JP2004086554A - 移動端末装置及びその移動端末装置の追跡システム - Google Patents

移動端末装置及びその移動端末装置の追跡システム Download PDF

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吉岡 健司
Manabu Ono
小野 学
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Abstract

【課題】盗難などに遭ったとき、容易に追跡できる、優れた移動端末装置及びその移動端末装置の追跡システムを提供する。
【解決手段】車載端末機器2に、予め定めた距離毎の位置情報を取得する測位手段と、その測位手段によって取得された位置情報を履歴として記憶する記憶部と、センター装置1より携帯電話通信事業者4などを介して情報を要求する信号を受信したとき、記憶部に記憶された位置情報の履歴を他の装置に送信する情報提供手段とを設ける。このことにより、センター装置1から要求すれば、車載端末機器2のこれまでの移動履歴を容易かつ正確に入手することができ、今後どのように移動するかも容易に予測することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの車両に搭載され、あるいは、人によって携帯され、移動する移動端末装置及びその移動端末装置の追跡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車などの車両に搭載する移動端末装置及びその追跡システムとして次のようなものが知られている。
【0003】
先ず、第1に知られているものは、センター装置から位置情報を要求する信号が送信され、それを受信した場合、GPS受信機を用いて取得した位置情報をセンター装置に自動的に送信する車載端末機器及びその車載端末機器を追跡するシステムである。
【0004】
この車載端末機器及びその車載端末機器を追跡するシステムによれば、センター装置から位置情報を要求するだけで、車載端末機器がその要求信号に応じて現在位置の取得を行い、その取得された現在位置を自動的にセンター装置に送信するため、センター装置において、車載端末装置より送信された位置情報を地図上にプロットするだけで、当該車両の位置を適宜把握することができ、車両が盗難に遭ったときなどには、その車両の捜索活動に大いに役立つという特徴を持っている。
【0005】
そして、第2に知られているものは、交通事故が発生しエアバッグが自動的に展開したとき、あるいは、急病などが発生し緊急釦を押下したときなどに、それぞれ自動的に緊急通報センターに通報を行い、現在位置及び過去の走行軌跡を自動的に緊急通報センターに送信する緊急通報システムである。
【0006】
この緊急通報システムによれば、エアバッグが展開したり、緊急釦が押下されたりして緊急通報がなされた場合、現在位置のほかに過去の走行軌跡も同時に緊急通報センターに送信されるため、緊急通報センターにおいて、緊急通報を発信した車両がどのような軌跡を走行し、どの地点で発信処理を実行したかを正確に把握することが可能になる。
【0007】
さらに、この緊急通報システムでは、音声会話も可能なように構成されており、事故の状況、負傷者の状況などを音声会話で連絡すれば、緊急通報センターでは、パトカー、消防車、救急車などの緊急車両が何台必要なのかも容易に把握でき、救援活動に対し、より充分な要請を行うことが出来る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の第1に知られている車載端末機器及びその追跡システムでは、センター装置より位置情報の要求を行った場合、そ時点の現在位置のみを取得し、それを送信してくるだけであるため、車両が盗難に遭った場合でも、その車両がどの様な軌跡を走行したのか全く把握できず、今後どの方向に進行するかも全く予測できないという問題があった。
【0009】
また、このものでは、センター装置より要求があったときのみ現在位置の位置情報を送信するものであるため、車両の位置を知りたい場合には、いちいちセンター装置より位置情報を要求をする必要があり、車両が移動した場合でも、センター装置では、それを即座に把握することができないという問題があった。
【0010】
また、第2に知られている緊急通報システムでは、現在位置のみならず、過去の走行軌跡も同時に送信されて来るため、過去車両がどのように走行し現在に至ったかを容易に知ることができる。しかしながら、この緊急通報システムでは、過去の走行軌跡を、予め定めた一定時間毎に現在位置を取得してその現在位置の軌跡で得るようにしており、車両が予め定めた一定時間以上停止している場合には、同一の場所の位置情報が複数存在するようになり、位置情報をする場合、その分だけ情報量が多くなるという問題があった。
【0011】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、移動端末装置がどのように移動し現在に至ったか、また、どのように移動するかを容易に予測でき、しかも、少ない情報量でそれを知らせることのできる、優れた移動端末装置及びその移動端末装置の追跡システムを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の移動端末装置は、予め定めた距離毎に現在位置を取得する測位手段と、測位手段によって取得された現在位置の位置情報を履歴として記憶する記憶手段と、他の装置より情報を要求する要求信号を受信したとき、その要求信号に基づいて他の装置に情報の提供を行う情報提供手段とを備え、情報提供手段で記憶手段に記憶された位置情報の履歴を他の装置に提供する構成とした。
【0013】
この構成により、記憶手段に記憶された予め定めた距離毎の位置情報よりなる履歴が他の装置に供給されることになり、最小限の情報量で移動端末装置がどの経路を移動して来たのかを把握することが出来ると共に、走行履歴からどの方向に向かうのかを容易に推測することが可能となり、盗難時などの捜索活動が容易になる。
【0014】
また、本発明の移動端末装置は、他の装置が車両を追跡するセンター装置であって、測位手段、記憶手段、情報提供手段がいずれも車両に搭載されるものである構成とした。
【0015】
この構成により、車両が盗難に遭い所有者がそれに気がつき、センターに盗難に遭った車両の捜索を依頼した場合、センターにおいてセンター装置を用い、盗難に遭った車両に対し位置情報を送信してくるように要求する信号を送信することにより、盗難に遭った車両に搭載された移動端末装置から予め定めた距離毎の位置情報を履歴としてセンター装置に送信してくるため、センターでは、盗難に遭った車両の移動軌跡を知ることができるようになり、盗難に遭った車両を早期に発見し、容易に進行方向を予測し追跡することができる。
【0016】
また、本発明の移動端末装置は、予め定めた距離毎に現在位置を取得する測位手段と、他の装置より情報を要求する要求信号を受信したとき、その要求信号に基づいて他の装置に情報の提供を行う情報提供手段とを備え、情報提供手段は、他の装置より情報を要求する信号を受信したとき、測位手段によって取得された予め定めた距離に達する毎に位置情報を他の装置に提供する構成とした。
【0017】
この構成により、他の装置より情報を要求する信号を受信した後で、移動端末装置が移動した場合でも、その移動距離が予め定めた距離に達した場合には、その達した位置の位置情報が再び他の装置に送信されてくることになり、移動端末装置の移動後の位置を容易に把握することができるようになる。
【0018】
また、本発明の移動端末装置は、情報提供手段が、他の装置に情報を提供した後も他の装置との通信回線をそのまま捕捉した状態に維持し、情報提供後も測位手段によって予め定めた距離毎に取得される位置情報を維持された通信回線を介して他の装置に提供する構成とした。
【0019】
この構成により、他の装置に一旦情報を提供した後もそのまま他の装置との通信回線が捕捉されたままであり、したがって、予め定めた距離移動して位置情報を送信する場合でも、再度、通信回線を捕捉し直す必要がなく、そのための時間を省き、即座に次の位置情報を送信することが可能となる。
【0020】
また、本発明の移動端末装置は、情報提供手段が、他の装置に情報を提供した後、他の装置との通信回線を開放し、測位手段によって予め定めた距離移動した地点の位置情報が取得されたとき、改めて他の装置との通信回線を捕捉すると共に、移動した地点の位置を送信する構成とした。
【0021】
この構成により、他の装置に情報を提供すれば、一旦、他の装置との通信回線を開放することになる。そのため、移動端末装置が停止していたり、移動していたとしても、非常に遅い速度で移動していたりして、予め定めた距離になかなか到達しない場合でも、他の装置との通信回線を無駄に占有することがなく、通信費も抑えることが可能となる。
【0022】
また、本発明の移動端末装置は、情報提供手段が、予め定めた距離毎の位置情報を予め定めた回数送信したとき、予め定めた距離毎の位置情報の送信を停止する構成とした。
【0023】
この構成により、予め定めた距離毎の位置情報が無限に送信することによる無駄な回線の接続、回線の占有を抑えることが可能となると共に、捜索に必要十分な回数を設定することにより、捜索活動に支障を起こすことなく、自動的に情報の転送処理を停止させることが可能となる。
【0024】
また、本発明の移動端末装置は、情報提供手段が、予め定めた距離毎の位置情報送信を別に定めた一定距離走行したとき停止する構成とした。
【0025】
この構成により、予め定めた距離毎の位置情報を無限に送信することによる無駄な回線の接続、回線の占有を抑えることが可能となると共に、捜索に必要十分な距離を設定することにより、捜索活動に支障を起こすことなく、自動的に情報の転送処理を停止させることが可能となる。
【0026】
また、本発明の移動端末装置は、情報提供手段が、予め定めた距離毎の位置情報送信を他の装置より情報の要求を受けてから予め定めた一定時間経過したとき停止する構成とした。
【0027】
この構成により、予め定めた距離毎の位置情報を無限に送信することによる無駄な回線の接続、回線の占有を抑えることが可能となると共に、捜索に必要十分な時間を設定することにより、捜索活動に支障を起こすことなく、自動的に情報の転送処理を停止させることが可能となる。
【0028】
また、本発明の移動端末装置は、情報提供手段が、他の装置から送信される予め定めた距離毎の位置情報送信を停止する停止指令信号を受信したとき、予め定めた距離毎の位置情報の送信を停止する構成とした。
【0029】
この構成により、他の装置からの停止指令信号により予め定めた距離毎の位置情報の送信を停止することになり、予め定めた距離毎の位置情報を無限に送信することによる無駄な回線の接続、回線の占有を抑えることが可能となると共に、センターシステムで捜索に必要な情報を取得した場合停止させるので、捜索活動に支障を起こすことなく、捜索に必要な情報のみを、必要な時間だけ送信することが可能となる。
【0030】
また、本発明の移動端末装置は、情報提供手段が、他の装置より情報の要求信号を受信したとき、記憶手段に記憶された位置情報の履歴を他の装置に提供すると共に、履歴の提供以降も測位手段によって取得された予め定めた距離毎の位置情報を他の装置に提供する構成とした。
【0031】
この構成により、他の装置より情報の要求を受けて最初に履歴を送信した後、次に、その後予め定められた距離走行後の現在位置を送信することになり、他の装置では、これまでの履歴に加えてその後の予め定めた距離毎の位置情報も入手可能になり、最小限の情報量で移動端末装置がどの経路を移動してきて、その後どの方向に向かうのかを容易に推測することができ、更に、その後、移動端末装置が移動しても、最後に送信した地点から一定距離離れた場合に再び現在位置を送信することになり、移動端末装置が如何に移動しても、移動後の位置を把握することが可能となり、確実に移動端末装置の捜索、発見を行うことが可能となる。
【0032】
また、本発明の移動端末装置は、記憶手段に記憶された位置情報の距離間隔と、記憶手段に記憶された位置情報を他の装置に送信した後で測位手段によって取得される位置情報の距離間隔とが共に同一である構成とした。
【0033】
この構成により、他の装置において必要な予め定めた距離毎の位置情報を容易に入手することができ、移動端末装置がどの距離の範囲内にいるのかを容易に把握できると共に、移動端末装置では、複数の異なる距離毎の取得処理をそれぞれ実施する必要がなく、同一の距離毎の取得をそのまま継続すればよいことになり、移動端末装置における制御構造を簡素化し、構成のシンプル化によって信頼性を向上させることが可能になる。
【0034】
また、本発明の移動端末装置は、記憶手段に記憶された位置情報の距離間隔と、記憶手段に記憶された位置情報を他の装置に送信した後で測位手段によって取得される位置情報の距離間隔とが互いに異なる構成とした。
【0035】
この構成により、他の装置より情報の要求があり、記憶手段に記憶された位置情報の履歴を送信した後、次に予め定めた距離移動し、位置情報を送信する場合に、その距離を大きくして大まかに必要な距離毎の位置情報を送信するようにしたり、逆に過去の履歴は大まかにしておいてその後の位置情報の送信を詳細にしたりすることが可能になり、他の装置として必要な位置情報を、各々異なる距離毎の情報として取得することが可能になる。
【0036】
また、本発明の移動端末装置は、情報提供手段によって他の装置に提供される位置情報の履歴に、測位手段によって取得された位置情報と、位置情報を取得した時刻とを含む構成とした。
【0037】
この構成により、他の装置に位置情報を送信する場合、予め定めた距離毎の位置情報に加え、その位置情報を取得した時刻を同時に1セットとして送信することになるため、他の装置では、最小限の情報量で移動端末装置がいつどの経路を移動したか容易にかつ正確に把握することができ、走行履歴からどの方向に向かうのかも容易に推測することができるようになる。
【0038】
