JP2004087239A - 電池およびその製造方法、ならびに組電池、組電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】防水性能を向上させたラミネートフィルム外装の電池を提供する。
【解決手段】電池要素の外装となるラミネートフィルム20の側端部25を、その先端部26方向に傾斜のあるヒートプレス型31によって熱加圧圧縮することで、内側にくる樹脂膜23を金属膜22で被覆されるようにした電池。
【選択図】 図3
【解決手段】電池要素の外装となるラミネートフィルム20の側端部25を、その先端部26方向に傾斜のあるヒートプレス型31によって熱加圧圧縮することで、内側にくる樹脂膜23を金属膜22で被覆されるようにした電池。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池およびその製造方法、ならびに組電池、組電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
電池の外装として、樹脂膜と金属膜を積層したラミネートフィルムが用いられている。
【0003】
ところで、このラミネートフィルムを用いた電池は、ラミネートフィルムからの水分透過による電池性能の低下という問題がある。これは、ラミネート材の特性として、ラミネート面では、水分の浸入防止性能が優れているが、ラミネート構造の積層断面が露出する側端部からの水分に対しては、その浸入を許してしまう構造となっている。これは、ラミネート構造自体が、その側端部においては金属で覆われておらず、樹脂膜がむきだしになっているため、この樹脂膜を透過または浸透して水分が浸入してしまうためである。
【0004】
このようなラミネートフィルムを外装として用いた電池として、たとえば特開2001−357826号公報には、ラミネートフィルムの端部に融着代を設けて風刺した構造が開示されている。
【0005】
また、特開2000−223087号公報には、ラミネートフィルムの端部に、さらに封口補助部材によって覆った構造が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の構造では、まず前者の場合、融着代を設けたとしても、封止部においては、依然としてもっとも水の浸入に弱いラミネートフィルムの積層断面が露出することになるといった問題がある。
【0007】
また、後者の場合には、封口補助部材を取り付けるためにその製造自体が難しく、また製造コストや部品コストの上昇を招くといった問題がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、ラミネートフィルム外装の電池において、防水性を向上させた電池を提供することであり、また、このための電池の製造方法を提供することである。
【0009】
さらに、本発明の他の目的は、ラミネートフィルム側端部からの水分の侵入を防止した電池を用いた組電池を提供することであり、とくに車載用の組電池モジュールを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の構成により達成される。
【0011】
(1)少なくとも樹脂膜、金属膜、および樹脂膜をこの順序で積層したラミネートフィルムによって外装した電池であって、前記ラミネートフィルム同士が接合される側端部を熱加圧圧縮成型することによって前記金属膜同士を接触させて、内側にくる樹脂膜が前記金属膜により被覆されていることを特徴とする電池。
【0012】
(2)少なくとも樹脂膜、金属膜、および樹脂膜をこの順序で積層したラミネートフィルムによって外装した電池の製造方法であって、前記ラミネートフィルム同士が接合される側端部を先端が傾斜した形状のヒートプレス型によって熱加圧圧縮成型することにより、前記金属膜同士を接触させ、内側にくる樹脂膜を前記金属膜により被覆する工程を有することを特徴とする電池の製造方法。
【0013】
(3)上記の電池を複数個、並列および/または直列に接続したことを特徴とする組電池。
【0014】
(4)上記の組電池を複数個、並列および/または直列に接続したことを特徴とする組電池モジュール。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、ラミネートフィルム側端部における積層断面で内側の樹脂膜の露出を無くしたことで、この部分からの水の浸入を防止する効果が高い。このため、ラミネートフィルムによる外装からの防水性能を向上することができる。したがって、電池の長期的信頼性が向上することができる。
【0016】
また、本発明の組電池は、この電池を使用したものであるから、組電池としての長期的信頼性を向上することができる。
【0017】
また、本発明の組電池モジュールは、この組電池を使用したものであるから、組電池モジュールとしての長期的信頼性を向上することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明を適用した電池の概観を示す図面である。図において、(a)は上面図、(b)は(a)における矢印B方向から見た側面図、(c)は(a)における矢印C方向から見た側面図である。また、図2は、この電池のラミネート外総則端部の拡大断面図であり、おおむね図1(a)におけるA−A線に沿った部分断面である。
【0020】
