JP2004129512A - 容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成によって、各処理工程における塵埃や細菌等による汚染を低減することができるとともに効率的に生体組織補填体を製造する。
【解決手段】内部を滅菌処理された容器本体2と、該容器本体2内部に連通し、先端を閉鎖された熱溶着可能な材質からなる少なくとも1本のチューブ3とを備える容器1を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】内部を滅菌処理された容器本体2と、該容器本体2内部に連通し、先端を閉鎖された熱溶着可能な材質からなる少なくとも1本のチューブ3とを備える容器1を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、生体組織補填体の製造に利用する容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生体組織補填体を製造するには、患者から抽出された骨髄液等の体液から培養すべき細胞を抽出する抽出工程、培養すべき細胞に適した培地を調製する培地調製工程、抽出された細胞を適当な培養容器内に培地とともに投入して所定の培養条件下に配する一次培養工程、一次培養された細胞を生体組織補填材と混合してさらに培養する二次培養工程等、複数の工程が順次行われる。
【0003】
従来、この種の細胞の培養は、全体を密封して内部の塵埃量を管理したクリーンベンチにおいて行うことが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
すなわち、クリーンベンチ内においては、例えば、天井側から床側に向かって流れる空気流が形成されており、各処理工程において塵埃等が生じた場合には、空気流によって塵埃等が床側に流され、床下に配置された集塵機によって回収されることになる。クリーンベンチ内にはロボットアームが配置されていて、各工程間において細胞を移動させることができるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特公平3−57744号公報(第2頁第3欄等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように全ての処理工程を比較的大きなクリーンベンチ内で行う場合には、各工程が行われる空間が連続しているために、一の工程において発生する塵埃が、他の工程に配されている細胞に混入する可能性がある。したがって、複数の細胞を同時に培養する場合には、細胞間の混合が生じたり、添加する物質が汚染されたりしないように充分に気を付ける必要がある。
【0007】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、簡易な構成によって、各処理工程における塵埃や細菌等による汚染を低減することができるとともに効率的に生体組織補填体を製造するための容器を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、内部を滅菌処理された容器本体と、該容器本体内部に連通し、先端を閉鎖された熱溶着可能な材質からなる少なくとも1本のチューブとを備える容器を提供する。
【0009】
この発明によれば、例えば、内部に培地を封入した他の容器と、チューブを熱溶着させて無菌的に接続するとともに、内部に細胞を供給することにより、内部を滅菌状態に維持したまま、密封系において培養等の処理を行うことが可能となる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の容器において、前記容器本体内部に培地が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、例えば、滅菌処理された内部に細胞が供給された他の容器と、チューブを熱溶着させて無菌的に接続することにより、内部を滅菌状態に維持したまま、密封系において他の容器に培地を供給し、培養等の処理を行うことが可能となる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の容器において、前記容器本体内部に生体組織補填材が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、例えば、内部に培地を封入した他の容器と、チューブを熱溶着させて無菌的に接続するとともに、内部に細胞を供給することにより、内部を滅菌状態に維持したまま、密封系において、生体組織補填材を足場として細胞を成長させることが可能となる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の容器において、前記容器本体内部に成長因子が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、例えば、細胞を培養している他の容器と、チューブを熱溶着させて無菌的に接続することにより、他の容器に成長因子を供給して、内部を滅菌状態に維持したまま、密封系において、培養細胞の成長を促進することが可能となる。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の容器において、前記容器本体内部に蛋白質分解酵素が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、例えば、細胞を培養している他の容器に、チューブを熱溶着させて無菌的に接続することにより、他の容器に蛋白質分解酵素を供給して、内部を滅菌状態に維持したまま、密封系において、容器の内面に付着している付着性の細胞を剥離させることが可能となる。
【0014】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の容器において、前記容器本体が、外力によって内容積可変の材質からなる容器を提供する。
この発明によれば、他の容器とチューブを熱溶着させて無菌的に接続した状態で、容器本体に外力を加えることにより、他の容器との間で内容物を容易に行き来させることが可能となる。例えば、培地内において細胞を培養する場合には、培地を他の容器から供給し、あるいは、さらに他の容器へ排出することを、容器本体に外力を加えるだけで無菌的に行うことが可能となる。
【0015】
請求項7に係る発明は、内部を滅菌処理された主培養容器本体に、内部を滅菌処理された複数の容器本体がバルブを介して接続されてなるとともに、少なくとも1つの容器本体内に培地が封入され、主培養容器本体および容器本体に、先端を閉鎖された熱溶着可能な材質からなる少なくとも1本のチューブが備えられている容器を提供する。
【0016】
