JP2004241998A - 車両用電源重畳多重通信装置及び車両用電源重畳多重通信方法 - Google Patents
車両用電源重畳多重通信装置及び車両用電源重畳多重通信方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】負荷駆動時に発生するノイズによる通信エラーを回避し、通信応答性を向上することを課題とする。
【解決手段】指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、マスタ側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作の送受信周期を、演算部2が設定するように構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、マスタ側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作の送受信周期を、演算部2が設定するように構成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両で使用する各種信号を電源線に重畳して通信する車両用電源重畳多重通信装置及び車両用電源重畳多重通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の高性能化が進み、1台の車両に多数の電子制御ユニット(ECU、Electronic Control Unit )が車載されている。このECUは、エンジンやトランスミッションの制御の他、パワーウィンドー、ランプ、ドアミラー等を制御するものである。それぞれのECUは関連して機能するため、それぞれのECUは、ECU間に設けられた専用の信号線や、各ECUに共通なバスを介して接続され、信号線やバスの通信線を介して信号の入出力が行われている。
【0003】
最近では、1台に搭載されるECUの数が増えたり、制御の複雑化による信号数の増加等により、ECU間を接続する通信線の本数も増加傾向にあり、通信線を含むワイヤハーネスの大型化や価格の上昇を招いていた。
【0004】
これを解消するために、ECU間を入出力する信号を、ECUに電源を供給する電源線に重畳させて、ECU間の通信を行うようにした技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。この技術により通信線の本数を削減して、上記不具合を解消している。
【0005】
また、車両に電源を供給する電源線に通信信号を重畳する車両用電源重畳多重通信において、搬送波が例えば数100Hz〜数kHz帯の低周波数である場合には、電源に接続された電子機器に実装されたバイパスコンデンサにより通信信号が著しく減衰してしまう。このため、数MHz(例えば2.5MHz)の高周波で通信信号をASK(振幅シフトキーイング)変調することで、バイパスコンデンサによる通信信号の減衰が抑制され、電源重畳多重通信を安定して行うことが可能となる。また、ASK変調は、他の変調方式に比べて、簡易な構成で安価に実現することができる。
【0006】
図8は従来の車両用電源多重通信装置(以下、PLCと記す)107を含むECU100の概略構成を示す図である。図8において、電圧変動を抑制するバイパスコンデンサ103が接続された電源線101からノイズ除去用のインピーダンス素子102を介して供給される車両用の電源電圧、例えば12Vの電源電圧はレギュレータで構成された電源回路部104で、車両内部の電子機器の動作電源電圧、例えば5Vに変換され、車両内部の電子機器に供給される。リレー等のスイッチング素子で構成された負荷制御部105は、負荷制御信号に基づいてスイッチング制御され、電源線101を介して与えられる負荷駆動電流を制御している。例えばパワーウィンドーやドアミラー等の駆動モータ、ランプ等の負荷106は、電源線101から負荷制御部105を介して与えられる駆動電流により駆動される。電源線101には、電源線101に信号を重畳してECU間の通信を行う車両用電源重畳多重通信装置(以下、PLCと記す)107が接続されている。
【0007】
PLC107は、ECU100が通信信号を受信する場合には、電源線101に重畳されて変調された通信信号がバンドパスフィルタ108ならびに電圧変動追従部109を介してコンパレータ部110に与えられ、通信信号は電圧変動追従部109で生成された比較基準レベルと比較されて増幅される。増幅された通信信号は、検波部111で検波されて受信データが得られる。得られた受信データは、波形整形部112に与えられて波形整形されることで短パルス性のノイズが取り除かれる。ノイズが取り除かれた受信データは演算部113に与えられ、各種処理が施され、処理の一つとして負荷制御信号が生成され負荷制御部105に与えられる。
【0008】
一方、PLC107が通信信号を送信する場合には、演算部113で生成された送信データが変調部115に与えられ、変調部115に与えられた送信データは搬送波発振部114で発振された搬送波とともに数MHz帯の高周波信号にASK変調される。ASK変調された送信データは、出力部116を介して電源線101に与えられ、電源線101の直流電力に重畳されて送信される。
【0009】
このような複数のECU100それぞれにに含まれる、マスター側のPLCと、スレーブ側のPLC(それぞれの負荷106に対応したPLC)との間では、LIN準拠のプロトコルに基づいて一定のサイクルでマスター側のPLCとスレーブ側のPLCとの間でポーリング動作を行うことにより、マスター側のPLCとスレーブ側のPLC間で双方向通信が行われる。
【0010】
具体的には、図9における概略の通信タイミングチャートに示すようにして、ポーリング動作が行われていた。すなわち、図10のフローチャートに示すように、負荷非動作時には、まずマスター(ID0(識別子))からすべてのスレーブ(ID1〜IDn(識別子))に対して、負荷の駆動を指令制御する指令信号が送信される(ステップS1000)。その後、マスター(ID0)からスレーブ(ID1)に送信許可信号が送信され(ステップS1001)、スレーブ(ID1)は送信許可信号を受けて応答信号を送信する(ステップS1002)。このようなポーリング動作がすべてのスレーブ(ID1〜IDn)に対して行われて繰り返される(ステップS1003〜S1006)。
【0011】
一方、負荷の動作が開始される場合に、負荷の動作を指令するスイッチがオンされると(ステップS1007)、上述したステップS1000〜ステップS1006のポーリング動作が行われると同時に、マスターが送信した指令信号が、動作が指令された負荷に対応したスレーブで受信されると(ステップS1008)、受信された指令信号に基づいて負荷の動作が開始され(ステップS1009)、スイッチがオフされると負荷の動作が停止される(ステップS1010)。