この電池1は、矩形状の外装2内部に電池要素5を収納し、両側に電池のタブ電極3および4を設けたものである。
【0021】
外装2は、樹脂膜21、金属膜22、樹脂膜23をこの順序で積層した3層構造のラミネートフィルム20である。
【0022】
そして、この外装2の側端部は、図2に示すように、ラミネートフィルム20同士が接合される側端部を熱加圧圧縮成型することによって、ラミネートフィルム20を構成する金属膜22同士を接触させ、内側にくる樹脂膜23が金属膜22により被覆されるようにしている。
【0023】
金属膜22の接触部分の幅Sは、後述する実施例から、100μm以上が好ましく、実施例によれば100〜1000μmが好ましい。
【0024】
ラミネートフィルム20は、一般的なラミネートフィルム(ラミネートシートと上されることもある)でよく、たとえば、熱融着性樹脂フィルム、金属膜、剛性を有する樹脂フィルムがこの順序で積層された高分子金属複合フィルムが用いられる。
【0025】
熱融着性樹脂としては、たとえばポリエチレン(PE)、アイオノマー、エチレンビニルアセテート(EVA)等を用いることができる。金属膜としては、たとえばAl箔、Ni箔を用いることができる。剛性を有する樹脂としては、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン等を用いることができる。具体的には、シール面側から外面に向けて積層したPE/Al箔/PETの積層フィルム;PE/Al箔/ナイロンの積層フィルム;アイオノマー/Ni箔/PETの積層フィルム;EVA/Al箔/PETの積層フィルム;アイオノマー/Al箔/PETの積層フィルムなどを用いることができる。熱融着性樹脂フィルムは、電池要素を内部に収納する際のシール層として作用する。金属膜や剛性を有する樹脂膜は、湿性、耐通気性、耐薬品性を外装材に付与する。ラミネートフィルムは、超音波融着等を用いて、容易かつ確実に接合させることができる。
【0026】
次に、このような電池の製造方法について説明する。
【0027】
図3は、上述した電池のラミネートフィルム側端部の成形方法を説明するための図面である。
【0028】
まず、図3(a)に示すように、ラミネートフィルム側端部25をヒートプレス装置にセットする。ここで、ヒートプレス装置のプレス型31は、図示するように、ラミネートフィルム側端部25の先端26の方向に、図に示すように傾斜がついている。
【0029】
続いて、図3(b)に示すように、プレス型を過熱しつつラミネートフィルム側端部25を圧縮して熱加圧圧縮成型を行う。
【0030】
これにより、図3(c)に示すように、ラミネートフィルム側端部25の先端26が圧縮されて金属膜22同士が接触するようになり、内側にくる樹脂膜23が金属膜によって覆われて露出しなくなる。
【0031】
したがって、従来、ラミネート構造の積層断面が露出している部分のラミネートフィルム側端部25が金属膜に追われ、水分の浸入を防止することができる。しかも、その製造方法は、上述したとおり、ラミネートフィルム側端部25の先端26方向に傾斜したプラス型を持つヒートプレス装置により、熱加圧圧縮成型するだけであるので、補助部材なども必要なく、容易に製造することができる。
【0032】
なお、この熱加圧圧縮成型を行う際には、熱加圧圧縮成型の前にラミネートフィルム側端部25をあらかじめ加圧による樹脂封止した後であってもよい。
【0033】
(実施例)
ここで、上述した電池の防水試験の結果を説明する。
【0034】
実験は、図1および図2に示した電池について、ラミネートフィルム側端部25の金属膜22の接触幅Sを変えた電池を試験サンプルとして製作し、この試験サンプルを温度50℃、湿度100%の恒温恒湿槽内に3ヶ月間放置し、電池内部の水分をカールフィッシャー法にて定量した。
【0035】
試験サンプルは、接触幅Sが100μm(実施例1)、接触幅Sが200μm(実施例2)、接触幅Sが1000μm(実施例3)とし、金属膜を接触させていない試験サンプル(すなわち接触幅Sが0μm)(比較例1)、接触幅Sが50μm(比較例2)である。
【0036】
試験結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
この表1からわかるとおり、ラミネートフィルム側端部25の金属膜22の接触幅Sが100μm以上である場合に、水分の浸入をよく防止している。なお、接触幅Sの上限は、試験を行った試験サンプルの接触幅が1000μmとしているがもちろんこれ以上であってもよが、試験結果からは100μm程度でも十分である。
【0039】
以上のように、この実施例からも、ラミネートフィルム側端部25を金属膜により覆い内側の樹脂膜が露出しないようにしたことで、水分の浸入を防止することができることがわかる。
【0040】
なお、本第1の実施の形態において、電池外装のラミネートフィルムは、樹脂膜、金属膜、および樹脂膜をこの順序でそれぞれ1層を積層したものであるが、積層させる樹脂膜や金属膜は1層とは限らず、複数層が積層されたものであってもよい。
【0041】
(電池要素)
なお、本第1の実施の形態における電池におけるラミネートフィルムの外装によって覆われた電池要素は、基本的にどのようなものでもよい。
【0042】
一例をあげれば、下記のとおりである。
【0043】
