JP2004087777A - ヘテロ接合型バイポーラトランジスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘテロ接合型バイポーラトランジスタの遮断周波数fTと電流増幅率hfeとを同時に向上させる。
【解決手段】n型エミッタ層4およびn型コレクタ層2と、p型ベース層3とを有し、n型エミッタ層4およびn型コレクタ層2が主としてSi半導体から構成され、p型ベース層3が主としてSiGe半導体から構成されている。エミッタ・ベース間のpn接合は、前記エミッタ側のSi半導体内に形成されており、その直下に、前記ベース内の価電子帯バンドにノッチを形成するようにヘテロ接合が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】n型エミッタ層4およびn型コレクタ層2と、p型ベース層3とを有し、n型エミッタ層4およびn型コレクタ層2が主としてSi半導体から構成され、p型ベース層3が主としてSiGe半導体から構成されている。エミッタ・ベース間のpn接合は、前記エミッタ側のSi半導体内に形成されており、その直下に、前記ベース内の価電子帯バンドにノッチを形成するようにヘテロ接合が形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信機器などに用いられるヘテロ接合型バイポーラトランジスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ベース層にシリコンゲルマニウム(SiGe)半導体を用いたヘテロ接合型バイポーラトランジスタ(以下HBTという)が実現されるようになり、移動体通信機器などのアナログ高周波の分野において用いられるようになった。SiGeHBTはエミッタ・コレクタにシリコン(Si)半導体、ベース部分にSiGe半導体を用いたバイポーラトランジスタで、図9に代表的な構造断面図を示す。
【0003】
ここに、101はシリコン基板、102はn型コレクタ層、103はp型ベース層、104はn型エミッタ層、105はコレクタ電極、106はベース電極、107はエミッタ電極、108はトレンチ分離領域である。
【0004】
HBTの構造として、ベース領域のGeプロファイルについて分類すると、Ge組成比をエミッタ側からコレクタ側に向けて徐々に増大させる傾斜型の構造と、急峻なヘテロ接合をもつボックス型の構造とがある。
【0005】
傾斜型はエミッタ側からコレクタ側にGe組成比が増大するにつれてバンドギャップが狭くなるので伝導帯バンドが傾斜して、エミッタから流れ込んだ多数キャリアがドリフト加速されて高速動作を実現することができる。
【0006】
一方、ボックス型はベース・エミッタ間に形成される急峻なヘテロ接合によりできる価電子帯バンドのノッチにより、ベースからエミッタに流れ込む少数キャリアの逆注入を抑制して電流増幅率(hfe)といった電気特性を向上させることができる。
【0007】
図5に従来の傾斜型のSiGeHBTについて図9に記す深さ(x軸)方向のGeプロファイルと不純物ドーピングプロファイルと、動作状態における伝導バンドEcおよび価電子帯バンドEvのバンド図とを示す。なお、図5、図6において、φp、φnはそれぞれp型キャリア、n型キャリアがつくるフェルミレベルを表す。
【0008】
図6に従来のボックス型のSiGeHBTについて図9に記す深さ(x軸)方向のGeプロファイルとドーピングプロファイルと、動作状態におけるバンド図を示す。なお、図5、図6ともGeプロファイルおよびバンド図の、縦軸の目盛はリニアな目盛であり、ドーピングプロファイルの縦軸目盛は対数目盛である。
【0009】
図7に上記2つの従来構造における遮断周波数fTの比較を示す。
【0010】
ここに、ドーピングプロファイルや厚みは同じものを用いており、Geプロファイルのみを変更して、比較を行なった。
【0011】
これによると、明らかに傾斜型の構造のほうが遮断周波数が高く、高周波特性に優れていることがわかる。
【0012】
同様に図8に上記二つの従来構造における電流増幅率(hfe)の比較を示す。
【0013】
これによると、明らかにボックス型の構造の方が電流増幅率に優れていることがわかる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
移動体通信機器の簡素化、小型化のために遮断周波数と電流増幅率とを同時に大きくする必要がある。
【0015】