この発明によれば、主培養容器本体に接続した少なくとも1つの容器本体内に収容されている培地を、チューブのバルブを開くことにより主培養容器本体内に供給するとともに、主培養容器本体内に細胞を供給することにより、主培養容器本体において細胞の培養を行うことができる。この場合において、主培養容器本体に設けたチューブを熱溶着により他の容器に接続することにより、内部を滅菌状態のまま密封系において培養された細胞を排出することが可能となる。また、他の容器本体に設けたチューブを熱溶着により他の容器に接続することにより、当該容器本体に封入されている培地等の内容物を無菌状態のまま密封系において補充することが可能となる。
【0017】
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の容器において、少なくとも他の1つの容器本体内に生体組織補填材が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、バルブの開閉により、生体組織補填材が封入されている他の容器本体内に、主培養容器本体内において培養された培養細胞を供給することにより、内部を滅菌状態としたまま、密封系において、生体組織補填材を足場として培養細胞を成長させることが可能となる。
【0018】
請求項9に係る発明は、請求項7または請求項8に記載の容器において、少なくとも他の1つの容器本体内に成長因子が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、バルブの開閉により、成長因子が封入されている他の容器本体から、主培養容器本体内に成長因子を供給することにより、内部を滅菌状態としたまま、細胞の成長を促進することが可能となる。
【0019】
請求項10に係る発明は、請求項7から請求項9のいずれかに記載の容器において、少なくとも他の1つの容器本体内に蛋白質分解酵素が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、バルブの開閉により、蛋白質分解酵素が封入されている他の容器本体から、主培養容器本体内に蛋白質分解酵素を供給することにより、内部を滅菌状態としたまま、容器内面から細胞を剥離させることが可能となる。
【0020】
請求項11に係る発明は、請求項7から請求項10のいずれかに記載の容器において、少なくとも他の1つの容器本体が空である容器を提供する。
この発明によれば、バルブの開閉により、空の容器本体を主培養容器本体に接続することにより、主培養容器本体内において不要となった廃棄培地を空の容器本体内に、内部の滅菌状態を維持したまま排出することが可能となる。
【0021】
請求項12に係る発明は、請求項3または請求項8に記載の容器において、容器本体に、前記チューブの容器本体内への開口近傍に、生体組織補填材を保持する補填材保持部が設けられている容器を提供する。
この発明によれば、補填材保持部に生体組織補填材を保持した状態で、容器本体内へチューブから細胞を供給すると、細胞が生体組織補填材に付着させられる。補填材保持部はチューブの容器本体への開口近傍に配置されているので、チューブから供給される細胞は、生体組織補填材に付着させられ易く、細胞を無駄なく使用して効率的に生体組織補填体を製造することが可能となる。
【0022】
請求項13に係る発明は、請求項12に記載の容器において、前記補填材保持部が、前記チューブの容器本体内への開口に設けられている容器を提供する。
この発明によれば、チューブから供給される細胞は、全て生体組織補填材に付着させられるので、細胞をさらに無駄なく使用して効率的に生体組織補填体を製造することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態に係る容器について、図1から図5を参照して、以下に説明する。
本実施形態に係る容器1は、図1に示されるように、容器本体2と、該容器本体2内部に連通し、先端を閉鎖された1本以上のチューブ3とを備えている。
【0024】
容器本体2およびチューブ3は、例えば、塩化ビニルにより一体的に形成されている。容器本体2は、比較的薄い柔軟なシートにより構成され、周囲を熱溶着により密封されている。これにより、容器本体2は、外部からの圧力により容易に変形することができるようになっている。
チューブ3は、その一端を容器本体2内部に開口し、その他端を閉塞されている。容器本体2およびチューブ3の内部には滅菌処理が施されている。
【0025】
容器本体2の内部には、図2に示されるように、培地Aが封入されていてもよい。培地Aは、例えば、MEM(Minimal Essential Medium:最小必須培地)、FBS(Fetal Bovine Serum:ウシ胎児血清)、抗生剤を所定の配合比率で混合したものである。なお、ウシ胎児血清に代えてヒト血清を用いてもよい。
また、抗生剤としては、ペニシリン系抗生物質の他、セフェム系、マクロライド系、テトラサイクリン系、ホスホマイシン系、アミノグリコシド系、ニューキノロン系等任意の抗生物質を採用することができる。
【0026】
容器本体2の内部には、図3に示されるように、βリン酸三カルシウム多孔体からなる骨補填材Bが封入されていてもよい。骨補填材Bは、顆粒状でもブロック状でもよい。また、これに代えて、生体組織に親和性のある材料であれば任意のものでよく、生体吸収性の材料であればさらに好ましい。特に、生体適合性を有する多孔性のセラミックスや、コラーゲン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ヒアルロン酸、またはこれらの組合せを用いてもよい。また、チタンの様な金属であってもよい。
【0027】
容器本体2の内部には、図2に示されるように、成長因子Cが封入されていてもよい。成長因子Cとしては、例えば、サイトカイン、濃縮血小板、BMP、FGF、TGF−β、IGF、PDGF、VEGF、HGFやこれらを複合させたもの等の成長に寄与する物質を混合することにしてもよい。また、エストロゲン等のホルモン剤や、ビタミン等の栄養剤を混合することにしてもよい。
また、容器本体2の内部には、トリプシンのような蛋白質分解酵素Dが封入されていてもよい。
【0028】
このように構成された本実施形態に係る容器1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る容器1によれば、内部を滅菌処理されているので、時間が経過しても、内部において細菌等が繁殖することがなく、長時間にわたって、培地A、骨補填材Bや成長因子Cのような封入物を滅菌状態のまま保存することが可能となる。
そして、例えば、培地Aを封入した一の容器1と、他の空の容器1とをチューブ3どうしの熱溶着により無菌的に接続し、培地Aを一の容器1から他の容器1へ供給することが可能となる。
【0029】
