力を受け付ける設定値入力手段(ボリューム設定キー12)と、増幅手段に供給される電源電圧を検出する電源電圧検出手段(A/D変換回路17)と、検出された電源電圧に応じて、設定値入力手段から入力された設定値と、増幅手段の増幅率との対応関係を決定する対応関係決定手段(メモリ11)と、決定された対応関係に基づいて増幅手段の増幅率を設定する増幅率設定手段(CPU10)と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、増幅装置、車載用無線装置、および、増幅装置の増幅方法に関する。
特許文献1には、電源電圧が変動した場合であっても、スピーカから出力される音声がクリップしない音響装置に関する技術が開示されている。
当該音響装置では、スピーカ駆動用アンプに入力される音声信号の信号レベルを検波回路で検出し、検出された音声信号のレベルに基づいて可変減衰器の減衰率を調整し、スピーカから出力される音声がクリップしないように調整する。そして、電源電圧が変動した場合には、検波レベル調整用制御器が検波回路の検波レベルを調整する。これにより、電源電圧が変動した場合でも、スピーカから出力される音声がクリップすることを防止できる。
ところで、特許文献1に示す技術では、検波回路と可変減衰器はAGC(Automatic Gain Control)回路を構成している。当該AGC回路は電源電圧に連動するが、電源電圧が低い場合は音声出力がクリップしないようAGC電圧を下げるため、音量が不足してしまう問題がある。
本発明は、上記の事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、通常使用されるバッテリ電圧において、最も効率が良く音声出力が得られ、なおかつ、バッテリ電圧が低い場合は、その時の最大の音量出力が得られるとともに、バッテリ電圧が高い場合に音量をコントロールするボリュームを最大設定値にしても、音声出力がスピーカ最大定格を超過せず、スピーカを毀損することのない増幅装置、車載用無線装置、および、増幅装置の増幅方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の増幅装置は、信号を増幅して出力する増幅手段と、増幅手段の増幅率を設定する設定値の入力を受け付ける設定値入力手段と、増幅手段に供給される電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、電源電圧検出手段によって検出された電源電圧に応じて、設定値入力手段から入力された設定値と、増幅手段の増幅率との対応関係を決定する対応関係決定手段と、対応関係決定手段によって決定された対応関係に基づいて増幅手段の増幅率を設定する増幅率設定手段と、を有する。
また、他の発明の増幅装置は、上述の発明に加えて、増幅手段の出力信号はスピーカに供給されており、対応関係決定手段は、電源電圧が変動した場合であっても、出力信号がスピーカの最大定格を超過しないように、設定値入力手段から入力された設定値と、増幅手段の増幅率との対応関係を決定するようにしている。
また、他の発明の増幅装置は、上述の発明に加えて、対応関係決定手段は、設定値と増幅率との対応関係を電源電圧毎に格納したテーブルを有しており、当該テーブルに基づいて対応関係を決定するようにしている。
また、本発明の車載用無線装置は、上述したいずれかの増幅装置を有する。
また、本発明の増幅装置の増幅方法は、増幅装置の増幅率を設定する設定値の入力を受け付け、増幅装置に供給される電源電圧を検出し、検出された電源電圧に応じて、入力された設定値と、増幅装置の増幅率との対応関係を決定し、決定された対応関係に基づいて増幅装置の増幅率を設定する。
本発明によれば、回路の安定性が高いとともに、回路構成が単純である増幅装置、車載用無線装置、および、増幅装置の増幅方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下では、(A)実施の形態の構成例、(B)実施の形態の動作の概要、(C)実施の形態の動作の詳細、(D)変形実施の態様の順に説明する。
(A)実施の形態の構成例
図1は、本発明の実施の形態の増幅装置を有する車載用無線装置の構成例を示すブロック図である。この図に示すように、車載用無線装置は、CPU(Central Processing Unit)10、メモリ11、ボリューム設定キー12、アンテナ13、マイクロフォン14、FM(Frequency Modulation)変復調回路15、可変減衰回路16、A/D(Analog to Digital)変換回路17、抵抗18,19、バッテリ20、増幅回路21、コンデンサ22、および、スピーカ23を有している。