また、本発明の移動端末装置は、情報提供手段によって他の装置に提供される位置情報に、測位手段によって取得された位置情報と、位置情報を取得した時刻とを含む構成とした。
【0039】
この構成により、他の装置によって、移動端末装置の位置を容易にかつ正確に把握することができると共に、移動端末装置が移動し、最後に送信した地点から一定距離以上離れた場合においても、再度最新の位置と、その位置にいた時刻を送信するため、移動端末装置が移動した場合においても、移動後の移動端末装置の位置を容易にかつ正確に把握することが可能となり、移動端末装置の捜索、発見を容易にする。
【0040】
また、本発明の移動端末装置は、情報提供手段が、他の装置との通信回線を捕捉した後、予め定めた一定時間内に、測位手段によって予め定めた距離毎の位置情報の取得を一度も実施しなかった場合、他の装置との通信回線を一旦開放し、測位手段が予め定めた距離毎の位置情報を取得したとき、改めて他の装置との通信回線を捕捉すると共に、移動した地点の位置を送信する構成とした。
【0041】
この構成により、他の装置との通信回線を捕捉し、そのままの状態を維持した状態で、予め定めた一定時間が経過しても、それまでに予め定めた距離毎の取得が一度も実施されなかった場合には、一旦他の装置との通信回線を開放することになり、無駄な回線の捕捉、占有を防止することが可能になる。
【0042】
また、本発明の移動端末装置は、測位手段が測位手段の移動速度を検出する移動速度検出手段を備え、情報提供手段が他の装置との通信回線を捕捉し状態で、移動速度検出手段によって検出された移動速度が予め定めた移動速度以下であったとき、他の装置との通信回線を一旦開放し、測位手段が予め定めた距離毎の位置情報を取得したとき、改めて他の装置との通信回線を捕捉すると共に、移動した地点の位置を送信する構成とした。
【0043】
この構成により、他の装置との通信回線が捕捉され、その状態が維持された状態で、移動端末装置が移動していても、その移動速度が予め定めた一定速度以下であった場合には、一旦他の装置との通信回線を開放することになり、したがって、移動端末装置の移動速度が遅く、予め定めた距離毎の次の取得までに相当の時間を必要とする場合には、一旦他の装置との通信回線が開放され、無駄な通信回線の捕捉、占有を防止することが可能になる。
【0044】
また、本発明の移動端末装置は、測位手段を、情報提供手段による他の装置への情報の提供から予め定めた一定時間経過しても測位手段による予め定めた距離毎の位置情報を取得しなかった場合、予め定めた一定時間到達時の位置情報を取得するように構成し、情報提供手段を、予め定めた一定時間到達時に、予め定めた一定時間到達時の位置情報を他の装置に送信する構成とした。
【0045】
この構成により、予め定めた一定時間が到達すれば、予め定めた距離毎の取得が実施されなかった場合でも、その時点の位置情報を取得し、送信することになるため、移動端末装置が移動しないで停止していたり、移動していてもその速度が非常に遅かったりして、予め定めた距離毎の次の取得までに相当の時間を要する場合でも、予め定めた一定時間が到達すれば、その時点で位置情報を取得し、他の装置に送信することになり、いつまでも他の装置への送信が停止されたままの状態を無くすことができる。
【0046】
また、本発明の移動端末装置は、測位手段を、情報提供手段が他の装置に情報を提供してから予め定めた一定時間経過しても測位手段による予め定めた距離毎の位置情報を取得しなかった場合、予め定めた一定時間到達時の位置情報を取得するように構成し、記憶手段を、予め定めた一定時間到達時の位置情報を位置情報の履歴として記憶する構成とした。
【0047】
この構成により、予め定めた距離移動していない場合でも、予め定めた一定時間が経過すれば、その経過時間毎に位置情報を取得し、記憶手段に記憶することになり、予め定めた一定時間以上、その場所に停止、もしくは、低速移動していた場合でも、それを正確に把握することができるようになる。
【0048】
また、本発明の移動端末装置は、車両に搭載され、測位手段、情報提供手段が車両に搭載されたバッテリーより電源の供給を受けるように構成され、車両のエンジンが停止したことを検出したとき、情報提供手段による他の装置への予め定めた一定時間到達時の位置情報提供を停止する手段を備えた構成とした。
【0049】
この構成により、エンジンを停止し、車両を駐車している状態にある場合、同一個所の位置情報を多量に蓄積し、データ量に対して情報量の乏しい位置情報の履歴になることを防止することが可能になる。
【0050】
また、本発明の移動端末装置は、車両に搭載され、測位手段、情報提供手段が車両に搭載されたバッテリーより電源の供給を受けるように構成され、車両のエンジン停止を検出したときには、予め定めた一定時間が、車両のエンジンが駆動しているときのそれよりも大きくなるように設定されている構成とした。
【0051】
この構成により、エンジンを停止し、車両を駐車している状態にある場合、同一個所の位置情報を多量に蓄積し、データ量に対して情報量の乏しい位置情報の履歴になることを防止することが可能になる。
【0052】
また、本発明の移動端末装置は、車両に搭載され、測位手段、情報提供手段が車両に搭載されたバッテリーより電源の供給を受けるように構成され、車両のエンジンが停止したことを検出したとき、記憶手段への予め定めた一定時間到達時の位置情報の記憶を停止する手段を備えた構成とした。
この構成により、車両のエンジンを停止し、駐車している場合でも、同一個所の位置情報を多量に蓄積し、データ量に対して情報量の乏しい位置情報の履歴になることを防止することが可能になる。
【0053】
また、本発明の移動端末装置は、車両のエンジン停止の検出を、エンジンを制御するECUからの動作信号、アクセサリー電源、イグニッション電源のいずれか1つ以上の信号を用いて検出する構成とした。この構成により、エンジン制御用のECUからの情報ではなく、アクセサリー電源、イグニッション電源など比較的容易に取得できる情報を基に、エンジンの動作状態を予測することにより、専用の配線、もしくは改造を不要とし、構成を簡素化できる。
【0054】
また、本発明の移動端末装置は、移動端末装置と、移動端末装置と無線回線を介して互いに通信可能な他の装置とで構成され、他の装置で移動端末装置からの予め定めた距離毎の位置情報を受信し、表示する構成とした。
【0055】
この構成により、移動端末装置を搭載した車両等が盗難に遭い、他の装置より情報を要求する信号を送信した場合、移動端末装置が予め定めた距離毎の位置情報の履歴を送信すると共に、引き続き予め定めた距離移動した場合、その移動毎に移動した位置の位置情報を送信することになり、他の装置において、当該盗難された車両がこれまでどういう経路を辿ってきたか、また、今後どのように移動するかを容易に予測でき、盗難車両の捜索、発見を容易にするシステムを構築することが可能となる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0057】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における移動端末装置及びその移動端末装置の追跡システムの構成を示すブロック図、図2は、本発明の第1の実施の形態における移動端末装置の概略構成図である。
【0058】
本実施の形態では、図1に示すように、センター装置1と車両に搭載された移動端末装置(以下、車載端末機器という)2とが、携帯電話回線、携帯電話通信事業者4、有線電話回線、有線電話通信事業者3、有線電話回線を介して互いに通信可能なように接続され、有線電話回線には、それぞれ電話機5が接続されている例を示している。
【0059】
図1において、今、車両が盗難に遭い、車両の所有者が電話機5などを用いてセンター装置1に車両の盗難を通報したとする。センター装置1が、この通報を受けて車載端末機器2に携帯電話回線を介して位置情報を送信するように要求する信号を送ると、この要求する信号を受信した車載端末機器2は、一定距離毎に取得していた当該車両の走行履歴情報(過去の複数地点の位置情報)をセンター装置1に対し自動的に送信する。
【0060】
したがって、センター装置1では、盗難に遭った車両の位置を直ちに把握できると共に、過去、一定距離毎に取得した当該車両の走行軌跡も同時に知ることができ、今後どの方向に走行するかも容易に予測することができる。
【0061】
以下、全体の構成、動作について、更に詳細に説明する。
【0062】
本実施の形態は、大きく分けて、センター装置1と、車載端末機器2で構成されている。そして、本実施の形態を運用するために、有線電話回線を運営・管理する有線電話通信事業者3、携帯電話網を運営・管理する携帯電話通信事業者4、及び公衆電話などの有線回線により電話通話を行うもしくは携帯電話などの無線通信により回線を接続し、電話通話を行う電話機5で構成するシステムを用いている。
【0063】
センター装置1は、盗難通報処理、盗難追跡処理を実行し管理する装置であり、利用者からの盗難通報により、有線電話回線、携帯電話回線を介して車載端末機器2に位置情報を要求する信号を送信すると共に、車載端末機器2から回線接続を確立したことを知らせる信号を受信した場合、データ通信処理により、一定距離毎に取得していた当該車両の位置情報の履歴を受信し、車載端末機器2が搭載された盗難車両の現在位置、及び、走行軌跡を自動的に把握するものである。
【0064】
したがって、現在位置、及び、軌跡を確認することにより、警察への通報、警備会社などによる車両捜索、利用者への車両位置の伝達などを正確に行うことができ、盗難された車両の回収を素早く行うことができる。
【0065】
車載端末機器2は、センター装置1から携帯電話回線を介して送信されてきた位置情報を要求する信号を受信し、電話回線が確立した場合、一定距離ごとに取得していた当該車両の位置情報履歴をデータ通信によりセンター装置1に転送する処理を行う。さらに、一定距離走行する毎に、その一定距離走行後の位置情報をセンター装置1に対して送信する機能を有する。
【0066】
そして、送信処理を一定距離走行ごとに継続することにより、盗難された車両がどの軌跡を走行してきたかを容易に把握出来ると共に、今後どの方向に進行するのかを正確に予測することが可能となり、さらに一定距離走行した場合の最新の位置情報を送信することにより、車両が移動した場合においても確実に車両の捜索、追跡が可能になる。
【0067】
有線電話通信事業者3は、電話通話サービスの提供、運営を行う事業者であり、ある電話端末、もしくは電話回線から、目的の電話端末に対してダイヤル発信された場合、前記両電話端末の処理により回線接続を行うと共に、データ配信、音声通話を実現することができるサービスを提供する。
【0068】
携帯電話通信事業者4は、携帯電話サービスの提供、運営を行う事業者であり、携帯電話から目的の電話端末に対して、もしくは目的の電話端末から携帯電話に対して、ダイヤル発信された場合、携帯電話を用いた電話回線を接続すると共に、データ配信、音声通話を実現することができるサービスを提供する。
【0069】
電話機5は、盗難されたことを通報する利用者が利用する電話機であり、電話回線を用いてダイヤル発信、着信処理、および電話回線を接続した場合の音声会話を実現する電話装置である。なお、電話機5は、利用者が通報できる機能を具備すればよく、携帯電話、公衆電話などの通報手段であってもよい。
【0070】
センター装置1において、電話機101は、電話回線を用いてダイヤル発信、着信処理、および電話回線を接続した場合の音声会話を実現する電話装置である。利用者からの車両盗難通報に対して状況を把握すると共に、利用者、および車両の情報を入手し、位置情報を要求する車両の特定を行う。
【0071】
センター端末102は、センター装置1を操作するための端末装置であり、利用者からの盗難通報により、車載端末機器2に対して位置情報を要求する情報を、データ通信処理を用いて送信する機能を具備すると共に、車載端末機器2間と電話回線接続処理を実施し、回線接続時に車載端末機器2から送信されてきた位置情報の履歴を基に、ディスプレイなどを用いて電子地図上に当該車両のプロットを行い、車両がどの様な走行軌跡を走行し、現在どの位置にいるのかを示す情報を、センター端末102を操作するオペレータに対して情報提供を行う装置である。
【0072】
モデム103は、データ変調、復調処理を実施し電話回線を用いてデータ通信を実施するための通信機器である。
【0073】
データベース104は、センター装置1が運営するサービスへの加入者情報を蓄積すると共に、全国の電子地図情報を蓄積する記憶装置である。加入者情報は、車両から転送されてくる登録番号と、車種、色、登録者などの情報が対応して記録されている。登録されている車載端末機器2の利用者からのダイヤル発信を着信し、オペレータが利用者の氏名、車両の登録番号を取得した場合、前記氏名、登録番号を元に蓄積された情報を検索し、当該車両の登録番号の他に、車種、色、登録者情報などの情報を検索することができる。
【0074】
車両が盗難された場合、これらの車両の特徴を示す情報を元に車両の捜索を実施することが可能となる。さらには、通報してきた人が、車両、及びセンター装置1が運営するサービスへの登録者かを判別し、通報が正規の通報かを判断することが可能になる。
【0075】
次に、本実施の形態について、その動作を詳細に説明する。
【0076】
図1において、利用者は、車両の盗難を検知した場合、センター装置1のオペレータに対して電話による通報を行う。電話通報の手段は、自宅の有線電話、公衆電話、携帯電話などを用いた音声会話による通報、及び電子メールを用いた通報などが考えられる。さらに、携帯電話に通報専用の釦を具備することにより、前記釦押下でセンター装置1に通報するなどの機能を装備、使用してもよい。
【0077】
利用者の通報は、有線回線を介して有線電話通信事業者3に送信され、交換機を通して利用者が押下したダイヤルに該当するセンター装置1の電話機101を鳴音させる。センター装置1のオペレータは、前記電話機101をオフフックし、着信、通話により、車両が盗難されたことを把握する。
【0078】
