JP2004082013A - パーフルオロコンパウンド分解方法,分解触媒及び処理装置 - Google Patents

パーフルオロコンパウンド分解方法,分解触媒及び処理装置 Download PDF

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Shuichi Sugano
菅野 周一
Shin Tamada
玉田  慎
Shinichi Ichikawa
市川 伸一
Terufumi Kawasaki
河崎 照文
Hisao Yamashita
山下 寿生
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Abstract

【課題】CF ,Cなどのハロゲンとしてフッ素のみを含有するパーフルオロコンパウンドの低温での分解活性を高める。
【解決手段】ハロゲンとしてフッ素のみを含有するパーフルオロコンパウンドを、水蒸気または水蒸気と酸素の存在下で、500〜800℃の温度で、AlとNiとWを触媒活性成分とし、NiとAlよりなる複合酸化物と、WとNiよりなる複合酸化物を含む触媒と接触させてパーフルオロコンパウンド中のフッ素をフッ化水素に転化する。
本発明の触媒を使用することにより、低温での分解活性が高まり、パーフルオロコンパウンドを低温で高い分解率で分解できるようになる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CF 或いはCなどのようにハロゲンとしてフッ素のみを含有するハロゲン化合物を分解するパーフルオロコンパウンド処理方法とそれに使用する触媒,触媒調製方法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲンとしてフッ素のみを含有するハロゲン化合物はパーフルオロコンパウンド(以下、PFCという)と称され、半導体或いは液晶のエッチング剤,半導体洗浄剤等に使用されている。PFCは地球の温暖化物質であることから、その分解方法がいろいろと検討されている。PFC分解方法の1つに触媒を用いる方法があり、特開平10−192653号公報,特開平11−70322号公報及び特開平11−244656号公報等に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、PFCを触媒により分解する方法において、低温での活性を高めることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、NiとAlとWを活性成分とする触媒を用いてPFCを分解することにある。
【0005】
本発明の触媒は、触媒活性成分が最終的に酸化物の形で含まれる。また、少なくともNiとAlよりなる複合酸化物とNiとWよりなる複合酸化物が含まれる。NiとAlよりなる複合酸化物とNiとWよりなる複合酸化物以外にNiO,WO ,Alのように単一の元素による酸化物或いはAlとWよりなる複合酸化物が含まれていても良い。
【0006】
NiとAlよりなる複合酸化物は、スピネル型の複合酸化物よりなるか或いはスピネル型の複合酸化物を含むことが望ましい。スピネル型の複合酸化物は
NiAlよりなることが望ましい。また、NiとWよりなる複合酸化物は
NiWO よりなるか或いはそれを含むことが望ましい。
【0007】
本発明の触媒の活性成分はNiとAlとWよりなる。但し、本発明の目的を損なわなければこれら3成分以外に他の成分が若干含まれることを否定するものではない。触媒活性成分における各元素の量は、Ni/Alのモル比にて5/95〜40/60よりなることが望ましく、特に15/85〜30/70よりなることが望ましい。Ni/Alのモル比が5/95は、重量%に換算するとNiが
5.6 重量%、残りがAlになる。また、Ni/Alのモル比が40/60は、重量%に換算するとNiが38.8 重量%、残りがAlになる。同様にNi/
