JP2004094545A - 物品販売装置、物品販売システム、及びつり銭取り忘れ対応処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】つり銭詐欺行為を防止するとともに、取り忘れられたつり銭を確実に取り忘れ申告者に返却することが可能な物品販売装置を提供すること。
【解決手段】物品購入者の顔を撮影する撮影手段(9)と、物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売する販売手段(111)と、物品の販売に対応して必要に応じてつり銭を返却する返却手段(113、114)と、返却されたつり銭の取り忘れの有無を検知する検知手段(3a、8a)と、つり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収する回収手段(113、114)と、つり銭の取り忘れが検知されたとき、撮影された物品購入者の顔画像データと共に、返却されたつり銭に関するデータ及び回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存する保存手段(140)とを備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】物品購入者の顔を撮影する撮影手段(9)と、物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売する販売手段(111)と、物品の販売に対応して必要に応じてつり銭を返却する返却手段(113、114)と、返却されたつり銭の取り忘れの有無を検知する検知手段(3a、8a)と、つり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収する回収手段(113、114)と、つり銭の取り忘れが検知されたとき、撮影された物品購入者の顔画像データと共に、返却されたつり銭に関するデータ及び回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存する保存手段(140)とを備えている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗車券などの物品を販売する物品販売装置及び物品販売システムに関し、特に物品販売装置で販売された返却されたつり銭の取り忘れ対策の改良に関する。また、この発明は、乗車券などの物品を販売する装置におけるつり銭取り忘れ対応理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、鉄道などの交通機関の駅には、券売機及び精算機などが設置されている。券売機は操作パネルを備えており、操作パネルを介した発券指示及び代金の投入に対応して、乗車券を発券するとともに、必要に応じてつり銭を返却する。精算機は、ユーザにより投入される乗車券又は定期券を受け取り、乗車券又は定期券に記録された情報を読み取り、不足運賃を要求する。さらに、精算機は、不足運賃の要求に対応して投入される代金を受け取り、精算券を発券するとともに、必要に応じてつり銭を返却し、さらに定期券を受け取っている場合には定期券も返却する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、券売機は、乗車券を発券するとともに、必要に応じてつり銭を返却する。精算機は、精算券を発券するとともに、必要に応じてつり銭を返却する。ユーザは、券売機から発券された乗車券、及び券売機から返却されたつり銭のうちどちらか一方を取り忘れて、立ち去ることがある。同様に、ユーザは、精算機から発券された精算券、精算機から返却されたつり銭、及び精算機から返却された定期券のうち、一つ或いは二つだけを受け取り、立ち去ることがある。
【0004】
取り忘れられた乗車券、定期券、又はつり銭が回収され保管されていれば、取り忘れたユーザからの申し出に対応して、返却することができる。ここで、問題となるのが、取り忘れられた乗車券、定期券、又はつり銭が、本当に取り忘れを申し出たユーザのものかどうかを確認できないということである。悪質な場合、乗車券、定期券、又はつり銭が盗まれることになる
さらに悪質な場合、つり銭の一部だけを抜き取り、故意につり銭を取り忘れる者もいる。つり銭の一部だけを抜き取り、故意につり銭を忘れた者は、後に、つり銭の取り忘れを申告し、つり銭の全額を受け取ろうとする。このようなつり銭詐欺に対する対策が十分でないという問題があった。
【0005】
この発明の目的は、上記したような事情に鑑み成されたものであって、つり銭詐欺行為を防止するとともに、取り忘れられたつり銭を確実に取り忘れ申告者に返却することが可能な物品販売装置、物品販売システム、及びつり銭取り忘れ対応理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために、この発明の物品販売装置、物品販売システム、及びつり銭取り忘れ対応理方法は、以下のように構成されている。
【0007】
(1)この発明の物品販売装置は、物品購入者の顔を撮影する撮影手段と、物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売する販売手段と、前記販売手段による物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却する返却手段と、前記返却手段により返却されたつり銭の取り忘れの有無を検知する検知手段と、前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収する回収手段と、前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、前記撮影手段により撮影された物品購入者の顔画像データと共に、前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存する保存手段とを備えている。
【0008】
(2)この発明の物品販売装置は、物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売する販売手段と、前記販売手段による物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却する返却手段と、前記返却手段により返却されたつり銭の取り忘れの有無を検知する検知手段と、前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収する回収手段と、前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータが異なるとき警告を出力する警告手段とを備えている。
【0009】
(3)この発明の物品販売システムは、物品購入者の顔を撮影する撮影手段と、物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売する販売手段と、前記販売手段による物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却する返却手段と、前記返却手段により返却されたつり銭の取り忘れの有無を検知する検知手段と、前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収する回収手段と、前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、前記撮影手段により撮影された物品購入者の顔画像データと共に、前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存する保存手段と、前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータが異なるとき、これらつり銭に関するデータと共に保存された物品購入者の顔画像データを、予め記憶されたブラックリストに含まれる顔画像データと照合し、照合結果を出力する出力手段とを備えている。
【0010】
(4)この発明の物品販売方法は、物品購入者の顔を撮影し、物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売し、物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却し、返却されたつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収し、事前撮影された物品購入者の顔画像データと共に、返却されたつり銭に関するデータ、及び回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の物品販売装置の一例に相当する自動券売機の外観図である。図2は、この発明の物品販売装置の一例に相当する自動券売機の機能を説明するための機能ブロック図である。
【0012】
図1に示すように、自動券売機1は、表示部2、紙幣取り扱い口3、カード取り扱い口4、硬貨投入口5、乗車券発行口6、硬貨排出口7、受け皿8、及びカメラ9を備えている。
【0013】