増幅率設定手段としてのCPU10は、FM変復調回路15を制御するとともに、ボリューム設定キー12およびA/D変換回路17から供給される情報に基づいて、メモリ11に格納されているテーブル11a(詳細は後述する)を参照し、可変減衰回路16を設定する。
対応関係決定手段としてのメモリ11は、ボリューム設定キー12の設定値(ボリューム設定値)と、可変減衰回路16および増幅回路21による増幅率との対応関係を、バッテリ20から供給される電源電圧毎に格納するテーブル11aを有している。
設定値入力手段としてのボリューム設定キー12は、スピーカ23から出力される音声の音圧を調整するための操作部であり、例えば、円形形状を有するつまみまたは数字キー等によって構成される。ユーザがボリューム設定キー12を操作すると、当該操作量に応じた情報(設定値)が生成されてCPU10に供給される。
アンテナ13は、FM変調された電波を受信してFM変復調回路15に供給するとともに、FM変復調回路15から供給された高周波信号を電波として送信する。
マイクロフォン14は、例えば、コンデンサマイクロフォンまたはダイナミックマイクロフォン等によって構成され、ユーザが発生した音声を音声信号に変換してFM変復調回路15に供給する。
FM変復調回路15は、マイクロフォン14から出力された音声信号をFM変調してアンテナ13から電波として出力するとともに、アンテナ13によって受信された電波(通信相手からの電波)をFM復調して音声信号を抽出し、可変減衰回路16に出力する。なお、FM変復調回路15の詳細については、図2を参照して後述する。
増幅手段の一部としての可変減衰回路16は、CPU10によって制御され、FM変復調回路15から出力される音声信号を所定の減衰率で減衰させて、増幅回路21に供給する。なお、可変減衰回路16は、例えば、複数の半導体スイッチと複数の抵抗素子を利用して実現することができる。すなわち、複数の抵抗素子を直列に接続し、抵抗素子群の一端をFM変復調回路15の出力に接続し、他端をグランドに接続する。また、抵抗素子同士の接続点に各半導体スイッチの一端をそれぞれ接続し、他端を増幅回路21の入力端に接続する。そして、半導体スイッチのいずれかをオンの状態とし、他をオフの状態とすることで、入力信号を所定の減衰率で減衰させることができる。なお、これ以外の方法で減衰させることも可能である。
電源電圧検出手段としてのA/D変換回路17は、抵抗19に印加される電圧(バッテリ20の電圧に対応する電圧(アナログ信号))を対応するディジタル信号に変換して出力する。
抵抗18,19は、バッテリ20から出力される電圧(例えば、10〜18Vの範囲の電圧)を、所定の分圧比で分圧し、A/D変換回路17の許容入力範囲の電圧(例えば、0V〜2.5V)に変換する。
バッテリ20は、図示せぬ自動車等の車両に設置された二次電池としての鉛蓄電池等によって構成される。なお、バッテリ20には、エンジン始動用のセルモータ、前照灯、および、その他の電装品(いずれも不図示)が接続されており、これらに対して電源電力を供給する。また、バッテリ20には、オルタネータ(発電機)が接続されており、当該発電機によって充電が行われる。したがって、セルモータその他の電装品が使用された場合には、バッテリ20の電圧が低下する。一方、発電機はエンジンによって駆動されることから、エンジンの回転数が高い場合(例えば、高速走行している場合)には、バッテリ20の電圧が高い状態となる。このように、バッテリ20の電圧は、自動車の状況に応じて、広い範囲で変動する。
増幅手段の一部としての増幅回路21は、例えば、差動増幅回路等によって構成され、可変減衰回路16から出力される音声信号を所定のゲインで増幅して出力する。
コンデンサ22は、例えば、電解コンデンサ等によって構成され、増幅回路21から出力される音声信号に含まれる直流成分を遮断するカップリングコンデンサの役割を有している。
スピーカ23は、コンデンサ22を介して増幅回路21から供給される音声信号に応じてボイスコイルを振動させ、コーン紙を駆動することで、音声信号に対応する音声を出力する。
つぎに、図2を参照して、図1に示すFM変復調回路15の詳細な構成例について説明する。なお、FM変復調回路15それ自体は本発明の動作には直接的には関係しないので、簡単に説明する。
