JP2004089138A - 培養装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で培地交換作業の自動化を図る。
【解決手段】培地A内において細胞を培養する細胞培養室2と、細胞培養室2に接続された廃培地貯留室3と、細胞培養室2内を加圧する加圧手段5と、加圧手段5により細胞培養室2内が加圧されたときに、細胞培養室2と廃培地貯留室3とを連通させる排出バルブ手段7とを備える培養装置1を提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、細胞を培養する培養装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、間葉系幹細胞等の幹細胞は、様々な組織に分化でき、その組織を再生することができる細胞として知られている。間葉系幹細胞は、骨髄液に含まれている。しかしながら、骨髄液から採取可能な間葉系幹細胞はごく微量であり、組織の再生に必要な量の間葉系幹細胞を得るためには、骨髄液を培養することにより増殖させる必要がある。
【0003】
間葉系幹細胞を培養するには、患者から採取した骨髄液を平坦な培養容器上に播種して、適当な培地内において培養する。骨髄液内の赤血球や白血球などの造血系の細胞は培地内に浮遊する一方、間葉系幹細胞は培養容器の底面に付着して増殖する性質を有している。したがって、培地交換によって造血系の細胞を廃棄することにより、培養容器の底面に付着して増殖した間葉系幹細胞のみを抽出することが可能となる。
【0004】
【特許文献1】
特公平3−69508号公報(第1頁、第1図)
【特許文献2】
特公平3−57744号公報(第7頁、第4図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、培地交換作業は、作業者が培養容器を持ち上げて傾斜させ培養容器から培地を流出させた後に、新たな培地を電動ピペット等によって培養容器内に供給していた。
しかしながら、多種の細胞を培養する場合には、作業者による培地交換作業は現実的ではなく、これを自動化する必要がある。この場合に、作業者による培地交換作業をそのまま装置に置き換えたのでは、装置が複雑になる不都合がある(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0006】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で培地交換作業の自動化を図ることができる培養装置および培地交換方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、培地内において細胞を培養する細胞培養室と、該細胞培養室に接続された廃培地貯留室と、前記細胞培養室内を加圧する加圧手段と、該加圧手段により前記細胞培養室内が加圧されたときに該細胞培養室と前記廃培地貯留室とを連通させる排出バルブ手段とを備える培養装置を提供する。
【0008】
この発明によれば、細胞培養室内において培地内に細胞を混合して、所定の培養条件下に配されることにより、細胞の培養が行われる。そして、所定の培養期間が経過した後に、加圧手段を作動させることにより、細胞培養室内の圧力が上昇させられると、排出バルブ手段が細胞培養室と廃培地貯留室とを連通させるので、細胞培養室内の培地が圧力によって排出バルブ手段を介して廃培地貯留室へと排出される。これにより、培地と細胞とを分離して培地交換が可能となる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の培養装置において、新たな培地を貯留し、細胞培養室に接続された培地貯留部と、細胞培養室内を減圧する減圧手段と、該減圧手段により細胞培養室内が減圧されたときに該細胞培養室と培地貯留部とを連通させる供給バルブ手段とを備える培養装置を提供する。
【0010】
この発明によれば、加圧手段の作動によって細胞培養室内の培地を廃培地貯留部へ排出した後に、減圧手段を作動させることにより、細胞室内の圧力を低下させる。これにより、供給バルブ手段を作動させて、培地貯留部と細胞培養室とを連通させる。細胞培養室内は減圧手段の作動により、圧力が低下させられているので、培地貯留部内の培地が吸引されて細胞培養室内に供給される。これにより、培地交換が行われることになる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の培養装置において、加圧手段が、COにより細胞培養室内を加圧する培養装置を提供する。