Alのモル比が15/85は、重量%に換算するとNiが16.1 重量%、残りがAlになる。Ni/Alのモル比が30/70は、重量%に換算するとNiが30.3 重量%、残りがAlになる。NiとAlの比率が前記した範囲内のときに高いPFC分解率が得られるようになる。NiとAlの比率が前述の範囲にあるものにWを0.1 〜10重量%望ましくは1〜5重量%の範囲で添加することにより、低温側でのPFC分解率を高めることができる。
【0008】
NiとAlよりなる触媒にWを添加することにより低温でのPFC分解率が高くなる理由は明らかではないが、Wの添加によりHO が解離活性化しやすくなり、またWとNiとが複合酸化物を形成することによりニッケル表面上のPFCへ活性化したHO をスムーズに供給できるためではないかと推察される。つまり、WはNiAl等の複合酸化物粒子の近傍にNiとの複合酸化物として存在し、水蒸気を解離活性化してPFC分解反応を活発にしているものと推察される。
【0009】
本発明で対象とするPFCは、ハロゲンとしてフッ素のみを含有する化合物であり、炭素とフッ素からなる化合物,炭素と水素とフッ素からなる化合物,炭素とフッ素と水素と酸素からなる化合物,炭素とフッ素と酸素からなる化合物,硫黄とフッ素からなる化合物,硫黄とフッ素と酸素からなる化合物,窒素とフッ素からなる化合物,窒素とフッ素と酸素からなる化合物等である。一例をあげるとCF,CHF,CH,CHF,C,CHF,CHF,C,C ,C ,CF,C,CHOCFCF ,C,C ,SF ,SO,NF 等がある。
【0010】
本発明のPFC分解方法では、主として以下の反応式によって分解がすすむものと考えられる。PFCの分解反応は加水反応であり、PFCの分解によってフッ化水素HFが生成する。このほかの分解生成物は、一酸化炭素,二酸化炭素,窒素酸化物,硫黄酸化物等である。一酸化炭素が生成した場合、本発明の触媒には一酸化炭素酸化作用があるので、ガス流中に一酸化炭素を分解するのに十分な量の酸素が存在していれば、反応器内において一酸化炭素を二酸化炭素に変換することができる。
【0011】
【式1】
CF + 2HO → CO + 4HF
 + 3HO → CO + CO + 6HF
CHF + HO → CO + 3HF
SF + 3HO → SO + 6HF
NF + 3/2HO → NO +1/2O + 3HF
本発明では、PFCを分解するために水蒸気がいる。PFCをHFに転化するには、最低でも処理ガス中のF数と同等の水素分子を含む必要がある。通常、水蒸気は理論水蒸気必要量の数十倍含まれているが、本発明ではW添加により反応ガス中の水蒸気が活性化されやすくなっているため、水蒸気の量を減らしても高い分解率が得られる。本発明では、水蒸気量は理論水蒸気必要量の3〜20倍もあれば十分であり、5〜10倍程度でもよい。
【0012】
反応温度は500〜800℃が好ましい。反応温度が500℃以下では本発明といえども高いPFC分解率が得られない。550℃以上の反応温度であれば、本発明の触媒は極めて高いPFC分解活性を示す。PFCの濃度が3〜5%のように高い場合には、反応温度は高めにするのがよい。PFCの濃度が1%以下のように低い場合には反応温度を低めにしてもよい。反応温度を低くすることにより、触媒の劣化を抑制でき、また、処理装置の材料の腐食を進みにくくすることができる。
【0013】
本発明では、PFC分解反応によって生成したHFを除去するために、反応器から排出されたガスを水またはアルカリに接触させることが望ましい。PFCの分解生成物を水またはアルカリに接触させる方法としては、水またはアルカリ水溶液中に分解生成ガスをバブリングする方法、水またはアルカリ水溶液を分解生成ガスにスプレーする方法等が適用可能であり、充填塔を用いて洗浄する方法でもよく、またアルカリ水溶液ではなくアルカリ性の固体を用いてもよい。
【0014】
本発明の触媒を調製するにあたってのAl原料としては、γ−アルミナ,γ−アルミナとδ−アルミナの混合物などを使用することができる。特にベーマイトをAl原料として用いて最終的な焼成により酸化物を形成させるのは非常に好ましい。
【0015】
Ni原料或いはW原料には、硝酸塩,硫酸塩,アンモニウム塩,塩化物等を用いることができる。
【0016】