【0012】
このような一連の通信動作における、マスター(ID0)の送信許可信号、スレーブ(ID1〜IDn)の応答信号、ならびに負荷動作のタイミングを、図11(a)及び同図(b)のタイミングチャートに示す。
【0013】
【特許文献1】
特開平10−174282号公報(図8)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、電源線に通信データを重畳して、マスター側のPLCとスレーブ側のPLCとの間で双方向通信を行う場合に、モータやライト等の負荷が動作中に発生するノイズが、電源線を介してPLCに入力されていた。特に、負荷の動作開始時には、搬送周波数に近い数MHz帯の周波数のノイズが発生するため、フィルタ等の帯域制限回路で発生したノイズを除去することは極めて困難であった。
【0015】
このようなノイズが発生して電源線に侵入した場合に、例えば図11(b)に示すように、負荷の動作が開始されるタイミングと、例えばマスター(ID0)からスレーブ(ID1)に送信許可信号を送信しているタイミングが重なってしまうおそれがあった。このような場合には、図11(b)に示すように、ノイズの影響でマスター(ID0)が送信した送信許可信号にデータの欠落が発生するおそれがあった。送信許可信号のデータに欠落が発生すると、スレーブ(ID1)は、マスター(ID0)から送信された送信許可信号を正確に受信できず、スレーブ(ID1)は応答信号を送信することができなかった。
【0016】
このように、負荷の動作が開始される時には、発生するノイズにより通信エラーが発生し、マスターとスレーブとの間で正常な双方向通信ができなくなり、通信応答性が低下するといった不具合を招いていた。
【0017】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、負荷駆動時に発生するノイズによる通信エラーを回避し、通信応答性を向上した車両用電源重畳多重通信装置及び車両用電源重畳多重通信方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、課題を解決する第1の手段は、車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信装置において、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、マスタ側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作の送受信周期を設定する演算部を有することを特徴とする。
【0019】
第2の手段は、車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信装置において、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間の周期のみを延長する演算部を有することを特徴とする。
【0020】
第3の手段は、車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信方法において、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、マスタ側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作の送受信周期を設定することを特徴とする。
【0021】
第4の手段は、車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信方法において、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間の周期のみを延長することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いてこの発明の実施形態を説明する。
【0023】
図1はこの発明の第1の実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置の主要部となるマスター側のPLCの演算部の構成を示す図であり、図2はスレーブ側のPLCの演算部の構成を示す図である。なお、この第1の実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置の基本構成は、図8に示す構成と同様である。
【0024】
図1において、マスター(ID0)側のPLCの演算部1は、指令信号生成部10、ID1〜IDn送信許可信号生成部11−1〜11−n、切替部12、ポーリング周期設定部13、スレーブ負荷駆動時間設定部14、データ判定部15、データ出力部16を備えて構成されている。
【0025】
指令信号生成部10は、各種モータやライト等の負荷の駆動を指示するスイッチの入力を受けて、マスター(ID0)が管理制御するすべてのスレーブ(ID1〜IDn)に対して、各スレーブ(ID1〜IDn)に対応した負荷の駆動を指令する指令信号を生成する。生成された指令信号は切替部12に与えられる。
【0026】
ID1〜IDn送信許可信号生成部11−1〜11−nは、対応する各スレーブID1〜IDnに送信される送信許可信号を生成する。生成された送信許可信号は、切替部12に与えられる。
【0027】
切替部12は、指令信号生成部10で生成された指令信号、ならびにID1〜IDn送信許可信号生成部11−1〜11−nで生成された送信許可信号を受けて、これらの信号を送信周期に基づいて選択制御し、選択した信号を送信データとして演算部1から出力する。
【0028】
ポーリング周期設定部13は、図4に示すように、マスター(ID0)とスレーブ(ID1〜IDn)との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作における通信データの送受信周期を、負荷の駆動時間の内、最も長い駆動時間を考慮して設定する。
【0029】
ここで、送受信周期とは、例えば図4において、マスター(ID0)からスレーブ(ID1〜IDn)に指令信号を送信する動作を行う期間、ならびにマスター(ID0)が送信許可信号を送信し、それに対応してスレーブ(ID1〜IDn)が応答信号を送信する動作を行う期間とする。図4においては、この送受信期間を例えばa(ms)としている。また、負荷の駆動時間とは、指令信号が負荷に対応したスレーブに入力された後、実際に負荷が駆動されるまでの時間とする。
【0030】