この発明によれば、細胞の培養に必要なCOの供給源を加圧手段として利用することが可能となり、機能を共通化して、装置を簡略化することが可能となる。
【0012】
請求項4に係る発明は、培地内において細胞を培養する細胞培養室と、該細胞培養室の下方に配置された廃培地貯留室と、前記細胞培養室と前記廃培地貯留室との間を開閉する排出バルブ手段とを備える培養装置を提供する。
この発明によれば、細胞培養室内において培地内に細胞を混合して、所定の培養条件下に配されることにより、細胞の培養が行われる。そして、所定の培養期間が経過した後に、排出バルブ手段を作動させることにより、上位に配されている細胞培養室内の培地を、下位に配されている廃培地貯留室内へ、重力により排出することが可能となる。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載された培養装置において、前記細胞培養室の上方に配置された培地貯留室と、該培地貯留室と前記細胞培養室との間を開閉する供給バルブ手段とを備える培養装置を提供する。
この発明によれば、排出バルブ手段の作動により、細胞培養室内の培地が廃培地貯留室へ排出された後に、供給バルブ手段を作動させることにより、細胞培養室と培地貯留室とを連通させて、上位に配されている培地貯留室から下位に配されている細胞培養室へ培地を供給することが可能となる。これにより、培地交換が行われることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態に係る培養装置について、図面を参照して、以下に説明する。
本実施形態に係る培養装置1は、図1に示されるように、細胞を培養する細胞培養室2と、培養期間を終了した後に廃棄される廃培地A’を貯留する廃培地貯留室3と、新たな培地Aを貯留している培地貯留室4と、細胞培養室2に接続された圧力調整手段5とを備えている。
【0015】
前記細胞培養室2と廃培地貯留室3との間には、両者を接続する第1の接続管6が設けられるとともに、該第1の接続管6には、これを開閉する排出バルブ7が設けられている。
また、前記細胞培養室2と培地貯留室4との間には、両者を接続する第2の接続管8が設けられるとともに、該第2の接続管8には、これを開閉する供給バルブ9が設けられている。
【0016】
前記排出バルブ7は一方向バルブであって、細胞培養室2内の圧力が所定の圧力以上に高くなったときに開放されるように設定されている。
前記供給バルブ9も一方向バルブであって、細胞培養室2内の圧力が所定の圧力以下に低くなったときに開放されるように設定されている。
前記圧力調整手段5は、例えば、手動により押し引きされるベローズである。
【0017】
図中、符号10は、細胞を出し入れする際等に開かれる開口部である。開口部は、キャップ11によって、密封状態に閉鎖できるようになっている。
すなわち、細胞培養室2は、圧力調整手段5を作動させない状態では、外部に対して密封状態に設定されるようになっており、例えば、図示しない他のCO供給手段によって、内部をCOで充満させられるようになっている。
【0018】
このように構成された本実施形態に係る培養装置1の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係る培養装置1によれば、細胞培養室2内に、培地Aと細胞(図示略)とを供給して、例えば、37±0.5℃、5%CO濃度に維持することにより、細胞が培養される。
【0019】
細胞、例えば、間葉系幹細胞は、培地A内の栄養分を吸収しながら、細胞培養室2の底面2aに付着するように成長する。そして、所定期間、例えば、10日間にわたる培養が行われる間に、定期的に、例えば、1日置きに培地交換が行われる。
【0020】
培地交換を行うには、まず、圧力調整手段5を作動させる。すなわち、ベローズ5を押圧することにより、細胞培養室2内の圧力を上昇させる。これにより、排出バルブ7が開放されるので、圧力の高い細胞培養室2内の培地Aが排出バルブ7介して、圧力の低い廃培地貯留室3へ排出される。細胞培養室2内の細胞は、底面2aに付着しているので、細胞を除く培地Aのみが廃培地貯留室3へ排出され、細胞は細胞培養室2内に残る。