触媒の製造法は、触媒の製造に通常用いられる沈殿法,含浸法,混練法等を適用できる。アルミニウム原料の粉末にニッケル原料を含む水溶液を添加したのち焼成し、その後、タングステン原料を含む水溶液を添加して焼成し、これによってNiとAlよりなる複合酸化物とNiとWよりなる複合酸化物を含む触媒を製造する方法は、非常に好ましい触媒調製方法である。
【0017】
触媒の最終形状は、粒状でもよいし、ハニカム状などに成形してもよい。触媒成形法としては、押し出し成形法,打錠成形法,転動造粒法など任意の方法を採用できる。また、セラミックス製或いは金属製のハニカムや板に触媒成分をコーティングして使用してもよい。
【0018】
本発明のPFC処理装置は、PFCを窒素または空気により希釈したガス流を得る手段と、このガス流に水蒸気を添加する手段と、水蒸気が添加されたガス流を触媒に接触させるための反応器と、反応器内の触媒をPFC分解温度に加熱するための加熱手段と、反応器にて生成した分解生成物を含むガスを水またはアルカリと接触させてHFを除去する排ガス洗浄槽とを具備する。排ガス洗浄槽の後段に洗浄により中和されなかった一酸化炭素,窒素酸化物(NO,NO 等),硫黄酸化物(SO ,SO 等)等を吸着剤によって除去するための吸着手段を設置することは望ましい。
【0019】
本発明の処理方法を実施するに当たっては、処理するガス流中のPFC濃度を最大でも5%以下、通常であれば1〜2%程度にすることが望ましい。PFC濃度が高いと処理ガスを流す配管,反応器等が腐蝕劣化しやすい。PFC濃度を前記範囲にするために、PFCを窒素或いは空気により希釈することが望ましい。
【0020】
反応器は、通常の固定床,移動床或いは流動床型のものでよいが、分解生成ガスとしてHF等の腐食性のガスが発生するので、これらの腐食性のガスによって損傷しにくい材料で反応器を構成すべきである。
【0021】
処理されるガス流中に固形物が含まれていたり或いは反応器内でHO と反応して固形物を生成する成分等が含まれている場合には、湿式スクラバー等の標準的な固形物除去装置を反応器の前段に設置するなどしてこれらを予め除去し、これらが触媒表面に析出してPFCの分解活性を低下させるのを防止することが望ましい。
【0022】
既設の半導体工場のエッチング工程,液晶工場のエッチング工程へ本発明の
PFC分解処理装置を備えることは好ましい。なお、エッチング工程から排出されるPFC含有ガス流には、エッチングで生成した不純物が含まれており、PFC分解に影響を及ぼすことが懸念されるので、反応器に入る手前で除去することが望ましい。また、半導体工場では一般に酸成分ガスを処理するための排ガス処理装置が備えられているので、これをPFC分解生成ガスの洗浄装置として利用し、この装置の前段に本発明の触媒を充填した反応器を設置することも可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
実施例1では、NiとAlよりなる触媒と、NiとAlとWよりなる触媒について、性能比較を行った結果を示す。
【0024】
触媒1
NiとAlよりなる触媒は次のようにして調製した。
【0025】
市販のベーマイト粉末(Pural SB1,CONDEA社製)を120℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末200.88g に、硝酸ニッケル6水和物(和光純薬)210.86g を溶かした水溶液を添加し、混練した。混練後、約300℃で約2時間乾燥し、700℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕,篩い分けして0.5〜1mmの粒径とした。完成後の触媒の組成はモル(mol)比でNi/Al=20/80であった。X線回折パターンを調べた結果、NiAlとNiOのピークが確認され、これらの酸化物が含まれていることが確認された。Alのピークは検出されないことからアモルファスとして含まれているものと推定される。
【0026】
触媒2
