JPH11136141A - 受信パルス列信号の2値化装置 - Google Patents

受信パルス列信号の2値化装置

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JPH11136141A
JPH11136141A JP31597097A JP31597097A JPH11136141A JP H11136141 A JPH11136141 A JP H11136141A JP 31597097 A JP31597097 A JP 31597097A JP 31597097 A JP31597097 A JP 31597097A JP H11136141 A JPH11136141 A JP H11136141A
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JP
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signal
pulse train
train signal
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level
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JP31597097A
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Tetsuo Sato
哲夫 佐藤
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Kenwood KK
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Kenwood KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送信側の構成を簡単化する。 【解決手段】 パルス列信号がFM変調されたFM変調
波を受信・FM復調した受信パルス列信号を積分回路5
1Aで積分し、しきい値信号発生回路60において、積
分信号の平均レベルを所定の一定量だけ上側と下側に変
えて、各々、受信パルス列信号の立ち上がり部分と立ち
下がり部分に交差する第1,第2しきい値信号VTH(1)
,VTH(2) を発生させる。第1コンパレータ52Aと
第1エッジ検出回路62Aとにより、受信パルス列信号
がVTH(1) の下側から上側に越えた立ち上がりタイミン
グを検出し、R−Sフリップフロップ63をセットし、
第2コンパレータ52Bと第2エッジ検出回路62Bと
により、受信パルス列信号がVTH(2) の上側から下側に
越えた立ち下がりタイミングを検出し、R−Sフリップ
フロップ63をリセットすることで、Q端子から正確な
2値化信号が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は受信パルス列信号の
2値化装置に係り、とくに、DCS(ディジタルコード
スケルチ)信号等のパルス列信号のFM変調波等の送信
信号を受信・復調した受信パルス列信号の2値化装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】FM通信機には、マイク入力された音声
信号と選択呼び出し信号を加算してベースバンド信号と
し、このベースバンド信号をFM変調して送信し、相手
局が自機宛の選択呼び出し信号を受信したときだけ受信
音声を出力させるようにした選択呼び出し機能を有する
ものがある。選択呼び出し信号にはトーン信号が用いら
れるほか、呼び出し相手局のコードを表すパルス列信号
(例えば、図7の如きNRZ符号)も用いられる。
【0003】FM変調は、変調信号であるベースバンド
信号が音声信号だけであればPLL回路のVCOにベー
スバンド信号を変調用の制御電圧として印加することで
行える。しかし、VCOによる変調の場合、PLL回路
は、ベースバンド信号の低周波成分には追従してベース
バンド信号による外乱が打ち消されてしまうのでVCO
の発振周波数が変化せずに変調が掛からず、或る周波数
以上の成分について追従できなくなり、ベースバンド信
号の振幅変化に応じてVCOの発振周波数が変化し、変
調が掛かるため、低周波成分の変調ができない(図8参
照)。パルス列信号が加算されたベースバンド信号をF
M変調しようとするとき、パルス列信号は低周波成分も
有しているので、VCOによる変調だけではパルス列信
号の低周波成分の変調が足りず、受信側でFM復調後の
パルス列信号が大きく歪んでしまい、コードデータの読
み取りエラーを生じて選択呼び出しの誤動作を招く。
【0004】このため、音声信号にパルス列信号の加算
されたベースバンド信号の場合、PLL回路の基準周波
数信号発生器をVCXOで構成し、ベースバンド信号を
VCOとVCXOの両者に変調用の制御電圧として印加
するようにしている。VCXOによる変調の場合、PL
L回路は、基準周波数信号の低い周波数変動には追従し
てVCOの発振周波数が変化するので変調が掛かり、或
る周波数以上の変動には追従できずVCOの発振周波数
が変化せず、変調が掛からない(図9参照)。
【0005】図6は、音声信号と選択呼び出し用のパル
ス列信号を加算したベースバンド信号をFM変調して送
信する従来のFM通信機の送信系のブロック図である。
1はマイク端子、2はマイク端子1に接続されて話者の
音声を音声信号に変換するマイクである。3はマイク端
子1に接続されて音声信号の300Hz以下の成分をカ
ットするHPF、4は最大振幅を一定以下に抑えるID
C回路(瞬時周波数偏移制御回路)、5はPTT.SW
(プレストークスイッチ)、6は運用チャンネルの選択
操作をしたり、選択呼び出し番号の入力操作をしたりす
るキー操作パネル、7はマイコン構成のシステムコント
ローラであり、PTT.SW5が押されるとセットをキ
ー操作パネル6で選択された運用チャンネルでの送信周
波数に合わせ、後述する送信回路に電源を供給するとと
もにアンテナスイッチを送信側に切り換え、キー操作パ
ネル6で入力された選択呼び出し番号(選択呼び出しコ
ード)に対応するパルス列信号(例えば、ビット周期が
1/134secで、300Hz以下に帯域制限された
NRZ符号のパルス列信号。図7参照)をデータ出力端
子D-OUT から出力したりする。
【0006】8はIDC回路4から出力された音声信号
(300Hz以上の周波数成分)とシステムコントロー
ラ7から出力されたパルス列信号(0〜300Hzの周
波数成分)を加算及び増幅するサミングアンプ、9は3
kHz以上をカットするLPF(スプラッタフィルタ)
であり、該LPF9からベースバンド信号が出力され