参考までに、以下、本発明の電池がリチウムイオン二次電池である場合について簡単に記述する。ただし、本発明の電池は、リチウムイオン二次電池に限定されるわけではない。なお、電池要素11とは、充放電に実質的に関与する正極、セパレータ、負極などが積層されてなる部分を意味する。
【0044】
[正極]
正極は、アルミニウム等からなる正極集電体の両面に正極材料が結着した構造を有する。正極材料としては、種々の酸化物(LiMn2O4などのリチウムマンガン酸化物;二酸化マンガン;LiNiO2などのリチウムニッケル酸化物;LiCoO2などのリチウムコバルト酸化物;リチウム含有ニッケルコバルト酸化物;リチウムを含む非晶質五酸化バナジウムなど)や、カルコゲン化合物(二硫化チタン、二硫化モリブテンなど)等を挙げることができる。これらの中では、得られるリチウムイオン二次電池の出力特性を考慮すると、リチウムマンガン酸化物またはリチウムニッケル酸化物が好ましい。
【0045】
正極集電体には、導電性を向上させるために、導電性材料を併せて結着させてもよい。導電性材料としては、たとえば、人造黒鉛、カーボンブラック(たとえばアセチレンブラックなど)、ニッケル粉末等が挙げられる。
【0046】
正極集電体としては、たとえばアルミニウム製エキスパンドメタル、アルミニウム製メッシュ、アルミニウム製パンチドメタル等を用いることができる。なお、正極は正極集電体の片面に正極材料を結着させた構造であってもよい。
【0047】
[負極]
負極は、銅などからなる負極集電体の両面に負極材料が結着した構造を有する。負極材料としては、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素材料を用いることができる。このような炭素材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、有機前駆体(たとえば、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース等)を不活性雰囲気中で熱処理して合成した炭素などが挙げられる。好ましくは、負極は非晶質カーボン系材料からなる。本願において「非晶質カーボン系材料」とは結晶構造を有さない炭素材料を意味し、換言すれば非晶質炭素材料を意味する。このような非晶質カーボン系材料は熱硬化性樹脂を炭素化することによって得られる。因みに、放電による電圧依存が大きい非晶質カーボン系材料を用いると、2以上のリチウムイオン二次電池を並列に接続した場合におけるリチウムイオン二次電池のサイクル特性を向上させることができる。
【0048】
負極集電体としては、たとえば銅製エキスパンドメタル、銅製メッシュ、銅製パンチドメタル等を用いることができる。なお、負極は負極集電体の片面に負極材料を結着させた構造であってもよい。
【0049】
[セパレータ]
セパレータは、ポリオレフィン系微多孔質セパレータ、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレンを用いることができ、セパレータ中には、非水電解液が含浸させられる。非水電解液は、非水溶媒に電解質を溶解することにより調製される。非水溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン等を挙げることができる。非水溶媒は、単独で使用しても、2種以上混合して使用しても良い。電解質としては、たとえば過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ素リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO3)2]等のリチウム塩を挙げることができる。電解質の非水溶媒に対する溶解量は、通常は0.2mol/L〜2mol/L程度である。
【0050】
非水電解液を保持するポリマーとしては、たとえば、ポリエチレンオキサイド誘導体、ポリプロピレンオキサイド誘導体、前記誘導体を含むポリマー、ビニリデンフロライド(VdF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)との共重合体等が挙げられる。
【0051】
[タブ電極]
タブには、銅、鉄から選ばれる金属を用いることができるが、アルミニウム、ステンレス鋼といった金属またはこれらを含む合金材料も同様に使用可能である。また、表面被覆層にはニッケルが最も好適に使用できるが、銀、金といった金属材料も同様に使用可能である。
【0052】
本発明の電池の製造は、当業者であれば想到するであろう公知技術を用いて行うことができる。たとえば、タブの所定の位置に、熱融着技術を用いてシート部材を配置する。このタブを電池要素と接続する。次に、タブが接続された電池要素をラミネートシートで包み込み、電解液を注入するための封口部を残して熱融着する。このとき、タブはラミネートシート外部に引き出され、所定の位置で熱融着されるようにする。続いて、封口部を通じて電解液を注入し、封口部を熱融着により閉じて、ラミネート電池を完成させる。このとき、前述したように、ラミネートフィルムの側端部を内側の樹脂膜が金属膜に覆われるように成型する。
【0053】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態による電池を複数個接続した組電池である。
【0054】
図4は、第2の実施の形態による組電池の斜視図であり、図5は、内部構成を上方から見た図面である。