図2に示すように、FM変復調回路15は、LPF(Low Pass Filter)50、切替スイッチ51、BPF(Band Pass Filter)52〜54、増幅回路55〜61、乗算回路62,63、受信用電圧制御発振回路(RX VCO(Voltage Control Oscillator))64、送信用電圧制御発振回路(TX VCO)65、PLL(Phase Locked Loop)66、ループフィルタ67、水晶発振回路68、および、ディジタルブロック69を主要な構成要素としている。
ここで、LPF50は、アンテナ13によって捕捉された電波に対応する電気信号のうち、所定の周波数成分以下の信号成分を通過させ、それ以上の成分を減衰させる。また、LPF50は、切替スイッチ51を介して増幅回路61から供給された高周波信号のうち、所定の周波数成分以下の信号成分を通過させ、それ以上の成分を減衰させる。
切替スイッチ51は、送信または受信の切り替えを行うためにスイッチである。すなわち、切替スイッチ51は、他の無線装置に向けて電波を送信する場合には下側の接点を選択し、他の無線装置からの電波を受信する場合には上側の接点を選択する。
BPF52は、切替スイッチ51を介して供給された受信信号に含まれる所定の帯域の信号を通過させ、それ以外の帯域の信号を減衰させる。BPF53は、増幅回路55から出力された信号に含まれる所定の帯域の信号を通過させ、それ以外の帯域の信号を減衰させる。BPF54は、乗算回路62から出力された信号に含まれる所定の帯域の信号を通過させ、それ以外の帯域の信号を減衰させる。
増幅回路55〜61は、前段の回路の出力信号を所定の増幅率で増幅して出力する。すなわち、増幅回路55〜61は、それぞれ、BPF52、BPF54、乗算回路63、ディジタルブロック69、マイクロフォン14、送信用電圧制御発振回路65、および、増幅回路60の出力信号を増幅して出力する。
乗算回路62は、BPF53の出力信号と、受信用電圧制御発振回路64の出力信号とを乗算して出力する。乗算回路63は、増幅回路56の出力信号と、水晶発振回路68の出力信号とを乗算して出力する。
受信用電圧制御発振回路64、PLL66、および、ループフィルタ67は、位相ロックループ回路を形成しており、所定の周波数で発振して受信用の正弦波信号を出力する。一方、送信用電圧制御発振回路65、PLL66、および、ループフィルタ67も同様に、位相ロックループ回路を形成しており、所定の周波数で発振して、送信用の正弦波信号を生成する。さらに、送信用電圧制御発振回路65は、ディジタルブロック69から供給される変調信号で送信用の正弦波信号を変調し、被変調信号を増幅回路60に出力する。
水晶発振回路68は、所定の周波数で発振して、正弦波信号を乗算回路63に出力する。
ディジタルブロック69は、DSP(Digital Signal Processor)によって構成される。増幅回路57から供給される信号がディジタル信号の場合、ディジタル信号をD/A(Digital to Analog)変換してもとのアナログ信号を生成したり、増幅回路57から供給される信号がアナログ信号の場合、ディジタルブロック69内で信号をディジタル信号に一旦変換し、波形整形等の処理をした後、アナログ信号に再度変換し、増幅回路58に供給する。また、ディジタルブロック69は、増幅回路59から供給されるアナログ信号をA/D(Analog to Digital)変換してディジタル信号に変換したり、ディジタルブロック69内で信号をディジタル信号に一旦変換し、波形整形等の処理をした後、アナログ信号に再度変換し、送信用電圧制御発振回路65に供給する。
なお、図2の上側に示す回路(BPF52〜54、増幅回路55〜58、乗算回路62,63、受信用電圧制御発振回路64、PLL66、ループフィルタ67、水晶発振回路68、および、ディジタルブロック69)は、受信回路を構成しており、他の無線装置から送信され、アンテナ13によって捕捉された電波を、スーパヘテロダイン方式に基づいて復調し、もとの音声信号を出力する。一方、図2の下側に示す回路(増幅回路59〜61、ディジタルブロック69、送信用電圧制御発振回路65、PLL66、および、ループフィルタ67)は送信回路を構成しており、マイクロフォン14から出力された音声信号に対応する電波を生成し、アンテナ13から他の無線装置に向けて送信する。