る。10は直接FM変調を行うためのPLL回路であ
り、この内、11は電圧制御で発振周波数を比較的狭い
範囲で可変できる基準周波数信号生成用のVCXO、1
2は電圧制御で発振周波数を比較的広い範囲で可変でき
るVCOであり、発振周波数を定める共振回路中に2つ
の第1、第2可変容量ダイオードVD1、VD2を有し
ている。13は図示しないプリスケーラ、プログラマブ
ルデバイダ、位相比較器を内蔵したPLL−ICであ
り、プリスケーラの分周比をm(mは1より大きな正の
整数)、プログラマブルデバイダの可変の分周比をn
(nは1より大きな正の整数)とすると、プリスケーラ
とプログラマブルデバイダによりVCO12の出力を1
/(mn)に分周し、該分周信号と基準周波数信号との
位相比較を位相比較器で行い、位相誤差信号を出力する
機能を有する。14はPLL−IC11から出力された
位相誤差信号の低域成分を取り出し、VCO12の第1
可変容量ダイオードVD1に制御電圧を印加するLPF
である。プログラマブルデバイダの分周比nはシステム
コントローラ7により、運用チャンネルに合わせて可変
設定される。
【0007】LPF9から出力されたベースバンド信号
は2系統に分けられて、1系統が変調用の制御電圧とし
てVCO12の第2可変容量ダイオードVD2に印加さ
れ、他の1系統が変調用の制御電圧としてVCXO11
に印加される。VCO12からはベースバンド信号のF
M変調波が送信信号として出力される。15はFM変調
波の励振増幅及び電力増幅を行う送信回路、16は送信
回路15の出力側に設けられたアンテナスイッチ、17
はアンテナ端子、18はアンテナ端子17に接続され
て、送信回路15で増幅されたFM変調波を電波にして
送信したり、外部から送信された電波をキャッチしたり
するアンテナである。
【0008】VCO12における変調入力周波数(正弦
波のベースバンド信号の周波数)と変調度(周波数偏移
の絶対値)の関係は図8の如くなり、PLL回路10の
回路定数で定まる30〜50Hz程度の或る固有周波数
T より低い入力周波数成分について変調が掛からず、
T より高い入力周波数成分について変調が掛かる。ま
た、VCXO11における変調入力周波数(正弦波のベ
ースバンド信号の周波数)と変調度(周波数偏移の絶対
値)の関係は図9の如くなり、固有周波数fTより高い
入力周波数成分について変調が掛からず、fT より低い
入力周波数成分について変調が掛かる。VCO12とV
CXO11の両方で変調がなされることで、全体として
図8と図9の特性がクロスオーバした変調特性となる。
全体としてフラットな変調特性になるように図8と図9
の特性をバランスさせておけば、0〜3kHzの周波数
帯域について円滑にFM変調を行わせることができ、相
手局側でとくにパルス列信号を受信、復調したときの受
信パルス列信号波形歪が小さくなり、受信パルス列信号
からのデータ読み取りエラーが減る。
【0009】LPF9とVCXO11の間には、上記し
たVCO12とVCXO11の変調特性のバランス調整
用のゲイン可変アンプから成るレベル調整回路20が設
けられている。一方、キー操作パネル6には、セットを
通常の運用モードから、VCO12とVCXO11の変
調特性のバランス調整モードに切り換えたり、元の通常
の運用モードに戻したりするモード切り換えキーと、調
整レベルをアップ/ダウンさせる調整レベルアップキー
及び調整レベルダウンキーも設けられている。
【0010】システムコントローラ7は、図示しない内
蔵メモリに、レベル調整回路20でのゲインを示すゲイ
ンデータLDを記憶しており、モード切り換えキーでV
CO12とVCXO11の変調特性のバランス調整モー
ドに切り換えられているとき、調整レベルアップキー
(調整レベルダウンキー)が1回押される度にゲインデ
ータLDを1ステップ大きくし(1ステップ小さく
し)、変更後のLDに基づきレベル調整回路20に対し
ゲイン可変制御をする。レベル調整回路20のゲインが
大きくなると(小さくなると)、図9の変調特性カーブ
が全体に上に上がり(下に下がり)、図8の変調特性と
のバランス調整が可能となる。
【0011】VCO12とVCXO11の変調特性のバ
ランス調整モードに切り換えられているとき、システム
コントローラ7は、PTT.SW5が押されると、所定
の送信周波数に対応する分周比nをPLL−IC13の
プログラマブルデバイダに設定し、送信回路15に電源
を供給するとともにアンテナスイッチ16を送信側(T
端子側)に切り換えさせたあと、データ出力端子D-OUT
から予め定められた所定のパルス列信号(ビット周期が
1/134secで300Hz以下に帯域制限されたN
RZ符号。図7参照)を出力し続ける。調整作業者は、
予め、アンテナ端子17に受信系を有する治具を接続
し、該治具のFM復調出力端子をオシロスコープの入力
端子に接続しておく。PTT.SW5を押している間に
当該治具にパルス列信号の受信及びFM復調を行わせ、
この受信パルス列信号波形(後述する図10の符号41
のLPFの出力波形)をオシロスコープに表示させて、
受信パルス列信号の波形が理想形に近くなるように、調
整レベルアップキー又は調整レベルダウンキーを押して
調整する。
【0012】図10はFM通信機の受信系の回路図であ
り、図6と同一の構成部分には同一の符号が付してあ
る。アンテナスイッチ16はPTT.SW5が開放され
ている間、システムコントローラ7の制御により受信側
のR端子に切り換えられる。30はアンテナスイッチ1
6のR端子と接続されたフロントエンドであり、31は
アンテナ受波信号をRF増幅するRFアンプ、32はシ
ステムコントローラ7の同調制御により、キー操作パネ
ル6でのキー操作で指定された所望の運用チャンネルの
受信周波数に対応した周波数の第1局部発振信号LO1
発生するPLL周波数シンセサイザ、33はRFアンプ
31の出力とLO1を混合し、所望運用チャンネルの受信
周波数の受信信号の第1中間周波信号IF1 を作成する
第1ミキサ、34はIF1 を増幅する第1IFアンプ、
35は固定周波数の第2局部発振信号LO2を発生するロ
ーカルオシレータ、36は第1IFアンプ34の出力
と、LO2を混合し、第2中間周波信号IF2 を作成する
第2ミキサ、37はIF2 を増幅する第2IFアンプで
ある。
【0013】40は第2中間周波信号IF2 に対しFM
検波を行い、受信信号の復調をするFM検波回路、41
は復調信号から300Hz以下のパルス列信号成分を取
り出すLPF、42は300〜3kHzの音声信号成分
を取り出すBPF、43は音声信号を電力増幅するパワ
ーアンプ、44はシステムコントローラのミュートオン
・オフ制御によりオン・オフして入出力間を導通状態と