このとき、オペレータは、利用者の氏名、センター装置1への登録ナンバー、車両の登録ナンバーなどを聞き出し、センター端末102を操作してデータベース104より、登録者の該当する情報を検索する。そして、検索された情報から車載端末機器2に搭載されている無線機の電話番号などの情報を取得し、位置情報を要求する信号の送信処理を実施する。
【0079】
位置情報要求信号は、データ通信により実施されるため、センター装置1のオペレータはセンター端末102より操作を行い、モデム103に車載端末機器2に搭載されている携帯電話無線機の電話番号を用いてダイヤル発信を行う。なお、ダイヤルは、モデム103より、有線電話通信事業者3、携帯電話通信事業者4を介して車載端末機器2に具備される携帯電話無線機にダイヤル発信される。
【0080】
車載端末機器2は、センター装置1からの電話を着信した場合、自動的にオフフック状態に移行し、回線の接続を行う。モデム103と、車載端末機器2に具備する携帯電話無線機間で回線接続が確立された場合、センター端末102と車載端末機器2は、データ通信を開始する。
【0081】
センター端末102は、車載端末機器2に対して、当該車両が盗難車両であることを通知すると共に、位置情報を要求する信号を出力する。車載端末機器2は、位置情報の要求に対して、予め定められた距離毎に取得し、蓄積していた複数の位置情報と、この位置情報を取得した時間を、モデム103を介して前記センター端末102に対して送信する。
【0082】
センター端末102は、車両の詳細情報をオペレータに知らせるために、データベース104から取得した情報を表示すると共に、車載端末機器2から受信した位置情報を基に、位置情報付近の地図情報をデータベース104より取得し、センター端末102の表示部にデータベース104から取得した地図と共に、取得した位置情報を基に、地図上に走行履歴をプロットした描画を行う。なお、より車両の詳細な状態を把握するために、位置情報以外の情報を要求し、車両の捜索、回収に役立てる。
【0083】
センター装置1から要求する信号として、位置情報の他に、走行履歴情報の各位置情報の記録した時間、登録番号、現在時刻、エンジン状態、アクセサリー電源状態、イグニッション電源状態、バッテリー電圧、エアバッグ展開状態、燃料量、ヘッドライト点灯状態、速度情報、走行履歴情報の各位置情報での速度情報、GPS受信状態、無線受信電波電界強度、パーキングブレーキ状態、ワイパー動作状態、トランスミッション状態などの情報がある。
【0084】
次に、車載端末機器2が生成する位置情報履歴の生成方法について説明する。
【0085】
車載端末機器2は、GPS受信機、ジャイロセンサー、スピード信号などの機器より、位置情報の算出を定期的に実施する。前記生成した位置情報は、過去に蓄積した位置情報と比較し、一定距離以内の場合、近すぎるとして生成した位置情報を無効とする。本処理を間引き処理という。
【0086】
もし、過去に蓄積した位置情報と比較し、一定距離以上離れていた場合、車載端末機器2の内部の記憶部に蓄積する。位置情報を複数個蓄積する場合、現在の位置情報から過去決められたポイント数までの位置情報を蓄積し、センター装置1から位置情報の履歴を要求する信号を受信した場合、蓄積されていた位置情報履歴を送信する処理を実施する。
【0087】
次に、車載端末機器2が位置情報の要求に応答して位置情報を出力してから、次に一定距離移動したことを検知した場合、現在位置の情報を出力する処理について説明する。
【0088】
車載端末機器2は、位置情報履歴送信後も定期的に位置情報の生成を行う。センター装置1からの要求に対し送信した位置情報履歴の最新位置情報(要求を受けた時に位置情報を発信した場所に最も近い送信した位置情報)と比較し、一定距離移動した場合、移動後の位置情報送信処理に移行する。
【0089】
車載端末機器2は、内部に具備する携帯電話無線機を用いて、センター装置1の電話番号にダイヤル発信する。ダイヤル信号は、携帯電話通信事業者4に入力し、携帯電話通信事業者4の交換機、及び有線電話通信事業者3を介して、センター装置1に着信される。
【0090】
センター装置1に具備するモデム103は、車載端末機器2からの着信を受信し、回線接続状態に移行する。
【0091】
回線接続されたことは、携帯電話通信事業者4の交換機を介して車載端末機器2に送信され、回線接続状態に移行する。回線接続後、車載端末機器2とモデム103は、データ通信状態に移行する。
【0092】
車載端末機器2は、登録番号、自局電話番号などの機器の情報を送信すると共に、GPS受信機、ジャイロセンサー、スピード信号などにより生成した最後に送信した位置情報から一定距離離れた位置情報の送信を行う。
【0093】
センター装置1は、モデム103を介して、センター端末102に車載端末機器2の情報、位置情報を送信する。センター端末102は、車両の詳細情報をオペレータに知らせるために、データベースから取得した情報を表示すると共に、位置情報を基に、位置情報付近の地図情報をデータベース104より取得し、センター端末102の表示部にデータベース104から取得した地図と共に、取得した位置情報を基に、地図上にプロットした描画を行う。
【0094】
なお、描画は、センター装置1からの要求に対して車載端末機器2から応答してきた位置情報の走行軌跡と併せて表示することにより、過去の走行経路と現在の位置とを同時に把握できる。さらに移動毎に送信されてくる位置情報を先の表示に重ね合わせていくことにより、走行履歴を絶えず把握することが可能になる。車載端末機器2は、一定距離走行する毎に位置情報の送信処理を実施する。
【0095】
なお、以上の説明では、位置情報を送信する毎に、通信回線を一旦開放し、再度位置情報を送信するときに再接続して送信する場合について説明したが、通信回線は一度捕捉した場合そのままの接続を維持し、その状態で継続して位置情報を送信しても良い。この場合、通信回線が接続した状態にあるので、車載端末機器2は、ダイヤル発信処理などを実施せず、即座に位置情報の送信処理を実施する。
【0096】
これによりセンター装置1のオペレータは車両の詳細情報、位置情報を取得することが可能となる。捜索方法は、警察への通報により警察が実施する、センター装置1を運営する捜索部署が実施する、警備会社に依頼して実施するなどいずれであっても良い。さらに、利用者に位置情報を伝達することにより、利用者が自ら捜索、もしくは警察への通報などを行っても良い。
【0097】
なお、位置情報の送受信を確実に行うために、送受信確認処理を実施することも可能である。車載端末機器2から位置情報を送信し、センター装置1がその位置情報を受信した場合、正常に受信できたことを示す応答信号を送信するようにする。すると、車載端末機器2は、応答信号を受信した場合、正常に受信できたことを確認する。
【0098】
また車載端末機器2は、位置情報の送信後に、一定時間応答信号を受信できない場合、もしくは正常受信ができなかったことを示す信号を受信した場合、さらには再送を要求する信号を受信した場合、位置情報を再度送信する。確認処理を実施することにより、確実に位置情報を送信することが可能となる。
【0099】
また、位置情報だけでなく、車両の登録番号、自局電話番号などの車両、もしくは車載端末機器2に関する情報の送信においても同様に応答の確認を行うことにより、確実に送信することが可能となる。
【0100】
この場合、回線を接続して送受信処理を実施するため、リアルタイムに送受信を行うことができるばかりでなく、双方向通信の利点を生かし、データが異常の場合、正常に通信できない場合、要求信号による再送などの処理を実現することができ、確実に位置情報を送信することが可能となる。
【0101】
なお、位置情報の履歴を送信した後の位置情報の送信として、予め定めた一定距離走行する毎に送信処理を実施するものについて説明したが、センター装置1から最新の現在位置の要求による応答により送信しても良い。
【0102】
さらに、車両の停止、もしくは渋滞などの低速走行などにより、予め定めた一定距離走行するまでに予め定めた一定時間が経過した場合、予め定めた一定時間の経過をトリガとして、その時点の現在位置の位置情報を送信するように構成しても良い。この場合の位置情報の送信は、位置が大きく移動していないので、位置情報としては大きな有効性はないが、車載端末機器2が通信回線を使用できる状態にあること、および車両の存在を確認する意味においては非常に有効である。
【0103】
図2は、本実施の形態で使用される車載端末機器2の構成を示すブロック図である。図2において、車載端末機器2は、センター装置1からの情報の要求に対して位置情報の履歴を送信する処理を実施すると共に、位置情報の履歴送信後、車両が予め定めた一定距離走行した場合、車両が移動したことを知らせるために、移動後の現在位置の情報を送信し、センター装置1側で、車両の捜索を容易にするための情報を提供する機器である。
【0104】
図2において、車載端末機器2は、図1記載の車載端末機器2と同様の車載端末機器であり、センター装置1からの位置情報の要求を目的とした電話回線の着信を実施した場合、センター装置1に対して一定距離毎の走行において取得した位置情報の履歴、および車両の詳細情報などを送信する処理を行う。
【0105】
GPSアンテナ21は、GPS(Global Positioning system)衛星からの送信されてきた情報を受信するアンテナであり、このアンテナ21で受信した信号を入力とするGPS受信機は、GPSアンテナ21で受信したGPS衛星からのLバンドの2つの周波数から乱数表に相当するコードを参照し、解読を行う。
【0106】
解読されたデータには、アルマナックデータ、エフェメリデータ、時刻情報、電離層補正パラメータなどが含まれており、衛星の位置、衛星との距離、絶対時刻から位置を特定する。
【0107】
車速信号生成ECU22は、車輪に取り付けられたセンターからの信号により車輪の一定時間あたりの回転数、車輪の径などから現在の速度を算出するコントロールユニットである。車輪には、パルス検出装置が設置されており、車輪が回転した場合、パルスが回転数に応じて発生する。
【0108】
パルスが何回発生するかにより、距離を算出でき、一定時間あたり何回発生するかにより速度を算出できる。例えば、車輪が一回転する間にカウントするパルス数を“n”とし、車輪の直径を“2r”とした場合、隣り合うパルス間の距離は、“2兀r/n”と算出でき、1秒間あたりのパルス数を、mとした場合、1秒間に走行する距離は“2兀r/n×m”となるので、前記1秒間の距離より速度情報を算出する。
【0109】
時速に換算する場合、60の2乗を、1秒間に走行する距離に乗算することにより算出できる。なおこれらは速度の計算方法の一例を示したものであって、別の計算方法により速度の算出を行ってもよい。
【0110】
ブザー23は、ビープ音を発生させるための鳴音装置であり、圧電素子などを振動、共鳴させることにより音声を発生させる。盗難警告、異常を知らせる場合など、前記ブザー23を鳴音することにより、車両を盗難した加害者に対する警告音による盗難の抑制、もしくは周辺の人々に対し、盗難車両である情報の伝達、および異常が発生した場合に利用者に対して車載端末機器2に異常が発生したことを知らせるための鳴音などに用いることができる。
【0111】
LED24は、発光ダイオードで構成される。発光ダイオードは、順方向に電圧をかけ、その場合電子と正孔が移動して流れ、お互いにぶつかる電子と正孔が再結合を行った場合に小さなエネルギーに移行し、そのときに発生する余剰エネルギーが光に変化する特性を活かした発光素子である。
【0112】
使用する物質によって、緑、赤などの光を発するがその特性を利用して、車載端末機器2の状態を利用者に伝達する目的で使用される。伝達する情報の内容としては、ブザー23と同様に、加害者に対する盗難の抑制、車載端末機器2の異常などがある。
【0113】
バッテリー25は、車両の各ユニットに電源を供給する蓄電池である。一般的に車両に使用される電池は鉛蓄電池が使用されており、鉛と酸化鉛を、硫化水素溶液(硫酸)に浸した場合にイオン交換が発生し、その原理を電気エネルギーとして利用するものである。車両がエンジンを動作している場合、オルタネータ交流発電機からバッテリー25に充電することにより、バッテリー25は、継続的に車両に電源を供給することができる。車載端末機器2においても、他の電子機器と同様に、バッテリー25からの電源供給により動作を行う。
【0114】
車載端末機器2において、無線通信部201は、携帯電話網を用いた無線機である。現在の携帯電話機は、音声通話の機能に併せて、データを送受信する機能を搭載しており、データ通信を用いて、センター装置1からの位置情報の要求信号の受信、車両の状態を示す情報、及び位置情報履歴の送信などの処理を行う。
【0115】
なお、センター装置1から取得した位置情報の要求信号は、制御部202に出力すると共に、制御部202から取得した車両の詳細情報、及び位置情報履歴は、センター装置1に対して送信される。
【0116】
制御部202は、車載端末機器2全体の制御を実施する制御回路であり、主にCPUなどで構成されている。無線通信部201から車両が盗難されたことを示す信号と、位置情報の履歴を要求する信号を受信した場合、制御部202は、予め定められた一定距離ごとに生成し、記憶部203に蓄積していた複数の位置情報の履歴と、車両の登録番号などの車両固有の情報、エンジン動作状態などの車両の動作状況を示す信号を、無線通信部201に出力する。
【0117】
また、制御部202は、位置情報の履歴の送信後、定期的に位置情報を取得する処理を行うと共に、最後に取得した位置情報から一定距離離れていた場合、移動後の位置情報をセンター装置1に対して送信する処理を実施する。位置情報の送信は、無線通信部201を用いてダイヤル発信処理を実施すると共に、データ通信機能を用いて送信することにより実現する。
【0118】
記憶部203は、車載端末機器2の動作状況、異常状況、制御部202の制御に必要な情報などを記録すると共に、予め定めた一定距離毎に生成した位置情報を格納しておくメモリ素子であり、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリと、SRAMなどの揮発メモリとの構成により実現する。