つぎに、本発明の実施の形態の動作について説明する。以下では、まず、本発明の実施の形態の動作の概要について説明した後、詳細な説明を行う。
(B)実施の形態の動作の概要
前述したように、バッテリ20には、種々の電装品(セルモータ、前照灯、その他)が接続されているので、これらが動作した場合には、バッテリ20の出力電圧が低下する。また、バッテリ20には、オルタネータが接続されており、エンジン動作中は随時充電されている。このため、オルタネータの回転数が増加する高速走行時には、バッテリ20の出力電圧が上昇する。一般的に、バッテリ20の出力電圧は、10V〜18Vの範囲であり、平均出力電圧は14Vである。
図3は、本発明を適用しない場合における、ボリューム設定キー12の設定値と、スピーカ23に印加される電力との関係を示す図である。この図において、横軸はボリューム設定キー12の設定値を示し、縦軸はスピーカ23に供給される電力を示す。
なお、図3のグラフのボリューム設定値とスピーカ電力が最小の地点からそれぞれの値が上がるにつれて、Vcc=10,14,18V時のスピーカ電力の差が大きくなっているが、これはVccの値によって異なる波形歪みのポイントにおいて歪みが発生するため、スピーカ23に供給される電力が歪まない時と比較して十分な電力が得られなくなるためである。
また、バッテリ20の最大出力電圧である18Vにおいて、スピーカ23に供給される電力が最大定格内に収まるように、ボリューム設定キー12の最大設定値の時にスピーカ23に供給される電力がスピーカ最大定格となるように設定することが考えられる。このような方法によれば、自動車が高速走行して、バッテリ20の出力電圧が18Vになった場合に、ボリューム設定キー12を最大設定値に設定したときでも、スピーカ23に供給される電力は最大定格内であるので、スピーカ23が毀損することはない。
しかしながら、そのような方法では、Vcc=14Vである場合に、ボリューム設定キー12を最大設定値に設定したとき、スピーカ23に供給される電力は、最大定格よりも小さくなってしまう。すなわち、音量が不足してしまう。
そこで、本発明の実施の形態では、図4に示すように、バッテリ20の電圧Vccに応じて、ボリューム設定キー12の設定値と、スピーカ23に供給される電力との対応関係が変化するようにしている。具体的には、図3との比較から明らかなように、Vcc=14Vの曲線については、ボリューム設定キー12の最大値の時にスピーカ最大定格となるように設定されている。一方、Vcc=18Vの曲線については、図4に示すように、ボリューム設定キー12の設定値が“14”の付近で、頭打ちの状態となり、それ以降は設定値が増加してもスピーカ23に供給される電力は一定となる。ここで、スピーカ23に供給される電力は、増幅回路の増幅率によって決定される。したがって、Vcc=18Vの曲線では、設定値が“14”となった後は、設定値が増加しても増幅率は一定の状態となる。なお、Vcc=18V以外である場合も、図示はしていないが、最大定格付近で頭打ちとなって、それ以降は設定値が増加しても増幅率は一定の状態となる。
このような方法によれば、バッテリ20の電圧によらず、最大音量を確保することができる。また、スピーカ23に供給される電力は、最大定格を上回ることはないため、スピーカ23が毀損することを防止できる。
(C)実施の形態の動作の詳細
つぎに、本発明の実施の形態の詳細な動作について説明する。図5は、図1に示す実施の形態において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートは、例えば、図1に示す車載用無線装置の電源が投入された場合に開始される。このフローチャートが開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS10:CPU10は、A/D変換回路17の出力データを参照し、バッテリ20の電圧Vccを検出する。具体的には、バッテリ20から出力される電圧Vccは、抵抗18,19によって分圧される。ここで、これらの抵抗18,19の分圧比は、電圧Vccの最大値である18Vが、A/D変換回路17の最大入力電圧である2.5Vとなるように、例えば、1/7.2となるように設定されている。したがって、バッテリ20の電圧Vccが18Vである場合には、A/D変換回路17の出力データは、2.5Vを示すので、CPU10は、バッテリ20の電圧Vccが18Vであることを検出する。