しかしながら上記したように、従来のヘテロ接合型バイポーラトランジスタは、2通りのGeプロファイル構造があり、それぞれ電流増幅率や遮断周波数など有利な特性が異なっており、それぞれの構造において電流増幅率を高くしようとすると遮断周波数が低下し、逆に遮断周波数を高くしようとすると電流増幅率が低下するといった問題が生じる。
【0016】
本発明は、電流増幅率と遮断周波数との両方において良好な特性を得ることのできる構造を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のヘテロ接合型バイポーラトランジスタは、第1導電型の半導体からなるエミッタおよびコレクタと、第2導電型半導体からなるベースとを有し、エミッタ側の半導体のバンドギャップはコレクタ側の半導体のバンドギャップよりも大きく、前記エミッタ側の半導体内にはエミッタ・ベース間のpn接合が形成され、前記ベース内において価電子帯バンドにノッチを有するヘテロ接合が形成されたものである。
【0018】
この構成により、ベース内の伝導帯バンドに傾斜をもたせて、多数キャリアをドリフト加速させて、遮断周波数fTを向上させると同時にベース・エミッタ間の価電子帯バンドにノッチを形成して、ベース内少数キャリアのエミッタ側への逆注入を防ぐことができ、電流増幅率hfeを向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1に、第1の実施形態におけるSiGeヘテロ接合型バイポーラトランジスタの構造断面図を示す。
【0021】
ここに、1はSi半導体基板、2はn型コレクタ層、3はp型ベース層、4はn型エミッタ層、5はコレクタ電極、6はベース電極、7はエミッタ電極、8はトレンチ分離領域である。
【0022】
図2に図1に記す深さ(x軸)方向のGeプロファイルおよびドーピングプロファイルと、動作状態におけるバンド図を示す。なお、図2において、φp、φnはそれぞれp型キャリア、n型キャリアがつくるフェルミレベルを表す。なお、図2において、Geプロファイルおよびバンド図の、縦軸の目盛はリニアな目盛であり、ドーピングプロファイルの縦軸目盛は対数目盛である。
【0023】
この本発明のヘテロ接合型バイポーラトランジスタは、n型エミッタ層4およびn型コレクタ層2と、p型ベース層3とを有し、n型エミッタ層4およびn型コレクタ層2が主としてSi半導体から構成され、p型ベース層3が主としてSiGe半導体から構成されている。
【0024】
エミッタ・ベース間のpn接合は、前記エミッタ側のSi半導体内に形成されており、その直下に、前記ベース内の価電子帯バンドにノッチを形成するようにヘテロ接合が形成されている。
【0025】
Geプロファイルはボックス型である。
【0026】
以上のように、本実施の形態によれば、エミッタ・ベース間のpn接合の近接した部分にヘテロ接合によるノッチが形成されており、そのノッチ部分にホールが蓄積してホールのフェルミレベルが価電子帯バンドに近づくために、ベース・エミッタ間のpn接合で盛り上がった伝導帯バンドがベース内部で急激に下降している。
【0027】
この伝導帯バンドの傾斜は、従来の傾斜型のGeプロファイルをもつSiGeヘテロ接合型HBTと同様に多数キャリアである電子をドリフト加速する働きをもち、遮断周波数fTの向上に寄与する。
【0028】
また、Geプロファイルがボックス型であることから、エミッタ・ベース間にはっきりとしたノッチが形成されており、それが少数キャリア、ホールのベースからエミッタへの逆注入を防いで、電流増幅率hfeの向上に寄与する。
【0029】
図3に遮断周波数fTの、また、図4に電流増幅率hfeの従来のHBTと本実施の形態のHBTとの比較を示す。図3、図4によれば、確かに本実施の形態のHBTは従来のHBTに比べて電流増幅率と遮断周波数との両方において特性が向上、すなわち電流増幅率と遮断周波数とが大きくなっている。
【0030】
上記の実施の形態においては、バンドギャップの大きい半導体としてSi半導体、バンドギャップの小さい半導体としてSiGe半導体を用いて、Si/SiGeヘテロ接合を形成することで価電子帯バンドにノッチを形成したが、Ge組成比に差があるSiGe同士のバンドギャップの差を利用して、その接合でノッチを形成してもよい。
【0031】
また、Siよりもバンドギャップの小さい半導体としてSiGe半導体を例としたが、SiGeC半導体等の他の材料を用いてもよい。
【0032】
また、半導体材料としてSi半導体を用いたヘテロ接合型バイポーラトランジスタを例としたが、III−V族など他の系の半導体を用いたヘテロ接合バイポーラトランジスタでもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、ベース・エミッタ間のpn接合と急峻なヘテロ接合によって、ベースの伝導帯バンドに傾斜が形成され、多数キャリアがドリフト加速され遮断周波数fTが向上する。