【0119】
記憶部203は、制御部202を構成するCPUを制御するプログラム、プログラム起動に必要な変数の格納を行うと共に、センター装置1から取得した位置情報を要求する信号の格納、一定距離毎に生成した位置情報の履歴、センター装置1に対して位置情報を転送した通信履歴などの格納を行う。
【0120】
受信履歴、通信履歴は、不揮発性メモリに格納することにより、車両から取り外し電源供給が遮断された場合においても、保持されるため、今後の情報解析などに有効的な役割を果たすことができる。
【0121】
時間制御回路204は、車載端末機器2の内部の駆動を定期的な時間間隔で動作させる場合に使用するタイマー回路であり、主に発振子、リアルタイムクロック素子などで構成される。例えば、制御部202が位置情報を生成する際に、時間制御回路204から時間情報を取得し、最後に位置情報を取得した時間から一定時間経過しているか判断する。
【0122】
さらに制御部202は、一定時間経過していたと判断した場合、一定時間経過したことをトリガとして位置情報の生成を行う。位置情報と、最後に記憶部203に蓄積した位置情報と比較し、一定距離以上離れていた場合、最後に蓄積した情報と同様に、記憶部203に記録し、一定距離毎の位置情報の履歴として格納する。
【0123】
なお、一定距離以上離れていない場合、生成した位置情報を破棄し、次の時間経過を待つ処理を実施する。また、一定時間経過した場合、経過したことを示す信号を制御部202に送信する機能を具備することにより、送信されてくる一定時間毎の定期的な信号を取得し、位置情報の生成を実施しても良い。
【0124】
この場合、制御部202は、絶えず時間情報の取得を実施し、一定時間経過したかを判断する処理を行うことなく、受信する一定時間ごとの信号により、位置情報の生成を行うことが可能になるため、時間信号の取得処理、時間経過の判断処理が不要になり、制御部202を構成するCPUの処理負担を軽減することが可能になる。
【0125】
位置情報生成回路205は、GPSアンテナ21から取得した衛星情報、車速信号生成ECU22から取得した速度情報、ジャイロセンサー206から取得した角速度情報などを取得し、現在位置を算出する処理を実施する演算回路である。
【0126】
GPS衛星からのLバンドの2つの周波数により送信されてきたC/Aコード、Pコードなどの信号を基に、アルマナックデータ、エフェメリデータ、GPS時刻情報、電離補正パラメータを取得し、衛星の起動情報、時刻情報、電波伝搬遅延時間を取得する。これらの情報により衛星の位置が既知となるため、3つ以上の衛星の位置、距離から現在位置を算出する。
【0127】
さらに、4つめの衛星を用いて正しい距離を求める。これらの情報により絶対位置の算出を行い、さらにジャイロセンサー206から取得した角速度、車速信号生成ECU22から取得した速度信号により相対移動位置を算出すると共に、リアルタイムに正確な位置の算出を実施する。
【0128】
ジャイロセンサー206は、角速度を算出するセンサーである。ジャイロセンサー206に電圧VDDを印加した場合、例えば、中点電圧である約0.5VDDの電圧が出力される。一定角度旋回した場合、旋回角度、旋回する速度に応じて、前記中点電圧が上昇し、0.5VDD〜VDDの範囲で遷移する。
【0129】
逆に反対方向に旋回した場合、同様に旋回角度、旋回する速度に応じて、前記中点電圧が下降し、0〜0.5VDDの範囲で遷移する。位置情報生成回路205は、これらの情報により、角度変移を認識し、相対位置情報の算出を行う。
【0130】
警告音発生制御部207は、ブザー23を鳴音する処理を実施する。ブザー23が、一定電圧印加することにより鳴音するブザーの場合、警告音発生制御部207は、制御部202の制御に応じて一定電圧を印加し、ブザー23の鳴音処理を実施する。
【0131】
ブザー23が、一定の周波数の信号を印加することにより前記周波数に応じた鳴音を行うブザーの場合、警告音発生制御部207は、鳴音する目的の周波数を出力し、ブザー23の鳴音処理を実施する。後者の鳴音処理の場合、目的に応じて様々な音色、音質を設定できるため、複数の情報伝達を必要とする場合、効果的である。
【0132】
伝達する情報としては、車両が盗難された場合、車両の盗難を抑制する警告音、車載端末機器2に異常が発生した場合、異常を利用者に知らせる通知音である。なお、警告音発生制御部207に、定型文を格納、出力する音声再生メモリICなどを具備することにより、定型文により、警告メッセージの出力、異常を知らせるメッセージ通知などを行うことが可能になる。
【0133】
照明制御部208は、LED24の点灯、消灯制御を実施するコントロール回路である。LED24は、一定の電圧を印加した場合照明する照明器具であり、制御部202の制御により点灯を制御する信号を入力した場合、照明制御部208は、LED24に一定の電圧を印加して点灯を行う。
【0134】
照明制御部208は、LED24が具備する照明装置の数だけ照明制御回路を具備し、複数の照明を用い、組み合わせることにより複数の情報を伝達することが可能となる。さらに点滅、減光などを実施することによっても複数の情報を伝達する手段として用いることができる。
【0135】
さらに、車幅燈を点灯させるための制御信号であるイルミネーション信号を取得し、その信号により車幅燈がONしたことを示す信号を入力した場合、減光処理を実施することによって、夜間時の室内の表示を暗くすることが可能となり、運転の妨げになることを防止する。イルミネーション信号は、照明制御部208が直接入力、もしくは制御部202を介して入力し、減光は、LED24に流入する電流を抑制する、もしくは高速に点灯、消灯を繰り返すことにより、減光しているように見せるレオスタッド方式を用いることにより実現する。
【0136】
外部機器接続インターフェース209は、制御部202が記憶部203に記録した、通報履歴などの情報を図示していない外部機器に出力する、もしくは制御部202の動作プログラムを外部の機器よりインストールし、更新するためのインターフェースである。通報後に車両を回収できた場合、もしくは動作プログラム(ソフトウェア)を更新する場合、前記外部機器を外部機器接続インターフェース209に接続する。
【0137】
この状態により外部機器と、制御部202は、通信を行える状態に移行する。ソフトウェアを更新する場合、外部機器接続インターフェース209介して制御部202にプログラムを送信し、記憶部203に動作プログラムの書き換えを実施する。
【0138】
また情報を取得したい場合、外部接続機器は、制御部202に対して情報を要求する信号を出力する。制御部202は、この要求により、外部機器接続インターフェース209を介して、要求された信号を出力する制御を実施する。
【0139】
外部機器と、外部機器接続インターフェース209の接続は、同期シリアル、UARTなどが一般的に使用されている通信方式であるが、最近はUSB、MOSTなどの通信に加え、無線で通信を実施するBrueToothなども知られており、これらを用いてもよい。
【0140】
外部機器接続インターフェース209と制御部202は、シリアル通信を用いるのが一般的であるので、外部機器接続インターフェース209と外部機器との通信方式が異なる場合は、通信方式を変換するドライバー、もしくはコントローラが必要となる。
【0141】
サブバッテリー210は、バッテリー25からの電源が途絶えた場合、車載端末機器2に電源を供給する蓄電池である。車両の故障などにより電源供給が途絶えた場合、電池消耗によりバッテリー25の電源電圧が降下した場合などの状態において、電源制御回路211は、電源電圧の降下を検出し、サブバッテリー210からの電源供給を実施する。
【0142】
電源供給方法は、サブバッテリー210と、バッテリー25の電源を切り替えてもよく、またバッテリー25の電源供給を継続した状態でサブバッテリー210からの電源供給を開始してもよい。サブバッテリー210に充電可能な2次電池を使用した場合、充電回路が必要となるため、自己放電の低いリチウム1次電池を使用することが望ましい、リチウム1次電池は、自己放電が少ない利点の他に、動作温度範囲が広い、1セルあたりの電圧が高い(3V)、体積あたりの蓄電容量が多い、有害物質を含んでいないなどの利点を有する。
【0143】
しかし、充電が出来ないため、数回使用した場合、交換が必要であるが、盗難検知の場合のみ使用するなどの限定制御を実施することによって、交換を不要にすることも可能である。
【0144】
電源制御回路211は、電源212に電源を継続的に供給するための制御回路である。バッテリー25の電圧を監視し、一定電圧以下に降下した場合、異常と判断し、継続動作を実現するため、サブバッテリー210からの電源供給を開始する。電源を供給する電圧は、車載端末機器2が動作できる最低電圧より上に設定する必要がある。
【0145】
このように設定することにより、異常を検出してから、電源が途絶える間に切替を実現でき、これにより継続動作ができるという仕組みである。検出方法は、抵抗分割したメインバッテリー電圧をADコンバータで監視する方法、もしくは電圧検出回路を用い、電源検出回路が電源降下を検出した場合に変化する信号をマイコンの割り込み信号入力端子に入力し、割り込みに信号により電源切替を行う方法が考えられる。
【0146】
電源212は、バッテリー25からの電圧、もしくはサブバッテリー210から供給された電源から、制御部202、その他の動作電圧に必要な電源電圧を生成し、電源供給動作を行う。電源制御回路211は、レギュレータ素子、DC/DCコンバータなどを用いることが一般的である。
【0147】
レギュレータ素子を使用した場合、変換時のエネルギーロスが発生し、そのエネルギーが熱に変わるため、レギュレータ素子自体は安価であるが、冷却機能が必要となる。逆に、DC/DCコンバータ方式の電源は、スイッチングにより供給電圧をON/OFFし、それを平滑しているため、エネルギーロスは発生しないものの、ディスクリートで構成する場合、レギュレータ素子より高価な回路となることは必須である。
【0148】
サブバッテリー210を小型化するためには、限られた蓄電容量で効率的に降圧電源を生成するDC/DCコンバータ方式が望ましい。DC/DCコンバータは、レギュレータに比べ電圧変換効率が優れているため、同一の蓄電容量の電池から継続して電源を供給しつづける能力が優れている。
【0149】
次に、図2に示した車載端末機器2の動作について説明する。
【0150】
バッテリー25は、車両の各電気、電子回路に電源供給を行うと共に、車載端末機器2に電源供給を行う。電源制御回路211は、バッテリー25からの電源電圧が一定電圧以上であることを把握し、バッテリー25から供給された電源のみを、電源212に出力する。電源212では、電源制御部211からの電源供給に従って、バッテリー電源電圧を車載端末機器2の各内部回路の動作電圧に降圧し、供給する。
【0151】
車載端末機器2の電源212は、制御部202に電源供給を行い、制御部202を動作状態にする。制御部202は、車載端末機器2全体の電源供給を行うための制御信号を電源制御回路211に出力すると共に、車載端末機器2の内部回路の動作制御を行う。
【0152】
次に、位置情報の履歴の生成方法について説明する。
【0153】
制御部202は、時間制御回路204に時間情報の要求を行う。時間制御回路204は、内部にリアルタイムクロック機能を具備し、現在時刻を更新している。制御部202からの時間情報の要求に対して時間制御回路204は、現在時刻の情報を出力する。
【0154】
制御部202は、時間情報の取得を常時繰り返し、予め定めた一定時間が経過した場合、位置情報の取得処理を実施する。予め定めた一定時間が経過する毎に位置情報の取得処理を実施することにより、定期的に位置情報の取得が可能となる。制御部202は、予め定めた一定時間が経過する毎に位置情報生成回路205に位置情報の要求を行う。
【0155】
位置情報生成回路205は、GPS衛星から取得したC/Aコード、Pコードなどの信号を基に、アルマナックデータ、エフェメリデータ、GPS時刻情報、電離補正パラメータを取得し、衛星の起動情報、時刻情報、電波伝搬遅延時間を算出すると共に、現在位置の把握を行う。
【0156】
さらにジャイロセンサー206から取得した角速度、車速信号生成ECU22から取得した速度信号により相対移動位置を算出すると共に、リアルタイムに正確な位置を決定する。位置情報生成回路205は、生成した現在位置データを制御部202に出力する。制御部202は、一定時間経過した毎に位置情報生成回路205から位置データを取得する処理を実施すると共に、位置情報を記憶部203に記録する処理を実施する。
【0157】
制御部202は、最後に記憶部203に記録した位置情報と、定期的に位置情報生成回路205から取得する位置情報を比較し、一定距離以上離れているか確認する。距離が一定距離以上離れていない場合、処理は記録せず破棄する。また一定距離以上離れている場合、記憶部203に記録する。
【0158】
一定距離毎に取得した位置情報は、順次記憶部203に記録することにより、一定距離毎の走行履歴情報として確立する。なお、位置情報が予め定められた一定量のデータが蓄積された場合、最も古いデータを削除して、新しいデータを記録する処理を実施する。この処理を継続することによって、現在地点から、過去の走行履歴を生成することが可能になる。
【0159】
蓄積するデータ量は、必要に応じて設定する。記憶部203の蓄積能力に限界がある場合、位置情報を細かく採取すれば、詳細な走行履歴を生成することが出来るが、走行履歴距離が短くなる。逆に、採取する位置情報の距離を大きく設定すれば、距離を長く取ることができるが、細かい走行履歴は判断できない可能性がある。一定量の距離、位置情報のポイント数は、実施形態により設定することが望ましい。
【0160】
次に、車両が盗難に遭い、それがシステムセンター1に通報され、車両の捜索、回収を行う場合の処理について説明する。
【0161】