表示部2は、図2に示すLCD表示部121を備えており、券の購入に応じた画面が表示される。さらに、LCD表示部121は図2に示すタッチパネル部122を備えている。紙幣取り扱い口3は、顧客により挿入される紙幣を受け取ったり、顧客に対してつり銭としての紙幣を返却したりする。カード取り扱い口4は、顧客により挿入される各種金額カード又は定期券などを受け取ったり、顧客に対して受け取った各種金額カード又は定期券などを返却したりする。硬貨投入口5は、顧客により投入される硬貨を受け入れる。乗車券発行口6は、顧客による入力操作に応じて発券される普通乗車券または回数券など排出する。硬貨排出口7は、顧客に対してつり銭としての硬貨を返却する。受け皿8は、硬貨排出口7から返却されるつり銭としての硬貨を受け止める。カメラ9は、自動券売機1の表示部2に対向する位置の顧客、即ち乗車券購入者の顔を撮影する。
【0014】
続いて、図2を参照して、自動券売機1について説明する。図2に示すように、自動券売機1は、主制御部100を備えており、この主制御部100により発券動作及びこの発券動作に付随する各種動作が制御される。
【0015】
主制御部100には、ユニット伝送部110、接客部120、係員パネル部130、記録部140、及び上位伝送部150などが接続されている。
【0016】
ユニット伝送部110には、発券ユニット111、カード処理ユニット112、紙幣処理ユニット113、及び硬貨処理ユニット114などが接続されている。
【0017】
接客部120には、LCD表示部121、タッチパネル部122、デジタルカメラ部123、その他表示・スイッチ部124などが接続されている。
【0018】
係員パネル部130には、LCD表示部131、タッチパネル部132、その他表示・スイッチ部133などが接続されている。
【0019】
ここで、図3に示すフローチャートを参照して、自動券売機1による取り忘れ対応処理について説明する。カメラ9は、常時、自動券売機1で乗車券を購入しようとする顧客を撮影している。カメラ9による撮影はデジタルカメラ部123により制御されている。自動券売機1に対して、顧客からのアクションがあったとき(ST101)、カメラ9により撮影された乗車券購入者の顔画像データはデジタルカメラ部123に一時記憶される(ST102)。顧客からのアクションとは、表示部2に対するタッチ(購入指示)、紙幣取り扱い口3への紙幣の挿入、カード取り扱い口4へのカードの挿入、及び硬貨投入口5への硬貨の投入などである。
【0020】
LCD表示部121は、券販売画面を表示する。顧客は、このLCD表示部121を見ながら、例えば目的の行き先の駅名が表示された部位をタッチし、目的の行き先までの乗車券の購入を指示する。タッチパネル部122は、顧客によりタッチされた位置を検出し、画面表示に対応した購入指示を受け付ける。この購入指示に対応して、LCD表示部121は、代金投入を要求する画面を表示する。この画面表示に対応して、カード取り扱い口4に金額カードが投入されたり、紙幣取り扱い口3に紙幣が投入されたり、或いは硬貨投入口5に硬貨が投入されたりする。
【0021】
カード取り扱い口4に投入された金額カードは、カード処理ユニット112で受け取られる。紙幣取り扱い口3に投入された紙幣は紙幣処理ユニット113で受け取られる。硬貨投入口5に投入された硬貨は硬貨処理ユニット114で受け取られる。カード処理ユニット112は、受け取られた金額カードに記録されている情報の読み出し又はこの受け取られたカードに対する情報の書き込み(書き換え)などを行う。紙幣処理ユニット113は、受け取られた紙幣の真偽判定および金種判定などを行う。硬貨処理ユニット114は、受け入れられた硬貨の真偽判定および金種判定などを行う。
【0022】
主制御部100は、カード処理ユニット112で受け取られた金額カードに記録されている金額データが、購入指示された乗車券の代金以上であれば、購入指示された乗車券の発行を許可する。これに伴い、カード処理ユニット112は、金額カードに記録されている金額データから購入指示された乗車券の代金を差し引き、新たな金額データ(最新の残額データ)を書き込む。発券ユニット111は購入指示された乗車券を発券し(ST103)、乗車券発行口6は発券された乗車券を排出する。カード処理ユニット112は、受け取った金額カードを排出する(ST103)。これに伴い、カード取り扱い口4から金額カードが返却される。このとき、発券ユニット111は、発券した乗車券に関するデータを記憶する(ST103)。発券した乗車券に関するデータとは、乗車券に記録された発売日時、乗車区間、及び有効期限などのデータである。また、カード処理ユニット112は、返却した金額カードに関するデータを記憶する(ST103)。返却した金額カードに関するデータとは、金額カードに記録されている残りの金額データ及び過去の使用履歴データなどである。
【0023】
或いは、主制御部100は、紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114で受け取られた総額が、購入指示された乗車券の代金に達したとき、購入指示された乗車券の発行を許可する。これに伴い、発券ユニット111は、購入指示された乗車券を発券し(ST103)、乗車券発行口6は発券された乗車券を排出する。このとき、発券ユニット111は、発券した乗車券に関するデータを記憶する(ST103)。発券した乗車券に関するデータとは、乗車券に記録された発売日時、乗車区間、及び有効期限などのデータである。さらに、必要に応じて、紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114によりつり銭が返却される(ST103)。このとき、紙幣処理ユニット113は、つり銭として返却する紙幣に関するデータを記憶する(ST103)。つり銭として返却する紙幣に関するデータとは、紙幣の枚数、紙幣の金種、及び紙幣の合計金額などである。同様に、硬貨処理ユニット114は、つり銭として返却する硬貨に関するデータを記憶する(ST103)。つり銭として返却する硬貨に関するデータとは、硬貨の枚数、硬貨の金種、及び硬貨の合計金額などである。紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114によりつり銭が返却されると、紙幣取り扱い口3からつり銭としての紙幣が返却され、硬貨排出口7からつり銭としての硬貨が排出される。排出された硬貨は、受け皿8により受け止められる。
【0024】
目的の駅までの乗車券の購入方法には、上記した以外に、顧客が所有している定期券を利用する方法がある。つまり、乗車駅から目的の降車駅までの区間の一部が、顧客所有の定期券の有効区間と重複する場合、重複区間を除く料金で、目的の降車駅までの乗車券を購入することができる。この場合には、まず、顧客は、カード取り扱い口4に定期券を投入する。投入された定期券は、カード処理ユニット112で受け取られる。続いて、顧客は、LCD表示部121に表示された券販売画面を見ながら、目的の行き先の駅名が表示された部位をタッチする。タッチパネル部122は、顧客によりタッチされた位置を検出し、画面表示に対応した購入指示を受け付ける。ここで、カード処理ユニット112は、受け取った定期券に記録された有効期限及び有効区間などの情報を読み取る。読み取った情報は、定期券に関する情報として記憶される。主制御部100により、定期券から読み取られた有効区間と、購入指示された目的の行き先の駅までの重複区間が検出され、重複区間を考慮した運賃が算出される。例えば、重複区間を除く運賃が算出される。LCD表示部121は、算出した運賃を表示するとともに、代金投入を要求する画面を表示する。この画面表示に対応して、カード取り扱い口4に金額カードが投入されたり、紙幣取り扱い口3に紙幣が投入されたり、或いは硬貨投入口5に硬貨が投入されたりする。カード取り扱い口4に投入された金額カードは、カード処理ユニット112で受け取られる。紙幣取り扱い口3に投入された紙幣は紙幣処理ユニット113で受け取られる。硬貨投入口5に投入された硬貨は硬貨処理ユニット114で受け取られる。
【0025】
主制御部100は、カード処理ユニット112で受け取られた金額カードに記録されている金額データが、算出された運賃以上であれば、購入指示された乗車券の発行を許可する。これに伴い、カード処理ユニット112は金額カードに記録されている金額データから、算出された運賃を差し引き、新たな金額データ(最新の残額データ)を書き込む。発券ユニット111は購入指示された乗車券を発券し(ST103)、乗車券発行口6は発券された乗車券を排出する。カード処理ユニット112は、受け取った金額カードを排出する(ST103)。これに伴い、カード取り扱い口4から金額カードが返却される。このとき、発券ユニット111は、発券した乗車券に関するデータを記憶する(ST103)。発券した乗車券に関するデータとは、乗車券に記録された発売日時、乗車区間、及び有効期限などのデータである。また、カード処理ユニット112は、返却した金額カードに関するデータを記憶する(ST103)。返却した金額カードに関するデータとは、金額カードに記録されている残りの金額データ及び過去の使用履歴データなどである。