NiとAlとWよりなる触媒は次のようにして調製した。なお、Wの量は仕込み量でNiとAlの重量に対し金属として5重量%にした。
【0027】
触媒1で調製したNiとAlよりなる触媒(以下、Ni/Al触媒と記載する)を120℃で1h乾燥した。乾燥後のNi/Al触媒100.31g に、タングステン酸アンモニウムパラ5水和物(approx.(NH101241・5HO ,和光純薬)7.10gを30%過酸化水素水(和光純薬)48.31gに溶解した水溶液を添加し、含浸した。含浸後、120℃で2h乾燥し、750℃で2h焼成した。この触媒は、X線回折パターンによりNiAlとNiOの存在と、
Alがアモルファスとして含まれていることが確認された。また、XPS分析チャートにより、NiWO が確認された。XPSチャートではWO 或いはAl(WOと思われる酸化物も確認された。
【0028】
図1は、本実施例1で使用したラボスケールの小型処理装置の系統図を示す。本装置は、N ,空気,CF及びHOの供給系,反応器1,排ガス洗浄槽4,ミストキャッチャ5を具備している。反応器1には内径48.0mm,外径38.2mm,長さ450.0mm の寸法のものを使用した。この反応器は内部に外径3mmのインコネル製の熱電対保護管を有している。反応器1には本発明によるPFC分解触媒2が充填されている。反応器内のPFC分解触媒が充填されていない上部空間部は予熱層になっている。反応器1は電気炉3の内部に設置されている。電気炉はPFC分解触媒2を加熱する役目とPFCを含むガス流を予熱する役目をしている。
【0029】
窒素約743ml/min,空気約187ml/min、及びCF 約4.44ml/minを反応器前段で混合し反応器1に導入した。ドライベースのCF 濃度(窒素,空気、及びCF流量から算出)は約0.43%となる。空間速度(SV)は920〜925h−1である。HO は純水を約0.180ml/minで反応器に上部から供給し、予熱層で気化させて供給した。反応器はインコネル600製で、PFC分解触媒2を約75ml充填した。
【0030】
反応器1を電気炉3で外側から加熱し、触媒の温度が所定温度となるように調節した。分解生成ガスは、水道水を入れた排ガス洗浄槽4へ導入し、HF等の酸性成分を吸収除去した。排ガス洗浄槽の後段にはミストキャッチャ5を設置し、ミストキャッチャを通過した後のガスを更に乾燥剤6を詰めた容器に通して水分を十分に除去してからCF 濃度をTCDガスクロマトグラフ分析計で測定した。CF の分解率は次式で求めた。
【0031】
【式2】
Figure 2004082013
【0032】
図2は、性能評価結果を示している。Ni/Al触媒よりなる触媒1のCF 分解率は604℃で80%であった。これに対し、Ni/Al触媒にWを添加した触媒2のCF 分解率は603℃で96%と極めて高かった。図2から明らかなように、触媒2は、低温側での分解率が触媒1に比べて高く、低温での分解活性が優れている。触媒2の500℃での分解率は、触媒1の600℃での分解率よりも高い。触媒2が触媒1にくらべて分解活性がすぐれているのは、W添加により水蒸気を解離活性化してPFCの分解反応を活発にしていることと、触媒調製時に用いた過酸化水素水が細孔径変化に寄与していること等によるものと考えられる。
【0033】
(実施例2)
実施例2では、実施例1に記載した触媒2のWの量を変化させて分解率を測定した。
【0034】
触媒3
Wを仕込み量でNiとAlの重量に対し金属として1重量%となるよう添加したNiとAlとWよりなる触媒を、以下の方法で調製した。
【0035】
触媒1で調製したNi/Al触媒を120℃で1h乾燥した。乾燥後のNi/Al触媒100.84g に、タングステン酸アンモニウムパラ5水和物(approx.(NH101241・5HO,和光純薬)1.42gを30%過酸化水素水(和光純薬)48.33g に溶解した水溶液を添加し、含浸した。含浸後、120℃で2h乾燥し、750℃で2h焼成した。
【0036】
触媒4
Wを仕込み量でNi/Al重量に対し金属として2重量%添加したNiとAlとWよりなる触媒を、以下の方法で調製した。
【0037】