ここで、チューブ3どうしを無菌的に接続するには、例えば、図4(a)に示すように、平行に配した2本のチューブ3を、これらのせん断方向に移動する発熱板5によって、同時に溶融させながら切断した後に、同図(b)に示すように、チューブ3どうしが一致するようにずらし、その後、同図(c)に示すように、発熱板3を除去することにより連結する。連結部分3aは連結時には閉鎖されているが、外力により管壁どうしを連結させたまま内部流路を連通させることができるようになっている。これにより、内部を無菌状態に保持したままチューブ3どうしおよびこれらに一体的に設けられている容器本体2どうしを連結することができる。以下、この方法を無菌的チューブ接続方法と言う。
【0030】
また、容器本体2どうしを連結したチューブ3は、図5に示す方法によって、切断することができる。すなわち、図5(a)に示すように、チューブ3のせん断方向に移動する発熱板5によって、同図(b)に示すように、チューブ3を溶融させながら切断した後に、同図(c)に示すように、発熱板5を除去することにより、チューブ3が、その端部3bを閉鎖された状態で切断される。以下、この方法を無菌的チューブ切断方法と言う。
【0031】
本実施形態の容器1を使用して骨補填体を製造する場合について、以下に説明する。例えば、注射器等の任意の方法により空の容器1A(以下、培養容器とする。)内に骨髄細胞を供給する。そして、培養容器1Aのチューブ3Aに、無菌的チューブ接続により、培地Aを封入した他の容器1B(以下、培地容器する。)のチューブ3Bを接続し、該培地容器1Bの容器本体2Bに外部から圧力を加えて内容積を縮小させる。これにより、骨髄細胞が供給されている培養容器1A内に培地Aが供給されることになる。
【0032】
この状態で、培地容器1Bのチューブ3Bを無菌的チューブ切断により切断する。これにより、培養容器1A内に、培地Aと骨髄細胞とが混合された状態で封入されるので、培養容器1Aを適当な培養条件下(例えば、温度37.5±0.5℃)に配することにより、骨髄細胞が培養される。
【0033】
所定の培養時間が経過すると、培地A内に浮遊していた骨髄細胞の内、間葉系幹細胞が培養容器1Aの容器本体2Aの底面に付着して成長する。そして、培地Aの交換時期に達したときには、他の空の容器1C(以下、廃棄培地容器とする。)を無菌的チューブ接続により接続し、培養容器1Aを外部から圧力により縮小させることにより、培養容器1Aから廃棄培地容器1C内へ培地Aを排出する。間葉系幹細胞は付着しているので排出されることなく培養容器1A内に残される。
【0034】
この状態で、再度、無菌的チューブ切断により、チューブ3Cを密封しつつ切断するとともに、無菌的チューブ接続により、新たな培地容器1Bのチューブ3Bを接続する。そして、接続した培地容器1Bの内容積を収縮させて新たな培地Aを培養容器1A内に供給し、無菌的チューブ切断することにより、新たな培地Aを封入した培養容器1A内において間葉系幹細胞の培養を継続することが可能となる。
【0035】
そして上記工程を繰り返した後に、トリプシンのような蛋白質分解酵素Dを封入した他の容器1D(以下、酵素容器という。)のチューブ3Dを無菌的チューブ接続により、培養容器1Aのチューブ3Aに接続し、酵素容器1Dの容器本体2Dを収縮させることでトリプシンDを培養容器1A内に供給する。その後、無菌的チューブ切断により、培養容器1Aを密封する。培地A内に所定濃度でトリプシンDを供給することにより、培養容器1A内壁に付着していた間葉系幹細胞が剥離される。その後、培養容器1Aを遠心分離機にかけることにより、間葉系幹細胞を培地Aから分離する。
【0036】
培養容器1Aに、無菌的チューブ接続により、他の廃棄培地容器1Cを接続し、培養容器1A内の培地Aを排出し、無菌的チューブ切断により、培養容器1Aから廃棄培地容器1Cを切り離す。その後、無菌的チューブ接続により、培養容器1Aに、骨補填材Bを封入した容器1E(二次培養容器)を接続し、培養された間葉系幹細胞を二次培養容器1E内に供給し、無菌的チューブ切断により、二次培養容器1Eから培養容器1Aを切り離す。これにより、間葉系幹細胞は骨補填材Bに付着させられる。
【0037】
次に、二次培養容器1Eに、無菌的チューブ接続により、他の培地容器1Bを接続し、二次培養容器1E内に新たな培地Aを供給し、無菌的チューブ切断により、二次培養容器から培地容器1Bを切り離す。また、無菌的チューブ接続により、サイトカインのような成長因子Cを封入した容器1F(以下、成長因子容器という)を接続し、二次培養容器1E内の培地AにサイトカインCを混合した後に、無菌的チューブ切断により、成長因子容器1Fを二次培養容器1Eから切り離す。
【0038】
この後に、上述した工程と同様にして、培養条件を保持しながら、複数回にわたる培地交換を行うことにより、骨補填材Bを足場として間葉系幹細胞による骨形成作用を生じさせる。これにより、骨補填体が製造されることになる。
【0039】
このように、本実施形態に係る容器1によれば、内部を滅菌状態に保持したまま、密閉系において細胞を培養し、骨補填体を製造するので、細菌等の感染の虞をなくして、健全な骨補填体を製造することができる。
【0040】
次に、この発明の第2の実施形態に係る容器10について、図6を参照して説明する。
本実施形態に係る容器10は、培地Aを収容した主培養容器本体11と、該培養容器本体11にチューブ12により接続された複数の容器本体13〜15と、これら主培養容器本体11および複数の容器本体13〜15に一体的に設けられ先端を閉鎖されたチューブ16〜19とを有している。
【0041】
これらチューブ12,16〜19および各容器本体11,13〜15は、塩化ビニルにより構成され、内部を全て滅菌処理されている。主培養容器本体11と各容器本体13〜15とを接続するチューブ12には、該チューブ12内の流路を開閉するバルブ20〜22が設けられている。容器本体13,14には、培地A、トリプシンDがそれぞれ封入されている。また、容器本体15は空である。
【0042】
このように構成された本実施形態に係る容器10を用いて細胞を培養する場合について、以下に説明する。
培地Aを封入した主培養容器本体11に、任意の方法により骨髄細胞を供給する。この状態で、主培養容器本体11を所定の培養条件に維持する。これにより、主培養容器本体11内において、骨髄細胞中の間葉系幹細胞が底面に付着して成長する。そして、所定の培養期間が経過した後に、バルブ22を開いて、主培養容器本体11に外部から圧力を加えて内容積を収縮させることにより、主培養容器本体11内の培地Aを空の容器本体15内に排出する。
【0043】
その後に、バルブ22を閉じて、バルブ20を開き、培地Aを封入している容器本体13から新たな培地Aを主培養容器本体11に供給し、バルブ20を閉じる。これらの工程を繰り返した後に、バルブ21を開いてトリプシンDを主培養容器本体11内に供給し、底面に付着して成長した間葉系幹細胞を剥離させる。そして、遠心分離機にかけることにより間葉系幹細胞を培地AおよびトリプシンDから分離する。これにより、二次培養工程に引き渡すのに充分な量の間葉系幹細胞が抽出されることになる。