【0026】
或いは、主制御部100は、紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114で受け取られた総額が、算出された運賃に達したとき、購入指示された乗車券の発行を許可する。これに伴い、発券ユニット111は、購入指示された乗車券を発券し(ST103)、乗車券発行口6は発券された乗車券を排出する。このとき、発券ユニット111は、発券した乗車券に関するデータを記憶する(ST103)。発券した乗車券に関するデータとは、乗車券に記録された発売日時、乗車区間、及び有効期限などのデータである。さらに、必要に応じて、紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114によりつり銭が返却される(ST103)。このとき、紙幣処理ユニット113は、つり銭として返却する紙幣に関するデータを記憶する(ST103)。つり銭として返却する紙幣に関するデータとは、紙幣の枚数、紙幣の金種、及び紙幣の合計金額などである。同様に、硬貨処理ユニット114は、つり銭として返却する硬貨に関するデータを記憶する(ST103)。つり銭として返却する硬貨に関するデータとは、硬貨の枚数、硬貨の金種、及び硬貨の合計金額などである。紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114によりつり銭が返却されると、紙幣取り扱い口3からつり銭としての紙幣が返却され、硬貨排出口7からつり銭としての硬貨が排出される。排出された硬貨は、受け皿8により受け止められる。
【0027】
ここで、取り忘れ対応処理について説明する。取り忘れの対象となるのは、紙幣取り扱い口3から返却されるつり銭としての紙幣、カード取り扱い口4から返却される金額カード又は定期券、乗車券発行口6から発行される乗車券、受け皿8により受け止められたつり銭としての硬貨である。特に、つり銭の一部抜き取りによる詐欺行為の防止を目的とする。
【0028】
紙幣取り扱い口3には紙幣を検知するセンサ3aが設けられている。このセンサ3aは、顧客により挿入される紙幣、及びつり銭として返却される紙幣を検知する。センサ3aにより顧客により挿入された紙幣が検知されると、紙幣処理ユニット113は挿入された紙幣の取り込みを開始する。センサ3aによりつり銭として返却された紙幣が検知されると、主制御部100によりタイマーがセットされ(ST104)、所定時間経過しても引き続きつり銭として返却された紙幣が検知されている場合には(ST105、NO)、タイムオーバーとなり(ST106、YES)、紙幣処理ユニット113は紙幣の取り忘れ発生を検知する。紙幣処理ユニット113が紙幣の取り忘れ発生を検知すると、取り忘れられた紙幣を回収する(ST108)。このとき、紙幣処理ユニット113は、回収した紙幣をチェックし、回収した紙幣に関するデータを記憶する(ST108)。つまり、回収した紙幣の枚数、紙幣の金種、及び紙幣の合計金額などのデータを記憶する。逆に、センサ3aによりつり銭として返却された紙幣が検知されてから、所定時間内につり銭として返却された紙幣が検知されなくなると、紙幣処理ユニット113は紙幣が受け取られたことを検知する。
【0029】
カード取り扱い口4にはカードを検知するセンサ4aが設けられている。このセンサ4aは、顧客により挿入されるカード、及び返却されるカードを検知する。センサ4aにより顧客により挿入されるカードが検知されると、カード処理ユニット112は挿入されたカードの取り込みを開始する。センサ4aにより返却されたカードが検知されると、主制御部100によりタイマーがセットされ(ST104)、所定時間経過しても引き続き返却されたカードが検知されている場合には(ST105、NO)、タイムオーバーとなり(ST106、YES)、カード処理ユニット112はカードの取り忘れ発生を検知する。カード処理ユニット112がカードの取り忘れ発生を検知すると、取り忘れられたカードを回収する(ST108)。このとき、カード処理ユニット112は、回収したカードをチェックし、回収したカードに関するデータを記憶する(ST108)。つまり、回収した金額カードに記録されている残りの金額データ及び過去の使用履歴データなどを記憶する。或いは、回収した定期券に記録されている有効期限及び有効区間などの情報を記憶する。逆に、センサ4aにより返却されたカードが検知されてから、所定時間内に返却されたカードが検知されなくなると、カード処理ユニット112はカードが受け取られたことを検知する。
【0030】
乗車券発行口6には乗車券を検知するセンサ6aが設けられている。このセンサ6aにより発行された乗車券が検知されると、主制御部100によりタイマーがセットされ(ST104)、所定時間経過しても引き続き発行された乗車券が検知されている場合には(ST105、NO)、タイムオーバーとなり(ST106、YES)、発券ユニット111は乗車券の取り忘れ発生を検知する。発券ユニット111が乗車券の取り忘れ発生を検知すると、取り忘れられた乗車券を回収する(ST108)。このとき、発券ユニット111は、回収した乗車券をチェックし、回収した乗車券に関するデータを記憶する(ST108)。つまり、回収した乗車券に記録されている発売日時、乗車区間、及び有効期限などのデータを記憶する。逆に、センサ6aにより発行された乗車券が検知されてから、所定時間内に発行された乗車券が検知されなくなると、発券ユニット111は乗車券が受け取られたことを検知する。
【0031】
発券ユニット111、カード処理ユニット112、紙幣処理ユニット113による取り忘れ発生の検知に対応して、カメラ9により撮影されデジタルカメラ部123に一時記憶された乗車券購入者の顔画像データが、記録部140の取り忘れリストに保存される(ST109)。つまり、乗車券、金額カード、定期券、紙幣などを取り忘れた乗車券購入者の顔画像データが、記録部140の取り忘れリストに保存される。
【0032】
このとき、発行された乗車券、返却された金額カード、定期券、紙幣、又は硬貨に関するデータが、乗車券購入者の顔画像データと共に取り忘れリストに保存される。さらに、回収された乗車券、金額カード、定期券、又は紙幣に関するデータも、乗車券購入者の顔画像データと共に取り忘れリストに保存される。つまり、取り忘れリストには、金品を取り忘れた乗車券購入者の顔画像データと共に、ST103で放出された金品に関するデータと、ST108で回収された金品に関するデータとが格納される(ST109)。
【0033】
このとき、主制御部100は、ST103で放出された金品に関するデータと、ST108で回収された金品に関するデータとを比較する。両データが一致すれば、悪意の無い取り忘れと判断し、取り忘れ金品を返却できる旨のデータを追記する(ST109)。両データが一致しなければ悪意の有る取り忘れ(故意の取り忘れ)と判断し、取り忘れ金品を返却できない旨のデータを追記する(ST109)。悪意の有る取り忘れとは、例えばつり銭詐欺である。両データが一致しないケースとして、例えば、つり銭として千円札を9枚放出したにもかかわらず、回収されたつり銭の千円札が2、3枚しか無い場合である(千円札が9枚無ければ不一致)。悪意の有る取り忘れと判断した場合、例えば、表示部2に対して警告画面を表示し、つり銭詐欺を働こうとする者を威嚇する。これだけでも、つり銭詐欺抑行為を抑制する効果が得られる。
【0034】
さらにつり銭詐欺行為を抑制するために、悪意の有る取り忘れと判断した場合には、顔画像データを上位伝送部150を経由してホストコンピュータ200に送信する。ホストコンピュータ200にはブラックリストが用意されている。ホストコンピュータ200は、送信されてきた顔画像データとブラックリストに含まれる顔画像データとを照合し、照合結果を出力する。つまり、送信されてきた顔画像データに該当する者の前科をチェックすることができる。照合の結果、前科有りが判明すると、前科有りの情報が自動券売機1に送信される。自動券売機1の係員パネル部130のLCD表示部131には、顔画像と照合結果(前科有り)が表示される。照合の結果、前科無しが判明すると、自動券売機1から送信されてきた顔画像データは、ブラックリストに登録され、前科無しの情報が自動券売機1に送信される。自動券売機1の係員パネル部130のLCD表示部131には、顔画像と照合結果(前科無し)が表示される。また、ホストコンピュータ200は、同一人物の不正行為をカウントするとともに、カウント値が規定数を超えると、該当する顔画像データを警察へ転送する。さらに、ホストコンピュータ200が、注意が必要な人物の顔画像データを各駅の自動券売機等に送信することにより、広域にわたりつり銭詐欺行為を防止することができる。
【0035】
なお、発券ユニット111、カード処理ユニット112、紙幣処理ユニット113により全ての受け取りが検知された場合(ST105、YES)、カメラ9により撮影されデジタルカメラ部123に一時記憶された乗車券購入者の顔画像データは削除される(ST107)。
【0036】