なお、A/D変換回路17の最大入力電圧が18Vである場合には、抵抗18,19は省略して、バッテリ20の電圧VccをそのままA/D変換回路17に入力すればよい。また、最大入力電圧が2.5V以外である場合には、当該電圧に応じて分圧比を設定すればよい。
ステップS11:CPU10は、ボリューム設定キー12から出力される情報を参照し、ボリューム設定値Vsを検出する。具体的には、ボリューム設定キー12としては、例えば、つまみを有するロータリーエンコーダを使用することが可能であり、当該つまみを右または左にユーザが回転させることで、音量を設定することができる。より詳細には、右方向(時計方向)に回転させることで音量を増加させ、逆に、左方向(反時計方向)に回転させることで音量を減少させることができる。なお、ロータリーエンコーダではなく、数字キーを用いて音量を調整するようにしたり、それ以外の入力デバイスによって音量を調整したりするようにしてもよい。
ステップS12:CPU10は、メモリ11に格納されているテーブル11aから、バッテリ電圧Vccおよびボリューム設定値Vsに対応する増幅率を取得する。図6は、メモリ11に格納されているテーブルの一例である。この図の例では、横軸(行方向)は、バッテリ20の電圧Vccを示す。この例では、電圧Vccは、10.0〜18.0Vの範囲とされている。また、縦軸(列方向)は、ボリューム設定キー12の設定値を示す。この例では、ボリューム設定値は、0〜19の範囲とされている。また、列と行が交わるレコードには、可変減衰回路16および増幅回路21によって構成される回路の増幅率が格納されている。
なお、このテーブルにおいて、ハッチングが施されている部分は、増幅率に対して制限が施されていることを示している。図7は、図6に示すテーブルの設定値をグラフ化したものである。この図に示すように、バッテリ20の電圧Vccが10Vおよび14Vである場合には、ボリューム設定キー12の設定値と、増幅率とは比例の関係となる(制限は施されていない)。また、バッテリ20の電圧Vccが16Vである場合には、ボリューム設定キー12の設定値が“15”以降は頭打ちの状態となり、増幅率はそれ以降は15dBで一定となる(制限が施されている)。さらに、電圧Vccが18Vである場合には、ボリューム設定キー12の設定値が“11”以降は頭打ちの状態となり、増幅率はそれ以降は11dBで一定となる(制限が施されている)。
図7の例では、10V,14V,16V,18Vの場合を代表例として示しているが、実際には、図6に示すように、バッテリ20の電圧Vccが10V〜18Vの範囲で、0.5V単位でテーブルが準備されている。
なお、バッテリ20の電圧が、テーブルに格納されている電圧のいずれにも属しない場合(例えば、16.2Vの場合)には、より近い電圧の情報を取得する。例えば、16.2Vの場合では、16.5Vよりも16.0Vに近いので、16.0Vの情報を取得する。あるいは、スピーカ23が毀損しないことを優先する場合には、高い電圧の情報を取得する。いまの例では、16.0Vではなく16.5Vの情報を取得する。これにより、より低い設定値から制限がかかるので、スピーカ23の毀損を確実に防止できる。
ステップS13:CPU10は、メモリ11のテーブルから取得した増幅率に基づいて、可変減衰回路16を設定する。なお、図6に示す増幅率は、可変減衰回路16と増幅回路21の双方を含めた増幅率である。したがって、CPU10は、可変減衰回路16と増幅回路21の双方を含めた増幅率がテーブルに示される増幅率となるように設定する。例えば、バッテリ20の電圧Vccが18.0Vである場合に、ボリューム設定キー12の設定値が“11”である場合には、図6に示すテーブルから増幅率は11dBであるので、11dBとなるように可変減衰回路16を設定する。また、Vccが18.0Vである場合に、ボリューム設定キー12の設定値が“17”である場合、図6に示すテーブルから増幅率は11dBであるので(増幅率の制限が施されているので)、11dBとなるように可変減衰回路16を設定する。
ステップS14:CPU10は、処理を終了するか否かを判定し、終了しない場合にはステップS10に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合には処理を終了する。具体的には、図1に示す車載用無線装置の電源がオフの状態にされた場合には、処理を終了し、それ以外の場合にはステップS10に戻って同様の処理を繰り返す。