ポーリング周期設定部13は、予め設定された基準となる送受信周期に対して、少なくとも上記負荷の駆動時間だけ長くした送受信周期を設定する。すなわち、ポーリング周期設定部13は、マスター(ID0)が負荷の駆動を指令する指令信号を送信し、送信された指令信号が対応するスレーブで受信された後、この指令信号に基づいて負荷の駆動が開始されるまでの時間を、少なくとも送受信周期として設定する。設定された送受信周期は、切替部12に与えられ、この送受信周期に基づいて切替部12の切替制御が行われる。
【0031】
スレーブ負荷駆動時間設定部14は、マスター(ID0)が管理制御するすべてのスレーブ(ID1〜IDn)に対応した負荷の駆動時間の内、最も長い駆動時間を、負荷の駆動時間として設定する。設定された駆動時間はポーリング周期設定部13に与えられる。
【0032】
データ判定部15は、受信データを受けて、受信データに基づいてデータの送受信状態を判定する。判定結果は、データ出力部16に与えられる。データ出力部16は、データ判定部15の判定結果に基づいて、データを出力制御する。
【0033】
図2において、スレーブ(ID1〜IDn)側のPLCの演算部2は、データ判定部20、負荷駆動判定部21、ID信号判定部22、送信信号生成部23を備えて構成されている。
【0034】
受信データはデータ判定部20に入力され、受信データの内容が判定され、受信データが負荷の駆動を指令する指令信号である場合には、指令信号が負荷駆動判定部21に与えられて負荷の駆動が判定され、負荷制御信号が負荷駆動判定部21から出力される。一方、受信データが送信許可信号である場合には、送信許可信号がID信号判定部22に与えられ、受信した送信許可信号が受信したスレーブのID(識別子)に対応した信号か否かが判定され、自己のスレーブに対応する送信許可信号である場合には、負荷の駆動状態を示す応答信号が送信データとして送信信号生成部23から送信される。
【0035】
このように構成された演算部1を備えたマスター(ID0)と、演算部2を備えたスレーブ(ID1〜IDn)との間で行われる双方向通信の動作を、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
【0036】
図3において、負荷の非動作時には、まずマスター(ID0)の指令信号生成部10で指令信号が生成され、生成された指令信号は切替部12を介してすべてのスレーブ(ID1〜IDn)に対して送信される(ステップS300)。その後、ID1送信許可信号生成部11−1でスレーブ(ID1)に対応した送信許可信号が生成され、生成された送信許可信号が切替部12を介してマスター(ID0)からスレーブ(ID1)に送信され(ステップS301)、スレーブ(ID1)は送信許可信号を受けて応答信号を送信する(ステップS302)。このようなポーリング動作が、ポーリング周期設定部13で設定された送受信周期に基づいて切替部12が切替制御され、すべてのスレーブ(ID1〜IDn)に対して行われる(ステップS302〜S306)。
【0037】
一方、負荷の動作が開始される場合に、負荷の動作を指令するスイッチがオンされると(ステップS307)、上述したステップS300〜ステップS306のポーリング動作が行われると同時に、マスターが送信した指令信号が、動作が指令された負荷に対応したスレーブで受信されると(ステップS308)、受信された指令信号に基づいて負荷の動作が開始され(ステップS309)、スイッチがオフされると負荷の動作が停止される(ステップS310)。
【0038】
このような一連の通信動作における、マスター(ID0)の送信許可信号、スレーブ(ID1〜IDn)の応答信号、ならびに負荷動作のタイミングを、図4(a)及び同図(b)のタイミングチャートに示す。
【0039】
図4(a)において、負荷が動作しない場合には、負荷からノイズが発生しないため、正常に双方向通信が行われる。一方、負荷が動作する場合には、図4(b)に示すように、駆動時間が最も長い負荷が、対応するスレーブで指令信号が受信されてから駆動されるまでの時間が、送受信周期内に収まるように、ポーリング周期設定部13において、送受信周期が図11(b)に示す従来のb(ms)から図4に示すようにa(>b)(ms)に延長される。
【0040】
これにより、負荷が駆動された時にノイズが発生しても、このノイズは、通信データが送受信されていない期間に発生することになる。すなわち、図4(b)に示すように、マスター(ID0)がすべてのスレーブ(ID1〜IDn)に指令信号を送信し、送信終了後マスター(ID0)がスレーブ(ID1)に送信許可信号を送信する、次の送受信周期までの間に負荷の動作が開始されてノイズが発生することになる。この結果、ノイズの発生と通信データを時間的に分離することができる。
【0041】
したがって、図11(b)に示すように、負荷の動作が開始された時に発生したノイズが、マスター(ID0)からスレーブ(ID1)に送信された送信許可信号に影響を与えることは回避される。これにより、負荷動作開始時に通信エラーが生じることはなくなり、通信応答性を向上させることができる。
【0042】
図5はこの発明の第2の実施形態に係る演算部3の構成を示す図である。なお、図5において、図1と同符号のものは同一機能を有するものであり、その説明は省略する。また、この第2の実施形態におけるスレーブ(ID1〜IDn)の演算部は、図2に示す構成と同様である。
【0043】
図5において、この第2の実施形態の演算部3は、指令信号生成部10、ID1〜IDn送信許可信号生成部11−1〜11−n、データ判定部15、データ出力部16、ならびにスイッチ入力検知部30、切替部31、32、33、待ち時間生成部34、ポーリング周期設定部35を備えて構成されている。
【0044】
スイッチ入力検知部30は、負荷の駆動を指示するスイッチがオンされたか否かを検知する。負荷のスイッチがオンされたことが検知されると、検知信号が切替部31、32、33に与えられる。
【0045】
切替部31は、指令信号生成部10で生成された指令信号、ならびにID1〜IDn送信許可信号生成部11−1〜11−nで生成された送信許可信号を受けて、これらの信号を送受信周期に基づいて選択制御し、選択した信号を送信データとして演算部3から出力する。
【0046】
待ち時間生成部34は、図7(b)に示すように、マスター(ID0)からスレーブ(ID1〜IDn)に指令信号が送信される送受信期間と、マスター(ID0)からスレーブ(ID1)に送信許可信号を送信し、スレーブ(ID1)から応答信号が送信される送受信期間との間に設定される待ち時間だけ、入力される信号を遅延する。すなわち、図7(b)に示すように、駆動時間が最も長い負荷に対応したスレーブが指令信号を受信してから負荷が駆動されるまでの時間が、指令信号を送信する送受信周期内に収まるように、ポーリング周期設定部13で設定された送受信周期を、例えばa(ms)から(a+τ)に延長する。遅延された信号は、切替部32を介して切替部31に与えられる。