したり、非導通状態として音声信号出力を許可したり阻
止したりするアナログスイッチ、45はスピーカであ
る。
【0014】一方、50はLPF41から出力された受
信パルス列信号を2値化する2値化回路である。この
内、51は受信パルス列信号を積分し、しきい値信号V
THを作成する積分回路、52はコンパレータであり、受
信パルス列信号としきい値信号VTHを比較し、受信パル
ス列信号の電圧がしきい値信号VTHの電圧を越えている
間Hレベルを出力し、受信パルス列信号の電圧がしきい
値信号VTHの電圧を下回っている間Lレベルを出力する
ことで2値化する。2値化した受信パルス列信号は、シ
ステムコントローラ7のデータ入力端子D-INに入力され
て、選択呼び出しコードの読み取り及び解読がなされ
る。そして、自機に割り当てられたコードと一致する場
合にアナログスイッチ44をオンし、入出力間を導通状
態とさせて受信音声をスピーカ45から出力させ、自機
に割り当てられたコードと一致しない場合にアナログス
イッチ44をオフし、入出力間を非導通状態とさせて音
声出力を阻止する。これにより、多数のFM通信機で構
成された無線システムにおいて、送信元のFM通信機で
選択された特定の者だけが音声受信可能となる。
【0015】しきい値信号VTHを一定値とせず、受信パ
ルス列信号を積分回路51で積分して作成するのは、送
信元の送信周波数の変動や、受信系のCRの時定数など
の影響でFM検波回路40の復調出力のDC成分にうね
り(一般に「DCあばれ」と称せられる)が生じたとき
にも、このうねりに追従して確実に2値化できるように
するためである。
【0016】図11は2値化回路50の動作を説明する
ための波形図である。図11(1)は送信元のシステム
コントローラ7の出力する300Hz以下に帯域制限さ
れたパルス列信号の波形であり(図7参照)、帯域制限
しないときの波形を(1)の破線Aに示す。前記送信系
におけるVCO12とVCXO11の変調特性のバラン
スが取れている場合、受信側のLPF41から出力され
る受信パルス列信号は図11(1)と同形であり、図1
1(2)の如くなる。受信パルス列信号を積分したしき
い値信号は図11(2)中のVTHの如くなり、コンパレ
ータ52からは図11(3)の如く2値化受信パルス列
信号が出力される。この2値化受信パルス列信号は図1
1(1)のAの波形とほぼ同形であり、システムコント
ローラ7は正しく選択呼び出しコードの読み取り及び解
読を行える。
【0017】図11(4)は仮に、送信側でLPF9か
ら出力されたベースバンド信号をVCO12だけに印加
し、VCXO11による変調を掛けないようにしたとき
の受信系のLPF41の出力波形であり、これを2値化
回路50に入力したとき、しきい値信号は図11(4)
中のVTHの如くなり、コンパレータ52からは図11
(5)の如く2値化受信パルス列信号が出力される。こ
の2値化受信パルス列信号は図11(1)のAの波形と
全く形が異なり、システムコントローラ7は選択呼び出
しコードの読み取り及び解読を正しく行うことはできな
い。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
技術では、パルス列信号の送受信を可能とするために、
送信系のPLL回路10の基準周波数信号発生器をVC
XO11で構成し、パルス列信号を含むベースバンド信
号をVCO12とVCXO11の両者に変調用の制御電
圧として印加しなければならず、回路構成が複雑とな
り、しかも、VCO12とVCXO11の変調特性をバ
ランスさせて、合成変調特性がフラットな特性になるよ
うにしないと、受信側で正しく選択呼び出しコードの読
み取り及び解読を行えないので、バランス調整作業が必
須であるという問題があった。本発明は上記した従来技
術の問題に鑑み、送信側の構成を簡単化できる受信パル
ス列信号の2値化装置を提供することを、その目的とす
る。また、送信側での調整の手間を軽減できる受信パル
ス列信号の2値化装置を提供することを、その目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、パルス列信号を所定の方式で変調した送信信号を受
信・復調した受信パルス列信号を所定のしきい値信号と
比較し2値化する受信パルス列信号の2値化装置におい
て、受信パルス列信号を積分する積分手段(510)
と、積分手段(510)の出力する積分信号の平均レベ
ルを所定の一定量だけ上側に変えて、受信パルス列信号
の立ち上がり部分と交差する第1しきい値信号を発生す
るとともに、積分手段(510)の出力する積分信号の
平均レベルを所定の一定量だけ下側に変えて受信パルス
列信号の立ち下がり部分と交差する第2しきい値信号を
発生するしきい値信号発生手段(60)と、受信パルス
列信号を第1しきい値信号と比較し、受信パルス列信号
が第1しきい値信号の下側から上側に越えた立ち上がり
タイミングを検出する第1タイミング検出手段(52
A、62A)と、受信パルス列信号を第2しきい値信号
と比較し、受信パルス列信号が第2しきい値信号の上側
から下側に越えた立ち下がりタイミングを検出する第2
タイミング検出手段(52B、62B)と、第1タイミ
ング検出手段(52A、62A)で検出された立ち上が
りタイミングでLレベルからHレベルに変化し、第2タ
イミング検出手段(52B、62B)で検出された立ち
下がりタイミングでHレベルからLレベルに変化する2
値化信号を出力する2値化信号出力手段(63)と、を
備えたことを特徴としている。
【0020】これにより、送信元でパルス列信号の低域
成分の変調がされなかったり、低域成分と高域成分がア
ンバランスに変調されたとき、受信パルス列信号は送信
元のパルス列信号と波形が変わるが、送信元のパルス列
信号の立ち上がり部分に対応して受信パルス列信号が立
ち上がるので、第1しきい値信号を下側から上側に越え
たタイミングとして送信元のパルス列信号の立ち上がり
タイミングを正しく検出でき、反対に、送信元のパルス
列信号の立ち下がり部分に対応して受信パルス列信号が
立ち下がるので、第2しきい値信号を上側から下側に越
えたタイミングとして送信元のパルス列信号の立ち下が
りタイミングを正しく検出できる。よって、2値化信号
出力手段から受信パルス列信号を正しく2値化した信号
を出力させることができる。この結果、送信系では、パ
ルス列信号の低域成分の変調を省略して回路構成を簡単
にしたり、或いは、低域成分と高域成分の両方を変調す
る場合には、変調特性のバランス調整を省略することが
できる。
【0021】請求項2記載の発明では、パルス列信号を
所定の方式で変調した送信信号を受信・復調した受信パ
ルス列信号を所定のしきい値信号と比較し2値化する受