【0055】
図示するようにこの組電池50は、上述した第1の実施の形態による電池1を複数個直接に接続したものをさらに並列に接続したものである。電池1同士は、導電バー53により各電池のタブ電極3および4が接続されている。この組電池50には電極ターミナル51および52が、この組電池50の電極として組電池50の一側面に設けられている。
【0056】
この組電池50に用いる上述した第1の実施の形態による電池1の形状は、立方体であり、その電池1の幅をa、長さをb、厚さをcとした場合、a/b比が0.3〜1.0の範囲であり、かつa/c比が5〜100の範囲であることが好ましい。具体的には、電池1の幅が50mm〜200mmの範囲、長さが50mm〜300mmの範囲、厚さが2mm〜10mmの範囲であることがより好ましい。
【0057】
電池1をこの大きさとすることで、組電池の製造工程上扱いやすく、また、パッケージングしやすい。さらに、組電池化した際トータルの容積を小さくすることができる
また、電池1から取り出されているそれぞれのタブ電極3および4の幅は、タブ電極取り出し面の幅の20%〜90%であることが好ましい。
【0058】
これにより、必要な電池出力を保ちながら、電極部分のシール性を確保できる。
【0059】
この組電池においては、電池1を直接に接続しさらに並列に接続する際の接続方法として、超音波溶接、熱溶接、レーザー溶接、リベット、かしめ、電子ビームなどを用いることができる。このような接続方法をとることで、長期的信頼性のある組電池を製造することができる。
【0060】
以上のように本第2の実施の形態による組電池によれば、前述した第1の実施の形態による水の進入を防止することのできる電池を用いて組電池化することで、高容量、高出力と得ることができ、しかも一つひとつの電池の信頼性が高いため、組電池としての長期的信頼性を向上させることができる。
【0061】
なお、組電池としての電池1の接続は、電池1を複数個全て並列に接続してもよいし、また、電池1を複数個全て直列に接続してもよい。
【0062】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態は、上述した第2の実施の形態による組電池を複数個接続した組電池モジュールである。
【0063】
図5は、第2の実施の形態による組電池モジュールの斜視図である。
【0064】
この組電池モジュール60は、前述した第2の実施の形態による組電池50を複数個積層し、各組電池50の電極ターミナル51、52を導電バー61および62によって接続し、モジュール化したものである。
【0065】
このように、組電池50をモジュール化することによって、電池制御を容易にし、たとえば電気自動車やハイブリッド自動車などの車搭用として最適な組電池モジュールとなる。そして、この組電池モジュール60は、上述した組電池を用いたものであるから防水性能が高く、長期の屋外での使用に際しても十分な防水性があり、長期的信頼性の高いものである向上させることができる。
【0066】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態は、上述した第3の実施の形態による組電池モジュールを搭載してなる車両である。この組電池モジュールを用いる自動車としては、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車などである。
【0067】
参考までに、図7に、組電池モジュール60を搭載する車両(自動車)100の概略図を示す。車両に搭載される組電池モジュール60は、上記説明した特性を有する。このため、組電池モジュール60を搭載してなる車両は高い耐久性を有し、長期間に渡って使用した後であっても充分な出力を提供しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態における電池の概観構成を示す図面である。
【図2】上記電池のラミネートフィルム側端部の拡大断面図である。
【図3】上記電池の製造方法を説明するための図面である。
【図4】本発明を適用した第2の実施の形態における組電池の概観構成を示す図面である。
【図5】第2の実施の形態における組電池を上方から見た内部構成を示す図面である。
【図6】本発明を適用した第3の実施の形態における組電池モジュールの概観構成を示す図面である。
【図7】本発明を適用した第4の実施の形態における車両を示す図面である。
【符号の説明】
1 電池、
20 ラミネートフィルム、
21、23 樹脂膜、
22 金属膜、
31 プレス型、
50 組電池、
60 組電池モジュール
100 車両
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池およびその製造方法、ならびに組電池、組電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
電池の外装として、樹脂膜と金属膜を積層したラミネートフィルムが用いられている。
【0003】
ところで、このラミネートフィルムを用いた電池は、ラミネートフィルムからの水分透過による電池性能の低下という問題がある。これは、ラミネート材の特性として、ラミネート面では、水分の浸入防止性能が優れているが、ラミネート構造の積層断面が露出する側端部からの水分に対しては、その浸入を許してしまう構造となっている。これは、ラミネート構造自体が、その側端部においては金属で覆われておらず、樹脂膜がむきだしになっているため、この樹脂膜を透過または浸透して水分が浸入してしまうためである。