触媒1で調製したNi/Al触媒を120℃で1h乾燥した。乾燥後のNi/Al触媒100.08gに、タングステン酸アンモニウムパラ5水和物(approx.(NH101241・5HO,和光純薬)2.842g を30%過酸化水素水(和光純薬) 48.40gに溶解した水溶液を添加し、含浸した。含浸後、120℃で2h乾燥し、750℃で2h焼成した。
【0038】
この触媒のX線回折パターンを図6に示す。NiAlとNiOのピークが検出され、これらの酸化物が含まれていることが明らかである。Alのピークは検出されず、アモルファスとして含まれているものと推定される。XPS分析チャートを図7に示す。NiWO の存在が確認された。またWO 或いは
Al(WOと思われる酸化物が確認された。
【0039】
触媒5
Wを仕込み量でNi/Al重量に対し金属として3重量%添加したNiとAlとWよりなる触媒を次のようにして調製した。
【0040】
触媒1で調製したNi/Al触媒を120℃で1h乾燥した。乾燥後のNi/Al触媒100.68gに、タングステン酸アンモニウムパラ5水和物(approx.(NH101241・5HO,和光純薬)4.255g を30%過酸化水素水(和光純薬)48.40gに溶解した水溶液を添加し、含浸した。含浸後、120℃で2h乾燥し、750℃で2h焼成した。
【0041】
触媒6
Wを仕込み量でNi/Al重量に対し金属として10重量%添加したNiと
AlとWよりなる触媒を次のようにして調製した。
【0042】
触媒1で調製したNi/Al触媒を120℃で1h乾燥した。乾燥後のNi/Al触媒100.42gに、タングステン酸アンモニウムパラ5水和物(approx.(NH101241・5HO,和光純薬)14.20g を30%過酸化水素水(和光純薬)48.98gに溶解した水溶液を添加し、含浸した。含浸後、120℃で2h乾燥し、750℃で2h焼成した。
【0043】
実施例1に示した触媒1と触媒2及び触媒3,4,5及び6について、CF の分解活性を実施例1のときと同じ方法で評価した。結果を図3に示す。
【0044】
Ni/Al触媒に対してWを金属として1〜5重量%添加した触媒は、650℃,600℃及び550℃の各反応温度での分解率がいずれもNi/Al触媒よりも高く、低温での活性が優れていることが確認された。Ni/Al触媒に対しWを金属として10重量%含有した触媒は、550℃〜700℃の反応温度での分解活性が触媒1のNi/Al触媒の性能とほぼ同等であった。
【0045】
(実施例3)
本実施例3では、W原料を変えて以下に示す方法で触媒7と触媒8を調製し、CF分解活性を検討した。なお、いずれの場合もWの量は仕込み量でNi/
Al重量に対し金属として2重量%とした。
【0046】
試験は、触媒層入口でのCF 濃度を0.8% 、HO を当量比の10〜13倍、O 濃度を1.0〜1.2%、残部をN とし、SVを約1350h−1とした。反応温度と分解率との関係を図4に示す。W原料及び溶媒を変えるとNi/
Al触媒と分解性能はほぼ同じであった。
【0047】
触媒7
触媒1で調製したNi/Al触媒を120℃で1h乾燥した。乾燥後のNi/Al触媒100.20g に、メタタングステン溶液(日本無機化学工業株式会社製,MW−2)2.792g を純水41gと混合し、この水溶液を含浸した。含浸後、120℃で2h乾燥し、700℃で2h焼成した。
【0048】
触媒8
触媒1で調製したNi/Al触媒を120℃で1h乾燥した。乾燥後のNi/Al触媒100.56g に、りんタングステン酸(和光純薬)2.851g を純水41gに溶解した水溶液を含浸した。含浸後、120℃で2h乾燥し、700℃で2h焼成した。
【0049】
(実施例4)
本実施例4では、触媒4のC分解反応におけるHO 量の影響を調べた。比較のため同一条件で触媒1の性能も評価した。
【0050】
分解反応の理論式は、以下に示すとおりであり、HO はCのモル数の3倍が必要となる。
【0051】
【式3】
+3HO→CO+CO+6HF