信パルス列信号の2値化装置において、受信パルス列信
号を積分してしきい値信号を発生する積分手段(51
0)と、受信パルス列信号の平均レベルを所定の一定量
だけ下側に変える第1レベル変更手段(64A)と、受
信パルス列信号の平均レベルを所定の一定量だけ上側に
変える第2レベル変更手段(64B)と、第1レベル変
更手段(64A)から出力された受信パルス列信号をし
きい値信号と比較し、受信パルス列信号がしきい値信号
の下側から上側に越えた立ち上がりタイミングを検出す
る第1タイミング検出手段(52A、62A)と、第2
レベル変更手段(64B)から出力された受信パルス列
信号をしきい値信号と比較し、受信パルス列信号がしき
い値信号の上側から下側に越えた立ち下がりタイミング
を検出する第2タイミング検出手段(52B、62B)
と、第1タイミング検出手段(52A、62A)で検出
された立ち上がりタイミングでLレベルからHレベルに
変化し、第2タイミング検出手段(52B、62B)で
検出された立ち下がりタイミングでHレベルからLレベ
ルに変化する2値化信号を出力する2値化信号出力手段
(63)と、を備えたことを特徴としている。
【0022】これにより、送信元でパルス列信号の低域
成分の変調がされなかったり、低域成分と高域成分がア
ンバランスに変調されたとき、受信パルス列信号は送信
元のパルス列信号と波形が変わるが、送信元のパルス列
信号の立ち上がり部分に対応して受信パルス列信号が立
ち上がるので、平均レベルを所定の一定量だけ下側に変
えた受信パルス列信号がしきい値信号を下側から上側に
越えたタイミングとして送信元のパルス列信号の立ち上
がりタイミングを正しく検出でき、反対に、送信元のパ
ルス列信号の立ち下がり部分に対応して受信パルス列信
号が立ち下がるので、平均レベルを所定の一定量だけ上
側に変えた受信パルス列信号がしきい値信号を上側から
下側に越えたタイミングとして送信元のパルス列信号の
立ち下がりタイミングを正しく検出できる。よって、2
値化信号出力手段から受信パルス列信号を正しく2値化
した信号を出力させることができる。この結果、送信系
では、パルス列信号の低域成分の変調を省略して回路構
成を簡単にしたり、或いは、低域成分と高域成分の両方
を変調する場合には、変調特性のバランス調整を省略す
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、図1を参照して本発明の一
つの実施の形態を説明する。図1は本発明に係るFM通
信機の送信系のブロック図であり、図10と同一の構成
部分には同一の符号が付してある。図1において、50
Aは2値化回路であり、LPF41から出力された受信
パルス列信号を2値化してシステムコントローラ7に出
力する。この2値化回路50Aの内、510は受信パル
ス列信号を積分する積分回路、60はしきい値信号発生
回路であり、受信パルス列信号の立ち上がり部分と交差
する第1しきい値信号VTH(1) と、受信パルス列信号の
立ち下がり部分と交差する第2しきい値信号VTH(2) を
発生する。61Aは積分回路510から出力された積分
信号Vに正の一定電圧EC を加算し、平均レベルを一定
量だけ上げて受信パルス列信号の立ち上がり部分と交差
するようにした第1しきい値信号VTH(1) を作成する加
算器、61Bは積分回路510から出力された積分信号
Vから正の一定電圧EC を減算し、平均レベルを一定量
だけ下げて受信パルス列信号の立ち下がり部分と交差す
るようにした第2しきい値信号VTH(2) を作成する減算
器である。
【0024】なお、EC の値は、第1しきい値信号VTH
(1) が常に受信パルス列信号の立ち上がり部分と交差
し、第2しきい値信号VTH(2) が常に受信パルス列信号
の立ち下がり部分と交差する値となるように設定されて
いる。
【0025】52Aは第1コンパレータであり、受信パ
ルス列信号と第1しきい値信号VTH(1) を比較し、受信
パルス列信号が第1しきい値信号VTH(1) を上回ってい
るときHレベル、下回っているときLレベルを出力す
る。62Aは第1エッジ検出回路であり、第1コンパレ
ータ52Aの出力の立ち上がりエッジを検出してパルス
を出力する。第1コンパレータ52Aと第1エッジ検出
回路62Aとにより、受信パルス列信号が第1しきい値
信号VTH(1) を下側から上側に越えた立ち上がりタイミ
ングを検出する第1タイミング検出手段が構成されてい
る。
【0026】52Bは第2コンパレータであり、受信パ
ルス列信号と第2しきい値信号VTH(2) を比較し、受信
パルス列信号が第2しきい値信号VTH(2) を上回ってい
るときHレベル、下回っているときLレベルを出力す
る。62Bは第2エッジ検出回路であり、第2コンパレ
ータ52Bの出力の立ち下がりエッジを検出してパルス
を出力する。第2コンパレータ52Bと第2エッジ検出
回路62Bとにより、受信パルス列信号が第2しきい値
信号VTH(2) を上側から下側に越えた立ち下がりタイミ
ングを検出する第2タイミング検出手段が構成されてい
る。
【0027】63は2値化信号出力手段としてのR−S
フリップフロップ(以下、R−SF/Fと略す)であ
り、第1エッジ検出回路62Aの出力側がS端子と接続
されており、第2エッジ検出回路62Bの出力側がR端
子と接続されている。R−SF/F63は、第1エッジ
検出回路62Aがパルスを出力すると、セット状態とな
ってQ端子からHレベルを出力し、第2エッジ検出回路
62Bがパルスを出力すると、リセット状態となってQ
端子からLレベルを出力する。R−SF/F63はQ端
子から2値化受信パルス列信号を出力する機能を有し、
この2値化受信パルス列信号はシステムコントローラ7
のデータ入力端子D-INに入力される。FM通信機の受信
系の他の構成部分は、図10と全く同様に構成されてお
り、送信系は図6と全く同様に構成されている。
【0028】次に、図2と図3を参照して上記した実施
の形態の動作を、2値化回路50Aを中心にして説明す
る。 (1)まず、送信元のFM通信機のシステムコントロー
ラ7が300Hz以下に帯域制限されたパルス列信号を
出力するが、レベル調整回路20のゲインが最小の−∞
(dB)となっており、パルス列信号を含むベースバン
ド信号がVCO12だけに印加されるようになっている
場合を説明する(図2参照)。
【0029】受信側のFM通信機のPTT.SW5が押
されている間、システムコントローラ7はR−SF/F
63のクリア端子CLにHレベルのクリア信号を入力し
てQ端子出力をLレベルとさせており、PTT.SW5
が開放された時点でクリア端子CLをLレベルとし、通
常のセット/リセット動作を許可する。また、PTT.
