JP2008535295A - クロック制御されるシステムの高周波放射を減衰する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明による方法は、以下のステップを有する:クロック制御される装置の高周波放射の出力が予め定めた周波数帯域において上回るべきではない時間平均化最大値を決定し;発振器の発振周波数を、予め定めた周波数帯域における平均出力が前記最大値を下回っているように周波数を偏移させて変調し;受信無線機の帯域幅を決定し;発振周波数(fr)を、予め定めた周波数帯域の無線受信機の前記帯域幅より大きい変調周波数(fM)により変調する。
Description
従来技術
本発明は、クロック制御されるシステムの高周波放射を減衰する方法および装置に関する。
本発明は、クロック制御されるシステムの高周波放射を減衰する方法および装置に関する。
クロック制御されるシステムは、クロック制御されるシステムにおけるスイッチング過程に対する1次クロックをクロック信号の伝送により予め定める発振装置を有している。クロック制御されるシステム内のスイッチング過程により、1次クロックおよび例えばシステムの内部の乗数により導出されるクロックの周波数領域におけるノイズ等障害信号または高周波放射が引き起こされる。今日典型的に使用される1次クロックおよび導出されるクロックは典型的には10MHz乃至1GHzを超える領域にある。部分的に煩雑なフィルタ装置を使用しても、信号線路、給電線路および空中を介する障害信号または高周波放射を完全に抑圧することはできない。説明を簡単にするために以下の説明では高周波放射に、線路に関連して発生する傷害信号も含まれている。
高周波放射はその他の回路において障害を起こす原因になり、こうしてこれら回路の誤特性を引き起こすことになりかねない。この場合殊に、高周波放射が、その他の回路が使用している周波数領域において高い出力を有しているとき問題が発生する。このために不都合な干渉効果が生じる可能性がある。それ故に障害放射が上回ることが許されない、放射出力の最大上限値が厳守されるべきである。
特別敏感な領域は、無線伝送のために使用される周波数、とりわけラジオ受信のために使用される周波数である。ここでは、障害信号が原因でラジオ受信の期間に所望しない笛のような音(パイプトーン)が生じることがある。
発明の利点
本発明は、クロック制御されるシステムの高周波放射の出力をある周波数領域において低減する、請求項1の特徴部分を有する方法および請求項6の特徴部分を有する装置を提供することである。
本発明は、クロック制御されるシステムの高周波放射の出力をある周波数領域において低減する、請求項1の特徴部分を有する方法および請求項6の特徴部分を有する装置を提供することである。
本発明による方法は、以下のステップを有する:クロック制御される装置の高周波放射の出力が予め定めた周波数帯域において上回るべきではない時間平均最大値を決定し;励振発振器の発振周波数を、予め定めた周波数帯域における平均出力が前記最大値を下回っているように周波数を偏移させて変調し;受信無線機の帯域幅を決定し;発振周波数を、予め定めた周波数帯域の無線受信機の帯域幅より大きい周波数偏移ないし周波数ストローク(変調周波数/変調ストローク)により変調する。帯域幅はメモリ装置に予め記憶しておくことができるか、または個別の回路装置および回路ユニットから伝送されるようにしてもよい。
基礎としている思想は、高周波放射の出力が予め定めた、障害を受けている周波数領域において比較的大きな周波数領域にわたって分配されることである。これにより、感度の高い周波数領域内の実効、すなわち時間的に平均化された出力は低減される。この上に述べた意味は減衰という概念である。このことは、別の回路装置が所定の周波数領域においてだけ障害を受けかつ障害信号が臨界持続時間より長く最小出力で以て持続的に加わっているとき初めて障害が発生するとき、殊に有利である。短時間の障害はフィルタおよびバッファ装置により効果的に捕捉することができるので、クロック制御されるシステムによる別の回路装置の障害は本発明の方法により効果的に阻止される。ラジオ受信においてはとりわけ、リスナーは短時間発生する障害を知覚しない。
その発振周波数が制御信号によって調整設定されるようになっている励振発振器によりクロック制御されるシステムのための本発明の装置は、変調発振器を有し、該変調発振器は励振発振器に接続されておりかつ該励振発振器の発振周波数の変調のための周期的な制御信号を出力して、高周波放射の平均出力が予め定めた周波数帯域において最大値を下回っているようにセットアップされている。
従属請求項には、請求項1記載の方法および請求項5記載の装置に関する有利な発展形態および改良形態が示されている。
本発明の発展形態によれば、変調周波数は400kHzより上に調整設定される。この周波数は十分に高いので、大抵のUKW受信機は障害を受けない。
本発明の発展形態によれば、更なるステップが設定されている:高周波放射の出力に相応する信号を検出し;該検出された信号に応答して、該信号が前記最大値に相応する最大信号以下にとどまるように周波数ストロークを制御する。
本発明の発展形態によれば、更なるステップが設定されている:高周波放射の出力に相応する信号を検出し;該検出された信号に対する最大値の比に基づいて周波数ストロークを決定する。