センター装置1が車載端末機器2に対して、電話回線を用いた位置情報を要求するダイヤル発信処理を実施する。センター装置1のダイヤル発信信号は有線電話通信事業者3、携帯電話通信事業者4を介して車載端末機器2の内部に具備する無線通信部201に着信する。
【0162】
無線通信部201は、着信したこと示す信号を制御部202に出力する。制御部202は、着信に対し、回線接続処理を実施する。制御部202は、無線通信部201に対して、回線を接続する制御信号を出力する。無線通信部201は、回線接続を実施し、無線通信部201と、センター装置1間で回線の接続が確立する。
【0163】
センター装置1は、回線が接続したことを把握すると、センター装置1からの発信であることを知らせる情報と共に、位置情報を要求する信号を出力する。無線通信部201は、センター装置1から出力されてきた信号を制御部202に出力する。制御部202は、センター装置1からの信号を取得し、センター装置1からの信号であることを把握する。
【0164】
もし、センター装置1からの送信で無い場合、無線通信部201に対し、回線を切断する制御を実施し、無線通信部201は、回線を切断し終了する。
【0165】
制御部202は、センター装置1からの信号であることを把握した場合、続いて位置情報を要求する信号を取得し、センター装置1から当該車両が盗難されたことを把握すると共に、位置情報の要求に対し、位置情報の出力を開始する。制御部202は、記憶部203に対し、蓄積してある位置情報の履歴を要求する信号を出力し、記憶部203から位置情報の履歴を読み出す。
【0166】
なお、位置情報は、位置情報生成回路205が、GPS衛星から取得したC/Aコード、Pコード等の信号を基に、アルマナックデータ、エフェメリデータ、GPS時刻情報、電離補正パラメータを取得し、衛星の起動情報、時刻情報、電波伝搬遅延時間を算出すると共に、現在位置の把握を行い、さらにジャイロセンサー206から取得した角速度、車速信号生成ECU22から取得した速度信号により相対移動位置を算出すると共に、リアルタイムに正確な位置を決定した位置情報である。
【0167】
制御部202は、記憶部203から取得した位置情報履歴を、無線通信部201に出力し、無線通信部201は、携帯電話回線を用いて、センター装置1に出力する。センター装置1は、取得した位置情報を基に、地図上に複数の位置情報をプロットし、車両が現在の位置までどの様な軌跡を辿ってきたかを把握すると共に、今後どの方向に向かうのかを予測し、盗難車両の捜索、回収を開始する。
【0168】
制御部202は、位置情報の履歴を全て送信すると、無線通信部201の回線を切断し、次の発信の待機状態に移行する。無線通信部201は、センター装置1に接続されている電話回線を切断する。
【0169】
なお、センター装置1に対して送信する情報は、位置情報の履歴だけでなく、登録番号、現在時刻、エンジン状態、アクセサリー電源状態、イグニッション電源状態、バッテリー電圧、エアバッグ展開状態、燃料量、ヘッドライト点灯状態、速度情報、走行履歴情報の各位置情報での速度情報、GPS受信状態、無線受信電波電界強度、パーキングブレーキ状態、ワイパー動作状態、トランスミッション状態、ドアロック状態、ウインドウの開閉状態などの情報を含む。したがって、車両が現在どの様な状態にあるのかを把握でき、車両の状態、特徴から捜索活動をより容易に進めることが可能になる。
【0170】
また、位置情報と共に、位置情報を取得した時刻(時間)も送信することにより、走行履歴の各地点にいた時間を把握できるため、過去の時間経過から、車両速度などの算出が可能になると共に、現在地点からの時間経過と相対してどの位置まで移動するのかを推測することが可能となる。
【0171】
制御部202が記憶部203に位置情報を記録すると同時に、位置情報を生成した時間と併せて記録することにより、全ての記録した地点での時間を把握することが可能となる。
【0172】
次に、走行履歴を送信してから、車両が一定距離走行した場合に位置情報を送信する処理について説明を行う。
【0173】
制御部202は、位置情報履歴を送信した後も、位置情報の取得、及び一定距離以上走行したかの判断処理を継続する。最後にセンター装置1に送信した地点から一定距離以上走行した現在位置を取得した場合、移動後の位置情報の送信処理を実施する。位置情報の送信処理を実施する場合、制御部202は、記憶部203からセンター装置1の電話番号を取得し、電話番号を用いて無線通信部201にダイヤル発信処理を行う。
【0174】
無線通信部201は、携帯電話通信事業者4、有線電話通信事業者3を介して前記センター装置1にダイヤル発信処理を実施する。センター装置1は、車載端末機器2からのダイヤル発信による着信を取得すると、回線を接続する処理を実施する。無線通信部201は、センター装置1が回線を接続したことを確認すると、データ通信処理であることを通知し、データ転送処理に移行する。
【0175】
制御部202は、回線がデータ通信処理に移行した場合、位置情報生成回路205から取得した一定距離走行後の位置情報を、無線通信部201を介してセンター装置1に送信する処理を実施する。センター装置1は、車載端末機器2から送られてきた位置情報により、移動後の当該車両の位置を把握し、最新の位置情報から車両の捜索を行い、盗難車両の回収を行う。
【0176】
センター装置1から位置情報を要求された場合、送信する位置情報の各位置の距離と、通報後に送信する最新の位置情報の距離は同一でも、異なっていてもよく、システム全体として適切な距離を選択する。
【0177】
過去の走行履歴をより詳しく把握するシステムを構築する場合、位置情報を記録する際に、一定距離毎に取得する位置情報の取得の距離間隔を短く採取し、位置情報履歴送信後に出力する位置情報の送信する距離間隔を大きく採る。逆に、移動後の位置情報をより詳しく把握するシステムを構築する場合、位置情報を記録する際に、一定距離毎に取得する位置情報の取得の距離間隔を長く採取し、位置情報履歴送信後に出力する位置情報の送信する距離間隔を短く採る。
【0178】
なお、これまでの説明では、現在位置の情報を送信するだけの説明を行ったが、位置情報の履歴を送信する場合と同様に、現在の車両の状況を伝達するために、エンジンの動作状態、ドアロック状態、走行停止状態などを同時に送信し、現地点での車両の状態を把握できるようにすることも可能である。
【0179】
予め定めた一定距離走行毎に位置情報を生成する処理の場合、車両が低速走行、停止状態を長時間維持すると、位置情報の送信処理を実施しない。このような状態の場合、予め定めた一定時間経過しても一定の距離以上走行しない場合は、予め定めた一定時間到達時に送信する処理を実施する。
【0180】
制御部202は、最後に位置情報を送信した時間を把握し、定期的に位置情報生成回路205から位置情報を取得する際に、同時に時間制御回路204から時間情報を取得する。位置情報生成回路205から取得した距離を最後に送信した位置と比較し、一定の距離以上離れていた場合、送信処理を実施する。一定の距離以上離れていなかった場合、最後に送信した時刻からの経過時間を計測する。
【0181】
現在時刻が最後に送信した時刻から予め定めた一定時間経過した場合、位置情報の送信処理を実施する。本処理を実施することにより、センター装置1では、車両が通報を行える状態にあるのか、現在の車両の状況はどうなのかなどの情報を把握することが可能となり、盗難車両の捜索に有効なデータとなる。
【0182】
ここで、予め定めた一定時間経過による位置情報の取得処理は、走行履歴を取得するときに用いてもよい。すなわち、この場合には、盗難通報を実施する前の位置情報の履歴を生成している状態において、制御部202が、一定距離以上走行していた場合、位置情報を記憶部203に記録する処理を実施するが、同時に時間を計測し、最後に位置情報を記録した時間から、距離が一定以上離れていないが、時間が一定時間以上経過していることを把握した場合、位置情報を記憶部203に記録する処理を実施するようにする。
【0183】
また、予め定めた一定時間経過による位置情報の取得は、エンジンが停止しているとき、すなわち、駐車しているときに実施すると、同一の位置を多数採取することになるため、これを防止するため、エンジンが動作しているとき、あるいは、動作していなくても、アクセサリー電源がオンしているとき、あるいは、イグニッション電源がオンしているときにのみ、実施するように構成することが望ましい。
【0184】
また、一度盗難による位置情報の履歴を送信した場合は、無線通信機201を用いた無線電話回線をそのまま接続した状態に維持し、この状態で次の送受信処理に備えてもよい、この場合、一定距離以上走行した場合、即座に現在の位置情報を送信することが可能となる。
【0185】
また、回線接続による回線の占有を回避する場合は、位置情報を送信する毎に回線を切断する、もしくは、一定時間経過しても一定以上の距離に到達しない場合、当分位置情報の送信が無いものと判断し、回線を切断するなどの条件を設定して回線の切断を実施してもよい。
【0186】
回線を接続したままの状態において、位置情報の取得処理を行い、位置情報を再送する距離に当分達することがなく、回線を無駄に接続する状態を維持すると判断した場合、回線を切断し、現在位置が一定距離以上に達したとき、再度回線を接続し、位置情報を送信する処理を実施しても良い。
【0187】
このようにした場合には、電話回線をより有効に使用することが可能となる。なお、切断する距離の判断は、次に送信する位置情報と同一でもよいが、短い距離を設定してもよく、システムの運用に応じた設定を実施することが望ましい。なお、送信する回数は予め定められた回数、もしくはセンター装置1から定期送信は不要との信号を受信するまで送信することにより有限回数に制限できる。なお、センター装置1が停止信号を出力する方法を使用すれば、車両が発見された後は車載端末機器2からの無駄な送信を中止することができる。
【0188】
図3は、本実施の形態において、制御部202の動作(タスク処理)を時系列に示したすチャートである。
【0189】
図3において、最上位の波形(a)は、盗難通報状態を表すフラグである。“L”の状態が盗難通報を実施していない通常状態、“H”の状態が盗難通報の状態を示している。センター装置1から盗難通報による電話着信と共に、位置情報履歴を要求する信号を受信した場合(時刻T1)、盗難通報状態に移行し、位置情報履歴の送信処理、及び現在位置情報の送信処理を実施する。
【0190】
さらに、センター装置1から盗難通報を終了する指示を示す信号を受信した場合(時刻T2)、盗難通報を終了し、通常状態に復帰する。
【0191】
2番目の波形(b)は、時間制御回路204から、一定時間ごとに入力する時間制御割り込み信号の波形を示している。時間制御回路204は、絶えず時間を刻む処理を継続し、ある設定した一定時間経過した場合、割り込み信号である“H”信号を制御部202に出力する。制御部202は、割り込み信号を入力し、位置情報の生成処理を実施する。
【0192】
3番目の波形(c)は、位置取得距離の設定処理を行う信号の波形示している。盗難通報を実施していない場合の通常状態に蓄積する位置情報の各距離と、盗難通報を実施している状態における通報を実施する距離間隔が異なる場合、状態が変化する際(T1、T2)に、位置情報を取得する距離を変更しなければならない。
【0193】
盗難通報に移行する場合、現在位置を送信する位置情報の距離を設定し、盗難通報を完了し、通常状態に復帰した場合、記憶部203に蓄積する位置情報の距離を設定する。
【0194】
4番目の波形(d)は、位置情報を取得するタイミング、すなわち、位置情報取得処理信号の波形をしている。制御部202は、時間制御割り込み信号(b)により、割り込みがある毎に位置情報の取得を行う。割り込み入力時に位置情報生成回路205に対し位置情報を要求する信号を出力する。
【0195】
位置情報生成回路205から要求した位置情報を取得した場合、位置取得距離設定信号(c)によって設定した距離であるかどうかを判断する処理を実施する。
【0196】
5番目の波形(e)は、位置情報記録処理のタイミング、すなわち、位置情報記録処理信号の波形を示している。制御部202は、位置情報取得処理(d)によって取得した位置情報と最後に記憶部203に記録した位置情報と比較し、その差の距離、すなわち、移動距離が位置取得距離設定処理(c)によって設定した距離より短い場合、位置情報を記憶部203に記録する処理を破棄する。そして、設定した距離より長い場合には、一定距離以上走行したと判断し、位置情報を記憶部203に記録する処理を実施する。
【0197】
なお、位置情報と共に、位置情報を取得した時刻を併せて記録することにより、各々の記録した位置情報をいつ生成したのかを把握することが可能になる。さらに、一定距離の判断を、位置情報から求めるのではなく、車速信号から求めても良い。車速信号生成ECU22は、速度を算出する際に、車輪に搭載されたパルス発生装置からのパルス数と時間より算出する。
【0198】
パルス数は、車輪の回転に応じて変化するため、パルス数により、車輪が何回回転したのかを把握することが可能になり、車輪の回転数よりどの位の距離を走行したのかを把握することも可能になる。車速ECU22から車速信号、もしくは位置情報生成回路205から取得した位置情報だけでなく、パルス数による走行距離を取得することによって、走行距離を把握し、位置情報を蓄積するタイミングを決定することも可能である。
【0199】
6番目の波形(f)は、盗難通報状態において、一定距離走行する毎に現在位置を送信する通報処理を示している。盗難通報状態に移行した場合、位置取得距離設定(c)において設定した距離に基づいて送信するかどうかの判断を行う。位置情報取得処理(d)にて取得した位置情報と最後にセンター装置1に送信した位置情報と比較し、その差が、位置取得距離設定(c)にて設定した距離より短い場合、位置情報をセンター装置1に送信する処理を実施せず、設定した距離よりに達したときのみ、一定距離以上走行したと判断し、位置情報をセンターシステムに送信する処理を実施する。
【0200】