【0021】
次に、ベローズ5を操作して細胞培養室2内の空気を吸引する。このとき、排出バルブ7は閉鎖され、廃培地貯留室3から細胞培養室2内への廃培地A’の逆流は防止される。これにより、細胞培養室2内の圧力が外部圧力より低下するので、供給バルブ9が開かれ、培地貯留部4に貯留されている新たな培地Aが細胞培養室2内に流入する。これにより、細胞培養室2内の培地Aが交換されることになる。
【0022】
本実施形態に係る培養装置1によれば、ベローズ5を押し引きするだけの簡易な操作によって、細胞培養室2内の培地Aを交換することができる。したがって、従来、培養容器を傾けて培地を排出した後に、ピペットを用いて別に培地を供給していた培地交換作業を簡略化することができる。
【0023】
また、本実施形態に係る培養装置1によれば、排出バルブ7および供給バルブ9によって連結された培地貯留室4、細胞培養室2および廃培地貯留室3の3つの閉じた空間内において培地交換作業を完了させることができる。したがって、培地Aや細胞を投入する際に無菌状態を確保しておけば、培地交換作業によっても細菌等が繁殖することがなく、無菌状態を維持することができる。また、種類の異なる細胞ごとに簡単に隔離して培養を行うことができ、かつ、他の細胞との混合や、廃培地の飛沫による周囲環境の汚染を防止することができるという効果もある。
【0024】
なお、本実施形態に係る培養装置1においては、圧力調整手段として手動により押し引きされるベローズ5を例に挙げて説明したが、シリンダ等他のアクチュエータによって押し引きすることにしてもよい。また、ベローズ5に代えて、図2に示されるように、加圧空気の供給源および真空ポンプ12等を取り付け、バルブ13によって、細胞培養室2内の圧力を昇降させることにしてもよい。
【0025】
また、加圧空気に代えて、加圧COボンベを配置し、COによって、細胞培養室2内の圧力を上昇させることにしてもよい。このようにすると、CO供給手段を別個に設けなくても、圧力調整手段5との共用が可能となり、装置をさらに簡略化することができる。
また、ベローズ5をロボットアームにより押し引きするようにしてもよい。
また、細胞培養室2内に、生体組織補填材、例えば、βリン酸三カルシウム多孔体等のセラミック多孔体からなるブロックや顆粒、コラーゲン、ポリ乳酸、多孔性の金属等を投入して培養してもよい。
また、培養する細胞としては、間葉系幹細胞の他、ES細胞、体性幹細胞、骨細胞、軟骨細胞、神経細胞等でもよい。
【0026】
次に、この発明の第2の実施形態に係る培養装置について、図3を参照して、以下に説明する。
なお、本実施形態に係る培養装置20の説明において、上述した第1の実施形態に係る培養装置1と構成を共通とする箇所に同一符号を付して説明を簡略化する。
【0027】
本実施形態に係る培養装置20は、培地貯留室4と並列にトリプシンのようなタンパク質分解酵素を貯留した酵素貯留室21が設けられ、培地貯留室4と酵素貯留室21とを選択的に細胞培養室2に接続する切り替え供給バルブ22が設けられている点、および、廃培地貯留室3と並列に細胞回収室23が設けられ、同様に切り替え排出バルブ24が設けられている点、細胞培養室2を振動させる振動装置25が設けられている点において第1の実施形態に係る培養装置1と相違している。
【0028】
また、圧力調整手段26は、例えば、加圧および減圧を切り替え可能なポンプにより構成されている。切り替え供給バルブ22、切り替え排出バルブ24、振動装置25およびポンプ26は、制御装置27に接続され、所定のタイミングで作動させられるようになっている。
【0029】
このように構成された本実施形態に係る培養装置20の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る培養装置20によれば、培地交換を行う場合に、制御装置27が、切り替え排出バルブ24を廃培地貯留室3側に接続し、かつ、ポンプ26を加圧方向に作動させる。これにより、細胞培養室2内の圧力が上昇させられる。細胞培養室2内に貯留していた培地Aは、廃培地貯留室4へ排出される。この際に、培養された細胞は、細胞培養室2の底面2aに付着して残る。