本発明の発展形態によれば、制御信号を増幅するための増幅装置が励振発振器と変調発振器との間の設けられており、ここで増幅装置は制御信号に比例している周波数ストロークを調整設定するために、調整設定可能な増幅度を有している。
図面の各図には本発明の実施例並びに有利な実施形態が示されており、次にこれらについて詳しく説明する。
図面
各図において:
図1は本発明の実施例をブロック線図にて示し、
図2はステレオ受信機に対する使用の周波数領域を略示し、
図3はラジオ受信機の使用周波数領域を略示し、
図4はラジオ受信機をブロック線図で示し、
図5は本発明の問題点を説明するための概略を示し、および
図6は本発明の実施例を説明するための周波数領域を略示している。
各図において:
図1は本発明の実施例をブロック線図にて示し、
図2はステレオ受信機に対する使用の周波数領域を略示し、
図3はラジオ受信機の使用周波数領域を略示し、
図4はラジオ受信機をブロック線図で示し、
図5は本発明の問題点を説明するための概略を示し、および
図6は本発明の実施例を説明するための周波数領域を略示している。
実施例の説明
各図において、断っていない限り、同一の参照符号は同一の構成要素または機能的に等しい構成要素を表している。
各図において、断っていない限り、同一の参照符号は同一の構成要素または機能的に等しい構成要素を表している。
図1には本発明の実施例が示されている。クロック制御されるシステム21、例えばマイクロプロセッサまたはクロック制御される電圧変換器は、発振周波数frを有する1次クロックを予め定めるための励振発振器22に接続されている。発振器22は、この発振周波数frが制御信号30を用いて変えられるようにセットアップされている。この制御信号は変調発振器24によって用意される。制御信号30は周期的な信号であるが、正弦波状、三角波状またはその他この類のものであってよい。その場合周期的な制御信号30を加えることにより、発振周波数frは下側の遮断周波数と上側の遮断周波数との間の予め定めた周波数ストロークにより周期的に変調される。これにより高周波放射も変調され、ひいてはその出力は周波数ストロークに相応する周波数領域にわたって分配される。別の回路の公知の仕様および法的な条件に従って、個々の関連の周波数領域における最大許容高周波放射を決定することができる。これに基づいて周波数ストロークは、高周波放射の時間平均出力が関連周波数領域内で最大許容値を下回るように調整設定される。周波数ストロークの調整設定は調整可能な増幅装置23を用いて行うことができる。この装置は発振器22と変調発振器24との間に制御信号30を増幅するまたは減衰するために配置されている。
更にクロック制御されるシステム21の高周波放射を捕捉検出するアンテナ装置25を設けることが可能である。捕捉検出された高周波放射は制御装置26に供給される。制御装置はこれに基づいて、周波数ストロークを高めるために増幅装置23を制御する。このことは例えば負の帰還結合を用いて行うことができ、その際制御装置26は相応の内部信号増幅器を有しておりかつ増幅された信号を増幅装置23に出力する。この際発振周波数は非常に頻繁に変化するので、このためにクロック制御されるシステム21のスイッチング特性に障害が生じる可能性がある。それ故に別の実施形態によれば、適当なヒステリシスまたは別の形式の構想を持った制御装置26を使用するようになっている。別の実施形態においては周波数ストロークは関連周波数領域と、捕捉検出された高周波放射の、最大許容高周波放射に対する商との積に基づいて決定される。このために制御装置26は相応のデータ処理装置を有している。
この実施形態は、例えば車両において使用される場合のように、別の回路内の障害を回避するのに適している。しかしラジオ受信および殊に周波数変調搬送波信号のUKW受信(FM受信機)における、高周波放射に基づいた障害を抑圧しようというならば、以下に説明するように、更に別の様相を考慮しなければならない。
FM受信機は発振周波数fr(無線技術においては相応に搬送波周波数と呼ばれる)の変調を、変調周波数fMに相応しかつ周波数ストロークに相応する振幅を有する情報信号として捕捉検出する。ラジオリスナーは変調周波数fM(無線技術においては相応に情報周波数と称される)を有する正弦波状の制御信号30の場合、変調周波数fMに相応する高さのトーンのパイプ音を知覚する。それ故に変調周波数fMを、FM受信機により復調される領域の外に選択することが必要である。
図2にはこのために使用される周波数領域が、UKW送信機の典型的なステレオ信号伝送に対する搬送波周波数frを中心に図示されている。3つの帯域において1つのモノラル信号および2つのステレオ信号が伝送され、更に54.6kHzと59.4kHzとの間の帯域においてラジオ送信機および/または音楽タイトルを識別するためのデータ信号が伝送される。このことから、変調周波数fMは、FM受信機により可聴のラジオ信号に変換されることがないようにするためには少なくとも59.4kHzでなければならないことが分かる。
図3にはUKWシステムの個々の送信機ないし受信機の使用の周波数領域が略示されている。帯域幅Bは搬送波周波数frを中心に対称に配置されており、その際fiは情報周波数およびΔfは周波数ストロークを表している。情報周波数fiも周波数ストロークΔfも帯域幅内にある。