続いて、図4に示すフローチャートを参照して、取り忘れに気づいて係員に取り忘れが申告された場合の対応について説明する。発券ユニット111、カード処理ユニット112、紙幣処理ユニット113による取り忘れ発生の検知に対応して、取り忘れられた金品が回収されている場合、係員パネル部132には、その旨が表示される。顧客から取り忘れの申告を受けた係員は、係員パネル部132のタッチパネル部132に対してタッチ操作し、取り忘れリストの表示を指示すると、LCD表示部131に取り忘れリストが表示される。取り忘れリストは、記録部140に記録されている。取り忘れリストには、乗車券購入者の顔画像データが複数格納されている。さらに、各顔画像データと共に、取り忘れられた乗車券のデータ、取り忘れられた金額カードに関するデータ、取り忘れられた定期券に関するデータ、取り忘れられた紙幣に関するデータなどが格納されている。
【0037】
係員が、タッチパネル部132に対してタッチ操作により検索キーが押下され(ST201)、所定の条件に基づく顔画像データの検索を指示すると、該当する顔画像データが検索され(ST202)、読み出され(ST203)、LCD表示部131に表示される(ST204)。係員は、取り忘れ申告者の顔と、LCD表示部131に表示された顔画像とを比較して、取り忘れ申告者に間違いがないことを確認する(ST205、YES)。さらに、この顔画像データと共に、取り忘れ金品を返却できる旨のデータが追記されていれば、発券ユニット111に回収されている取り忘れの乗車券、カード処理ユニット112に回収されている金額カード又は定期券、紙幣処理ユニット113に回収されている紙幣を取り出し、取り忘れ申告者に対して返却する。このあと、タッチパネル部132に対するタッチ操作により取り忘れ解除キーが押下され(ST206)、取り忘れ金品を受け取った申告者の顔画像データの削除を指示すると、取り忘れリストから取り忘れ金品を受け取った申告者の顔画像データが削除される(ST207)。
【0038】
係員が、取り忘れ申告者の顔と、LCD表示部131に表示された顔画像とを比較して、取り忘れ申告者が偽りの申告者ではないかと判断した場合には(ST205、NO)、取り忘れ申告者に対する取り忘れ金品を返却しない。さらに、タッチパネル部132に対するタッチ操作により登録キーを押下し(ST208)、顔画像データをブラックリストとして登録することができる(ST209)。ブラックリストは記録部140に記録され、さらに、上位伝送部150を介してホストコンピュータ200にも送信される。
【0039】
さらに、以下に説明するようにして、厳密に申告者の真偽を判断するようにしてもよい。
【0040】
例えば、係員が、係員パネル部132のタッチパネル部132に対してタッチ操作し、顔画像データの一覧表示を指示すると、LCD表示部131に顔画像データが一覧表示される。このとき、係員は、取り忘れ申告者に該当する顔画像を探す。該当する顔画像が見つかれば、タッチパネル部132に対するタッチ操作により、見つけた顔画像と共に格納されている取り忘れに関するデータをLCD表示部131に表示させる。つまり、取り忘れられた乗車券のデータ、取り忘れられた金額カードに関するデータ、取り忘れられた定期券に関するデータ、取り忘れられた紙幣に関するデータをLCD表示部131に表示させる。係員は、取り忘れ申告者が申告する取り忘れの内容と、LCD表示部131に表示された取り忘れに関するデータとを照合して、照合結果から取り忘れ申告者に偽りがないことを確認し、取り忘れ金品を返却できる旨のデータが追記されていることを確認した場合、取り忘れ申告者に対して取り忘れた乗車券、金額カード、定期券、紙幣などを返却する。このあと、タッチパネル部132に対するタッチ操作により、取り忘れ金品を受け取った申告者の顔画像データの削除を指示すると、取り忘れリストから取り忘れ金品を受け取った申告者の顔画像データが削除される。
【0041】
上記説明では、顔画像データの一覧表示に続いて、特定の顔画像データと共に格納されている取り忘れに関するデータを表示させるケースについて説明したが、逆の順序でもよい。つまり、取り忘れに関するデータを一覧表示させ、取り忘れ申告者の申告に基づき、特定の取り忘れに関するデータから顔画像データを表示させるようにしてもよい。
【0042】
一方、係員は、取り忘れ申告者が申告する取り忘れの内容と、LCD表示部131に表示された取り忘れに関するデータとを照合して、照合結果から取り忘れ申告者の申告が怪しいと判断した場合には、取り忘れ申告者に対する取り忘れ金品を返却しない。さらに、タッチパネル部132に対するタッチ操作により、この怪しい申告をした取り忘れ申告者の顔画像データをブラックリストとして登録することができる。ブラックリストは記録部140に記録され、さらに、上位伝送部150を介してホストコンピュータ200にも送信される。
【0043】
上記説明では、自動券売機のケースについて説明したが、この発明は金品を提供する装置全般に適用できる。例えば、自動精算機、自動定期券発行機などにも適用できる。
【0044】
以上説明したように、この発明によれば、放出した金品と回収した金品とを比較して、正しく金品が回収されたことを確認した上で、取り忘れ申告者を確認し、真の取り忘れ申告者に対して取り忘れた金品を返却することができる。特に、つり銭詐欺防止に有効である。
【0045】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0046】
【発明の効果】
この発明によれば、つり銭詐欺行為を防止するとともに、取り忘れられたつり銭を確実に取り忘れ申告者に返却することが可能な物品販売装置、物品販売システム、及びつり銭取り忘れ対応理方法を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の物品販売装置の一例に相当する自動券売機の外観図である。
【図2】この発明の物品販売装置の一例に相当する自動券売機の機能を説明するための機能ブロック図である。
【図3】自動券売機における金品取り忘れ対応処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】自動券売機における取り忘れ金品返却処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…自動券売機、2…表示部、3…紙幣取り扱い口、4…カード取り扱い口、5…硬貨投入口、6…乗車券発行口、7…硬貨排出口、8…受け皿、9…カメラ、100…主制御部、110…ユニット伝送部、111…発券ユニット、112…カード処理ユニット、113…紙幣処理ユニット、114…硬貨処理ユニット、120…接客部、121…LCD表示部、122…タッチパネル部、123…デジタルカメラ部、124…その他表示・スイッチ部、130…係員パネル部、131…LCD表示部、132…タッチパネル部、133…その他表示・スイッチ部、140…記録部、150…上位伝送部、ホストコンピュータ200
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗車券などの物品を販売する物品販売装置及び物品販売システムに関し、特に物品販売装置で販売された返却されたつり銭の取り忘れ対策の改良に関する。また、この発明は、乗車券などの物品を販売する装置におけるつり銭取り忘れ対応理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、鉄道などの交通機関の駅には、券売機及び精算機などが設置されている。券売機は操作パネルを備えており、操作パネルを介した発券指示及び代金の投入に対応して、乗車券を発券するとともに、必要に応じてつり銭を返却する。精算機は、ユーザにより投入される乗車券又は定期券を受け取り、乗車券又は定期券に記録された情報を読み取り、不足運賃を要求する。さらに、精算機は、不足運賃の要求に対応して投入される代金を受け取り、精算券を発券するとともに、必要に応じてつり銭を返却し、さらに定期券を受け取っている場合には定期券も返却する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、券売機は、乗車券を発券するとともに、必要に応じてつり銭を返却する。精算機は、精算券を発券するとともに、必要に応じてつり銭を返却する。ユーザは、券売機から発券された乗車券、及び券売機から返却されたつり銭のうちどちらか一方を取り忘れて、立ち去ることがある。同様に、ユーザは、精算機から発券された精算券、精算機から返却されたつり銭、及び精算機から返却された定期券のうち、一つ或いは二つだけを受け取り、立ち去ることがある。
【0004】
取り忘れられた乗車券、定期券、又はつり銭が回収され保管されていれば、取り忘れたユーザからの申し出に対応して、返却することができる。ここで、問題となるのが、取り忘れられた乗車券、定期券、又はつり銭が、本当に取り忘れを申し出たユーザのものかどうかを確認できないということである。悪質な場合、乗車券、定期券、又はつり銭が盗まれることになる
さらに悪質な場合、つり銭の一部だけを抜き取り、故意につり銭を取り忘れる者もいる。つり銭の一部だけを抜き取り、故意につり銭を忘れた者は、後に、つり銭の取り忘れを申告し、つり銭の全額を受け取ろうとする。このようなつり銭詐欺に対する対策が十分でないという問題があった。