【0034】
また、ベース・エミッタ間に形成されるヘテロ接合によるノッチによって、ベース内の少数キャリアのエミッタへの注入が防がれて電流増幅率hfeが向上する。
【0035】
以上から、本発明によれば、ボックス型Geプロファイル構造の良好な電流増幅率hfeと傾斜型Geプロファイル構造の良好な遮断周波数fTを同時に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSiGeHBTの断面図
【図2】本発明の実施形態におけるSiGeHBTのGeプロファイルとドーピングプロファイルとバンド図とを示す図
【図3】本発明の実施形態におけるSiGeHBTの遮断周波数fTのコレクタ電流依存性と従来例との比較を示す図
【図4】本発明の実施の形態におけるSiGeHBTの電流増幅率hfeのコレクタ電流依存性と従来のSiGeHBTの電流増幅率hfeのコレクタ電流依存性とを比較して示した図
【図5】従来の傾斜型のSiGeHBTのGeプロファイル、ドーピングプロファイル、バンド図
【図6】従来のボックス型のSiGeHBTのGeプロファイル、ドーピングプロファイル、バンド図
【図7】従来構造における遮断周波数fTのコレクタ電流依存性の比較を示した図
【図8】従来構造における電流増幅率hfeのコレクタ電流依存性の比較を示した図
【図9】従来のSiGeHBTの断面図
【符号の説明】
1 Si半導体基板
2 n型コレクタ層
3 p型ベース層
4 n型エミッタ層
5 コレクタ電極
6 ベース電極
7 エミッタ電極
8 トレンチ分離領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信機器などに用いられるヘテロ接合型バイポーラトランジスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ベース層にシリコンゲルマニウム(SiGe)半導体を用いたヘテロ接合型バイポーラトランジスタ(以下HBTという)が実現されるようになり、移動体通信機器などのアナログ高周波の分野において用いられるようになった。SiGeHBTはエミッタ・コレクタにシリコン(Si)半導体、ベース部分にSiGe半導体を用いたバイポーラトランジスタで、図9に代表的な構造断面図を示す。
【0003】
ここに、101はシリコン基板、102はn型コレクタ層、103はp型ベース層、104はn型エミッタ層、105はコレクタ電極、106はベース電極、107はエミッタ電極、108はトレンチ分離領域である。
【0004】
HBTの構造として、ベース領域のGeプロファイルについて分類すると、Ge組成比をエミッタ側からコレクタ側に向けて徐々に増大させる傾斜型の構造と、急峻なヘテロ接合をもつボックス型の構造とがある。
【0005】
傾斜型はエミッタ側からコレクタ側にGe組成比が増大するにつれてバンドギャップが狭くなるので伝導帯バンドが傾斜して、エミッタから流れ込んだ多数キャリアがドリフト加速されて高速動作を実現することができる。
【0006】
一方、ボックス型はベース・エミッタ間に形成される急峻なヘテロ接合によりできる価電子帯バンドのノッチにより、ベースからエミッタに流れ込む少数キャリアの逆注入を抑制して電流増幅率(hfe)といった電気特性を向上させることができる。
【0007】
図5に従来の傾斜型のSiGeHBTについて図9に記す深さ(x軸)方向のGeプロファイルと不純物ドーピングプロファイルと、動作状態における伝導バンドEcおよび価電子帯バンドEvのバンド図とを示す。なお、図5、図6において、φp、φnはそれぞれp型キャリア、n型キャリアがつくるフェルミレベルを表す。
【0008】
図6に従来のボックス型のSiGeHBTについて図9に記す深さ(x軸)方向のGeプロファイルとドーピングプロファイルと、動作状態におけるバンド図を示す。なお、図5、図6ともGeプロファイルおよびバンド図の、縦軸の目盛はリニアな目盛であり、ドーピングプロファイルの縦軸目盛は対数目盛である。
【0009】
図7に上記2つの従来構造における遮断周波数fTの比較を示す。
【0010】
ここに、ドーピングプロファイルや厚みは同じものを用いており、Geプロファイルのみを変更して、比較を行なった。
【0011】
これによると、明らかに傾斜型の構造のほうが遮断周波数が高く、高周波特性に優れていることがわかる。
【0012】