【0047】
ポーリング周期設定部35は、マスター(ID0)とスレーブ(ID1〜IDn)との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作における通信データの送受信周期を設定する。
【0048】
このような構成において、負荷の非動作時は、スイッチ入力検知部30でスイッチのオンは検知されず、切替部32、33を介してポーリング周期設定部35と切替部31とが接続され、ポーリング周期設定部35で予め設定された送受信周期、例えばa(ms)に基づいて切替部31が切替制御される。これにより、図6のフローチャーならびに図7(a)のタイミングチャートに示すように、先に説明した第1の実施形態と同様に動作する。
【0049】
一方、負荷の動作を指示するスイッチがオンされて、負荷の動作が開始されたことがスイッチ入力検知部30で検知されると、指令信号生成部10で生成された指令信号が切替部31を介して送信される。その後、スイッチ入力検知部30により切替部32、33が切り替えられ、ポーリング周期設定部35と待ち時間生成部34とが接続され、待ち時間生成部34と切替部31が接続される。
【0050】
これにより、図6のフローチャートに示すように、負荷の動作が開始された時に、指令信号を送信する送受信周期と、スレーブ(ID1)に送信許可信号を送信する送受信期間との間に、スレーブ(ID1)への送信許可信号の送信を待たせる待ち処理が行われる(ステップS600)。この待ち処理では、図7(b)に示すように、指令信号を送信する送受信期間が、ポーリング周期設定部35で設定されたa(ms)の送受信周期が待ち時間(τ)だけ延長され、延長された送受信周期(a+τ)で、切替部31が切替制御される。
【0051】
スレーブ(ID1)が送信許可信号を受信し、これに対応して応答信号を送信する送受信周期では、切替部32、33は、スイッチ入力検知部30によりポーリング周期設定部35と切替部31とが接続されるように切り替えられる。これにより、スレーブ(ID1)が送信許可信号を受信し、これに対応して応答信号を送信する送受信周期から以降の送受信周期では、図7(b)に示すように、ポーリング周期設定部35で設定された送受信周期のa(ms)で双方向通信が行われる。
【0052】
このように、この第2の実施形態では、すべての送受信周期を延長するのではなく、負荷の動作が開始されることにより発生するノイズが、指令信号を送信する送受信周期内に収まるように、指令信号が送信される送受信周期のみ延長するようにしたので、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、指令信号を送信する送受信周期以外の送受信周期では、送受信周期の延長は行われないため、最適な周期で双方向通信を行うことが可能となり、第1の実施形態に比べて、通信応答性がほとんど損なわれないといった利点がある。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1又は3記載の発明によれば、指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるようにしたので、負荷駆動時におけるノイズの発生と通信データを時間的に分離することができる。この結果、負荷動作開始時に通信エラーが生じることはなくなり、通信応答性を向上させることができる。
【0054】
請求項2又は4記載の発明によれば、指令信号が送信される送受信周期のみ延長するようにしたので、負荷駆動時におけるのノイズの発生と通信データを時間的に分離することができる。この結果、負荷動作開始時に通信エラーが生じることはなくなり、通信応答性を向上させることができる。
【0055】
さらに、指令信号を送信する送受信周期以外の送受信周期では、送受信周期の延長は行われないため、最適な周期で双方向通信を行うことが可能となり、通信応答性がほとんど損なわれないといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置におけるマスター側のPLCの演算部の構成を示す図である。
【図2】この発明の第1の実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置におけるスレーブ側のPLCの演算部の構成を示す図である。
【図3】この発明の第1の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図4】この発明の第1の実施形態の動作における通信タイミングを示す図である。
【図5】この発明の第2の実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置におけるマスター側のPLCの演算部の構成を示す図である。
【図6】この発明の第2の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明の第2の実施形態の動作における通信タイミングを示す図である。
【図8】従来の車両用電源重畳多重通信装置の構成を示す図である。
【図9】従来の車両用電源重畳多重通信装置における通信タイミングの概略を示す図である。
【図10】従来の車両用電源重畳多重通信装置における動作を示すフローチャートである。
【図11】従来の車両用電源重畳多重通信装置における通信タイミングを示す図である。
【符号の説明】
1,2,3…演算部
10…指令信号生成部
11…送信許可信号生成部
12,31,32、33…切替部
13,35…ポーリング周期設定部
14…スレーブ負荷駆動時間設定部
15,20…データ判定部
16…データ出力部
21…負荷駆動判定部
22…ID信号判定部
23…送信信号生成部
30…スイッチ入力検知部
34…待ち時間生成部
101…電源線
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両で使用する各種信号を電源線に重畳して通信する車両用電源重畳多重通信装置及び車両用電源重畳多重通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の高性能化が進み、1台の車両に多数の電子制御ユニット(ECU、Electronic Control Unit )が車載されている。このECUは、エンジンやトランスミッションの制御の他、パワーウィンドー、ランプ、ドアミラー等を制御するものである。それぞれのECUは関連して機能するため、それぞれのECUは、ECU間に設けられた専用の信号線や、各ECUに共通なバスを介して接続され、信号線やバスの通信線を介して信号の入出力が行われている。