【0005】
この発明の目的は、上記したような事情に鑑み成されたものであって、つり銭詐欺行為を防止するとともに、取り忘れられたつり銭を確実に取り忘れ申告者に返却することが可能な物品販売装置、物品販売システム、及びつり銭取り忘れ対応理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために、この発明の物品販売装置、物品販売システム、及びつり銭取り忘れ対応理方法は、以下のように構成されている。
【0007】
(1)この発明の物品販売装置は、物品購入者の顔を撮影する撮影手段と、物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売する販売手段と、前記販売手段による物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却する返却手段と、前記返却手段により返却されたつり銭の取り忘れの有無を検知する検知手段と、前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収する回収手段と、前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、前記撮影手段により撮影された物品購入者の顔画像データと共に、前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存する保存手段とを備えている。
【0008】
(2)この発明の物品販売装置は、物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売する販売手段と、前記販売手段による物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却する返却手段と、前記返却手段により返却されたつり銭の取り忘れの有無を検知する検知手段と、前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収する回収手段と、前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータが異なるとき警告を出力する警告手段とを備えている。
【0009】
(3)この発明の物品販売システムは、物品購入者の顔を撮影する撮影手段と、物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売する販売手段と、前記販売手段による物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却する返却手段と、前記返却手段により返却されたつり銭の取り忘れの有無を検知する検知手段と、前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収する回収手段と、前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、前記撮影手段により撮影された物品購入者の顔画像データと共に、前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存する保存手段と、前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータが異なるとき、これらつり銭に関するデータと共に保存された物品購入者の顔画像データを、予め記憶されたブラックリストに含まれる顔画像データと照合し、照合結果を出力する出力手段とを備えている。
【0010】
(4)この発明の物品販売方法は、物品購入者の顔を撮影し、物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売し、物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却し、返却されたつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収し、事前撮影された物品購入者の顔画像データと共に、返却されたつり銭に関するデータ、及び回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の物品販売装置の一例に相当する自動券売機の外観図である。図2は、この発明の物品販売装置の一例に相当する自動券売機の機能を説明するための機能ブロック図である。
【0012】
図1に示すように、自動券売機1は、表示部2、紙幣取り扱い口3、カード取り扱い口4、硬貨投入口5、乗車券発行口6、硬貨排出口7、受け皿8、及びカメラ9を備えている。
【0013】
表示部2は、図2に示すLCD表示部121を備えており、券の購入に応じた画面が表示される。さらに、LCD表示部121は図2に示すタッチパネル部122を備えている。紙幣取り扱い口3は、顧客により挿入される紙幣を受け取ったり、顧客に対してつり銭としての紙幣を返却したりする。カード取り扱い口4は、顧客により挿入される各種金額カード又は定期券などを受け取ったり、顧客に対して受け取った各種金額カード又は定期券などを返却したりする。硬貨投入口5は、顧客により投入される硬貨を受け入れる。乗車券発行口6は、顧客による入力操作に応じて発券される普通乗車券または回数券など排出する。硬貨排出口7は、顧客に対してつり銭としての硬貨を返却する。受け皿8は、硬貨排出口7から返却されるつり銭としての硬貨を受け止める。カメラ9は、自動券売機1の表示部2に対向する位置の顧客、即ち乗車券購入者の顔を撮影する。
【0014】
続いて、図2を参照して、自動券売機1について説明する。図2に示すように、自動券売機1は、主制御部100を備えており、この主制御部100により発券動作及びこの発券動作に付随する各種動作が制御される。
【0015】
主制御部100には、ユニット伝送部110、接客部120、係員パネル部130、記録部140、及び上位伝送部150などが接続されている。
【0016】
ユニット伝送部110には、発券ユニット111、カード処理ユニット112、紙幣処理ユニット113、及び硬貨処理ユニット114などが接続されている。
【0017】
接客部120には、LCD表示部121、タッチパネル部122、デジタルカメラ部123、その他表示・スイッチ部124などが接続されている。
【0018】
係員パネル部130には、LCD表示部131、タッチパネル部132、その他表示・スイッチ部133などが接続されている。
【0019】
ここで、図3に示すフローチャートを参照して、自動券売機1による取り忘れ対応処理について説明する。カメラ9は、常時、自動券売機1で乗車券を購入しようとする顧客を撮影している。カメラ9による撮影はデジタルカメラ部123により制御されている。自動券売機1に対して、顧客からのアクションがあったとき(ST101)、カメラ9により撮影された乗車券購入者の顔画像データはデジタルカメラ部123に一時記憶される(ST102)。顧客からのアクションとは、表示部2に対するタッチ(購入指示)、紙幣取り扱い口3への紙幣の挿入、カード取り扱い口4へのカードの挿入、及び硬貨投入口5への硬貨の投入などである。
【0020】
LCD表示部121は、券販売画面を表示する。顧客は、このLCD表示部121を見ながら、例えば目的の行き先の駅名が表示された部位をタッチし、目的の行き先までの乗車券の購入を指示する。タッチパネル部122は、顧客によりタッチされた位置を検出し、画面表示に対応した購入指示を受け付ける。この購入指示に対応して、LCD表示部121は、代金投入を要求する画面を表示する。この画面表示に対応して、カード取り扱い口4に金額カードが投入されたり、紙幣取り扱い口3に紙幣が投入されたり、或いは硬貨投入口5に硬貨が投入されたりする。
【0021】
カード取り扱い口4に投入された金額カードは、カード処理ユニット112で受け取られる。紙幣取り扱い口3に投入された紙幣は紙幣処理ユニット113で受け取られる。硬貨投入口5に投入された硬貨は硬貨処理ユニット114で受け取られる。カード処理ユニット112は、受け取られた金額カードに記録されている情報の読み出し又はこの受け取られたカードに対する情報の書き込み(書き換え)などを行う。紙幣処理ユニット113は、受け取られた紙幣の真偽判定および金種判定などを行う。硬貨処理ユニット114は、受け入れられた硬貨の真偽判定および金種判定などを行う。
【0022】
主制御部100は、カード処理ユニット112で受け取られた金額カードに記録されている金額データが、購入指示された乗車券の代金以上であれば、購入指示された乗車券の発行を許可する。これに伴い、カード処理ユニット112は、金額カードに記録されている金額データから購入指示された乗車券の代金を差し引き、新たな金額データ(最新の残額データ)を書き込む。発券ユニット111は購入指示された乗車券を発券し(ST103)、乗車券発行口6は発券された乗車券を排出する。カード処理ユニット112は、受け取った金額カードを排出する(ST103)。これに伴い、カード取り扱い口4から金額カードが返却される。このとき、発券ユニット111は、発券した乗車券に関するデータを記憶する(ST103)。発券した乗車券に関するデータとは、乗車券に記録された発売日時、乗車区間、及び有効期限などのデータである。また、カード処理ユニット112は、返却した金額カードに関するデータを記憶する(ST103)。返却した金額カードに関するデータとは、金額カードに記録されている残りの金額データ及び過去の使用履歴データなどである。