同様に図8に上記二つの従来構造における電流増幅率(hfe)の比較を示す。
【0013】
これによると、明らかにボックス型の構造の方が電流増幅率に優れていることがわかる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
移動体通信機器の簡素化、小型化のために遮断周波数と電流増幅率とを同時に大きくする必要がある。
【0015】
しかしながら上記したように、従来のヘテロ接合型バイポーラトランジスタは、2通りのGeプロファイル構造があり、それぞれ電流増幅率や遮断周波数など有利な特性が異なっており、それぞれの構造において電流増幅率を高くしようとすると遮断周波数が低下し、逆に遮断周波数を高くしようとすると電流増幅率が低下するといった問題が生じる。
【0016】
本発明は、電流増幅率と遮断周波数との両方において良好な特性を得ることのできる構造を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のヘテロ接合型バイポーラトランジスタは、第1導電型の半導体からなるエミッタおよびコレクタと、第2導電型半導体からなるベースとを有し、エミッタ側の半導体のバンドギャップはコレクタ側の半導体のバンドギャップよりも大きく、前記エミッタ側の半導体内にはエミッタ・ベース間のpn接合が形成され、前記ベース内において価電子帯バンドにノッチを有するヘテロ接合が形成されたものである。
【0018】
この構成により、ベース内の伝導帯バンドに傾斜をもたせて、多数キャリアをドリフト加速させて、遮断周波数fTを向上させると同時にベース・エミッタ間の価電子帯バンドにノッチを形成して、ベース内少数キャリアのエミッタ側への逆注入を防ぐことができ、電流増幅率hfeを向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1に、第1の実施形態におけるSiGeヘテロ接合型バイポーラトランジスタの構造断面図を示す。
【0021】
ここに、1はSi半導体基板、2はn型コレクタ層、3はp型ベース層、4はn型エミッタ層、5はコレクタ電極、6はベース電極、7はエミッタ電極、8はトレンチ分離領域である。
【0022】
図2に図1に記す深さ(x軸)方向のGeプロファイルおよびドーピングプロファイルと、動作状態におけるバンド図を示す。なお、図2において、φp、φnはそれぞれp型キャリア、n型キャリアがつくるフェルミレベルを表す。なお、図2において、Geプロファイルおよびバンド図の、縦軸の目盛はリニアな目盛であり、ドーピングプロファイルの縦軸目盛は対数目盛である。
【0023】
この本発明のヘテロ接合型バイポーラトランジスタは、n型エミッタ層4およびn型コレクタ層2と、p型ベース層3とを有し、n型エミッタ層4およびn型コレクタ層2が主としてSi半導体から構成され、p型ベース層3が主としてSiGe半導体から構成されている。
【0024】
エミッタ・ベース間のpn接合は、前記エミッタ側のSi半導体内に形成されており、その直下に、前記ベース内の価電子帯バンドにノッチを形成するようにヘテロ接合が形成されている。
【0025】
Geプロファイルはボックス型である。
【0026】
以上のように、本実施の形態によれば、エミッタ・ベース間のpn接合の近接した部分にヘテロ接合によるノッチが形成されており、そのノッチ部分にホールが蓄積してホールのフェルミレベルが価電子帯バンドに近づくために、ベース・エミッタ間のpn接合で盛り上がった伝導帯バンドがベース内部で急激に下降している。
【0027】
この伝導帯バンドの傾斜は、従来の傾斜型のGeプロファイルをもつSiGeヘテロ接合型HBTと同様に多数キャリアである電子をドリフト加速する働きをもち、遮断周波数fTの向上に寄与する。
【0028】
また、Geプロファイルがボックス型であることから、エミッタ・ベース間にはっきりとしたノッチが形成されており、それが少数キャリア、ホールのベースからエミッタへの逆注入を防いで、電流増幅率hfeの向上に寄与する。
【0029】
図3に遮断周波数fTの、また、図4に電流増幅率hfeの従来のHBTと本実施の形態のHBTとの比較を示す。図3、図4によれば、確かに本実施の形態のHBTは従来のHBTに比べて電流増幅率と遮断周波数との両方において特性が向上、すなわち電流増幅率と遮断周波数とが大きくなっている。
【0030】
上記の実施の形態においては、バンドギャップの大きい半導体としてSi半導体、バンドギャップの小さい半導体としてSiGe半導体を用いて、Si/SiGeヘテロ接合を形成することで価電子帯バンドにノッチを形成したが、Ge組成比に差があるSiGe同士のバンドギャップの差を利用して、その接合でノッチを形成してもよい。