【0003】
最近では、1台に搭載されるECUの数が増えたり、制御の複雑化による信号数の増加等により、ECU間を接続する通信線の本数も増加傾向にあり、通信線を含むワイヤハーネスの大型化や価格の上昇を招いていた。
【0004】
これを解消するために、ECU間を入出力する信号を、ECUに電源を供給する電源線に重畳させて、ECU間の通信を行うようにした技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。この技術により通信線の本数を削減して、上記不具合を解消している。
【0005】
また、車両に電源を供給する電源線に通信信号を重畳する車両用電源重畳多重通信において、搬送波が例えば数100Hz〜数kHz帯の低周波数である場合には、電源に接続された電子機器に実装されたバイパスコンデンサにより通信信号が著しく減衰してしまう。このため、数MHz(例えば2.5MHz)の高周波で通信信号をASK(振幅シフトキーイング)変調することで、バイパスコンデンサによる通信信号の減衰が抑制され、電源重畳多重通信を安定して行うことが可能となる。また、ASK変調は、他の変調方式に比べて、簡易な構成で安価に実現することができる。
【0006】
図8は従来の車両用電源多重通信装置(以下、PLCと記す)107を含むECU100の概略構成を示す図である。図8において、電圧変動を抑制するバイパスコンデンサ103が接続された電源線101からノイズ除去用のインピーダンス素子102を介して供給される車両用の電源電圧、例えば12Vの電源電圧はレギュレータで構成された電源回路部104で、車両内部の電子機器の動作電源電圧、例えば5Vに変換され、車両内部の電子機器に供給される。リレー等のスイッチング素子で構成された負荷制御部105は、負荷制御信号に基づいてスイッチング制御され、電源線101を介して与えられる負荷駆動電流を制御している。例えばパワーウィンドーやドアミラー等の駆動モータ、ランプ等の負荷106は、電源線101から負荷制御部105を介して与えられる駆動電流により駆動される。電源線101には、電源線101に信号を重畳してECU間の通信を行う車両用電源重畳多重通信装置(以下、PLCと記す)107が接続されている。
【0007】
PLC107は、ECU100が通信信号を受信する場合には、電源線101に重畳されて変調された通信信号がバンドパスフィルタ108ならびに電圧変動追従部109を介してコンパレータ部110に与えられ、通信信号は電圧変動追従部109で生成された比較基準レベルと比較されて増幅される。増幅された通信信号は、検波部111で検波されて受信データが得られる。得られた受信データは、波形整形部112に与えられて波形整形されることで短パルス性のノイズが取り除かれる。ノイズが取り除かれた受信データは演算部113に与えられ、各種処理が施され、処理の一つとして負荷制御信号が生成され負荷制御部105に与えられる。
【0008】
一方、PLC107が通信信号を送信する場合には、演算部113で生成された送信データが変調部115に与えられ、変調部115に与えられた送信データは搬送波発振部114で発振された搬送波とともに数MHz帯の高周波信号にASK変調される。ASK変調された送信データは、出力部116を介して電源線101に与えられ、電源線101の直流電力に重畳されて送信される。
【0009】
このような複数のECU100それぞれにに含まれる、マスター側のPLCと、スレーブ側のPLC(それぞれの負荷106に対応したPLC)との間では、LIN準拠のプロトコルに基づいて一定のサイクルでマスター側のPLCとスレーブ側のPLCとの間でポーリング動作を行うことにより、マスター側のPLCとスレーブ側のPLC間で双方向通信が行われる。
【0010】
具体的には、図9における概略の通信タイミングチャートに示すようにして、ポーリング動作が行われていた。すなわち、図10のフローチャートに示すように、負荷非動作時には、まずマスター(ID0(識別子))からすべてのスレーブ(ID1〜IDn(識別子))に対して、負荷の駆動を指令制御する指令信号が送信される(ステップS1000)。その後、マスター(ID0)からスレーブ(ID1)に送信許可信号が送信され(ステップS1001)、スレーブ(ID1)は送信許可信号を受けて応答信号を送信する(ステップS1002)。このようなポーリング動作がすべてのスレーブ(ID1〜IDn)に対して行われて繰り返される(ステップS1003〜S1006)。
【0011】
一方、負荷の動作が開始される場合に、負荷の動作を指令するスイッチがオンされると(ステップS1007)、上述したステップS1000〜ステップS1006のポーリング動作が行われると同時に、マスターが送信した指令信号が、動作が指令された負荷に対応したスレーブで受信されると(ステップS1008)、受信された指令信号に基づいて負荷の動作が開始され(ステップS1009)、スイッチがオフされると負荷の動作が停止される(ステップS1010)。
【0012】
このような一連の通信動作における、マスター(ID0)の送信許可信号、スレーブ(ID1〜IDn)の応答信号、ならびに負荷動作のタイミングを、図11(a)及び同図(b)のタイミングチャートに示す。
【0013】
【特許文献1】
特開平10−174282号公報(図8)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、電源線に通信データを重畳して、マスター側のPLCとスレーブ側のPLCとの間で双方向通信を行う場合に、モータやライト等の負荷が動作中に発生するノイズが、電源線を介してPLCに入力されていた。特に、負荷の動作開始時には、搬送周波数に近い数MHz帯の周波数のノイズが発生するため、フィルタ等の帯域制限回路で発生したノイズを除去することは極めて困難であった。
【0015】
このようなノイズが発生して電源線に侵入した場合に、例えば図11(b)に示すように、負荷の動作が開始されるタイミングと、例えばマスター(ID0)からスレーブ(ID1)に送信許可信号を送信しているタイミングが重なってしまうおそれがあった。このような場合には、図11(b)に示すように、ノイズの影響でマスター(ID0)が送信した送信許可信号にデータの欠落が発生するおそれがあった。送信許可信号のデータに欠落が発生すると、スレーブ(ID1)は、マスター(ID0)から送信された送信許可信号を正確に受信できず、スレーブ(ID1)は応答信号を送信することができなかった。