図5は、HO 当量比とC分解率との関係を示している。図中に丸印で示したデータは、触媒層入口でのC濃度を1.0%、O濃度を1.0〜1.2%、残部をN とし、空間速度SVを1100〜1400h−1、反応温度を750℃としたときのデータを示す。三角印で示したデータは、触媒層入口でのC濃度を0.5% 、O 濃度を1.0〜1.2%、残部をN とし、空間速度SVを1100〜1400h−1、反応温度を700℃としたときのデータである。
【0052】
いずれの試験条件の場合でも、HO 当量比が同じときには、NiとAlとWよりなる触媒の方が、NiとAlよりなる触媒に比べてC分解率が高い。これより本発明の触媒を使用すれば反応水量を低減できることが確認された。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、CF ,Cなどのハロゲンとしてフッ素のみを含有するパーフルオロコンパウンドの低温での分解活性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による処理装置の一実施例を示す概略図である。
【図2】CF 分解率と反応温度との関係を示す図である。
【図3】CF の分解率とW量との関係を示す図である。
【図4】CF の分解率と反応温度との関係を示す図である。
【図5】Cの分解率とHO当量比との関係を示す図である。
【図6】本発明による触媒のX線回折パターンを示す図である。
【図7】本発明による触媒のXPS分析チャートを示す図である。
【符号の説明】
1…反応器、2…PFC分解触媒、3…電気炉、4…排ガス洗浄槽、5…ミストキャッチャ、6…乾燥剤。

Claims (7)

  1. ハロゲンとしてフッ素のみを含有するパーフルオロコンパウンドが含まれているガス流を、水蒸気または水蒸気と酸素の存在下で、500〜800℃の温度で、NiとWとAlを触媒活性成分とし、NiとAlよりなる複合酸化物とNiとWよりなる複合酸化物を含む触媒と接触させて前記パーフルオロコンパウンド中のフッ素をフッ化水素に転化することを特徴とするパーフルオロコンパウンド分解方法。
  2. 請求項1おいて、前記触媒はNi/Alのモル比が5/95〜40/60よりなり、NiとAlの重量に対しWを0.1 〜10重量%含むことを特徴とするパーフルオロコンパウンド分解方法。
  3. ハロゲンとしてフッ素のみを含有するパーフルオロコンパウンドを水蒸気または水蒸気及び酸素と反応させて分解するための触媒であって、NiとAlとWを触媒活性成分とし、NiとAlよりなる複合酸化物とNiとWよりなる複合酸化物を含むことを特徴とするパーフルオロコンパウンド分解触媒。
  4. 請求項3において、前記触媒はNi/Alのモル比が5/95〜40/60よりなり、NiとAlの重量に対しWを0.1 〜10重量%含むことを特徴とするパーフルオロコンパウンド分解触媒。
  5. アルミニウム原料の粉末にニッケル原料を含む水溶液を添加したのち焼成し、その後、タングステン原料を含む水溶液を添加して焼成することにより、NiとAlよりなる複合酸化物とNiとWよりなる複合酸化物を含む触媒を得ることを特徴とするパーフルオロコンパウンド分解触媒の調製方法。
  6. パーフルオロコンパウンドを窒素または空気により希釈したガス流を得る手段と、前記ガス流に水蒸気を添加する手段と、水蒸気が添加された前記ガス流を触媒に接触させてパーフルオロコンパウンドを分解するための反応器と、前記反応器に充填されたNiとAlとWを触媒活性成分としNiとAlよりなる複合酸化物とNiとWよりなる複合酸化物を含む触媒と、前記触媒をパーフルオロコンパウンドの分解温度に加熱するための加熱手段と、前記反応器内にて生成した分解生成物を含むガスを水またはアルカリと接触させてガス流中からフッ化水素を除去する排ガス洗浄槽とを具備したことを特徴とするパーフルオロコンパウンド処理装置。
  7. 半導体または液晶のエッチング装置の後段に請求項6記載のパーフルオロコンパウンド処理装置を設置してエッチングガスを処理するようにしたことを特徴とするエッチングガス処理装置。
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