【0004】
このようなラミネートフィルムを外装として用いた電池として、たとえば特開2001−357826号公報には、ラミネートフィルムの端部に融着代を設けて風刺した構造が開示されている。
【0005】
また、特開2000−223087号公報には、ラミネートフィルムの端部に、さらに封口補助部材によって覆った構造が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の構造では、まず前者の場合、融着代を設けたとしても、封止部においては、依然としてもっとも水の浸入に弱いラミネートフィルムの積層断面が露出することになるといった問題がある。
【0007】
また、後者の場合には、封口補助部材を取り付けるためにその製造自体が難しく、また製造コストや部品コストの上昇を招くといった問題がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、ラミネートフィルム外装の電池において、防水性を向上させた電池を提供することであり、また、このための電池の製造方法を提供することである。
【0009】
さらに、本発明の他の目的は、ラミネートフィルム側端部からの水分の侵入を防止した電池を用いた組電池を提供することであり、とくに車載用の組電池モジュールを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の構成により達成される。
【0011】
(1)少なくとも樹脂膜、金属膜、および樹脂膜をこの順序で積層したラミネートフィルムによって外装した電池であって、前記ラミネートフィルム同士が接合される側端部を熱加圧圧縮成型することによって前記金属膜同士を接触させて、内側にくる樹脂膜が前記金属膜により被覆されていることを特徴とする電池。
【0012】
(2)少なくとも樹脂膜、金属膜、および樹脂膜をこの順序で積層したラミネートフィルムによって外装した電池の製造方法であって、前記ラミネートフィルム同士が接合される側端部を先端が傾斜した形状のヒートプレス型によって熱加圧圧縮成型することにより、前記金属膜同士を接触させ、内側にくる樹脂膜を前記金属膜により被覆する工程を有することを特徴とする電池の製造方法。
【0013】
(3)上記の電池を複数個、並列および/または直列に接続したことを特徴とする組電池。
【0014】
(4)上記の組電池を複数個、並列および/または直列に接続したことを特徴とする組電池モジュール。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、ラミネートフィルム側端部における積層断面で内側の樹脂膜の露出を無くしたことで、この部分からの水の浸入を防止する効果が高い。このため、ラミネートフィルムによる外装からの防水性能を向上することができる。したがって、電池の長期的信頼性が向上することができる。
【0016】
また、本発明の組電池は、この電池を使用したものであるから、組電池としての長期的信頼性を向上することができる。
【0017】
また、本発明の組電池モジュールは、この組電池を使用したものであるから、組電池モジュールとしての長期的信頼性を向上することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明を適用した電池の概観を示す図面である。図において、(a)は上面図、(b)は(a)における矢印B方向から見た側面図、(c)は(a)における矢印C方向から見た側面図である。また、図2は、この電池のラミネート外総則端部の拡大断面図であり、おおむね図1(a)におけるA−A線に沿った部分断面である。
【0020】
この電池1は、矩形状の外装2内部に電池要素5を収納し、両側に電池のタブ電極3および4を設けたものである。
【0021】
外装2は、樹脂膜21、金属膜22、樹脂膜23をこの順序で積層した3層構造のラミネートフィルム20である。
【0022】
そして、この外装2の側端部は、図2に示すように、ラミネートフィルム20同士が接合される側端部を熱加圧圧縮成型することによって、ラミネートフィルム20を構成する金属膜22同士を接触させ、内側にくる樹脂膜23が金属膜22により被覆されるようにしている。
【0023】
金属膜22の接触部分の幅Sは、後述する実施例から、100μm以上が好ましく、実施例によれば100〜1000μmが好ましい。
【0024】
ラミネートフィルム20は、一般的なラミネートフィルム(ラミネートシートと上されることもある)でよく、たとえば、熱融着性樹脂フィルム、金属膜、剛性を有する樹脂フィルムがこの順序で積層された高分子金属複合フィルムが用いられる。
【0025】
熱融着性樹脂としては、たとえばポリエチレン(PE)、アイオノマー、エチレンビニルアセテート(EVA)等を用いることができる。金属膜としては、たとえばAl箔、Ni箔を用いることができる。剛性を有する樹脂としては、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン等を用いることができる。具体的には、シール面側から外面に向けて積層したPE/Al箔/PETの積層フィルム;PE/Al箔/ナイロンの積層フィルム;アイオノマー/Ni箔/PETの積層フィルム;EVA/Al箔/PETの積層フィルム;アイオノマー/Al箔/PETの積層フィルムなどを用いることができる。熱融着性樹脂フィルムは、電池要素を内部に収納する際のシール層として作用する。金属膜や剛性を有する樹脂膜は、湿性、耐通気性、耐薬品性を外装材に付与する。ラミネートフィルムは、超音波融着等を用いて、容易かつ確実に接合させることができる。