【0044】
本実施形態に係る容器10によれば、主培養容器本体11および各容器本体13〜15に、先端を閉塞された熱溶着可能なチューブ16〜19が設けられているので、培地AやトリプシンDが不足したときには、図中に鎖線で示すように、追加の容器13’を無菌的チューブ接続によりこれらを補給することができる。また、主培養容器本体11に設けられているチューブ16に骨補填材を封入した二次培養容器(図示略)を無菌的チューブ接続することで、抽出された間葉系幹細胞を無駄なく無菌的に二次培養容器に移し替えることができる。さらに、培地Aを廃棄する容器15が一杯になったときには、無菌的チューブ接続により他の空の容器(図示略)をチューブ19に接続することにより、より多量の培地Aを排出することが可能となる。
【0045】
次に、この発明の第3の実施形態に係る容器30について、図7を参照して説明する。
本実施形態に係る容器30は、骨補填材Bを封入した二次培養容器であって、第1、第2の実施形態に係る容器1,10と同様に、容器本体31に、先端を閉塞したチューブ32を一体的に設け、内部を滅菌処理された容器である。容器本体31には、チューブ32の容器本体31内への開口32aの位置に、骨補填材Bを保持する保持部33が設けられている。
【0046】
前記保持部33は、チューブ32の開口位置に、該開口を一段広げた形状の凹部により構成されている。前記骨補填材Bは、例えば、βリン酸三カルシウム多孔体のブロックからなり、前記保持部33にぴったり嵌合する外形法を有している。
すなわち、骨補填材Bを保持部33に嵌合させることにより、チューブ32の容器本体31内への開口を閉塞するように構成されている。また、骨補填材Bと保持部33との嵌合状態は、例えば、チューブ32から供給する圧力により外れることができる程度の強さで嵌合されていればよい。
【0047】
このように構成された本実施形態に係る容器30によれば、無菌的チューブ接続により、チューブ32を介して間葉系幹細胞が供給されると、供給された間葉系幹細胞が保持部33に嵌合されている骨補填材Bによって堰き止められ、その全てが骨補填材Bに付着させられることになる。そして、チューブ32を介して、さらに培地Aを供給する等、骨補填材Bに圧力を加えることにより、間葉系幹細胞を付着させた骨補填材Bが保持部33から外れて容器本体31内に投入される。そして、容器本体31内を培地Bおよび成長因子Cにより満たすことによって、二次培養を開始することができる。
【0048】
すなわち、本実施形態に係る容器30によれば、供給された間葉系幹細胞の全てを骨補填材Bに付着させることができるので、間葉系幹細胞を無駄なく使用して、効率よく骨補填体を製造することができるという効果がある。
【0049】
なお、本実施形態に係る容器30においては、骨補填材Bを保持する保持部33をチューブ32の開口に設けたが、これに代えて、図8に示されるように、チューブ32の開口に対向する容器本体31内に保持部33を設けることにしてもよい。このようにすることで、例えば、チューブ32を上下に配して上から間葉系幹細胞を供給することにより、開口の対向位置に配置されている骨補填材B上に間葉系幹細胞を落下させて付着させることができる。したがって、これによっても、間葉系幹細胞を無駄なく利用することができる。
【0050】
また、図9に示されるように、チューブ32の開口に近接する容器本体31の端部に、骨補填材Bの保持部33を配置しておき、チューブ32を介して間葉系幹細胞を供給した後に、該保持部33が最外位置になるようにして遠心分離をかけることにより、間葉系幹細胞を骨補填材Bに付着させるようにしてもよい。
【0051】
さらに、図10に示されるように、保持部33を2本のチューブ32の間に設けることにしてもよい。このようにすることで、間葉系幹細胞を全て骨補填材Bに付着させることができるとともに、チューブ32を通して供給される培地を流通させながら、骨補填体を製造することが可能となる。
【0052】
なお、この実施形態においては、生体組織として骨を例に挙げ、骨髄細胞から抽出して培養した間葉系幹細胞を培養する場合について説明したが、骨髄細胞のみならず末梢血や臍帯血から抽出することにしてもよい。また、間葉系幹細胞に限定されるものではなく、ES細胞、体性幹細胞、骨細胞、軟骨細胞、神経細胞等の体細胞の培養にも使用できる。
【0053】
また、容器本体およびチューブを塩化ビニルにより構成することとしたが、これに代えて、熱溶着可能な材質であれば、他の任意の材料により構成してもよい。また、容器本体を構成する材料とチューブを構成する材料とを異ならせてもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、簡易な構成により、適宜接続、分離することによって、密閉系の培養容器を構成することができる。したがって、細菌等の感染を防止し、健全な培養細胞あるいは生体組織補填体を製造することができる。また、不足する材料を封入した容器を適宜接続することにより、当該材料を適宜補給することができる拡張性の高いシステムを構築することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る容器を示す正面図である。
【図2】培地、成長因子あるいは蛋白質分解酵素を封入した図1の容器を示す正面図である。
【図3】生体組織補填材を封入した図1の容器を示す正面図である。
【図4】無菌的チューブ接続を説明する説明図である。
【図5】無菌的チューブ切断を説明する説明図である。
【図6】この発明の第2の実施形態に係る容器を示す正面図である。
【図7】この発明の第3の実施形態に係る容器を示す縦断面図である。
【図8】図7の容器の変形例を示す縦断面図である。
【図9】図7の容器の他の変形例を示す縦断面図である。
【図10】図7の容器の他の変形例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
A 培地
B 骨補填材(生体組織補填材)
C 成長因子
D トリプシン(蛋白質分解酵素)
1,1A,1B,1C,1D,1E,10,30 容器
2,2A,2B,2D,13〜15,13’,31 容器本体
3,3A,3B,3C,3D,12,16〜19,32 チューブ
11 主培養容器本体
20〜22 バルブ
32a 開口
33 保持部(補填材保持部)
【発明の属する技術分野】
この発明は、生体組織補填体の製造に利用する容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生体組織補填体を製造するには、患者から抽出された骨髄液等の体液から培養すべき細胞を抽出する抽出工程、培養すべき細胞に適した培地を調製する培地調製工程、抽出された細胞を適当な培養容器内に培地とともに投入して所定の培養条件下に配する一次培養工程、一次培養された細胞を生体組織補填材と混合してさらに培養する二次培養工程等、複数の工程が順次行われる。