しかし驚くべきことに、60kHzより大きい変調周波数fMの場合にも、UKW信号の受信の際に障害信号が認められる。その原因は、従来のFM受信機の構成にあり、その第1の受信段が図4に略示されている。信号はアンテナ1によって受信され、次の順序において増幅器2を介して制御可能なバンドパスフィルタ3、調整設定可能な高周波増幅器17、第2の調整設定可能なバンドパスフィルタ4および混合器5に供給される。混合器5に付加的に、高周波発生器12によって生成される搬送波周波数が供給される。高周波発生器12は典型的には、容量ダイオードのような調整設定可能な周波数エレメントを有している。これは制御信号15によって調整設定される。混合器5によって混合される信号は中間回路フィルタ6に送出される。中間回路フィルタ6はラジオ受信機の帯域幅に相応する信号だけを通過させる。フィルタリングされた信号は別の増幅器7に供給される。増幅器7は制御装置8と交信しかつ制御信号を用いて高周波増幅器17の制御範囲を整合する。中間周波信号は第2の中間回路フィルタ9に伝送される。復調された信号に基づいて、制御装置/復調器10は、復調された搬送波信号が0Hzになく、すなわち高周波発振器の周波数を変調する搬送波信号が中間周波数を生じるとき、高周波発振器12の周波数を制御信号を用いて追従調整する。
大きな周波数ストロークを有する周波数変調信号が受信されると、制御可能なバンドパスフィルタ3,4は周波数変調を振幅変調に変換する。原因は、周波数ストローク内の個々の周波数がフィルタ3,4により、その他の周波数より強く減衰される点にある。FM受信の情報信号は僅かな周波数ストロークしか有しておらず、このために無視できる程度の振幅変調が行われるので、従来のFM受信機において、上述の振幅変調による混合器5における非線形の効果を回避するために、予防措置が講ぜられない。非線形の効果の結果としてとりわけ混合器5により混合された搬送波信号の寄生の周波数変調が生じる。そこで振幅変調された障害信号がパス4を介して混合器に影響を及ぼす。受信機の形態に応じて、パス4に、振幅変調されたかまたは復調された障害信号が存在している可能性がある。これにより受信に障害が生じ、この障害は不快なパイプノイズの形で顕著になる可能性がある。図5に、fsの周波数を有する高周波放射が非線形の効果により60kHzより低い比較的に低い風波数fs’を有する障害を生じることがあることが示唆されている。
更に、フィルタにおいて振幅変調された障害は容量ダイオードを用いて周波数変調信号と混合される可能性がある。その場合この新しい周波数変調信号がラジオにパイプトーンを招来する。
本発明の実施例は、中間回路フィルタ6,9が中間周波数フィルタの帯域幅外にある信号を除去することを利用している。比較的大きな変調周波数fMを有する信号は隣接する伝送周波数を有する送信機の信号と見なされかつそれ相応に中間回路フィルタ6,9によって抑圧される。それ故に発振信号は、ラジオ受信機の帯域幅Bより大きい変調周波数fMによって変調される。それから、寄生の周波数変調は中間回路フィルタ6,9を通過せず、従って制御装置10および高周波発振器12に影響を及ぼさない。典型的には相応の障害防止周波数は400kHzより上方にある。図6には、変調周波数fMを帯域幅より大きく選択すべきことが示唆されている。
Claims (6)
- 励振発振器を備えたクロック制御されるシステムの高周波放射を減衰するための方法において、以下のステップを有する:
クロック制御されるシステム(21)の高周波放射の出力が予め定めた周波数帯域において上回るべきではない時間平均最大値を決定し;
励振発振器(22)の発振周波数(fr)を、予め定めた周波数帯域における平均出力が前記最大値を下回っているように周波数を偏移させて変調し;
予め定めた周波数帯域の受信無線機の帯域幅(B)を決定し;
発振周波数(fr)を、無線受信機の前記帯域幅より大きい変調周波数(fM)により変調する
方法。 - 変調周波数(fM)を400kHzより大きい周波数に調整設定して、UKW受信が妨害されないようにする
請求項1記載の方法。 - 更なるステップが設定されている:
高周波放射の出力に相応する信号を検出し;
前記検出された信号に応答して、該信号が前記最大値に相応する最大信号以下にとどまるように周波数ストロークを制御する
請求項1または2記載の方法。 - 更なるステップが設定されている:
高周波放射の出力に相応する信号を検出し;
前記検出された信号に対する前記最大値の比に基づいて周波数ストロークを決定する
請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。 - 励振発振器を備えたクロック制御されるシステムの高周波放射を減衰するための装置であって、
励振発振器(22)は、その発振周波数(fr)が制御信号(30)によって調整設定されるようになっており;かつ
変調発振器(24)を備え、該変調発振器は、励振発振器(22)に接続されておりかつ該励振発振器(22)の発振周波数(fr)の変調のための周期的な制御信号(30)を出力して、高周波放射の平均出力が予め定めた周波数帯域において最大値より下方にあるようにセットアップされている
装置。 - 制御信号(30)を増幅するための増幅装置(23)が励振発振器(22)と変調発振器(24)との間の設けられており、ここで増幅装置(23)は周波数ストロークを調整設定するために、調整設定可能な増幅度を有している
請求項5記載の装置。
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