【0031】
また、Siよりもバンドギャップの小さい半導体としてSiGe半導体を例としたが、SiGeC半導体等の他の材料を用いてもよい。
【0032】
また、半導体材料としてSi半導体を用いたヘテロ接合型バイポーラトランジスタを例としたが、III−V族など他の系の半導体を用いたヘテロ接合バイポーラトランジスタでもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、ベース・エミッタ間のpn接合と急峻なヘテロ接合によって、ベースの伝導帯バンドに傾斜が形成され、多数キャリアがドリフト加速され遮断周波数fTが向上する。
【0034】
また、ベース・エミッタ間に形成されるヘテロ接合によるノッチによって、ベース内の少数キャリアのエミッタへの注入が防がれて電流増幅率hfeが向上する。
【0035】
以上から、本発明によれば、ボックス型Geプロファイル構造の良好な電流増幅率hfeと傾斜型Geプロファイル構造の良好な遮断周波数fTを同時に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSiGeHBTの断面図
【図2】本発明の実施形態におけるSiGeHBTのGeプロファイルとドーピングプロファイルとバンド図とを示す図
【図3】本発明の実施形態におけるSiGeHBTの遮断周波数fTのコレクタ電流依存性と従来例との比較を示す図
【図4】本発明の実施の形態におけるSiGeHBTの電流増幅率hfeのコレクタ電流依存性と従来のSiGeHBTの電流増幅率hfeのコレクタ電流依存性とを比較して示した図
【図5】従来の傾斜型のSiGeHBTのGeプロファイル、ドーピングプロファイル、バンド図
【図6】従来のボックス型のSiGeHBTのGeプロファイル、ドーピングプロファイル、バンド図
【図7】従来構造における遮断周波数fTのコレクタ電流依存性の比較を示した図
【図8】従来構造における電流増幅率hfeのコレクタ電流依存性の比較を示した図
【図9】従来のSiGeHBTの断面図
【符号の説明】
1 Si半導体基板
2 n型コレクタ層
3 p型ベース層
4 n型エミッタ層
5 コレクタ電極
6 ベース電極
7 エミッタ電極
8 トレンチ分離領域
Claims (1)
- 第1導電型の半導体からなるエミッタおよびコレクタと、第2導電型半導体からなるベースとを有し、エミッタ側の半導体のバンドギャップはコレクタ側の半導体のバンドギャップよりも大きく、前記エミッタ側の半導体内にはエミッタ・ベース間のpn接合が形成され、前記ベース内において価電子帯バンドにノッチを有するヘテロ接合が形成されたことを特徴とするヘテロ接合型バイポーラトランジスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002246523A JP2004087777A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | ヘテロ接合型バイポーラトランジスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002246523A JP2004087777A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | ヘテロ接合型バイポーラトランジスタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004087777A true JP2004087777A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=32054402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002246523A Pending JP2004087777A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | ヘテロ接合型バイポーラトランジスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004087777A (ja) |
-
2002
- 2002-08-27 JP JP2002246523A patent/JP2004087777A/ja active Pending
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