【0026】
次に、このような電池の製造方法について説明する。
【0027】
図3は、上述した電池のラミネートフィルム側端部の成形方法を説明するための図面である。
【0028】
まず、図3(a)に示すように、ラミネートフィルム側端部25をヒートプレス装置にセットする。ここで、ヒートプレス装置のプレス型31は、図示するように、ラミネートフィルム側端部25の先端26の方向に、図に示すように傾斜がついている。
【0029】
続いて、図3(b)に示すように、プレス型を過熱しつつラミネートフィルム側端部25を圧縮して熱加圧圧縮成型を行う。
【0030】
これにより、図3(c)に示すように、ラミネートフィルム側端部25の先端26が圧縮されて金属膜22同士が接触するようになり、内側にくる樹脂膜23が金属膜によって覆われて露出しなくなる。
【0031】
したがって、従来、ラミネート構造の積層断面が露出している部分のラミネートフィルム側端部25が金属膜に追われ、水分の浸入を防止することができる。しかも、その製造方法は、上述したとおり、ラミネートフィルム側端部25の先端26方向に傾斜したプラス型を持つヒートプレス装置により、熱加圧圧縮成型するだけであるので、補助部材なども必要なく、容易に製造することができる。
【0032】
なお、この熱加圧圧縮成型を行う際には、熱加圧圧縮成型の前にラミネートフィルム側端部25をあらかじめ加圧による樹脂封止した後であってもよい。
【0033】
(実施例)
ここで、上述した電池の防水試験の結果を説明する。
【0034】
実験は、図1および図2に示した電池について、ラミネートフィルム側端部25の金属膜22の接触幅Sを変えた電池を試験サンプルとして製作し、この試験サンプルを温度50℃、湿度100%の恒温恒湿槽内に3ヶ月間放置し、電池内部の水分をカールフィッシャー法にて定量した。
【0035】
試験サンプルは、接触幅Sが100μm(実施例1)、接触幅Sが200μm(実施例2)、接触幅Sが1000μm(実施例3)とし、金属膜を接触させていない試験サンプル(すなわち接触幅Sが0μm)(比較例1)、接触幅Sが50μm(比較例2)である。
【0036】
試験結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
この表1からわかるとおり、ラミネートフィルム側端部25の金属膜22の接触幅Sが100μm以上である場合に、水分の浸入をよく防止している。なお、接触幅Sの上限は、試験を行った試験サンプルの接触幅が1000μmとしているがもちろんこれ以上であってもよが、試験結果からは100μm程度でも十分である。
【0039】
以上のように、この実施例からも、ラミネートフィルム側端部25を金属膜により覆い内側の樹脂膜が露出しないようにしたことで、水分の浸入を防止することができることがわかる。
【0040】
なお、本第1の実施の形態において、電池外装のラミネートフィルムは、樹脂膜、金属膜、および樹脂膜をこの順序でそれぞれ1層を積層したものであるが、積層させる樹脂膜や金属膜は1層とは限らず、複数層が積層されたものであってもよい。
【0041】
(電池要素)
なお、本第1の実施の形態における電池におけるラミネートフィルムの外装によって覆われた電池要素は、基本的にどのようなものでもよい。
【0042】
一例をあげれば、下記のとおりである。
【0043】
参考までに、以下、本発明の電池がリチウムイオン二次電池である場合について簡単に記述する。ただし、本発明の電池は、リチウムイオン二次電池に限定されるわけではない。なお、電池要素11とは、充放電に実質的に関与する正極、セパレータ、負極などが積層されてなる部分を意味する。
【0044】
[正極]
正極は、アルミニウム等からなる正極集電体の両面に正極材料が結着した構造を有する。正極材料としては、種々の酸化物(LiMn2O4などのリチウムマンガン酸化物;二酸化マンガン;LiNiO2などのリチウムニッケル酸化物;LiCoO2などのリチウムコバルト酸化物;リチウム含有ニッケルコバルト酸化物;リチウムを含む非晶質五酸化バナジウムなど)や、カルコゲン化合物(二硫化チタン、二硫化モリブテンなど)等を挙げることができる。これらの中では、得られるリチウムイオン二次電池の出力特性を考慮すると、リチウムマンガン酸化物またはリチウムニッケル酸化物が好ましい。
【0045】
正極集電体には、導電性を向上させるために、導電性材料を併せて結着させてもよい。導電性材料としては、たとえば、人造黒鉛、カーボンブラック(たとえばアセチレンブラックなど)、ニッケル粉末等が挙げられる。
【0046】
正極集電体としては、たとえばアルミニウム製エキスパンドメタル、アルミニウム製メッシュ、アルミニウム製パンチドメタル等を用いることができる。なお、正極は正極集電体の片面に正極材料を結着させた構造であってもよい。
【0047】
[負極]