なお、位置情報と共に、位置情報を取得した時刻を併せて送信することにより、各々の記録した位置情報をいつ生成したのかを把握することが可能になる。さらに、一定距離の判断を、位置情報から求めるのではなく、位置情報記憶処理(e)と同様に、車速信号生成ECUからのパルス数から求めても良い。車速信号生成ECU22からのパルス数からの算出方法は、先に説明した位置情報記憶処理(e)の時と同様である。
【0201】
次に、図3を用いて、本実施の形態における車載端末機器の動作を時系列的に説明する。
【0202】
盗難通報を実施していない通常の状態では、制御部202は、位置情報の蓄積処理を継続して実施する。すなわち、時間制御回路204から一定時間毎に割り込み信号(b)を入力し、この割り込み信号(b)によって位置情報取得処理(d)を継続して実施する。位置情報取得処理煮際しては、制御部202が、先ず位置情報生成回路205に対し位置情報を要求する信号を出力する。
【0203】
位置情報生成回路205は、この要求信号に基づいて、GPSアンテナ21から取得した情報から絶対位置を算出すると共に、車速信号生成ECU22、ジャイロセンサー206からの情報により相対位置を算出し、制御部202に出力する。制御部202は、この算出された位置情報を取得し、最後に記録した位置情報との距離を算出する。
【0204】
距離が位置取得距離設定(c)で設定した距離以内の場合には、次の割り込み信号の入力待ちに移行し、一定距離以上の場合には、位置情報を記録する処理(e)を実施する。位置情報記録処理(e)において、制御部202は、位置情報生成回路205から取得した位置情報を、記憶部203に記録する。
【0205】
この場合、位置情報と共に、時間制御回路204から取得した現在時刻情報、もしくは位置情報生成回路205から、位置情報を生成した時間を取得し、位置情報と併せて記録する処理を行う。
【0206】
なお、距離の算出方法は、時間だけでなく、車速信号生成ECU22から取得した車速パルス信号のカウント数から距離を算出し、前記算出した距離を条件に記録する処理を選択しても良い。さらに、時間制御回路204から時間情報を取得し、最後に記録した位置情報から一定時間経過していた場合、移動距離に依存せず、記録する処理を行うことにより、一定位置に長時間滞在していたことを把握することが可能になる。
【0207】
一定時間経過していたかどうかを判断する方法として、最後に位置情報を記録した時間を記憶しておき、割り込み信号入力時(b)に再度時間情報を取得し、一定時間経過したかどうかを判断する方式、もしくは、最後に位置情報を記録した時から時間制御割り込み信号(b)の割り込み入力回数をカウントし、そのカウント数が予め定めた一定回数以上蓄積された場合、一定時間経過したと判断し、位置情報を記録する方法を採っても良い。
【0208】
さらに、一定時間経過した場合に取得する条件について、エンジン停止時に取得した場合、同一の位置情報を多数取得する恐れがあるため、エンジン停止時と、エンジン動作時は、時間ごとに取得する位置情報の時間間隔の設定値を異なる値に設定する、もしくはエンジン停止時は、位置情報の記録を行わないなどの処理にしてもよい。
【0209】
時間間隔を異なる値に設定する処理においては、エンジン動作時は、一定距離に達しない場合に時間により記録する時間間隔を比較的短く設定し、エンジン停止時は、一定距離に達しない場合に時間により記録する時間間隔を比較的長く設定することが望ましい。
【0210】
さらにエンジン動作の判断は、エンジンECUからエンジン動作状況を取得する方法が最も確実ではあるが、エンジンECUに対して、エンジン動作を示す信号を出力する処理を追加する必要がある場合、開発量、変更量が多大なものになるため、アクセサリー電源状態、イグニッション電源状態、もしくは、両電源状態の論理和、論理積などの組み合わせた条件を用いてエンジン動作を判断しても良い。
【0211】
アクセサリー電源、イグニッション電源は、車両の鍵の挿入部分、もしくはオーディオの電源供給部分に出力されているため、比較的簡単に取得することが可能である。
【0212】
次に、盗難通報を開始する処理について説明する。
【0213】
利用者がセンター装置1に対し、車両が盗難されたことを通知した場合、センター装置1は、車載端末機器2に対して、位置情報を要求する信号を出力する。車載端末機器2は、センター装置1からの着信を取得すると共に、データ通信により、位置情報を要求する信号を取得した場合、盗難通報状態に移行する。
【0214】
制御部202は、盗難通報を開始した場合、通報処理(f)を実行する。センター装置1から位置情報を要求する信号を受信し、回線を接続している状態において、記憶部203に記録してある過去に取得した複数の位置情報の履歴をまとめて送信する処理を実施する。位置情報の履歴は、定期的に記録する処理を設定した状態において記録した位置情報であり、さらに、制御部202は、位置情報取得距離設定を、現在位置を送信する位置情報の距離に設定する。
【0215】
時間制御回路204からの割り込み信号は継続して入力されるため、位置情報の取得処理もその入力にしたがって継続して実施される。位置情報の取得処理は、通常状態と同様に、位置情報生成回路205に要求信号を出力し、その要求信号に基づいて生成した位置情報を入力する方法で実施される。
【0216】
位置情報が取得されると、その位置情報が最後に送信した位置情報と比較され、その差の距離が位置情報取得距離設定(c)で設定した一定距離以内の場合には、次の割り込み信号の入力待ちに移行し、一定距離以上であった場合、通報処理(f)を実施する。
【0217】
通報処理において、制御部202は、センター装置1に対し、最後に位置情報取得処理(d)で取得した位置情報を送信する。回線が接続している状態を維持している場合には、接続している回線を使用して位置情報を出力し、回線が切断されている場合には、ダイヤル発信処理を実施し、回線の接続を待ってから送信処理を実施する。
【0218】
現在位置の送信が、蓄積した位置情報履歴の送信の後(最初の再送処理)の場合、蓄積した位置情報の最新情報から、位置取得距離設定(c)で設定した現在位置を送信する位置情報の距離以上経過した場合に送信処理を実施する。位置情報送信処理において、位置情報と共に、時間制御回路204から取得した現在時刻情報、もしくは位置情報生成回路205から位置情報を生成した時間を取得し、一定距離に達する前に時間によって送信処理を実施しても良い。
【0219】
時間によって送信する方法は、通常状態の記録処理と同様に、一定距離に達する前に時間制御回路204から取得した時間が一定時間経過した場合、もしくは時間制御割り込み(b)が最後に送信した時点から一定カウント数加算した場合を条件に選択する。
【0220】
なお、現在位置を継続して送信しているため、車両の捜索が容易になり、捜索により車両が発見できた場合は、盗難通報状態を通常状態に戻す処理を実施する。センター装置1は、車載端末機器2から定期的に送信する処理において、回線の接続を確認した場合、位置情報の通報処理を停止する制御信号を出力する。
【0221】
車載端末機器2は、センター装置1からの停止する制御信号を取得した場合、通常状態に移行する。通常状態に移行した場合、位置取得距離設定により、記憶部203に蓄積する位置情報の距離に設定を変えると共に、通報処理を停止し、位置情報記録処理の再開を行う。
【0222】
なお、盗難通報状態の停止は、センター装置1からの要求信号による停止だけでなく、一定回数以上送信した場合、一定距離走行した場合、一定時間以上経過した場合などを条件に設定しても良い。この場合、車両の捜索が完了するための十分な時間距離を確保する必要がある。
【0223】
なお、通常状態に移行した段階で車両が発見されていない場合、再度位置情報を要求する信号を出力することにより、盗難通報状態に復帰できる。
【0224】
また、図3の位置情報記録処理(f)において、通報状態の時は処理を停止しているが、記録処理は継続してもよく、再度位置情報を要求する信号を受信した場合、その継続して取得していた位置情報が有効となる。
【0225】
また、上記実施の形態では移動端末装置として車両に搭載された移動端末装置(車載端末機器)を用いた場合について説明したが、本発明は移動端末装置が車両に搭載された場合に限定することなく人や動物に装着または携帯されても同様の効果が得られるものである。
【0226】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態における車載端末機器の構成を示すブロック図である。この実施の形態では、盗難通報機能に、さらにハンズフリー音声通話機能、緊急通報機能を具備している。
【0227】
すなわち、この実施の形態では、車載端末機器2に、ハンズフリー音声制御回路214を具備しており、センターとの間で音声通話を実施することが可能である。
【0228】
盗難通報の位置情報取得時、もしくは取得後、車室内の音声を取得することにより、盗難を実施した犯人が搭乗している状態の場合、その音質、会話から犯人像、位置、目的地などの情報を把握することが可能となる。さらに車室内にカメラを搭載し、その映像情報を転送することにより、車室内に犯人がいる場合、犯人像の特定の手助けにすることができる。また車外が写る方向にカメラを搭載した場合は、車外の映像、景色により、位置の特定を行うことが可能となる。
【0229】
音声情報は、無線通信部201と、センター装置1間の接続している回線を音声回線に切替ると共に、マイク26から取得した音声を、無線通信部201を介してセンター装置1に送信し、センター装置1のオペレータは、電話機101を用いて音声を取得することにより、車室内の情報を音声として取得することができる。
【0230】
なお、音声伝達方法は、以下の緊急通報処理において詳細に説明する。また、映像を転送する場合、車載端末機器2にカメラを接続し、カメラが取得した情報を、無線通信部201を介してセンター装置1に送信する。センター装置1は、センター端末102に具備しているモニタを用いて、車室内、もしくは車外の映像を取得、記録することにより、盗難車両の映像による情報を取得することが可能となる。
【0231】
なお、音声情報、映像情報を記憶部203に記録する手段を具備することにより、盗難通報時からの映像の蓄積、もしくは回線を接続していない状態時の映像を記録し、回線を接続した段階で現在の音声、映像と共に記録していた音声、映像を送信することにより、より多くの情報をセンター装置1に送信することが可能となる。
【0232】
本実施の形態のように、ハンズフリー音声制御回路214を搭載することにより、緊急通報連絡処理を実行することも可能である。緊急通報は、エアバッグ展開など車両が事故を起こした場合、もしくは急病などにより車両の搭乗車が緊急釦を押下した場合、現在位置を送信し、緊急車両の要請を行うシステムであり、車載端末機器2は、盗難通報システムと同様の構成で実現することが可能である。
【0233】
次に、実施の形態において、緊急通報連絡処理を実施する方法を説明する。
【0234】
図2に示す第1の実施の形態との差異は、車載端末機器2に接続する機器(マイク26、スピーカ27、エアバッグECU28、発信釦29)と、その機器のインターフェースを具備すると共に、信号切替回路213、ハンズフリー音声制御回路214、スピーカアンプ215などの音声会話を行う機能を具備することである。
【0235】
本実施の形態において、マイク26は、空気を振動させる音声エネルギーを電気エネルギーに変換する機器である。一般に使用されるマイクは、コンデンサマイクと呼ばれ、音声信号がコンデンサに接続されている振動板を振動させ、その場合に変化するコンデンサーの容量変化(AC成分)を感知して電気信号に変換する。
【0236】
マイク26は、車載端末機器2の利用者と、センター装置1のオペレータが会話により情報交換する場合に、利用者の音声を前記オペレータに伝達する目的で使用される。
【0237】
スピーカ27は、入力した電気信号により空気を振動させ音声に変換する機器である。一般に使用されるスピーカは、磁石の間にコイルを構成し、前記コイルには、振動板を接続し、コイルに電気を流した場合に、発生するファラデ電磁誘導の法則により移動するコイル、及び振動板が振動し、その振動により空気を震わすことにより音声に変換する原理を利用するものである。
【0238】
スピーカ27は、車載端末機器2の利用者と、センター装置1のオペレータが会話により情報交換する場合に、オペレータの音声を、利用者に伝達する目的で使用される。
【0239】
エアバッグECU28は、衝撃センサーを具備し、一定以上の衝撃(加速度)を感知した場合、エアバッグを展開する制御信号を出力する処理を実施するコントロールユニットである。エアバッグECU28は、エアバッグを展開する場合、一定以上の電圧をエアバッグに出力すると共に、車載端末機器2に対してエアバッグが展開したことを示す信号を出力する。
【0240】
エアバッグは、起爆装置を具備し、一定以上の電圧を印加した場合、爆発し展開する。起爆装置には、主にアジ化ナトリウムが使用されている。アジ化ナトリウムは科学反応により主に窒素を主成分とする気体に変化するため、エアバッグを膨らます素材に適している。またアジ化ナトリウムは、化学反応を起こす前の固体の状態では、有害の物質であるため、テトラゾールに代替しつつある。
【0241】
エアバッグECU28から車載端末機器2への信号は、各ステータス毎に異なる電圧を出力しても良いが、シリアル信号などのパターン化された信号を用いることにより、エアバッグECU28の異常状態、エアバッグECU28と車載端末機器2を接続する導線の断線などを認識することが可能となるため、異常状態把握による更なる検知が可能となる。
【0242】
発信釦29は、緊急通報連絡処理を手動で実施する場合に押下するための釦である。発信釦29からの信号は、車載端末機器2に入力され、通常の場合と、利用者の押下状況を把握することにより、押下されたことを認識した場合、緊急通報連絡処理に移行することが可能である。
【0243】