SW5が開放されている間、アンテナスイッチ16はシ
ステムコントローラ7の制御で受信側のR端子に切り換
えられる。アンテナ18の受波信号は、受信回路30で
増幅され、更に、キー操作パネル6でのキー操作で指定
された所望の運用チャンネルの受信信号が選択されると
ともに第2中間周波信号IF2 に変換されて出力され
る。
【0030】第2中間周波信号IF2 はFM検波回路4
0によりFM復調され、BPF42で300〜3kHz
の音声成分が抽出されてパワーアンプ43に出力され電
力増幅される。また、FM検波回路40の復調信号出力
はLPF41で300Hz以下のパルス列信号成分が取
り出される。送信元のFM通信機のシステムコントロー
ラ7が300Hz以下に帯域制限されたパルス列信号を
出力し(図2(1)参照。帯域制限しないときの波形を
(1)の破線Aに示す。)、このパルス列信号を含むベ
ースバンド信号がVCO12だけに印加されるとき、パ
ルス列信号の低域成分がFM変調されないので、LPF
41の出力は図2(2)の如く送信元のパルス列信号と
異なった波形となる。具体的には、受信パルス列信号の
立ち上がり部分と立ち下がり部分を比較すると、立ち上
がり部分が上側にずれ、立ち下がり部分が下側にずれた
ような形となる。
【0031】LPF41から出力された受信パルス列信
号は、2値化回路50Aに入力されて2値化されたの
ち、システムコントローラ7に入力されて選択呼び出し
コードの読み取りと解読がなされる。解読結果が自機に
割り当てられたコードと一致するときはアナログスイッ
チ44のオン制御をして入出力間を導通状態とすること
でミュートをオフし、音声信号をスピーカ45に入力さ
せ、音声出力させる。逆に、解読結果が自機に割り当て
られたコードと一致しないときはアナログスイッチ44
のオフ制御をして入出力間を非導通状態とすることでミ
ュートをオンし、音声出力を阻止する。
【0032】2値化回路50Aでは、まず受信パルス列
信号が積分回路510で積分される(図2(2)のV参
照)。この積分信号Vは、受信パルス列信号の上側ピー
クと下側ピークの真ん中近くを変化する。加算器61A
により積分回路510の出力VにEC が加算されて、V
の平均レベルが所定の一定量だけ上側に変えられ、受信
パルス列信号の立ち上がり部分と交差する第1しきい値
信号VTH(1) が作成される。また、減算器61Bにより
積分回路510の出力VからEC が減算されて、Vの平
均レベルが所定の一定量だけ下側に変えられ、受信パル
ス列信号の立ち下がり部分と交差する第2しきい値信号
TH(1) が作成される(図2(3)参照)。
【0033】第1コンパレータ52AはLPF41から
出力された受信パルス列信号と第1しきい値信号V
TH(1) とを比較する。そして、受信パルス列信号が第1
しきい値信号VTH(1) を上回っている間Hレベルを出力
し、下回っている間Lレベルを出力する(図2(4)参
照)。第1エッジ検出回路62Aは第1コンパレータ5
2Aの出力の立ち上がりエッジを検出してパルスを出力
し、R−SF/F63をセットさせ、Q端子をHレベル
とさせる(図2(5)、(8)参照)。第2コンパレー
タ52BはLPF41から出力された受信パルス列信号
と第2しきい値信号VTH(2) とを比較する。そして、受
信パルス列信号が第2しきい値信号VTH(2) を上回って
いる間Hレベルを出力し、下回っている間Lレベルを出
力する(図2(6)参照)。第2エッジ検出回路62B
は第2コンパレータ52Bの出力の立ち下がりエッジを
検出してパルスを出力し、R−SF/F63をリセット
させ、Q端子をLレベルとさせる(図2(7)、(8)
参照)。
【0034】図2(1)に示す送信元でのベースバンド
信号中のパルス列信号の立ち上がり部分に対応して、図
2(2)の受信パルス列信号が立ち上がることから、第
1コンパレータ52Aと第1エッジ検出回路62Aとに
より、受信パルス列信号が第1しきい値信号VTH(1) を
下側から上側に越えたタイミングとして、送信元のパル
ス列信号の立ち上がりタイミングが正しく検出される。
反対に、送信元でのパルス列信号の立ち下がり部分に対
応して、受信パルス列信号が立ち下がることから、第2
コンパレータ52Bと第2エッジ検出回路62Bとによ
り、受信パルス列信号が第2しきい値信号VTH(2) を上
側から下側に越えたタイミングとして、送信元のパルス
列信号の立ち下がりタイミングが正しく検出される。
【0035】この結果、R−SF/F63のQ端子から
は、受信パルス列信号を正しく2値化し、図2(1)の
Aとほぼ同形の2値化受信パルス列信号が出力されるこ
とになり、システムコントローラ7は正しく選択呼び出
しコードの読み取り及び解読を行うことができる。レベ
ル調整回路20のゲインが最小の−∞(dB)であって
も受信パルス列信号を正しく2値化できるということ
は、送信元において、VCXO11とVCO12の変調
特性がアンバランスで、送信元のパルス列信号の低域成
分と高域成分がアンバランスに変調されていても構わな
いことを意味し、バランス調整をする手間が省ける。更
に言うならば、レベル調整回路20のゲインが最小の−
∞(dB)であっても受信パルス列信号を正しく2値化
できるということは、送信元において、ベースバンド信
号をVCO12だけに印加して送信元のパルス列信号の
低域成分は変調が全く掛からないようにしても構わない
ことを意味し、VCXO11を発振周波数が固定の基準
周波数発振器に置き換えることで、回路構成の簡単化を
図ることも可能となる。
【0036】(2)次に、送信元のFM通信機のシステ
ムコントローラ7が300Hz以下に帯域制限されたパ
ルス列信号を出力し、このパルス列信号を含むベースバ
ンド信号がVCXO11とVCO12の両方に印加され
るようになっており、かつ、レベル調整回路20のゲイ