【0023】
或いは、主制御部100は、紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114で受け取られた総額が、購入指示された乗車券の代金に達したとき、購入指示された乗車券の発行を許可する。これに伴い、発券ユニット111は、購入指示された乗車券を発券し(ST103)、乗車券発行口6は発券された乗車券を排出する。このとき、発券ユニット111は、発券した乗車券に関するデータを記憶する(ST103)。発券した乗車券に関するデータとは、乗車券に記録された発売日時、乗車区間、及び有効期限などのデータである。さらに、必要に応じて、紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114によりつり銭が返却される(ST103)。このとき、紙幣処理ユニット113は、つり銭として返却する紙幣に関するデータを記憶する(ST103)。つり銭として返却する紙幣に関するデータとは、紙幣の枚数、紙幣の金種、及び紙幣の合計金額などである。同様に、硬貨処理ユニット114は、つり銭として返却する硬貨に関するデータを記憶する(ST103)。つり銭として返却する硬貨に関するデータとは、硬貨の枚数、硬貨の金種、及び硬貨の合計金額などである。紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114によりつり銭が返却されると、紙幣取り扱い口3からつり銭としての紙幣が返却され、硬貨排出口7からつり銭としての硬貨が排出される。排出された硬貨は、受け皿8により受け止められる。
【0024】
目的の駅までの乗車券の購入方法には、上記した以外に、顧客が所有している定期券を利用する方法がある。つまり、乗車駅から目的の降車駅までの区間の一部が、顧客所有の定期券の有効区間と重複する場合、重複区間を除く料金で、目的の降車駅までの乗車券を購入することができる。この場合には、まず、顧客は、カード取り扱い口4に定期券を投入する。投入された定期券は、カード処理ユニット112で受け取られる。続いて、顧客は、LCD表示部121に表示された券販売画面を見ながら、目的の行き先の駅名が表示された部位をタッチする。タッチパネル部122は、顧客によりタッチされた位置を検出し、画面表示に対応した購入指示を受け付ける。ここで、カード処理ユニット112は、受け取った定期券に記録された有効期限及び有効区間などの情報を読み取る。読み取った情報は、定期券に関する情報として記憶される。主制御部100により、定期券から読み取られた有効区間と、購入指示された目的の行き先の駅までの重複区間が検出され、重複区間を考慮した運賃が算出される。例えば、重複区間を除く運賃が算出される。LCD表示部121は、算出した運賃を表示するとともに、代金投入を要求する画面を表示する。この画面表示に対応して、カード取り扱い口4に金額カードが投入されたり、紙幣取り扱い口3に紙幣が投入されたり、或いは硬貨投入口5に硬貨が投入されたりする。カード取り扱い口4に投入された金額カードは、カード処理ユニット112で受け取られる。紙幣取り扱い口3に投入された紙幣は紙幣処理ユニット113で受け取られる。硬貨投入口5に投入された硬貨は硬貨処理ユニット114で受け取られる。
【0025】
主制御部100は、カード処理ユニット112で受け取られた金額カードに記録されている金額データが、算出された運賃以上であれば、購入指示された乗車券の発行を許可する。これに伴い、カード処理ユニット112は金額カードに記録されている金額データから、算出された運賃を差し引き、新たな金額データ(最新の残額データ)を書き込む。発券ユニット111は購入指示された乗車券を発券し(ST103)、乗車券発行口6は発券された乗車券を排出する。カード処理ユニット112は、受け取った金額カードを排出する(ST103)。これに伴い、カード取り扱い口4から金額カードが返却される。このとき、発券ユニット111は、発券した乗車券に関するデータを記憶する(ST103)。発券した乗車券に関するデータとは、乗車券に記録された発売日時、乗車区間、及び有効期限などのデータである。また、カード処理ユニット112は、返却した金額カードに関するデータを記憶する(ST103)。返却した金額カードに関するデータとは、金額カードに記録されている残りの金額データ及び過去の使用履歴データなどである。
【0026】
或いは、主制御部100は、紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114で受け取られた総額が、算出された運賃に達したとき、購入指示された乗車券の発行を許可する。これに伴い、発券ユニット111は、購入指示された乗車券を発券し(ST103)、乗車券発行口6は発券された乗車券を排出する。このとき、発券ユニット111は、発券した乗車券に関するデータを記憶する(ST103)。発券した乗車券に関するデータとは、乗車券に記録された発売日時、乗車区間、及び有効期限などのデータである。さらに、必要に応じて、紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114によりつり銭が返却される(ST103)。このとき、紙幣処理ユニット113は、つり銭として返却する紙幣に関するデータを記憶する(ST103)。つり銭として返却する紙幣に関するデータとは、紙幣の枚数、紙幣の金種、及び紙幣の合計金額などである。同様に、硬貨処理ユニット114は、つり銭として返却する硬貨に関するデータを記憶する(ST103)。つり銭として返却する硬貨に関するデータとは、硬貨の枚数、硬貨の金種、及び硬貨の合計金額などである。紙幣処理ユニット113及び硬貨処理ユニット114によりつり銭が返却されると、紙幣取り扱い口3からつり銭としての紙幣が返却され、硬貨排出口7からつり銭としての硬貨が排出される。排出された硬貨は、受け皿8により受け止められる。
【0027】
ここで、取り忘れ対応処理について説明する。取り忘れの対象となるのは、紙幣取り扱い口3から返却されるつり銭としての紙幣、カード取り扱い口4から返却される金額カード又は定期券、乗車券発行口6から発行される乗車券、受け皿8により受け止められたつり銭としての硬貨である。特に、つり銭の一部抜き取りによる詐欺行為の防止を目的とする。
【0028】
紙幣取り扱い口3には紙幣を検知するセンサ3aが設けられている。このセンサ3aは、顧客により挿入される紙幣、及びつり銭として返却される紙幣を検知する。センサ3aにより顧客により挿入された紙幣が検知されると、紙幣処理ユニット113は挿入された紙幣の取り込みを開始する。センサ3aによりつり銭として返却された紙幣が検知されると、主制御部100によりタイマーがセットされ(ST104)、所定時間経過しても引き続きつり銭として返却された紙幣が検知されている場合には(ST105、NO)、タイムオーバーとなり(ST106、YES)、紙幣処理ユニット113は紙幣の取り忘れ発生を検知する。紙幣処理ユニット113が紙幣の取り忘れ発生を検知すると、取り忘れられた紙幣を回収する(ST108)。このとき、紙幣処理ユニット113は、回収した紙幣をチェックし、回収した紙幣に関するデータを記憶する(ST108)。つまり、回収した紙幣の枚数、紙幣の金種、及び紙幣の合計金額などのデータを記憶する。逆に、センサ3aによりつり銭として返却された紙幣が検知されてから、所定時間内につり銭として返却された紙幣が検知されなくなると、紙幣処理ユニット113は紙幣が受け取られたことを検知する。
【0029】
カード取り扱い口4にはカードを検知するセンサ4aが設けられている。このセンサ4aは、顧客により挿入されるカード、及び返却されるカードを検知する。センサ4aにより顧客により挿入されるカードが検知されると、カード処理ユニット112は挿入されたカードの取り込みを開始する。センサ4aにより返却されたカードが検知されると、主制御部100によりタイマーがセットされ(ST104)、所定時間経過しても引き続き返却されたカードが検知されている場合には(ST105、NO)、タイムオーバーとなり(ST106、YES)、カード処理ユニット112はカードの取り忘れ発生を検知する。カード処理ユニット112がカードの取り忘れ発生を検知すると、取り忘れられたカードを回収する(ST108)。このとき、カード処理ユニット112は、回収したカードをチェックし、回収したカードに関するデータを記憶する(ST108)。つまり、回収した金額カードに記録されている残りの金額データ及び過去の使用履歴データなどを記憶する。或いは、回収した定期券に記録されている有効期限及び有効区間などの情報を記憶する。逆に、センサ4aにより返却されたカードが検知されてから、所定時間内に返却されたカードが検知されなくなると、カード処理ユニット112はカードが受け取られたことを検知する。
【0030】