【0030】
次いで、制御装置27が、切り替え供給バルブ22を培地貯留室4側に接続し、かつ、ポンプ26を減圧方向に作動させることにより、細胞培養室2内の圧力を低減させる。これにより、培地貯留室4内の新たな培地を細胞培養室2内に吸引する。そして、これによって、細胞培養室2内の培地Aが交換されることになる。
【0031】
また、上記の培地交換を繰り返しながら、所定の培養期間が終了した後には、制御装置27が、切り替え排出バルブ24を廃培地貯留室3側に接続して、ポンプ26を加圧方向に作動させる。これにより、細胞培養室2内に貯留されていた培地Aを廃培地貯留室3へ排出する。この後に、制御装置27が、切り替え供給バルブ22を酵素貯留室21へ切り替え、さらにその後に、ポンプ26を減圧方向に作動させる。これにより、トリプシンが酵素貯留室21から細胞培養室2内へ導かれる。
【0032】
そして、制御装置27が振動装置25を作動させることにより、細胞培養室2を振動させる。これにより、細胞培養室2の底面2aに付着している細胞が、トリプシンによって分解されながら振動を加えられ、細胞培養室2の底面2aから剥離されることになる。
その後、制御装置27がポンプ26を加圧方向に作動させるとともに、切り替え排出バルブ24を細胞回収室23側に切り替えることにより、細胞培養室2の底面2aから剥離されトリプシンに混合された状態の細胞が、細胞回収室23に回収されることになる。
【0033】
このように、本実施形態に係る培養装置20によれば、第1の実施形態に係る培養装置1と同様に、きわめて簡易に培地交換ができる上に、最終的に培養された細胞をも、簡易かつ周囲の環境から隔離された状態で回収することが可能となる。
【0034】
次に、この発明の第3の実施形態に係る培養装置30について、図4を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る培養装置30は、図4に示されるように、相互に区画された培地貯留室31と、細胞培養室32と、廃培地貯留室33とが上から順に配置された3段構造の装置本体34を備えている。培地貯留室31と細胞培養室32との間、および細胞培養室32と廃培地貯留室33との間には、それぞれバルブ35,36が配置されており、制御装置37によって、その開閉状態が制御されるようになっている。
【0035】
このように構成された本実施形態に係る培養装置30を用いて細胞を培養するには、細胞と培地Aとを細胞培養室32に供給して所定の培養条件下に配する。その培養途中において培地交換を行うには、制御装置37が細胞培養室32と廃培地貯留室33との間のバルブ36を開いて、細胞培養室32内の培地Aを廃培地貯留室33へ排出する。
【0036】
次いで、制御装置37は、上記バルブ36を閉じた後に、培地貯留室31と細胞培養室32との間のバルブ35を開いて、培地貯留室31内の培地Aを細胞培養室32内に供給する。これにより、培地交換が完了する。
【0037】
このように本実施形態に係る培養装置30によれば、2つのバルブ35,36を適当なタイミングで制御するだけで、閉じた空間内において培地交換を簡易に行うことができる。したがって、装置構成を簡略なものとすることができるとともに、培地交換に伴う周囲環境への培地の飛散を防止することができる。
【0038】
なお、第2の実施形態に係る培養装置20と同様にして、細胞培養室32に培地貯留室31と並列に接続された酵素貯留室を設けてもよく、その場合に、培養装置30全体を振動させる振動装置を取り付けてもよい。
また、上記各実施形態において、培地貯留室4,31と並列に他の物質、例えば、成長因子や栄養剤を貯留した貯留室を設けてもよい。成長因子としては、例えば、サイトカイン、濃縮血小板、BMP、FGF、TGF−β、IGF、PDGF、VEGF、HGFやこれらを複合させたもの等の成長に寄与する物質を培地構成成分として混合することにしてもよい。また、エストロゲン等のホルモン剤や、ビタミン等の栄養剤を混合することにしてもよい。
【0039】