以上の処理が実行された後に、FM変復調回路15が受信状態となり、他の無線装置から受信した音声信号が供給されると、可変減衰回路16は、所定の減衰率で音声信号を減衰し、増幅回路21に供給する。増幅回路21は、所定の増幅率で音声信号を増幅し、出力する。増幅回路21から出力された音声信号は、コンデンサ22によって直流成分が除去され、スピーカ23に供給される。スピーカ23は、供給された音声信号に応じてボイスコイルを振動させ、コーン紙を駆動することにより、音声を出力する。
前述したように、可変減衰回路16と増幅回路21を合わせた増幅率は、図6に示すテーブルに応じて設定されている。このため、ボリューム設定キー12が最大に設定された場合には、スピーカ23の最大定格ぎりぎりの音量(許容される最大の音量)の音声が出力されるため、音量が不足することはない。また、バッテリ20の電圧Vccが高い場合であっても、最大定格以上の電力がスピーカ23に供給されることはないことから、スピーカ23が毀損することはない。さらに、図5に示す処理は、一定の間隔で繰り返されているので、例えば、電装品が急に使用されたり、または、車速が急に変化したような場合であっても、バッテリ20の電圧に応じた増幅率が直ちに設定されることから、音量が不足したり、スピーカ23が毀損することはない。
以上に説明したように、本発明の実施の形態では、バッテリ20の電圧Vccを検出し、検出された電圧に基づいて、ボリューム設定キー12の設定値と、増幅率との対応関係を決定するようにした。このため、バッテリ20の電圧Vccによらず、最大の音量を得ることができるとともに、スピーカ23に過大な入力がなされて毀損することを防止できる。
また、増幅回路21に供給される電源電圧を制限するためのレギュレータ等が不要になるので、回路を簡略化することができる。なお、レギュレータを利用する場合、バッテリ20の電圧Vccよりも低い電圧(例えば、平均電圧14Vよりも低い12V)をレギュレータの出力電圧として設定する必要がある。その場合、増幅回路21の最大出力が、レギュレータを利用しない場合よりも低くなるが、本発明の実施の形態ではそのようなことは生じない。
また、本発明の実施の形態では、特許文献1に示す技術のように、検波回路またはAGCのような回路を必要としないことから、回路構成を単純にできるとともに、AGCによって回路が不安定になることを防止できる。
(D)変形実施の態様
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
例えば、以上の実施の形態では、車載用無線装置を例に挙げて説明したが、本発明をこれ以外の装置に対して適用することも可能である。例えば、カーオーディオ装置や、乾電池等の一次電池またはニッケルカドミウム電池等の二次電池によって動作する音響装置(ラジオ、携帯用音楽再生装置等)に本発明を適用することも可能である。カーオーディオ装置の場合には、前述の場合と同様に、バッテリ電圧が電装品の使用の有無または車速に応じて変化するので、電圧が変化した場合でも最大音量を確保するとともに、スピーカが毀損することを防止できる。また、乾電池等によって動作する音響装置の場合には、使用に伴って乾電池の電圧が変化するが、その場合でも最大音量を確保するとともに、スピーカが毀損することを防止できる。
また、以上の実施の形態では、増幅回路21の入力側に可変減衰回路16を設けて、増幅率を調整するようにしたが、例えば、増幅回路21の帰還抵抗の抵抗値を調整することで、増幅回路21の増幅率を直接調整するようにしてもよい。あるいは、増幅回路21の出力側に可変減衰回路を設けて、増幅率の調整を行うことも可能である。
また、以上の実施の形態では、バッテリ20の電圧Vccを抵抗18,19で分圧してからA/D変換回路17によって検出するようにしたが、A/D変換回路17の入力耐圧によっては、分圧せずに直接検出するようにしてもよい。また、以上の実施の形態では、バッテリ20は、12Vのバッテリを例に挙げて説明したが、これ以外の電圧(例えば、6Vまたは24V)のバッテリを使用することも可能である。
また、以上の実施の形態では、バッテリ20の電圧とボリューム設定キー12の設定値の関係を示すテーブル11aを用いて、増幅率を決定するようにしたが、例えば、数式によって増幅率を決定するようにしてもよい。例えば、バッテリ20の電圧が18.0Vである場合には、ボリューム設定値Vsが0≦Vs≦11の範囲では増幅率GはG=Vsであり、12≦Vsの範囲ではG=11(dB)とすればよい。