ンが適切に設定されていて、VCXO11とVCO12
の変調特性のバランスが取れている場合を説明する(図
3参照)。このとき、送信元のシステムコントローラ7
から出力されるパルス列信号が図3(1)の如く波形と
すると、LPF41の出力は図3(2)の如く送信元の
パルス列信号とほぼ同形となる。
【0037】受信パルス列信号が積分回路50Aで積分
された積分信号Vは、図3(2)のVの如くなり、受信
パルス列信号の上側ピークと下側ピークの真ん中近くを
変化する。加算器61Aにより積分回路510の出力V
にEC が加算されて作成された第1しきい値信号V
TH(1) は、積分信号Vの平均レベルが上側に所定の一定
量だけ変わることで、受信パルス列信号の立ち上がり部
分と交差する。また、減算器61Bにより積分回路51
0の出力VからEC が減算されて作成された第2しきい
値信号VTH(2) は、積分信号Vの平均レベルが下側に所
定の一定量だけ変わることで、受信パルス列信号の立ち
下がり部分と交差する(図3(3)参照)。
【0038】図3(1)に示す送信元のパルス列信号の
立ち上がり部分に対応して、図3(2)の受信パルス列
信号が立ち上がることから、第1コンパレータ52Aと
第1エッジ検出回路62Aとにより、受信パルス列信号
が第1しきい値信号VTH(1)を下側から上側に越えたタ
イミングとして、送信元のパルス列信号の立ち上がりタ
イミングが正しく検出される。反対に、送信元のパルス
列信号の立ち下がり部分に対応して、受信パルス列信号
が立ち下がることから、第2コンパレータ52Bと第2
エッジ検出回路62Bとにより、受信パルス列信号が第
2しきい値信号VTH(2) を上側から下側に越えたタイミ
ングとして、送信元のパルス列信号の立ち下がりタイミ
ングが正しく検出される。この結果、R−SF/F63
のQ端子からは、受信パルス列信号を正しく2値化した
信号が出力されることになるので、(1)の場合と同様
に、システムコントローラ7は正しく選択呼び出しコー
ドの読み取り及び解読を行うことができる。
【0039】なお、上記した実施の形態では、300H
z以下に帯域制限されたパルス列信号を送・受信する場
合を例に挙げて説明したが、本発明は、何らこれに限定
されるものでなく、帯域制限しないパルス列信号を送・
受信する場合にも同様に適用することができる。この場
合、例えば、送信側では、PTT.SW5が押されたあ
と、或る一定時間の間はマイク2の出力がサミングアン
プ8に入力されないようにし、この間にシステムコント
ローラ7が選択呼び出しコードを表すパルス列信号を出
力するようにする。一方、受信側では、FM検波回路4
0の出力をそのまま2値化回路50Aに入力するように
し、システムコントローラ7はPTT.SW5が開放さ
れたあと、アナログスイッチ44に対しミュートオン制
御をし、最初は音声出力を阻止しておく。そして、2値
化回路50Aから入力した2値化受信パルス列信号を解
読した結果、自機宛のコードであれば、ミュートオフ制
御をし、音声出力を行わせ、自機宛のコードでなけれ
ば、ミュートオン制御をしたままとする。
【0040】帯域制限しないパルス列信号を送・受信す
る場合の2値化回路50Aの動作を図4に基づいて説明
する。レベル調整回路20のゲインが最小の−∞(d
B)となっており、パルス列信号を含むベースバンド信
号がVCO12だけに印加されるようになっているもの
とする。送信元のFM通信機のシステムコントローラ7
が帯域制限されていないパルス列信号を出力し(図4
(1)参照)、このパルス列信号を含むベースバンド信
号がVCO12だけに印加されるとき、パルス列信号の
低域成分がFM変調されないので、LPF41の出力は
図4(2)の如く送信元のパルス列信号と異なった波形
となる(受信パルス列信号の立ち上がり部分と立ち下が
り部分を比較した場合、立ち上がり部分が上側にずれ、
立ち下がり部分が下側にずれている)。
【0041】FM検波回路40で復調された受信パルス
列信号は、2値化回路50Aに入力されて2値化され
る。2値化回路50Aでは、まず受信パルス列信号が積
分回路510で積分される(図4(2)のV参照)。こ
の積分信号Vは、受信パルス列信号の上側ピークと下側
ピークの真ん中近くを変化する。加算器61Aにより積
分回路510の出力VにEC が加算されて作成された第
1しきい値信号VTH(1)は、積分信号Vの平均レベルが
上側に所定の一定量だけ変わることで、受信パルス列信
号の立ち上がり部分と交差する。また、減算器61Bに
より積分回路510の出力VからEC が減算されて作成
された第2しきい値信号VTH(2) は、積分信号Vの平均
レベルが下側に所定の一定量だけ変わることで、受信パ
ルス列信号の立ち下がり部分と交差する(図4(3)参
照)。
【0042】図4(1)に示す送信元のパルス列信号の
立ち上がり部分に対応して、図4(2)の受信パルス列
信号が立ち上がることから、第1コンパレータ52Aと
第1エッジ検出回路62Aとにより、受信パルス列信号
が第1しきい値信号VTH(1)を下側から上側に越えたタ
イミングとして、送信元のパルス列信号の立ち上がりタ
イミングが正しく検出される。反対に、送信元のパルス
列信号の立ち下がり部分に対応して、受信パルス列信号
が立ち下がることから、第2コンパレータ52Bと第2
エッジ検出回路62Bとにより、受信パルス列信号が第
2しきい値信号VTH(2) を上側から下側に越えたタイミ
ングとして、送信元のパルス列信号の立ち下がりタイミ
ングが正しく検出される。
【0043】この結果、R−SF/F63のQ端子から
は、受信パルス列信号を正しく2値化した2値化受信パ
ルス列信号が出力されることになるので、システムコン
トローラ7は正しく選択呼び出しコードの読み取り及び
解読を行うことができる。レベル調整回路20のゲイン