乗車券発行口6には乗車券を検知するセンサ6aが設けられている。このセンサ6aにより発行された乗車券が検知されると、主制御部100によりタイマーがセットされ(ST104)、所定時間経過しても引き続き発行された乗車券が検知されている場合には(ST105、NO)、タイムオーバーとなり(ST106、YES)、発券ユニット111は乗車券の取り忘れ発生を検知する。発券ユニット111が乗車券の取り忘れ発生を検知すると、取り忘れられた乗車券を回収する(ST108)。このとき、発券ユニット111は、回収した乗車券をチェックし、回収した乗車券に関するデータを記憶する(ST108)。つまり、回収した乗車券に記録されている発売日時、乗車区間、及び有効期限などのデータを記憶する。逆に、センサ6aにより発行された乗車券が検知されてから、所定時間内に発行された乗車券が検知されなくなると、発券ユニット111は乗車券が受け取られたことを検知する。
【0031】
発券ユニット111、カード処理ユニット112、紙幣処理ユニット113による取り忘れ発生の検知に対応して、カメラ9により撮影されデジタルカメラ部123に一時記憶された乗車券購入者の顔画像データが、記録部140の取り忘れリストに保存される(ST109)。つまり、乗車券、金額カード、定期券、紙幣などを取り忘れた乗車券購入者の顔画像データが、記録部140の取り忘れリストに保存される。
【0032】
このとき、発行された乗車券、返却された金額カード、定期券、紙幣、又は硬貨に関するデータが、乗車券購入者の顔画像データと共に取り忘れリストに保存される。さらに、回収された乗車券、金額カード、定期券、又は紙幣に関するデータも、乗車券購入者の顔画像データと共に取り忘れリストに保存される。つまり、取り忘れリストには、金品を取り忘れた乗車券購入者の顔画像データと共に、ST103で放出された金品に関するデータと、ST108で回収された金品に関するデータとが格納される(ST109)。
【0033】
このとき、主制御部100は、ST103で放出された金品に関するデータと、ST108で回収された金品に関するデータとを比較する。両データが一致すれば、悪意の無い取り忘れと判断し、取り忘れ金品を返却できる旨のデータを追記する(ST109)。両データが一致しなければ悪意の有る取り忘れ(故意の取り忘れ)と判断し、取り忘れ金品を返却できない旨のデータを追記する(ST109)。悪意の有る取り忘れとは、例えばつり銭詐欺である。両データが一致しないケースとして、例えば、つり銭として千円札を9枚放出したにもかかわらず、回収されたつり銭の千円札が2、3枚しか無い場合である(千円札が9枚無ければ不一致)。悪意の有る取り忘れと判断した場合、例えば、表示部2に対して警告画面を表示し、つり銭詐欺を働こうとする者を威嚇する。これだけでも、つり銭詐欺抑行為を抑制する効果が得られる。
【0034】
さらにつり銭詐欺行為を抑制するために、悪意の有る取り忘れと判断した場合には、顔画像データを上位伝送部150を経由してホストコンピュータ200に送信する。ホストコンピュータ200にはブラックリストが用意されている。ホストコンピュータ200は、送信されてきた顔画像データとブラックリストに含まれる顔画像データとを照合し、照合結果を出力する。つまり、送信されてきた顔画像データに該当する者の前科をチェックすることができる。照合の結果、前科有りが判明すると、前科有りの情報が自動券売機1に送信される。自動券売機1の係員パネル部130のLCD表示部131には、顔画像と照合結果(前科有り)が表示される。照合の結果、前科無しが判明すると、自動券売機1から送信されてきた顔画像データは、ブラックリストに登録され、前科無しの情報が自動券売機1に送信される。自動券売機1の係員パネル部130のLCD表示部131には、顔画像と照合結果(前科無し)が表示される。また、ホストコンピュータ200は、同一人物の不正行為をカウントするとともに、カウント値が規定数を超えると、該当する顔画像データを警察へ転送する。さらに、ホストコンピュータ200が、注意が必要な人物の顔画像データを各駅の自動券売機等に送信することにより、広域にわたりつり銭詐欺行為を防止することができる。
【0035】
なお、発券ユニット111、カード処理ユニット112、紙幣処理ユニット113により全ての受け取りが検知された場合(ST105、YES)、カメラ9により撮影されデジタルカメラ部123に一時記憶された乗車券購入者の顔画像データは削除される(ST107)。
【0036】
続いて、図4に示すフローチャートを参照して、取り忘れに気づいて係員に取り忘れが申告された場合の対応について説明する。発券ユニット111、カード処理ユニット112、紙幣処理ユニット113による取り忘れ発生の検知に対応して、取り忘れられた金品が回収されている場合、係員パネル部132には、その旨が表示される。顧客から取り忘れの申告を受けた係員は、係員パネル部132のタッチパネル部132に対してタッチ操作し、取り忘れリストの表示を指示すると、LCD表示部131に取り忘れリストが表示される。取り忘れリストは、記録部140に記録されている。取り忘れリストには、乗車券購入者の顔画像データが複数格納されている。さらに、各顔画像データと共に、取り忘れられた乗車券のデータ、取り忘れられた金額カードに関するデータ、取り忘れられた定期券に関するデータ、取り忘れられた紙幣に関するデータなどが格納されている。
【0037】
係員が、タッチパネル部132に対してタッチ操作により検索キーが押下され(ST201)、所定の条件に基づく顔画像データの検索を指示すると、該当する顔画像データが検索され(ST202)、読み出され(ST203)、LCD表示部131に表示される(ST204)。係員は、取り忘れ申告者の顔と、LCD表示部131に表示された顔画像とを比較して、取り忘れ申告者に間違いがないことを確認する(ST205、YES)。さらに、この顔画像データと共に、取り忘れ金品を返却できる旨のデータが追記されていれば、発券ユニット111に回収されている取り忘れの乗車券、カード処理ユニット112に回収されている金額カード又は定期券、紙幣処理ユニット113に回収されている紙幣を取り出し、取り忘れ申告者に対して返却する。このあと、タッチパネル部132に対するタッチ操作により取り忘れ解除キーが押下され(ST206)、取り忘れ金品を受け取った申告者の顔画像データの削除を指示すると、取り忘れリストから取り忘れ金品を受け取った申告者の顔画像データが削除される(ST207)。
【0038】
係員が、取り忘れ申告者の顔と、LCD表示部131に表示された顔画像とを比較して、取り忘れ申告者が偽りの申告者ではないかと判断した場合には(ST205、NO)、取り忘れ申告者に対する取り忘れ金品を返却しない。さらに、タッチパネル部132に対するタッチ操作により登録キーを押下し(ST208)、顔画像データをブラックリストとして登録することができる(ST209)。ブラックリストは記録部140に記録され、さらに、上位伝送部150を介してホストコンピュータ200にも送信される。
【0039】
さらに、以下に説明するようにして、厳密に申告者の真偽を判断するようにしてもよい。
【0040】
例えば、係員が、係員パネル部132のタッチパネル部132に対してタッチ操作し、顔画像データの一覧表示を指示すると、LCD表示部131に顔画像データが一覧表示される。このとき、係員は、取り忘れ申告者に該当する顔画像を探す。該当する顔画像が見つかれば、タッチパネル部132に対するタッチ操作により、見つけた顔画像と共に格納されている取り忘れに関するデータをLCD表示部131に表示させる。つまり、取り忘れられた乗車券のデータ、取り忘れられた金額カードに関するデータ、取り忘れられた定期券に関するデータ、取り忘れられた紙幣に関するデータをLCD表示部131に表示させる。係員は、取り忘れ申告者が申告する取り忘れの内容と、LCD表示部131に表示された取り忘れに関するデータとを照合して、照合結果から取り忘れ申告者に偽りがないことを確認し、取り忘れ金品を返却できる旨のデータが追記されていることを確認した場合、取り忘れ申告者に対して取り忘れた乗車券、金額カード、定期券、紙幣などを返却する。このあと、タッチパネル部132に対するタッチ操作により、取り忘れ金品を受け取った申告者の顔画像データの削除を指示すると、取り忘れリストから取り忘れ金品を受け取った申告者の顔画像データが削除される。
【0041】
上記説明では、顔画像データの一覧表示に続いて、特定の顔画像データと共に格納されている取り忘れに関するデータを表示させるケースについて説明したが、逆の順序でもよい。つまり、取り忘れに関するデータを一覧表示させ、取り忘れ申告者の申告に基づき、特定の取り忘れに関するデータから顔画像データを表示させるようにしてもよい。
【0042】
一方、係員は、取り忘れ申告者が申告する取り忘れの内容と、LCD表示部131に表示された取り忘れに関するデータとを照合して、照合結果から取り忘れ申告者の申告が怪しいと判断した場合には、取り忘れ申告者に対する取り忘れ金品を返却しない。さらに、タッチパネル部132に対するタッチ操作により、この怪しい申告をした取り忘れ申告者の顔画像データをブラックリストとして登録することができる。ブラックリストは記録部140に記録され、さらに、上位伝送部150を介してホストコンピュータ200にも送信される。