また、通常の状態、押下状態以外に、発信釦29と、車載端末機器2を接続する導線が切断した場合、もしくは車両の筐体に接触し短絡した場合を判断することにより、正常状態だけでなく、異常状態も感知することが可能となる。発信釦29から出力される信号は、各状態毎に異なる電圧を出力することにより、車載端末機器2での把握が可能となる。
【0244】
車載端末機器2において、信号切替回路213は、無線通信部201に対して入出力される信号の切替制御を行うスイッチ回路である。電子メールを受信する場合、データ通信を行う場合、信号切替回路213は、無線通信部201と制御部202との信号経路を接続する制御を実施する。
【0245】
さらに音声通話を行う場合、信号切替回路213は、無線通信部201とハンズフリー音声制御回路214との信号経路を接続する制御を実施する。データ通信経路の切替を実施する場合は、トランスファーゲートなどのディジタル信号の遮断、伝達を行うことができる回路、素子を使用し、音声信号経路の切替を実施する場合は、アナログスイッチ、リレーなどを用いて、アナログ信号の遮断、伝達を行うことができる回路を具備する必要がある。信号の切替制御は、車載端末機器2の動作を管理している制御部202で実施することが望ましい。
【0246】
ハンズフリー音声制御回路214は、DSPなどのディジタル信号処理により、エコー成分を除去すると共に、ハウリングを抑制する制御を行う信号処理回路である。無線通信部201からスピーカ27に出力される受信音声信号、マイク26から無線通信部201に出力される送信音声信号の信号経路において、アナログ信号をディジタル信号に変換し、ディジタル信号処理により音質制御を行う。
【0247】
ディジタル信号化された受信音声信号の周波数成分、音声レベルを取得すると共に、送信音声信号の周波数成分を監視する。受信音声信号の周波数成分取得後、同成分の周波数成分を有する送信音声信号を取得した場合、前記受信音声信号をエコー成分として、除去する制御(エコーキャンセル処理)を実施する。
【0248】
除去方法は、学習同定法に基づいた信号処理を行うことが一般的に知られており、確実にエコー成分を除去できるため、遠端音声話者であるセンター装置1のオペレータが利用者の音声を確実に取得できる効果を有する。また、一定レベル以上の信号を入力した場合、一定レベルまでレベルを降下させ、ハウリングを防止する回路を具備することにより、ハンズフリー通話の妨げになるエコーだけでなく、ハウリングを防止することが可能となる。
【0249】
スピーカアンプ215は、ハンズフリー音声制御回路214から入力した受信音声信号のレベルを増幅し、スピーカ27に出力するための増幅回路である。一般的に内部回路は、3V、5Vなどの低電圧で駆動し、スピーカ27の出力段でレベルを増幅し、利用者が聞き取れる音声を生成する構成を採る。
【0250】
緊急通報連絡処理、盗難通報を実施していない通常状態の場合、車両の位置情報を定期的に生成し、蓄積する処理を実施する。図4において、制御部202は、定期的に位置情報を要求する信号を位置情報生成回路205に対して送信する処理を実施する。位置情報生成回路205は、GPS衛星から取得したC/Aコード、Pコードの信号を元に、アルマナックデータ、エフェメリデータ、GPS時刻情報、電離補正パラメータを取得し、衛星の起動情報、時刻情報、電波伝搬遅延時間を算出すると共に、現在位置の把握を行う。
【0251】
さらにジャイロセンサー206から取得した角速度、車速信号生成ECU22から取得した速度信号により相対移動位置を算出すると共に、正確な現在位置を決定する。位置情報生成回路205は、現在位置データを制御部202に出力する。制御部202は、取得した位置情報を、記憶部203に記録する処理を行う。
【0252】
位置情報の記録処理を継続すると共に、一定量の位置情報が蓄積された場合、最古の位置情報を消去し、最新の位置情報を記録する処理を継続することにより、現在位置から過去の位置情報(走行履歴)を取得することが可能となる。
【0253】
最新の位置情報を記録する処理を継続している状態において、車載端末機器2は、発信釦29を利用者が押下したことによる信号を受信した場合、もしくはエアバッグECU28からエアバッグが展開したことを示す信号を入力した場合、緊急通報連絡処理を実行する。
【0254】
また、制御部202は、記憶部203から図1に記すセンター装置1の電話番号を取得し、電話番号を用いて無線通信部201にダイヤル発信処理を行う。無線通信部201は、図1の有線電話通信事業者3と携帯電話通信事業者4を介してセンター装置1にダイヤル発信処理を実施する。
【0255】
センター装置1は、車載端末機器2からのダイヤル発信による着信を取得すると、回線を接続する処理を実施する。無線通信部201は、センター装置1が回線を接続したことを確認すると、センター装置1と制御部202に対し、データ通信処理であることを通知し、データ転送処理に移行する。
【0256】
制御部202は、回線がデータ通信処理に移行した場合、位置情報生成回路205から取得し、記憶部203に蓄積した位置履歴情報を無線通信部201を介してセンター装置1に送信する処理を実施する。センター装置1は、車載端末機器2から送られてきた位置情報により、車両の位置の特定を行う。
【0257】
さらに制御部202は、信号切替回路213に対して、無線通信部201とハンズフリー音声制御回路214の信号経路を接続する制御を行うと共に、前記ハンズフリー音声制御回路214に対して音声信号処理を開始する制御信号を出力する。信号切替回路213は、無線通信部201と、ハンズフリー音声制御回路214の信号経路を接続する制御を実施し、無線通信部201からの送信音声信号、受信音声信号をハンズフリー音声制御回路214に入出力することが可能となる。
【0258】
ハンズフリー音声制御回路214は、受信音声信号、送信音声信号をディジタル化すると共に、ディジタル信号処理によるエコーキャンセル、ハウリング制御処理を開始する。
【0259】
センター装置1のオペレータは、事故の状況を把握するため、音声による情報の収集を行う。オペレータの発生した音声は、有線電話通信事業者3、携帯電話通信事業者4を介して無線通信部201に入力する。無線通信部201は、無線信号を復調すると共に、音声信号を取り出し、信号切替回路213に出力する。信号切替回路213は、制御部202の音声接続指示に従い、音声をハンズフリー音声制御回路214に出力する。
【0260】
ハンズフリー音声制御回路214は、入力した受信音声信号をディジタル変換すると共に、周波数成分を記録する処理を実施する。また、一定以上の信号レベルの場合、一定量レベルを落とすアッテネータ制御を実施し、ハウリングを防止する処理を実施し、スピーカアンプ215を介してスピーカ27に出力する。
【0261】
スピーカ27に出力する際には、ディジタル化されていた音声信号をアナログ変換し、スピーカアンプ215に出力する。スピーカ27は、受信音声信号を、鳴音し、車両の搭乗者にオペレータの音声を伝達する。車両の搭乗者はオペレータの質問に答えるため、音声を発生する。
【0262】
音声(送信音声信号)は、マイク26に入力され、マイク26は音声信号をアナログの電気信号に変換し、ハンズフリー音声制御回路214に入力する。なおマイク26は、車両の搭乗者の音声と共に、スピーカ27から出力されたオペレータの音声も取得するため、受信音声信号はオペレータのループバックする音声と、車両の搭乗者の音声が含まれている。
【0263】
ハンズフリー音声制御回路214では、前記オペレータの音声と、車両の搭乗者の音声の合成された送信音声信号を取得すると共に、ディジタル変換処理を実施する。さらに受信音声信号より取得していた周波数成分と、送信音声信号の周波数成分を比較し、前記受信音声信号成分と同様の成分が送信音声信号に含まれていた場合、オペレータのループバック音声として消去する処理を実施すると共に、一定以上の信号レベルの場合、一定量レベルを落とすアッテネータ制御を実施し、信号切替回路213に出力する。信号切替回路213は、制御部202の音声接続指示に従い、送信音声信号を無線通信部201に出力する。
【0264】
無線通信部201は、前記音声信号を変調し、携帯電話通信事業者4、有線電話通信事業者3を介してセンター装置1に送信される。センター装置1のオペレータは、取得した送信音声により、利用者の状況を把握する。なお、音声の送受信処理は双方向同時に実施されるため、通常の電話会話と同様の会話形式により情報の伝達が可能になる。
【0265】
センター装置1のオペレータは、緊急通報を行なってきた車両の位置情報の把握、及び音声会話による状況の把握を行い、警察、消防などの救援機関に救援を依頼する。
【0266】
なお、送信する情報は、位置情報以外に、図示していないエンジンECUから取得した位置情報、ドアECUから取得したウインドウの開閉状況、ドアロック状況、ドア開閉状況などの信号を送信しても良い。前記情報を送信することにより、センター装置1にて救援活動に必要な詳細な情報を収集できる。
【0267】
車載端末機器2は、盗難通報、緊急通報を確実に動作させるために、動作を維持しなくてはならない。動作維持に対する信頼性を向上させるための方法として、内部回路の動作確認処理がある。
【0268】
次に、内部動作確認処理方法について記載する。
【0269】
制御部202は、車載端末機器2の間欠動作の電源投入状態、もしくはエンジンが動作している状態などの各内部回路が動作している状態の場合、各内部回路の動作監視処理を実施する。以下に、監視処理方法の具体例を記す。
【0270】
無線通信部201の動作監視を行う場合、制御部202は、自局電話番号取得要求信号を出力する。無線通信部201は、要求信号により、自局の電話番号を応答する信号を出力する。制御部202は、電話番号を確認し、正常な無線機器が接続されているか把握することが可能となる。
【0271】
なお、要求する信号は、自局電話番号などの固有の番号、もしくは機器名、内部設定状態などの情報を用いてもよい。記憶部203の動作監視を行う場合、制御部202は、ある特定のアドレスに決められたデータを書き込み、更に書き込んだアドレスのデータを取得し、同一の信号が記されているかを把握することにより、書き込み、読み込みが正常に動作するかを確認することが出来る。
【0272】
なお、ある特定のアドレスだけでなく、ある範囲のアドレスのデータを合計した値を記録し、その値の照合を実施することにより、確認範囲を広げることが可能となる。時間制御回路204の監視を行う場合、GPSから取得した原子時計の時間データの書き込みを行い、一定時間経過後に前記時間制御回路204から時間を取得すると共に、再度GPSから時間を取得する。
【0273】
両時間のずれが一定時間以内であれば、正常と判断する。位置情報生成回路205、ハンズフリー音声制御回路214の場合、シリアル信号などを用いて一定の値の書き込みを行い、書き込みが完了したことを示す信号を取得することにより正常動作と判断することができる。
【0274】
なお、監視する信号は、別途監視用の信号を設け、その信号に対する応答信号が正しい場合、正常とみなすなどの方法を取ることにより、故障した場合どの部位が故障したのかを詳細に把握することが可能となる。サブバッテリー210の場合、電源制御回路211に対して、電圧の測定を要求する信号を出力する。
【0275】
電源制御回路211は、サブバッテリー210の電圧を測定し、測定結果を制御部202に出力する。制御部202は、前記電圧が一定電圧以上であることを正常条件として判断する。なおサブバッテリー210の測定は、一定電流を消費した時点での電圧の観測を実施することにより、消耗度を把握することが出来る。
【0276】
実際に車載端末機器2をサブバッテリー210で駆動した電流と同等の電流を擬似的に消費し、その時の電圧降下を測定することにより、実際にサブバッテリー210を使用する段階で、動作限界電圧以上かを把握することが可能になるため、試験方法として効果的である。
【0277】
ブザー23、LED24は、利用者への情報の伝達、及び車両を盗難した人に警告を促す目的で使用される。伝達する内容としては、車載端末機器2の動作状況、車載端末機器2の各内部回路の動作監視処理を実施し異常を検出した場合の内容、盗難車両がセンター装置1から位置情報を要求する信号の受信などにより盗難を検出した場合の警告処理などである。以下、各々について、具体例を説明する。
【0278】
制御部202は、間欠動作の車載端末機器2の各内部回路に電源が投入されている状態において、動作を示すLED24の点灯を指示する。制御部202は、照明制御部208に対してLED24の点灯を行う制御信号を出力する。照明制御部208は、LED24に対して一定電圧を印加し、LED24は点灯を行うことによって動作を開始したことを利用者に知らせる。
【0279】
LED24の点灯は、正常動作を示すものであるので、緑LEDの点灯などが望ましい。さらに、制御部202は、車載端末機器2の各内部回路の監視を行い、異常を検出した場合、異常を示すLED24の点滅を指示する。制御部202は、照明制御部208に対してLED24の点滅を行う制御信号を出力する。
【0280】
照明制御部208は、LED24に対して一定電圧の印加、停止を繰り返し、LED24は点滅照明を行うことにより異常を検出したことを利用者に知らせる。LED24の点滅は、異常を示すものであるので、赤LEDの点滅などが望ましい。また、異常の場合は、利用者への情報徹底のため、音声による情報伝達も行う。
【0281】
制御部202は、警告音発生制御部207に対して、警告音を出力する制御信号を出力する。警告音発生制御部207は、ブザー23を用いて警告音を鳴音し、利用者に故障したことを伝達する。なお、鳴音の内容としては、警告ブザー音、定型文による異常を知らせるメッセージなどが考えられるが、そのいずれでも良い。
【0282】
さらに、制御部202は、センター装置1から電話着信を行い、盗難による位置情報の要求であることを認識した場合、盗難を示すLED24の点滅を指示する。制御部202は、照明制御部208に対してLED24の点滅を行う制御信号を出力する。照明制御部208は、LED24に対して一定電圧の印加、停止を繰り返し、LED24は、点滅照明により異常を検出したことを利用者に知らせる。