【0016】
このように、負荷の動作が開始される時には、発生するノイズにより通信エラーが発生し、マスターとスレーブとの間で正常な双方向通信ができなくなり、通信応答性が低下するといった不具合を招いていた。
【0017】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、負荷駆動時に発生するノイズによる通信エラーを回避し、通信応答性を向上した車両用電源重畳多重通信装置及び車両用電源重畳多重通信方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、課題を解決する第1の手段は、車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信装置において、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、マスタ側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作の送受信周期を設定する演算部を有することを特徴とする。
【0019】
第2の手段は、車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信装置において、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間の周期のみを延長する演算部を有することを特徴とする。
【0020】
第3の手段は、車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信方法において、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、マスタ側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作の送受信周期を設定することを特徴とする。
【0021】
第4の手段は、車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信方法において、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間の周期のみを延長することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いてこの発明の実施形態を説明する。
【0023】
図1はこの発明の第1の実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置の主要部となるマスター側のPLCの演算部の構成を示す図であり、図2はスレーブ側のPLCの演算部の構成を示す図である。なお、この第1の実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置の基本構成は、図8に示す構成と同様である。
【0024】
図1において、マスター(ID0)側のPLCの演算部1は、指令信号生成部10、ID1〜IDn送信許可信号生成部11−1〜11−n、切替部12、ポーリング周期設定部13、スレーブ負荷駆動時間設定部14、データ判定部15、データ出力部16を備えて構成されている。
【0025】
指令信号生成部10は、各種モータやライト等の負荷の駆動を指示するスイッチの入力を受けて、マスター(ID0)が管理制御するすべてのスレーブ(ID1〜IDn)に対して、各スレーブ(ID1〜IDn)に対応した負荷の駆動を指令する指令信号を生成する。生成された指令信号は切替部12に与えられる。
【0026】
ID1〜IDn送信許可信号生成部11−1〜11−nは、対応する各スレーブID1〜IDnに送信される送信許可信号を生成する。生成された送信許可信号は、切替部12に与えられる。
【0027】
切替部12は、指令信号生成部10で生成された指令信号、ならびにID1〜IDn送信許可信号生成部11−1〜11−nで生成された送信許可信号を受けて、これらの信号を送信周期に基づいて選択制御し、選択した信号を送信データとして演算部1から出力する。
【0028】
ポーリング周期設定部13は、図4に示すように、マスター(ID0)とスレーブ(ID1〜IDn)との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作における通信データの送受信周期を、負荷の駆動時間の内、最も長い駆動時間を考慮して設定する。
【0029】
ここで、送受信周期とは、例えば図4において、マスター(ID0)からスレーブ(ID1〜IDn)に指令信号を送信する動作を行う期間、ならびにマスター(ID0)が送信許可信号を送信し、それに対応してスレーブ(ID1〜IDn)が応答信号を送信する動作を行う期間とする。図4においては、この送受信期間を例えばa(ms)としている。また、負荷の駆動時間とは、指令信号が負荷に対応したスレーブに入力された後、実際に負荷が駆動されるまでの時間とする。
【0030】
ポーリング周期設定部13は、予め設定された基準となる送受信周期に対して、少なくとも上記負荷の駆動時間だけ長くした送受信周期を設定する。すなわち、ポーリング周期設定部13は、マスター(ID0)が負荷の駆動を指令する指令信号を送信し、送信された指令信号が対応するスレーブで受信された後、この指令信号に基づいて負荷の駆動が開始されるまでの時間を、少なくとも送受信周期として設定する。設定された送受信周期は、切替部12に与えられ、この送受信周期に基づいて切替部12の切替制御が行われる。
【0031】
スレーブ負荷駆動時間設定部14は、マスター(ID0)が管理制御するすべてのスレーブ(ID1〜IDn)に対応した負荷の駆動時間の内、最も長い駆動時間を、負荷の駆動時間として設定する。設定された駆動時間はポーリング周期設定部13に与えられる。
【0032】
データ判定部15は、受信データを受けて、受信データに基づいてデータの送受信状態を判定する。判定結果は、データ出力部16に与えられる。データ出力部16は、データ判定部15の判定結果に基づいて、データを出力制御する。
【0033】
図2において、スレーブ(ID1〜IDn)側のPLCの演算部2は、データ判定部20、負荷駆動判定部21、ID信号判定部22、送信信号生成部23を備えて構成されている。
【0034】
受信データはデータ判定部20に入力され、受信データの内容が判定され、受信データが負荷の駆動を指令する指令信号である場合には、指令信号が負荷駆動判定部21に与えられて負荷の駆動が判定され、負荷制御信号が負荷駆動判定部21から出力される。一方、受信データが送信許可信号である場合には、送信許可信号がID信号判定部22に与えられ、受信した送信許可信号が受信したスレーブのID(識別子)に対応した信号か否かが判定され、自己のスレーブに対応する送信許可信号である場合には、負荷の駆動状態を示す応答信号が送信データとして送信信号生成部23から送信される。