が最小の−∞(dB)であっても受信パルス列信号を正
しく2値化できるということは、送信元において、VC
XO11とVCO12の変調特性がアンバランスで、送
信元のパルス列信号の低域成分と高域成分がアンバラン
スに変調されていても構わないことを意味し、バランス
調整をする手間が省ける。更に言うならば、ベースバン
ド信号をVCO12だけに印加して送信元のパルス列信
号の低域成分は変調が全く掛からないようにしても構わ
ないことを意味し、VCXO11は発振周波数が固定の
基準周波数発振器に置き換えることで、回路構成の簡単
化を図ることも可能となる。
【0044】また、上記した実施の形態では、積分回路
510の出力VにEC を加算及び減算することで、2つ
の第1しきい値信号VTH(1) と第2しきい値信号V
TH(2) を作成し、受信パルス列信号をこれら2つの第1
しきい値信号VTH(1) と第2しきい値信号VTH(2) と比
較し、受信パルス列信号が第1しきい値信号VTH(1) を
下側から上側に越えたタイミングでR−SF/F63を
セットさせ、受信パルス列信号が第2しきい値信号VTH
(2) を上側から下側に越えたタイミングでR−SF/F
63をリセットさせることで2値化受信パルス列信号を
出力するようにしたが、図5の如く変形しても良い。
【0045】即ち、積分回路510の積分信号出力をそ
のまましきい値信号VTHとして第1コンパレータ52A
と第2コンパレータ52Bに入力させる。そして、送信
元で300Hz以下に帯域制限されているときはLPF
41から出力された受信パルス列信号からEC を第1レ
ベル変更手段としての減算器64Aで減算し、受信パル
ス列信号の平均レベルを所定の一定量だけ下側に変え、
立ち上がり部分がしきい値信号VTHと交差するようにし
たあと第1コンパレータ52Aに入力し、また、LPF
41から出力された受信パルス列信号にEC を第2レベ
ル変更手段としての加算器64Bで加算し、受信パルス
列信号の平均レベルを所定の一定量だけ上側に変え、立
ち下がり部分がしきい値信号VTHと交差するようにした
あと第2コンパレータ52Bに入力する。
【0046】第1コンパレータ52Aは減算器64Aか
ら出力された受信パルス列信号としきい値信号VTHとを
比較する。そして、受信パルス列信号がしきい値信号V
THを上回っている間Hレベルを出力し、下回っている間
Lレベルを出力する。第1エッジ検出回路62Aは第1
コンパレータ52Aの出力の立ち上がりエッジを検出し
てパルスを出力し、R−SF/F63をセットさせ、Q
端子をHレベルとさせる。 第2コンパレータ52Bは
加算器64Bから出力された受信パルス列信号としきい
値信号VTHとを比較する。そして、受信パルス列信号が
しきい値信号VTHを上回っている間Hレベルを出力し、
下回っている間Lレベルを出力する。第2エッジ検出回
路62Bは第2コンパレータ52Bの出力の立ち下がり
エッジを検出してパルスを出力し、R−SF/F63を
リセットさせ、Q端子をLレベルとさせる。
【0047】送信元でのベースバンド信号中のパルス列
信号の立ち上がり部分に対応して、受信パルス列信号が
立ち上がることから、第1コンパレータ52Aと第1エ
ッジ検出回路62Aとにより、受信パルス列信号がしき
い値信号VTHを下側から上側に越えたタイミングとし
て、送信元のパルス列信号の立ち上がりタイミングが正
しく検出される。反対に、送信元でのパルス列信号の立
ち下がり部分に対応して、受信パルス列信号が立ち下が
ることから、第2コンパレータ52Bと第2エッジ検出
回路62Bとにより、受信パルス列信号がしきい値信号
THを上側から下側に越えたタイミングとして、送信元
のパルス列信号の立ち下がりタイミングが正しく検出さ
れる。この結果、R−SF/F63のQ端子からは、受
信パルス列信号を正しく2値化した信号が出力されるこ
とになり、システムコントローラ7は正しく選択呼び出
しコードの読み取り及び解読を行うことができる。
【0048】送信元でパルス列信号の低域成分の変調が
されなかったり、低域成分と高域成分がアンバランスに
変調されたとき、受信パルス列信号は送信元のパルス列
信号と波形が変わるが、図5の例でも、受信パルス列信
号を正しく2値化した信号を出力させることができ、F
M通信機の送信系では、パルス列信号の低域成分の変調
を省略して回路構成を簡単にしたり、或いは、低域成分
と高域成分の両方を変調する場合には、変調特性のバラ
ンス調整を省略することができる。
【0049】また、上記した実施の形態では、選択コー
ドを表すNRZ符号のパルス列信号を送・受信する場合
を例に挙げたが、如何なる種類のパルス列信号を送・受
信する場合にも適用することができる。また、図1、図
5の2値化回路は、ハードウェアで実現するようにした
が、マイクロコンピュータによるソフト的な処理で実現
するようにしても良い。また、パルス列信号をFM変復
調する代わりに、AM変復調、PM変復調、PWM変復
調など、他の方式で変復調するようにしても良い。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、送信元でパルス列信号
の低域成分の変調がされなかったり、低域成分と高域成
分がアンバランスに変調されたとき、受信パルス列信号
は送信元のパルス列信号と波形が変わるが、送信元のパ
ルス列信号の立ち上がり部分に対応して受信パルス列信
号が立ち上がるので、第1しきい値信号を下側から上側
に越えたタイミングとして送信元のパルス列信号の立ち
上がりタイミングを正しく検出でき、反対に、送信元の
パルス列信号の立ち下がり部分に対応して受信パルス列
信号が立ち下がるので、第2しきい値信号を上側から下
側に越えたタイミングとして送信元のパルス列信号の立
ち下がりタイミングを正しく検出できる。よって、2値