【0283】
LEDの点滅照明は、異常を示すものであるので、LED24が具備しているすべてのLEDの点滅などが望ましい。また、盗んだ人への警告のため、音声による情報伝達を行う。制御部202は、警告音発生制御部207に対して、警告音を出力する制御信号を出力する。警告音発生制御部207は、ブザー23を用いて警告音を鳴音し、盗難警告であることを伝達する。
【0284】
なお、鳴音の内容としては、警告ブザー音、定型文による盗難警告を知らせるメッセージなどが考えられるが、そのいずれでも良い。
【0285】
また、異常状態の把握、通報状態の把握、及びデータ収集のために、車載端末機器2は、記憶部203を用いて、履歴の蓄積を行う。制御部202は、各内部回路の状態を監視し、異常を検出した場合、記憶部203に対して異常個所の部位、検出時間、異常内容を記録する処理を実施する。
【0286】
また盗難による位置情報を要求する携帯電話着信信号を受信し盗難通報による位置情報の転送を実施した場合、着信履歴、動作履歴の蓄積を行う。制御部202は、センター装置1からの携帯電話着信を取得した場合、着信信号を取得した日時、着信の内容、送信者などの情報を記録すると共に、盗難通報を実施した場合、実施したことを示す履歴を記憶部203に記録する。
【0287】
盗難通報の履歴内容としては、盗難通報が正常に実行できたか否か、通報できない場合、どの時点で通報が失敗したか、リトライ動作を行った場合のリトライ回数、センター装置1から盗難通報を終了する指示を取得した場合の日時と内容などが記録される。履歴情報は、不揮発メモリに記録することにより、万が一電源供給が遮断した場合、車両から機器を取り外した場合においても、確実に履歴を記録しておくことが可能となる。
【0288】
後日履歴を解析するために、履歴の収集を行う必要があるが、履歴の収集方法としては、外部機器接続インターフェース209を用いることができるように構成されている。情報の取得を行うための図示していない外部機器を外部機器接続インターフェース209に接続し、外部機器から情報を要求する信号を出力すると、外部機器接続インターフェース209が要求信号を制御部202に出力する制御を実施する。
【0289】
制御部202は、要求信号に基づいて、記憶部203から目的の情報を取得し、外部機器接続インターフェース209を介して外部機器に出力する。外部機器は、内部に具備する表示部などを用いて、取得した情報を表示し、解析者に情報の提供を行う。外部機器に出力する情報は、車載端末機器2の登録番号、無線通信部201の自局電話番号、各内部回路動作監視結果、緊急通報履歴、盗難通報履歴などである。
【0290】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の移動端末装置は、予め定めた距離毎の位置情報を取得する測位手段と、測位手段によって取得された位置情報を履歴として記憶する記憶手段と、他の装置より情報を要求する信号を受信したとき、その要求信号に基づいて他の装置に情報の提供を行う情報提供手段とを備え、情報提供手段で記憶手段に記憶された位置情報の履歴を他の装置に提供するように構成している。
【0291】
したがって、センターシステムなどの他の装置より情報を要求する信号を受信したとき、記憶手段に記憶された予め定めた距離毎の位置情報よりなる履歴が他の装置に供給されることになり、最小限の情報量で移動端末装置がどの経路を移動してきたのかを容易に正確に把握することができ、また、その履歴から今後どの方向に向かうのかを容易に予測することができ、移動端末装置あるいはそれを含む車両など盗難時など、その捜索活動が容易になるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における移動端末装置及びその移動端末装置の追跡システムの構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態における移動端末装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の第1の実施の形態における移動端末装置及びその移動端末装置の追跡システムの動作を説明するためのタイミングチャート
【図4】本発明の第2の実施の形態における移動端末装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 センターシステム
2 車載端末機器
3 有線電話通信事業者
4 携帯電話通信事業者
5 電話機
20 無線通信アンテナ
21 GPSアンテナ
22 車速信号生成ECU
23 ブザー
24 LED
25 バッテリー
26 マイク
27 スピーカ
28 エアバッグECU
29 発信釦
101 電話機
102 センター端末
103 モデム
104 データベース
201 無線通信部
202 制御部
203 記憶部
204 時間制御回路
205 位置情報生成回路
206 ジャイロセンサー
207 警告音発生制御部
208 照明制御部
209 外部機器接続インターフェース
210 サブバッテリー
211 電源制御回路
212 電源
213 信号切替回路
214 ハンズフリー音声制御回路
215 スピーカアンプ

Claims (24)

  1. 予め定めた距離毎の位置情報を取得する測位手段と、前記測位手段によって取得した位置情報を履歴として記憶する記憶手段と、他の装置より情報を要求する要求信号を受信したとき、その要求信号に基づいて前記他の装置に情報の提供を行う情報提供手段とを備え、前記情報提供手段で前記記憶手段に記憶された前記位置情報の履歴を提供することを特徴とする移動端末装置。
  2. 前記他の装置が車両を追跡するセンター装置であって、前記測位手段、前記記憶手段、前記情報提供手段がいずれも車両に搭載されるものであることを特徴とする請求項1記載の移動端末装置。
  3. 予め定めた距離毎の位置情報を取得する測位手段と、他の装置より情報を要求する要求信号を受信したとき、その要求信号に基づいて前記他の装置に情報の提供を行う情報提供手段とを備え、前記情報提供手段は、前記他の装置より情報を要求する信号を受信したとき、前記測位手段によって取得された予め定めた距離に達する毎に位置情報を前記他の装置に提供するように構成されていることを特徴とする移動端末装置。
  4. 前記情報提供手段は、前記他の装置に情報を提供した後も前記他の装置との通信回線をそのまま捕捉した状態に維持し、前記情報提供後も前記測位手段によって予め定めた距離毎に取得される位置情報を前記維持された通信回線を介して他の装置に提供するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の移動端末装置。
  5. 前記情報提供手段は、前記他の装置に情報を提供した後、前記他の装置との通信回線を開放し、前記測位手段によって予め定めた距離移動した地点の位置情報が取得されたとき、改めて前記他の装置との通信回線を捕捉すると共に、移動した地点の位置を送信するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の移動端末装置。
  6. 前記情報提供手段は、前記予め定めた距離毎の位置情報を予め定めた回数送信したとき、前記予め定めた距離毎の位置情報送信を停止するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の移動端末装置。
  7. 前記情報提供手段は、前記予め定めた距離毎の位置情報送信を別に定めた一定距離走行したとき停止するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の移動端末装置。
  8. 前記情報提供手段は、前記予め定めた距離毎の位置情報送信を他の装置より情報の要求を受けてから予め定めた一定時間が経過したとき停止するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の移動端末装置。
  9. 前記情報提供手段は、前記他の装置から送信される前記予め定めた距離毎の位置情報送信を停止する停止指令信号を受信したとき、前記予め定めた距離毎の位置情報送信を停止するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の移動端末装置。
  10. 前記情報提供手段は、前記他の装置より情報の要求信号を受信したとき、前記記憶手段に記憶された位置情報の履歴を前記他の装置に提供すると共に、前記履歴の提供以降も前記測位手段によって取得された予め定めた距離毎の位置情報を前記他の装置に提供するように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の移動端末装置。
  11. 前記記憶手段に記憶された位置情報の距離間隔と、前記記憶手段に記憶された位置情報を前記他の装置に送信した後で前記測位手段によって取得される位置情報の距離間隔とが共に同一であることを特徴とする請求項10記載の移動端末装置。
  12. 前記記憶手段に記憶された位置情報の距離間隔と、前記記憶手段に記憶された位置情報を前記他の装置に送信した後で前記測位手段によって取得される位置情報の距離間隔とが互いに異なることを特徴とする請求項10記載の移動端末装置。
  13. 前記情報提供手段によって前記他の装置に提供される位置情報の履歴には、前記測位手段によって取得された位置情報と、前記位置情報を取得した時刻とを含むことを特徴とする請求項1記載の移動端末装置。
  14. 前記情報提供手段によって前記他の装置に提供される位置情報には、前記測位手段によって取得された位置情報と、前記位置情報を取得した時刻とを含むことを特徴とする請求項3記載の移動端末装置。
  15. 前記情報提供手段は、前記他の装置との通信回線を捕捉した後、予め定めた一定時間内に、前記測位手段によって予め定めた距離毎の位置情報取得が一度も実施されなかった場合、前記他の装置との通信回線を一旦開放し、前記測位手段が前記予め定めた距離毎の位置情報を取得したとき、改めて前記他の装置との通信回線を捕捉すると共に、移動した地点の位置を送信するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の移動端末装置。
  16. 前記測位手段が前記測位手段の移動速度を検出する移動速度検出手段を備え、前記情報提供手段が前記他の装置との通信回線を捕捉した状態で、前記移動速度検出手段によって検出された移動速度が予め定めた移動速度以下であったとき、前記他の装置との通信回線を一旦開放し、前記測位手段が前記予め定めた距離毎の位置情報を取得したとき、改めて前記他の装置との通信回線を捕捉すると共に、移動した地点の位置を送信するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の移動端末装置。
  17. 前記測位手段は、前記情報提供手段が前記他の装置に情報を提供してから予め定めた一定時間経過しても前記測位手段による前記予め定めた距離毎の位置情報を取得しなかった場合、前記予め定めた一定時間到達時の位置情報を取得するように構成され、前記情報提供手段は、前記予め定めた一定時間到達時に、前記予め定めた一定時間到達時の位置情報を前記他の装置に送信するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の移動端末装置。
  18. 前記測位手段は、前記情報提供手段が前記他の装置に情報を提供してから予め定めた一定時間経過しても前記測位手段による前記予め定めた距離毎の位置情報を取得しなかった場合、前記予め定めた一定時間到達時の位置情報を取得するように構成され、前記記憶手段は、前記予め定めた一定時間到達時の位置情報を位置情報の履歴として記憶するように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の移動端末装置。
  19. 車両に搭載され、前記測位手段、前記情報提供手段が前記車両に搭載されたバッテリーより電源の供給を受けるように構成され、前記車両のエンジン停止を検出したとき、前記情報提供手段による前記他の装置への前記予め定めた一定時間到達時の位置情報提供を停止する手段を備えた請求項17記載の移動端末装置。
  20. 車両に搭載され、前記測位手段、前記情報提供手段が前記車両に搭載されたバッテリーより電源の供給を受けるように構成され、前記車両のエンジン停止を検出したときには、前記予め定めた一定時間が、前記車両のエンジンが駆動しているときのそれよりも大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項17記載の移動端末装置。
  21. 車両に搭載され、前記測位手段、前記情報提供手段が前記車両に搭載されたバッテリーより電源の供給を受けるように構成され、前記車両のエンジン停止を検出したとき、前記記憶手段への前記予め定めた一定時間到達時の位置情報の記憶を停止する手段を備えた請求項18記載の移動端末装置。
  22. 車両に搭載され、前記測位手段、前記情報提供手段が前記車両に搭載されたバッテリーより電源の供給を受けるように構成され、前記車両のエンジン停止を検出したときには、前記予め定めた一定時間が、前記車両のエンジンが駆動しているときのそれよりも大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項18記載の移動端末装置。
  23. 前記車両のエンジン停止の検出は、前記エンジンを制御するECUからの動作信号、アクセサリー電源、イグニッション電源のいずれか1つ以上の信号を用いて検出することを特徴とする請求項19または20のいずれか記載の移動端末装置。
  24. 請求項1乃至21のいずれかに記載の移動端末装置と、前記移動端末装置と無線回線を介して互いに通信可能な他の装置とで構成され、前記他の装置で前記移動端末装置からの前記予め定めた距離毎の位置情報を受信し、表示することを特徴とする移動端末装置の追跡システム。
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