【0003】
従来、この種の細胞の培養は、全体を密封して内部の塵埃量を管理したクリーンベンチにおいて行うことが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
すなわち、クリーンベンチ内においては、例えば、天井側から床側に向かって流れる空気流が形成されており、各処理工程において塵埃等が生じた場合には、空気流によって塵埃等が床側に流され、床下に配置された集塵機によって回収されることになる。クリーンベンチ内にはロボットアームが配置されていて、各工程間において細胞を移動させることができるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特公平3−57744号公報(第2頁第3欄等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように全ての処理工程を比較的大きなクリーンベンチ内で行う場合には、各工程が行われる空間が連続しているために、一の工程において発生する塵埃が、他の工程に配されている細胞に混入する可能性がある。したがって、複数の細胞を同時に培養する場合には、細胞間の混合が生じたり、添加する物質が汚染されたりしないように充分に気を付ける必要がある。
【0007】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、簡易な構成によって、各処理工程における塵埃や細菌等による汚染を低減することができるとともに効率的に生体組織補填体を製造するための容器を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、内部を滅菌処理された容器本体と、該容器本体内部に連通し、先端を閉鎖された熱溶着可能な材質からなる少なくとも1本のチューブとを備える容器を提供する。
【0009】
この発明によれば、例えば、内部に培地を封入した他の容器と、チューブを熱溶着させて無菌的に接続するとともに、内部に細胞を供給することにより、内部を滅菌状態に維持したまま、密封系において培養等の処理を行うことが可能となる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の容器において、前記容器本体内部に培地が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、例えば、滅菌処理された内部に細胞が供給された他の容器と、チューブを熱溶着させて無菌的に接続することにより、内部を滅菌状態に維持したまま、密封系において他の容器に培地を供給し、培養等の処理を行うことが可能となる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の容器において、前記容器本体内部に生体組織補填材が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、例えば、内部に培地を封入した他の容器と、チューブを熱溶着させて無菌的に接続するとともに、内部に細胞を供給することにより、内部を滅菌状態に維持したまま、密封系において、生体組織補填材を足場として細胞を成長させることが可能となる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の容器において、前記容器本体内部に成長因子が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、例えば、細胞を培養している他の容器と、チューブを熱溶着させて無菌的に接続することにより、他の容器に成長因子を供給して、内部を滅菌状態に維持したまま、密封系において、培養細胞の成長を促進することが可能となる。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の容器において、前記容器本体内部に蛋白質分解酵素が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、例えば、細胞を培養している他の容器に、チューブを熱溶着させて無菌的に接続することにより、他の容器に蛋白質分解酵素を供給して、内部を滅菌状態に維持したまま、密封系において、容器の内面に付着している付着性の細胞を剥離させることが可能となる。
【0014】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の容器において、前記容器本体が、外力によって内容積可変の材質からなる容器を提供する。
この発明によれば、他の容器とチューブを熱溶着させて無菌的に接続した状態で、容器本体に外力を加えることにより、他の容器との間で内容物を容易に行き来させることが可能となる。例えば、培地内において細胞を培養する場合には、培地を他の容器から供給し、あるいは、さらに他の容器へ排出することを、容器本体に外力を加えるだけで無菌的に行うことが可能となる。
【0015】
請求項7に係る発明は、内部を滅菌処理された主培養容器本体に、内部を滅菌処理された複数の容器本体がバルブを介して接続されてなるとともに、少なくとも1つの容器本体内に培地が封入され、主培養容器本体および容器本体に、先端を閉鎖された熱溶着可能な材質からなる少なくとも1本のチューブが備えられている容器を提供する。
【0016】
この発明によれば、主培養容器本体に接続した少なくとも1つの容器本体内に収容されている培地を、チューブのバルブを開くことにより主培養容器本体内に供給するとともに、主培養容器本体内に細胞を供給することにより、主培養容器本体において細胞の培養を行うことができる。この場合において、主培養容器本体に設けたチューブを熱溶着により他の容器に接続することにより、内部を滅菌状態のまま密封系において培養された細胞を排出することが可能となる。また、他の容器本体に設けたチューブを熱溶着により他の容器に接続することにより、当該容器本体に封入されている培地等の内容物を無菌状態のまま密封系において補充することが可能となる。
【0017】
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の容器において、少なくとも他の1つの容器本体内に生体組織補填材が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、バルブの開閉により、生体組織補填材が封入されている他の容器本体内に、主培養容器本体内において培養された培養細胞を供給することにより、内部を滅菌状態としたまま、密封系において、生体組織補填材を足場として培養細胞を成長させることが可能となる。
【0018】