負極は、銅などからなる負極集電体の両面に負極材料が結着した構造を有する。負極材料としては、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素材料を用いることができる。このような炭素材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、有機前駆体(たとえば、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース等)を不活性雰囲気中で熱処理して合成した炭素などが挙げられる。好ましくは、負極は非晶質カーボン系材料からなる。本願において「非晶質カーボン系材料」とは結晶構造を有さない炭素材料を意味し、換言すれば非晶質炭素材料を意味する。このような非晶質カーボン系材料は熱硬化性樹脂を炭素化することによって得られる。因みに、放電による電圧依存が大きい非晶質カーボン系材料を用いると、2以上のリチウムイオン二次電池を並列に接続した場合におけるリチウムイオン二次電池のサイクル特性を向上させることができる。
【0048】
負極集電体としては、たとえば銅製エキスパンドメタル、銅製メッシュ、銅製パンチドメタル等を用いることができる。なお、負極は負極集電体の片面に負極材料を結着させた構造であってもよい。
【0049】
[セパレータ]
セパレータは、ポリオレフィン系微多孔質セパレータ、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレンを用いることができ、セパレータ中には、非水電解液が含浸させられる。非水電解液は、非水溶媒に電解質を溶解することにより調製される。非水溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン等を挙げることができる。非水溶媒は、単独で使用しても、2種以上混合して使用しても良い。電解質としては、たとえば過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ素リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO3)2]等のリチウム塩を挙げることができる。電解質の非水溶媒に対する溶解量は、通常は0.2mol/L〜2mol/L程度である。
【0050】
非水電解液を保持するポリマーとしては、たとえば、ポリエチレンオキサイド誘導体、ポリプロピレンオキサイド誘導体、前記誘導体を含むポリマー、ビニリデンフロライド(VdF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)との共重合体等が挙げられる。
【0051】
[タブ電極]
タブには、銅、鉄から選ばれる金属を用いることができるが、アルミニウム、ステンレス鋼といった金属またはこれらを含む合金材料も同様に使用可能である。また、表面被覆層にはニッケルが最も好適に使用できるが、銀、金といった金属材料も同様に使用可能である。
【0052】
本発明の電池の製造は、当業者であれば想到するであろう公知技術を用いて行うことができる。たとえば、タブの所定の位置に、熱融着技術を用いてシート部材を配置する。このタブを電池要素と接続する。次に、タブが接続された電池要素をラミネートシートで包み込み、電解液を注入するための封口部を残して熱融着する。このとき、タブはラミネートシート外部に引き出され、所定の位置で熱融着されるようにする。続いて、封口部を通じて電解液を注入し、封口部を熱融着により閉じて、ラミネート電池を完成させる。このとき、前述したように、ラミネートフィルムの側端部を内側の樹脂膜が金属膜に覆われるように成型する。
【0053】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態による電池を複数個接続した組電池である。
【0054】
図4は、第2の実施の形態による組電池の斜視図であり、図5は、内部構成を上方から見た図面である。
【0055】
図示するようにこの組電池50は、上述した第1の実施の形態による電池1を複数個直接に接続したものをさらに並列に接続したものである。電池1同士は、導電バー53により各電池のタブ電極3および4が接続されている。この組電池50には電極ターミナル51および52が、この組電池50の電極として組電池50の一側面に設けられている。
【0056】
この組電池50に用いる上述した第1の実施の形態による電池1の形状は、立方体であり、その電池1の幅をa、長さをb、厚さをcとした場合、a/b比が0.3〜1.0の範囲であり、かつa/c比が5〜100の範囲であることが好ましい。具体的には、電池1の幅が50mm〜200mmの範囲、長さが50mm〜300mmの範囲、厚さが2mm〜10mmの範囲であることがより好ましい。
【0057】
電池1をこの大きさとすることで、組電池の製造工程上扱いやすく、また、パッケージングしやすい。さらに、組電池化した際トータルの容積を小さくすることができる
また、電池1から取り出されているそれぞれのタブ電極3および4の幅は、タブ電極取り出し面の幅の20%〜90%であることが好ましい。
【0058】
これにより、必要な電池出力を保ちながら、電極部分のシール性を確保できる。
【0059】
この組電池においては、電池1を直接に接続しさらに並列に接続する際の接続方法として、超音波溶接、熱溶接、レーザー溶接、リベット、かしめ、電子ビームなどを用いることができる。このような接続方法をとることで、長期的信頼性のある組電池を製造することができる。