【0043】
上記説明では、自動券売機のケースについて説明したが、この発明は金品を提供する装置全般に適用できる。例えば、自動精算機、自動定期券発行機などにも適用できる。
【0044】
以上説明したように、この発明によれば、放出した金品と回収した金品とを比較して、正しく金品が回収されたことを確認した上で、取り忘れ申告者を確認し、真の取り忘れ申告者に対して取り忘れた金品を返却することができる。特に、つり銭詐欺防止に有効である。
【0045】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0046】
【発明の効果】
この発明によれば、つり銭詐欺行為を防止するとともに、取り忘れられたつり銭を確実に取り忘れ申告者に返却することが可能な物品販売装置、物品販売システム、及びつり銭取り忘れ対応理方法を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の物品販売装置の一例に相当する自動券売機の外観図である。
【図2】この発明の物品販売装置の一例に相当する自動券売機の機能を説明するための機能ブロック図である。
【図3】自動券売機における金品取り忘れ対応処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】自動券売機における取り忘れ金品返却処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…自動券売機、2…表示部、3…紙幣取り扱い口、4…カード取り扱い口、5…硬貨投入口、6…乗車券発行口、7…硬貨排出口、8…受け皿、9…カメラ、100…主制御部、110…ユニット伝送部、111…発券ユニット、112…カード処理ユニット、113…紙幣処理ユニット、114…硬貨処理ユニット、120…接客部、121…LCD表示部、122…タッチパネル部、123…デジタルカメラ部、124…その他表示・スイッチ部、130…係員パネル部、131…LCD表示部、132…タッチパネル部、133…その他表示・スイッチ部、140…記録部、150…上位伝送部、ホストコンピュータ200
Claims (10)
- 物品購入者の顔を撮影する撮影手段と、
物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売する販売手段と、
前記販売手段による物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却する返却手段と、
前記返却手段により返却されたつり銭の取り忘れの有無を検知する検知手段と、
前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収する回収手段と、
前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、前記撮影手段により撮影された物品購入者の顔画像データと共に、前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存する保存手段と、
を備えたことを特徴とする物品販売装置。 - 前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータが異なるとき、これらつり銭に関するデータと共に保存された物品購入者の顔画像データを外部に送信する送信手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の物品販売装置。
- 前記検知手段は、前記返却手段により返却されたつり銭の取り忘れの有無に加えて、前記販売手段により販売された物品の取り忘れの有無を検知し、
前記回収手段は、取り忘れられたつり銭の回収に加えて、取り忘れられた物品を回収し、
前記保存手段は、前記検知手段により物品の取り忘れが検知されたとき、前記撮影手段により撮影された物品購入者の顔画像データと共に、前記販売手段により販売された物品に関するデータ、及び前記回収手段により回収された物品に関するデータを前記取り忘れリストに保存する、
ことを特徴とする請求項1に記載の物品販売装置。 - 物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売する販売手段と、
前記販売手段による物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却する返却手段と、
前記返却手段により返却されたつり銭の取り忘れの有無を検知する検知手段と、
前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収する回収手段と、
前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータが異なるとき警告を出力する警告手段と、
を備えたことを特徴とする物品販売装置。 - 物品購入者の顔を撮影する撮影手段と、
物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売する販売手段と、
前記販売手段による物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却する返却手段と、
前記返却手段により返却されたつり銭の取り忘れの有無を検知する検知手段と、
前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収する回収手段と、
前記検知手段によりつり銭の取り忘れが検知されたとき、前記撮影手段により撮影された物品購入者の顔画像データと共に、前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存する保存手段と、
前記返却手段により返却されたつり銭に関するデータ、及び前記回収手段により回収されたつり銭に関するデータが異なるとき、これらつり銭に関するデータと共に保存された物品購入者の顔画像データを、予め記憶されたブラックリストに含まれる顔画像データと照合し、照合結果を出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする物品販売システム。 - 物品購入者の顔を撮影し、
物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売し、
物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却し、
返却されたつり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収し、事前撮影された物品購入者の顔画像データと共に、返却されたつり銭に関するデータ、及び回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存する、
ことを特徴とするつり銭取り忘れ対応処理方法。 - 返却されたつり銭に関するデータ、及び回収されたつり銭に関するデータが異なるとき、これらつり銭に関するデータと共に保存された物品購入者の顔画像データを外部に送信することを特徴とする請求項6に記載のつり銭取り忘れ対応処理方法。
- 販売された物品の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられた物品を回収し、事前撮影された物品購入者の顔画像データと共に、販売された物品に関するデータ、及び回収された物品に関するデータを前記取り忘れリストに保存することを特徴とする請求項6に記載のつり銭取り忘れ対応処理方法。
- 物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売し、
物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却し、
つり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収し、
返却されたつり銭に関するデータ、及び回収されたつり銭に関するデータが異なるとき警告を出力する、
ことを特徴とするつり銭取り忘れ対応処理方法。 - 物品購入者の顔を撮影し、
物品購入指示及び代金の投入に対応して物品を販売し、
物品の販売に対応して、必要に応じてつり銭を返却し、
つり銭の取り忘れが検知されたとき、取り忘れられたつり銭を回収し、事前撮影された物品購入者の顔画像データと共に、返却されたつり銭に関するデータ、及び回収されたつり銭に関するデータを取り忘れリストに保存し、
返却されたつり銭に関するデータ、及び回収されたつり銭に関するデータが異なるとき、これらつり銭に関するデータと共に保存された物品購入者の顔画像データを、予め記憶されたブラックリストに含まれる顔画像データと照合し、照合結果を出力する、
ことを特徴とするつり銭取り忘れ対応処理方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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