請求項9に係る発明は、請求項7または請求項8に記載の容器において、少なくとも他の1つの容器本体内に成長因子が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、バルブの開閉により、成長因子が封入されている他の容器本体から、主培養容器本体内に成長因子を供給することにより、内部を滅菌状態としたまま、細胞の成長を促進することが可能となる。
【0019】
請求項10に係る発明は、請求項7から請求項9のいずれかに記載の容器において、少なくとも他の1つの容器本体内に蛋白質分解酵素が封入されている容器を提供する。
この発明によれば、バルブの開閉により、蛋白質分解酵素が封入されている他の容器本体から、主培養容器本体内に蛋白質分解酵素を供給することにより、内部を滅菌状態としたまま、容器内面から細胞を剥離させることが可能となる。
【0020】
請求項11に係る発明は、請求項7から請求項10のいずれかに記載の容器において、少なくとも他の1つの容器本体が空である容器を提供する。
この発明によれば、バルブの開閉により、空の容器本体を主培養容器本体に接続することにより、主培養容器本体内において不要となった廃棄培地を空の容器本体内に、内部の滅菌状態を維持したまま排出することが可能となる。
【0021】
請求項12に係る発明は、請求項3または請求項8に記載の容器において、容器本体に、前記チューブの容器本体内への開口近傍に、生体組織補填材を保持する補填材保持部が設けられている容器を提供する。
この発明によれば、補填材保持部に生体組織補填材を保持した状態で、容器本体内へチューブから細胞を供給すると、細胞が生体組織補填材に付着させられる。補填材保持部はチューブの容器本体への開口近傍に配置されているので、チューブから供給される細胞は、生体組織補填材に付着させられ易く、細胞を無駄なく使用して効率的に生体組織補填体を製造することが可能となる。
【0022】
請求項13に係る発明は、請求項12に記載の容器において、前記補填材保持部が、前記チューブの容器本体内への開口に設けられている容器を提供する。
この発明によれば、チューブから供給される細胞は、全て生体組織補填材に付着させられるので、細胞をさらに無駄なく使用して効率的に生体組織補填体を製造することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態に係る容器について、図1から図5を参照して、以下に説明する。
本実施形態に係る容器1は、図1に示されるように、容器本体2と、該容器本体2内部に連通し、先端を閉鎖された1本以上のチューブ3とを備えている。
【0024】
容器本体2およびチューブ3は、例えば、塩化ビニルにより一体的に形成されている。容器本体2は、比較的薄い柔軟なシートにより構成され、周囲を熱溶着により密封されている。これにより、容器本体2は、外部からの圧力により容易に変形することができるようになっている。
チューブ3は、その一端を容器本体2内部に開口し、その他端を閉塞されている。容器本体2およびチューブ3の内部には滅菌処理が施されている。
【0025】
容器本体2の内部には、図2に示されるように、培地Aが封入されていてもよい。培地Aは、例えば、MEM(Minimal Essential Medium:最小必須培地)、FBS(Fetal Bovine Serum:ウシ胎児血清)、抗生剤を所定の配合比率で混合したものである。なお、ウシ胎児血清に代えてヒト血清を用いてもよい。
また、抗生剤としては、ペニシリン系抗生物質の他、セフェム系、マクロライド系、テトラサイクリン系、ホスホマイシン系、アミノグリコシド系、ニューキノロン系等任意の抗生物質を採用することができる。
【0026】
容器本体2の内部には、図3に示されるように、βリン酸三カルシウム多孔体からなる骨補填材Bが封入されていてもよい。骨補填材Bは、顆粒状でもブロック状でもよい。また、これに代えて、生体組織に親和性のある材料であれば任意のものでよく、生体吸収性の材料であればさらに好ましい。特に、生体適合性を有する多孔性のセラミックスや、コラーゲン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ヒアルロン酸、またはこれらの組合せを用いてもよい。また、チタンの様な金属であってもよい。
【0027】
容器本体2の内部には、図2に示されるように、成長因子Cが封入されていてもよい。成長因子Cとしては、例えば、サイトカイン、濃縮血小板、BMP、FGF、TGF−β、IGF、PDGF、VEGF、HGFやこれらを複合させたもの等の成長に寄与する物質を混合することにしてもよい。また、エストロゲン等のホルモン剤や、ビタミン等の栄養剤を混合することにしてもよい。
また、容器本体2の内部には、トリプシンのような蛋白質分解酵素Dが封入されていてもよい。
【0028】
このように構成された本実施形態に係る容器1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る容器1によれば、内部を滅菌処理されているので、時間が経過しても、内部において細菌等が繁殖することがなく、長時間にわたって、培地A、骨補填材Bや成長因子Cのような封入物を滅菌状態のまま保存することが可能となる。
そして、例えば、培地Aを封入した一の容器1と、他の空の容器1とをチューブ3どうしの熱溶着により無菌的に接続し、培地Aを一の容器1から他の容器1へ供給することが可能となる。
【0029】
ここで、チューブ3どうしを無菌的に接続するには、例えば、図4(a)に示すように、平行に配した2本のチューブ3を、これらのせん断方向に移動する発熱板5によって、同時に溶融させながら切断した後に、同図(b)に示すように、チューブ3どうしが一致するようにずらし、その後、同図(c)に示すように、発熱板3を除去することにより連結する。連結部分3aは連結時には閉鎖されているが、外力により管壁どうしを連結させたまま内部流路を連通させることができるようになっている。これにより、内部を無菌状態に保持したままチューブ3どうしおよびこれらに一体的に設けられている容器本体2どうしを連結することができる。以下、この方法を無菌的チューブ接続方法と言う。
【0030】
また、容器本体2どうしを連結したチューブ3は、図5に示す方法によって、切断することができる。すなわち、図5(a)に示すように、チューブ3のせん断方向に移動する発熱板5によって、同図(b)に示すように、チューブ3を溶融させながら切断した後に、同図(c)に示すように、発熱板5を除去することにより、チューブ3が、その端部3bを閉鎖された状態で切断される。以下、この方法を無菌的チューブ切断方法と言う。
【0031】
本実施形態の容器1を使用して骨補填体を製造する場合について、以下に説明する。例えば、注射器等の任意の方法により空の容器1A(以下、培養容器とする。)内に骨髄細胞を供給する。そして、培養容器1Aのチューブ3Aに、無菌的チューブ接続により、培地Aを封入した他の容器1B(以下、培地容器する。)のチューブ3Bを接続し、該培地容器1Bの容器本体2Bに外部から圧力を加えて内容積を縮小させる。これにより、骨髄細胞が供給されている培養容器1A内に培地Aが供給されることになる。