【0035】
このように構成された演算部1を備えたマスター(ID0)と、演算部2を備えたスレーブ(ID1〜IDn)との間で行われる双方向通信の動作を、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
【0036】
図3において、負荷の非動作時には、まずマスター(ID0)の指令信号生成部10で指令信号が生成され、生成された指令信号は切替部12を介してすべてのスレーブ(ID1〜IDn)に対して送信される(ステップS300)。その後、ID1送信許可信号生成部11−1でスレーブ(ID1)に対応した送信許可信号が生成され、生成された送信許可信号が切替部12を介してマスター(ID0)からスレーブ(ID1)に送信され(ステップS301)、スレーブ(ID1)は送信許可信号を受けて応答信号を送信する(ステップS302)。このようなポーリング動作が、ポーリング周期設定部13で設定された送受信周期に基づいて切替部12が切替制御され、すべてのスレーブ(ID1〜IDn)に対して行われる(ステップS302〜S306)。
【0037】
一方、負荷の動作が開始される場合に、負荷の動作を指令するスイッチがオンされると(ステップS307)、上述したステップS300〜ステップS306のポーリング動作が行われると同時に、マスターが送信した指令信号が、動作が指令された負荷に対応したスレーブで受信されると(ステップS308)、受信された指令信号に基づいて負荷の動作が開始され(ステップS309)、スイッチがオフされると負荷の動作が停止される(ステップS310)。
【0038】
このような一連の通信動作における、マスター(ID0)の送信許可信号、スレーブ(ID1〜IDn)の応答信号、ならびに負荷動作のタイミングを、図4(a)及び同図(b)のタイミングチャートに示す。
【0039】
図4(a)において、負荷が動作しない場合には、負荷からノイズが発生しないため、正常に双方向通信が行われる。一方、負荷が動作する場合には、図4(b)に示すように、駆動時間が最も長い負荷が、対応するスレーブで指令信号が受信されてから駆動されるまでの時間が、送受信周期内に収まるように、ポーリング周期設定部13において、送受信周期が図11(b)に示す従来のb(ms)から図4に示すようにa(>b)(ms)に延長される。
【0040】
これにより、負荷が駆動された時にノイズが発生しても、このノイズは、通信データが送受信されていない期間に発生することになる。すなわち、図4(b)に示すように、マスター(ID0)がすべてのスレーブ(ID1〜IDn)に指令信号を送信し、送信終了後マスター(ID0)がスレーブ(ID1)に送信許可信号を送信する、次の送受信周期までの間に負荷の動作が開始されてノイズが発生することになる。この結果、ノイズの発生と通信データを時間的に分離することができる。
【0041】
したがって、図11(b)に示すように、負荷の動作が開始された時に発生したノイズが、マスター(ID0)からスレーブ(ID1)に送信された送信許可信号に影響を与えることは回避される。これにより、負荷動作開始時に通信エラーが生じることはなくなり、通信応答性を向上させることができる。
【0042】
図5はこの発明の第2の実施形態に係る演算部3の構成を示す図である。なお、図5において、図1と同符号のものは同一機能を有するものであり、その説明は省略する。また、この第2の実施形態におけるスレーブ(ID1〜IDn)の演算部は、図2に示す構成と同様である。
【0043】
図5において、この第2の実施形態の演算部3は、指令信号生成部10、ID1〜IDn送信許可信号生成部11−1〜11−n、データ判定部15、データ出力部16、ならびにスイッチ入力検知部30、切替部31、32、33、待ち時間生成部34、ポーリング周期設定部35を備えて構成されている。
【0044】
スイッチ入力検知部30は、負荷の駆動を指示するスイッチがオンされたか否かを検知する。負荷のスイッチがオンされたことが検知されると、検知信号が切替部31、32、33に与えられる。
【0045】
切替部31は、指令信号生成部10で生成された指令信号、ならびにID1〜IDn送信許可信号生成部11−1〜11−nで生成された送信許可信号を受けて、これらの信号を送受信周期に基づいて選択制御し、選択した信号を送信データとして演算部3から出力する。
【0046】
待ち時間生成部34は、図7(b)に示すように、マスター(ID0)からスレーブ(ID1〜IDn)に指令信号が送信される送受信期間と、マスター(ID0)からスレーブ(ID1)に送信許可信号を送信し、スレーブ(ID1)から応答信号が送信される送受信期間との間に設定される待ち時間だけ、入力される信号を遅延する。すなわち、図7(b)に示すように、駆動時間が最も長い負荷に対応したスレーブが指令信号を受信してから負荷が駆動されるまでの時間が、指令信号を送信する送受信周期内に収まるように、ポーリング周期設定部13で設定された送受信周期を、例えばa(ms)から(a+τ)に延長する。遅延された信号は、切替部32を介して切替部31に与えられる。
【0047】
ポーリング周期設定部35は、マスター(ID0)とスレーブ(ID1〜IDn)との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作における通信データの送受信周期を設定する。
【0048】
このような構成において、負荷の非動作時は、スイッチ入力検知部30でスイッチのオンは検知されず、切替部32、33を介してポーリング周期設定部35と切替部31とが接続され、ポーリング周期設定部35で予め設定された送受信周期、例えばa(ms)に基づいて切替部31が切替制御される。これにより、図6のフローチャーならびに図7(a)のタイミングチャートに示すように、先に説明した第1の実施形態と同様に動作する。
【0049】
一方、負荷の動作を指示するスイッチがオンされて、負荷の動作が開始されたことがスイッチ入力検知部30で検知されると、指令信号生成部10で生成された指令信号が切替部31を介して送信される。その後、スイッチ入力検知部30により切替部32、33が切り替えられ、ポーリング周期設定部35と待ち時間生成部34とが接続され、待ち時間生成部34と切替部31が接続される。
【0050】