また、図6に示すテーブルは一例であって、本発明がこのような場合のみに限定されるものではない。例えば、FM変復調回路15の出力電圧およびスピーカ23の最大定格等に応じて格納される値、電圧範囲、および、設定値の範囲を決定すればよい。
また、本発明の実施の形態では、図7に示すように、バッテリ20の電圧に応じて、所定の設定値に達した場合に、増幅率に制限を加えるようにした。しかしながら、例えば、バッテリ20の電圧毎に独立の調整直線(または曲線)を設け、これに応じて調整するようにしてもよい。具体的には、10Vおよび14Vについては図7の場合と同様とし、16Vおよび18Vについては、原点と(19,15)および(19,11)をそれぞれ結ぶ直線に基づいて増幅率を設定するようにしてもよい。なお、直線ではなく、人間の聴覚の感度に対応した曲線とすることも可能である。
また、スピーカ23の最大定格は、環境に応じて変化することも考えられる。例えば、環境温度が高い場合には、低い場合に比較して、最大定格が低下することが考えられるので、環境温度を検出し、当該温度に応じてテーブル11aに格納されている値を変更するようにしてもよい。
本発明は、例えば、自動車に搭載される車載用無線装置に適用することができる。
10 CPU(増幅率設定手段)
11 メモリ(対応関係決定手段)
12 ボリューム設定キー(設定値入力手段)
16 可変減衰回路(増幅手段の一部)
17 A/D変換回路(電源電圧検出手段)
20 バッテリ
21 増幅回路(増幅手段の一部)
23 スピーカ
11 メモリ(対応関係決定手段)
12 ボリューム設定キー(設定値入力手段)
16 可変減衰回路(増幅手段の一部)
17 A/D変換回路(電源電圧検出手段)
20 バッテリ
21 増幅回路(増幅手段の一部)
23 スピーカ
Claims (5)
- 信号を増幅して出力する増幅手段と、
上記増幅手段の増幅率を設定する設定値の入力を受け付ける設定値入力手段と、
上記増幅手段に供給される電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、
上記電源電圧検出手段によって検出された電源電圧に応じて、上記設定値入力手段から入力された設定値と、上記増幅手段の増幅率との対応関係を決定する対応関係決定手段と、
上記対応関係決定手段によって決定された対応関係に基づいて上記増幅手段の増幅率を設定する増幅率設定手段と、
を有することを特徴とする増幅装置。 - 前記増幅手段の出力信号はスピーカに供給されており、
前記対応関係決定手段は、前記電源電圧が変動した場合であっても、上記出力信号が上記スピーカの最大定格を超過しないように、前記設定値入力手段から入力された設定値と、前記増幅手段の増幅率との対応関係を決定する、
ことを特徴とする請求項1記載の増幅装置。 - 前記対応関係決定手段は、前記設定値と前記増幅率との対応関係を電源電圧毎に格納したテーブルを有しており、当該テーブルに基づいて対応関係を決定することを特徴とする請求項1記載の増幅装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の増幅装置を有する車載用無線装置。
- 上記増幅装置の増幅率を設定する設定値の入力を受け付け、
上記増幅装置に供給される電源電圧を検出し、
検出された電源電圧に応じて、入力された設定値と、上記増幅装置の増幅率との対応関係を決定し、
決定された対応関係に基づいて上記増幅装置の増幅率を設定する、
ことを特徴とする増幅装置の増幅方法。
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---|---|---|---|
JP2006294801A JP2008113223A (ja) | 2006-10-30 | 2006-10-30 | 増幅装置、車載用無線装置、および、増幅装置の増幅方法 |
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---|---|---|---|---|
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-
2006
- 2006-10-30 JP JP2006294801A patent/JP2008113223A/ja active Pending
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