【0032】
この状態で、培地容器1Bのチューブ3Bを無菌的チューブ切断により切断する。これにより、培養容器1A内に、培地Aと骨髄細胞とが混合された状態で封入されるので、培養容器1Aを適当な培養条件下(例えば、温度37.5±0.5℃)に配することにより、骨髄細胞が培養される。
【0033】
所定の培養時間が経過すると、培地A内に浮遊していた骨髄細胞の内、間葉系幹細胞が培養容器1Aの容器本体2Aの底面に付着して成長する。そして、培地Aの交換時期に達したときには、他の空の容器1C(以下、廃棄培地容器とする。)を無菌的チューブ接続により接続し、培養容器1Aを外部から圧力により縮小させることにより、培養容器1Aから廃棄培地容器1C内へ培地Aを排出する。間葉系幹細胞は付着しているので排出されることなく培養容器1A内に残される。
【0034】
この状態で、再度、無菌的チューブ切断により、チューブ3Cを密封しつつ切断するとともに、無菌的チューブ接続により、新たな培地容器1Bのチューブ3Bを接続する。そして、接続した培地容器1Bの内容積を収縮させて新たな培地Aを培養容器1A内に供給し、無菌的チューブ切断することにより、新たな培地Aを封入した培養容器1A内において間葉系幹細胞の培養を継続することが可能となる。
【0035】
そして上記工程を繰り返した後に、トリプシンのような蛋白質分解酵素Dを封入した他の容器1D(以下、酵素容器という。)のチューブ3Dを無菌的チューブ接続により、培養容器1Aのチューブ3Aに接続し、酵素容器1Dの容器本体2Dを収縮させることでトリプシンDを培養容器1A内に供給する。その後、無菌的チューブ切断により、培養容器1Aを密封する。培地A内に所定濃度でトリプシンDを供給することにより、培養容器1A内壁に付着していた間葉系幹細胞が剥離される。その後、培養容器1Aを遠心分離機にかけることにより、間葉系幹細胞を培地Aから分離する。
【0036】
培養容器1Aに、無菌的チューブ接続により、他の廃棄培地容器1Cを接続し、培養容器1A内の培地Aを排出し、無菌的チューブ切断により、培養容器1Aから廃棄培地容器1Cを切り離す。その後、無菌的チューブ接続により、培養容器1Aに、骨補填材Bを封入した容器1E(二次培養容器)を接続し、培養された間葉系幹細胞を二次培養容器1E内に供給し、無菌的チューブ切断により、二次培養容器1Eから培養容器1Aを切り離す。これにより、間葉系幹細胞は骨補填材Bに付着させられる。
【0037】
次に、二次培養容器1Eに、無菌的チューブ接続により、他の培地容器1Bを接続し、二次培養容器1E内に新たな培地Aを供給し、無菌的チューブ切断により、二次培養容器から培地容器1Bを切り離す。また、無菌的チューブ接続により、サイトカインのような成長因子Cを封入した容器1F(以下、成長因子容器という)を接続し、二次培養容器1E内の培地AにサイトカインCを混合した後に、無菌的チューブ切断により、成長因子容器1Fを二次培養容器1Eから切り離す。
【0038】
この後に、上述した工程と同様にして、培養条件を保持しながら、複数回にわたる培地交換を行うことにより、骨補填材Bを足場として間葉系幹細胞による骨形成作用を生じさせる。これにより、骨補填体が製造されることになる。
【0039】
このように、本実施形態に係る容器1によれば、内部を滅菌状態に保持したまま、密閉系において細胞を培養し、骨補填体を製造するので、細菌等の感染の虞をなくして、健全な骨補填体を製造することができる。
【0040】
次に、この発明の第2の実施形態に係る容器10について、図6を参照して説明する。
本実施形態に係る容器10は、培地Aを収容した主培養容器本体11と、該培養容器本体11にチューブ12により接続された複数の容器本体13〜15と、これら主培養容器本体11および複数の容器本体13〜15に一体的に設けられ先端を閉鎖されたチューブ16〜19とを有している。
【0041】
これらチューブ12,16〜19および各容器本体11,13〜15は、塩化ビニルにより構成され、内部を全て滅菌処理されている。主培養容器本体11と各容器本体13〜15とを接続するチューブ12には、該チューブ12内の流路を開閉するバルブ20〜22が設けられている。容器本体13,14には、培地A、トリプシンDがそれぞれ封入されている。また、容器本体15は空である。
【0042】
このように構成された本実施形態に係る容器10を用いて細胞を培養する場合について、以下に説明する。
培地Aを封入した主培養容器本体11に、任意の方法により骨髄細胞を供給する。この状態で、主培養容器本体11を所定の培養条件に維持する。これにより、主培養容器本体11内において、骨髄細胞中の間葉系幹細胞が底面に付着して成長する。そして、所定の培養期間が経過した後に、バルブ22を開いて、主培養容器本体11に外部から圧力を加えて内容積を収縮させることにより、主培養容器本体11内の培地Aを空の容器本体15内に排出する。
【0043】
その後に、バルブ22を閉じて、バルブ20を開き、培地Aを封入している容器本体13から新たな培地Aを主培養容器本体11に供給し、バルブ20を閉じる。これらの工程を繰り返した後に、バルブ21を開いてトリプシンDを主培養容器本体11内に供給し、底面に付着して成長した間葉系幹細胞を剥離させる。そして、遠心分離機にかけることにより間葉系幹細胞を培地AおよびトリプシンDから分離する。これにより、二次培養工程に引き渡すのに充分な量の間葉系幹細胞が抽出されることになる。
【0044】
本実施形態に係る容器10によれば、主培養容器本体11および各容器本体13〜15に、先端を閉塞された熱溶着可能なチューブ16〜19が設けられているので、培地AやトリプシンDが不足したときには、図中に鎖線で示すように、追加の容器13’を無菌的チューブ接続によりこれらを補給することができる。また、主培養容器本体11に設けられているチューブ16に骨補填材を封入した二次培養容器(図示略)を無菌的チューブ接続することで、抽出された間葉系幹細胞を無駄なく無菌的に二次培養容器に移し替えることができる。さらに、培地Aを廃棄する容器15が一杯になったときには、無菌的チューブ接続により他の空の容器(図示略)をチューブ19に接続することにより、より多量の培地Aを排出することが可能となる。
【0045】
次に、この発明の第3の実施形態に係る容器30について、図7を参照して説明する。
本実施形態に係る容器30は、骨補填材Bを封入した二次培養容器であって、第1、第2の実施形態に係る容器1,10と同様に、容器本体31に、先端を閉塞したチューブ32を一体的に設け、内部を滅菌処理された容器である。容器本体31には、チューブ32の容器本体31内への開口32aの位置に、骨補填材Bを保持する保持部33が設けられている。