これにより、図6のフローチャートに示すように、負荷の動作が開始された時に、指令信号を送信する送受信周期と、スレーブ(ID1)に送信許可信号を送信する送受信期間との間に、スレーブ(ID1)への送信許可信号の送信を待たせる待ち処理が行われる(ステップS600)。この待ち処理では、図7(b)に示すように、指令信号を送信する送受信期間が、ポーリング周期設定部35で設定されたa(ms)の送受信周期が待ち時間(τ)だけ延長され、延長された送受信周期(a+τ)で、切替部31が切替制御される。
【0051】
スレーブ(ID1)が送信許可信号を受信し、これに対応して応答信号を送信する送受信周期では、切替部32、33は、スイッチ入力検知部30によりポーリング周期設定部35と切替部31とが接続されるように切り替えられる。これにより、スレーブ(ID1)が送信許可信号を受信し、これに対応して応答信号を送信する送受信周期から以降の送受信周期では、図7(b)に示すように、ポーリング周期設定部35で設定された送受信周期のa(ms)で双方向通信が行われる。
【0052】
このように、この第2の実施形態では、すべての送受信周期を延長するのではなく、負荷の動作が開始されることにより発生するノイズが、指令信号を送信する送受信周期内に収まるように、指令信号が送信される送受信周期のみ延長するようにしたので、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、指令信号を送信する送受信周期以外の送受信周期では、送受信周期の延長は行われないため、最適な周期で双方向通信を行うことが可能となり、第1の実施形態に比べて、通信応答性がほとんど損なわれないといった利点がある。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1又は3記載の発明によれば、指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるようにしたので、負荷駆動時におけるノイズの発生と通信データを時間的に分離することができる。この結果、負荷動作開始時に通信エラーが生じることはなくなり、通信応答性を向上させることができる。
【0054】
請求項2又は4記載の発明によれば、指令信号が送信される送受信周期のみ延長するようにしたので、負荷駆動時におけるのノイズの発生と通信データを時間的に分離することができる。この結果、負荷動作開始時に通信エラーが生じることはなくなり、通信応答性を向上させることができる。
【0055】
さらに、指令信号を送信する送受信周期以外の送受信周期では、送受信周期の延長は行われないため、最適な周期で双方向通信を行うことが可能となり、通信応答性がほとんど損なわれないといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置におけるマスター側のPLCの演算部の構成を示す図である。
【図2】この発明の第1の実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置におけるスレーブ側のPLCの演算部の構成を示す図である。
【図3】この発明の第1の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図4】この発明の第1の実施形態の動作における通信タイミングを示す図である。
【図5】この発明の第2の実施形態に係る車両用電源重畳多重通信装置におけるマスター側のPLCの演算部の構成を示す図である。
【図6】この発明の第2の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明の第2の実施形態の動作における通信タイミングを示す図である。
【図8】従来の車両用電源重畳多重通信装置の構成を示す図である。
【図9】従来の車両用電源重畳多重通信装置における通信タイミングの概略を示す図である。
【図10】従来の車両用電源重畳多重通信装置における動作を示すフローチャートである。
【図11】従来の車両用電源重畳多重通信装置における通信タイミングを示す図である。
【符号の説明】
1,2,3…演算部
10…指令信号生成部
11…送信許可信号生成部
12,31,32、33…切替部
13,35…ポーリング周期設定部
14…スレーブ負荷駆動時間設定部
15,20…データ判定部
16…データ出力部
21…負荷駆動判定部
22…ID信号判定部
23…送信信号生成部
30…スイッチ入力検知部
34…待ち時間生成部
101…電源線
Claims (4)
- 車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信装置において、
負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、マスタ側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作の送受信周期を設定する演算部
を有することを特徴とする車両用電源重畳多重通信装置。 - 車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信装置において、
負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間の周期のみを延長する演算部
を有することを特徴とする車両用電源重畳多重通信装置。 - 車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信方法において、
負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、マスタ側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で行われる双方向通信におけるポーリング動作の送受信周期を設定する
ことを特徴とする車両用電源重畳多重通信方法。 - 車両内に直流電力を供給する電源線に接続され、前記電源線の直流電力に重畳された通信信号を受けて、直流成分に重畳された通信信号を分離して取り出し、生成した通信信号を前記電源線の直流電力に重畳して送信し、ポーリング動作により通信信号をマスター側の通信装置とスレーブ側の通信装置との間で双方向で送受信する車両用電源重畳多重通信方法において、
負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間内に、負荷の動作が開始されるタイミングが収まるように、負荷の駆動を指令する指令信号がマスター側の通信装置からスレーブ側の通信装置に送信される送受信期間の周期のみを延長する
ことを特徴とする車両用電源重畳多重通信方法。
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