化信号出力手段から受信パルス列信号を正しく2値化し
た信号を出力させることができる。この結果、送信元で
は、パルス列信号の低域成分の変調を省略して回路構成
を簡単にしたり、或いは、低域成分と高域成分の両方を
変調する場合には、変調特性のバランス調整を省略する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係るFM通信機の
受信系のブロック図である。
【図2】図1中の2値化回路の動作を示す説明図であ
る。
【図3】図1中の2値化回路の動作を示す説明図であ
る。
【図4】図1中の2値化回路の動作を示す説明図であ
る。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る2値化回路のブ
ロック図である。
【図6】従来のFM通信機の送信系のブロック図であ
る。
【図7】パルス列信号を示す波形図である。
【図8】VCOの変調特性を示す線図である。
【図9】VCXOの変調特性を示す線図である。
【図10】従来のFM通信機の受信系のブロック図であ
る。
【図11】図10中の2値化回路の動作を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
2 マイク 5 PTT.SW 6 キー操作パネル 7 システムコン
トローラ 8 サミングアンプ 10 PLL回路 11 VCXO 12 VCO 13 PLL−IC 9、14、41
LPF 15 送信回路 18 アンテナ 20 レベル調整回路 30 受信回路 40 FM検波回路 42 BPF 43 パワーアンプ 44 アナログス
イッチ 45 スピーカ 50A 2値化回
路 60 しきい値信号発生回路 61A、64B
加算器 61B、64A 減算器 52A 第1コン
パレータ 52B 第2コンパレータ 62A 第1エッ
ジ検出回路 62B 第2エッジ検出回路 63 R−Sフリ
ップフロップ 510 積分回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス列信号を所定の方式で変調した送
    信信号を受信・復調した受信パルス列信号を所定のしき
    い値信号と比較し2値化する受信パルス列信号の2値化
    装置において、 受信パルス列信号を積分する積分手段と、 積分手段の出力する積分信号の平均レベルを所定の一定
    量だけ上側に変えて、受信パルス列信号の立ち上がり部
    分と交差する第1しきい値信号を発生するとともに、積
    分手段の出力する積分信号の平均レベルを所定の一定量
    だけ下側に変えて受信パルス列信号の立ち下がり部分と
    交差する第2しきい値信号を発生するしきい値信号発生
    手段と、 受信パルス列信号を第1しきい値信号と比較し、受信パ
    ルス列信号が第1しきい値信号の下側から上側に越えた
    立ち上がりタイミングを検出する第1タイミング検出手
    段と、 受信パルス列信号を第2しきい値信号と比較し、受信パ
    ルス列信号が第2しきい値信号の上側から下側に越えた
    立ち下がりタイミングを検出する第2タイミング検出手
    段と、 第1タイミング検出手段で検出された立ち上がりタイミ
    ングでLレベルからHレベルに変化し、第2タイミング
    検出手段で検出された立ち下がりタイミングでHレベル
    からLレベルに変化する2値化信号を出力する2値化信
    号出力手段と、 を備えたことを特徴とする受信パルス列信号の2値化装
    置。
  2. 【請求項2】 パルス列信号を所定の方式で変調した送
    信信号を受信・復調した受信パルス列信号を所定のしき
    い値信号と比較し2値化する受信パルス列信号の2値化
    装置において、 受信パルス列信号を積分してしきい値信号を発生する積
    分手段と、 受信パルス列信号の平均レベルを所定の一定量だけ下側
    に変える第1レベル変更手段と、 受信パルス列信号の平均レベルを所定の一定量だけ上側
    に変える第2レベル変更手段と、 第1レベル変更手段から出力された受信パルス列信号を
    しきい値信号と比較し、受信パルス列信号がしきい値信
    号の下側から上側に越えた立ち上がりタイミングを検出
    する第1タイミング検出手段と、 第2レベル変更手段から出力された受信パルス列信号を
    しきい値信号と比較し、受信パルス列信号がしきい値信
    号の上側から下側に越えた立ち下がりタイミングを検出
    する第2タイミング検出手段と、 第1タイミング検出手段で検出された立ち上がりタイミ
    ングでLレベルからHレベルに変化し、第1タイミング
    検出手段で検出された立ち下がりタイミングでHレベル
    からLレベルに変化する2値化信号を出力する2値化信
    号出力手段と、 を備えたことを特徴とする受信パルス列信号の2値化装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007006268A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Kenwood Corp 受信パルス列信号2値化装置、受信パルス列信号2値化方法、無線受信機、プログラム及び記録媒体
CN101931473A (zh) * 2009-06-26 2010-12-29 日立乐金资料储存股份有限公司 信息检测装置及方法
JP2011226978A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Toyota Central R&D Labs Inc 送受信信号相関検出装置及び距離測定装置

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