【0046】
前記保持部33は、チューブ32の開口位置に、該開口を一段広げた形状の凹部により構成されている。前記骨補填材Bは、例えば、βリン酸三カルシウム多孔体のブロックからなり、前記保持部33にぴったり嵌合する外形法を有している。
すなわち、骨補填材Bを保持部33に嵌合させることにより、チューブ32の容器本体31内への開口を閉塞するように構成されている。また、骨補填材Bと保持部33との嵌合状態は、例えば、チューブ32から供給する圧力により外れることができる程度の強さで嵌合されていればよい。
【0047】
このように構成された本実施形態に係る容器30によれば、無菌的チューブ接続により、チューブ32を介して間葉系幹細胞が供給されると、供給された間葉系幹細胞が保持部33に嵌合されている骨補填材Bによって堰き止められ、その全てが骨補填材Bに付着させられることになる。そして、チューブ32を介して、さらに培地Aを供給する等、骨補填材Bに圧力を加えることにより、間葉系幹細胞を付着させた骨補填材Bが保持部33から外れて容器本体31内に投入される。そして、容器本体31内を培地Bおよび成長因子Cにより満たすことによって、二次培養を開始することができる。
【0048】
すなわち、本実施形態に係る容器30によれば、供給された間葉系幹細胞の全てを骨補填材Bに付着させることができるので、間葉系幹細胞を無駄なく使用して、効率よく骨補填体を製造することができるという効果がある。
【0049】
なお、本実施形態に係る容器30においては、骨補填材Bを保持する保持部33をチューブ32の開口に設けたが、これに代えて、図8に示されるように、チューブ32の開口に対向する容器本体31内に保持部33を設けることにしてもよい。このようにすることで、例えば、チューブ32を上下に配して上から間葉系幹細胞を供給することにより、開口の対向位置に配置されている骨補填材B上に間葉系幹細胞を落下させて付着させることができる。したがって、これによっても、間葉系幹細胞を無駄なく利用することができる。
【0050】
また、図9に示されるように、チューブ32の開口に近接する容器本体31の端部に、骨補填材Bの保持部33を配置しておき、チューブ32を介して間葉系幹細胞を供給した後に、該保持部33が最外位置になるようにして遠心分離をかけることにより、間葉系幹細胞を骨補填材Bに付着させるようにしてもよい。
【0051】
さらに、図10に示されるように、保持部33を2本のチューブ32の間に設けることにしてもよい。このようにすることで、間葉系幹細胞を全て骨補填材Bに付着させることができるとともに、チューブ32を通して供給される培地を流通させながら、骨補填体を製造することが可能となる。
【0052】
なお、この実施形態においては、生体組織として骨を例に挙げ、骨髄細胞から抽出して培養した間葉系幹細胞を培養する場合について説明したが、骨髄細胞のみならず末梢血や臍帯血から抽出することにしてもよい。また、間葉系幹細胞に限定されるものではなく、ES細胞、体性幹細胞、骨細胞、軟骨細胞、神経細胞等の体細胞の培養にも使用できる。
【0053】
また、容器本体およびチューブを塩化ビニルにより構成することとしたが、これに代えて、熱溶着可能な材質であれば、他の任意の材料により構成してもよい。また、容器本体を構成する材料とチューブを構成する材料とを異ならせてもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、簡易な構成により、適宜接続、分離することによって、密閉系の培養容器を構成することができる。したがって、細菌等の感染を防止し、健全な培養細胞あるいは生体組織補填体を製造することができる。また、不足する材料を封入した容器を適宜接続することにより、当該材料を適宜補給することができる拡張性の高いシステムを構築することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る容器を示す正面図である。
【図2】培地、成長因子あるいは蛋白質分解酵素を封入した図1の容器を示す正面図である。
【図3】生体組織補填材を封入した図1の容器を示す正面図である。
【図4】無菌的チューブ接続を説明する説明図である。
【図5】無菌的チューブ切断を説明する説明図である。
【図6】この発明の第2の実施形態に係る容器を示す正面図である。
【図7】この発明の第3の実施形態に係る容器を示す縦断面図である。
【図8】図7の容器の変形例を示す縦断面図である。
【図9】図7の容器の他の変形例を示す縦断面図である。
【図10】図7の容器の他の変形例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
A 培地
B 骨補填材(生体組織補填材)
C 成長因子
D トリプシン(蛋白質分解酵素)
1,1A,1B,1C,1D,1E,10,30 容器
2,2A,2B,2D,13〜15,13’,31 容器本体
3,3A,3B,3C,3D,12,16〜19,32 チューブ
11 主培養容器本体
20〜22 バルブ
32a 開口
33 保持部(補填材保持部)
Claims (13)
- 内部を滅菌処理された容器本体と、該容器本体内部に連通し、先端を閉鎖された熱溶着可能な材質からなる少なくとも1本のチューブとを備える容器。
- 前記容器本体内部に培地が封入されている請求項1に記載の容器。
- 前記容器本体内部に生体組織補填材が封入されている請求項1に記載の容器。
- 前記容器本体内部に成長因子が封入されている請求項1に記載の容器。
- 前記容器本体内部に蛋白質分解酵素が封入されている請求項1に記載の容器。
- 前記容器本体が、外力によって内容積可変の材質からなる請求項1から請求項5のいずれかに記載の容器。
- 内部を滅菌処理された主培養容器本体に、内部を滅菌処理された複数の容器本体がバルブを介して接続されてなるとともに、
少なくとも1つの容器本体内に培地が封入され、
主培養容器本体および容器本体に、先端を閉鎖された熱溶着可能な材質からなる少なくとも1本のチューブが備えられている容器。 - 少なくとも他の1つの容器本体内に生体組織補填材が封入されている請求項7に記載の容器。
- 少なくとも他の1つの容器本体内に成長因子が封入されている請求項7または請求項8に記載の容器。
- 少なくとも他の1つの容器本体内に蛋白質分解酵素が封入されている請求項7から請求項9のいずれかに記載の容器。
- 少なくとも他の1つの容器本体が空である請求項7から請求項10のいずれかに記載の容器。
- 容器本体に、前記チューブの容器本体内への開口近傍に、生体組織補填材を保持する補填材保持部が設けられている請求項3または請求項8に記載の容器。
- 前記補填材保持部が、前記チューブの容器本体内への開口に設けられている請求項12に記載の容器。
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