また、培地としては、MEM(Minimal Essential Medium:最小必須培地)、FBS(Fetal Bovine Serum:ウシ胎児血清)、抗生剤を84:15:1の配合割合で混合したものを用いればよい。他の配合割合でもよい。また、抗生剤として、ペニシリン系抗生物質の他、セフェム系、マクロライド系、テトラサイクリン系、ホスホマイシン系、アミノグリコシド系、ニューキノロン系等任意の抗生物質を採用することができる。また、ウシ胎児血清に代えて、ヒト血清を用いてもよい。
【0040】
また、上記各実施形態においては、培地貯留室4,31と細胞培養室2,32、細胞培養室2,32と廃培地貯留室3,33を、圧力または制御装置27,37からの信号により開閉するバルブ7,9,22,24,35,36を設けたが、これに代えて、内部に貯留される培地Aや、細胞を混合した培地Aの重量により開閉する開閉手段を採用してもよい。
【0041】
また、トリプシン等のタンパク質分解酵素を貯留する酵素貯留室21を設けたが、これに代えて、細胞培養室2の底面2aに温度応答性領域を形成する処理を施してもよい。この温度応答性領域を形成する処理は、温度応答性高分子ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)を共有結合で固定することにより行われる。温度応答性処理された領域は、32℃を境界温度として、それ以上では、市販の細胞用培養容器と同程度の弱い疎水性を呈するが、温度を境界温度以下に冷却することにより高い親水性を呈するようになる領域である。したがって、例えば、37℃で培養した後に32℃以下に冷却することにより、細胞培養室2,32の底面2a,32aを高い親水性を呈するように変化させ、容易に細胞を剥離させることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上、説明したように、この発明に係る培養装置によれば、バルブの開閉と圧力の増減だけで簡易に培地を交換することができるので、装置を簡略化することができ、しかも、培地交換作業に要する工数を削減することができる。さらに、培地貯留室、細胞培養室および廃培地貯留室を接続した閉じた空間内において、培地交換を実施するので、培地の飛沫が外部に漏洩することがない。したがって、多種の細胞を扱うインキュベータ内においても、相互に細胞を隔離状態に保持して、混合や感染等が生じないようにすることができるという効果を奏する。
その結果、一度に多種の細胞を培養することを可能とし、細胞培養の自動化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る培養装置を示す模式図である。
【図2】図1の変形例を示す培養装置の模式図である。
【図3】この発明の第2の実施形態に係る培養装置を示す模式図である。
【図4】この発明の第3の実施形態に係る培養装置を示す模式図である。
【符号の説明】
A,A’ 培地
1 培養装置
2,32 細胞培養室
3,33 廃培地貯留室
4,31 培地貯留部
5 ベローズ(圧力調整手段、加圧手段、減圧手段)
7 排出バルブ(排出バルブ手段)
9 供給バルブ(供給バルブ手段)
12、26 ポンプ(加圧調整手段、加圧手段、減圧手段)
35 バルブ(供給バルブ手段)
36 バルブ(排出バルブ手段)

Claims (5)

  1. 培地内において細胞を培養する細胞培養室と、該細胞培養室に接続された廃培地貯留室と、前記細胞培養室内を加圧する加圧手段と、該加圧手段により前記細胞培養室内が加圧されたときに該細胞培養室と前記廃培地貯留室とを連通させる排出バルブ手段とを備える培養装置。
  2. 新たな培地を貯留し、前記細胞培養室に接続された培地貯留部と、前記細胞培養室内を減圧する減圧手段と、該減圧手段により前記細胞培養室内が減圧されたときに該細胞培養室と培地貯留部とを連通させる供給バルブ手段とを備える請求項1に記載の培養装置。
  3. 加圧手段が、COにより細胞培養室内を加圧する請求項1または請求項2に記載の培養装置。
  4. 培地内において細胞を培養する細胞培養室と、該細胞培養室の下方に配置された廃培地貯留室と、前記細胞培養室と前記廃培地貯留室との間を開閉する排出バルブ手段とを備える培養装置。
  5. 前記細胞培養室の上方に配置された培地貯留室と、該培地貯留室と前記細胞培養室との間を開閉する供給バルブ手段とを備える請求項4に記載の培養装置。
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