【0060】
以上のように本第2の実施の形態による組電池によれば、前述した第1の実施の形態による水の進入を防止することのできる電池を用いて組電池化することで、高容量、高出力と得ることができ、しかも一つひとつの電池の信頼性が高いため、組電池としての長期的信頼性を向上させることができる。
【0061】
なお、組電池としての電池1の接続は、電池1を複数個全て並列に接続してもよいし、また、電池1を複数個全て直列に接続してもよい。
【0062】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態は、上述した第2の実施の形態による組電池を複数個接続した組電池モジュールである。
【0063】
図5は、第2の実施の形態による組電池モジュールの斜視図である。
【0064】
この組電池モジュール60は、前述した第2の実施の形態による組電池50を複数個積層し、各組電池50の電極ターミナル51、52を導電バー61および62によって接続し、モジュール化したものである。
【0065】
このように、組電池50をモジュール化することによって、電池制御を容易にし、たとえば電気自動車やハイブリッド自動車などの車搭用として最適な組電池モジュールとなる。そして、この組電池モジュール60は、上述した組電池を用いたものであるから防水性能が高く、長期の屋外での使用に際しても十分な防水性があり、長期的信頼性の高いものである向上させることができる。
【0066】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態は、上述した第3の実施の形態による組電池モジュールを搭載してなる車両である。この組電池モジュールを用いる自動車としては、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車などである。
【0067】
参考までに、図7に、組電池モジュール60を搭載する車両(自動車)100の概略図を示す。車両に搭載される組電池モジュール60は、上記説明した特性を有する。このため、組電池モジュール60を搭載してなる車両は高い耐久性を有し、長期間に渡って使用した後であっても充分な出力を提供しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態における電池の概観構成を示す図面である。
【図2】上記電池のラミネートフィルム側端部の拡大断面図である。
【図3】上記電池の製造方法を説明するための図面である。
【図4】本発明を適用した第2の実施の形態における組電池の概観構成を示す図面である。
【図5】第2の実施の形態における組電池を上方から見た内部構成を示す図面である。
【図6】本発明を適用した第3の実施の形態における組電池モジュールの概観構成を示す図面である。
【図7】本発明を適用した第4の実施の形態における車両を示す図面である。
【符号の説明】
1 電池、
20 ラミネートフィルム、
21、23 樹脂膜、
22 金属膜、
31 プレス型、
50 組電池、
60 組電池モジュール
100 車両
Claims (10)
- 少なくとも樹脂膜、金属膜、および樹脂膜をこの順序で積層したラミネートフィルムによって外装した電池であって、
前記ラミネートフィルム同士が接合される側端部を熱加圧圧縮成型することによって前記金属膜同士を接触させて、内側にくる樹脂膜が前記金属膜により被覆されていることを特徴とする電池。 - 前記前記金属膜同士の接触部分は、接触幅が100〜1000μmであることを特徴とする請求項1記載の電池。
- 少なくとも樹脂膜、金属膜、および樹脂膜をこの順序で積層したラミネートフィルムによって外装した電池の製造方法であって、
前記ラミネートフィルム同士が接合される側端部を先端が傾斜した形状のヒートプレス型によって熱加圧圧縮成型することにより、前記金属膜同士を接触させ、内側にくる樹脂膜を前記金属膜により被覆する工程を有することを特徴とする電池の製造方法。 - 請求項1または2記載の電池を複数個、並列および/または直列に接続したことを特徴とする組電池。
- 前記電池は、その形状が立方体であり、前記電池の幅をa、長さをb、厚さをcとした場合に、a/b比が0.3〜1.0であり、かつa/c比が5〜100であることを特徴とする請求項4記載の組電池。
- 前記電池の形状は、前記電池の幅が50mm〜200mm、長さが50mm〜300mm、厚さが2mm〜10mmであることを特徴とする請求項5記載の組電池。
- 前記電池の電極は、前記外装の電極が取り出される面において、電極幅が当該電極取り出し面の長さの20%〜90%であることを特徴とする特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載の組電池。
- 前記電池の電極は、超音波溶接、熱溶接、レーザー溶接、リベット、かしめ、または電子ビームのうち、少なくともいずれか一つの方法により接続されてなることを特徴とする特徴とする請求項4〜7のいずれか一つに記載の組電池。
- 請求項4〜8のいずれか一つに記載の組電池を複数個、並列および/または直列に接続したことを特徴とする組電池モジュール。
- 前記組電池モジュールは、車両搭載用であることを特徴とする請求項9記載の組電池モジュール。
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